JP3419942B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体封止方法 - Google Patents
半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体封止方法Info
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Description
ハンダクラック性に優れた硬化物を与える半導体封止用
エポキシ樹脂組成物、及び同エポキシ樹脂組成物を用い
る半導体封止方法に関する。
物性や取扱いの容易さから、接着、注型、封止、積層、
成形、塗装等の広い分野で使用されている。また、エポ
キシ樹脂には、多くの種類があり、その選択により硬化
物性が大きく変わるため、使用分野目的に応じて使い分
けられている。
にしたがって、高分子材料に対して要求される諸特性は
厳しくなり、一般に用いられている各種のエポキシ樹脂
では、要求特性を充分に満足できなくなってきた。
止用に用いられているが、この分野でも、要求性能は、
厳しくなっている。すなわち、半導体装置の高集積化が
進み、半導体素子の大型化が著しいとともに、パッケー
ジそのものが小型化、薄型化している。また、半導体装
置の実装も表面実装へと移行しており、表面実装におい
ては半導体装置がハンダ浴に直接浸漬され、高温にさら
されるために、吸湿された水分の急速な膨張により、パ
ッケージ全体に大きな応力がかかり、封止材にクラック
が入る。そのために、耐ハンダクラック性の良好な封止
材用のエポキシ樹脂組成物には、低吸湿性及び低応力性
が要求される。
填することにより、低吸湿性及び低応力性(すなわち熱
膨張率)を改良することは広く行われており、耐ハンダ
クラック性の改良に大きな効果があるが、無機充填剤を
高充填すると成型時の流動性が損なわれるため、封止材
用のエポキシ樹脂組成物には、低溶融粘度であることも
要求されてきた。
い封止材用のエポキシ樹脂組成物には、高流動性も要求
されてきており、エポキシ樹脂への低溶融粘度の要求は
さらに厳しくなっている。
ボラック型エポキシ樹脂と、フェノールノボラック樹脂
硬化剤では、低吸湿性及び低溶融粘度とも充分なものと
は言えなくなってきた。
キシ樹脂は、低溶融粘度であり、かつ低吸湿であるため
耐ハンダクラック性に優れることが知られているが(特
開昭61−47725号公報)、近年の厳しい低溶融粘
度化の要求を満たせなくなってきた。
ェノールF型エポキシ樹脂は、非常に低粘度ではある
が、一般にこれらのエポキシ樹脂は常温で液状であり、
粉体で使用される封止材用のエポキシ樹脂組成物には、
使用できない。また、これらのエポキシ樹脂の低吸湿性
も充分ではない。
に、硬化剤として、テルペンフェノール樹脂、ジシクロ
ペンタジエンフェノール樹脂、又はアラルキルフェノー
ル樹脂のようなフェノール核間に極性の少ない炭化水素
基を導入したフェノール樹脂を用いることにより、低吸
湿性を改良することも行われているが、これらのフェノ
ール樹脂は、溶融粘度が高く、無機充填剤を高充填する
ことができない。溶融粘度を下げるためにこれらの樹脂
の分子量を下げると、硬化物の架橋密度が下がるため耐
熱性が低下してしまう。
れ、かつ耐ハンダクラック性に優れた硬化物を与える半
導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供すること、及び同
半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体を封止
する方法を提供することを目的とするものである。
題を解決するために種々研究を重ねた結果、エポキシ樹
脂として特定の構造を持った低重合度のビスフェノール
F型エポキシ樹脂を用い、さらに硬化剤としてフェノー
ル核間に極性の少ない炭化水素基を持つ特定のフェノー
ル樹脂を使用することによりその目的を達成できたので
ある。
樹脂組成物は、下記の(a)、(b)、(c)及び
(d)の各成分を必須成分として配合してなる組成物で
ある。
4’−ビスフェノールF型エポキシ樹脂。
ノール核間に極性の少ない炭化水素基を持つフェノール
樹脂硬化剤。
は無置換のフェニル基、置換若しくは無置換のアラルキ
ル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又はハロゲン原
子であり、各Rは互いに同一であっても異なっていても
よい。Zは炭素数1〜15の2価の炭化水素基であり、
かつ全Z中の50モル%以上が炭素数5〜15の2価の
炭化水素基であり、各Zは互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。nは平均値で0〜5の数であり、kは0
〜4の整数であり、各kは互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。)
導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体を封止す
