JPH08139217A - 放熱部品付きセラミックパッケージ - Google Patents

放熱部品付きセラミックパッケージ

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JPH08139217A
JPH08139217A JP30307094A JP30307094A JPH08139217A JP H08139217 A JPH08139217 A JP H08139217A JP 30307094 A JP30307094 A JP 30307094A JP 30307094 A JP30307094 A JP 30307094A JP H08139217 A JPH08139217 A JP H08139217A
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JP
Japan
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ceramic
heat dissipation
layer
dissipation component
metallized layer
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Application number
JP30307094A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Takamichi
博 高道
Akihiro Hidaka
明弘 日高
Takehiro Furukawa
雄大 古川
Shigeki Kawamura
茂樹 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel and Sumikin Electronics Devices Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal Ceramics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 放熱部品ロウ付け用のメタライズ層の外縁部
の強度を向上させ、また放熱部品の側壁面と該メタライ
ズ層表面との間に形成されるろう材メニスカス端部の応
力集中を低減し、セラミック基板の損傷を防止できる放
熱部品付きセラミックパッケージを提供する。 【構成】 メタライズ層の外縁部が、金属製放熱部品の
外縁部よりセラミック基板の外縁部側に位置し、該メタ
ライズ層の周辺部上面と該周辺部に連なる該セラミック
基板の上面に該セラミック基板と同質のセラミック層を
有する。該セラミック層と前記メタライズ層の重なり幅
が、0.3mm〜1.0mmであり、該セラミック基板
とメタライズ層およびセラミック層が同時焼結体であ
り、またろう材のメニスカス端部が該セラミック層の内
縁部に位置し、かつメニスカス端部の厚みが、0.05
mm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放熱フィン等の金属製
放熱部品をロウ付けした放熱部品付きセラミックパッケ
ージに係り、より詳細には、セラミック基板と金属製放
熱部品との熱膨張差と、該セラミック基板の表裏面の温
度差によるろう材のメニスカス端部への応力の集中と、
メタライズ層外縁部の強度の低下を防止する、金属製放
熱部品をロウ付けした半導体セラミックパッケージに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体パッケージにおいて、半導
体チップ等の電子部品の高密度化に伴う高発熱化に対応
するため、金属製放熱部品をロウ付けした放熱部品付き
パッケージが多く使用されるようになっている。そし
て、この放熱部品付きパッケージとしては、図8に示す
ように、パッケージ41の背面にメタライズ層42を
介して放熱部品43をそのままロウ付けするヒートスプ
レッダータイプ(図8a参照)と、パッケージ41の
中央部に孔44を設け、パッケージ41の背面にメタラ
イズ層42を介して放熱部品43をロウ付けすると共
に、この放熱部品43の一部を、孔44に嵌合し、半導
体チップ45の搭載部とするヒートスラグタイプ(図8
b参照)がある。
【0003】この放熱部品43としては、一般的には、
セラミック基板と熱膨張率の合うコバールや、銅/タン
