JPH08155884A - シート材切断装置 - Google Patents

シート材切断装置

Info

Publication number
JPH08155884A
JPH08155884A JP30736594A JP30736594A JPH08155884A JP H08155884 A JPH08155884 A JP H08155884A JP 30736594 A JP30736594 A JP 30736594A JP 30736594 A JP30736594 A JP 30736594A JP H08155884 A JPH08155884 A JP H08155884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
blade
movable blade
edge
movable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP30736594A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3552312B2 (ja
Inventor
Junichi Nakao
順一 中尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yasugi Seimitsu Ltd
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Yasugi Seimitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd, Yasugi Seimitsu Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP30736594A priority Critical patent/JP3552312B2/ja
Publication of JPH08155884A publication Critical patent/JPH08155884A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3552312B2 publication Critical patent/JP3552312B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonmetal Cutting Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 揺動リンク機構を用いて可動刃が支持される
切断装置において、刃先の交差角がほぼ一定に維持でき
るシート材切断装置を提供する。 【構成】 可動刃は2個のリンクで支持されると共に固
定刃に交差圧接され、終始交差角を維持する手段を具備
し、交差角を維持する手段は、固定刃の切り始め側端部
に突起とこの端部が撓み易い形状を有し、可動刃の切り
始め側端部に湾曲した案内部を設け、可動刃の切り始め
側が突起に乗り上げ、固定刃の端部が撓みを生じて交差
角を維持することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種プリンタ、通信用
ファクシミリ、複写機等に搭載され、ロール状に巻かれ
た記録紙や折り畳み連続シート材を任意の長さに切断す
るためのシート材切断装置に関するものであり、より詳
しくは真直な刃先を有する固定刃と可動刃を、相互に圧
接して切断する構造のシート材切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シート材切断装置は固定刃と可動刃の刃
先を互いに交差圧接する必要がある。従来、多用されて
いるロータリ式のシート材切断装置においては固定刃と
可動刃の刃先を交差圧接する方法として、図4aに示す
ように、揺動自在に支持された固定刃を可動刃の刃先の
方向に捩じりコイルばね5で、付勢して圧接する方法、
図4bに示すように板ばね6を用いて固定刃が可動刃に
向かって付勢されるように支持して圧接する方法等があ
る。そして、固定刃と可動刃の交差量は相互に約0.2〜
1.0mm程度設けてあり、切断位置が切り始めから切り終
わりに進行するに従って、固定刃と可動刃は一定の交差
角を保った状態のまま固定刃が押し戻されるような構造
である。
【0003】また、一方で可動刃が山型に窪んだ刃先線
