JPH08143642A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
半導体封止用エポキシ樹脂組成物Info
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- JPH08143642A JPH08143642A JP24342594A JP24342594A JPH08143642A JP H08143642 A JPH08143642 A JP H08143642A JP 24342594 A JP24342594 A JP 24342594A JP 24342594 A JP24342594 A JP 24342594A JP H08143642 A JPH08143642 A JP H08143642A
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Abstract
ノール性水酸基の50%以上を、安息香酸とナフトエ酸
から選ばれた少なくとも1種の芳香族カルボン酸によっ
てエステル化された芳香族エステル化合物(I)、及び
該芳香族エステル化合物(I)と多価フェノール化合物
との混合物(II)からなる群から選ばれた少なくとも
1種からなる硬化剤であって、全硬化剤中の全芳香族エ
ステル結合/全フェノール性水酸基のモル比が1/
(0.1〜1.0)である硬化剤を用い、かつ充填剤と
してシリカを全組成物に対して60〜95重量%配合し
た半導体封止用エポキシ樹脂組成物である。前記のエス
テル化に用いられる多価フェノール化合物、安息香酸、
ナフトエ酸、及び芳香族エステル化合物との混合に用い
られる多価フェノール化合物は、いずれもその芳香環に
置換基及び/又は置換原子を有することができる。 【効果】 このエポキシ樹脂組成物は、硬化性に優れ、
ゲルタイム及び成形時間が短かく、しかも低吸湿性に優
れた硬化物を与えるので、半導体封止用に有利に用いら
れる。
Description
性に優れた硬化物を与える半導体封止用エポキシ樹脂組
成物に関する。
て、半導体素子の封止材料に対して要求される諸特性は
厳しくなり、特にハンダ浴浸漬時の耐クラック性および
速硬化性が重要な課題となっている。しかし、現在一般
に用いられているエポキシ樹脂組成物では、要求特性を
充分に満足できなくなってきた。
半導体素子の大型化が著しいとともに、パッケージその
ものが小型化、薄型化している。また、半導体装置の実
装も表面実装へと移行している。表面実装においては半
導体装置がハンダ浴に直接浸漬され、高温にさらされる
際に、吸湿された水分の膨張のために、パッケージ全体
に大きな応力がかかり、封止材にクラックが入る。その
ために、耐ハンダクラック性の良好な封止材には、優れ
た低吸湿性が要求され、現在主として用いられているク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂と、フェノールノボ
ラック樹脂硬化剤とからなるエポキシ樹脂封止材では、
低吸湿性が充分なものとはいえなくなってきた。
ファー成形法によって行われるが、大量生産が必要にな
るにつれて、成形サイクルを上げるためにエポキシ樹脂
封止材には、速硬化性が要求されている。
ついて低吸湿化の研究は広く行われている。その代表的
な手法は、ジシクロペンタン骨格や、キシレン骨格など
の疎水基を導入するものであり(特開平4−24882
8号公報、特開平5−301946号公報など)、その
低吸湿化効果は、充分とはいえず、耐ハンダクラック性
も充分には改良されない。
香酸類やトリメリット酸やピロメリット酸をフェノール
化合物でエステル化してなる硬化剤を用いた低吸湿性硬
化物を与える硬化性エポキシ樹脂組成物が記載されてい
る。安息香酸類やナフタレン環にカルボキシル基を有す
るナフタレン系カルボン酸とフェノール化合物のエステ
ル化物は低吸湿性に優れた硬化物を与えることができる
が、そのエステル基(芳香族エステル結合)はエポキシ
基との反応速度がおそいため、同公報に記載の硬化性エ
ポキシ樹脂組成物は速硬化性の要求を満すことができな
いものである。
れ、すなわち速硬化性で、かつ低吸湿性に優れた硬化物
を与えることができる半導体封止用エポキシ樹脂組成物
を提供しようとするものである。
題を解決するために種々研究を重ねた結果、芳香族環ど
うしを直接に結合せしめる芳香族エステル結合とフェノ
ール性水酸基との両方を有する芳香族エステル化合物、
又は同芳香族エステル化合物とフェノール性水酸基を有
する多価フェノール化合物との混合物をエポキシ樹脂の
硬化剤として用いることにより、その目的を達成するこ
とができたのである。
樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤及び硬化
促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物において、前記の