ることを特徴とする方法である。
シ樹脂の(a)成分、すなわち前記の一般式(I)で表
わされる4,4’−ビスフェノールF型エポキシ樹脂
は、常温で結晶し(つまり固体であり)、かつ低溶融粘
度であり、さらに耐熱性にも比較的に優れている。すな
わち、一般のビスフェノールF型エポキシ樹脂は、2,
2’−、2,4’−、4,4’−の3種類の異性体の混
合物であるので、2,2’−及び2,4’−の2種類の
異性体が4,4’−異性体の結晶化を妨げ、常温で液状
であるし、かつ溶融粘度を高め、さらに耐熱性を低下さ
せる。しかるに、本発明において用いる4,4’−ビス
フェノールF型エポキシ樹脂は、4,4’−体のみであ
って2,2’−体及び2,4’−体が含まれていないの
で、常温で結晶し、かつmの平均値が0〜0.5(すな
わち低重合度)であるので分子量が比較的に小さくて溶
融粘度が低いし、さらに極性の少ない置換基が含有され
ていないので、低吸湿性ではない。
組成物は、(b)成分として、前記の一般式(II)で表
わされるフェノール核間に極性の少ない炭化水素基を持
つフェノール樹脂硬化剤が配合されるが、このフェノー
ル樹脂硬化剤は、溶融粘度が比較的に高いが、フェノー
ル核間に存在する炭化水素基の50モル%以上が極性の
著しく少ない炭素数5〜15の炭化水素基であるので、
低吸湿性に優れ、かつ耐熱性にも比較的に優れた硬化物
を与えることができるのであり、これら(a)成分及び
(b)成分が相まって、本発明のエポキシ樹脂組成物
は、流動性に優れ、しかも吸湿性が低く、耐熱性にも優
れた硬化物を与えることができるのである。
(a)成分として用いられる、前記の一般式(I)で表
わされる4,4’−ビスフェノールF型エポキシ樹脂
は、4,4’−ビスフェノールFとエピハロヒドリンと
を、アルカリの存在下に縮合反応させることにより製造
することができる。
する。まず、4,4’−ビスフェノールFをそのフェノ
ール性水酸基1モル当り3〜20モルに相当する量のエ
ピハロヒドリンに溶解させて均一な溶液とする。次い
で、その溶液を攪拌しながらこれにフェノール性水酸基
1モル当り1〜2モル量のアルカリ金属水酸化物を固体
又は水溶液で加えて反応させる。この反応は、常圧下又
は減圧下で行なわせることができ、反応温度は、通常、
常圧下の反応の場合に約30〜105℃であり、減圧下
の反応の場合に約30〜80℃である。反応は、必要に
応じて所定の温度を保持しながら反応液を共沸させ、揮
発する蒸気を冷却して得られた凝縮液を油/水分離し、
水分を除いた油分を反応系に戻す方法によって反応系よ
り脱水する。アルカリ金属水酸化物の添加は、急激な反
応をおさえるために、1〜8時間かけて少量ずつを断続
的もしくは連続的に添加する。その全反応時間は、通
常、1〜10時間程度である。
くか、水洗により除去したのち、未反応のエピハロヒド
リンを減圧留去して除くと、目的の4,4’−ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂が得られる。
は、通常、エピクロルヒドリン又はエピブロモヒドリン
が用いられ、またアルカリ金属水酸化物としては、通
常、NaOH又はKOHが用いられる。
アンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロ
ミドなどの第四級アンモニウム塩;ベンジルジメチルア
ミン、2,4,6−(トリスジメチルアミノメチル)フ
ェノールなどの第三級アミン;2−エチル−4−メチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾールなどのイミダ
ゾール類;エチルトリフェニルホスホニウムイオダイド
などのホスホニウム塩;トリフェニルホスフィンなどの
ホスフィン類等の触媒を用いてもよい。
ル、イソプロパノールなどのアルコール類;アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン類、ジオキサン、エチ
レングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;ジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなどの非プ
ロトン性極性溶媒等の不活性な有機溶媒を使用してもよ
い。
4’−ビスフェノールF型エポキシ樹脂の可鹸化ハロゲ
ン量が多すぎる場合には、再処理して、充分に可鹸化ハ
ロゲン量が低下した精製エポキシ樹脂を得ることができ
る。たとえば、その粗製エポキシ樹脂を、イソプロパノ
ール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、
トルエン、キシレン、ジオキサン、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジメチルスルホキシドなどの不
活性な有機溶媒に再溶解し、アルカリ金属水酸化物を固
体又は水溶液で加えて約30〜120℃の温度で、0.