を有するいわゆるスライド式切断装置は一般にフレーム
に固定刃を固定するとともに、このフレームは可動刃台
金に装着された可動刃を固定刃の刃先線に直角方向にス
ライド可能に支持して、フレームと可動刃台金の撓みを
用いて圧接する構造である。そして、相互の刃先の圧接
力はフレームに固定された固定刃の厚みによって付与
し、刃先の交差角は固定刃の中央部を可動刃の方向に凸
となるように反らせて得る方法が一般的な構造として知
られている。さらに実質的に真直な刃先を有する固定刃
と可動刃を用い、互いにその刃先を交差圧接し、可動刃
が固定刃の刃先に対してスライドするように作動して、
切断するスライド式のシート材切断装置も知られてい
る。この切断装置は、通常は装置の両端付近に揺動リン
クを用いて可動刃を装着して四節リンク機構とし、可動
刃をスライドするように往復移動させる。
【0004】この構造のシート材切断装置は、互いの刃
先を交差圧接する機構が適切でないときには、交差角が
なくなって切断が不可能になることがある。この現象
は、特に切断の後半で発生することが多い。四節リンク
機構によって可動する可動刃を有する切断装置として、
図3に示す実開昭55-11890号の公報に開示された切断装
置が知られている。この公報に開示された切断装置は、
可動刃の両端に2個のリンク31,41を用いて揺動さ
せ、剪断角の変動を略一定に保ち、可動刃の移動量を小
さくすることを特徴とするシート切断装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、ファクシミリや
各種の複写機等に搭載されるシート材切断装置において
は装置全体の小型化、低コスト化を図るため、低価格で
小型軽量化した切断装置の要求が多くなってきた。実開
昭55-11890号公報に記載されたような構造の切断装置は
図3に示している。この切断装置は、2個のリンク3
1,41を用いた切断装置であり、可動刃1と固定刃2
の圧接は2個の支軸ピン7にそれぞれに圧接ばね33を
設けて行っている。そして、固定刃は板材のフレームに
焼入処理された高硬度の刃物をネジ止めしており、可動
刃、固定刃共に剛性を高くした構造を有している。可動
刃の駆動は切断装置の一方の端部のリンクをロータリソ
レノイド等を用いて揺動回転させるもので、この構造の
切断装置では、装置全体が大型化し、コスト的にも高く
なる欠点がある。
【0006】また、可動刃の交差角は切り始め側と切り
終わり側の支軸ピン7の圧接方向の位置の差異で構成さ
れる。すなわち、可動刃1はその刃先11が固定刃2に
対して干渉するような構造にして、それぞれ2個の支軸
ピン7に設けられた圧接ばね33の弾性力により圧接さ
れるが、交差角は切り終わり側に近づくにつれて徐々に
減少し、切り終わりの近傍では0°となり、相互の刃先
の噛み合いは交差角のない線状の噛み合いとなるので、
安定した切断が困難になる。本発明は、上述した従来の
切断装置の問題点を解消し、揺動リンク機構を用いて実
質的に真直な刃先を有する可動刃を固定刃に対しスライ
ドさせる構造の切断装置において、簡単な構造で相互の
刃先の交差角を切断の開始から終了までほぼ一定にでき
るうえに、低価格で小型軽量化したシート材切断装置を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解消すべく、種々実験と検討を重ねて、2個のリンク
で揺動可能に支持された可動刃と、固定刃とが互いに刃
先を圧接し、交差角を有する構造の切断装置において、
切断開始側の固定刃のフレームの端部を撓みやすい形状
に、さらにこの撓みやすい形状にした部位の可動刃が摺
動する側の面に突起を設けて相互の刃先を終始交差圧接
すれば、切断開始から終了まで可動刃と固定刃はほぼ一
定した交差角で噛み合いを発生することを見出し本発明
を完成したものである。
【0008】可動刃が2個のリンクを用いて固定刃の刃
先に揺動可能に圧接される構造を有する従来の切断装置
は、切り始め側では固定刃の刃先に対して、可動刃の刃
先を干渉させて交差角を付与していても、切り終り側で
は干渉量が減少していくので交差角も徐々に減少して、
交差角を終始一定にして1回の切断工程を終えることは
困難とされてきた。本発明は固定刃の切り始め側で可動
刃が摺動する面に突起を設け、噛み合いを終了した切り
始め側の可動刃をこの突起に乗り上げさせ、更に固定刃
の端部の撓みによって可動刃の切り始め側を交差角を増
す方向に逃がすことで、実質的に交差角を略一定に保
