JPH08142477A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JPH08142477A
JPH08142477A JP28220994A JP28220994A JPH08142477A JP H08142477 A JPH08142477 A JP H08142477A JP 28220994 A JP28220994 A JP 28220994A JP 28220994 A JP28220994 A JP 28220994A JP H08142477 A JPH08142477 A JP H08142477A
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press roller
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貞直 奥田
Takahito Toshima
隆人 戸島
Takashi Isozaki
貴 磯崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】押圧部材に印刷インキが転移せず、被印刷体を
汚さない孔版印刷装置を提供する。 【構成】印刷ドラム13の外周面には孔版印刷用原紙S
が装着される。インキ供給手段が印刷ドラム13の内周
面にインキを供給する。被印刷体Pは印刷ドラム13と
プレスローラ15の間に挟まれて搬送され、インキが被
印刷体Pに転移して画像が形成される。プレスローラ1
5に接する塗布手段35は、低表面張力液体を前記プレ
スローラ15の外周面に層状に塗布する。低表面張力液
体は、インキと相溶せず、表面張力がインキの表面張力
より低い液体である。液量規制用ブレード37は、プレ
スローラ15に対する低表面張力液体の塗布厚さを0.
01〜100μmに規制する。プレスローラ15は撥印
刷インキ性材料によって構成される。プレスローラに印
刷インキが転移しにくく、被印刷体が汚れない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、孔版印刷用原紙が装着
されて回転駆動される版胴と、該版胴に被印刷体を押し
つけて印刷を行わせる押圧部材とを備えた孔版印刷装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】製版された孔版印刷用原紙が装着されて
自身の中心軸線の回りに回転駆動される円筒状の版胴
と、前記版胴との間に被印刷体を挟んで搬送することに
より被印刷体に印刷インキを転移させる押圧部材とを有
する孔版印刷装置が知られている。更に、特公平5−7
6432号公報には、印刷用紙を供給する前に、孔版印
刷用原紙を巻いた版胴にプレスローラを押しつけ、原紙
の穿孔画像部にインキを行き渡らせる孔版印刷方法が記
載されている。このプレスローラには、インキよりも表
面張力の小さい液体を塗布しておき、インキが転移しな
いようにしている。前記動作により版胴の原紙にインキ
が行き渡った後に、被印刷体を供給して印刷を開始す
る。この公報記載の発明によれば、印刷開始後に不完全
な画像が印刷されることはなく、1枚目から完全な印刷
物が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した構成の孔版印
刷装置において、版胴と押圧部材の間に供給された被印
刷体の位置と、版胴に装着された孔版印刷用原紙の穿孔
画像形成領域の位置が一致しない場合がある。このよう
な場合には、孔版印刷用原紙の穿孔画像形成領域と被印
刷体の位置が重ならず、穿孔画像形成領域は被印刷体か
らはみ出してしまう。被印刷体は押圧部材に押圧されて
版胴に押しつけられているので、被印刷体に覆われてい
ない穿孔画像から出た印刷インキは押圧部材に転移し、
押圧部材を汚してしまうことがあった。
【0004】そして、押圧部材が印刷インキで汚れる
と、以後の印刷動作において供給される被印刷体の裏面
に押圧部材から印刷インキが転移し、これを汚してしま
う場合があった。
【0005】このような問題は、穿孔された孔版印刷用
