JP2003026900A - 射出成形用樹脂材料の製造方法 - Google Patents
射出成形用樹脂材料の製造方法Info
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Abstract
成するのに適し、このため複雑な形状の成形体を形成で
きて、炭化焼成後に機械加工を施さなくてもセパレータ
を形成可能な、特別な成形材料を得ることができるよう
にする。 【解決手段】 硬化性を有するフェノール樹脂と、フェ
ノール樹脂をCステージまで硬化させた粒状フェノール
樹脂とを、前記硬化性を有するフェノール樹脂を溶融さ
せて溶融混練する。
Description
の製造方法に関し、特に、燃料電池用セパレータを形成
するのに適した射出成形用樹脂材料の製造方法に関す
る。
つ次世代の発電装置として期待されている。この燃料電
池の種類としては、電解質の種類により、アルカリ型、
リン酸型、固体高分子型、溶融炭酸塩型、固体電解質型
などがある。これらの燃料電池には、水素含有ガス(ア
ノードガス)と酸素含有ガス(カソードガス)との電気
化学反応により起電力を生ずる単位電池と、積層された
隣合う単位電池間に介在した燃料電池用セパレータ(以
下、「セパレータ」と略称する)とが備えられている。
セパレータは、隣り合う単位電池双方の電極と接触し
て、これら単位電池間を電気的に接続するとともに反応
ガスを分離する作用をなす。
熱硬化性樹脂などに導電性フィラー(例えば黒鉛粉末、
カーボンファイバー)を混ぜ込んだ樹脂製セパレータが
開示されている。しかし、このようなセパレータは、軽
量であるが、耐食性及び耐熱性が低い、ガス不透過性が
劣る、強度が低いなどの問題があった。
るセパレータは、軽量かつ耐食性に優れているが、靭性
に乏しく脆いため、振動や応力に弱い。このため、セパ
レータとして使用した場合、セパレータ自体が破壊され
て形状を維持できない、亀裂が生じ気密性を維持できな
いなどの問題があった。また、機械的な加工が金属材料
に比べ困難であるにもかかわらず、アノードガス及びカ
ソードガスの流路となる溝を形成するために切削加工が
必要であり、このため加工コストが高いなどの問題があ
った。
タが提案されている。この場合は、フラン樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリイミド樹脂などの熱熱硬化性樹脂を圧縮
成形し、その後炭化焼成して、セパレータが製造され
る。しかしこの場合は、その熱熱硬化性樹脂の特性から
圧縮成形法により成形体を得ることしかできず、かつ、
平板状のような単純形状の成形体しか得ることができな
かった。そのため量産性に欠け、さらに炭化焼成後にア
ノードガス及びカソードガスの流路となる溝を形成する
ための座ぐりなどの切削加工が必要であった。ところ
が、アモルファスカーボン材は、機械的な加工が金属材
料に比べ非常に困難であるため、座ぐりなどの切削加工
を施すとかなりのコストアップになるなどの問題があっ
た。
ような問題点を解決して、射出成形法によりセパレータ
を形成するのに適し、このため複雑な形状の成形体を形
成できて、炭化焼成後に機械加工を施さなくてもセパレ
ータを形成可能な、特別な成形材料を得ることができる
ようにすることを目的とする。
本発明は、熱硬化性を有するフェノール樹脂と、フェノ
ール樹脂をCステージまで硬化させた粒状フェノール樹
脂とを、前記熱硬化性を有するフェノール樹脂を溶融さ
せて溶融混練するものである。
にもとづき流動性を有するフェノール樹脂と、Cステー
ジまで硬化された固体の粒状フェノール樹脂とを溶融混
練することで、射出成形用の樹脂材料を得るため、熱硬
化性を有するフェノール樹脂とフェノール樹脂をCステ
ージまで硬化させた粒状フェノール樹脂とが均一に分散
された材料を得ることができる。これにより、射出成形
用樹脂材料であって、成形時には全体として良好な流動