ち、終始交差圧接することを可能として安定した切断を
維持することを特徴とするものである。
【0009】すなわち、本発明は実質的に真直な刃先を
有する固定刃に、2個のリンクを用いて揺動可能に支持
された可動刃の刃先を圧接してなる、揺動リンク式切断
装置に関するものであり、固定刃と可動刃が相互に摺動
する面に固定刃側の切り始め位置に突起を設けることを
特徴とするシート材切断装置である。具体的に本発明
は、可動刃が2個のリンクで揺動可能に支持されている
と共に固定刃に交差圧接され、かつ交差角を終始維持す
る手段を具備してなる。そして、交差角を維持する手段
は、固定刃は切り始め側の端部の可動刃が摺動する側の
面に、可動刃側に突出する突起を設けると共に、切り始
め側の端部が撓みやすい形状を有し、可動刃は切り始め
側の端部に可動方向に突出し、可動刃の固定刃に対する
圧接方向の反対側に湾曲した案内部を設けてなる。そし
て、切断が進行すると可動刃の切り始め側が突起に乗り
上げると共に固定刃の端部が撓みを生じて固定刃と可動
刃の刃先の交差角を維持するのである。
【0010】
【作用】次に本発明のシート材切断装置における作用を
図1を用いて説明する。本発明のシート材切断装置の機
構学的な構造は、四節リンク機構である旨述べておく。
そして、固定刃2が四個のリンクの一つに相当し、さら
にこのリンクに相対するリンクが可動刃1であり、他の
二つのリンクとして可動刃と固定刃を連結する働きをす
るのがそれぞれリンクA41とリンクB31である。固
定刃2と可動刃1は互いに剪断角を付与しておかなけれ
ばならないが、剪断角を付与するには、固定刃2である
リンクと可動刃1であるリンクとを、非平行にするのも
一つの方法である。相対するリンクを非平行にするに
は、四角形を形成した四節リンク機構の、四個のリンク
のうち少なくとも1個のリンクの長さを変えてやればよ
い。
【0011】本発明においては、相対するリンク同士の
長さを不等にすることより、剪断角を付与すると共に固
定刃の刃先22に対し、可動刃の刃先11が斜めにスラ
イドするようにして円滑な切断ができるようにしてあ
る。切断終了側のリンクB31と可動刃1を軸支するリ
ンクB用スペーサ32の外周には可動刃1を固定刃2に
圧接するための圧接ばね33が設けられ、可動刃1が待
機位置にある時、この付勢力によって可動刃1の切り終
わり側の刃先位置は、交差角を形成するため約0.3〜1.5
mm程度固定刃側へその刃先よりも飛び出すように変位し
て干渉する位置にある。
【0012】可動刃1は2個のリンク(リンクAとリン
クB)によって揺動可能に支持され、駆動側のリンクA
41に回転力が加わると、固定刃2の刃先に対して縦方
向と横方向の複合した動きをする。すなわち、可動刃1
の刃先11は固定刃の刃先22に対して斜めに角度をも
った方向に移動するのである。このような可動刃1の横
方向の動きは被切断材による切断抵抗を減少させる効果
と、切断時の負荷によって生じる可動刃の振動をも低減
させるので、切断時の騒音の低下に対しても効果があ
る。可動刃1の圧接力は、予定されている被切断材を切
断するのに最低限必要とされる力以上の力で圧接してお
くことが必要であり、また切断幅の中央部での撓みによ
る交差角の減少を防ぐため、圧接力による撓みを考慮し
た最低限の剛性が必要とされる。可動刃と固定刃の剛性
が不足した場合、刃先が噛み合う位置での交差角と圧接
力が低下してしまうので、用紙の切断が不安定となるか
らである。このため、本願発明では、可動刃1、固定刃
2ともにL字の断面形状としてある。
【0013】可動刃1の切り始め側に設ける案内部13
を反圧接方向に湾曲させることによって、案内部に軸支
される駆動源側のリンクA41も反圧接方向に押圧され
ることになる。このようにするとリンクA41のばね効
果が生じて、可動刃1の切り始め側を固定刃2に押し付
けて十分な圧接力が得られると共に、交差角をも付与で
きるのである。切断が開始され、刃先同士が噛み合いを
始めた時、可動刃1と固定刃2、それぞれの刃先がなす
交差角は最大値を示しており、切り始め側から約1/4程
度切断が進行した時点で可動刃1の案内部13が固定刃
2の摺動面に設けた突起23に乗り上げを開始して、乗
り上げると同時に刃先の噛み合い位置を境にして、可動
刃の切り終わった側の刃先は固定刃の刃先から反圧接方
向に向かって徐々に離れて逃げて行く。
【0014】さらに可動刃1の案内部13の突起への乗
り上げが進行すると共に固定刃2のフレーム21の突起