硬化剤として、芳香族環に置換基及び/又は置換原子を
有しうる多価フェノール化合物のフェノール性水酸基の
50%以上を、ベンゼン環に置換基及び/又は置換原子
を有しうる安息香酸とナフタレン環に置換基及び/又は
置換原子を有しうるナフトエ酸とから選ばれた少なくと
も1種の芳香族カルボン酸によってエステル化されてな
る芳香族エステル化合物(I)、及び該芳香族エステル
化合物(I)と芳香族環に置換基及び/又は置換原子を
有しうる多価フェノール化合物との混合物(II)から
なる群から選ばれた少なくとも1種からなる硬化剤であ
って、全硬化剤中の全芳香族エステル結合/全フェノー
ル性水酸基のモル比が1/(0.1〜1.0)である硬
化剤を用い、かつ前記の充填剤としてシリカ粉末を全組
成物に対して60〜95重量%用いたことを特徴とする
組成物である。
する基として、芳香族環どうしを直接に結合せしめるカ
ルボン酸エステル結合(本明細書では、これを「芳香族
エステル結合」と略称する)と、フェノール性水酸基と
の両方が含まれているのが特徴である。
基との硬化反応に際し、フェノール系硬化剤やアミン系
硬化剤を用いて硬化させた場合のような吸湿性を増加さ
せる水酸基を全く生成しないから、低吸湿性に優れた硬
化物を与えるのに寄与する。
合せしめるエステル結合である場合、或いは芳香族環と
脂肪族環とを結合せしめるエステル結合である場合に
は、それらのエステル結合はエポキシ基と全く反応しな
いか、又は反応したとしてもその反応速度が著しくおそ
い。これに対し、芳香族エステル結合はこれらエステル
結合に較べれば反応速度が速いのである。
エステル結合1モルに対し0.1〜1.0モルのフェノ
ール性水酸基が含まれており、このフェノール性水酸基
がエポキシ基との反応速度が著しく速いから、速硬化性
と低吸湿性との両方を満足せしめることができるのであ
る。そして、全硬化剤中のエステル結合の割合が多くな
りすぎると、低吸湿性に優れた硬化物を与えることがで
きるが、硬化速度がおそくなりすぎて実用的でなくな
る。また、フェノール性水酸基の割合が多くなりすぎる
と、硬化速度が速いが、硬化物の低吸湿性が損なわれる
ようになる。そのために、本発明の硬化剤は、全硬化剤
中の全芳香族エステル結合/全フェノール性水酸基のモ
ル比が1/(0.1〜1.0)になるようにするのであ
る。
を構成する各成分について以下に詳述する。
たとえば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、テト
ラメチルビフェノールF、ビスフェノールAD、ハイド
ロキノン、メチルハイドロキノン、ジメチルハイドロキ
ノン、ジブチルハイドロキノン、レゾルシン、メチルレ
ゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビフェノール、
ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジフェニルエー
テル、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラッ
ク樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペ
ンタジエンフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、
フェノールアラルキル樹脂、ナフトールノボラック樹脂
などの種々のフェノール類;種々のフェノール類と、ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリ
オキザールなどの種々のアルデヒド類との縮合反応で得
られる多価フェノール樹脂等の各種のフェノール系化合
物と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹
脂;ジアミノジフェニルメタン、アミノフェノール、キ
シレンジアミンなどの種々のアミン化合物と、エピハロ
ヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂;メチルヘキサ
ヒドロフタル酸、ダイマー酸などの種々のカルボン酸類
と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂な
どが挙げられる。
性の固体であり、成型時には溶融して低粘度の液体とな
る融点40〜170℃の結晶性エポキシ樹脂が好まし
い。それらの結晶性エポキシ樹脂としては、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、テトラメチルビフェノール
F、ハイドロキノン、ジメチルハイドロキノン、ジブチ
ルハイドロキノン、ビフェノール、テトラメチルビフェ
ノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル等のフェノール系化合物と、エピハロヒド
リンとから製造されるエポキシ樹脂が挙げられるが、硬