5〜8時間再閉環反応を行なわせた後、水洗等の方法で
過剰のアルカリ金属水酸化物や副生塩を除去し、さらに
有機溶媒を減圧留去して除くと、精製された4,4’−
ビスフェノールF型エポキシ樹脂が得られる。
組成物においては、(a)成分としての4,4’−ビス
フェノールF型エポキシ樹脂に、それ以外のエポキシ樹
脂を混合使用することができる。
シ樹脂としては、たとえば、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールAD、ハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、ジブチルハイドロキノン、レゾルシン、メチルレゾ
ルシン、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキ
シナフタレン、フェノールノボラック樹脂、クレゾール
ノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナ
フトールノボラック樹脂、臭素化ビスフェノールA、臭
素化フェノールノボラック樹脂などの種々のフェノール
類、これら種々のフェノール類に、ヒドロキシベンズア
ルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの
種々のアルデヒド類を縮合反応させて得られる多価フェ
ノール樹脂等の各種のフェノール系化合物と、エピハロ
ヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂;ジアミノジフ
ェニルメタン、アミノフェノール、キシレンジアミンな
どの種々のアミン化合物とエピハロヒドリンとから製造
されるエポキシ樹脂;メチルヘキサヒドロキシフタル
酸、ダイマー酸などの種々のカルボン酸類と、エピハロ
ヒドリンとから製造されるエポキシ樹脂などが挙げられ
る。
は、(a)成分としての4,4’−ビスフェノールF型
エポキシ樹脂100重量部に対して100重量部以下が
好ましく、より好ましくは、50重量部以下である。そ
の他のエポキシ樹脂の使用割合が多すぎると、本発明の
効果が充分に発揮されなくなる。
において硬化剤として用いられる(b)成分としての前
記一般式(II)で表わされるフェノール核間に極性の少
ない炭化水素基を持つフェノール樹脂硬化剤は、種々の
方法で製造することができるが、一般的には、各種のフ
ェノール化合物とカルボニル基を持つ化合物との付加縮
合反応、不飽和結合を持つ化合物との付加反応、α−ヒ
ドロキシアルキルベンゼン類との縮合反応、α−アルコ
キシアルキルベンゼン類との縮合反応などの反応を用い
てオリゴマー化した樹脂とする方法により製造すること
ができる。
物としては、たとえばフェノール、クレゾール、キシレ
ノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ブチ
ルフェノール、ブチルクレゾール、フェニルフェノー
ル、ベンジルフェノール、メトキシフェノール、ブロモ
フェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビ
スフェノールAD、ビフェノール、テルペンジフェノー
ルなどがあげられる。
ー化するために用いるカルボニル基を持つ化合物として
は、炭素数1〜15の各種アルデヒド類又はケトン類が
挙げられる。たとえばホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトン
アルデヒド、グリオキザール、アセトン、シクロヘキサ
ノン、アセトフェノンなどがあげられる。
は、たとえばジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベン
ゼン、ジシクロペンタジエン、ノルボルナジエン、テル
ペン類などがあげられる。
類やα−アルコキシアルキルベンゼン類としては、たと
えばα,α’−ジヒドロキシキシレン、α,α’−ジヒ
ドロキシジイソプロピルベンゼン、α,α’−ジメトキ
シキシレン、α,α’−ジメトキシジイソプロピルベン
ゼンなどがあげられる。
結合を持つ化合物、α−ヒドロキシアルキルベンゼン類
又はα−アルコキシアルキルベンゼン類は、1種単独
で、または2種以上併用して用いられるが、これらの化
合物の選択により、目的のフェノール樹脂硬化剤のフェ
ノール核間の炭化水素基〔前記一般式(II)における−
Z−〕の構造が決まるため、生成樹脂(オリゴマー)中
の全Zの50モル%以上が炭素数5〜15の炭化水素基
となるように選択されなくてはならない。
合物、不飽和結合を持つ化合物、α−ヒドロキシアルキ
ルベンゼン類又はα−アルコキシアルキルベンゼン類と
の反応は、一般的な反応方法が用いられる。すなわち、
酸性触媒の存在下に、20〜200℃の温度で1〜20
時間反応させる。
核間に極性の少ない炭化水素基を導入したフェノール樹
脂硬化剤の中では、入手のし易さや、硬化物性などか
ら、ジシクロペンタジエンフェノール樹脂、テルペンフ
ェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、フェノール
ベンズアルデヒド樹脂又はフェノールシクロヘキサノン
樹脂等が好ましい。
組成物には、(b)成分としてのフェノール核間に極性
の少ない炭化水素基を持つフェノール樹脂硬化剤に、そ