が設けられた切断開始側が可動刃の方向に撓みを発生
し、切り終わった側の可動刃刃先が固定刃の刃先から逃
げる量は徐々に増大される。固定刃2のフレーム21の
突起23近傍は切り始めで最低限必要とされる圧接力を
付与する程度の剛性があれば良く、可動刃が突起に乗り
上げた時には逆に撓み易い形状としておく。撓み易い形
状は、薄肉にしても得られるが、加工上の点を考えれば
狭幅とするのが望ましい。上述したような四節リンク式
の切断装置において、このような構造にして十分交差角
を付与することによって可動刃に必要以上に圧接力を付
加する必要がなくなり、刃先の摩耗を低減することもで
きる。また、可動刃、固定刃共に薄板状の刃材を曲げ加
工した構造で製作が可能であるので、切断時の駆動力も
軽減できることから、必要とされる駆動部も小型化する
ことができて、切断装置全体を小型軽量化することもで
きる。
【0015】すなわち、本発明はこのような構造のシー
ト材切断装置において、切断の後半で交差角がなくなる
という不具合を解消するには、 (1) 固定刃の可動刃が摺動する面に突起を設けること (2) 固定刃のフレームの端部を撓みが発生し易い形状
にすること (3) 可動刃の案内部に曲げを設けること の3条件を組み合わせることによって、切断の途中から
噛み合いが終了した可動刃の刃先を固定刃の刃先から逃
がすことができて、交差角が維持することができるので
ある。
【0016】
【実施例】次に実施例と図面に基づいて本発明を詳細に
説明する。図1は本発明のシート材切断装置の一実施例
を示す図で、aは切断装置の構造を示す組立概念の斜視
図、bはその正面図、cは固定刃に設けた突起部近傍の
詳細図である。可動刃1は厚さ約1mmのステンレス系刃
物鋼で、長手方向にL形状の曲げ加工を施して製作し、
可動刃刃先11を有している。可動刃1の切り始め側端
部12aにはくの字が2個連なったような形状に曲げを
施した案内部13が設けられ、その先端部には薄板状で
弾性を有するリンクA41が支軸ピン14で回転可能に
支持されている。案内部13はその根元部分で曲げるだ
けでなく、もう1ヶ所根元部分とは逆の方向に曲げるこ
とによって、リンクA41との回転が円滑になるように
してある。
【0017】そして、駆動部4は主としてリンクA4
1、クランク46およびその他の部品で構成されてい
る。リンクA41は、リンクA用スペーサ42を介し
て、リンクA固定ネジ43で固定刃フレーム21の端部
に回転可能に支持され、可動刃の刃先11を固定刃の刃
先22に圧接している。リンクA41には長孔44が設
けられ、この長孔44にはクランクピン45が摺動可能
に嵌入されている。可動刃の切り終わり側は、切り終り
側支持部3を用いて、リンクB用スペーサ32、圧接ば
ね33ならびにカラー34を介してリンクB31によ
り、固定刃フレーム21に回転可能に支持して、可動刃
1と固定刃2を連結した。圧接ばね33は可動刃の刃先
11を固定刃の刃先22に圧接し、リンクB用スペーサ
32は可動刃刃先12と固定刃刃先22との間に交差角
を設けるため、カラー34より約2mm程度長いものを使
用した。こうすると切り終り側の可動刃1の刃先11は
固定刃2の刃先22に対して干渉して圧接方向に飛び出
し、交差角が得られる。固定刃2は可動刃1と同じ材質
のステンレス系刃物鋼を用い、可動刃と同様にL形状の
断面形状とし撓みに対して剛性を持たせた構造にしてあ
る。
【0018】さらに固定刃の切り始め側端部21aは、
撓み易くするために、固定刃フレーム21の端部のL字
形状の反対側を除去するとともに、狭幅に加工し、エン
ボス加工により突起23が設けてある。図示していない
駆動源の駆動力を可動刃に伝達するとともに、可動刃1
の切り始め側を固定刃2に圧接する働きもするリンクA
41は、約0.8mm 厚のばね鋼を使用し、塑性変形等によ
る圧接力の低下を引き起こすことがないようにしてあ
る。
【0019】次に本実施例のシート材切断装置の作動に
ついて説明する。リンクA41に設けた長穴44にはク
ランク46に固着されたクランクピン45が摺動可能に
嵌入され、クランク46が図面上の反時計方向に回転す
ることで、リンクA41は可動刃12を図面上の右斜下
方に動かし、切断を開始する。切断の開始時には案内部
13により固定刃2と可動刃1とそれぞれの刃先21と
11は、滑らかに噛み合いが開始される。そして、リン
クA41には、撓みを発生させるような力が働くからそ
の反力として固定刃2と可動刃1には、圧接力がより強