原紙の穿孔画像形成領域の大きさが被印刷体より大きい
場合にも発生していた。例えば、被印刷体がA4判であ
り、穿孔画像面がB4判の場合に、係る問題が発生しう
る。
【0006】また、従来の前記押圧部材を備えた孔版印
刷装置では、両面印刷を行った場合にも、押圧部材が印
刷インキで汚れるという問題が生じることがあった。両
面印刷は、被印刷体の一方の面を最初に印刷した後に、
残る他方の面を印刷する方法である。前記孔版印刷装置
で両面印刷を行った場合、先に印刷された一方の面の印
刷インキが完全に乾燥していないと、残る他方の面に印
刷を施すために一方の面を押圧部材で押圧した時に、押
圧部材に印刷インキが転移して汚れてしまう。そして、
押圧部材が印刷インキで汚れると、以後の印刷動作にお
いて供給される被印刷体の一方の面に押圧部材から印刷
インキが転移し、これを汚してしまう。
【0007】更に、版胴と押圧部材からなる印刷機構を
一装置内に2組有し、被印刷体の両面に連続的に印刷を
施すことができる孔版印刷装置においても、同様の問題
が生じている。即ち、同装置において被印刷体の片側を
印刷した後に、残る片側に印刷画像を形成するための押
圧部材は、最初に印刷した片面の印刷画像に接触する。
従って、先に印刷した一方の面の画像が乾いていなけれ
ば、一方の面を押す押圧部材は印刷インキで汚れてしま
い、その結果、前述と同様に被印刷体を汚すこととな
る。
【0008】本発明は、上述の如き従来の問題点に着目
してなされたものであり、押圧部材に印刷インキが転移
せず、被印刷体を汚さない孔版印刷装置を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された孔
版印刷装置は、製版された孔版印刷用原紙が装着されて
自身の中心軸線の回りに回転駆動される版胴と、前記版
胴の内周面に印刷インキを供給する印刷インキ供給手段
と、前記印刷インキと相溶せず表面張力が前記印刷イン
キの表面張力よりも低い低表面張力液体が外周面に塗布
され、前記版胴との間に被印刷体を挟んで搬送すること
により被印刷体に印刷インキを転移させる押圧部材とを
有している。
【0010】請求項2に記載された孔版印刷装置は、請
求項1記載の孔版印刷装置において、前記印刷インキと
相溶せず表面張力が前記印刷インキの表面張力よりも低
い低表面張力液体を前記押圧部材の外周面に層状に塗布
する塗布手段と、前記押圧部材の外周面に塗布された前
記低表面張力液体の液量を制御する液量制御手段とを有
している。
【0011】請求項3に記載された孔版印刷装置は、請
求項2記載の孔版印刷装置において、前記塗布手段と前
記液量制御手段が単一の装置によって構成されている。
【0012】請求項4に記載された孔版印刷装置は、請
求項1記載の孔版印刷装置において、前記押圧部材の外
周面が撥印刷インキ性材料で構成されている。
【0013】請求項5に記載された孔版印刷装置は、請
求項1記載の孔版印刷装置において、前記押圧部材の外
周面の中心線表面粗さが 0.5μm以下である。
【0014】請求項6に記載された孔版印刷装置は、請
求項1記載の孔版印刷装置において、前記押圧部材の外
周面に塗布された低表面張力液体の厚さが0.01〜1
00(μm)である。
【0015】請求項7に記載された孔版印刷装置は、被
印刷体の一方の面に孔版画像を形成する第1の孔版印刷
部と、一方の面に孔版画像が形成された被印刷体の他方
の面に孔版画像を形成する第2の孔版印刷部とを有し、
前記第1及び第2の孔版印刷部の内、少なくとも前記第
2の孔版印刷部が請求項1記載の孔版印刷装置であるこ
とを特徴とする。
【0016】
【作用】押圧部材は被印刷体に接触し、該被印刷体を版
胴に押し付ける。押圧部材の外周面には、印刷インキと
相溶せず、表面張力が前記印刷インキよりも低い液体で
ある低表面張力液体が層状に塗布されている。このた
め、版胴又は被印刷体から印刷インキが押圧部材に転移
することはなく、押圧部材は汚れない。
【0017】押圧部材の外周面の中心線平均表面粗さを
0.5μm以下とし、低表面張力液体の塗布厚さを0.
