JPH11289037A - 放熱用金属板およびそれを用いた電子部品用パッケージ - Google Patents

放熱用金属板およびそれを用いた電子部品用パッケージ

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JPH11289037A
JPH11289037A JP8841398A JP8841398A JPH11289037A JP H11289037 A JPH11289037 A JP H11289037A JP 8841398 A JP8841398 A JP 8841398A JP 8841398 A JP8841398 A JP 8841398A JP H11289037 A JPH11289037 A JP H11289037A
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JP
Japan
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metal plate
heat
semiconductor element
copper
dissipating
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JP8841398A
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English (en)
Inventor
Akiyoshi Kosakata
明義 小阪田
Sumio Nakano
澄夫 中野
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Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度な熱膨張率と高い熱伝導率を有する放熱
用金属板を提供する。 【解決手段】 放熱用金属板10は、タングステンの多
孔質焼結体に溶融銅を含浸して成る複合金属板11の両
面にろう材12により銅板13、14がろう付け接合さ
れる。銅板13、14の厚みt2と複合金属板11の厚
みt1との比t2/t1は0.1〜1.25の範囲であ
る。このため、放熱用金属板10は、半導体素子30が
発生する熱を吸収するとともに、吸収した熱を外部に良
好に放散させることができる。したがって、半導体素子
30を長期間正常に安定して作動させることができる。
さらに、放熱用金属板10とパッケージ本体20との間
に両者の熱膨張率の相違に起因した熱応力が発生するの
を防止することができ、放熱用金属板10とパッケージ
本体20とを強固に接合することがとともに、半導体素
子搭載部31に半導体素子30を強固に固定することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放熱用金属板およ
びそれを用いた電子部品用パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置において、SiチップやGa
Asチップ等の半導体素子やチップコンデンサ等の電子
部品が電子部品用パッケージに設けられた電子部品搭載
部に搭載されて実用に供されている。アルミナ等のセラ
ミックスは耐熱性、耐久性、熱伝導性等に優れるため、
この電子部品用パッケージの本体の材料として適してお
り、セラミック製の電子部品用パッケージは現在盛んに
使用されている。
【0003】このセラミック製の電子部品用パッケージ
は、パッケージサイズを縮小し、搭載ボードへの搭載密
度を向上させ、また電気特性を向上させるため、一般に
複数枚のグリーンシートを積層および焼成してセラミッ
クスパッケージ本体が製造される。さらに、パワーモジ
ュールに代表されるような半導体素子からの発熱量が大
きなものでは、半導体素子を通常の方法で搭載したのみ
では、発熱により半導体装置が正常に作動しなくなる恐
れがある。そこで、半導体素子の作動時に発生する熱を
大気中に良好に放散させるようにした半導体用パッケー
ジとして、例えば熱伝導性に優れた金属から成る放熱用
金属板を備えたセラミックスパッケージが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術によ
