JP3481338B2 - 液状エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

液状エポキシ樹脂組成物

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JP3481338B2
JP3481338B2 JP03468695A JP3468695A JP3481338B2 JP 3481338 B2 JP3481338 B2 JP 3481338B2 JP 03468695 A JP03468695 A JP 03468695A JP 3468695 A JP3468695 A JP 3468695A JP 3481338 B2 JP3481338 B2 JP 3481338B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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    • C08G59/18Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing
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    • C08G59/42Polycarboxylic acids; Anhydrides, halides or low molecular weight esters thereof
    • C08G59/4223Polycarboxylic acids; Anhydrides, halides or low molecular weight esters thereof aromatic

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低粘度で、耐熱性、耐
水性等に優れた硬化物を与える新規な液状エポキシ樹脂
組成物に関するものである。さらに詳しくは、硬化前に
は、常温で液体として取扱え、硬化後には、耐熱性、耐
水性等に優れた硬化物を与える液状エポキシ樹脂組成物
に関するものであり、耐熱性、耐水性等の要求される、
封止、注型、接着、成型等の用途に特に有用な組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】液状エポキシ樹脂組成物は、その優れた
硬化物性や取扱いの容易さから、封止、注型、接着、成
型等の広い分野で使用されている。近年、各種技術の進
歩あるいは使用環境の変化に従って、樹脂材料に対して
要求される諸特性も厳しくなり、特に封止、注型、接
着、成型等の用途において、耐熱性、耐水性等の改良が
重要な課題となっている。しかし、現在一般に用いられ
ている液状エポキシ樹脂組成物では、要求特性を充分に
満足できなくなってきた。すなわち、現在広く使用され
ている液状酸無水物やアミン系化合物を硬化剤として使
用した液状エポキシ樹脂組成物では、耐水性等が充分で
はない。一方、フェノール系化合物を硬化剤として使用
したエポキシ樹脂組成物は、比較的耐熱性、耐水性等に
優れた硬化物を与えるが、その性能は十分ではなく、ま
たフェノール系硬化剤は、常温で非常に高粘度であるか
固形であるため、それらを使用したエポキシ樹脂組成物
も高粘度となり、液体として取扱うことが困難であると
ゆう欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、硬化前に
は、常温で液体として取扱え、硬化後には、耐熱性、耐
水性等に優れた硬化物を与える新規な液状エポキシ樹脂
組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の課
題を解決するために種々研究を重ねた結果、硬化剤とし
てエステル基を活性基として有した特定の構造を持った
化合物を使用することによりその目的を達成できたので
ある。
【0005】本発明は、 「1. (a)常温で液状のエポキシ樹脂 (b)エポキシ樹脂硬化剤 (c)硬化促進剤 を必須成分として配合してなる常温で液状のエポキシ樹
脂組成物において、(b)エポキシ樹脂硬化剤が、下記
一般式(I)で表される構造を有するエステル化合物で
あることを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物。 一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】(式中Xは、互いに同一であっても異なっ
ていても良く、水素原子又は、下記一般式(II)で表さ
れ、Aは同一であっても異なってもよい基であり、かつ
全X中50%以上のXは、下記一般式(II)で表される
基であり、Rは、互いに同一であっても異なっていても
良く、炭素数1〜10のアルキル基、置換又は無置換の
フェニル基、置換又は無置換のアラルキル基、アルコキ
シ基又は、ハロゲン原子であり、Zは、互いに同一であ
っても異なっていても良く、炭素数1〜15の2価の炭
化水素基であり、nは、平均値で0〜2の数であり、m
は、互いに同一であっても異なっていても良く、0〜4
の整数である。) 一般式(II)
【0008】
【化4】
【0009】(式中Aは、炭素数1〜6のアルキル基で
ある。) 2. エポキシ樹脂硬化剤が、フェノールノボラック樹
脂、クレゾールノボラック樹脂、テルペンフェノール樹
脂、ビスフェノールA、ビスフェノールFから選んだフ
ェノール系化合物を無水酢酸またはピバリン酸でエステ
ル化したエステル化合物の1種または2種以上の混合物
である、1項に記載された液状エポキシ樹脂組成物。 3. エポキシ樹脂硬化剤がフェノールノボラック樹脂
の水酸基の50%以上をアセチル化した化合物である、