01μm以上とすれば、押圧部材の外周面の凹凸は低表
面張力液体によって埋められ、印刷インキが物理的に凹
凸に入り込む隙間はなくなる。印刷インキは押圧部材に
付着しなくなる。
【0018】押圧部材を溌インキ性を示す材料で構成す
れば、印刷インキが押圧部材と接触しても印刷インキは
押圧部材に付着しない。
【0019】両面印刷においては、被印刷体の印刷画像
面と押圧部材を接触させても、押圧部材に印刷インキが
転移しない。印刷品位の高い両面印刷を行うことができ
る。
【0020】押圧部材の外周面に塗布した低表面張力液
体の厚さを100μm以下とすれば、この低表面張力液
体によって被印刷体を汚すことはない。
【0021】
【実施例】図1及び図2を参照して第1実施例の孔版印
刷装置の構造を説明する。原稿画像読み取り部5はイメ
ージスキャナ3を有し、印刷すべき原稿の画像を読み取
る。製版部9はサーマルヘッド等の製版デバイス7を有
し、原稿読み取り部5が読み取った原稿画像データに応
じて孔版印刷用原紙Sに穿孔画像を形成する。
【0022】円筒状の印刷ドラム13の外周面には、製
版部9により穿孔された孔版印刷用原紙Sが巻き付けら
れる。印刷ドラム13の内部にはインキのスキージ装置
を含むインキ供給手段11があり、印刷ドラム13の内
周面にインキを供給する。
【0023】印刷ドラム13の下方には、押圧部材とし
てのプレスローラ15がある。プレスローラ15は上下
動することができ、印刷ドラム13とプレスローラ15
の間に供給される被印刷体Pを印刷ドラム13との間で
挟持搬送し、被印刷体Pに画像を形成させる。
【0024】給紙部23においては、給紙台17上の被
印刷体Pが紙捌きローラ19により1枚ずつ送りださ
れ、給紙タイミングローラ21によってプレスローラ1
5と印刷ドラム13の間に送りこまれる。
【0025】排紙部31においては、剥ぎ取り爪25が
被印刷体を印刷ドラム13から剥がす。剥ぎ取られた被
印刷体Pはベルトコンベア機構の搬送装置27によって
排紙台29に搬送され、積み重ねられていく。
【0026】印刷が終了した孔版印刷用原紙Sは、排版
部33によって印刷ドラム13から剥ぎ取られて廃棄さ
れる。
【0027】上記の構成における印刷動作を説明する。
印刷ドラム13が不図示の駆動手段により自身の中心軸
線の周りに図中反時計廻り方向に回転駆動される。印刷
ドラム13の回転に同期した所定のタイミングで被印刷
体Pが給紙タイミングローラ21により図にて左方より
右方へ搬送され、印刷ドラム13とプレスローラ15と
の間に供給される。被印刷体Pは、印刷ドラム13の外
周面に巻き付けられている孔版原紙Sに対してプレスロ
ーラ15によって押し付けられ、孔版印刷が施される。
【0028】印刷済みの被印刷体Pは、剥ぎ取り爪25
により印刷ドラム13から剥ぎ取られ、印刷画像面を上
面にして排紙搬送装置27によって排紙部31へ向けて
搬送され、排紙台29上に積み重ねられる。
【0029】図2に示すように、前述した本実施例の孔
版印刷装置は、低表面張力液体を前記プレスローラ15
の外周面に層状に塗布する塗布手段35を有している。
この塗布手段35は、プレスローラ15の外周面に接し
て回転するブラシ状の部材を有する装置であり、図示し
ない供給手段から供給され、又はブラシ状の部材等が保
持している低表面張力液体を前記プレスローラ15の外
周面に所定の厚さで層状に塗布する。
【0030】低表面張力液体は、印刷用紙Pの印刷画像
面上に印刷画像を形成する印刷インキと相溶せず、表面
張力がその印刷インキの表面張力より低い液体である。
この条件を満たす液体としては、ジメチルシリコーンオ
イル、及びフェニル、ポリエーテル、フッ素、アミノ、
エポキシ、カルボキシル、カルビノール、メタクリル、
メルカプト、フェノールなどの変成シリコーンオイル、
界面活性剤、有機溶剤などが添加された水溶液がある。
【0031】水に添加する界面活性剤としては、アニオ
ン、カチオン、及び両性のイオン系、並びに非イオン系
の界面活性剤があり、この界面活性剤の添加量は低表面
張力液体の表面張力が印刷インキの表面張力よりも低く
なるように決定される。
【0032】水に添加する有機溶剤は、水と相溶する有
機溶剤であり、これには、メタノール、エタノール、イ
ソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、エチ