グステン合金が用いられ、近年では、前述したように電
子部品の高発熱化に対応するために熱伝導性の良好な銅
が用いられている。この放熱部品43は、図9に示すよ
うにセラミック基板41にタングステン等のメタライズ
層42を介して銀ロウ等のろう材46で接合され、放熱
部品43の側壁面47と、メタライズ層42の表面48
との間でろう材46にメニスカス形状49を形成させて
いる。そして、この放熱部品付きパッケージは、セラミ
ック基板41に搭載した電子部品からの発熱を、セラミ
ック基板41から放熱部品43を通じてスムーズに放熱
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような放
熱部品付きパッケージは、図9に示すように、熱応力と
外力によってセラミック基板41に損傷を生じさせると
いう課題がある。すなわち、 熱応力による損傷 放熱部品43として、セラミック基板41より熱膨張率
の大きい銅製放熱部品を用いた場合、ロウ付け工程での
熱変形に伴いメタライズ層42の外縁部50が剥離し、
セラミック基板41そのものが損傷する。また熱サイク
ル試験時においても、その熱膨張差で同様の損傷が発生
する。このような損傷を防止するには、放熱部品43の
大きさを制限すればよいが、その放熱特性が低下すると
いう課題が発生する。 外力による損傷 セラミック基板41に外力が作用する時、ろう材46の
メニスカス端部51に応力が集中し、メタライズ層42
が剥離してセラミック基板41が損傷する。この外力と
しては、パッケージの評価を行うための遠心力が挙げら
れる。その他には、このパッケージをプリント基板52
に実装する工程で、このプリント基板52が基板上下面
の温度差で湾曲する場合がある。この場合は、該湾曲に
伴いパッケージに曲げ力が発生することになって、ろう
材46のメニスカス端部51に応力が集中する。この外
力による損傷は、放熱部品43がセラミック基板41と
熱膨張率の合うコバールや、銅/タングステン合金の場
合でも問題となる。等の課題がある。
【0005】本発明者は、この課題に鑑み、種々、研究
・検討した結果、このような熱応力や外力によるセラミ
ック基板の損傷(クラックの発生)が、いずれもメタラ
イズ層42の剥離が原因であり、この原因が、 ろう材46のメニスカス端部51に応力が集中する
ことにあること、 メタライズ層42の外縁部50のメタライズ厚みが
薄いため強度が低く、かつ外縁部50と応力集中が発生
するメニスカス端部51が一致していること、にあるこ
とを究明した。
【0006】本発明は、以上のような課題に対処して創
作したものであって、その目的とする処は、放熱部品ロ
ウ付け用のメタライズ層の外縁部の強度を向上させ、ま
た放熱部品の側壁面と該メタライズ層表面との間に形成
されるろう材メニスカス端部の応力集中を低減し、セラ
ミック基板の損傷を防止できる放熱部品付きセラミック
パッケージを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そして、上記課題を解決
するための手段としての本発明の請求項1の放熱部品付
きセラミックパッケージは、半導体チップ等の電子部品
を搭載するセラミック基板にメタライズ層を介して金属
製放熱部品をロウ付けし、該金属製放熱部品の側壁面と
該メタライズ層表面との間でろう材にメニスカス形状を
形成してなる放熱部品付きセラミックパッケージにおい
て、該メタライズ層の外縁部が、該金属製放熱部品の外
縁部より前記セラミック基板の外縁部側に位置し、また
該メタライズ層の周辺部上面と該周辺部に連なる該セラ
ミック基板の上面に該セラミック基板と同質のセラミッ
ク層を有し、該セラミック層と前記メタライズ層の重な
り幅が、0.3mm〜1.0mmであり、該セラミック
基板とメタライズ層およびセラミック層が同時焼結体で
あり、また前記ろう材のメニスカス端部が該セラミック
層の内縁部に位置し、かつメニスカス端部の厚みが、
0.05mm以下である構成としている。
【0008】また、本発明の請求項2の放熱部品付きセ
ラミックパッケージは、半導体チップ等の電子部品を搭
載するセラミック基板にメタライズ層を介して金属製放
熱部品をロウ付けし、該金属製放熱部品の側壁面と該メ
タライズ層表面との間でろう材にメニスカス形状を形成
してなる放熱部品付きセラミックパッケージにおいて、
前記金属製放熱部品の外縁部のロウ付け面側角部に0.
2C以上の面取り部を設けてなる構成としている。
【0009】更に、本発明の請求項3の放熱部品付きセ
ラミックパッケージは、請求項1のセラミックパッケー
ジにおいて、金属製放熱部品の外縁部のロウ付け面側角
部に0.2C以上の面取り部を設けてなる構成としてい
る。
【0010】
【作用】本発明の請求項1の放熱部品付きセラミックパ
ッケージは、メタライズ層の周辺部上面と該周辺部に連
なる該セラミック基板の上面にセラミック基板と同質の
材料からなるセラミック層を設けているので、該セラミ
ック層によって、該メタライズ層の外縁部を補強でき、
またろう材のメニスカス端部の位置をメタライズ層の外
縁部との位置より放熱部品側に位置させることができ
る。そして、ろう材のメニスカス端部とメタライズ層の
外縁部の位置がずれた位置とすることによって、該メタ
ライズ層の外縁部への応力の集中を低減できる。
【0011】また、請求項2の放熱部品付きセラミック
パッケージは、金属製放熱部品の外縁部のろう付け面側
角部に0.2C以上の面取り部を設けてなるので、該面
取り部にろう溜を形成できる。一方、セラミック基板
は、焼成品であるので、『反り』がそれぞれ異なってい
る。そのため、放熱部品とセラミック基板との間に必要
とされるろう材量は、それぞれ異なるが、前記ろう溜が
あることにより良好なメニスカスを得ることができる。
すなわち、該面取り部が形成されていない従来のパッケ
ージにあっては、該セラミック基板の反りが大きい場合
(図10b参照)、ろう材の多くが放熱部品と基板間に
充填され、放熱部品周辺部のメニスカス部にはろう材が
不足する。そのため、良好なメニスカス形状が得られな
い。極端な場合はメニスカスが形成されない場合もあ
る。一方、該セラミック基板の反りが小さい場合(図1
0a参照)、放熱部品と基板間に充填されるろう材は少
量でよいので、メニスカス部には過大なろう材が供給さ
れる。そのため、メニスカス先端厚さが増大し、強度が
低下する。これに対して、請求項2のパッケージにあっ
ては、前記面取り部が、過不足のろう材を、該ろう材量
に応じて溜めるため、セラミック基板の反りの大小にか
かわらず良好なメニスカスを得ることができる。
【0012】更に、請求項3の放熱部品付きセラミック
パッケージは、請求項1のパッケージにおいて、金属製
放熱部品の外縁部のロウ付け面側角部に0.2C以上の
面取り部を設けてなるので、前記した請求項1と請求項
2のパッケージの作用を合わせ持つことができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を具体化
した実施例について説明する。ここに、図1〜図2は、
本発明の第1実施例を示し、図1は要部断面図、図2は
メニスカス端部応力−セラミック層とメタライズ層の重
なり幅との関係を説明するグラフ、図3〜図5は、本発
明の第2実施例を示し、図3は要部断面図、図4はセラ
ミック基板の反りによるろう材の変化を説明するための
要部断面図、図5ははメニスカス端部応力−メニスカス
端部厚みとの関係を説明するグラフ、図6は熱応力試験
方法の説明図、図7は外力試験方法の説明図である。
【0014】−実施例1− 本実施例の放熱部品付きセラミックパッケージは、図1
に示すように、ヒートスプレッダータイプのパッケージ
であって、概略すると、セラミック基板1の一面(通
常、半導体チップ等の電子部品が搭載される面の背面
側)にメタライズ層2を設け、このメタライズ層2の周
辺部上面3と、この周辺部上面3に連なるセラミック基
板上面4にセラミック層5を設け、またメタライズ層2
にろう材6を介して金属製放熱部品7を接合し、かつ金
属製放熱部品7の側壁面8とメタライズ層2の上面2a
との間にろう材6によるメニスカス形状9を形成した構
成よりなる。
【0015】セラミック基板1は、アルミナ系のセラミ
ック材料からなる複数枚のグリーンシートを積層して得
たグリーンシート体の一面にメタライズ層2を形成する
タングステンペーストを印刷・乾燥し、その周辺部上面
と、この周辺部上面に連なるグリーンシート体の上面
に、セラミック層5を形成する該グリーンシート体と同
質であるアルミナ系のセラミック材料を印刷・乾燥し、
これを加圧し、同時焼成することで、メタライズ層2と
セラミック層5を表面に形成している。
【0016】ここで、メタライズ層2は、金属製放熱部
品7との接触面積より大きい幅に形成されている。また
セラミック層5は、その内縁部10とメタライズ層2の
外縁部11が所定の幅重なり、この重なり部12の重な
り幅xは、0.3mm〜1.0mmとしている。これ
は、図2に示すメニスカス端部応力−セラミック層とメ
タライズ層の重なり幅との関係を測定した試験結果得ら
れた数値であって、この重なり幅xが0.3mm未満の
場合、メタライズ層2の外縁部11の剥離を十分に抑え
ることが期待できないこと、また1.0mmを越える場
合、不必要にメタライズ層2の幅が大きくなることを対
処したことによる。
【0017】セラミック層5として、セラミック基板1
と同質のアルミナセラミックを用いたのは、セラミック
基板1とセラミック層5との一体性を良好にすること
で、メタライズ層2とセラミック層5の重なり部12
が、メタライズ層2の剥離を抑えさせ得ることを考慮し
たことによる。金属製放熱部品7としては、銅製放熱部
品(銅製ヒートスプレッダー)を用いている。またろう
材6としては、銀ロウを用いている。
【0018】そして、本実施例の放熱部品付きセラミッ
クパッケージは、メタライズ層2との間に重なり部12
を有するセラミック層5によって、メタライズ層2の外
縁部11を補強できる。
【0019】次に、本実施例の放熱部品付きセラミック
パッケージの作用、効果を確認するために、図6に示す
熱応力試験方法、すなわちヒーターブロック21で所定
の温度に加熱したパッケージを、金属製放熱部品7側か
ら氷22で急冷し、セラミック基板1に損傷が発生する
温度と、図7に示す外力試験方法、すなわちプリント基
板23にパッケージを実装した後、これに外力を付与
し、プリント基板23の周囲を支え、プリント基板23
の中央部24に荷重を負荷し、該外力によるセラミック
基板の損傷の発生する荷重をそれぞれ測定した。
【0020】ここで、前記放熱部品付きセラミックパッ
ケージとしては、アルミナ系グリーンシートを積層し、
その表面に約20μmの厚さにタングステンメタライズ
を印刷し、その後、重なりが1mmになるように、前記
アルミナ系グリーンシートと同一材質のアルミナを厚さ
30μm印刷し、これを30kg/cm2 以上の圧力で
加圧し、更に焼成してメタライズ層とセラミック層を有
するセラミック基板を得て、これに銅製ヒートスプレッ
ダー7を銀ロウ付けしたパッケージを用いた。
【0021】この結果、熱応力試験によれば、パッケー
ジに損傷が発生する温度が、従来のパッケージにあって
は、280℃であったものが、本実施例パッケージにあ
っては、310℃に上昇しているという結果を得た。ま
た、外力試験によれば、パッケージに損傷が発生する荷
重が、従来のパッケージにあっては、150kgであっ
たものが、本実施例パッケージにあっては、230kg
に上昇しているという結果を得た。このことより、メタ
ライズ層と重なり部を有するセラミック層を設けたこと
による効果が確認できた。
【0022】−実施例2− 本実施例の放熱部品付きセラミックパッケージは、図3
に示すように、スートスプレッダータイプのパッケージ
であって、基本構成については、前述した実施例1と同
様にある。本実施例パッケージの場合、実施例1のセラ
ミック層が形成されてなく、その代わりに、金属製放熱
部品7の外縁部15のロウ付け面側角部16に0.2C
の面取り部17を設けた構成よりなる。なお、その他の
構成については、実施例1と同様であるので、その説明
を省略する。
【0023】そして、本実施例の放熱部品付きセラミッ
クパッケージは、金属製放熱部品7の外縁部11のロウ
付け面側角部16に、0.2Cの面取り部17を設けて
なるので、この面取り部17にロウ溜を形成でき、セラ
