JPH08143774A - 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物

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JPH08143774A
JPH08143774A JP28786094A JP28786094A JPH08143774A JP H08143774 A JPH08143774 A JP H08143774A JP 28786094 A JP28786094 A JP 28786094A JP 28786094 A JP28786094 A JP 28786094A JP H08143774 A JPH08143774 A JP H08143774A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存安定性が良好で、室温において比較的短
時間に硬化し、かつ銅系金属に対して腐食性を示さない
という利点を損ねることがなく、硬化物表面の樹脂化お
よび電気接点障害を引き起こす可能性の極めて少ない室
温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を提供する。 【構成】(A) (1) 特定の末端反応性ポリオルガノシロキ
サンと、(2) 特定のシランまたはその部分加水分解縮合
物の合計100 重量部(ただし、(A)(1)、(2) のうち(A)
(1)が85〜100 重量部である) (B) 硬化触媒0.01〜20重量部 (C) 分子中に少なくとも1つのシリルアミノアルキル基
を有するオルガノシロキサンおよび/またはオキシアル
キレン化合物をSi-N結合重量換算として0.1〜15重量部
を含有することを特徴とする室温硬化性ポリオルガノシ
ロキサン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明はポリオルガノシロキサン組
成物に係わり、湿気の存在しない密封条件下では安定で
あり、空気中の水分と接触することによって室温で硬化
して弾性体に変化し、速硬化性で銅系金属を含む各種金
属に対する腐食性のない室温硬化性ポリオルガノシロキ
サン組成物に関し、特に硬化物表面の樹脂化がなく、か
つ電気接点障害を引き起こす可能性の少ない室温硬化性
ポリオルガノシロキサン組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】室温で硬化してゴム
状弾性体を生成するポリオルガノシロキサン組成物の中
で、空気中の水分と接触することによって硬化反応が生
起するタイプのものは、使用直前に本体(ベースポリマ
ー)や架橋剤、或いは触媒を秤量したり、これらを混合
したりする繁雑さがなく、配合上のミスを生じることが
ない上、接着性に優れているので、電気・電子工業など
における弾性接着剤やコーティング材として、また建築
用シーリング材等として広く用いられている。このよう
な組成物は、一般に、分子末端が水酸基で閉塞されたシ
ラノール基末端ポリジオルガノシロキサンに、分子中に
平均2個を越える加水分解性基を有する架橋剤等を配合
したものであり、架橋剤の種類に応じて、硬化の際に酢
酸等のカルボン酸、有機アミン、アミド、有機ヒドロキ
シルアミン、オキシム化合物、アルコール、アセトンな
どを放出する。このうち、酢酸を放出するものは、接着
性および硬化性は極めて優れているが、その刺激臭のた
めに環境衛生上の配慮が必要であり、また被着体が金属
のときは、金属を錆びさせるため、防錆対策が必要であ
るなどの問題がある。また、長鎖カルボン酸放出型は刺
激臭の問題はないが、金属の発錆、特に浸水後の発錆を
防ぐことが困難であった。同様に、脱アミン型は発生す
るアミンの臭気と毒性に問題があり、脱ヒドロキシルア
ミン型、脱オキシム型および脱アミド型は、金属、特に
銅およびその合金に錆を生じさせやすいという問題があ
った。さらに脱アセトン型のものは、硬化が早く腐食性
もないが、架橋剤の合成が難しく、また未硬化物の保存
中の黄変が甚しいという問題があった。これらに対して
脱アルコール型のものは、架橋剤であるアルコキシシラ
ンが安価に入手できるばかりでなく、放出物質がメタノ
ール、エタノールのようなアルコールなので揮散しやす
く、臭気や腐食性の問題がないという利点がある。しか
しその反面、硬化が遅いことおよび保存中に系中に存在
する微量の水により架橋剤が加水分解して発生するアル
コールがベースポリマーを切断するために保存性が悪い
という難点があり、その克服が要望されていた。特に電
気・電子工業において、接着剤、コーティング材などの
目的で室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を銅系
金属に接触した状態で硬化せしめてゴム状弾性体とする
ことが多く、現在、脱オキシム型、脱アセトン型、脱ア
ルコール型のものが用いられてはいるが、夫々の有する
上述のような難点の改善が望まれていた。一方、末端の
ケイ素原子にアルコキシ基の結合したポリオルガノシロ
キサン、アルコキシシラン、硬化触媒およびアルコール
捕捉剤から成る1包装型の室温硬化性ポリオルガノシロ
キサン組成物が近時見出されている。これは保存安定性
が良好で硬化性も速く、アルコール捕捉剤としてケイ素
−水素結合化合物を用いたもの(特開昭60−90529 号公
報参照)、エノキシ基含有化合物を用いたもの(特開昭
60−18546 号公報および特公平4−55460 号公報参
照)、ケイ素−窒素結合化合物を用いたもの(特表昭59
−500219号公報、特表昭58−501040号公報および特公平
3−20149 号公報参照)が開示されており、中でもケイ
素−窒素結合化合物を用いた場合が、保存安定性が良好
で硬化性も速く有効である。また、このアルコール捕捉
剤として、アルコールと反応後も架橋剤として利用でき