れ以外の他の硬化剤を混合使用することができる。
としては、たとえばビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールAD、ハイドロキノン、レゾルシ
ン、メチルレゾルシン、ビフェノール、テトラメチルビ
フェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、フェノールノボラック樹脂、クレゾ
ールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹
脂、ナフトールノボラック樹脂、臭素化ビスフェノール
A、臭素化フェノールノボラック樹脂などの種々のフェ
ノール類;種々のフェノール類と、ヒドロキシベンズア
ルデヒド、クロトンアルデヒド、グリオキザールなどの
種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノ
ール樹脂等の各種のフェノール樹脂類;それら各種のフ
ェノール(樹脂)類のフェノール性水酸基の全部もしく
は一部をベンゾエート化あるいはアセテート化などのエ
ステル化することによって得られる活性エステル化合
物;メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジック酸等
の酸無水物類;ジエチレントリアミン、イソホロンジア
ミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニル
スルホン、ジシアンジアミド等のアミン類などがあげら
れる。
分としてのフェノール核間に極性の少ない炭化水素基を
持つフェノール樹脂硬化剤100重量部に対して200
重量部以下が好ましく、より好ましくは100重量部以
下である。他の硬化剤の使用割合が多すぎると、本発明
の効果が充分に発揮されなくなる。
で使用される硬化剤の使用量は、全エポキシ樹脂成分中
のエポキシ基1モルに対して、全硬化剤成分中のエポキ
シ基と反応する基の合計量が0.5〜2.0モルになる
量が好ましく、より好ましくは0.7〜1.2モルにな
る量である。
組成物には、(c)無機充填剤が配合される。その無機
充填剤の種類としては、たとえば溶融シリカ、結晶性シ
リカ、ガラス粉、アルミナ、炭酸カルシウムなどがあげ
られる。その形状としては、破砕型又は球状である。各
種の無機充填剤は、単独で又は2種以上混合して用いら
れるが、それらの中では溶融シリカ又は結晶性シリカが
好ましい。その使用量は、組成物全体の60〜95重量
%であり、好ましくは80〜93重量%である。
組成物に用いられる(d)硬化促進剤は、エポキシ樹脂
中のエポキシ基と硬化剤中の活性基との反応を促進させ
る化合物である。
トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ
ス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロ
キシプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホ
スフィンなどのホスフィン化合物;テトラフェニルホス
ホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホ
スホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノ
エチルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホス
ホニウム塩;2−メチルイミダゾール、2−フェニルイ
ミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2
−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メ
チルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6−〔2−メチ
ルイミダゾリル−(1)〕−エチル−S−トリアジン、
2,4−ジシアノ−6−〔2−ウンデシルイミダゾリル
−(1)〕−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾー
ル類;1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウ
ムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシア
ヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテト
ラフェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメチルイ
ミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリ
ウム塩;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール、ベンジルジメチルアミン、テトラメチルブ
チルグアニジン、N−メチルピペラジン、2−ジメチル
アミノ−1−ピロリンなどのアミン類;トリエチルアン
モニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム
塩;1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウン
デセン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−
ノネン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)−オク
タンなどのジアザビシクロ化合物;それらジアザビシク
ロ化合物のテトラフェニルボレート、フェノール塩、フ
ェノールノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩などが
あげられる。
は、ホスフィン化合物、イミダゾール化合物、ジアザビ
シクロ化合物、及びそれらの塩が好ましい。
2種以上混合して用いられ、その使用量は、全エポキシ
樹脂成分に対して、0.1〜7重量%であり、好ましく
は、1〜5重量%である。
には、必要に応じてカップリング剤、可塑剤、離型剤、
顔料等を適宜に配合することができる。また、難燃助剤
として、三酸化アンチモン、リン酸などを適宜に配合す
ることができる。
は、流動性に優れ、かつ耐ハンダクラック性に優れた硬
化物を与えるので半導体封止の分野で有利に使用するこ
とができるのである。
を用いて半導体を封止する方法においては、従来使用さ
れているような、たとえば低圧トランスファー成形等の
種々の封止方法を採用することができる。
は、その樹脂組成物が流動性に優れているので封止工程
の作業性及び生産性を向上させることができるし、吸湿
性が低く、耐熱性、特にハンダ耐熱性に優れた封止半導
体装置が容易に得られる。
キシ樹脂製造例、実施例及び比較例をあげてさらに詳述
する。
脂製造例 温度計、攪拌装置、冷却管を備えた内容量3000ml
の三つ口フラスコに、4,4’−ビスフェノールF20
0g、エピクロルヒドリン1295g、及びイソプロピ
ルアルコール504gを仕込み、35℃に昇温して均一
に溶解させたのち、48.5重量%の水酸化ナトリウム
水溶液190gを1時間かけて滴下した。その間に徐々
に昇温し、滴下終了時には系内が65℃になるようにし
た。その後、65℃で30分間保持して反応を行なわせ
た。その反応終了後、水洗して副生塩及び過剰の水酸化
ナトリウムを除去した。次いで、生成物から減圧下で過
剰のエピクロルヒドリン及びイソプロピルアルコールを
留去して、粗製エポキシ樹脂を得た。
ケトン400gに溶解させ、48.5重量%の水酸化ナ
トリウム水溶液6gを加え、65℃の温度で1時間反応
させた。その反応終了後に、第一リン酸ナトリウムを加
えて過剰の水酸化ナトリウムを中和し、水洗して副生塩
を除去した。次いで、減圧下でメチルイソブチルケトン
を完全に除去して、4,4’−ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂を得た。
g/eq.、融点51℃、一般式(I)中のmの平均値
が0.1の黄白色の結晶状固体であった。
で製造した4,4’−ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、市販のテトラメチルビフェノールから誘導されたエ
ポキシ樹脂、又は市販のオルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、及び市販の臭素化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂を用い、エポキシ樹脂硬化剤として市販のフ
ェノールアラルキル樹脂、市販のテルペンフェノールノ
ボラック樹脂、市販のジシクロペンタジエンフェノール
樹脂、又は市販のフェノールノボラック樹脂を用い、無
機充填剤として破砕型溶融シリカ粉末を実施例1〜5、
比較例1及び比較例3の場合には組成物全体の82重量
%、比較例2の場合には組成物全体の75重量%それぞ
れ用い、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィンを用
い、さらに難燃助剤として三酸化アンチモン、充填剤表
面処理剤としてエポキシシラン、離型剤としてカルナバ
ワックスをそれぞれ用いて、各エポキシ樹脂組成物を配
合した。
いて70〜130℃の温度で5分間溶融混合した。得ら
れた各溶融混合物はシート状に取り出し、粉砕して各成
形材料を得た。
ァー成形機で金型温度180℃、成形時間180秒で成
形して、各試験片を得、180℃で8時間ポストキュア
ーさせた。また、各成形材料の180℃でのスパイラル
フローを測定した。
片のポストキュアー後の耐ハンダクラック性、吸湿率、
及びガラス転移温度を試験した結果は表1に示すとおり
であり、実施例1〜5の各成形材料は、比較例1〜3の
成形材料に較べて流動性に優れ(即ち高スパイラルフロ
ーであり)、かつ耐ハンダクラック性に優れていた。
樹脂(油化シエルエポキシ株式会社商品名 エピコート
YX4000H、エポキシ当量193)
シ樹脂(油化シエルエポキシ株式会社商品名 エピコー
ト180H65、エポキシ当量205)
化学株式会社商品名 ミレックスXL225LL、水酸
基当量182、軟化点86℃、一般式(II)におけるk
が0であり、Zが下記の化学式(L)で表わされる基で
あり、nが2.0であるフェノール樹脂}
{油化シエルエポキシ株式会社商品名エピキュアMP4