化物性等からビフェノール、及びテトラメチルビフェノ
ールから選ばれた少なくとも1種のフェノール化合物
と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂が
好ましい。
エポキシ樹脂の一部を臭素化エポキシ樹脂とすることが
できる。その臭素化エポキシ樹脂としては、たとえば、
臭素化ビスフェノールA又は臭素化フェノールノボラッ
ク樹脂と、エピハロヒドリンとから製造されるエポキシ
樹脂などが挙げられる。
り、芳香族環に置換基及び/又は置換原子を有しうる多
価フェノール化合物のフェノール性水酸基の50%以上
を、ベンゼン環に置換基及び/又は置換原子を有しうる
安息香酸とナフタレン環に置換基及び/又は置換原子を
有しうるナフトエ酸とから選ばれた少なくとも1種の芳
香族カルボン酸によってエステル化されてなる芳香族エ
ステル化合物(I)、及び該芳香族エステル化合物
(I)と芳香族環に置換基及び/又は置換原子を有しう
る多価フェノール化合物との混合物(II)からなる群
から選ばれた少なくとも1種からなる硬化剤であって、
全硬化剤中の全芳香族エステル結合/全フェノール性水
酸基のモル比が1/(0.1〜1.0)である硬化剤で
ある。
めの原料の芳香族環に置換基及び/又は置換原子を有し
うる多価フェノール化合物としては、たとえば、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、レゾルシン、ハイドロ
キノン、ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、テト
ラメチルビフェノール、テトラブロモビスフェノール
A、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック
樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペン
タジエンフェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、フ
ェノールアラルキル樹脂、ナフトールノボラック樹脂、
臭素化フェノールノボラック樹脂などの種々の多価フェ
ノール類;種々のフェノール類と、ヒドロキシベンズア
ルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの
種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノ
ール樹脂等があげられる。
めの前記の多価フェノール化合物の芳香族カルボン酸に
よるエステル化反応は、必ずしも遊離カルボン酸をエス
テル化剤として使用する必要がなく、それ以外の種々の
エステル化剤を用いて行なうことができる。すなわち、
その代表的なエステル化方法としては、下記の一般式で
表わされるエステル化剤を用いてエステル化させる方法
があげられる。
若しくは無置換のナフチル基であり、Rは、水酸基、ア
ルコキシ基、置換若しくは無置換のフェノキシ基、置換
若しくは無置換のナフトキシ基、置換若しくは無置換の
ベンゾエート基、置換若しくは無置換のナフトエート
基、又はハロゲン原子である。)
ール化合物やエステル化剤の種類や組合せ等に応じて種
々の条件を用いた種々の方法で行なわせることができる
が、その代表的なエステル化の条件及び方法は、両原料
成分を反応媒体としての溶媒の存在下又は無溶媒で混合
し、触媒の存在下で0〜150℃の温度で、1〜10時
間混合しながら反応させる。反応の終了後、未反応のエ
ステル化剤、副生成物、溶媒等を除去することにより、
目的の芳香族エステル化合物(I)が得られる。
チルアミン、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミ
ン、ジメチルアニリン、ピリジンなどのアミン類、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸
化物、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウムエトキシ
ドなどのアルカリ金属アルコラート、ブチルリチウム、
ビフェニルナトリウムなどのアルキル金属類、塩酸、硫
酸、シュウ酸、フルオロ酢酸、トルエンスルホン酸、酸
性を示す有機酸塩類、フッ化ホウ酸、ヘテロポリ酸類、
ポリリン酸類、活性白土等の酸性触媒などがあげられ
る。
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケト
ン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素類、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエー
テルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシド、ジメチ
ルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒等の不活性
な有機溶媒や水などがあげられる。
化合物(I)は、たとえば、多価フェノール化合物とし
てフェノールノボラック樹脂を、エステル化剤(ベンゾ
エート化剤)として塩化ベンゾイルを用いた場合は、下
記の構造式で表される繰返し単位を持つ化合物(化合物
の混合物)である。
平均値で0〜10の数であり、かつn1 +n2 は2以上
の数である。)
ちベンゾエート化率又はナフトエート化率{上記構造式
の場合には、n1 ÷(n1 +n2 )×100}は、50
%以上になるようにする。未反応のフェノール性水酸基
はエポキシ基と反応する官能基であるので、エポキシ樹
脂の速硬化に寄与するが、前述のようにフェノール性水
酸基とエポキシ基との反応時に硬化物の耐湿性を低下さ
せる水酸基を生成するので、エステル化率が50%未満
になると、芳香族エステル結合よりもフェノール性水酸
基の方が多くなり、硬化物の耐湿性を低下させることに
なり、本発明の硬化剤として使用できなくなる。
族エステル化合物(I)に、全芳香族エステル結合/全
フェノール性水酸基のモル比が1/(0.1〜1.0)
である条件を満足する量のフェノール性水酸基が含まれ
ている場合には、その芳香族エステル化合物(I)はそ
のままで本発明の硬化剤として使用することができる。
フェノール性水酸基が全く含まれていない場合、含まれ
ているがその量が全芳香族エステル結合/全フェノール
性水酸基のモル比=1/(0.1〜1.0)の条件を満
すに足りない場合、或いはフェノール性水酸基の量がこ
の条件を満足してはいるが、なお少量すぎる場合、及び
その他必要があるなどの場合には、その芳香族エステル
化合物(I)に、芳香族環に置換基及び/又は置換原子
を有しうる多価フェノール化合物を混合した混合物(I
I)にし、その混合物を本発明の硬化剤として使用する
のである。しかしこの場合も、全硬化剤中の全芳香族エ
ステル結合/全フェノール性水酸基のモル比=1/
(0.1〜1.0)の条件を満足せしめる必要があるの
は、勿論である。
いられる芳香族環に置換基及び/又は置換原子を有しう
る多価フェノール化合物としては、たとえば、フェノー
ルノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフ
ェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンフェ
ノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、テルペンフェ
ノール樹脂、ナフトールノボラック樹脂などの種々のフ
ェノール樹脂類、さらには種々のフェノール類と、ヒド
ロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオ
キザールなどの種々のアルデヒド類との縮合反応で得ら
れる多価フェノール樹脂等の各種のフェノール樹脂類な
どがあげられる。
は、全エポキシ樹脂中のエポキシ基1モルに対し、全硬
化剤中の全芳香族エステル結合と全フェノール性水酸基
の合計量が0.5〜2.0モルになる量が好ましく、特
に0.7〜1.2モルになる量がより好ましい。
組成物には、充填剤としてシリカ粉末が配合される。そ
のシリカ粉末充填剤の種類としては、溶融シリカ又は結
晶性シリカであり、その形状としては、破砕型又は球状
である。各種のシリカ粉末は、単独でまたは、2種以上
混合して用いられ、その使用量は、組成物全体の60〜
95重量%であり、好ましくは70〜92重量%であ
る。
組成物に用いられる硬化促進剤は、エポキシ樹脂中のエ
ポキシ基と硬化剤中の芳香族エステル結合との反応及び
エポキシ基とフェノール性水酸基との反応を促進する化
合物である。
ブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス
(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキ
シプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホス
フィンなどのホスフィン系化合物、テトラフェニルホス
ホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホ
スホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノ
エチルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホス
ホニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2
−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メ
チルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−〔2−メチ