るように加水分解可能な基を含有するケイ素−窒素結合
化合物を用いる組成物(特開昭60−135458号公報参
照)、さらに銅系金属に対する腐食性を改善した組成物
が見出されている(特開昭60−123552号公報参照)。こ
のような速硬化性で銅系金属に錆を生じない室温硬化性
ポリオルガノシロキサン組成物は、電気・電子工業にお
ける接着剤、コーティング材として有用である。しかし
ながら、前記特表昭59−500219号公報のポリシラザン化
合物、特開昭60−135458号公報のアルコキシシラザン化
合物、特公平3−20149 号公報のアミドシラン化合物
は、アルコールと反応後、各々、揮発性のアンモニア、
アミドを生成するため銅系金属に対して腐食性を有する
ので、保存安定性が良好であるが、電気・電子分野では
使用し難いという問題がある。これに対し、前記の特開
昭60−123552号公報例示の化合物はアルコールと反応
後、生成する化合物により、銅系金属に対し、腐食性を
示さないという利点を有し、硬化性も速く有用である。
このような速硬化で銅系金属に錆を生じさせない室温硬
化性ポリオルガノシロキサン組成物は有用であるが、硬
化して得られたゴム状弾性体は、アルコール捕捉剤とし
て用いたケイ素−窒素結合化合物が加水分解して生成し
た加水分解生成物が表面に浸透して樹脂化するため、表
面にクラックを生成して物性の低下や耐久性の低下をも
たらす。また、近年、電気・電子工業分野において、揮
発成分物質(低分子量物)による電気接点障害が問題視
されてきている。電気接点障害は、重合度が2〜25のオ
ルガノシロキサンオリゴマー、オルガノシランが常温下
や加熱下で揮発し、接点開閉時の放電エネルギーにより
化学変化し、二酸化ケイ素、炭化ケイ素等の絶縁性物質
を形成するためと報告されている(電気通信学会 技術
研究報告 R76-36(226)29〜38(1977))。即ち、上記
接着剤、コーティング材に含まれている揮発成分物質、
例えば低分子量シロキサンや前述の少量添加物(アルコ
ール捕捉剤等)などが硬化中および硬化後において硬化
物表面から揮発し電気接点障害を引き起こす。前述の特
開昭60−123552号公報例示化合物も揮発性があり、加水
分解性が高いため、周辺部で電気接点障害を引き起こし
やすく、よってこれらの対策が求められている。
【0003】
【発明の目的】本発明者は、上記問題点に鑑み、保存安
定性が良好で、室温において比較的短時間に硬化し、か
つ銅系金属に対して腐食性を示さない室温硬化性ポリオ
ルガノシロキサン組成物を得るべく鋭意検討を重ねた結
果、特定のアミノ基含有シランとシラザンの重縮合反応
物の配合が有効であることを見出し、先に特許出願する
に至った(特開平6−73293 号公報)。この組成物は、
保存安定性等において優れた特性を有するものである
が、その後の検討により、硬化後に硬化物表面にやや樹
脂化が認められることが判明した。そこで本発明者は、
この点を改良するために更に研究を進めた結果、特定の
シリルアミノアルキル基含有オルガノシロキサンおよび
/またはポリオキシアルキレン化合物を用いることによ
り、銅系金属に対して腐食性を示さないという利点を損
ねることがなく、硬化物表面の樹脂化および電気接点障
害を引き起こす可能性の極めて少ない室温硬化性ポリオ
ルガノシロキサン組成物が得られることを見出し、本発
明をなすに至った。
【0004】
【発明の構成】すなわち本発明は、次の(A)〜(C)の成
分、すなわち (A) (1) 一般式 R1 a(R2O)3-aSiZ〔R2SiO〕nSiR1 2ZSi(OR2)3-aR1 a 〔ただし、R およびR1はそれぞれ互いに同一または相異
なる1価の置換または非置換の炭化水素基、R2は水素原
子,炭素数1〜4のアルキル基および炭素数合計1〜6
のアルコキシアルキル基から成る群より選ばれた1価の
基、a は0〜2の数、Z は酸素原子または2価の炭化水
素基(炭素間に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を介して
も構わない)、n は化合物の25℃における粘度が50〜1,
000,000cP となる数を示す〕で表される末端反応性ポリ
オルガノシロキサンと、(2) 一般式 R3 bSi(OR4)4-b (ただし、R3は1価の置換または非置換の炭化水素基、
R4は炭素数1〜4のアルキル基および炭素数合計1〜6
のアルコキシアルキル基から成る群より選ばれた1価の
基、b は0または1の数を示す)で表されるシランまた
はその部分加水分解縮合物の合計100 重量部(ただし、
(A)(1)、(2) のうち(A)(1)が85〜100 重量部である) (B) 硬化触媒0.01〜20重量部 (C) 一般式
【0005】
【化2】
【0006】で表されるシリルアミノアルキル基を分子
中に少なくとも1つ有するオルガノシロキサンおよび/
またはポリオキシアルキレン化合物〔ただし、R5は1価
の置換または非置換の炭化水素基、R6は炭素数1〜4の
アルキル基および炭素数合計1〜6のアルコキシアルキ
ル基から成る群より選ばれた1価の基、X は2価の炭化
水素基(ただし、炭素間中に酸素原子、硫黄原子、窒素
原子を介しても構わない)であり、c は1〜2の数、d
は0〜3の数を示す〕Si-N結合重量換算で0.15〜15重量
部を含有することを特徴とする室温硬化性ポリオルガノ
シロキサン組成物に関する。
【0007】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に用いられる(A)(1)は、本発明の組成物のベースポ
リマーで、前述の一般式で表されるものである。式中、
R は互いに同一でも相異なっていてもよく、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル
基のようなアルキル基;ビニル基、アリル基のようなア