1項または2項に記載された液状エポキシ樹脂組成物。 4. (a)常温で液状のエポキシ樹脂として、ビスフ
ェノールA、及びビスフェノールFから選ばれた少なく
とも一種類のフェノール化合物と、エピハロヒドリンと
から製造された25℃での粘度が200ポイズ以下の液
状エポキシ樹脂を使用することを特徴とする、1項ない
し3項のいずれか1項に記載された液状エポキシ樹脂組
成物。 5. (c)硬化促進剤、として、ホスフィン化合物、
イミダゾール化合物、ジアザビシクロ化合物、及びそれ
らの塩から選ばれた少なくとも一種類の化合物を使用す
ることを特徴とする、1項ないし4項のいずれか1項に
記載された液状エポキシ樹脂組成物。」に関する。
【0010】
【作用】本発明の液状エポキシ樹脂組成物で硬化剤とし
て用いられるエステル基を活性基として有する化合物
は、それ自体の極性が低いため、低粘度とすることが可
能である。また、その化合物で硬化されたエポキシ樹脂
は、耐熱性や耐水性にも優れる。つまり酸無水物で硬化
されたエポキシ樹脂中では、エポキシ樹脂と硬化剤が、
エステル結合で結ばれており、高温高湿下では、この結
合が加水分解されるため特性の劣化が起こる。また、ア
ミン系硬化剤で硬化されたエポキシ樹脂中には、極性の
高いアミンが存在するため、吸湿率が高く、特性の劣化
が起こる。フェノール系硬化剤で硬化されたエポキシ樹
脂中にも、極性の高い水酸基が存在するため、耐水性が
十分ではなく、またフェノール系硬化剤自体が、極性の
高いフェノール性水酸基を有するため、物性を悪化させ
る溶剤や反応性希釈剤等の添加剤を多量に使用せずに、
液状とすることは困難である。
【0011】一方、エポキシ基とエステル基は下記の反
応式で表わされるように反応し結合する。 反応式
【0012】
【化5】
【0013】このようにエステル基を活性基として有す
る化合物で硬化されたエポキシ樹脂中には、上記のよう
な熱や水分に弱い構造を含まないため、耐熱性や耐水性
に優れる。本発明の液状エポキシ樹脂組成物で用いられ
る(a)常温で液状のエポキシ樹脂は、常温で液体とし
て取扱のできるエポキシ樹脂であれば特に制約はない。
その(a)常温で液状のエポキシ樹脂としては、たとえ
ば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、テトラメチ
ルビスフェノールF、ビスフェノールAD、ハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノン、ジブチルハイドロキノ
ン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ジヒドロキシジフ
ェニルエーテル、ジヒドロキシナフタレン、フェノール
ノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェ
ノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンフェノ
ール樹脂、テルペンフェノール樹脂、フェノールアラル
キル樹脂、臭素化ビスフェノールA、臭素化フェノール
ノボラック樹脂などの種々のフェノール類や、種々フェ
ノール類と、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピルアルデヒドなどの種々のアルデヒド類との縮合反
応で得られる多価フェノール樹脂などの各種のフェノー
ル系化合物と、エピハロヒドリンとから製造される液状
エポキシ樹脂やジアミノジフェニルメタン、アミノフェ
ノール、キシレンジアミンなどの種々のアミン化合物
と、エピハロヒドリンとから製造される液状エポキシ樹
脂、メチルヘキサヒドロキシフタル酸、ダイマー酸など
の種々のカルボン酸類と、エピハロヒドリンとから製造
される液状エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0014】それら液状エポキシ樹脂の中では、各種特
性や入手のし易さからビスフェノールA、及びビスフェ
ノールFから選ばれた少なくとも一種類のフェノール化
合物と、エピハロヒドリンとから製造された25℃での
粘度が200ポイズ以下の液状エポキシ樹脂が好まし
い。
【0015】また、固形のエポキシ樹脂であっても配合
後の液状エポキシ樹脂組成物の液体として取扱いに差し
支えのない程度であれば、各種特性の調整のためなどの
目的で、少量併用しても差し支えない。
【0016】次に、本発明の液状エポキシ樹脂組成物で
用いられる(b)エポキシ樹脂硬化剤は、前記一般式
(I)で表される構造を有するエステル化合物であれ
ば、その構造や製法などに特に制約はないが、一般的に
は、下記一般式(III)で表される各種多価フェノール化
合物のフェノール性水酸基の50%以上を、各種エステ
ル化剤によりエステル化させて得られる芳香族エステル
化合物を使用することもできる。 一般式(III)
【0017】
【化6】
【0018】(式中R’は、互いに同一であっても異な
っていても良く、炭素数1〜10のアルキル基、置換又
は無置換のフェニル基、置換又は無置換のアラルキル
基、アルコキシ基又は、ハロゲン原子であり、Z’は、
互いに同一であっても異なっていても良く、直接結合又
は、炭素数1〜15の2価の炭化水素基であり、n’
は、平均値で0〜2の数であり、 m’は、互いに同一で
あっても異なっていても良く、0〜4の整数である。) その原料となる一般式(III)で表される各種多価フェノ
ール化合物としては、たとえば、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビフェノール、テトラメチルビフェノ
ール、テトラブロモビスフェノールA、フェノールノボ
ラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノー
ルAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール
樹脂、テルペンフェノール樹脂、フェノールアラルキル
樹脂、臭素化フェノールノボラック樹脂などの種々の多
価フェノール類や、種々フェノール類と、ベンズアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどの
種々のアルデヒド類との縮合反応で得られる多価フェノ
ール樹脂などが挙げられる。代表的にはフェノールノボ
ラック樹脂の水酸基を50%以上アセチル化した化合物
があげられる。
【0019】また、その多価フェノール化合物のエステ
ル化方法にも種々の方法があるが、その代表的なエステ
ル化方法は、下記一般式(IV)又は、一般式(V)で表
されるエステル化剤を用いてエステル化させる方法であ
る。 一般式(IV)
【0020】
【化7】
【0021】(式中Bは炭素数1〜6の炭化水素基であ
る。) 一般式(V)
【0022】
【化8】
【0023】(式中Bは、炭素数1〜6の炭化水素基で
あり、Yは、水酸基、アルコキシ基又は、ハロゲン原子
である。) そのエステル化反応は、原料の多価フェノール化合物や
エステル化剤の種類や組合せなどに応じて種々の条件を
用いた種々の方法で行わせることができるが、その代表
的なエステル化の条件及び方法は、両原料成分を反応媒
体としての溶媒の存在下又は無溶媒で混合し、触媒の存
在下で0〜150℃の温度で、1〜10時間混合しなが
ら反応させる。反応の終了後、未反応のエステル化剤、
副生成物、溶媒等を除去することにより、目的の低粘度
芳香族エステル化合物が得られる。
【0024】その反応触媒としては、たとえば、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミ
ン、ジメチルアニリン、ピリジンなどのアミン類、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸
化物、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウムエトキシ
ドなどのアルカリ金属アルコラート、ブチルリチウム、
ビフェニルナトリウムなどのアルキル金属類、塩酸、硫
酸、シュウ酸、フルオロ酢酸、トルエンスルホン酸、酸
性を示す有機酸塩類、フッ化ホウ酸、ヘテロポリ酸類、
ポリリン酸類、活性白土等の酸性触媒などが挙げられ
る。
【0025】さらにその反応溶媒としては、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケ
トン類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエ
ーテルなどのエーテル類、ジメチルスルホキシド、ジメ
チルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒等の不活
性な有機溶媒や水などが挙げられる。このエステル化反
応においては、原料の多価フェノール化合物中のフェノ
ール性水酸基の50%以上が、エステル化されるよう
に、エステル化剤の使用量や反応条件を選択肢なければ
ならない。エステル化率が50%以下だと本発明の効果
が十分に得られない。これらエステル化合物は、単独で
又は2種以上混合して使用される。
【0026】また、本発明の液状エポキシ樹脂組成物に
は、エステル化合物以外の硬化剤であっても配合後の液
状エポキシ樹脂組成物の液体として取扱いや硬化物性な
どに差し支えのない程度であれば、各種特性の調整のた
めなどの目的で、併用しても差し支えない。そのエステ
ル化合物以外に硬化剤としては、たとえば、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、メチルレゾルシン、ビフェノ
ール、テトラメチルビフェノール、ジヒドロキシナフタ
レン、ジヒドロキシジフェニルエーテル、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノ
ールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、臭
素化ビスフェノールA、臭素化フェノールノボラック樹
脂などの種々のフェノール類や、種々フェノール類と、
ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデ
ヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロトンアルデヒ
ド、グリオキザールなどの種々のアルデヒド類との縮合
反応で得られる多価フェノール樹脂などの各種のフェノ
ール樹脂類、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、メチルナジ
ック酸等の酸無水物類、ジエチレントリアミン、イソホ
ロンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジ
フェニルスルホン、ジアンジアミド類などが挙げられ
る。それら他の硬化剤の使用割合は、エステル化合物1
00重量部に対して100重量部以下が好ましく、より
好ましくは50重量部以下である。他の硬化剤の使用割
合が多すぎると、本発明の効果が充分に発揮されなくな
る。
【0027】本発明の液状エポキシ樹脂組成物で使用さ
れるエポキシ樹脂硬化剤の使用量は、全エポキシ樹脂成
分中のエポキシ基1モルに対して、全エポキシ樹脂硬化
剤成分中のエポキシ基と反応する基の合計が0.5〜
2.0モルになる量が好ましく、よい好ましくは、0.