性を有し、しかも粒状フェノール樹脂は元から硬化した
状態にあるため、全体として熱硬化性が良好な材料が得
られる。このような射出成形用樹脂材料は、射出成形に
よって燃料電池用セパレータを成形するのに適し、した
がって複雑な形状の成形体を形成できて、炭化焼成後に
機械加工を施さなくてもセパレータを形成することがで
きる。しかも、得られた焼成品は、アモルファス状態の
炭素にて形成されることになるが、炭素比率の高い高純
度なものとなる。
としては、レゾール樹脂や硬化剤を配合したノボラック
樹脂などを用いることができる。具体的には、ユニチカ
社製の「ユニベックス(商品名)」や、カネボウ社製の
「ベルパール(商品名)」や、住友デュレズ社製の「ス
ミライトレジン」などを、好適に用いることができる。
脂すなわち自己熱硬化性を有するノボラック樹脂として
は、常温における粒子径が50μm以上、好ましくは1
00μm以上で、ディスクキュアー法で測定した熱流動
性が140〜220mm、好ましくは150〜200m
mのものを用いる。
すなわち最大径(外接球直径)の平均値を表す。粒子径
が50μm未満の場合は、後述する混練押出機への供給
が安定して行い難くなる。粒子径の上限に特に制限はな
いが、実用的な粒子径の範囲としては、100〜400
0μmが適当である。粒体の形状は球形、円筒形、円柱
形、立方体形等のいずれでもよいが、粒子径が小さい場
合は球形の方が成形等に際しての輸送性が優れている。
体であるが、加熱状態にて負荷をかけたときに流動性を
示す特性をいう。しかし、熱硬化性を有するフェノール
樹脂は、通常の熱可塑性樹脂の場合と異なって、ある程
度以上の長時間にわたって流動性を示す温度にて加熱を
続けると、分子内及び分子間での縮合が始まって架橋
し、これによって硬化する性質をもっている。そこで、
熱流動性を表す尺度として、JIS規格のディスクキュ
アー法で測定した160°Cにおける所定荷重下の試料
樹脂円板の流れ(直径の伸び:mm)で表す。この熱流
動性は、具体的には、JIS−K−6911 1995
5.3.2〔成形材料(円板式)〕の方法に基づい
て、試料2gを160°Cで1分間1145kgの荷重
で熱プレスし、形成される円板の直径(最長径と最短径
の平均値)から求める。
て、この熱流動性が140mm未満の場合は、本発明に
もとづく射出成形用樹脂材料の成形性が悪くなる傾向が
ある。一方、熱流動性が220mmを越える樹脂は、熱
硬化反応に必要な時間が長くなるため、本発明にもとづ
く射出成形用樹脂材料の生産性が悪く、しかも、熱硬化
反応によって生成する水分等が成形品内へ閉じ込められ
るため、欠陥製品となるおそれがある。
0℃におけるゲルタイムが70秒以下であることが好適
である。このゲルタイムは、熱硬化性の指標となるもの
で、JIS K6910にもとづいて測定されるもので
ある。このゲルタイムが70秒を超えると、硬化速度が
遅くなって成形性に劣るものとなる。
化性を有するノボラック樹脂の製造法としては、各種の
方法が採用され、例えば特開平4−159320号公報
に記載されている方法のように、ヘキサメチレンテトラ
ミンのようなアルカリ触媒兼メチレン架橋剤及び懸濁安
定剤の存在下、水媒体中でノボラック樹脂を懸濁重合さ
せる方法(自己硬化型変性ノボラック樹脂法)を、好適
に採用することができる。この方法によれば、粒状変成
ノボラック樹脂すなわち極めて高純度で真球状に近い球
状微粒体のノボラック樹脂が得られる。粒子径の大きな
成形原料を得るには、上記微粒体を造粒して所定の粒度
に調製する方法が有効である。
はヘキサメチレンテトラミンなどが好適であるが、その
配合割合は、ノボラック樹脂100質量%に対してヘキ
サメチレンテトラミン10〜20質量%が好ましい。配
合割合が10質量%未満であると所要の熱硬化性が得ら
れず、また20質量%を越して配合させても飽和状態と
なって硬化反応に寄与しなくなるので無駄である。上記