ルケニル基;フェニル基のようなアリール基;2−フェ
ニルエチル基、2−フェニルプロピル基のようなアラル
キル基およびこれらの炭化水素基の水素原子の一部がハ
ロゲン原子やニトリル基などで置換されたものが挙げら
れるが、合成の容易さからメチル基、ビニル基またはフ
ェニル基等であることが好ましく、その他の有機基は、
硬化後のゴム状弾性体に耐油性や塗装適性のような特殊
な性質を与えるときにのみ選択して使用される。中でも
メチル基は原料中間体が最も容易に得られるばかりでな
く、シロキサンの重合度に対する粘度が最も低く、硬化
前の組成物の押出し作業性と硬化後のゴム状弾性体の物
性のバランスを有利にするので、全有機基の85%以上が
メチル基であることが好ましく、実質的にすべての有機
基がメチル基であることがさらに好ましい。ただし、硬
化後のゴム状弾性体に耐熱性や耐寒性を付与する必要が
ある場合には、有機基の一部にフェニル基を用いること
が好ましい。次にR1としてはR と同一の有機基が挙げら
れるが、合成の容易さや、架橋反応速度が大きいことか
ら、メチル基またはビニル基が好ましい。また、上記一
般式のR2としては、水素原子、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基のようなアルキル基、メトキシエチ
ル基、エトキシエチル基のようなアルコキシアルキル基
が例示されるが、合成の容易さや、架橋反応速度が大き
いことから、メチル基が好ましい。また、本発明におい
ては、硬化前の組成物に適度の押出性を賦与するととも
に、硬化後のゴム弾性体に優れた機械特性を与えるため
に、末端反応性ポリオルガノシロキサンは、25℃におけ
る粘度が50〜1,000,000cP の範囲にあることが必要であ
る。末端反応性ポリオルガノシロキサンの粘度が50cP未
満では硬化後のゴム弾性体の伸びが十分ではなく、一
方、1,000,000cP を越えると均一な組成物が得にくく、
押出し作業性も低下するようになる。特に好ましい粘度
は、硬化前および硬化後の組成物に要求される性質を調
和させる点で 500〜200,000cP の範囲である。本発明に
用いられる(A)(2)のシランまたはその部分加水分解縮合
物は、水および硬化触媒(B) の存在下に(A)(1)のアルコ
キシ基と反応し、組成物を硬化させるための架橋剤とし
て作用するものであり、一般式 R3 bSi(OR4)4-b(ただ
し、R3 ,R4,b は前述のとおり)で表される。ここで、
上記一般式のR3としては(A)(1)成分のケイ素原子に直接
結合した有機基R1と同じものを例示することができる
が、入手のしやすさや硬化速度の点で、メチル基又はビ
ニル基であることが好ましい。またR4としては(A) (1)
成分のR2と同様のものが例示される。このような(A)(2)
の化合物の例としては、例えばテトラメトキシシラン、
メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリ
エトキシシラン、テトラキス(エトキシエトキシ)シラ
ン、メチルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニル
トリス(メトキシエトキシ)シランおよびそれらのシラ
ンおよびそれらのシランの部分加水分解縮合物であるシ
ロキサンなどが例示される。これらのうち、合成が容易
で組成物の保存安定性を損なうことなく、且つその硬化
速度を速めるところから、特にテトラメトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、メチルトリス(メトキシエ
トキシ)シラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シ
ランなどを用いることが好ましい。(A) 成分は、それ自
身が架橋性を持つこともありうるベースポリマー(A)(1)
単独、または(A)(1)と架橋剤(A)(2)との混合物である。
その割合は、(A) 中(A)(1)が85〜100 重量%、(A)(2)が
0〜15重量%の範囲が適当である。(A)(2)が15重量%を
越えると保存中に(A)(2)が組成物から分離しやすくな
り、さらに硬化時に著しい収縮が生じ、得られたゴム状
弾性体の物性が低下してしまうからである。また、(A)
(1)として用いるポリオルガノシロキサンの末端ケイ素
原子に(A)(1)1分子あたり平均2個を越える数のアルコ
キシ基が結合している場合、(A)(2)のシランまたはその
部分加水分解物なしでも、水分と硬化触媒の存在下で反
応は進行する。しかし、硬化性と硬化後の機械的性質と
のバランスを考慮すると、(A)のうちの(A)(2)の含有率
を 0.4〜5重量%とすることが好ましい。
【0008】本発明で用いられる(B) は、(A)(1)単独、
または(A)(1)と(A)(2)とを水分の存在下に反応せしめて
ゴム状弾性体を得るための硬化触媒であり、鉄オクトエ
ート、コバルトオクトエート、マンガンオクトエート、
亜鉛オクトエート、スズナフテネート、スズカプリレー
ト、スズオレエートのようなカルボン酸金属塩;ジブチ
ルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジ
ブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオレエート、
ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブ
チルスズメトキシド、ジブチルビス(トリエトキシシロ
キシ)スズ、ジオクチルスズジラウレートのような有機
スズ化合物が例示されるが、微量の存在で大きな触媒能
を持つことから、有機スズ化合物であることが好まし
い。(B) の配合量は、(A)100重量部当たり0.01〜20重量
部、好ましくは 0.1〜1重量部の範囲である。(B) が0.