7〜1.2モルになる量である。
【0028】次に、本発明の液状エポキシ樹脂組成物に
は、(c)硬化促進剤が配合される。その硬化促進剤
は、エポキシ樹脂中のエポキシ基と硬化剤中のエステル
基との反応およびエポキシ基とフェノール性水酸基との
反応を促進する化合物である。
【0029】(c)硬化促進剤としては、たとえば、ト
リブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス
(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキ
シプロピル)ホスフィン、トリス(シアノエチル)ホス
フィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホスホ
ニウムテトラフェニルボレート、メチルトリブチルホス
ホニウムテトラフェニルボレート、メチルトリシアノエ
チルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホ
ニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミ
ダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−
ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチ
ルイミダゾール、2、4−ジシアノ−6−[2−メチル
イミダゾリル−(1)]−エチル−S−トリアジン、
2、4−ジシアノ−6−[2−ウンデシルイミダゾリル
−(1)]−エチル−S−トリアジンなどのイミダゾー
ル類、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウ
ムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシア
ヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテト
ラフェニルボレート、2−エチル−1,4−ジメチルイ
ミダゾリウムテトラフェニルボレートなどのイミダゾリ
ウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)
フェノール、ベンジルメチルアミン、テトラメチルブチ
ルグアニジン、N−メチルピペラジン、2−ジメチルア
ミノ−1−ピロリンなどのアミノ類、トリエチルアンモ
ニウムテトラフェニルボレートなどのアンモニウム塩、
1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセ
ン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)−5−ノネ
ン、1,4−ジアザビシクロ(2,2,2)−オクタン
などのジアザビシクロ化合物、それらジアザビシクロ化
合物テトラフェニルボレート、フェノール塩、フェノー
ルノボラック塩、2−エチルヘキサン酸塩等が挙げられ
る。それらの硬化促進剤となる化合物の中では、ホスフ
ィン化合物、イミダゾール化合物、ジアザビシクロ化合
物、及びそれらの塩が好ましい。それら(c)硬化促進
剤は、単独でまたは、2種以上混合して用いられ、その
使用量は、(a)常温で液状のエポキシ樹脂に対して、
0.1〜7重量%であり、より好ましくは、0.5〜3
重量%である。
【0030】本発明の液状エポキシ樹脂組成物には、他
の一般のエポキシ樹脂組成物と同様に、各種添加剤を配
合することができる。それら各種添加剤としては、たと
えば、充填材、カップリング剤、難燃剤、可塑剤、溶
剤、反応性希釈剤、顔料等が挙げられ、必要に応じて適
宜に配合することができる。その充填材としては、たと
えば、溶融シリカ、結晶性シリカ、ガラス粉、アルミ
ナ、炭酸カルシウム等が挙げられる。また、その難燃剤
としては、たとえば、三酸化アンチモン、リン酸等が挙
げられ、さらに使用するエポキシ樹脂の一部を臭素化エ
ポキシ樹脂として用いることによっても難燃化すること
ができる。本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、低粘度
で、耐熱性、耐水性等に優れた硬化物を与えるので、封
止、注型、接着、成型等の用途において有利に使用でき
る。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の液状エポキシ樹脂組成物で
用いられる(b)常温で液状のエポキシ樹脂硬化剤の製
造例、及び本発明の液状エポキシ樹脂組成物の実施例及
び比較例を挙げてさらに詳述する。
【0032】エポキシ樹脂硬化剤(芳香族エステル化合
物)の製造例1〜5 温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量3リットルの
三つ口フラスコに、フェノール化合物として、フェノー
ルノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、テルペ
ンノボラック樹脂、またはビスフェノールF、エステル
化剤として、無水酢酸または、ピバリン酸塩化物、及び
ピリジンを表1に示した量仕込み、40℃で2時間保持
して反応を行わせた。続いて、メチルイソブチルケトン
1000g を加え完全に溶解させた。水洗して副生塩等
を除いた後、メチルイソブチルケトンを減圧除去して目
的の芳香族エステル化合物を得た。これら芳香族エステ
ル化合物のフェノール性水酸基含有量、エステル基含有
量、および粘度を測定し表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】(註) A:フェノールノボラック樹脂
(三井東圧社製、商品名VR−2210、水酸基当量:
102、軟化点:60℃) B:クレゾールノボラック樹脂(群栄化学社製、水酸基
当量:117、軟化点:52℃) C:テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル社製、
商品名YP−90、水酸基当量:162、軟化点:82
℃) D:ビスフェノールF E:無水酢酸 F:ピバリン酸塩化物
【0035】液状エポキシ樹脂組成物実施例1〜5およ