の懸濁重合時に硬化剤を添加することによって、この硬
化剤をノボラック樹脂中に均一に分散させることができ
る。
含有量が1質量%以下とされていることが好ましく、
0.5質量%以下とされていることがより好ましい。水
分含有量が1質量%を越えると、成形の際に成形品中に
気孔が残り、また成形条件によっては加水分解等の劣化
現象が派生することもある。熱硬化性を有するフェノー
ル樹脂が、上述の懸濁重合法によって得られた粒状のノ
ボラック樹脂すなわち変成ノボラック樹脂である場合に
は、通常、重合後に2〜10質量%の水分を含有するの
で、その使用に先立っては、水分が上記範囲内に低減す
るように乾燥しておくのが有効である。この際の乾燥法
としては、変性ノボラック樹脂を真空中又は乾燥空気循
環下で60〜120°Cの温度に加熱する方法が推奨さ
れる。
せた粒状フェノール樹脂としては、熱硬化性を有するノ
ボラック樹脂をCステージまで硬化させたものなどを使
用することもできるが、上記の懸濁重合法によって形成
された粒状レゾール樹脂をCステージまで硬化させたも
のを特に好適に使用することができる。その粒子径は、
射出成形時の流動性の観点にたてば、0.1〜100μ
mであるのが望ましい。粒子径が100μmを超える
と、所望の流動性を得にくくなる。反対に粒子径が0.
1μm未満では、重合時の水切りネットが詰まるなどし
て生産性が低下しやすくなる。
ゾール樹脂の製造の際の反応時に0.1〜100μmに
粒径制御して得られた樹脂を固液濾過し、乾燥した後、
140〜240°Cの温度域内の所定温度で硬化処理す
ることにより得られる。このような懸濁重合法によって
得られた粒状フェノール樹脂は真球状になり、このよう
に微小な真球状であると、下記のCステージまで硬化さ
せた状態で、熱硬化性を有するフェノール樹脂と配合さ
せて成形に供したときに、樹脂全体の流動性が低下する
ことがなく、したがって射出成形に好適に使用すること
ができる。
脂が完全に流動性をなくした状態であり、熱処理を行っ
ていない加熱溶融可能なAステージのものや、わずかに
流動性を残して熱処理を行ったBステージのものとは区
別されるものである。そして、このCステージまで硬化
させた粒状フェノール樹脂は、熱流動性が0〜60mm
であることが好適である。
ール樹脂と、熱硬化性を有するフェノール樹脂とを、こ
の熱硬化性を有するフェノール樹脂を溶融させて溶融混
練することで、射出成形用の樹脂材料を得ることができ
る。このとき、Cステージまで硬化させた粒状フェノー
ル樹脂と熱硬化性を有するフェノール樹脂との配合割合
は、(熱硬化性を有するフェノール樹脂)/(Cステー
ジまで硬化させた粒状フェノール樹脂)=90〜35質
量%/10〜65質量%であるのが好適である。Cステ
ージまで硬化させた粒状フェノール樹脂の量が10質量
%未満であったり、または65質量%を超えると、所望
のフェノール樹脂成形材料が得られ難い傾向がある。
ノール樹脂の配合割合は、その粒径によって変化させる
のが好適である。すなわち、粒径が大きくなると、それ
につれて、熱硬化性を有するフェノール樹脂に配合させ
て射出成形に供したときの材料全体の流動性が低下する
ため、その場合は配合割合を下げて流動性が極端に低下
しないようにする必要がある。また、粒径が小さくなる
と、それにつれて射出成形時の材料全体の流動性が上昇
するため、その場合は配合割合を上げて材料全体の熱硬
化性を向上させることができる。
用樹脂材料は、その全体(熱硬化性を有するフェノール
樹脂とフェノール樹脂をCステージまで硬化させた粒状
フェノール樹脂とを溶融混練させたもの)が、ディスク
キュアー法で測定した熱流動性が100〜200mmの
範囲であることが好適である。この熱流動性が100m
m未満であると、成形時の硬化速度は速いが流動性に乏
しくなる。またこの熱流動性が200mmを超えると、
反対に流動性は良好になるが成形時の硬化速度が遅くな