01重量部未満では硬化触媒として十分に作用せず、硬化
に長い時間がかかるばかりでなく、特に空気との接触面
から遠いゴム層の深部における硬化が不十分となり、逆
に20重量部を越える場合には保存安定性が悪くなる。
【0009】本発明に用いられる(C) は、前記(A) の密
閉保存中あるいは前記(A) 、(B) の混合組成物を製造す
る際、もしくは前記(A) 、(B) の混合組成物を密閉保存
中に発生するアルコールを捕捉し、組成物の保存安定性
を向上させるためのものである。また、アルコールを捕
捉する効果を有するとともに、硬化物の表面樹脂化およ
び電気接点障害を引き起こすのを防止する、本発明の特
徴というべき成分である。本発明に用いられる(C) は、
一般式
【0010】
【化3】
【0011】で表されるシリルアミノアルキル基を分子
中に少なくとも1つ有するオルガノシロキサンおよび/
またはポリオキシアルキレン化合物(ただし、R5、R6
X 、c、d は前述の通り)である。(C) のオルガノシロ
キサン化合物としては、以下の式で示される化合物、す
なわち
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】のような環状側鎖型、また末端側鎖の混合
型が例示される。同様にポリオキシアルキレン化合物も
【0015】
【化6】
【0016】のような側鎖型が例示される。(式中、Y
は前述の通り、m 、n は化合物の分子量を 320以上とす
る整数である。)また、オルガノシロキサン化合物と同
様、末端、側鎖の混合型、環状側鎖型が例示される。こ
こに例示した構造は一例にすぎず、多種の構造、置換基
でも可能である。例えば、例示化合物のアルキル基はす
べてメチル基であるが、エチル、プロピル、ブチルのよ
うに炭素数の多いものも可能である。また、ポリオキシ
アルキレン化合物もプロピオキシ、エチルオキシの構造
を例示したが、ブチルオキシ等のアルキル鎖の長いもの
も可能である。また、シリルアミノアルキル基もアミノ
プロピル構造、アミノエチルアミノプロピル構造を例示
したが、よりアルキル鎖の長いもの、またアミノ基の数
の多いものも可能である。各々の化合物の調製方法とし
ては、各々のアミノ基含有化合物を各々のシリル基に相
当するシラザン化合物および/またはハロシラン(主に
クロロシラン)等によりシリル化反応させる方法、各々
のSi-H含有化合物にN−トリメチルシリルアリルアミン
のようなシリルアミノ基含有不飽和化合物の付加反応に
よりシリルアミノアルキル基を導入する方法、または各
々のアミノ基含有化合物とSi-H化合物とを脱水素反応に
よりシリル基を導入する方法が挙げられる。また、(C)
成分の分子量が 320以上であり、20℃での蒸気圧が0.3m
mHg 以下である場合に、特に電気・電子部品およびその
周辺機器の接点不良による誤作動や作動停止、さらに機
器の透明部分のくもり、はじき等の発生する確率が極め
て低くなる。(C) 成分の分子量が320 以上であり、20℃
での蒸気圧が0.3mmHg より高いと、これらが本発明の組
成物の硬化反応に作用する前にその1部が揮散するとい
う現象が起こり、この組成物を使用した周辺にある接点
部材に障害の発生するおそれがある。すなわち、(C) 成
分として、20℃での蒸気圧が0.3mmHg 以下のものを用い
ることが接点障害対策として有効である。また、本発明
で用いられる(C) 成分は、分子量がシランカップリング
剤等と比較し高く、かつ加水分解性、反応性が低いた
め、かつオルガノシロキサンである場合には相溶性も高
く、硬化物表面の樹脂化を引き起こす可能性が極めて低
い。更に、分子量が 320以上と比較的大きいためにアル
コールと反応して派生するアミンの分子量が一般的なア
ンモニア等を派生するシラザン化合物より大きくなり、
アミノ当量が低くなるので、銅系金属への腐食性が低減
される。そのため、このような(C) 成分の分子量は組成
物の相溶性を損なわない範囲で大きいほうが好ましい。
このような(C) の配合量は、(A)100重量部に対してSi-N
結合重量換算で0.15〜15重量部、より好ましくは1〜10
重量部が適当である。配合量が0.15重量部未満では、組
成物の保存安定性が低下し、他方15重量部を越えて配合
することは無意味で不経済であるばかりでなく、硬化し
て得られたゴム状弾性体の物性や耐熱性が低下し、また
加熱による黄変が著しくなる。
【0017】次に、本発明においては必須ではないが、
(D) 成分を配合することが好ましい。本発明で用いられ
る(D) 成分は、(C) 成分が、前記(A) 成分、(B) 成分の
混合組成物を製造する際、もしくは密閉容器中に発生す
るアルコールと反応することにより派生したアミノ基含
有化合物の組成物中での相溶性、および硬化物からの分
離、揮散を抑制する効果を有するものである。よって、
(D) 成分はアミノ基と反応可能なエポキシ基および/ま
たはイソシアネート基を分子中に少なくとも1つ有する
化合物であり、好ましくは1種以上の加水分解基を有す
る有機ケイ素化合物および/またはそれらの部分加水分
解物である。このような(D) 成分の化合物の例として
は、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、N−グリシジル−N,N −ビス〔3−(メチルジメト
キシシリル)プロピル〕アミン、N−グリシジル−N,N