び比較例1〜4 表2に示したように、(a)常温で液状のエポキシ樹脂
としてビスフェノールA型エポキシ樹脂、またはビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、(b)エポキシ樹脂硬化剤
として製造例1〜5で製造した各芳香族エステル化合
物、酸無水物系硬化剤としてメチルテトラヒドロ無水フ
タル酸、アミン系硬化剤としてジシアンジアミド、また
はフェノール系硬化剤としてフェノールノボラック樹
脂、(c)硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−
7−ウンデセンまたは、トリフェニルホスフィンを用
い、各液状エポキシ樹脂組成物を配合した。これらの配
合物の粘度を測定し表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】(註) G:ビスフェノールFから誘導さ
れた液状エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社商品名
エピコート806、エポキシ当量:167、25℃の粘
度:22PS) H:ビスフェノールAから誘導された液状エポキシ樹脂
(油化シェルエポキシ社商品名 エピコート828、エ
ポキシ当量:186、25℃の粘度:136PS)I:
メチルテトラヒドロ無水フタル酸 J:ジシアンジアミド K:フェノールノボラック樹脂(三井東圧社製、商品名
VR−2210、水酸基当量:102、軟化点:60
℃) L:2−エチル−4−メチルイミダゾール M:1,5−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウン
デセン N:トリフェニルホスフィン *:試験片が加水分解されたため測定不能 次いでこれらの配合物を脱泡後、金型に注型し、180
℃で5時間硬化させた。その硬化後のガラス転移温度及
び吸水率を試験した結果は表2に示すとおりであった。
実施例1〜5の各液状エポキシ樹脂組成物は、比較例1
〜4の組成物に較べて粘度、耐熱性(即ち高ガラス転移
温度)、及び耐水性(即ち低吸水率、または耐加水分解
性)のバランスに優れていた。
【0038】
【発明の効果】本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、低
粘度であり、耐熱性、耐水性等に優れた硬化物を与える
ので、封止、注型、接着、成型等の用途において有利に
使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−136095(JP,A) 特開 平4−168121(JP,A) 特開 平4−185628(JP,A) 特開 昭61−271321(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/40 C08G 59/62

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)常温で液状のエポキシ樹脂 (b)エポキシ樹脂硬化剤 (c)硬化促進剤 を必須成分として配合してなる常温で液状のエポキシ樹
    脂組成物において、(b)エポキシ樹脂硬化剤が、下記
    一般式(I)で表される構造を有するエステル化合物で
    あることを特徴とする液状エポキシ樹脂組成物。一般式
    (I) 【化1】 (式中Xは、互いに同一であっても異なっていても良
    く、水素原子又は、下記一般式(II)で表され、Aは同
    一であっても異なってもよい基であり、かつ全X中50
    %以上のXは、下記一般式(II)で表される基であり、
    Rは、互いに同一であっても異なっていても良く、炭素
    数1〜10のアルキル基、置換又は無置換のフェニル
    基、置換又は無置換のアラルキル基、アルコキシ基又
    は、ハロゲン原子であり、Zは、互いに同一であっても
    異なっていても良く、炭素数1〜15の2価の炭化水素
    基であり、nは、平均値で0〜2の数であり、m は、互
    いに同一であっても異なっていても良く、0〜4の整数
    である。) 一般式(II) 【化2】 (式中Aは、炭素数1〜6のアルキル基である。)
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂硬化剤が、フェノールノボ
    ラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、テルペンフェ
    ノール樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールFから
    選んだフェノール系化合物を無水酢酸またはピバリン酸
    でエステル化したエステル化合物の1種または2種以上
    の混合物である、請求項1に記載された液状エポキシ樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂硬化剤がフェノールノボラ
    ック樹脂の水酸基の50%以上をアセチル化した化合物
    である、請求項1または2に記載された液状エポキシ樹
    脂組成物。
  4. 【請求項4】 (a)常温で液状のエポキシ樹脂とし
    て、ビスフェノールA、及びビスフェノールFから選ば
    れた少なくとも一種類のフェノール化合物と、エピハロ
    ヒドリンとから製造された25℃での粘度が200ポイ
    ズ以下の液状エポキシ樹脂を使用することを特徴とす
    る、請求項1ないし3のいずれか1項に記載された液状
    エポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (c)硬化促進剤、として、ホスフィン
    化合物、イミダゾール化合物、ジアザビシクロ化合物、
    及びそれらの塩から選ばれた少なくとも一種類の化合物
    を使用することを特徴とする、請求項1ないし4のいず
    れか1項に記載された液状エポキシ樹脂組成物。
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