るとともに、気体を噛み込みやすくなって成形品に気泡
が生じる原因となる。すなわち、本発明では、熱硬化性
を有するフェノール樹脂として熱流動性の高いものを使
用するとともに、Cステージまで硬化させたフェノール
樹脂として、粒状の、熱硬化性を有するフェノール樹脂
の流動性を大きく阻害させることのないものを使用する
ことで、上記のように射出成形用樹脂材料の熱流動性を
100〜200mmの範囲とすることができ、これによ
り成形時の硬化速度と流動性とがともに良好になって、
好ましい成形性が得られることになる。
ール樹脂とフェノール樹脂をCステージまで硬化させた
粒状フェノール樹脂とを、二軸混練押出機などを用いる
ことによって溶融混練させるのであるが、この押出機へ
の食い込み性と、押出時における押出スクリューからの
離型性とを向上させるために、樹脂材料が離型剤を含有
していることが好適である。この離型剤としては、低表
面張力物質を用いるのが好適である。
質であって、例えば常温(25℃)で臨界表面張力が3
5ダイン/cm以下の物質が望ましく、かつ低表面張力
物質に特有の潤滑性、離型性、非付着性等の特性を有す
る化合物が好適である。この低表面張力物質としては、
融点が30〜160℃、好ましくは40〜80℃であっ
て、常温にて固体状である、低融点化合物を用いる。融
点が30℃未満では成形時に計量不良が起こる傾向にあ
り、融点が160℃を超えると成形機のシリンダー内で
潤滑性が乏しく、安定した成形性が得られない傾向にあ
る。
ウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪
酸;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウ
ム等の高級脂肪酸金属塩;ラウリン酸モノグリセライ
ド、エチルステアレート、ステアリン酸モノグリセライ
ド、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステ
アレート等の高級脂肪酸エステル;トリラウリン、トリ
ステアリン、硬化ひまし油等の固形油脂類;ステアリン
酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド等の高
級脂肪酸アマイド;セチルアルコール、ステアリルアル
コール等の高級脂肪族アルコール;ステアリルメタクリ
レート、ステアリルアクリレート等の高級脂肪族(メ
タ)アクリレート;パラフィンワックス等のワックス状
炭化水素;パーフルオロオクタン酸、9H−ヘキサデカ
フルオロノナノン酸等の含多価フッ素高級脂肪酸;N−
エチルパーフルオロオクチルスルホンアミド等の含多価
フッ素高級脂肪族スルホンアミド;2−(パーフルオロ
オクチル)沃化エチル、2−(パーフルオロデシル)沃
化エチル等の含多価フッ素高級脂肪族沃化物;1H,1
H,9H−ヘキサデカフルオロノナノール、2−(パー
フルオロオクチル)エタノール、2−(パーフルオロデ
シル)エタノール等の含多価フッ素高級脂肪族アルコー
ル;2−(パーフルオロデシル)メチルメタクリレー
ト、1H,1H,11H−アイコサフルオロウンデシル
アクリレート等の含多価フッ素高級脂肪族(メタ)アク
リレート;パーフルオロドデカン等の含多価フッ素高級
脂肪族炭化水素;2−(P−オキシ安息香酸メチル・ヘ
キサフルオロプロペン3量体付加物等の含多価フッ素脂
肪族芳香族化合物;ペンタフルオロベンズアミド等の含
多価フッ素芳香族炭化水素;TFEワックス(テトラフ
ルオロエチレンテロマー)、CTFEテロマー(クロロ
トリフルオロエチレンテロマー)等の含多価フッ素オリ
ゴマー化合物等;あるいはこれらの誘導体、これらの一
種以上よりなる混合物並びにこれらに重合触媒等の添加
物を配合した組成物等の低表面張力物質が挙げられる。
樹脂(熱硬化性を有するフェノール樹脂とフェノール樹
脂をCステージまで硬化させた粒状フェノール樹脂との