−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕アミ
ン、3−(N,N −ジグリシジル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−(N−アリル−N−グリシジル)ア
ミノプロピルトリメトキシシランのようなエポキシ基含
有シラン;3−イソシアネートプロピルトリメトキシシ
ラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシ
ラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン
のようなイソシアネート基含有シランおよびそれらのシ
ランの部分加水分解物であるシロキサンなどが例示され
る。このような(D) の配合量は、(C) 成分より派生する
アミノ基と等モル量のエポキシ基および/またはイソシ
アネート基を必要とするが、密閉容器中で派生するアミ
ノ基の量および(D) 成分を添加した際の効果より、(D)
の配合量は(A) 成分100重量部に対して0.01〜20重量部
である。0.01重量部未満の場合には所望の効果が得られ
ず、20重量部を越える場合には保存中での増粘や硬化し
て得られたゴム状弾性体の物性が低下するばかりでな
く、その効果性より無意味であり経済的に不利である。
【0018】また、本発明においては、硬化前の組成物
に適度の流動性を付与し、硬化後のゴム状弾性体に、例
えばシーリング材等として用いる場合に要求される高い
機械的強度を付与するために、補強剤として前述の成分
の他に微粉末状の無機質充填剤を添加することが好まし
い。このような無機質充填剤の例としては、煙霧質シリ
カ、焼成シリカ、沈澱シリカ、煙霧質チタンおよびこれ
らの表面をオルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロ
キサン類、ヘキサメチルジシラザンなどで疎水化したも
の等があり、またその他の充填剤としては、炭酸カルシ
ウム、有機酸表面処理炭酸カルシウム、けいそう土、粉
砕シリカ、アルミノケイ酸、マグネシア、アルミナなど
がある。なお、建築用シーリング材として、特に低いモ
ジュラスを有することが要求される場合には、これらの
うち非補強性の充填剤を用いることが好ましい。上記補
強性無機質充填剤の添加量が少なすぎると、機械的特性
向上の効果が殆どあらわれず、逆に多すぎる場合には、
モジュラスが大きくなり、破断の際の伸びが小さくな
る。従って、これらの充填剤の添加量は、(A)100重量部
当たり1〜500 重量部、より好ましくは5〜150 重量部
の範囲から適宜選択するのが望ましい。さらに、本発明
の組成物には、顔料、チクソトロピー性付与剤、押出し
作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線防止剤、防
カビ剤、耐熱向上剤、接着向上剤、難燃化剤、表面樹脂
化防止剤などの各種添加剤を加えることも可能である。
【0019】本発明の組成物は、以上のすべての成分お
よび必要に応じて各種添加剤を、湿気を遮断した状態で
混合することにより調製できる。得られた組成物は、密
閉容器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分にさ
らすことによってはじめて硬化される。いわゆる1包装
型室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物として用い
ることができる。また、本発明の組成物においては、
(A) 、(C) 成分と(B) 成分とを別々の容器に別けて保存
し、使用時にこれらを混合する、いわゆる2包装型室温
硬化性ポリオルガノシロキサン組成物として用いること
もできる。
【0020】
【発明の効果】本発明の室温硬化性ポリオルガノシロキ
サン組成物は、速硬性で銅系金属に対して腐食性がな
く、かつ硬化物表面の樹脂化および電気接点障害を引き
起こす可能性が極めて少ないものである。従って本発明
の組成物は、種々の工業、特に電気・電子工業におい
て、弾性接着剤、コーティング剤として好適に利用され
る。
【0021】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。尚、実施例中、部はすべて重量部を表し、粘
度などの物性値はすべて25℃、相対湿度60%における値
である。 合成例1 メチル(N−トリメチルシリル−3−アミノプロピル)
シロキサンの合成:温度計、攪拌装置、留去用器(ト字
管に冷却凝集器)および窒素出入口を備えた四つ首丸底
フラスコの内部を窒素で置換し、反応フラスコに、3−
アミノプロピルメチルジメトキシシラン 326g(2モ
ル)を入れ攪拌した。その後、水37.8g(2.1 モル)を
徐々に滴下し、終了後、 100〜110 ℃で3時間加熱攪拌
を行い、メタノールの留去を確認し、0.1mmHg の減圧下
で2時間脱水、脱溶を行うことにより、加水分解物 222
g(収率95%)を得た。この加水分解物 200gにヘキサ
メチルジシラザン 275g(1.71モル)、塩化アンモニウ
ム10g(0.19モル)を加え、 110℃で5時間加熱攪拌を
行った後、冷却、濾過し、反応副生成物、低沸分を留去
して、20℃での蒸気圧が0.3mmHg 以上のものを除いた粘