レングリコール、グリセリン等がある。
【0033】図2に示すように、プレスローラ15には
液量規制用ブレード37が設けられている。液量規制用
ブレード37は、プレスローラ15の外周面に塗布され
た前記低表面張力液体の液量を制御する液量制御手段で
ある。前記塗布手段35が接しているプレスローラ15
の周面上の位置から、プレスローラ15の回転方向に微
小距離離れたプレスローラ15の周面上の位置におい
て、液量規制用ブレード37はプレスローラ15の周面
に接している。プレスローラ15の外周面に塗布され、
液量規制用ブレード37を通過した低表面張力液体の塗
布厚さは、0.01〜100μmとなる。
【0034】本実施例のプレスローラ15は、少なくと
もその外周面が撥印刷インキ性材料によって構成されて
いる。撥インキ性材料としては、例えばフッ素系材料、
またはフッ素系材料が一部に含まれる材料またはシリコ
ーン系材料を用いることができる。
【0035】撥印刷インキ性を示さない材料でプレスロ
ーラ15の外周面を構成すると、プレスローラ15の外
周面に低表面張力液体の層を設けておいても、プレスロ
ーラ15の外周面と印刷インキが接触した場合に、プレ
スローラ15の外周面に印刷インキが転移してしまうこ
とがある。これは、プレスローラ15の外周面と印刷イ
ンキが接触すれば、印刷インキが低表面張力液体を押し
退けてプレスローラの外周面に転移してしまうからであ
る。
【0036】しかしながら、本実施例ではプレスローラ
15の少なくとも外周面が撥印刷インキ性の材料で構成
されているので、プレスローラ15の外周面に接触した
印刷インキは弾かれて転移しない。
【0037】なお、プレスローラ15は、低表面張力液
体により膨潤などの変質を来すことがない材料で構成さ
れることが好ましい。低表面張力液体が例えばシリコー
ン系オイルである場合には、プレスローラ15は、フッ
素系樹脂(ゴム)、フェニルシリコーン樹脂(ゴム)な
どにより構成できる。
【0038】そして、本実施例においては、プレスロー
ラ15の外周面の中心線表面粗さ(Ra)を0.5(μ
m)以下に設定している。従って、印刷インキのプレス
ローラ15への転移は、さらに確実に抑制される。
【0039】中心線表面粗さRaはJIS(日本工業規
格)B0601で定義されている。被測定面に直角な平
面で被測定面を切断した時、その切り口に現れる輪郭を
断面曲線という。断面曲線から所定の波長より長い表面
うねり成分をカットオフした曲線を粗さ曲線という。粗
さ曲線から、その中心線の方向に測定長さlの部分を抜
き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸とし、縦倍率
の方向をY軸とし、粗さ曲線をy=f(x)で表したと
き、次式によって求められる値をマイクロメートルで表
したものを中心線表面粗さRaと呼ぶ。
【0040】
【数1】
【0041】図3は、第2実施例の孔版印刷装置の部分
拡大図である。この実施例では、塗布手段35aが液量
制御手段を兼ねている。図3に示すような塗布手段35
aは、その外周面が不織布で構成されると共に、その内
部には低表面張力液体が備蓄されており、備蓄された低
表面張力液体は徐々に不織布の表面に移行してプレスロ
ーラ15に塗布される。プレスローラ15の表面に塗布
される低表面張力液体の層の厚さは前記第1実施例と同
様である。
【0042】図4は、第3実施例の孔版印刷装置であ
る。この孔版印刷装置は、両面印刷用の孔版印刷装置で
あり、被印刷体の一方の面に孔版画像を形成する第1の
孔版印刷部と、同被印刷体の他方の面に孔版画像を連続
して形成する第2の孔版印刷部とを有している。そし
て、前記第1及び第2の孔版印刷部の内、少なくとも前
記第2の孔版印刷部が、第1実施例で説明した孔版印刷
装置と同様の構成を有している。
【0043】図4において図1に対応する部分は、図1
に付した符号と同一の符号乃至同一の符号に’を付した
符号で示す。その説明は、記載を簡明にするため省略す
る。給紙台17上の被印刷体Pは、まず第1の孔版印刷
部の版胴13とプレスローラ15によって一方の面に孔
版印刷を施される。続けて、被印刷体Pは、第2の孔版
印刷部の版胴13’とプレスローラ15’によって他方
の面に孔版印刷を施される。