く付与される。刃先の噛み合いが切断幅の約 1/4付近に
達すると図1cに示すように固定刃フレーム21の切り
始め側に設けた突起23に可動刃1の案内部13が乗り
上げ、可動刃1の切り始め側は図1cに示す矢印方向に
移動して逃げることによって刃先同士の交差角を維持す
る。
【0020】突起23への可動刃1の乗り上げと同時に
乗り上げの反力で固定刃フレーム22の端部の狭幅部は
撓みを生じ、この撓みはこのままほぼ一定の状態で維持
されながら切断が進行する。切断がほぼ中央部から後半
へ移った時点から圧接力は切り始め側のリンクA41か
ら圧接ばね33へと荷重割合が移動し、圧接ばね33が
徐々に圧縮され、切断終了時点で最小となり切断を終了
する。切断が終了する直前では、圧接ばね33は、一杯
に圧縮されているが、切り始め側が図1cに示す矢印方
向に移動して逃げているから、交差角はなくならないで
円滑に切断が終了する。クランクピン45は引き続き反
時計回りに回転を続け、可動刃12は前述の切断工程と
逆の動作を行い待機位置へと復帰する。
【0021】図2は、本発明のシート材切断装置が切り
始めから切り終りまで交差角を維持する様子を示す模式
図であり、aは切り始めの状態、bは切り終りの状態を
示している。切り始めの状態では、可動刃1は切り終り
側が圧接ばね33によって付勢されて交差角αが得られ
ており、切り終りの状態では切り始め側の固定刃2が撓
みを生じると共に可動刃1が突起23に乗り上げて交差
角が付与されている。したがって、撓みも突起23も存
在しない状態を想定すれば、固定刃2と可動刃1は平行
な位置関係になってしまい、交差角αが0になることが
わかる。また、可動刃1の駆動方法を、リンクA41に
長穴44を配した揺動スライダクランク機構を用いた
が、その他の任意の駆動構造を用いてもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明は、2個のリンクで揺動可能に支
持され、真直な刃先を有する可動刃を真直な刃先を有す
る固定刃に圧接してなる四節リンク式切断装置におい
て、固定刃の切り始め側端部の可動刃が摺動する面に突
起を設けると共に固定刃の切り始め側端部を撓みやすい
形状にして、噛み合いを終了した側の可動刃を摺動面に
設けた突起に乗り上げさせ交差角を増す方向に逃がし、
実質上の交差角を略一定に保って、交差圧接することで
終始安定した噛み合いを維持することができるシート材
切断装置を提供することができる。
【0023】また、これと付随して可動刃の横方向の動
きが被切断材の切断抵抗を減少させる効果と切断時に生
じる負荷による可動刃の振動を低減させ、切断時の騒音
に対しても効果が表われ、切断抵抗を減少させることが
できるので、駆動源も小さくすることができ、装置の小
型軽量化にも寄与し、非常に有効な発明である。さら
に、可動刃の切断が終了した部分は、固定刃から離れる
ように逃げて行くので、いわゆる二番当り、すなわち、
固定刃の正面側の面と、この面に相対する可動刃の面が
摩擦する現象もなくなり、より駆動源が小型化できると
いう効果も表われた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート材切断装置を示し、aは組立概
念の斜視図、bは正面図、cは突起部近傍の詳細図であ
る。
【図2】本発明のシート材切断装置において、切り始め
から切り終りまで交差角が付与される状況を示す模式図
である。
【図3】従来の揺動リンク式のシート材切断装置の一例
を示す正面図と上面図である。
【図4】ロータリ式のシート材切断装置における固定刃
と可動刃の圧接方法の一例を示す組立概念図である。
【符号の説明】
1 可動刃、11 可動刃刃先、12 可動刃フレー
ム、12a 可動刃端部、13 案内部、14 支軸ピ
ン、2 固定刃、21 固定刃フレーム、21a固定刃
端部、22 固定刃刃先、23 突起、3 切り終り側
支持部、31リンクB、32 リンクB用スペーサ、3
3 圧接ばね、34 カラー、35切り終り側固定ネ
ジ、4 駆動部、41 リンクA、42 リンクA用ス
ペーサ、43 リンクA固定ネジ、44 長穴、45
クランクピン、46 クランク、47 クランク用スペ
ーサ、48 クランク固定ネジ、5 捩じりコイルば
ね、6 板ばね、7 支軸ピン、α 交差角
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年2月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、ファクシミリや