02、水酸基当量175、軟化点130℃、一般式(I
I)におけるkが0であり、Zが下記の式(M)、及び
式−CH2 −で表わされる基であり、全Z中の75モル
%が式(M)で表わされる基であり、25モル%が式−
CH2 −で表わされる基であり、nが1.8であるフェ
ノール樹脂}
{三井東圧化学株式会社商品名 DCP−5000、水
酸基当量185、軟化点80℃、一般式(II)における
kが0であり、Zが下記の式(N)で表わされる基であ
り、かつnが1.0であるフェノール樹脂}
株式会社製、水酸基当量103、軟化点85℃、一般式
(II)におけるkが0であり、Zが式−CH2 −で表わ
される基であり、かつnが2.1であるフェノール樹
脂}
樹脂(油化シエルエポキシ株式会社商品名 エピコート
5050、エポキシ当量385、臭素含有量49重量
%) *2:破砕型溶融シリカ粉末(龍森社商品名 RD−
8) *3:トリフェニルホスフィン *4:三酸化アンチモン *5:カルナバワックス *6:エポキシシラン(信越化学工業株式会社商品名
KBM−403) *7:44ピンFPP16個を85℃、85%RHにお
いて300時間吸湿後、260℃ハンダ浴に10秒間浸
漬し、クラックの発生した個数を求めた。 *8:85℃、85%RHにおいて300時間吸湿後の
吸湿率 *9:TMAを用いて熱膨張曲線の転移点より求めた。
エポキシ樹脂組成物は、組成物が流動性に優れており、
かつ吸湿率が低く、ガラス転移温度が高く、耐ハンダク
ラック性に優れた硬化物を与える。
自体の流動性に優れ、かつ硬化物が吸湿性が低く、ガラ
ス転移温度が高いので、この組成物で封止した半導体は
特にハンダ耐熱性に優れている。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記の(a)、(b)、(c)及び
(d)の各成分を必須成分として配合してなる半導体封
止用エポキシ樹脂組成物。 (a)下記一般式(I)で表わされる4,4’−ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂。 【化1】 (式中、mは平均値で0〜0.5の数である。) (b)下記一般式(II)で表わされるフェノール核間に
極性の少ない炭化水素基を持つフェノール樹脂硬化剤。 【化2】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基、置換若しく
は無置換のフェニル基、置換若しくは無置換のアラルキ
ル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又はハロゲン原
子であり、各Rは互いに同一であっても異なっていても
よい。Zは炭素数1〜15の2価の炭化水素基であり、
かつ全Z中の50モル%以上が炭素数5〜15の2価の
炭化水素基であり、各Zは互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。nは平均値で0〜5の数であり、kは0
〜4の整数であり、各kは互いに同一であっても異なっ
ていてもよい。) (c)無機充填剤。 (d)硬化促進剤。 - 【請求項2】 請求項1に記載の半導体封止用エポキシ
樹脂組成物を用いて半導体を封止することを特徴とする
半導体封止方法。
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JP03591295A JP3419942B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体封止方法 |
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JP03591295A JP3419942B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体封止方法 |
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JPH08208806A JPH08208806A (ja) | 1996-08-13 |
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JP03591295A Expired - Lifetime JP3419942B2 (ja) | 1995-02-02 | 1995-02-02 | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体封止方法 |
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---|---|---|---|---|
JPH08259665A (ja) * | 1995-03-20 | 1996-10-08 | Dainippon Ink & Chem Inc | エポキシ樹脂硬化剤及びその製造方法 |
-
1995
- 1995-02-02 JP JP03591295A patent/JP3419942B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH08208806A (ja) | 1996-08-13 |
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