るセラミックスパッケージに用いられる放熱用金属板と
しては、例えば熱膨張率がセラミックスパッケージ本体
に近似し、かつ熱伝導率が約200W/mK程度のタン
グステンあるいはモリブデンの多孔質焼結体に溶融銅を
含浸して成る複合材料が公知である。
【0005】しかしながら、近年、半導体素子の高密度
化および高集積化やパワーエレクトニクス分野に使用さ
れる半導体デバイス高度化が急激に進み、半導体素子の
作動時に発生する単位面積あるいは単位体積当たりの発
熱量が急激に増大する傾向にある。このため、上記の従
来のセラミックスパッケージでは、放熱用金属板の熱伝
導率が約200W/mK程度であるので、半導体素子の
作動時に発生する熱を放熱用金属板を介して外部に完全
に放散させるのが困難である。したがって、半導体素子
は半導体素子の作動時に発生する熱で高温となり、半導
体素子が物理的に破壊されたり、半導体素子の特性に熱
変化が起こり、半導体素子に誤動作が生じたりするとい
う問題があった。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、適度な熱膨張率と高い熱伝導率
とを有する放熱用金属板を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、電子部品の作動時に発生する熱を
外部に良好に放散させることが可能な電子部品用パッケ
ージを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
放熱用金属板によると、2種以上の金属から成る熱伝導
率170W/mK以上の金属板の片面あるいは両面にろ
う付けにより銅板を接合している。このため、適度な熱
膨張率を有する金属板を用いて、この金属板と銅板の厚
みを調整することにより、適度な熱膨張率と高い熱伝導
率とを有する放熱用金属板を得ることができる。
【0008】ろう材を用いてろう付けにより金属板に銅
板を接合することで、圧延加工により金属板に銅板を一
体的に接合させたものに比べて金属板や銅板に厚みのば
らつきが発生せず、放熱用金属板は所定の均一厚みとな
る。したがって、放熱用金属板の熱膨張率が部分的に異
なることがないので、例えば放熱用金属板とセラミック
ス等の絶縁体とを銀ろう等のろう材を用いてろう付け
し、放熱用金属板上に半導体素子を搭載した場合、放熱
用金属板が変形することはなく、放熱用金属板と絶縁体
とを強固に接合することができ、放熱用金属板上に半導
体素子を強固に固定することができる。
【0009】金属板の両面に銅板をろう付けして成る放
熱用金属板は、金属板と銅板との間に発生する両者の熱
膨張差に起因した熱応力が金属板の両面で相殺されるの
で、放熱用金属板を常に平坦とすることができる。この
ため、放熱用金属板上に半導体素子を搭載した場合、放
熱用金属板上に半導体素子を強固に固定することができ
る。
【0010】また、放熱用金属板上に半導体素子を搭載
した場合、放熱用金属板の熱伝導率は、放熱用金属板全
体の値よりも半導体素子直下の放熱用金属板の上層部の
値が重要であるので、半導体素子直下の部分に相当する
金属板の片面にのみ銅板をろう付けしてもよい。ろう材
の材質としては、銀ろうが好ましく、特に銀が72〜8
5重量%、銅が15〜28重量%からなる銀−銅共晶合
金がさらに好ましい。
【0011】金属板に銅板をろう付けする熱処理の条件
としては、銀ろうが銀を72重量%程度含有するもので
ある場合、加熱炉内の最高温度を780〜830℃程度
にする必要があり、銀ろうが銀を85重量%程度含有す
るものである場合、加熱温度を900〜950℃程度に
設定する必要がある。また加熱炉の雰囲気は、水素(H
2 )を25〜100体積%、窒素(N2 )を0〜75体
積%含有する還元性雰囲気が好ましい。
【0012】本発明の請求項2記載の放熱用金属板によ
ると、金属板は、タングステンあるいはモリブデンの多
孔質焼結体に溶融銅を含浸して成るので、金属板の熱膨
張率を約9×10-6/℃とし、金属板の熱伝導率を約2
00W/mKとすることができる。このため、金属板の
片面あるいは両面にろう付けする銅板の熱膨張率は約1
7×10-6/℃であり、この銅板の厚みを比較的薄くす
ることにより、放熱用金属板の熱膨張率が適度なものと