各種の複写機等に搭載されるシート材切断装置において
は装置全体の小型化、低コスト化を図るため、低価格で
小型軽量化した切断装置の要求が多くなってきた。実開
昭55-11890号公報に記載されたような構造の切断装置は
図3に示している。この切断装置は、2個のリンク3
1,41を用いた切断装置であり、可動刃1と固定刃2
の圧接は2個の支軸ピン7にそれぞれに圧接ばねを設け
て行っている。そして、固定刃は板材のフレームに焼入
処理された高硬度の刃物をネジ止めしており、可動刃、
固定刃共に剛性を高くした構造を有している。可動刃の
駆動は切断装置の一方の端部のリンクをロータリソレノ
イド等を用いて揺動回転させるもので、この構造の切断
装置では、装置全体が大型化し、コスト的にも高くなる
欠点がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明においては、相対するリンク同士の
長さを不等にすることより、剪断角を付与すると共に固
定刃の刃先22に対し、可動刃の刃先11が斜めにスラ
イドするようにして円滑な切断ができるようにしてあ
る。切断終了側のリンクB31と可動刃1を軸支するリ
ンクB用スペーサ32の外周には可動刃1を固定刃2に
圧接するための圧接ばね33が設けられ、可動刃1が待
機位置にある時、この付勢力によって可動刃1の切り終
わり側の刃先位置は、交差角を形成するため約1.0〜3.0
mm程度固定刃側へその刃先よりも飛び出すように変位し
て干渉する位置にある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】突起23への可動刃1の乗り上げと同時に
乗り上げの反力で固定刃フレーム22の端部の狭幅部は
撓みを生じ、この撓みはこのままほぼ一定の状態で維持
されながら切断が進行する。切断がほぼ中央部から後半
へ移った時点から圧接力は切り始め側のリンクA41か
ら圧接ばね33へと荷重割合が移動し、圧接ばね33が
徐々に圧縮され、切断終了時点で最大に圧縮され切断を
終了する。切断が終了する直前では、圧接ばね33は、
一杯に圧縮されているが、切り始め側が図1cに示す矢
印方向に移動して逃げているから、交差角はなくならな
いで円滑に切断が終了する。クランクピン45は引き続
き反時計回りに回転を続け、可動刃12は前述の切断工
程と逆の動作を行い待機位置へと復帰する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】従来の揺動リンク式のシート材切断装置の一例
を示す正面図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定刃と可動刃が実質的に真直な刃先を
    有し、前記可動刃は2個のリンクで揺動可能に支持され
    ると共に、前記固定刃に交差圧接され、前記固定刃と前
    記可動刃は切り始めから切り終りまで交差角を維持する
    手段を具備してなることを特徴とするシート材切断装
    置。
  2. 【請求項2】 交差角を維持する手段は、固定刃が切り
    始め側の端部の可動刃と摺動する面に、前記可動刃側に
    突出する突起、および切り始め側端部が撓み易い形状を
    有し、前記可動刃は切り始め側部に可動する方向に突出
    し、前記固定刃に対する圧接方向の反対側に湾曲した案
    内部を設け、切断が進行すると、前記可動刃の切り始め
    側が前記突起に乗り上げると共に固定刃の切り始め側が
    撓みを生じて、前記固定刃と前記可動刃の刃先の交差角
    を維持することを特徴とする請求項1に記載のシート材
    切断装置。
  3. 【請求項3】 固定刃の切り始め側端部に設ける撓みや
    すい形状は、中央部側よりも狭幅であることを特徴とす
    る請求項2に記載のシート材切断装置。
JP30736594A 1994-12-12 1994-12-12 シート材切断装置 Expired - Fee Related JP3552312B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30736594A JP3552312B2 (ja) 1994-12-12 1994-12-12 シート材切断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30736594A JP3552312B2 (ja) 1994-12-12 1994-12-12 シート材切断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08155884A true JPH08155884A (ja) 1996-06-18