【0044】他方の面の印刷を行う際には、被印刷体P
の一方に形成された印刷画像と第2の孔版印刷部のプレ
スローラ15’が接触する。第2の孔版印刷部は図3で
示した第1実施例の孔版印刷装置と同様の構成を有して
いるため、そのプレスローラ15’の外周面には適当量
の低表面張力液体が塗布されている。従って、第1の孔
版印刷部で被印刷体Pの一方に形成された印刷画像が乾
燥していなくとも、その印刷インキがプレスローラ1
5’に転移することはなく、プレスローラ15’が汚れ
ることはない。従って、被印刷体Pは汚れず、品位の高
い両面印刷が行われる。
【0045】次に、以上説明した各実施例のさらに具体
的な態様である例1〜5と、比較例1〜4を説明する。 (例1)孔版印刷装置(リソグラフ(登録商標)RA2
05、理想科学工業(株)製)に、図1に示し、実施例
の項で説明した本発明の構成を加えた。プレスローラ
は、P.F.A.(4フッ化エチレン−パーフルオロア
ルキルビニルエーテル)熱収縮チャーブによってシリコ
ーンゴム製のローラの表面を処理温度130〜150℃
で被覆したものを使用した。プレスローラの表面の中心
線表面粗さ(Ra)は0.15(μm)であった。プレ
スローラの表面に層状に塗布する低表面張力液体は、ジ
メチルシリコーンオイル(信越化学工業(株)製 KF
−96粘度:100(cps))であり、その塗布厚さ
は1.0(μm)とした。
【0046】(例2)例1と同様の装置を用いた。プレ
スローラは、例1のプレスローラの中心線表面粗さ(R
a)を0.20(μm)にしたものを使用した。その他
の条件は例1と同じである。
【0047】(例3)例1と同様の装置を用いた。プレ
スローラは、表面がシリコーンゴム(硬度30°)のも
のを使用した。プレスローラの中心線表面粗さ(Ra)
は0.50(μm)であった。その他の条件は例1と同
じである。
【0048】(例4)例1と同様の装置、プレスローラ
及び低表面張力液体を用いた。低表面張力液体のプレス
ローラの表面に対する塗布厚さは0.01(μm)とし
た。その他の条件は例1と同じである。
【0049】(例5)例1と同様の装置、プレスローラ
及び低表面張力液体を用いた。低表面張力液体のプレス
ローラの表面に対する塗布厚さは100(μm)とし
た。その他の条件は例1と同じである。
【0050】(比較例1)例1と同様の装置を用いた。
プレスローラには、撥印刷インキ性を示さないアルミ研
磨ローラにクロムメッキを施したローラを使用した。プ
レスローラの表面の中心線表面粗さ(Ra)は0.25
(μm)であった。低表面張力液体の種類及びプレスロ
ーラに対する塗布厚さは、例1と同様とした。
【0051】(比較例2)例1と同様の装置を用いた。
プレスローラは、例1のプレスローラの中心線表面粗さ
(Ra)を0.60(μm)にしたものを使用した。そ
の他の条件は例1と同じである。
【0052】(比較例3)例1と同様の装置、プレスロ
ーラ及び低表面張力液体を用いた。低表面張力液体のプ
レスローラに対する塗布厚さは0.005(μm)とし
た。その他の条件は例1と同じである。
【0053】(比較例4)例1と同様の装置、プレスロ
ーラ及び低表面張力液体を用いた。低表面張力液体のプ
レスローラに対する塗布厚さは125(μm)とした。
その他の条件は例1と同じである。
【0054】各例と比較例の性能は次のように評価し
た。片側印刷(20枚)を行った直後に、残る片側の印
刷を行い、最初に行った片側印刷の印刷インキがプレス
ローラに転移するか否かで評価する。被印刷体が低表面
張力液体の塗布ムラによって汚れるか否かで評価する。
評価結果を表1に示す。
【0055】尚、中心線表面粗さの測定は、(株)小坂
研究所製サーフコーダーSE−30Kを使用した。測定
条件は測定長さ2(mm)、カットオフ0.8(m
m)、駆動速度0.05(mm/sec)である。
【0056】プレスローラへの印刷インキの転移につい
ての評価は、以下に示す基準で行った。 ○:プレスローラ側に印刷インキが転移せず、両面印刷
がきれいに行われた。 ×:プレスローラ側に印刷インキが転移し、最初に行っ
た印刷画像面に印刷インキが付着し、汚れが発生した。 被印刷体への汚れについての評価は、以下に示す基準で
行った。 ○:低表面張力液体による汚れが発生しなかった。 ×:過剰量の低表面張力液体によって、印刷用紙に汚れ
