JPH08118587A - 転写方式印刷装置 - Google Patents

転写方式印刷装置

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JPH08118587A
JPH08118587A JP6265745A JP26574594A JPH08118587A JP H08118587 A JPH08118587 A JP H08118587A JP 6265745 A JP6265745 A JP 6265745A JP 26574594 A JP26574594 A JP 26574594A JP H08118587 A JPH08118587 A JP H08118587A
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JP
Japan
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plate
ink
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Application number
JP6265745A
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English (en)
Inventor
Sadanao Okuda
貞直 奥田
Takahito Toshima
隆人 戸島
Takashi Isozaki
貴 磯崎
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Riso Kagaku Corp
Original Assignee
Riso Kagaku Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置を小型化でき、かつ、裏移り、滲み、裏
抜けの少ない印刷物が得られ、刷版の耐久性に優れ、低
騒音化できること。 【構成】 印刷インキは版胴13上の孔版印刷用原紙S
を介して一旦、転写体15に転移された後、圧胴23と
の間に給紙される被印刷体P上に転移され排紙される。
転写体15は、複数個の無端ベルト43a,43b間の
所定長さの無端ベルト42で構成されており場所をとら
ない。被印刷体Pに印刷後、無端ベルト42上に残った
余剰分の印刷インキはクリーニング部材17により除去
され、回収皿19に集められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平版印刷装置、孔版印刷
装置などの印刷装置に関し、特に装置のコンパクト性に
優れ、裏移り、滲み、裏抜けを防止する手段を有する印
刷装置である。
【0002】
【従来の技術】図3は、印刷装置として汎用の孔版印刷
装置を示す図である。この孔版印刷装置は、製版された
孔版原紙が版胴13に装着された後、回転する版胴13
に対して圧胴23を用いて被印刷体Pに加圧を行い被印
刷体P上に印刷画像を形成する直接印刷方式のものであ
る。
【0003】このように、液状の印刷インキを使用する
印刷においては、印刷直後に被印刷体が重ねられると、
印刷画像を形成している印刷インキが一枚上の被印刷体
の裏面に付着する裏移りや、印刷インキの滲み、裏抜け
が発生する。これらは、被印刷体上の印刷画像を形成し
ている印刷インキ量が多い程、発生しやすい。
【0004】この裏移り、滲み、裏抜けを少なくするた
めに、印刷画像を形成する印刷インキを必要最低限に抑
える方法が試みられている。即ち、間接印刷方式による
周知のオフセット印刷方式がその一つであり、版胴と転
写体の回転速度が等しく、即ち、版胴と転写体の大きさ
(直径)を等しくしたものを設け、版胴上の印刷インキ
を一度、転写体に移しておき、転写体上の印刷インキを
必要最低限として被印刷体に印刷する間接印刷を行うも
のであるため、裏移り、滲み、裏抜けを少なくすること
ができる。
【0005】この間接印刷方式は、転写体と版胴の回転
速度が等しく、転写体が回転することにより、二回転目
以降であっても転写体上の印刷インキは、一回転目と全
く同じ位置で印刷画像を形成することができるため、転
写体が回転するたびにクリーニングを行う必要は無く、
印刷が終了した時点で、転写体上の印刷インキを除去す