ルイミダゾリル−(1)〕−エチル−S−トリアジン、
2,4−ジシアノ−6−〔2−ウンデシルイミダゾリル
−(1)〕−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾー
ル系化合物、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダ
ゾリウムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイ
ソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウ
ムテトラフェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメ
チルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミ
ダゾリウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメ
チル)フェノール、ベンジルジメチルアミン、テトラメ
チルブチルグアニジン、N−メチルピペラジン、2−ジ
メチルアミノ−1−ピロリンなどのアミン類、トリエチ
ルアンモニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニ
ウム塩、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−
ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−
5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)−
オクタンなどのジアザビシクロ系化合物、それらのジア
ザビシクロ系化合物のテトラフェニルボレート塩、フェ
ノール塩、フェノールノボラック塩、2−エチルヘキサ
ン酸塩などがあげられる。
は、ホスフィン系化合物、イミダゾール系化合物、ジア
ザビシクロ系化合物、及びそれらの塩が好ましい。
上を混合して用いられ、その使用量は、エポキシ樹脂に
対して0.1〜7重量%、好ましくは1〜5重量%であ
る。
には、必要に応じてカップリング剤、可塑剤、顔料等を
適宜に配合することができる。
ン、リン酸などを適宜に配合することができる。
は、硬化性に優れ、低吸湿性に優れた硬化物を与えるの
で半導体封止の分野で有利に使用することができる。
組成物で用いられる芳香族エステル化合物の合成例、硬
化剤例、実施例及び比較例をあげてさらに詳述する。
の三つ口フラスコに、多価フェノール化合物として、フ
ェノールノボラック樹脂又はテルペンフェノールノボラ
ック樹脂、ベンゾエート化剤として塩化ベンゾイル、又
はナフトエート化剤としてナフトエ酸塩化物、及びピリ
ジンを表1に示した量仕込み、30℃で2時間保持して
反応を行わせた。
gを加えて生成物を完全に溶解させたのち、水洗して副
生塩等を除き、さらにメチルイソブチルケトンを減圧除
去して目的の芳香族エステル化合物を得た。
性水酸基含有量、芳香族エステル結合含有量、全エステ
ル結合/全水酸基モル比、及び軟化点を測定し表1に示
した。
酸基当量103、軟化点85℃) *2 ・・・テルペンフェノールノボラック樹脂(油化シエ
ルエポキシ株式会社商品名 エピキュア MP402、
水酸基当量175、軟化点130℃)
合成例1又は合成例3で得られた芳香族エステル化合物
に、フェノールノボラック樹脂(群栄化学社製)を40
g、又は50gそれぞれ加えて140℃で溶融混合して
硬化剤とした。
剤例5は、合成例2、合成例4、又は合成例1で得られ
た各芳香族エステル化合物をそのまま硬化剤とした。
有量、芳香族エステル結合含有量、全エステル結合/全
水酸基モル比、及び軟化点は、表2にそれぞれ示すとお
りであった。
酸基当量103、軟化点85℃)
ビフェノールから誘導されたエポキシ樹脂(A)、ビフ
ェノールとテトラメチルビフェノールから誘導されたエ
ポキシ樹脂(B)、オルソクレゾールノボラック型エポ
キシ樹脂(C)、及び臭素化エポキシ樹脂として臭素化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂をそれぞれ用い、硬化
剤として硬化剤例1〜5の硬化剤、市販のフェノールノ
ボラック樹脂(D)、及び市販のフェノールアラルキル
樹脂(E)をそれぞれ用い、シリカ粉末としていずれも
粉砕型溶融シリカ粉末を用い、硬化促進剤として1,5
−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセン、2
−フェニルイミダゾール、又はテトラフェニルホスホニ
ウム−テトラフェニルボレートをそれぞれ用い、さらに
難燃剤として三酸化アンチモン、シリカ粉末の表面処理
剤として市販のエポキシシラン、及び離型剤としてカル
ナバワックスをそれぞれ用いて各エポキシ樹脂組成物を