ミック基板1の反りの大小による余分のろう材6の増減
にかかわらず良好なメニスカス形状9を得ることができ
る。
【0024】次に、本実施例の作用・効果を確認するた
めに、セラミック基板1の金属製放熱部品の外縁部のろ
う付け面側角部に0.2C以上の面取り部17を設けた
本実施例のパッケージと、該面取り部を有しない従来例
のパッケージに付き、セラミック基板1の反りが大きい
場合と、該反りが小さい場合について、それぞれろう材
6の変化を調べた。その結果、本実施例のパッケージに
あっては、セラミック基板1の反りが小さい場合は、面
溜まり部17にろう材6が溜まり、良好なメニスカスを
得られ(図4a参照)、セラミック基板1の反りが大き
い場合は、ろう材6が、ろう溜を形成する面取り部17
に引き込まれ、ろう材6の量が少なくなり、良好なメニ
スカスを形成できた。これに対して、従来例のパッケー
ジにあっては、該セラミック基板の反りが大きい場合、
ろう材の多くが放熱部品と基板間に充填され、放熱部品
周辺部のメニスカス部にはろう材が不足し、良好なメニ
スカス形状が得られなく(図10b参照)、また該セラ
ミック基板の反りが小さい場合放熱部品と基板間に充填
されるろう材は少量でよいので、メニスカス部には過大
なろう材が供給され、メニスカス先端厚さが増大し(図
10a参照)、強度が低下することがわかった。このこ
とから、本実施例のパッケージにあっては、面取り部1
7が、過不足のろう材を、該ろう材量に応じて溜めるた
め、セラミック基板の反りの大小にかかわらず良好なメ
ニスカスを得ることができることが確認できた。
【0025】また、メニスカス端部13の厚みyとメニ
スカス端部13の応力との関係について測定した。この
結果、図5に示すように、メニスカス端部13の厚みが
薄いほど、該応力を小さくできることが確認できた。こ
のことより、前述したろう材の変化の測定した結果にお
いて、メニスカス端部13の厚みを薄くすることが、セ
ラミック基板1の損傷を低減することに有効であること
が分かる。
【0026】更に、前述した実施例1の場合と同様に、
図6に示す熱応力試験方法と、図7に示す外力試験方法
を用いて、セラミック基板の損傷の発生する温度と荷重
をそれぞれ測定した。ここで、本実施例のパッケージと
しては、図8(b)に示すヒートスラグタイプのパッケ
ージを用い、このヒートスラグ(放熱部品)7に0.3
Cの面取りをした面取り部17を形成した構成のパッケ
ージを用いた。
【0027】この結果、熱応力試験によれば、パッケー
ジに損傷が発生する温度が、従来のパッケージにあって
は、280℃であったものが、本実施例パッケージにあ
っては、300℃に上昇しているという結果を得た。ま
た、外力試験によれば、パッケージに損傷が発生する荷
重が、従来のパッケージにあっては、150kgであっ
たものが、本実施例パッケージにあっては、190kg
に上昇しているという結果を得た。このことより、メニ
スカス形状の改善効果が確認できた。
【0028】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変
形実施できる構成を含む。因に、前述した実施例1と実
施例2を組み合わせた構成としてもよいことは当然であ
る。この場合、両実施例の作用・効果を兼ね備え、熱応
力や外力による影響を受けることなく、セラミック基板
の損傷をいっそう軽減できる。
【0029】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の請求項1の放熱部品付きセラミックパッケージによれ
ば、メタライズ層の周辺部上面と該周辺部に連なる該セ
ラミック基板の上面にセラミック基板と同質の材料から
なるセラミック層を設けているので、該セラミック層に
よって、該メタライズ層の外縁部を補強でき、またろう
材のメニスカス端部の位置をメタライズ層の外縁部との
位置より放熱部品側に位置させることができると共に、
該セラミック層とメタライズ層との重なり幅を0.3m
m〜1.0mmとし、該メニスカス端部の厚みを、0.