合計)100質量%に対して0.1〜5質量%、好まし
くは0.2〜3質量%である。低表面張力物質の量がフ
ェノール樹脂100質量%に対して0.1質量%未満で
は、射出成形の際に、射出成形機のシリンダー内で閉塞
が起こり、連続して成形を行うことが困難になることが
ある。他方、低表面張力物質の量が5質量%を越える
と、成形性の向上効果が頭打ちとなる。
方法によってフェノール樹脂に添加することができる
が、たとえば、熱硬化性を有するフェノール樹脂とフェ
ノール樹脂をCステージまで硬化させた粒状フェノール
樹脂とを二軸混練押出機などを用いて溶融混練させる際
に添加するのが好適である。
有するフェノール樹脂と、フェノール樹脂をCステージ
まで硬化させた粒状フェノール樹脂とを、二軸混練押出
機などを用いて溶融混練させる際には、熱硬化性を有す
るフェノール樹脂が硬化剤の作用によって完全に硬化し
きらない温度および時間で溶融混練を行うことが必要で
ある。
熱硬化性を有するフェノール樹脂とフェノール樹脂をC
ステージまで硬化させた粒状フェノール樹脂とを溶融混
練して、この押出機から押し出すと、射出成形に適した
樹脂材料を得ることができる。この樹脂材料は、適宜の
大きさに破砕したうえで射出成形機に供給するのが好適
である。
動性が160mm、150℃におけるゲルタイムが60
秒の熱硬化性を有するフェノール樹脂と、熱流動性が3
0mm、中心粒径が10μmのフェノール樹脂をCステ
ージまで硬化させた粒状フェノール樹脂を、(熱硬化性
を有するフェノール樹脂):(フェノール樹脂をCステ
ージまで硬化させた粒状フェノール樹脂)=55:45
質量%の比率で混ぜ、2軸溶融混練機にて溶融混練させ
た。溶融混練後の射出用成形樹脂材料の熱流動性は12
5mmであった。
×横125mm、厚さ2.5mmで、表裏に深さ1.0
mm、幅1.2mmの溝を備えた金型で、型締力150
トンの射出成形機を用いて、射出成形を行った。
て、諸条件を表1に示すように変化させた射出成形用樹
脂材料を用い、実施例1と同じ金型および射出成形機に
よって射出成形を行った。
ように、実施例1〜10の射出成形用樹脂材料を用いて
射出成形を行った結果、いずれも良好に成形することが
できた。 (実施例11〜18、比較例1〜2)諸条件を表2に示
すように変化させた射出成形用樹脂材料を用い、実施例
1と同じ金型および射出成形機によって射出成形を行っ
た。
射出成形用樹脂材料の熱流動性が低かったため、金型内
での溶融粘度が高く、射出成形性はあまり良好ではなか
ったが、一応の成形作業が可能であった。
ル樹脂の熱流動性が高く、またそれにともなって射出成
形用樹脂材料の熱流動性が高かっため、硬化に時間がか
かったうえに、成形品中に気泡が多少混入したが、それ
以外は普通に成形作業を実施することができた。
ェノール樹脂の熱流動性が高かったため、成形品中に気
泡が多少混入したが、それ以外は普通に成形作業を実施
することができた。
ジまで硬化させた粒状フェノール樹脂の硬化の度合いが
十分ではなかったため、その熱流動性が高かった。この
ため金型内における射出成形用樹脂材料の硬化に時間が
かかったが、それ以外は普通に成形作業を実施すること
ができた。
ル樹脂のゲルタイムが長く、このため金型内における射
出成形用樹脂材料の硬化に時間がかかったが、それ以外
は普通に成形作業を実施することができた。
ずに、熱硬化性を有するフェノール樹脂とフェノール樹
脂をCステージまで硬化させた粒状フェノール樹脂とを
単に投入しただけの状態で射出成形を行ったので、フェ
ノール樹脂をCステージまで硬化させた粒状フェノール
樹脂の分散がかなり悪かった。
まで硬化させた粒状フェノール樹脂をまったく混ぜてい
ない射出成形用樹脂材料を用いたため、金型内での硬化
に時間がかかり過ぎた。
を有するフェノール樹脂と、フェノール樹脂をCステー
ジまで硬化させた粒状フェノール樹脂とを、前記熱硬化
性を有するフェノール樹脂を溶融させて溶融混練するこ