配合した。
ールを用いて70〜130℃の温度で5分間溶融混合し
た。得られた各溶融混合物をシート状で取り出し、粉砕
して各成形材料を得た。
ァー成形機で金型温度180℃、成形時間120秒〜3
00秒で成形して、各試験片を得、180℃で8時間ポ
ストキュアーさせた。また、各成形材料のゲルタイム、
成形時間を測定した。
試験片のポストキュアー後の吸湿率、及びガラス転移温
度を試験した結果は表3に示すとおりであり、実施例1
〜5の各成形材料は、比較例1の成形材料に較べてゲル
タイム及び成形時間が著しく短くて硬化性に優れてお
り、しかも硬化物の吸湿性及びガラス転移温度の点でも
遜色がない。また、比較例2及び3の成形材料に較べる
と、吸湿性及びガラス転移温度の点で著しく優れてい
る。
樹脂(油化シエルエポキシ社商品名 エピコートYX4
000H、エポキシ当量193) B:ビフェノールおよびテトラメチルビフェノールから
誘導されたエポキシ樹脂(油化シエルエポキシ社商品名
エピコートYL6121H、エポキシ当量173) C:オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(油化
シエルエポキシ社商品名 エピコート180H65、エ
ポキシ当量205) D:フェノールノボラック樹脂(群栄化学社製、水酸基
当量103、軟化点85℃) E:フェノールアラルキル樹脂(三井東圧社商品名 ミ
レックスXL225LL、水酸基当量173、軟化点7
8℃) F:1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウン
デセン G:2−フェニルイミダゾール H:テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレー
ト *1:臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シ
エルエポキシ社商品名 エピコート5050、エポキシ
当量385、臭素含有量49%) *2:破砕型溶融シリカ粉末(龍森社商品名 RD−
8) *3:エポキシシラン(信越化学工業社商品名 KBM
−403) *4:175℃ *5:85℃、85%RH 168時間後の吸湿率 *6:YMAを用いて熱膨張曲線の転移点より求めた。
に優れ、ゲルタイム及び成形時間が短かく、しかも低吸
湿性に優れた硬化物を与えるので、半導体封止用に有利
に使用することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤及び硬化
促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物において、前記の
硬化剤として、芳香族環に置換基及び/又は置換原子を
有しうる多価フェノール化合物のフェノール性水酸基の
50%以上を、ベンゼン環に置換基及び/又は置換原子
を有しうる安息香酸とナフタレン環に置換基及び/又は
置換原子を有しうるナフトエ酸とから選ばれた少なくと
も1種の芳香族カルボン酸によってエステル化されてな
る芳香族エステル化合物(I)、及び該芳香族エステル
化合物(I)と芳香族環に置換基及び/又は置換原子を
有しうる多価フェノール化合物との混合物(II)から
なる群から選ばれた少なくとも1種からなる硬化剤であ
って、全硬化剤中の全芳香族エステル結合/全フェノー
ル性水酸基のモル比が1/(0.1〜1.0)である硬
化剤を用い、かつ前記の充填剤としてシリカ粉末を全組
成物に対して60〜95重量%用いたことを特徴とする
半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 エポキシ樹脂が、融点40〜170℃の
結晶性エポキシ樹脂である請求項1に記載の半導体封止
用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 エポキシ樹脂が、ビフェノール及びテト
ラメチルビフェノールから選ばれた少なくとも1種のフ
ェノール化合物とエピハロヒドリンとの反応で得られた
エポキシ樹脂である請求項1又は請求項2に記載の半導
体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項4】 全エポキシ樹脂の全エポキシ基/全硬化
剤の全芳香族エステル結合と全フェノール性水酸基との
合計モル比が1/(0.7〜1.2)である請求項1〜
請求項3の各項のいずれかに記載の半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物。 - 【請求項5】 硬化促進剤が、ホスフィン系化合物、イ
ミダゾール系化合物、ジアザビシクロ系化合物及びそれ
らの塩から選ばれた少なくとも1種の化合物である請求
項1〜請求項4の各項のいずれかに記載の半導体封止用
エポキシ樹脂組成物。
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