JPH08151414A - スチレン系重合体の分子量制御方法 - Google Patents

スチレン系重合体の分子量制御方法

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JPH08151414A
JPH08151414A JP6294470A JP29447094A JPH08151414A JP H08151414 A JPH08151414 A JP H08151414A JP 6294470 A JP6294470 A JP 6294470A JP 29447094 A JP29447094 A JP 29447094A JP H08151414 A JPH08151414 A JP H08151414A
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英雄 手嶋
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典夫 鞆津
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F12/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring
    • C08F12/02Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical
    • C08F12/04Monomers containing only one unsaturated aliphatic radical containing one ring
    • C08F12/06Hydrocarbons
    • C08F12/08Styrene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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  • Polymerization Catalysts (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アタクチック構造が少なく、高度のシンジオ
タクチック構造を有する高品質の結晶性スチレン系重合
体の分子量を容易に制御する方法の開発。 【構成】 シンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体製造用触媒を用いて高度のシンジオタクチック構
造を有する結晶性スチレン系重合体を製造する際に、ト
リエチルアルミニウム等の有機金属化合物を添加するこ
とによってスチレン系重合体の分子量を制御する方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスチレン系重合体の分子
量制御方法に関し、詳しくはシンジオタクチック構造を
有するスチレン系重合体の効率のよい分子量制御方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、主として遷移金属化合物、特にチ
タン化合物とアルキルアルミノキサンとからなる触媒を
用いてスチレン系モノマーを重合することにより、シン
ジオタクチック構造を有するスチレン系重合体(以下、
SPSと称することがある)をかなり高収率で製造する
ことが可能となったが、触媒が高活性となる重合温度領
域では重合物がかなり高分子量体となるため、分子量を
制御する手法の開発が必要となった。その手法として、
重合温度を上げることによって重合体の分子量を低下さ
せることが提案された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、重合温
度を上げることによって分子量を制御する方法では、触
媒活性が低下してしまい生産性の低下、ひいては製品の
コストアップを招くばかりか、アタクチック構造を有す
るスチレン系重合体の生成量が増加し、品質の低下をき
たすという欠点があった。そこで、アタクチック構造を
有するスチレン系重合体が生成しない温度で活性の低下
を極力抑えた分子量の制御方法の開発が望まれている。
本発明者等はこのような状況下で鋭意研究の結果、遷移
金属化合物と複数の基が金属に結合したアニオンとカチ
オンとからなる配位錯化合物またはアルミノキサン及び
アルキル化剤を用いてスチレン系単量体を重合する際
に、有機金属化合物を添加すれば、生成するスチレン系
重合体の分子量を効果的に制御しうることを見出した。
本発明はかかる知見に基いて完成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、シ
ンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体製造用
触媒を用いて高度のシンジオタクチック構造を有する結
晶性スチレン系重合体を製造する際に、有機金属化合物
を添加することを特徴とするスチレン系重合体の分子量
制御方法を提供するものである。
【0005】本発明の方法では、シンジオタクチック構
造を有するスチレン系重合体製造用触媒を用いてスチレ
ンモノマーを重合させるが、この重合用触媒としては、
SPSの製造に有効な各種の触媒を用いることができ、
例えば、(a)遷移金属化合物、(b)カチオンと複数
の基が金属に結合したアニオンとからなる配位錯化物ま
たはアルミノキサン及び/又は(c)アルキル化剤を主
成分とする重合用触媒の存在下で重合させる。本発明に
おいて用いられる(a)遷移金属化合物としては各種の
ものが使用可能であるが、通常は下記一般式(1)又は
一般式(2)で表される化合物が用いられる。 MR1 a 2 b 3 c 4 4-(a+b+c) ・・・(1) MR1 d 2 e 3 3-(d+e) ・・・(2) 〔式中、Mは周期律表3〜6族の金属またはランタン系
金属を表し、R1 ,R2,R3 及びR4 はそれぞれアル
キル基,アルコキシ基,アリール基,シクロペンタジエ
ニル基,アルキルチオ基,置換シクロペンタジエニル
基,インデニル基,置換インデニル基,フルオレニル
基,ハロゲン原子,アミノ基又はキレート剤を表し、
a,b及びcはそれぞれ0〜4の整数を示し、d及びe
はそれぞれ0〜3の整数を示す。また、R1 〜R4 のい
ずれか二つをCH2 またはSi(CH3 2 等で架橋し
た錯体も含む。〕 上記Mで表される周期律表3〜6族の金属またはランタ
ン系金属としては、好ましくは第4族金属、特にチタ
ン,ジルコニウム,ハフニウム等が用いられる。
【0006】チタン化合物としては様々なものがある
が、例えば、下記一般式(3)または一般式(4) で表
されるチタン化合物およびチタンキレート化合物から選
ばれた少なくとも一種の化合物がある。 TiR5 a 6 b 7 c 8 4-(a+b+c) ・・・(3) TiR5 d 6 e 7 3-(d+e) ・・・(4) 〔式中、R5 ,R6 ,R7 及びR8 はそれぞれ水素原
子,炭素数1〜20のアルキル基,炭素数1〜20のア
ルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルア
リール基,アリールアルキル基,炭素数1〜20のアシ
ルオキシ基,シクロペンタジエニル基,置換シクロペン
タジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,フル
オレニル基,アルキルチオ基,アリールチオ基,アミノ
基,キレート剤あるいはハロゲン原子を示す。a,b及
びcはそれぞれ0〜4の整数を示し、d及びeはそれぞ
れ0〜3の整数を示す。また、R5 〜R8 のいずれか二
つをCH2 またはSi(CH3 2 等で架橋した錯体を