なり、放熱用金属板と絶縁体とを銀ろう等のろう材を用
いて接合させたとしても、放熱用金属板と絶縁体との間
に両者の熱膨張率の相違に起因した熱応力が発生するの
を防止することができ、放熱用金属板と絶縁体とを強固
に接合することができる。
【0013】本発明の請求項3記載の放熱用金属板によ
ると、銅板と金属板との厚みの比は、0.1〜1.25
であるので、銅板の厚みを比較的薄くすることで、放熱
用金属板の熱膨張率が適度なものとなり、金属板と銅板
との間に両者の熱膨張率の相違に起因した熱応力が発生
するのを防止することができる。したがって、放熱用金
属板を常に平坦とすることができ、放熱用金属板上に半
導体素子を搭載した場合、放熱用金属板上に半導体素子
を強固に固定することができる。
【0014】銅板と金属板との厚みの比が0.1未満で
あると、放熱用金属板の熱伝導率が低いものとなり、放
熱用金属板上に半導体素子を搭載した場合、半導体素子
の作動時に発生する熱を充分に除去することができなく
なる恐れがある。また、銅板と金属板との厚みの比が
1.25を越えると、放熱用金属板の熱膨張率が大きい
ものとなり、放熱用金属板と絶縁体とを銀ろう等のろう
材を用いてろう付けし、放熱用金属板上に半導体素子を
搭載した場合、放熱用金属板と絶縁体とのろう付け接合
強度が低下したり、放熱用金属板に反りが発生し、放熱
用金属板上に半導体素子を強固に固定することができな
くなる恐れがある。
【0015】本発明の請求項4記載の電子部品用パッケ
ージによると、請求項1、2または3記載の放熱用金属
板上に電子部品を搭載するので、半導体素子等の電子部
品の作動時に発生する熱を外部に良好に放散させること
ができ、半導体素子等の電子部品を長期間正常に安定し
て作動させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の複数の実施例を図
面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明を例えば表面実装型のセラミック
ス製半導体用パッケージに適用した第1実施例につい
て、図1〜図6を用いて説明する。
【0017】図1に示すように、セラミックス製半導体
用パッケージ100は、放熱用金属板10、アルミナ製
のパッケージ本体20およびリードフレーム50等から
構成される。放熱用金属板10は、その上面に半導体素
子30が搭載されて固定される半導体素子搭載部31を
有しており、半導体素子30は、半導体素子搭載部31
上にガラス、樹脂、ろう材等の接着剤を用いて搭載され
て固定される。
【0018】放熱用金属板10は、金属板としてのタン
グステンの多孔質焼結体に溶融銅を含浸して成る複合金
属板11の上下両面に銅板13、14を銀ろう等のろう
材12を用いて接合させた構成である。放熱用金属板1
0において、銅板13、14の厚みt2と複合金属板1
1の厚みt1との比t2/t1は0.1〜1.25の範
囲に限定されている。
【0019】また、放熱用金属板10の上面には、枠状
に形成されたアルミナ製のパッケージ本体20が半導体
素子搭載部31の全周を囲むように銀ろう等のろう材1
5を用いて接合されている。放熱用金属板10とパッケ
ージ本体20とで半導体素子30を搭載するための空間
が形成される。この空間は、パッケージ本体20の上面
21にはんだ、低融点ガラス、樹脂、ろう材等の封止材
により図示しないリッド等を接合させて気密に封止され
ている。
【0020】パッケージ本体20は、下面22にろう材
15を介して放熱用金属板10に接合されるタングステ
ン、モリブデン等の接合パターン23を有しており、内
周部から外周部にかけてタングステン、モリブデン等の
配線パターン24を複数個有している。接合パターン2
3および配線パターン24の表面にはニッケル、金等の
めっきが施されている。配線パターン24の一端は、半
導体素子30の電極部がボンディングワイヤ40を介し
て電気的に接続され、導体配線層24の他端は、プリン
ト基板等の外部電気回路に接続されるリードフレーム5
0が電気的に接続されている。
【0021】次に、放熱用金属板10の作製方法につい
て述べる。 (1) 図2および図3に示すように、タングステンの多孔
質焼結体に溶融銅を含浸して成る複合金属板1の上下両
面に銀ろう等のろう材2を接着剤等により張り合わせ
る。 (2) 図4に示すように、ろう材2の上下両面に銅板3、
4を接着剤等により張り合わせる。
【0022】(3) 上記の(1) および(2) の工程で作製し
た複合金属板を例えばH2 雰囲気で800℃で熱処理し
て、図5に示す放熱用金属板10が得られる。図5に示
す複合金属板11の厚みt1は、0.08〜5mmであ
り、銅板13、14の厚みt2は、0.1〜0.5mm
である。したがって、第1実施例において、t2とt1
との比t2/t1は0.1〜1.25の範囲である。
【0023】次に、パッケージ本体20の作製方法につ
いて述べる。 (4) アルミナ粉末にマグネシア、シリカ、焼成タルク、
炭酸カルシウム等の焼結助剤と、酸化チタン、酸化クロ
ム、酸化モリブデン等の着色剤とを少量加えた粉体に、
ジオキシルフタレート等の可塑剤、アクリル樹脂やブチ
ラール樹脂等のバインダおよびトルエン、キシレン、ア
ルコール類等の溶剤を加え、十分に混練して粘度200
0〜40000cpsのスラリを作製し、ドクターブレ
ード法によって例えば0.3mm厚の複数枚のアルミナ
のグリーンシートを形成する。
【0024】(5) 各グリーンシートに打ち抜き型やパン
チングマシーン等を用いて所望の形状に加工し、さら
に、複数のビアホールを打ち抜き加工して各ビアホール
にタングステン粉末、モリブデン粉末等を用いた導体ぺ
ーストを充填し、ビアを形成する。パッケージ本体の内
層に相当するグリーンシートにビアと同じ導体ペースト
で内層パターンを形成する。パッケージ本体の表面およ
び裏面層に相当するグリーンシートにビアと同じ導体ペ
ーストを使用して導体パターンをスクリーン印刷する。
【0025】(6) ビアおよび内層パターンを形成した内
層に相当するグリーンシートと導体パターンをスクリー
ン印刷した表面層に相当するグリーンシートを積層し、
このグリーンシート積層体を例えば80〜150℃、5
0〜250kg/cm2 の条件で熱圧着して一体化す
る。 (7) 一体化されたグリーンシート積層体を窒素−水素混
合ガス雰囲気中で1500〜1600℃で焼成する。こ
れにより、導体ペースト中の樹脂分を分解および消失さ
せ、アルミナ製のパッケージ本体の表面に配線パターン
を形成し、裏面に接合パターンを形成する。
【0026】(8) 形成された配線パターンの電極部およ
び接合パターンにニッケル、金等のめっきを施して、図
6に示すパッケージ本体20が得られる。次に、上記の
(1) 〜(3) の工程で作製した放熱用金属板10と、上記
の(4) 〜(8) の工程で作製したパッケージ本体20とを
銀ろう等のろう材を用いて接合し、配線パターンの電極
部にリードフレームを電気的に接続し、半導体パッケー
ジの半導体素子搭載部に半導体素子を搭載し、この半導
体素子の電極部と配線パターンの電極部とをワイヤボン
ディングにより電気的に接続する。その後、リッド等で
半導体素子搭載部を気密に封止した後、プリント基板等
の外部電気回路に実装する。
【0027】次に、図5に示す放熱用金属板10につい
て、熱伝導率と熱膨張率とを測定した結果を表1に示
す。また、複合金属板11に銅板13、14を接合させ
ない構成の比較例1について、熱伝導率と熱膨張率とを
測定した結果を表1に示す。比較例1は、図2に示す第
1実施例の複合金属板1と同一構成であり、実質的に同
一部分に同一符号を付す。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示すように、比較例1においては、
熱伝導率が200W/mkであり、熱膨張率が8.5×
10-6/℃である。このため、複合金属板1上に半導体
素子を搭載した場合、半導体素子の作動時に発生する熱
を放熱用金属板を介して外部に完全に放散させるのが困
難である。したがって、半導体素子は半導体素子の作動
時に発生する熱で高温となり、半導体素子が物理的に破
壊されたり、半導体素子の特性に熱変化が起こり、半導
体素子に誤動作が生じたりする恐れがある。
【0030】一方、第1実施例においては、表1に示す
ように、熱伝導率が280W/mkであり、熱膨張率が
9.1×10-6/℃である。このため、図1に示すよう
に、半導体素子搭載部31に半導体素子30を載置固定
しても、放熱用金属板10は半導体素子30が発生する