が発生した。
【0057】
【表1】
【0058】押圧部材に印刷インキを転移しにくくする
ためには、押圧部材に低表面張力液体を付着させること
が最も効果的である。本発明者等の実験の結果等を参酌
すると、上記効果を高める条件としては、以下、押圧部
材の中心線表面粗さを0.5μm以下とすること、押圧
部材に撥インキ性材料を使用すること、そして低表面張
力液体の塗布厚さを0.01〜100μmの範囲とする
ことの順に重要であると考えられる。
【0059】1
【発明の効果】本発明の孔版印刷装置によれば、低表面
張力液体が押圧部材の周面に塗布されているので、押圧
部材に印刷インキが転移しにくい。従って、印刷インキ
が付着した押圧部材が被印刷体を汚すことがない。特
に、押圧部材に対する低表面張力液体の塗布厚さを0.
01〜100(μm)の範囲とすれば、更に印刷インキ
が転移しにくくなる。
【0060】また、押圧部材の中心線平均表面粗さ(R
a)を0.5(μm)以下とすれば、接触した印刷イン
キは物理的にも押圧部材の表面の凹凸に入り込むことが
困難となり、更に印刷インキが転移しにくくなる。
【0061】さらに、押圧部材を撥印刷インキ性を示す
材料で構成すれば、更に一層印刷インキが転移しにくく
なる。
【0062】従って本発明によれば、押圧部材に印刷イ
ンキが転移しないので、被印刷体の両面に連続して孔版
印刷を施すことができ、高品位の両面印刷物を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構成を示す図である。
【図2】第1実施例の要部の拡大図である。
【図3】第2実施例の要部の拡大図である。
【図4】第3実施例の構成を示す図である。
【符号の説明】
11,11’ インキ供給手段 13,13’ 版胴 15,15’ 押圧部材としてのプレスローラ 35 塗布手段 35a 液量制御手段を兼ねた塗布手段 37 液量制御手段としての液量規制用ブレード

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製版された孔版印刷用原紙が装着されて
    自身の中心軸線の回りに回転駆動される版胴と、前記版
    胴の内周面に印刷インキを供給する印刷インキ供給手段
    と、前記印刷インキと相溶せず表面張力が前記印刷イン
    キの表面張力よりも低い低表面張力液体が外周面に塗布
    され、前記版胴との間に被印刷体を挟んで搬送すること
    により被印刷体に印刷インキを転移させる押圧部材とを
    有する孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記印刷インキと相溶せず表面張力が前
    記印刷インキの表面張力よりも低い低表面張力液体を前
    記押圧部材の外周面に層状に塗布する塗布手段と、前記
    押圧部材の外周面に塗布された前記低表面張力液体の液
    量を制御する液量制御手段とを有する請求項1記載の孔
    版印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記塗布手段と前記液量制御手段が単一
    の装置によって構成されている請求項2記載の孔版印刷
    装置。
  4. 【請求項4】 前記押圧部材の外周面が撥印刷インキ性
    材料で構成されている請求項1記載の孔版印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記押圧部材の外周面の中心線表面粗さ
    が 0.5μm以下である請求項1記載の孔版印刷装
    置。
  6. 【請求項6】 前記押圧部材の外周面に塗布された低表
    面張力液体の厚さが0.01〜100(μm)である請
    求項1記載の孔版印刷装置。
  7. 【請求項7】 被印刷体の一方の面に孔版画像を形成す
    る第1の孔版印刷部と、一方の面に孔版画像が形成され
    た被印刷体の他方の面に孔版画像を形成する第2の孔版
    印刷部とを有し、前記第1及び第2の孔版印刷部の内、
    少なくとも前記第2の孔版印刷部が請求項1記載の孔版
    印刷装置であることを特徴とする孔版印刷装置。
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