含む。〕 上記一般式(3)又は(4) 中のR5 ,R6 ,R7 及び
8 はそれぞれ水素原子,炭素数1〜20のアルキル基
(具体的にはメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,アミル基,イソアミル基,イソブチル基,オクチル
基,2−エチルヘキシル基など),炭素数1〜20のア
ルコキシ基(具体的にはメトキシ基,エトキシ基,プロ
ポキシ基,ブトキシ基,アミルオキシ基,ヘキシルオキ
シ基,2−エチルヘキシルオキシ基など),炭素数6〜
20のアリール基,アルキルアリール基,アリールアル
キル基(具体的にはフェニル基,トリル基,キシリル
基,ベンジル基など),炭素数1〜20のアシルオキシ
基(具体的にはヘプタデシルカルボニルオキシ基な
ど),シクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエ
ニル基(具体的にはメチルシクロペンタジエニル基,
1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル基,4,5,6,7−テトラヒ
ドロ−1,2,3トリメチルインデニル基など),イン
デニル基,置換インデニル基(具体的には、メチルイン
デニル基,ジメチルインデニル基,テトラメチルインデ
ニル基,ヘキサメチルインデニル基等),フルオレニル
基(具体的には、メチルフルオレニル基,ジメチルフル
オレニル基,テトラメチルフルオレニル基,オクタメチ
ルフルオレニル基等),アルキルチオ基(具体的には、
メチルチオ基,エチルチオ基,ブチルチオ基,アミルチ
オ基,イソアミルチオ基,イソブチルチオ基,オクチル
チオ基,2−エチルヘキシルチオ基等),アリールチオ
基(具体的には、フェニルチオ基,p−メチルフェニル
チオ基,p−メトキシフェニルチオ基等),キレート剤
(具体的には、2,2’−チオビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェニル)基等)あるいはハロゲン原子(具
体的には塩素,臭素,沃素,弗素)を示す。これら
5 ,R6 ,R7 及びR8 は同一のものであっても、異
なるものであってもよい。
【0007】更に好適なチタン化合物としては一般式
(5) TiRXYZ ・・・(5) 〔式中、Rはシクロペンタジエニル基,置換シクロペン
タジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,フル
オレニル基等を示し、X,Y及びZはそれぞれ独立に水
素原子,炭素数1〜12のアルキル基,炭素数1〜12
のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリール基,炭素数
6〜20のアリールオキシ基,炭素数6〜20のアリー
ルアルキル基,炭素数1〜40のアルキルあるいはアリ
ールアミド基,アミノ基又はハロゲン原子を示す。〕で
表わされる化合物がある。ここで、X,Y及びZのうち
一つとRがCH2 ,SiR2 等により架橋した化合物も
含む。この式中のRで示される置換シクロペンタジエニ
ル基は、例えば炭素数1〜6のアルキル基で1個以上置
換されたシクロペンタジエニル基、具体的にはメチルシ
クロペンタジエニル基;1,2−ジメチルシクロペンタ
ジエニル基;1,2,4−トリメチルシクロペンタジエ
ニル基;1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジ
エニル基;トリメチルシリルシクロペンタジエニル基;
1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル
基;ターシャリーブチルシクロペンタジエニル基;1,
3−ジ(ターシャリーブチル)シクロペンタジエニル
基;ペンタメチルシクロペンタジエニル基等である。ま
た、X,Y及びZはそれぞれ独立に水素原子,炭素数1
〜12のアルキル基(具体的にはメチル基,エチル基,
プロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,アミル基,
イソアミル基,オクチル基,2−エチルヘキシル基
等),炭素数1〜12のアルコキシ基(具体的にはメト
キシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,アミ
ルオキシ基,ヘキシルオキシ基,オクチルオキシ基,2
−エチルヘキシルオキシ基等),炭素数6〜20のアリ
ール基(具体的にはフェニル基,ナフチル基等),炭素
数6〜20のアリールオキシ基(具体的にはフェノキシ
基等),炭素数6〜20のアリールアルキル基(具体的
にはベンジル基等),炭素数1〜40のアルキルまたは
アリールアミド基(具体的には、ジメチルアミド基,ジ
エチルアミド基,ジフェニルアミド基,メチルフェニル
アミド基等)又はハロゲン原子(具体的には塩素,臭
素,沃素あるいは弗素)を示す。
【0008】このような一般式(5)で表わされるチタ
ン化合物の具体例としては、シクロペンタジエニルトリ
メチルチタン;シクロペンタジエニルトリエチルチタ
ン;シクロペンタジエニルトリプロピルチタン;シクロ
ペンタジエニルトリブチルチタン;メチルシクロペンタ
ジエニルトリメチルチタン;1,2−ジメチルシクロペ
ンタジエニルトリメチルチタン;1,2,4−トリメチ
ルシクロペンタジエニルトリメチルチタン;1,2,
3,4−テトラメチルシクロペンタジエニルトリメチル
チタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリメチル
チタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリエチル
チタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリプロピ
ルチタン;ペンタメチルシクロペンタジエニルトリブチ
ルチタン;シクロペンタジエニルメチルチタンジクロリ
ド;シクロペンタジエニルエチルチタンジクロリド;ペ
ンタメチルシクロペンタジエニルメチルチタンジクロリ
ド;ペンタメチルシクロペンタジエニルエチルチタンジ
クロリド;シクロペンタジエニルジメチルチタンモノク
ロリド;シクロペンタジエニルジエチルチタンモノクロ
リド;シクロペンタジエニルチタントリメトキシド;シ
クロペンタジエニルチタントリエトキシド;シクロペン
タジエニルチタントリプロポキシド;シクロペンタジエ
ニルチタントリフェノキシド;ペンタメチルシクロペン
タジエニルチタントリメトキシド;ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルチタントリエトキシド;ペンタメチルシ
クロペンタジエニルチタントリプロポキシド;ペンタメ
チルシクロペンタジエニルチタントリブトキシド;ペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリフェノキシ
ド;シクロペンタジエニルチタントリクロリド;ペンタ
メチルシクロペンタジエニルチタントリクロリド;シク
ロペンタジエニルメトキシチタンジクロリド;シクロペ
ンタジエニルジメトキシチタンクロリド;ペンタメチル
シクロペンタジエニルメトキシチタンジクロリド;シク
ロペンタジエニルトリベンジルチタン;ペンタメチルシ
クロペンタジエニルメチルジエトキシチタン;インデニ
ルチタントリクロリド;インデニルチタントリメトキシ
ド;インデニルチタントリエトキシド;インデニルトリ
メチルチタン;インデニルトリベンジルチタン;(t−
ブチルアミド)ジメチル(テトラメチルη5 −シクロペ
ンタジエニル)シランチタンジクロライド;(t−ブチ
ルアミド)ジメチル(テトラメチルη5 −シクロペンタ
ジエニル)シランチタンジメチル;(t−ブチルアミ