熱を吸収するとともに、吸収した熱を外部に良好に放散
させることができる。したがって、半導体素子30を長
期間正常に安定して作動させることができる。
【0031】さらに、第1実施例においては、ろう材1
2を用いてろう付けにより複合金属板11に銅板13、
14を接合することで、複合金属板11や銅板13、1
4に厚みのばらつきが発生せず、放熱用金属板10は所
定の均一厚みとなる。したがって、放熱用金属板10の
熱膨張率が部分的に異なることがないので、図1に示す
ように、放熱用金属板10とパッケージ本体20とをろ
う材15により接合しても、放熱用金属板10が変形す
ることはなく、放熱用金属板10とパッケージ本体20
とを強固に接合することができ、半導体素子搭載部31
に半導体素子30を強固に固定することができる。
【0032】さらにまた、第1実施例においては、図6
に示すアルミナ製のパッケージ本体20の熱膨張率は8
〜9×10-6/℃であり、放熱用金属板10の熱膨張率
はパッケージ本体20の熱膨張率に近似している。この
ため、図1に示すように、放熱用金属板10とパッケー
ジ本体20とをろう材15により接合し、半導体素子搭
載部31に半導体素子30を載置固定しても、放熱用金
属板10とパッケージ本体20との間に両者の熱膨張率
の相違に起因した熱応力が発生するのを防止することが
でき、放熱用金属板10とパッケージ本体20とをさら
に強固に接合することができるとともに、半導体素子搭
載部31に半導体素子30をさらに強固に固定すること
ができる。
【0033】第1実施例では、表面実装型の半導体用パ
ッケージに適用したが、本発明では、例えばPGA(Pin
Grid Array)等の挿入型や他の型のパッケージに適用し
てもよい。また本発明では、アルミナ製の電子部品用パ
ッケージに限らず、窒化アルミニウム製、ムライト製、
低温焼成のガラスセラミックス製等どのようなセラミッ
クス製の電子部品用パッケージに適用してもよい。
【0034】(第2実施例)本発明の第2実施例による
放熱用金属板について、図7を用いて説明する。図7に
示すように、第2実施例の放熱用金属板110は、図5
に示す第1実施例の複合金属板11をモリブデンの多孔
質焼結体に溶融銅を含浸して成る複合金属板111に替
えたものであり、その他、第1実施例と実質的に同一部
分に同一符号を付す。
【0035】金属板としての複合金属板111の上下両
面には、銅板13、14を銀ろう等のろう材12を用い
てろう付け接合させている。図7に示す複合金属板11
1の厚みt11は、0.08〜5mmであり、銅板1
3、14の厚みt2は、0.1〜0.5mmである。し
たがって、第2実施例においては、t2とt11との比
t2/t11は0.1〜1.25の範囲である。
【0036】次に、図7に示す放熱用金属板110につ
いて、熱伝導率と熱膨張率とを測定した結果を表2に示
す。また、複合金属板111に銅板13、14を接合さ
せない構成の比較例2について、熱伝導率と熱膨張率と
を測定した結果を表2に示す。比較例2は、図2に示す
第1実施例の複合金属板1をモリブデンの多孔質焼結体
に溶融銅を含浸して成る複合金属板に替えたものであ
る。
【0037】
【表2】
【0038】表2に示すように、比較例2においては、
熱伝導率が230W/mkであり、熱膨張率が9.1×
10-6/℃である。このため、複合金属板上に半導体素
子を搭載した場合、半導体素子の作動時に発生する熱を
放熱用金属板を介して外部に完全に放散させるのが困難
である。したがって、半導体素子は半導体素子の作動時
に発生する熱で高温となり、半導体素子が物理的に破壊
されたり、半導体素子の特性に熱変化が起こり、半導体
素子に誤動作が生じたりする恐れがある。
【0039】一方、第2実施例においては、表2に示す
ように、熱伝導率が300W/mkであり、熱膨張率が
9.8×10-6/℃である。このため、放熱用金属板1
10上に半導体素子を載置固定した場合、放熱用金属板
110は半導体素子が発生する熱を吸収するとともに、
吸収した熱を外部に良好に放散させることができる。し
たがって、半導体素子を長期間正常に安定して作動させ
ることができる。
【0040】さらに、第2実施例においては、ろう材1
2を用いてろう付けにより複合金属板111に銅板1