度1,000cP 程度の淡黄色透明なメチル(N−トリメチル
シリル−3−アミノプロピル)シロキサンを得た。この
生成物の赤外スペクトルおよび核磁気共鳴スペクトルの
測定結果は以下の通りである。 IR:Si-CH3; 1250cm-1,840cm-1,SiOCH3;1080cm-1,-CH
2-; 2930cm-1,2820cm-1,-NH;3370cm-1,SiOSi;1020-1090
cm-1 NMR :Si−CH;0.1ppm,Si−CH
0.8ppm,SiCHCH;1.9ppm,CH
N;3.1ppm,SiOCH; 3.7ppm このものの分子量はG.P.C.によれば63,000程度で
あった。また核磁気共鳴スペクトルのプロトン強度比よ
り以下に示す構造が推定される。これをS-1 とした。
【0022】
【化7】
【0023】合成例2 N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシランの共加水分解物のメチル(ジメトキ
シ)シリル化物の合成:実施例1の装置を使用して、反
応フラスコにN−(2−アミノエチル)−3−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン 206g(1モル)、メチ
ルトリメトキシシラン1.36g(0.01モル)、ジメチルジ
メトキシシラン 120g(1モル)を入れ、水38g(2.11
モル)を加え合成例1と同様に操作して加水分解物 218
g(収率93%)を得た。得られた加水分解物 200gにメ
チルジメトキシクロロシラン 350g(2.5 モル)を加
え、90℃で6時間加熱攪拌を行った後、合成例1と同様
に操作を行い、粘度 1,200cP程度の淡黄色透明な化合物
450gを得た。この化合物の赤外スペクトルおよび核磁
気共鳴スペクトルの測定結果は以下の通りである。 IR:Si-CH3; 1250cm-1,840cm-1,SiOCH3;1080cm-1,-CH
2-; 2940cm-1, 2830cm-1,-NH;3360cm-1,SiOSi;1020-109
0cm-1 NMR :Si-CH3;0.1ppm,Si-CH2;0.8ppm,SiCH2CH2;1.8ppm,
CH2N;3.0ppm,SiOCH3; 3.8ppm このものの分子量はG.P.C.によれば67,000程度であっ
た。また核磁気共鳴スペクトルのプロトン強度比より以
下に示す構造が推定される。これをS-2 とした。
【0024】
【化8】
【0025】合成例3 メチル(N−メチルジメトキシシリル−3−アミノプロ
ピル)シロキサンの合成;実施例1の装置を使用して、
反応フラスコにメチルハイドロジェンシロキサン(構
造:MDH 23D26M, M;(CH3)3SiO1/2, DH ;Si(CH3)HO, D;S
i(CH3)2O )273 gを入れ、20℃で加熱攪拌を行い、塩
化白金酸イソプロパノール溶液を10ppm 添加し、その
後、N−(メチルジメトキシシリル)アリルアミン 403
g(2.5 モル)を滴下した。滴下終了後、100 ℃で2時
間加熱攪拌を行い、Si-Hの赤外吸収スペクトルの2150cm
-1のピークが消失するのを確認した。その後、合成例1
と同様、冷却、留去を行い、粘度30cP程度の微黄色透明
な化合物 640gを得た。この化合物の赤外スペクトルお
よび核磁気共鳴スペクトルの測定結果は以下の通りであ
る。
【0026】IR:Si-CH3; 1250cm-1,840cm-1,SiOCH3;10
80cm-1,-CH2-; 2940cm-1, 2830cm-1,-NH;3360cm-1,SiOS
i;1020-1090cm-1 NMR :Si-CH3;0.1ppm,Si-CH2;0.8ppm,SiCH2CH2;1.8ppm,
CH2N;3.0ppm,SiOCH3;3.7ppm 得られた化合物の構造は、核磁気共鳴スペクトルのプロ
トン強度比より以下に示す構造が推定される。これをS-
3 とした。
【0027】
【化9】
【0028】合成例4 末端N−メチルジメトキシシリル−3−アミノプロピル
ポリプロピレンオキシドの合成:実施例1の装置を使用
して、反応フラスコにポリオキシプロピレンオキシド
(分子量約3,000) 300g;アリルクロライド17g(0.22
mol )を加え、加熱攪拌を120℃で5時間行った後、過
剰の未反応アリルクロライドを留去、脱塩酸精製を行
い、末端アリル基ポリプロピレンオキシド 300g(収量
97%)を得た。得られた末端アリル基ポリプロピレンオ
キシド 300gにジメトキシシラン 9.2g(0.1mol)を加
え、塩化白金酸イソプロパノール溶液 20ppmを加え 100
℃で2時間加熱攪拌を行った後、低沸分の留去を行っ
た。その後、N−(メチルジメトキシシリル)アリルア
ミン16.1g(0.1mol);塩化白金酸イソプロパノール溶
液5ppm を加え、 100℃で2時間加熱攪拌を行った後、
合成例1と同様、冷却、留去を行い、粘度5800cP程度の
黄色透明な化合物 320gを得た。この化合物の主な赤外
スペクトルおよび核磁気共鳴スペクトルの測定結果は以
下の通りである。
【0029】IR:Si-Me;1250cm-1,840cm-1,SiOMe; 1080
cm-1, -CH2-;2940cm-1, 2830cm-1, -NH;3360cm-1, -(CH