ド)ジメチル(テトラメチルη5 −シクロペンタジエニ
ル)シランチタンジメトキシ等があげられる。これらの
チタン化合物のうち、ハロゲン原子を含まない化合物が
好適であり、特に、上述した如きπ電子系配位子を1個
有するチタン化合物が好ましい。さらにチタン化合物と
しては一般式(6)
【0009】
【化1】
【0010】〔式中、R9 , R10はそれぞれハロゲン原
子,炭素数1〜20のアルコキシ基,アシロキシ基を示
し、kは2〜20を示す。〕で表わされる縮合チタン化
合物を用いてもよい。また、上記チタン化合物は、エス
テルやエーテルなどと錯体を形成させたものを用いても
よい。上記一般式(6)で表わされる三価チタン化合物
は、典型的には三塩化チタンなどの三ハロゲン化チタ
ン,シクロペンタジエニルチタニウムジクロリドなどの
シクロペンタジエニルチタン化合物があげられ、このほ
か四価チタン化合物を還元して得られるものがあげられ
る。これら三価チタン化合物はエステル,エーテルなど
と錯体を形成したものを用いてもよい。また、遷移金属
化合物としてのジルコニウム化合物には、テトラベンジ
ルジルコニウム,ジルコニウムテトラエトキシド,ジル
コニウムテトラブトキシド,ビスインデニルジルコニウ
ムジクロリド,トリイソプロポキシジルコニウムクロリ
ド,ジルコニウムベンジルジクロリド,トリブトキシジ
ルコニウムクロリドなどがあり、ハフニウム化合物に
は、テトラベンジルハフニウム,ハフニウムテトラエト
キシド,ハフニウムテトラブトキシドなどがあり、さら
にバナジウム化合物には、バナジルビスアセチルアセト
ナート,バナジルトリアセチルアセトナート,トリエト
キシバナジル,トリプロポキシバナジルなどがある。こ
れら遷移金属化合物のなかではチタン化合物が特に好適
である。
【0011】その他(a)成分である遷移金属化合物と
しては、共役π電子を有する配位子を2個有する遷移金
属化合物、例えば、一般式(7) M1 11121314 ・・・(7) 〔式中、M1 はチタン,ジルコニウムあるいはハフニウ
ムを示し、R11及びR12はそれぞれシクロペンタジエニ
ル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基ある
いはフルオレニル基を示し、R13及びR14はそれぞれ水
素原子,ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,
炭素数1〜20のアルコキシ基,アミノ基あるいは炭素
数1〜20のチオアルコキシ基を示す。ただし、R11
びR12は炭素数1〜5の炭化水素基,炭素数1〜20及
び珪素数1〜5のアルキルシリル基あるいは炭素数1〜
20及びゲルマニウム数1〜5のゲルマニウム含有炭化
水素基によって架橋されていてもよい。〕で表わされる
遷移金属化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の化合物がある。
【0012】上記一般式(7)中のR11及びR12はそれ
ぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニ
ル基(具体的にはメチルシクロペンタジエニル基;1,
3−ジメチルシクロペンタジエニル基;1,2,4−ト
リメチルシクロペンタジエニル基;1,2,3,4−テ
トラメチルシクロペンタジエニル基;ペンタメチルシク
ロペンタジエニル基;トリメチルシリルシクロペンタジ
エニル基;1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペン
タジエニル基;1,2,4−トリ(トリメチルシリル)
シクロペンタジエニル基;ターシャリーブチルシクロペ
ンタジエニル基;1,3−ジ(ターシャリーブチル)シ
クロペンタジエニル基;1,2,4−トリ(ターシャリ
ーブチル)シクロペンタジエニル基など),インデニル
基,置換インデニル基(具体的にはメチルインデニル
基;ジメチルインデニル基;トリメチルインデニル基な
ど),フルオレニル基あるいは置換フルオレニル基(例
えばメチルフルオレニル基)を示し、R11及びR12はそ
れぞれ同一でも異なってもよく、更にR11とR12が炭素
数1〜5のアルキリデン基(具体的には、メチン基,エ
チリデン基,プロピリデン基,ジメチルカルビル基等)
又は炭素数1〜20及び珪素数1〜5のアルキルシリル
基(具体的には、ジメチルシリル基,ジエチルシリル
基,ジベンジルシリル基等)により架橋された構造のも
のでもよい。一方、R13及びR14は、それぞれ上述の如
くであるが、より詳しくは、それぞれ独立に、水素原
子,炭素数1〜20のアルキル基(メチル基,エチル
基,プロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,アミル
基,イソアミル基,オクチル基,2−エチルヘキシル基
等),炭素数6〜20のアリール基(具体的には、フェ
ニル基,ナフチル基等)、炭素数7〜20のアリールア
ルキル基(具体的には、ベンジル基等)、炭素数1〜2
0のアルコキシ基(具体的には、メトキシ基,エトキシ
基,プロポキシ基,ブトキシ基,アミルオキシ基,ヘキ
シルオキシ基,オクチルオキシ基,2−エチルヘキシル
オキシ基等)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(具
体的には、フェノキシ基等)、さらにはアミノ基や炭素
数1〜20のチオアルコキシ基を示す。
【0013】このような一般式(7)で表わされる遷移
金属化合物の具体例としては、ビスシクロペンタジエニ
ルチタンジメチル;ビスシクロペンタジエニルチタンジ
エチル;ビスシクロペンタジエニルチタンジプロピル;
ビスシクロペンタジエニルチタンジブチル;ビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(ター
シャリーブチルシクロペンタジエニル)チタンジメチ
ル;ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チ
タンジメチル;ビス(1,3−ジターシャリーブチルシ
クロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(1,2,
4−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチ
ル;ビス(1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジメチル;ビスシクロペンタジエニル
チタンジメチル;ビス(トリメチルシリルシクロペンタ
ジエニル)チタンジメチル;ビス(1,3−ジ(トリメ
チルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジメチル;
ビス(1,2,4−トリ((トリメチルシリル)シクロ
ペンタジエニル)チタンジメチル;ビスインデニルチタ
ンジメチル;ビスフルオレニルチタンジメチル;メチレ
ンビスシクロペンタジエニルチタンジメチル;エチリデ
ンビスシクロペンタジエニルチタンジメチル;メチレン
ビス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)チタンジメチル;エチリデンビス(2,3,4,
5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチ
ル;ジメチルシリルビス(2,3,4,5−テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;メチレンビ
スインデニルチタンジメチル;エチリデンビスインデニ
ルチタンジメチル;ジメチルシリルビスインデニルチタ
ンジメチル;メチレンビスフルオレニルチタンジメチ
ル;エチリデンビスフルオレニルチタンジメチル;ジメ