とで、射出成形用の樹脂材料を得るため、熱硬化性を有
するフェノール樹脂とフェノール樹脂をCステージまで
硬化させた粒状フェノール樹脂とが均一に分散された材
料を得ることができる。これにより、射出成形用樹脂材
料であって、成形時には全体として良好な流動性を有
し、しかも粒状フェノール樹脂は元から硬化した状態に
あるため、全体として熱硬化性が良好な材料が得られ
る。このような射出成形用樹脂材料は、射出成形によっ
て燃料電池用セパレータを成形するのに適し、したがっ
て複雑な形状の成形体を形成できて、炭化焼成後に機械
加工を施さなくてもセパレータを形成することができ
る。しかも、得られた成形品は、アモルファス状態の炭
素にて形成されることになるが、炭素比率の高い高純度
なものとなる。
Claims (10)
- 【請求項1】 熱硬化性を有するフェノール樹脂と、フ
ェノール樹脂をCステージまで硬化させた粒状フェノー
ル樹脂とを、前記熱硬化性を有するフェノール樹脂を溶
融させて溶融混練することを特徴とする射出成形用樹脂
材料の製造方法。 - 【請求項2】 熱硬化性を有するフェノール樹脂とし
て、懸濁重合法によって形成された変成ノボラック樹脂
であって、樹脂中に硬化剤が分散されたものを用いるこ
とを特徴とする請求項1記載の射出成形用樹脂材料の製
造方法。 - 【請求項3】 フェノール樹脂をCステージまで硬化さ
せた粒状フェノール樹脂として、粒子径が0.1〜10
0μmのものを用いることを特徴とする請求項1または
2記載の射出成形用樹脂材料の製造方法。 - 【請求項4】 フェノール樹脂をCステージまで硬化さ
せた粒状フェノール樹脂として、懸濁重合法によって形
成されたレゾール樹脂をCステージまで硬化させた粒状
フェノール樹脂を用いることを特徴とする請求項1から
3までのいずれか1項記載の射出成形用樹脂材料の製造
方法。 - 【請求項5】 射出成形用樹脂材料の、ディスクキュア
ー法で測定した熱流動性が、100〜200mmの範囲
であるようにすることを特徴とする請求項1から4まで
のいずれか1項記載の射出成形用樹脂材料の製造方法。 - 【請求項6】 熱硬化性を有するフェノール樹脂とし
て、ノボラック樹脂100質量%に対して硬化剤として
のヘキサメチレンテトラミン10〜20質量%を含有し
たものを使用することを特徴とする請求項1から5まで
のいずれか1項記載の射出成形用樹脂材料の製造方法。 - 【請求項7】 熱硬化性を有するフェノール樹脂とし
て、ディスクキュアー法で測定した熱流動性が120〜
220mmであるものを用いることを特徴とする請求項
5または6記載の射出成形用樹脂材料の製造方法。 - 【請求項8】 熱硬化性を有するフェノール樹脂とし
て、150℃におけるゲルタイムが70秒以下のものを
用いることを特徴とする請求項1から7までのいずれか
1項記載の射出成形用樹脂材料の製造方法。 - 【請求項9】 フェノール樹脂をCステージまで硬化さ
せた粒状フェノール樹脂として、ディスクキュアー法で
測定した熱流動性が0〜60mmであるものを用いるこ
とを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項記載
の射出成形用樹脂材料の製造方法。 - 【請求項10】 (熱硬化性を有するフェノール樹脂)
/(フェノール樹脂をCステージまで硬化させた粒状フ
ェノール樹脂)=90〜35/10〜65質量%となる
よう溶融混練することを特徴とする請求項1から9まで
のいずれか1項記載の射出成形用樹脂材料の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2001216063A JP2003026900A (ja) | 2001-07-17 | 2001-07-17 | 射出成形用樹脂材料の製造方法 |
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