2O)-;740cm-1,580cm-1, 1150cm-1 NMR :Si−CH;0.1ppm,Si−CH
0.8ppm,SiCHCH;1.8ppm,CH
N;3.0ppm,SiOCH; 3.8ppm,
CHO;3.5ppm,CH;1.1ppm 得られた化合物の構造は、核磁気共鳴スペクトルのプロ
トン強度比により以下に示す構造が推定される。これを
S−4 とした。
【0030】
【化10】
【0031】実施例1 粘度20,000cPのα, ω−ビス(メチルジメトキシシリ
ル)ポリジメチルシロキサン 100重量部に比表面積 200
m2/gの煙霧質シリカ14部を添加し、均一に混合してベー
スコンパウンドA-1 を得た。ベースコンパウンドA-1 1
00部にメチルトリメトキシシラン 1.5部、ジブチルスズ
ジラウレート 0.3部、合成例1で得られたS-1 4部を湿
気を遮断した状態で均一になるまで混合し、脱泡した。
この組成物を2mm厚のシート状に押し出して、空気中の
湿気により硬化させた。約6分後には指触乾燥状態にな
り、168 時間放置し、その物理的性質をJIS K 6301によ
り測定したところ、硬さ24、引張強さ16kgf/cm2 、伸び
440%であった。また、このものを湿気を遮断した容器
に入れ、70℃、5日間加熱した後、2mmのシート状に押
し出して、空気中の湿気により硬化させたところ、約6
分後には指触乾燥状態になり、168 時間放置したものの
物理的性質は硬さ23、引張強さ15kgf/cm2 、伸び 430%
であり、加熱前と比較して劣化はみられず良好な保存安
定性を示した。また、JIS K 6850の方法により、銅、ア
ルミニウム、アクリル樹脂、ポリカーボネートを被着体
とする引張剪断接着強さを測定し、接着状態を観察し
た。その結果を表1に示す。 比較例 実施例1で用いたベースコンパウンドA-1 100部とメチ
ルトリメトキシシラン1.5 部、ジブチルスズジラウレー
ト0.3 部に、3部のヘキサメチルジシラザンを実施例1
と同様の方法で配合したものを試料1とし、同様にヘキ
サメチルジシラザンの代わりに2部のメチルビニルジア
セトアミドシランを用いたものを試料2、4部のN−ト
リメチルシリル−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ンを用いたものを試料3、1,1 −ジメトキシ−2−トリ
メチルシリル−1−シラ−2−アザシクロペンタンを用
いたものを試料4とした。また、同様にヘキサメチルジ
シラザンの代わりに何も用いないものを試料5として調
製した。これらの試料1〜5を用いて、実施例1と同様
の評価を行った。結果を表1に示す。 実施例2 20℃での蒸気圧が0.01mmHg以上の低分子シロキサン含有
率が0.01重量%で粘度20,000cPのα,ω−ビス(メチル
ジメトキシシリル)ポリジメチルシロキサン100 部に比
表面積 200m2/gの煙霧質シリカ14部を添加し、均一に混
合してベースコンパウンドA-2 を得た。ベースコンパウ
ンドA-2 100部にメチルトリメトキシシラン 1.5部、ジ
ブチルスズジラウレート 0.3部、合成例1で得られたS-
1 4部を実施例1と同様の方法で配合し、組成物を得
た。この組成物について実施例1と同様の評価を行っ
た。結果を表1に示す。 実施例3 粘度10,000cPのα,ω−ビス(メチルジメトキシシリ
ル)ポリジメチルシロキサン 100部に比表面積 200m2/g
の煙霧質シリカ14部を添加し、均一に混合してベースコ
ンパウンドA-3 を得た。ベースコンパウンドA-3 100部
に、テトラメトキシシラン 1.2部、ジブチルスズジラウ
レート 0.2部、合成例2で得られたS-2 8部を実施例1
と同様の方法で配合し、組成物を得た。この組成物につ
いて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示
す。 実施例4 11モル%のジフェニルシロキサン単位と残余のジメチル
シロキサン単位から成り、両末端がフェニルジメトキシ
シリル基で閉塞された、粘度20,000cPのα,ω−ビス
(フェニルジメトキシシリル)ポリジメチルシロキサン
100部に比表面積200cm2/gの煙霧質シリカ15部を添加
し、均一に混合してベースコンパウンドA-4を得た。ベ
ースコンパウンドA-4 100部に、フェニルトリメトキシ
シラン1.5 部、ジブチルスズジラウレート 0.2部、合成
例1で得られたS-1 4部を実施例1と同様の方法で配合
し、組成物を得た。この組成物について実施例1と同様
の評価を行った。結果を表1に示す。 実施例5 実施例1で用いたベースコンパウンドA-1 100部、メチ
ルトリメトキシシラン1.5 部、ジブチルスズジラウレー
ト 0.2部、合成例3で得られたS-3 6部を実施例1と同
様の方法で配合し、組成物を得た。この組成物について
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。 実施例6 実施例1で用いたベースコンパウンドA-1 100部、メチ
ルトリメトキシシラン1.5 部、ジブチルスズジラウレー
ト 0.2部、合成例4で得られたS-4 10部を実施例1と同
様の方法で配合し、組成物を得た。この組成物について
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。 実施例7 実施例2で用いたベースコンパウンドA-2 100部、メチ