3、14を接合することで、複合金属板111や銅板1
3、14に厚みのばらつきが発生せず、放熱用金属板1
10は所定の均一厚みとなる。したがって、放熱用金属
板110の熱膨張率が部分的に異なることがないので、
放熱用金属板110とアルミナ等の絶縁体とをろう材に
より接合した場合、放熱用金属板110が変形すること
はなく、放熱用金属板110と絶縁体とを強固に接合す
ることができ、放熱用金属板110上に半導体素子を強
固に固定することができる。
【0041】さらにまた、第2実施例においては、放熱
用金属板110の熱膨張率はアルミナ等の絶縁体の熱膨
張率に近似しているので、放熱用金属板110と絶縁体
とをろう付けにより接合し、放熱用金属板110上に半
導体素子を載置固定した場合、放熱用金属板110と絶
縁体との間に両者の熱膨張率の相違に起因した熱応力が
発生するのを防止することができ、放熱用金属板110
と絶縁体とをさらに強固に接合することができるととも
に、放熱用金属板110上に半導体素子をさらに強固に
固定することができる。
【0042】以上説明した本発明の複数の実施例におい
ては、熱伝導率170W/mK以上の複合金属板の両面
にろう付けにより銅板13、14を接合している。この
ため、銅板13、14と複合金属板との厚みの比を0.
1〜1.25とすることにより、適度な熱膨張率と高い
熱伝導率とを有する放熱用金属板を得ることができる。
したがって、放熱用金属板上に半導体素子を載置固定す
ることにより、半導体素子を長期間正常に安定して作動
させることができる。
【0043】本発明の複数の実施例では、放熱用金属板
は、複合金属板の両面に銅板13、14をろう付け接合
する構成としたが、本発明では、放熱用金属板上に半導
体素子を載置固定した場合、半導体素子直下の部分に相
当する複合金属板の片面にのみ銅板をろう付け接合して
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による半導体用パッケージ
を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施例による放熱用金属板の製造
方法を説明するためのものであって、複合金属板を示す
断面図である。
【図3】本発明の第1実施例による放熱用金属板の製造
方法を説明するためのものであって、複合金属板および
ろう材を示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施例による放熱用金属板の製造
方法を説明するためのものであって、複合金属板、ろう
材および銅板を示す断面図である。
【図5】本発明の第1実施例による放熱用金属板を示す
断面図である。
【図6】本発明の第1実施例によるパッケージ本体を示
す断面図である。
【図7】本発明の第2実施例による放熱用金属板を示す
断面図である。
【符号の説明】
10 放熱用金属板 11 複合金属板(金属板) 12 ろう材 13、14 銅板 15 ろう材 20 パッケージ本体 30 半導体素子 31 半導体素子搭載部 50 リードフレーム 100 半導体パッケージ 110 放熱用金属板 111 複合金属板(金属板)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種以上の金属から成る熱伝導率170
    W/mK以上の金属板と、 前記金属板の片面あるいは両面にろう付けにより接合さ
    れる銅板と、 を備えることを特徴とする放熱用金属板。
  2. 【請求項2】 前記金属板は、タングステンあるいはモ
    リブデンの多孔質焼結体に溶融銅を含浸して成ることを
    特徴とする請求項1記載の放熱用金属板。
  3. 【請求項3】 前記銅板と前記金属板との厚みの比は、
    0.1〜1.25であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の放熱用金属板。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の放熱用金属
    板上に電子部品を搭載するようにしたこと特徴とする電
    子部品用パッケージ。
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