チルシリルビスフルオレニルチタンジメチル;メチレン
(ターシャリーブチルシクロペンタジエニル)(シクロ
ペンタジエニル)チタンジメチル;メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(インデニル)チタンジメチル;エチリ
デン(シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジ
メチル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(イ
ンデニル)チタンジメチル;メチレン(シクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)チタンジメチル;エチリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジメ
チル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(フル
オレニル)チタンジメチル;メチレン(インデニル)
(フルオレニル)チタンジメチル;エチリデン(インデ
ニル)(フルオレニル)チタンジメチル;ジメチルシリ
ル(インデニル)(フルオレニル)チタンジメチル;ビ
スシクロペンタジエニルチタンジベンジル;ビス(ター
シャリーブチルシクロペンタジエニル)チタンジベンジ
ル;ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタンジベン
ジル;ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)
チタンジベンジル;ビス(1,2,4−トリメチルシク
ロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビス(1,2,
3,4−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジ
ベンジル;ビスペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ンジベンジル;ビス(トリメチルシリルシクロペンタジ
エニル)チタンジベンジル;ビス(1,3−ジ−(トリ
メチルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジベンジ
ル;ビス(1,2,4−トリ(トリメチルシリル)シク
ロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビスインデニル
チタンジベンジル;ビスフルオレニルチタンジベンジ
ル;メチレンビスシクロペンタジエニルチタンジベンジ
ル;エチリデンビスシクロペンタジエニルチタンジベン
ジル;メチレンビス(2,3,4,5−テトラメチルシ
クロペンタジエニル)チタンジベンジル;エチリデンビ
ス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジベンジル;ジメチルシリルビス(2,3,
4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジ
ベンジル;メチレンビスインデニルチタンジベンジル;
エチリデンビスインデニルチタンジベンジル;ジメチル
シリルビスインデニルチタンジベンジル;メチレンビス
フルオレニルチタンジベンジル;エチリデンビスフルオ
レニルチタンジベンジル;ジメチルシリルビスフルオレ
ニルチタンジベンジル;メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(インデニル)チタンジベンジル;エチリデン(シ
クロペンタジエニル)(インデニル)チタンジベンジ
ル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(インデ
ニル)チタンジベンジル;メチレン(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;エチリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジベ
ンジル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)チタンジベンジル;メチレン(インデニ
ル)(フルオレニル)チタンジベンジル;エチリデン
(インデニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;ジ
メチルシリル(インデニル)(フルオレニル)チタンジ
ベンジル;ビスシクロペンタジエニルチタンジメトキサ
イド;ビスシクロペンタジエニルチタンジエトキシド;
ビスシクロペンタジエニルチタンジプロポキサイド;ビ
スシクロペンタジエニルチタンジブトキサイド;ビスシ
クロペンタジエニルチタンジフェノキサイド;ビス(メ
チルシクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;ビ
ス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジ
メトキサイド;ビス(1,2,4−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)チタンジメトキサイド;ビス(1,2,
3,4−テイラメチルシクロペンタジエニル)チタンジ
メトキサイド;ビスペンタメチルシクロペンタジエニル
チタンジメトキサイド;ビス(トリメチルシリルシクロ
ペンタジエニル)チタンジメトキサイド;ビス(1,3
−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)チタ
ンジメトキサイド;ビス(1,2,4−トリ(トリメチ
ルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジメトキサイ
ド;ビスインデニルチタンジメトキサイド;ビスフルオ
レニルチタンジメトキサイド;メチレンビスシクロペン
タジエニルチタンジメトキサイド;エチリデンビスシク
ロペンタジエニルチタンジメトキサイド;メチレンビス
(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジメトキサイド;エチリデンビス(2,3,
4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジ
メトキサイド;ジメチルシリルビス(2,3,4,5−
テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキサ
イド;メチレンビスインデニルチタンジメトキサイド;
メチレンビス(メチルインデニル)チタンジメトキサイ
ド;エチリデンビスインデニルチタンジメトキサイド;
ジメチルシリルビスインデニルチタンジメトキサイド;
メチレンビスフルオレニルチタンジメトキサイド;メチ
レンビス(メチルフルオレニル)チタンジメトキサイ
ド;エチリデンビスフルオレニルチタンジメトキサイ
ド;ジメチルシリルビスフルオレニルチタンジメトキサ
イド;メチレン(シクロペンタジエニル)(インデニ
ル)チタンジメトキサイド;エチリデン(シクロペンタ
ジエニル)(インデニル)チタンジメトキサイド;ジメ
チルシリル(シクロペンタジエニル)(インデニル)チ
タンジメトキサイド;メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)チタンジメトキサイド;エチリデ
ン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジ
メトキサイド;ジメチルシリル(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)チタンジメトキサイド;メチレン
(インデニル)(フルオレニル)チタンジメトキサイ
ド;エチリデン(インデニル)(フルオレニル)チタン
ジメトキサイド;ジメチルシリル(インデニル)(フル
オレニル)チタンジメトキサイド等が挙げられる。
【0014】また、ジルコニウム化合物としては、エチ
リデンビスシクロペンタジエニルジルコニウムジメトキ
サイド,ジメチルシリルビスシクロペンタジエニルジル
コニウムジメトキサイド等があり、更にハフニウム化合
物としては、エチリデンビスシクロペンタジエニルハフ
ニウムジメトキサイド,ジメチルシリルビスシクロペン
タジエニルハフニウムジメトキサイド等がある。これら
のなかでも特にチタン化合物が好ましい。更にこれらの
組合せの他、2,2' −チオビス(4−メチル−6−t
−ブチルフェニル)チタンジイソプロポキシド;2,
2' −チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニ
ル)チタンジメトキシド等の2座配位型錯体であっても
よい。
【0015】本発明に用いられる重合用触媒の(b)成
分であるカチオンと複数の基が金属に結合したアニオン
とからなる配位錯化物としては、様々なものがあるが、
例えば、下記一般式(8)あるいは一般式(9)で示さ
れる化合物を好適に使用することができる。 (〔L1 −H〕g+h (〔M2 1 2 ・・・Xn (n-p)-i ・・・(8) あるいは (〔L2 g+h (〔M3 1 2 ・・・Xn (n-p)-i ・・・(9) (但し、L2 は後述のM4 ,T1 2 5 又はT3 3
である。) 〔式(8),(9)中、L1 はルイス塩基、M2 及びM
3 はそれぞれ周期律表の5族〜15族から選ばれる金
属、M4 は周期律表の8族〜12族から選ばれる金属、
5 は周期律表の8族〜10族から選ばれる金属、X1
〜Xn はそれぞれ水素原子,ジアルキルアミノ基,アル
コキシ基,アリールオキシ基,炭素数1〜20のアルキ
ル基,炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリール
基,アリールアルキル基,置換アルキル基,置換アリー
ル基,有機メタロイド基又はハロゲン原子を示し、T1
及びT2 はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シク
ロペンタジエニル基,インデニル基又はフルオレニル
基、T3 はアルキル基を示す。pはM2 ,M3 の原子価
で1〜7の整数、nは2〜8の整数、gはL1 −H,L
2のイオン価数で1〜7の整数、hは1以上の整数,i
=h×g/(n−p)である。〕
【0016】M2 及びM3 の具体例としてはB,Al,
C,Si,P,As,Sb等の各原子、M4 の具体例と
してはAg,Cu等の各原子、M5 の具体例としてはF
e,Co,Ni等の各原子が挙げられる。X1 〜Xn
各々の具体例としては、例えば、ジアルキルアミノ基と
してジメチルアミノ基,ジエチルアミノ基、アルコキシ
基としてメトキシ基,エトキシ基,n−ブトキシ基、ア
リールオキシ基としてフェノキシ基,2,6−ジメチル
フェノキシ基,ナフチルオキシ基、炭素数1〜20のア
ルキル基としてメチル基,エチル基,n−プロピル基,
iso−プロピル基,n−ブチル基,n−オクチル基,
2−エチルヘキシル基、炭素数6〜20のアリール基,
アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基として
フェニル基,p−トリル基,ベンジル基,ペンタフルオ
ロフェニル基,3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェ
ニル基,4−ターシャリ−ブチルフェニル基,2,6−
ジメチルフェニル基,3,5−ジメチルフェニル基,
2,4−ジメチルフェニル基,1,2−ジメチルフェニ
ル基、ハロゲンとしてF,Cl,Br,I、有機メタロ
イド基として五メチルアンチモン基,トリメチルシリル
基,トリメチルゲルミル基,ジフェニルアルシン基,ジ
シクロヘキシルアンチモン基,ジフェニル硼素基が挙げ
られる。T1 及びT2 の置換シクロペンタジエニル基の
具体例は、メチルシクロペンタジエニル基,ブチルシク
ロペンタジエニル基,ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル基が挙げられる。
【0017】一般式(8)または(9)の化合物の中
で、具体的には、下記のものを特に好適に使用できる。
例えば一般式(8)の化合物としては、テトラフェニル
硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ
(n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ
メチルアンモニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラ(ペンタフル
オロフェニル)硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウム,
ヘキサフルオロ砒素酸トリエチルアンモニウム等が挙げ
られる。また、例えば一般式(9)の化合物としては、
テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピリジニウム,
テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピロリニウム,
テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸N,N−ジメチ
ルアニリニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼
酸メチルジフェニルアンモニウム,テトラフェニル硼酸
フェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼
酸ジメチルフェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸フェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロ
フェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム,テトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸アセチルフェロセニウム,
テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ホルミルフェロ
セニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸シア
ノフェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀,テトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸銀,テトラフェニル硼酸ト
リチル,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチ
ル,ヘキサフルオロ砒素酸銀,ヘキサフルオロアンチモ
ン酸銀,テトラフルオロ硼酸銀等が挙げられる。
【0018】また、(b)成分としては、上記複数の基
が金属に結合したアニオンとカチオンとからなる配位錯
化合物の他にアルミノキサンを使用できる。ここで、ア
ルミノキサンとは、各種の有機アルミニウム化合物と縮
合剤とを接触して得られるものである。反応原料とする
有機アルミニウム化合物としては、通常は一般式 AlR15 3 ・・・(10) (式中、R15は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で
表される有機アルミニウム化合物、具体的には、トリメ
チルアルミニウム,トリエチルアルミニウム,トリイソ
ブチルアルミニウム等が挙げられ、中でもトリメチルア
ルミニウムが最も好ましい。一方、有機アルミニウム化
合物と縮合させる縮合剤としては、典型的には水が挙げ
られるが、この他にアルキルアルミニウムが縮合反応す
るいかなるものを用いてもよい。このようなアルミノキ
サンとしては、一般式(11)
【0019】
【化2】
【0020】(式中、nは重合度を示し、2〜50の数
であり、R16は炭素数1〜8のアルキル基を示す。)で
表される鎖状アルキルアルミノキサン、あるいは一般式
(12)
【0021】
【化3】
【0022】で表される繰り返し単位を有する環状アル
キルアルミノキサン等がある。このようなアルキルアル
ミノキサンのうち、R16がメチル基であるもの、すなわ
ち、メチルアルミノキサンが特に好ましい。一般に、ト
リアルキルアルミニウム等のアルキルアルミニウム化合
物と水との接触生成物は、上述の鎖状アルキルアルミノ
キサンや環状アルキルアルミノキサンとともに、未反応
のトリアルキルアルミニウム、各種の縮合生成物の混合
物、更にはこれらが複雑に会合した分子であり、これら
はアルキルアルミニウム化合物と水との接触条件によっ
て様々な生成物となる。この際のアルキルアルミニウム
化合物と水との反応は特に限定はなく、公知の手法に準
じて反応させればよい。
【0023】本発明に用いる触媒は、必要に応じてさら
に(c)アルキル化剤を含有する。ここで、アルキル化
剤としては様々なものがあるが、例えば、一般式(1
3) R17 m Al(OR18) n 3-m-n ・・・(13) (式中、R17およびR18はそれぞれ炭素数1〜8、好ま
しくは1〜4のアルキル基を示し、Xは水素あるいはハ
ロゲンを示す。また、mは0<m≦3、好ましくは2あ
るいは3、最も好ましくは3であり、nは0≦n<3、
好ましくは0あるいは1である。)で表わされるアルキ
ル基含有アルミニウム化合物や一般式(14) R17 2 Mg ・・・(14) (式中、R17は前記と同じである。)で表わされるアル
キル基含有マグネシウム化合物、さらには一般式(1
5) R17 2 Zn ・・・(15) (式中、R17は前記と同じである。)で表わされるアル
キル基含有亜鉛化合物等が挙げられる。
【0024】これらのアルキル基含有化合物のうち、ア
ルキル基含有アルミニウム化合物、とりわけトリアルキ
ルアルミニウムやジアルキルアルミニウム化合物が好ま
しい。具体的にはトリメチルアルミニウム,トリエチル
アルミニウム,トリn−プロピルアルミニウム,トリイ
ソプロピルアルミニウム,トリn−ブチルアルミニウ
ム,トリイソブチルアルミニウム,トリt−ブチルアル
ミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジメチルアル
ミニウムクロリド,ジエチルアルミニウムクロリド,ジ
n−プロピルアルミニウムクロリド,ジイソプロピルア
ルミニウムクロリド,ジn−ブチルアルミニウムクロリ
ド,ジイソブチルアルミニウムクロリド,ジt−ブチル
アルミニウムクロリド等のジアルキルアルミニウムハラ
イド、ジメチルアルミニウムメトキサイド,ジメチルア
ルミニウムエトキサイド等のジアルキルアルミニウムア
ルコキサイド、ジメチルアルミニウムハイドライド,ジ
エチルアルミニウムハイドライド,ジイソブチルアルミ
ニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイド
ライド等があげられる。さらには、ジメチルマグネシウ
ム,ジエチルマグネシウム,ジn−プロピルマグネシウ
ム,ジイソプロピルマグネシウム等のジアルキルマグネ
シウムやジメチル亜鉛,ジエチル亜鉛,ジn−プロピル
エチル亜鉛,ジイソプロピル亜鉛等のジアルキル亜鉛を
あげることができる。中でも、特にアルキル基が分岐状
アルキル基であるアルキル基含有アルミニウム化合物が
好ましく用いられる。
【0025】本発明に用いられる重合用触媒は、一般に
上記(a),(b)成分及び/又は(c)成分を含有す
るものであるが、この触媒を調製するには様々な手法が
適用できる。例えば、いずれの成分を先にモノマーに投
入してもよいし、また触媒成分同士を反応させたうえで
モノマーに投入することもできる。上述の(a),
(b),(c)成分の添加あるいは接触は、重合温度下
で行うことができることは勿論、0〜100℃の温度に
て行うことも可能である。また、(a),(b),
(c)各成分の添加順序、接触順序についても特に制限
はない。上記のような触媒は、高度のシンジオタクチッ
ク構造を有するスチレン系重合体の製造において高い活
性を示す。
【0026】本発明の方法においては、上記のような重
合用触媒を用いてスチレン系モノマーを重合させるにあ
たり、有機金属化合物を添加する。この有機金属化合物
としては、金属成分が周期律表12族又は13族に属す
る金属である有機金属化合物を使用することができる。
また、有機金属化合物は炭素数4以下のアルキル基を1
個以上有する化合物であるのが好ましく、特に、金属成
分としてAl又はZnを含み、炭素数4以下のアルキル
基を1個以上有する化合物であるのが好ましい。さらに
具体的には、有機アルミニウム化合物としては、例えば
(CH3)3 Al,(CH3)2 AlCl,(C2 5)3
l,(C2 5)2 AlH,(C2 5)2 AlCl,(C
2 5)2AlOC2 5 ,C2 5 AlCl2 ,(i−
4 9)2 AlH,(C3 7)3Al,(C4 9)3
lなどが挙げられ、有機亜鉛化合物としては、例えば
(C 2 5)2 Znなどが挙げられる。中でも、アルキル
基が直鎖状アルキル基である有機金属化合物が好ましく
用いられる。また、有機金属化合物として、上記の重合
用触媒の(c)成分として記載したものと同じものを用
いることもできる。本発明の方法において有機金属化合
物は、結晶性スチレン系重合体を重合する際の触媒中の
遷移金属化合物のモル数に対して200倍以下、好まし
くは100倍以下の添加量で添加する。200倍を超え
ると、触媒活性が低下してしまう。有機金属化合物の添
加方法としては、特に制限はなく、例えば、上述の
(a),(b),(c)成分をまず充分に混合し、その
後スチレン系モノマー投入前に上記有機金属化合物を添
加する方法,(a),(b),(c)成分を順不同で
投入後、モノマー投入直前に有機金属化合物を添加する
方法,触媒各成分投入後、有機金属化合物をモノマー
に混ぜて投入する方法,モノマー投入直後に有機金属
化合物を投入し、その後触媒各成分を投入する方法など
がある。この中でも特に又はの方法が好ましく用い
られる。また、上述の有機金属化合物の添加は、常温で
添加してもよく、また、ある程度昇温してから添加して
もよい。
【0027】本発明の方法によりスチレン系重合体を製
造するには、上記の(a),(b)成分及び(c)成分
を主成分とする重合用触媒と有機金属化合物の存在下
で、スチレン及び/又はスチレン誘導体(アルキルスチ
レン,アルコキシスチレン,ハロゲン化スチレン,ビニ
ル安息香酸エステルなど)等のスチレン系モノマーを重
合(あるいは共重合)する。スチレン系モノマーの重合
は塊状重合でもよく、ペンタン,ヘキサン,ヘプタン等
の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素
あるいはベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化
水素溶媒中で行ってもよい。また、重合温度は特に制限
はないが、一般には−20〜120℃、好ましくは40
〜100℃である。このようにして得られるスチレン系
重合体は、高度のシンジオタクチック構造を有するもの
である。ここで、スチレン系重合体における高度のシン
ジオタクチック構造とは、立体化学構造が高度のシンジ
オタクチック構造、すなわち炭素−炭素結合から形成さ
れる主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル
基が交互に反対方向に位置する立体構造を有することを
意味し、そのタクティシティーは同位体炭素による核磁
気共鳴法(13C−NMR法)により定量される。13C−
NMR法により測定されるタクティシティーは、連続す
る複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダ
イアッド,3個の場合はトリアッド,5個の場合はペン
タッドによって示すことができるが、本発明に言う「高
度のシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合
体」とは、通常はラセミダイアッドで75%以上、好ま
しくは85%以上、若しくはラセミペンタッドで30%
以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティ
ーを有するポリスチレン,ポリ(アルキルスチレン),
ポリ(ハロゲン化スチレン),ポリ(アルコキシスチレ
ン),ポリ(ビニル安息香酸エステル)及びこれらの混
合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体を意味す
る。なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、
ポリ(メチルスチレン),ポリ(エチルスチレン),ポ
リ(イソプロピルスチレン),ポリ(ターシャリーブチ
ルスチレン)等があり、ポリ(ハロゲン化スチレン)と
しては、ポリ(クロロスチレン),ポリ(ブロモスチレ
ン),ポリ(フルオロスチレン)等がある。また、ポリ
(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチ
レン),ポリ(エトキシスチレン)等がある。これらの
うち特に好ましいスチレン系重合体としては、ポリスチ
レン,ポリ(p−メチルスチレン),ポリ(m−メチル
スチレン),ポリ(p−ターシャリーブチルスチレ
ン),ポリ(p−クロロスチレン),ポリ(m−クロロ
スチレン),ポリ(p−フルオロスチレン)、さらには
スチレンとp−メチルスチレンとの共重合体をあげるこ
とができる。
【0028】本発明の方法により製造されるスチレン系
重合体は、結晶性を有するものであり、有機金属化合物
の種類や添加量を適宜選定することによって、所望の分
子量に調節することができる。しかし、通常は、このス
チレン系重合体は、重量平均分子量10,000〜3,000,000
、好ましくは100,000 〜1,500,000 、数平均分子量5,0
00 〜1,500,000 、好ましくは50,000〜1,000,000 のも
のであり、上記のようにシンジオタクティシティーの高
いものである。重合後、必要に応じて塩酸等を含む洗浄
液で脱灰処理し、さらに洗浄,減圧乾燥を経てメチルエ
チルケトン等の溶媒で洗浄して可溶分を除去し、得られ
る不溶分をさらにクロロホルム等を用いて処理すれば、
極めてシンジオタクティシティーの大きい高純度の結晶
性スチレン系重合体が入手できる。この高度のシンジオ
タクチック構造を有する結晶性スチレン系重合体は、融
点が160〜310℃であって、従来のアタクチック構
造のスチレン系重合体に比べて耐熱性が格段に優れてい
る。
【0029】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 (c)成分であるトリイソブチルアルミニウム,(b)
成分であるジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート及び(a)成分であるペンタメチ
ルシクロペンタジエニルチタントリメトキサイドからな
る触媒系に有機金属化合物(以下にはXと略すことがあ
る。)としてトリエチルアルミニウムを添加してスチレ
ン(以下にはSMと略すことがある。)を重合した(転
化率=35%)。その際、各成分をSM:X:(c)成
分:(b)成分:(a)成分=350000:25:2
0:1:1のモル比で混合し、重合を70℃で1時間行
った。重合物を細かく粉砕した後、メタノールで充分に
洗浄し、減圧乾燥した。得られた重合物をメチルエチル
ケトンを溶媒として6時間ソックスレー抽出したところ
不溶分は98%であった。このものの重量平均分子量は
39万であった。なお、本明細書において重量平均分子
量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定し、標
準ポリスチレンの検量線を用いて換算したものである。
【0030】実施例2 有機金属化合物であるトリエチルアルミニウムを(a)
成分の200倍にした以外は、実施例1と全く同様にし
て重合を行ったところ、転化率は25%であり、重量平
均分子量は13万であった。
【0031】実施例3 (c)成分であるトリイソブチルアルミニウム,(b)
成分であるメチルアルミノキサン及び(a)成分である
ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメトキサ
イドからなる触媒系に有機金属化合物としてトリエチル
アルミニウムを添加してスチレンを重合した(転化率=
35%)。その際、各成分をSM:X:(c)成分:
(b)成分:(a)成分=350000:25:25:
75:1のモル比で混合し、重合を70℃で1時間行っ
た。重合物を細かく粉砕した後、メタノールで充分に洗
浄し、減圧乾燥した。得られた重合物をメチルエチルケ
トンを溶媒として6時間ソックスレー抽出したところ不
溶分は97%であった。このものの重量平均分子量は3
7万であった。
【0032】実施例4 有機金属化合物としてトリノルマルプロピルアルミニウ
ムを用いた以外は、実施例3と同様に操作した結果、転
化率は21%であり、得られたSPSの重量平均分子量
は73万であった。 実施例5 有機金属化合物としてトリノルマルブチルアルミニウム
を用いた以外は、実施例3と同様に操作した結果、転化
率は20%であり、得られたSPSの重量平均分子量は
72万であった。
【0033】実施例6 有機金属化合物としてジエチルアルミニウムハイドライ
ドを用い、添加モル比を(a)成分に対して100とし
た以外は、実施例3と同様に操作した結果、転化率は2
5%であり、得られたSPSの重量平均分子量は17万
であった。 実施例7 有機金属化合物としてジエチルアルミニウムエトキサイ
ドを用い、添加モル比を(a)成分に対して20とした
以外は、実施例3と同様に操作した結果、転化率は27
%であり、得られたSPSの重量平均分子量は71万で
あった。 実施例8 有機金属化合物としてジエチル亜鉛を用い、添加モル比
を(a)成分に対して5とした以外は、実施例3と同様
に操作した結果、転化率は25%であり、得られたSP
Sの重量平均分子量は73万であった。 実施例9 実施例3において、トリエチルアルミニウムを25用い
るかわりに、トリメチルアルミニウム100用いたこと
(即ち、各成分割合は、SM:X:(c)成分:(b)
成分:(a)成分=350000:100:25:7
5:1(モル比)である。)以外は、実施例3と同様に
して操作した結果、転化率は21%であり、得られたS
PSの重量平均分子量は58万であった。
【0034】比較例1 有機金属化合物であるトリエチルアルミニウムを添加し
ない以外は、実施例1と同様に操作した結果、転化率は
41%であり、得られたSPSの重量平均分子量は10
3万であった。 比較例2 有機金属化合物であるトリエチルアルミニウムの添加モ
ル比を(a)成分に対して300とした以外は、実施例
1と同様に操作した結果、転化率は9%と極端に低下し
てしまい、得られたSPSの重量平均分子量は8万であ
った。
【0035】上記の実施例及び比較例で使用した有機金
属化合物とその添加量、転化率及び生成したSPSの分
子量を表1にまとめて示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によれば、触媒活性の低下
を来すことなく、アタクチック構造が少なく、高度のシ
ンジオタクチック構造を有する高品質の結晶性スチレン
系重合体の分子量を容易に制御することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】一般式(8)または(9)の化合物の中
で、具体的には、下記のものを特に好適に使用できる。
例えば一般式(8)の化合物としては、テトラフェニル
硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ
(n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸トリ
メチルアンモニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラ(ペンタフル
オロフェニル)硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウム,
ヘキサフルオロ砒素酸トリエチルアンモニウム,テトラ
(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピリジニウム,テトラ
(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピロリニウム,テトラ
(ペンタフルオロフェニル)硼酸N,N−ジメチルアニ
リニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチ
ルジフェニルアンモニウム等が挙げられる。また、例え
ば一般式(9)の化合物としては、テトラフェニル硼酸
フェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼
酸ジメチルフェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフ
ェニル)硼酸フェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロ
フェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム,テトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸アセチルフェロセニウム,
テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ホルミルフェロ
セニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸シア
ノフェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀,テトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)硼酸銀,テトラフェニル硼酸ト
リチル,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチ
ル,ヘキサフルオロ砒素酸銀,ヘキサフルオロアンチモ
ン酸銀,テトラフルオロ硼酸銀等が挙げられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 (c)成分であるトリイソブチルアルミニウム,(b)
成分であるジメチルアニリニウムテトラ(ペンタフルオ
ロフェニル)ボレート及び(a)成分であるペンタメチ
ルシクロペンタジエニルチタントリメトキサイドからな
る触媒系に有機金属化合物(以下にはXと略すことがあ
る。)としてトリエチルアルミニウムを添加してスチレ
ン(以下にはSMと略すことがある。)を重合した。そ
の際、各成分をSM:X:(c)成分:(b)成分:
(a)成分=350000:25:20:1:1のモル
比で混合し、重合を70℃で1時間行った(転化率=3
5%)。重合物を細かく粉砕した後、メタノールで充分
に洗浄し、減圧乾燥した。得られた重合物をメチルエチ
ルケトンを溶媒として6時間ソックスレー抽出したとこ
ろ不溶分は98%であった。このものの重量平均分子量
は39万であった。なお、本明細書において重量平均分
子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーによって測定し、
標準ポリスチレンの検量線を用いて換算したものであ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】実施例3 (c)成分であるトリイソブチルアルミニウム,(b)
成分であるメチルアルミノキサン及び(a)成分である
ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメトキサ
イドからなる触媒系に有機金属化合物としてトリエチル
アルミニウムを添加してスチレンを重合した。その際、
各成分をSM:X:(c)成分:(b)成分:(a)成
分=350000:25:25:75:1のモル比で混
合し、重合を70℃で1時間行った(転化率=35
%)。重合物を細かく粉砕した後、メタノールで充分に
洗浄し、減圧乾燥した。得られた重合物をメチルエチル
ケトンを溶媒として6時間ソックスレー抽出したところ
不溶分は97%であった。このものの重量平均分子量は
37万であった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シンジオタクチック構造を有するスチレ
    ン系重合体製造用触媒を用いて高度のシンジオタクチッ
    ク構造を有する結晶性スチレン系重合体を製造する際
    に、有機金属化合物を添加することを特徴とするスチレ
    ン系重合体の分子量制御方法。
  2. 【請求項2】 有機金属化合物の金属成分が周期律表1
    2族又は13族に属する金属である請求項1記載のスチ
    レン系重合体の分子量制御方法。
  3. 【請求項3】 有機金属化合物が炭素数4以下のアルキ
    ル基を1個以上有する化合物である請求項1又は2記載
    のスチレン系重合体の分子量制御方法。
  4. 【請求項4】 有機金属化合物が、金属成分としてAl
    又はZnを含み、炭素数4以下のアルキル基を1個以上
    有する化合物である請求項3記載のスチレン系重合体の
    分子量制御方法。
  5. 【請求項5】 アルキル基が直鎖状アルキル基である請
    求項4記載のスチレン系重合体の分子量制御方法。
  6. 【請求項6】 有機金属化合物の添加量が触媒中の遷移
    金属化合物のモル濃度に対して200倍以下である請求
    項1記載のスチレン系重合体の分子量制御方法。
  7. 【請求項7】 シンジオタクチック構造を有するスチレ
    ン系重合体製造用触媒が、(a)遷移金属化合物,
    (b)カチオンと複数の基が金属に結合したアニオンと
    からなる配位錯化合物又はアルミノキサン及び/又は
    (c)アルキル化剤からなるものである請求項1記載の
    スチレン系重合体の分子量制御方法。
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