ルトリメトキシシラン1.5 部、ジブチルスズジラウレー
ト 0.2部、合成例4で得られたS-4 10部を実施例1と同
様の方法で配合し、組成物を得た。この組成物について
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0032】また、実施例1〜7、比較例試料1〜5で
得られた組成物の硬化物表面の状態(樹脂化の程度)を
評価した。その結果を表2に示す。また、得られた各々
の組成物について、図1に示したように、可変定電圧電
源(2.0V-120mA)によるマイクロモーターで60℃の恒温
雰囲気中で実装試験を行った。このモーターの波形をオ
シロスコープを用いて観察し、モーターの波形が異常に
なった時点で電気接点障害が生じたものと判定し、その
時間で電気接点障害が生じる程度を評価した。その結果
を表2に示す。また、銅への腐食性は、図2に示すよう
に、得られた組成物を15g 、脱イオン水を10g 入れた50
0ml のガラス瓶の上方に、表面をサンドペーパーで磨
き、活性面を露出させた厚さ1mmの銅板を吊し、密栓を
した後、40℃で168 時間加熱する試験を行い、組成物を
入れずに同様の操作を行ったブランクと比較することに
より評価した。その結果を表2に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で行った可変定電圧電源によるマイク
ロモーターの実装試験の状態を説明する図である。
【図2】 実施例で行った銅への腐食性試験の状態を説
明する図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(A)〜(C)の成分、すなわち (A) (1) 一般式 R1 a(R2O)3-aSiZ〔R2SiO〕nSiR1 2ZSi(OR2)3-aR1 a 〔ただし、R およびR1はそれぞれ互いに同一または相異
    なる1価の置換または非置換の炭化水素基、R2は水素原
    子,炭素数1〜4のアルキル基および炭素数合計1〜6
    のアルコキシアルキル基から成る群より選ばれた1価の
    基、a は0〜2の数、Z は酸素原子または2価の炭化水
    素基(炭素間に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を介して
    も構わない)、n は化合物の25℃における粘度が50〜1,
    000,000cP となる数を示す〕で表される末端反応性ポリ
    オルガノシロキサンと、 (2) 一般式 R3 bSi(OR4)4-b (ただし、R3は1価の置換または非置換の炭化水素基、
    R4は炭素数1〜4のアルキル基および炭素数合計1〜6
    のアルコキシアルキル基から成る群より選ばれた1価の
    基、b は0または1の数を示す)で表されるシランまた
    はその部分加水分解縮合物の合計100 重量部(ただし、
    (A)(1)、(2) のうち(A)(1)が85〜100 重量部である) (B) 硬化触媒0.01〜20重量部 (C) 一般式 【化1】 で表されるシリルアミノアルキル基を分子中に少なくと
    も1つ有するオルガノシロキサンおよび/またはポリオ
    キシアルキレン化合物〔ただし、R5は1価の置換または
    非置換の炭化水素基、R6は炭素数1〜4のアルキル基お
    よび炭素数合計1〜6のアルコキシアルキル基から成る
    群より選ばれた1価の基、X は2価の炭化水素基(ただ
    し、炭素間中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を介して
    も構わない)であり、c は1〜2の数、d は0〜3の数
    を示す〕Si-N結合重量換算で0.15〜15重量部を含有する
    ことを特徴とする室温硬化性ポリオルガノシロキサン組
    成物。
  2. 【請求項2】 (C) 成分の化合物の20℃での蒸気圧が0.
    3mmHg 以下である請求項1記載の室温硬化性ポリオルガ
    ノシロキサン組成物。
  3. 【請求項3】 更に(D) 成分として、分子中に少なくと
    も1個のエポキシ基および/またはイソシアネート基を
    有する化合物0.01〜20重量部を含有する請求項1または
    2記載の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  4. 【請求項4】 (C) 成分と(D) 成分をあらかじめ混合/
    反応させることを特徴とする請求項3記載の室温硬化性
    ポリオルガノシロキサン組成物。
  5. 【請求項5】 (D) 成分が1種以上の加水分解性基を有
    する有機ケイ素化合物および/またはそれらの部分加水
    分解物である請求項3または4記載の室温硬化性ポリオ
    ルガノシロキサン組成物。
  6. 【請求項6】 (C) 成分のX がプロピレン基である請求
    項1〜5の何れか1項記載の室温硬化性ポリオルガノシ
    ロキサン組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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