るクリーニングを行えば良い利点がある。そして、孔版
印刷の直接印刷方式に間接印刷の構成を加えた孔版転写
印刷装置の技術は、特開平5−318898号公報に開
示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3に
示す孔版印刷装置において、被印刷体Pは、印刷後に分
離爪37を用いて版胴13より剥ぎ取られ排紙されるも
のであるが、ベタ部の多い原稿を用いて印刷を行った場
合には、分離爪37の分離跡が被印刷体P上に残り、原
稿に忠実な印刷画像を得られない不都合があった。この
他、直接印刷方式(直か刷り)を採用している印刷で
は、被印刷体に硬いものを使用した場合、刷版の耐久性
(耐刷性)が悪くなったり、直接、被印刷体に印刷する
ため、圧胴から版胴への加圧量が大きくなり、騒音が発
生するなどの問題がある。
【0007】また、この直接印刷方式による孔版印刷で
は、被印刷体上にて印刷画像を形成する印刷インキ量、
即ち着肉量が多いため、被印刷体に直接印刷を行うと、
被印刷体の表面状態によっては、印刷画像を形成する印
刷インキ量が変化し、相当量の裏移り、滲み、裏抜けが
発生した。即ち、図4に示す印刷部の拡大図のように、
このような従来の印刷部では、版胴13の内部から孔版
印刷用原紙Sを介し被印刷体Pに転移する印刷インキK
は、被印刷体Pの表面平滑性、印刷インキKの吸収性に
よって転移するインキ量が変化し、また、孔版印刷に用
いられる印刷インキKの糸曳き性によって被印刷体P上
に形成された印刷画像は、印刷インキKが盛り上がった
状態となることが上記裏移り等の原因となっている。
【0008】一方、オフセット印刷方式等の間接印刷方
式による装置は、版胴と転写体の大きさが等しいため、
装置が大がかりとなり小型化が非常に困難であった。さ
らに、この間接印刷装置で転写体上の余剰の印刷インキ
をクリーニングするには、一般に転写体がゴム部材で構
成されているため、洗浄しにくく大掛かりな印刷インキ
除去装置が必要となり、この印刷インキ除去装置によっ
て印刷装置がさらに大きくなる欠点があった。この結
果、間接印刷方式であるオフセット印刷装置は、専門の
印刷業者で使用されるにとどまり、一般のオフィスに設
置されてはいない。
【0009】ところで、孔版印刷装置には、直接印刷方
式及び間接印刷方式のいずれにおいても、被印刷体を版
胴、及び転写体より剥がす部材である分離爪が装着され
ている。しかし、この分離爪によって被印刷体を剥がし
た場合、分離爪と版胴、又は転写体と接触させる事はで
きないため、被印刷体が版胴、又は転写体とあたかも接
着された状態である舞い上がりが発生することが度々生
じる問題が生じた。特に、被印刷体の印刷画像面と分離
爪とが接触することにより、ベタ部分の多い印刷物で
は、分離爪の跡が残り、原稿に忠実な印刷物を得られな
い場合が非常に多かった。
【0010】裏移り、滲み、裏抜けを少なくする他の方
法として、特に裏移りを低減する手段として、ハロゲン
ランプや、ヒーター、ヒートローラー等を用いて、熱ま
たは熱風により印刷された用紙の転移インキを乾燥させ
る方法があるが、被印刷体上に転移した印刷インキを完
全に乾燥させるためには、相当、大きな乾燥装置が必要
となり、この乾燥装置が装着されると、印刷装置が更に
大きくなるという欠点がある。
【0011】また、図5に示すのは、孔版転写印刷装置
の全体構成を示す図であり、版胴13と対向して転写体
34が設けられ、版胴13上の印刷インキが転写体34
に移された後、転写体34と圧胴23との間で被印刷体
Pに加圧を行い被印刷体P上に印刷画像を形成するもの
であるが、この転写方式の孔版印刷装置においても、転
写体34が版胴13と同じ大きさで設けられていたた
め、装置全体が大型化する問題があった。
【0012】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、印刷装置を小型化でき、かつ、
間接印刷方式の特徴である裏移り、滲み、裏抜けの少な
い印刷物が得られ、刷版の耐久性に優れ、低騒音化でき
る転写方式印刷装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の転写方式印刷装置は、印刷インキによって
版画像を形成する版胴と、転写方式の印刷を行うための
転写体と、転写体に被印刷体を押圧する圧胴を有する印
刷装置において、請求項1では、前記版胴と転写体の回
転速度が異なり、かつ、該転写体が複数個のローラに掛
け渡された所定長さの無端ベルトより構成されているこ
とを特徴としている。
【0014】また、請求項2記載のように、前記転写体
には、版胴より転移した印刷インキのうち被印刷体に転
移しなかった余剰分のインキを掻き取るクリーニング部
材と、クリーニング部材によって回収された余剰分の印
刷インキを溜めておくことができる回収皿と、余剰の印
刷インキが除去し易いように転写体表面に余剰インキ除
去液を塗布する塗布部材が設けられた構成とすることが
できる。
【0015】そして、請求項3記載の如く、前記転写体
を構成する表面層の材質として、該印刷装置に用いられ
る印刷インキに対して撥インキ性を示す材料を用いる構
成としてもよい。
【0016】さらに、請求項4記載のように、前記版胴
には、凹版、凸版、平板、孔版のいずれかの製版方式に
よって作製された刷版が装着され、印刷が行うことがで
きる。
【0017】また、請求項5の如く、前記印刷装置は、
正像の刷版を製版する製版部が装着された構成とするこ
ともできる。
【0018】
【作用】版胴13上に形成された印刷インキKによる版
画像は、被印刷体Pへ転移させる前に、一度、転写体1
5に転移され、この転写体15を構成する無端ベルト4
2は版胴13と接触回転している。この無端ベルト42
に転移した印刷インキKは、圧胴23によって被印刷体
Pに圧力を加えて、被印刷体P上に印刷画像を形成す
る。また、転写体15には回転方向に対して、被印刷体
Pと接触する圧胴23の後方にクリーニング部材17が
装着され、このクリーニング部材17で余剰分の印刷イ
ンキKnが除去される。クリーニング部材17によって
回収された余剰分の印刷インキKnは回収皿19に戻さ
れる.また、余剰分の印刷インキKnが除去し易いよう
に転写体15表面に余剰インキ除去液を塗布することに
よって、余剰分の印刷インキknを完全に除去できるよ
うになる。更に、転写体15上の印刷インキKが完全に
除去することを目的として、転写体15表面の材質を印
刷インキKに対して撥インキ性を示す材料を用いること
により、更なる完全な印刷インキ除去が行える。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の転写方式印刷装置の一実施
例を示す図である。同装置は、孔版印刷方式による印刷
を行うものであり、図3に示す従来の孔版印刷装置と同
一の箇所には同一符号を付してある。この孔版印刷装置
は、イメージスキャナ3を含み印刷すべき原稿の画像を
読み取る原稿画像読み取り部5と、原稿読み取り部5が
読み取った原稿画像データに応じて孔版印刷用原紙Sに
穿孔画像を複製形成する製版デバイス7を含む製版部9
と、製版部9により穿孔された孔版印刷用原紙Sを外周
面に巻き付け装着され、内部にスキージー装置11を有
する円筒状の版胴13を有している。尚、この版胴13
上の版画像が形成された刷版としては、凹版、凸版、平
板、孔版の各製版方法のいずれによって作製されたもの
でも使用できる。この刷版上には、原稿等に対応する版
画像を形成する線画部、及び非線画部が形成されてい
る。
【0020】また、版胴13より印刷インキを被印刷体
に印刷する前に一度転移させておく転写体15が設けら
れる。この転写体15には転写体15を清掃するクリー
ニング部17が設けられる。回収皿19は、クリーニン
グ部17によって溜まる余剰分の印刷インキを回収す
る。また、余剰インキ除去液が塗布装置21により塗布
される。転写体15には、対向して押圧を行う圧胴23
が設けられる。給紙台25より送り出される被印刷体P
は、紙捌きローラ27により1枚ずつ捌かれ、給紙タイ
ミングローラ29により転写体15と圧胴23との間に
給紙される。被印刷体Pは、ベルトコンベア方式にて搬
送する装置31により、排紙台33に排紙される。ま
た、印刷が終了した後の孔版印刷用原紙Sは、排版部3
5により版胴13から剥ぎ取られ内部に廃棄収容され
る。
【0021】この孔版印刷装置においては、孔版印刷用
原紙Sが製版部9で原稿に対し正像の状態で穿孔され
る。この孔版印刷用原紙Sが版胴13に装着された後、
印刷動作に移行するようになっている。版胴13は、図
示されていない回転駆動手段により自身の中心軸線の周
りに図にて時計廻り方向に回転駆動され、これと接触し
ている転写体15は、反時計廻り方向に回転駆動され
る。
【0022】そして、転写体15の回転に同期して所定
のタイミングで被印刷体Pが給紙タイミングローラ29
により転写体15と圧胴23との間に供給され(図にて
左方より右方へ移動する状態)、被印刷体Pが圧版23
より転写体上に形成されている逆像の印刷画像を被印刷
体Pに転移させることにより孔版印刷が行われる。印刷
済みの被印刷体Pは、製造となる印刷画像面を上にして
排紙搬送装置31により、排紙台33に送られる。
【0023】図2は、同装置の転写体部分の拡大図であ
る。同図に示す如く、転写体15は複数個のローラ43
a,43bと、このローラ間に掛け渡された無端ベルト
42によって構成されている。ローラ43a,43b
は、版胴13の径に対し各々が小径に形成され、これら
が所定距離を有して略水平方向に配置されているもので
あり、無端ベルト42がこの方向に延在するため、装置
の高さ方向を小型化できる。そして、版胴13より転写
体15の無端ベルト42上に転移した印刷インキKは、
転写体15と圧胴23の間に給紙タイミングローラ29
により所定速度で給紙された被印刷体P上に転移され
る。給紙タイミングローラ29による被印刷体Pの給紙
速度は、この無端ベルト42の搬送速度と一致してい
る。
【0024】尚、図示の例では版胴13の外周長さに対
し無端ベルト42の長さが短いため、版胴13の回転数
に対しローラ43a,43bの回転数が高速となってい
る。これらの関係は、版胴13の外周長さに対する無端
ベルト42の長さで決定されるもので、無端ベルト42
が版胴13の外周長さに近づくに従いこの無端ベルト4
2の回転数は版胴13の回転数に近づくことになる。上
記転写体15を構成する無端ベルト42は、図示の配置
形状以外にも複数個のローラ43a,43bが装置の空
きスペース等に配置されることにより、任意の長さ及び
配置形状にでき装置を小型化できることになる。このよ
うに無端ベルト42の回転速度は、版胴13の回転速度
とは異なっているため、被印刷体Pに印刷インキKが転
移した後、被印刷体Pに転移しなかった余剰分の印刷イ
ンキKnを完全に除去しなければならない。これは、無
端ベルト42が一回転した後の二回転目は、一回転目の
無端ベルト42上の印刷画像と異なる印刷画像を形成す
るためである。
【0025】そして、被印刷体P上に転移しなかった余
剰分の印刷インキKnは、無端ベルト42の一部に摺接
するクリーニング部材17によって完全に掻き取られ
る。クリーニング部材17によって掻き取られた余剰分
の印刷インキKnは、下部の回収皿19に集められる。
また、余剰分の印刷インキKnを転写体15より完全に
掻き取るためには、転写体15の無端ベルト42上に余
剰インキ除去液を塗布すれば掻き取り易くなる。
【0026】このようなクリーニング部材17として
は、プレード形態のものが使用される。プレード以外に
も、余剰分の印刷インキKnが少ない場合には、不織
布、織布、インキ吸収紙などを用いることも有効であ
る。余剰インキ除去液を塗布する塗布装置21の取付け
位置は、余剰インキ除去液の液量を自動で制御する場合
には、無端ベルト42の回転方向に対してクリーニング
部材17の後方に取り付けることができるが、液量を自
動で制御できない場合には、クリーニング部材17によ
って液量を制御することもでき、クリーニング部材17
の前方に取り付けることもできる。
【0027】また、余剰インキ除去液としては、該印刷
装置に使用される印刷インキKと相溶せず、前記印刷イ
ンキKの表面張力よりも低い液体が用いられる。例え
ば、ジメチルシリコーンオイル、及びフェニル、ポリエ
ーテル、フッ素、アミノ、エポキシ、カルボキシ、カル
ビノール、メタクリル、メルカプト、フェノールなどの
変成シリコーンオイル、界面活性剤、有機溶剤などを添
加された水溶液があり、これらが余剰インキ除去液とし
て使用されればよい。水に添加する界面活性剤として
は、アニオン、カチオン、及び両性のイオン系ならびに
非イオン系の界面活性剤がある。水に添加する有機溶剤
は、水と相溶する有機溶剤であり、これには、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、エチレングリコール、グリセリンなどが
ある。
【0028】図2に示した転写体15を構成する無端ベ
ルト42の表面層には、該印刷装置に用いられる印刷イ
ンキKに対して、撥インキ性を示す材料が用いられる。
このような材料としては、4フッ化エチテン(PTF
E)、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体
(FEP)、4フッ化エチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体(PFA)などにより構成され
ればよいが、使用される印刷インキKによって、適宜選
定されるのが好ましく、この無端ベルト42の表面層の
膜厚は内部の弾性部材の性質を活かすため、薄手のもの
が好ましい。内部層には弾性部材であるゴム材料、及び
/又は金属材料が使用される。
【0029】このように転写体15の無端ベルト42が
均一な表面平滑性及びインキ吸収性を示す材料を用いる
ことにより、印刷インキKは余分な糸曳き性がなく無端
ベルト42表面に存在することができる。この印刷イン
キKを被印刷体Pに圧胴23を用いて加圧を行うが、転
写体15に弾性材料を用いた場合には、圧胴23は非弾
性質の材料を用い、また、転写体15に非弾性材料を用
いた場合、圧胴23は弾性材料を用いるようにする。こ
のため、圧胴23による加圧によって転写体15表面に
存在する印刷インキKは、非弾性体側に弾性体が所定の
弾性率でくいこみ被印刷体P内部に押し込まれ、印刷画
像表面には盛り上がった印刷インキKは存在しないこと
になる。
【0030】ところで、上記印刷済みの被印刷体Pは、
従来用いられていた分離爪を用いる必要なく排紙するこ
とができる。即ち、転写体15の無端ベルト42の回転
速度を速く設定できるため(転写体の径が版胴13に対
し小さいとき)、分離爪を用いずとも被印刷体Pの搬送
方向への直進性が得られることとなり、転写体15に付
着せずに排紙台33方向に排紙できるようになってい
る。また、被印刷体Pの舞い上がりを完全に無くすため
には、転写体15の無端ベルト42に分離爪を接触させ
て印刷を行う構成としてもよい。これは、前記クリーニ
ング部材17を設けた場合に可能にすることができるも
のとされ、分離爪が転写体15の無端ベルト42と接触
した時点では、無端ベルト42表面に分離爪の跡が発生
することになるものの、無端ベルト42上のクリーニン
グ部材17によって、その跡も完全に除去することがで
きることに基づいている。
【0031】次に、本発明の孔版印刷装置と図3に示す
従来の孔版印刷装置に関し、得られた印刷画の裏移り
性、排紙台33に排出させた時の印刷インキの定着性、
滲み性、裏抜け性、刷版の耐久性(耐刷性)、及び印刷
時の騒音の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】 評価基準 1.裏移り性:連続して20枚印刷を行った時の裏移り状態にて評価を行った。 裏移りが発生していなかった場合を○、多少でも裏移りが発生し ていた場合を×で表示。 2.インキ :印刷されて排紙台に排出された印刷画像を指で擦った時、印刷画 定着性 像が崩れなかった場合を○、崩れた場合を×で表示。 3.滲み性 :印刷されて排紙台に排出された印刷画像を顕微鏡(100倍)で 観察を行い、滲みが発生していなかった場合を○、滲みが顕著に 発生していた場合を×で表示。 4.裏抜け性:印刷されて排紙台に排出された印刷画像を裏側より印刷濃度の測 定を行った時の数値で表示。 5.刷版の :連続で印刷を行い、原稿に対して忠実な印刷画像が得られる印刷 耐久性 可能枚数で表示。 6.騒音 :印刷時の騒音を、耳で判断して騒音を評価。印刷時に圧胴から加 圧される時の音が静かな場合を○、うるさい場合を×で表示。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載の印刷装置によれば、版
胴と転写体の回転速度を変え、転写体の回転速度を速く
することにより転写体を小型化できる。そして、転写体
に無端ベルトを使用しているため、無端ベルトの配置を
任意の形状に設定できるため、装置内部の配置レイアウ
トの自由度が得られつつ装置を小型化できる。そして、
転写体を用いた転写印刷方式であるため、裏移り、滲
み、裏抜けの少ない印刷物が得られ、また、刷版の耐久
性に優れ、装置が低騒音化できるという各効果が得られ
る。請求項2に記載のように、無端ベルトからなる転写
体にクリーニング部材を接して設け、この転写体表面に
余剰インキ除去液を塗布する構成とすることにより、転
写体上の余剰分の印刷インキを簡単な構成で容易に除去
でき、線画部以外に印刷インキが転移することを防止で
きる。請求項3に記載の印刷装置によれば、転写体表面
が撥インキ性を示す部材を用いているため、転写体上か
ら完全に余剰分の印刷インキを除去することができる。
また、請求項4記載のように本装置は、凹版、凸版、平
板、孔版のいずれかで製版された刷版であっても、版胴
に装着することができ、各製版方式の刷版を用いて被印
刷体に印刷を行うことができる。請求項5に記載の印刷
装置によれば、刷版を正像で製版する製版部が組み込ま
れた構成であり、転写体を用いたこの印刷装置で使用す
る刷版を同一の装置で製版できるため、製版後、直ちに
印刷を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写方式印刷装置の一実施例を示す
図。
【図2】同装置の転写体部分の拡大図。
【図3】従来汎用の孔版印刷装置を示す図。
【図4】同印刷装置の印刷部の拡大図。
【図5】従来の孔版転写印刷装置を示す図。
【符号の説明】
13…版胴、15…転写体、17…クリーニング部材、
19…回収皿、21…塗布装置、23…圧胴、42…無
端ベルト、43a,43b…ローラ、S…孔版印刷用原
紙、P…被印刷体、K…印刷インキ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41L 13/18 M

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷インキによって版画像を形成する版
    胴と、転写方式の印刷を行うための転写体と、転写体に
    被印刷体を押圧する圧胴を有する印刷装置において、 前記版胴と転写体の回転速度が異なり、かつ、該転写体
    が複数個のローラに掛け渡された所定長さの無端ベルト
    より構成されていることを特徴とする転写方式印刷装
    置。
  2. 【請求項2】 前記転写体には、版胴より転移した印刷
    インキのうち被印刷体に転移しなかった余剰分のインキ
    を掻き取るクリーニング部材と、 クリーニング部材によって回収された余剰分の印刷イン
    キを溜めておくことができる回収皿と、 余剰の印刷インキが除去し易いように転写体表面に余剰
    インキ除去液を塗布する塗布部材が設けられた請求項1
    記載の印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記転写体を構成する表面層の材質とし
    て、該印刷装置に用いられる印刷インキに対して撥イン
    キ性を示す材料を用いた請求項1記載の印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記版胴には、凹版、凸版、平板、孔版
    のいずれかの製版方式によって作製された刷版が装着さ
    れ、印刷が行われる請求項1記載の印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記印刷装置は、正像の刷版を製版する
    製版部が装着された請求項1記載の印刷装置。
JP6265745A 1994-10-28 1994-10-28 転写方式印刷装置 Pending JPH08118587A (ja)

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JP6265745A JPH08118587A (ja) 1994-10-28 1994-10-28 転写方式印刷装置
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JP6265745A JPH08118587A (ja) 1994-10-28 1994-10-28 転写方式印刷装置

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