05mm以下としているので、ろう材のメニスカス端部
とメタライズ層の外縁部の位置がずれた位置とすること
によって、該メタライズ層の外縁部への応力の集中を低
減できるという効果を有する。
【0030】また、請求項2の放熱部品付きセラミック
パッケージによれば、金属製放熱部品の外縁部のロウ付
け面側角部に0.2C以上の面取り部を設けてなるの
で、該面取り部にロウ溜を形成でき、セラミック基板の
反りの大小による余分のろう材の増減にかかわらず良好
なメニスカス形状を得ることができるという効果を有す
る。
【0031】更に、請求項3の放熱部品付きセラミック
パッケージによれば、請求項1のパッケージにおいて、
金属製放熱部品の外縁部のロウ付け面側角部に0.2C
以上の面取り部を設けてなるので、前記した請求項1と
請求項2のパッケージの効果を合わせ持つことができる
という効果を有する。
【0032】従って、本発明によれば、放熱部品ロウ付
け用のメタライズ層の外縁部の強度を向上させ、また放
熱部品の側壁面と該メタライズ層表面との間に形成され
るろう材メニスカス端部の応力集中を低減し、セラミッ
ク基板の損傷を防止できる放熱部品付きセラミックパッ
ケージを提供するこができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す要部断面図であ
る。
【図2】 メニスカス端部応力−セラミック層とメタラ
イズ層の重なり幅との関係を説明するグラフである。
【図3】 本発明の第2実施例を示す要部断面図であ
る。
【図4】 セラミック基板の反りによるろう材の変化を
説明するための要部断面図である。
【図5】 メニスカス端部応力−メニスカス端部厚みと
の関係を説明するグラフである。
【図6】 熱応力試験方法の説明図である。
【図7】 外力試験方法の説明図である。
【図8】 従来のヒートスプレッダータイプのパッケー
ジと、ヒートスラグタイプのパッケージの断面図であ
る。
【図9】 従来のパッケージにおいて、セラミック基板
に損傷が発生する状態の説明用の断面図である。
【図10】 従来例のパッケージにおけるセラミック基
板の反りによるろう材の変化を説明するための要部断面
図である。
【符号の説明】
1・・・セラミック基板、2・・・メタライズ層、3・
・・メタライズ層2の周辺部上面、4・・・セラミック
基板上面、5・・・セラミック層、6・・・ろう材、7
・・・金属製放熱部品、8・・・金属製放熱部品7の側
壁面、2a・・・メタライズ層2の上面、9・・・ろう
材6によるメニスカス形状、10・・・セラミック層5
の内縁部、11・・・メタライズ層2の外縁部、12・
・・重なり部、13・・・メニスカス端部、15・・・
金属製放熱部品7の外縁部、16・・・ロウ付け面側角
部、17・・・面取り部、21・・・ヒーターブロッ
ク、22・・・氷、23・・・プリント基板、24・・
・プリント基板23の中央部、41・・・パッケージ、
42・・・メタライズ層、43・・・放熱部品、44・
・・孔、45・・・半導体チップ、46・・・ろう材、
47・・・放熱部品43の側壁面、48・・・メタライ
ズ層42の表面、49・・・メニスカス形状、50・・
・メタライズ層42の外縁部、51・・・ろう材46の
メニスカス端部、52・・・プリント基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 茂樹 山口県美祢市大嶺町東分字岩倉2701番1 株式会社住友金属セラミックス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体チップ等の電子部品を搭載するセ
    ラミック基板にメタライズ層を介して金属製放熱部品を
    ロウ付けし、該金属製放熱部品の側壁面と該メタライズ
    層表面との間でろう材にメニスカス形状を形成してなる
    放熱部品付きセラミックパッケージにおいて、該メタラ
    イズ層の外縁部が、該金属製放熱部品の外縁部より前記
    セラミック基板の外縁部側に位置し、また該メタライズ
    層の周辺部上面と該周辺部に連なる該セラミック基板の
    上面に該セラミック基板と同質のセラミック層を有し、
    該セラミック層と前記メタライズ層の重なり幅が、0.
    3mm〜1.0mmであり、該セラミック基板とメタラ
    イズ層およびセラミック層が同時焼結体であり、また前
    記ろう材のメニスカス端部が該セラミック層の内縁部に
    位置し、かつメニスカス端部の厚みが、0.05mm以
    下であることを特徴とする放熱部品付きセラミックパッ
    ケージ。
  2. 【請求項2】 半導体チップ等の電子部品を搭載するセ
    ラミック基板にメタライズ層を介して金属製放熱部品を
    ロウ付けし、該金属製放熱部品の側壁面と該メタライズ
    層表面との間でろう材にメニスカス形状を形成してなる
    放熱部品付きセラミックパッケージにおいて、前記金属
    製放熱部品の外縁部のロウ付け面側角部に0.2C以上
    の面取り部を設けてなることを特徴とする放熱部品付き
    セラミックパッケージ。
  3. 【請求項3】 金属製放熱部品の外縁部のロウ付け面側
    角部に0.2C以上の面取り部を設けてなる請求項1に
    記載の放熱部品付きセラミックパッケージ。
JP30307094A 1994-11-11 1994-11-11 放熱部品付きセラミックパッケージ Pending JPH08139217A (ja)

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