JP3552312B2 JP3552312B2 (ja) 2004-08-11

Family

ID=17968205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30736594A Expired - Fee Related JP3552312B2 (ja) 1994-12-12 1994-12-12 シート材切断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3552312B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012135856A (ja) * 2010-12-28 2012-07-19 Sato Knowledge & Intellectual Property Institute 用紙切断装置
CN105619492A (zh) * 2016-01-27 2016-06-01 蚌埠市众邦包装厂 一种生产纸盒用纸板裁剪系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012135856A (ja) * 2010-12-28 2012-07-19 Sato Knowledge & Intellectual Property Institute 用紙切断装置
US9089985B2 (en) 2010-12-28 2015-07-28 Sato Holdings Kabushiki Kaisha Sheet cutting device
CN105619492A (zh) * 2016-01-27 2016-06-01 蚌埠市众邦包装厂 一种生产纸盒用纸板裁剪系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3552312B2 (ja) 2004-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08155884A (ja) シート材切断装置
JPH0724782A (ja) シート切断方法およびシート切断装置
JP3319958B2 (ja) シート材切断刃用キャリッジおよびこれを用いたシート材切断装置
JP4438639B2 (ja) プリンタ
JP3663731B2 (ja) 切断装置
JP3661403B2 (ja) 記録紙の切断装置
JP2591924B2 (ja) カッター機構
JP4066204B2 (ja) シート材切断装置
JP4859090B2 (ja) シート材切断装置
JP4076602B2 (ja) シート材切断装置
JP4094739B2 (ja) シート材切断装置
JPH0719747Y2 (ja) 揺動式シート材切断装置
JP2006075936A (ja) シート材切断装置
JP2767675B2 (ja) カッター機構
JP4146586B2 (ja) カッターユニット
JPH05154796A (ja) シート材切断装置
JP4095009B2 (ja) シート材切断装置
JPS64701B2 (ja)
JPS62239156A (ja) 印画紙用カツタ
JP4707925B2 (ja) 切断機
JP3165781B2 (ja) シート切断装置
JP2000158739A (ja) シートカッタ
JPWO2004076139A1 (ja) カッター装置およびプリンタ
JPH06320480A (ja) シート切断装置
JPH09168994A (ja) 安全補強部材を備えたシート材切断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Effective date: 20040216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20040423

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040426

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees