JP2000114441A - 多層金属板およびその製造方法 - Google Patents

多層金属板およびその製造方法

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JP2000114441A
JP2000114441A JP28794898A JP28794898A JP2000114441A JP 2000114441 A JP2000114441 A JP 2000114441A JP 28794898 A JP28794898 A JP 28794898A JP 28794898 A JP28794898 A JP 28794898A JP 2000114441 A JP2000114441 A JP 2000114441A
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plating
copper
multilayer
heat
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JP28794898A
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Akiyoshi Kosakata
明義 小阪田
Sumio Nakano
澄夫 中野
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Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 欠陥の少ない電子部品用パッケージの放熱用
金属板として好適な多層金属板を提供する。 【解決手段】 放熱用金属板10は、銅−モリブデン板
11の上下両面に多層めっき層12が形成され、この多
層めっき層12の両外側面に銅のめっき膜13が形成さ
れている。多層めっき層12は、めっき厚みが0.5μ
mのニッケルのめっき薄膜2層と、めっき厚みが0.5
μmの銅のめっき薄膜1層とが積層されており、多層め
っき層12の積層厚みtは1.5μmである。放熱用金
属板10のフクレ発生率は0%であるので、放熱用金属
板10とパッケージ本体20とを接合したとき、ろう付
けによる加熱により銅−モリブデン板11と銅のめっき
膜13との間でハガレが生じるのを防止することがで
き、放熱用金属板10にパッケージ本体20を強固に接
合することができる。したがって、極めて欠陥の少ない
セラミックス製半導体用パッケージ100を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層金属板および
その製造方法に関し、特に電子部品用パッケージの放熱
用金属板として好適な多層金属板およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置において、SiチップやGa
Asチップ等の半導体素子やチップコンデンサ等の電子
部品が電子部品用パッケージに設けられた電子部品搭載
部に搭載されて実用に供されている。アルミナ等のセラ
ミックスは耐熱性、耐久性、熱伝導性等に優れるため、
この電子部品用パッケージの本体の材料として適してお
り、セラミック製の電子部品用パッケージは現在盛んに
使用されている。
【0003】このセラミック製の電子部品用パッケージ
は、パッケージサイズを縮小し、搭載ボードへの搭載密
度を向上させ、また電気特性を向上させるため、一般に
複数枚のグリーンシートを積層および焼成してセラミッ
クスパッケージ本体が製造される。
【0004】さらに、パワーモジュールに代表されるよ
うな半導体素子からの発熱量が大きなものでは、半導体
素子を通常の方法で搭載したのみでは、発熱により半導
体装置が正常に作動しなくなる恐れがある。そこで、半
導体素子の作動時に発生する熱を大気中に良好に放散さ
せるようにした電子部品用パッケージとして、例えば熱
伝導性に優れた金属から成る放熱用金属板を備えたセラ
ミックスパッケージが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の技術によ
るセラミックスパッケージに用いられる放熱用金属板と
して、例えば熱膨張率がセラミックスパッケージ本体に
近似し、かつ熱伝導率が約200W/mK程度のタング
ステンあるいはモリブデンの多孔質焼結体に溶融銅を含
浸してなる複合金属板が公知である。
【0006】しかしながら、近年、半導体素子の高密度
化および高集積化やパワーエレクトニクス分野に使用さ
れる半導体デバイス高度化が急速に進み、半導体素子の
作動時に発生する単位面積あるいは単位体積当たりの発
熱量が急激に増大する傾向にある。このため、上記の従
来のセラミックスパッケージでは、放熱用金属板の熱伝
導率が約200W/mK程度であるので、半導体素子の
作動時に発生する熱を放熱用金属板を介して外部に完全
に放散させるのが困難である。したがって、半導体素子
は半導体素子の作動時に発生する熱で高温となり、半導
体素子が物理的に破壊されたり、半導体素子の特性に熱
変化が起こり、半導体素子に誤動作が生じたりするとい
う問題があった。
【0007】そこで、タングステンあるいはモリブデン
の多孔質焼結体に溶融銅を含浸してなる複合金属板に銅
のめっき膜を形成してスプレッダー効果を図り、放熱用
金属板の熱伝導率を向上させることが考えられる。しか
し、上記の複合金属板には表面に多数の開気孔が存在す
る。このため、従来の方法により複合金属板にめっき処
理を行ったのでは、上記の開気孔にめっき液等が侵入
し、開気孔の内部に水分が閉じ込められたままめっき膜
が形成される恐れがある。開気孔の内部に水分が閉じ込
められたままめっき膜が形成されると、シンター処理に
おいて上記の水分がガス化し、めっき膜にフクレが発生
するという問題があった。
【0008】さらに、めっき膜にフクレが発生すると、
めっき膜を形成した複合金属板を放熱用金属板として用
いて電子部品用パッケージを製造した場合、放熱用金属
板とセラミックス等の絶縁体とを銀ろう等のろう材を用
いて接合したとき、ろう付けによる加熱により複合金属
板とめっき膜との間でハガレが生じ、放熱用金属板に絶
縁体を強固に接合することができないという問題があっ
た。
【0009】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、欠陥の少ない電子部品用パッケ
ージの放熱用金属板として好適な多層金属板を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
多層金属板によると、複合金属板と銅のめっき膜との間
に積層厚みが1.5μm以上の多層めっき層が形成され
ており、この多層めっき層は、めっき厚みが0.5μm
以下のニッケルあるいは銅のめっき薄膜が積層されてい
る。多層金属板の製造時において、複合金属板近傍のめ
っき薄膜により複合金属板の開気孔内の水分が排出さ
れ、銅のめっき膜近傍のめっき薄膜によりめっき薄膜の
表面が平滑になる。このため、銅のめっき膜にフクレが
発生するのを防止することができる。さらに、銅のめっ
き膜にフクレが発生するのを防止することのより、電子
部品用パッケージの放熱用金属板として多層金属板を用
いた場合、多層金属板とセラミックス等の絶縁体とをろ
う付けにより接合するときの加熱により、複合金属板と
めっき膜との間でハガレが生じるのを防止することがで
き、多層金属板に絶縁体を強固に接合することができ
る。したがって、欠陥の少ない電子部品用パッケージの
放熱用金属板として多層金属板を好適に用いることがで
きる。
【0011】さらに、複合金属板の片面あるいは両面に
銅のめっき膜を形成することで、圧延加工により複合金
属板に銅板を一体的に接合させたものに比べて複合金属
板や銅のめっき膜に厚みのばらつきが発生せず、多層金
属板は所定の均一厚みとなる。したがって、多層金属板
の熱膨張率が部分的に異なることがないので、多層金属
板と絶縁体とを接合し、多層金属板上に半導体素子を搭
載した場合、多層金属板が変形することはなく、多層金
属板と絶縁体とを強固に接合することができ、多層金属
板上に半導体素子を強固に固定することができる。
【0012】複合金属板の両面に銅のめっき膜を形成し
てなる多層金属板は、複合金属板と銅のめっき膜との間
に発生する両者の熱膨張差に起因した熱応力が複合金属
板の両面で相殺されるので、多層金属板を常に平坦とす
ることができる。このため、多層金属板上に半導体素子
を搭載した場合、多層金属板上に半導体素子を強固に固
定することができる。
【0013】また、多層金属板上に半導体素子を搭載し
た場合、多層金属板の熱伝導率は、多層金属板全体の値
よりも半導体素子直下の多層金属板の上層部の値が重要
であるので、半導体素子直下の部分に相当する複合金属
板の片面にのみ銅のめっき膜を形成してもよい。
【0014】銅のめっき方法としては、電解めっき法と
無電解めっき法とがあり、いずれのめっき方法も行うこ
とが可能であるが、電解めっき法は、無電解めっき法に
比べてめっき処理の時間が短く、めっき膜の品質が安定
しており、製造歩留りが高く、製造コストを低減するこ
とができるので好ましい。上記の電解めっき法あるいは
無電解めっき法は、公知の方法により行うことが可能で
あり、特に限定されることはない。
【0015】本発明の請求項2記載の放熱用金属板、ま
たは請求項4記載の放熱用金属板の製造方法によると、
複合金属板は、銅−モリブデンあるいは銅−タングステ
ンからなるので、適度な熱膨張率を有する銅−モリブデ
ンあるいは銅−タングステンに銅めっきを施すことによ
り、適度な熱膨張率と高い熱伝導率とを有する多層金属
板を得ることができる。したがって、電子部品用パッケ
ージの放熱用金属板として多層金属板を用い、この多層
金属板上に電子部品を搭載することにより、半導体素子
の作動時に発生する熱を外部に良好に放散させることが
でき、半導体素子を長期間正常に安定して作動させるこ
とができる。
【0016】本発明の請求項3記載の放熱用金属板の製
造方法によると、めっき厚みが0.5μm以下のニッケ
ルあるいは銅のめっき薄膜を複合金属板の片面あるいは
両面にめっき処理により形成し、めっき処理を行った複
合金属板にシンター処理を施し、めっき処理およびシン
ター処理を複数回繰返すことにより複合金属板の片面あ
るいは両面に積層厚みが1.5μm以上の多層めっき層
を形成し、多層めっき層の外側面に銅のめっき膜をめっ
き処理により形成する。このため、めっき厚みが0.5
μm以下のニッケルあるいは銅のめっき薄膜をめっき処
理することにより複合金属板の開気孔内の水分が排出さ
れ、めっき処理した複合金属板をシンター処理すること
によりめっき薄膜の表面が平滑になる。したがって、銅
のめっき膜にフクレが発生するのを防止することができ
る。さらに、銅のめっき膜にフクレが発生するのを防止
することのより、電子部品用パッケージの放熱用金属板
として多層金属板を用いた場合、多層金属板とセラミッ
クス等の絶縁体とをろう付けにより接合するときの加熱
により、複合金属板とめっき膜との間でハガレが生じる
のを防止することができ、多層金属板に絶縁体を強固に
接合することができる。したがって、欠陥の少ない電子
部品用パッケージの放熱用金属板として多層金属板を好
適に用いることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。例えば表面実装型のセラミックス製半
導体用パッケージの放熱用金属板に本発明を適用した一
実施例について、図1〜図5を用いて説明する。
【0018】図1に示すように、セラミックス製半導体
用パッケージ100は、多層金属板としての放熱用金属
板10、アルミナ製のパッケージ本体20およびリード
フレーム50等から構成される。
【0019】放熱用金属板10は、その上面に半導体素
子30が搭載されて固定される半導体素子搭載部31を
有しており、半導体素子30は、半導体素子搭載部31
上にガラス、樹脂、ろう材等の接着剤を用いて搭載され
て固定される。
【0020】放熱用金属板10は、モリブデンの多孔質
焼結体に溶融銅を含浸してなる複合金属板としての銅−
モリブデン板11の上下両面に多層めっき層12が形成
されており、この多層めっき層12の両外側面に銅のめ
っき膜13が形成されている。すなわち放熱用金属板1
0は、銅−モリブデン板11と銅のめっき膜13との間
に多層めっき層12が形成されている構成である。多層
めっき層12は、めっき厚みが0.5μmのニッケルの
めっき薄膜2層と、めっき厚みが0.5μmの銅のめっ
き薄膜1層とが積層されており、多層めっき層12の積
層厚みをtとすると、 t=1.5μm である。
【0021】また、放熱用金属板10の上面には、枠状
に形成されたアルミナ製のパッケージ本体20が半導体
素子搭載部31の全周を囲むように銀ろう等のろう材1
5を用いて接合されている。放熱用金属板10とパッケ
ージ本体20とで半導体素子30を搭載するための空間
が形成される。この空間は、パッケージ本体20の上面
21にはんだ、低融点ガラス、樹脂、ろう材等の封止材
により図示しないリッド等を接合させて気密に封止され
ている。
【0022】パッケージ本体20は、下面22にろう材
15を介して放熱用金属板10に接合されるタングステ
ン、モリブデン等の接合パターン23を有しており、内
周部から外周部にかけてタングステン、モリブデン等の
配線パターン24を複数個有している。接合パターン2
3および配線パターン24の表面にはニッケル、金等の
めっきが施されている。配線パターン24の一端は、半
導体素子30の電極部がボンディングワイヤ40を介し
て電気的に接続され、導体配線層24の他端は、プリン
ト基板等の外部電気回路に接続されるリードフレーム5
0が電気的に接続されている。
【0023】次に、放熱用金属板10の作製方法につい
て述べる。 (1) 図2(A)に示すように、例えば硫酸ニッケル、塩
化ニッケル等を主成分とするめっき液を用いて電解めっ
き法により、銅−モリブデン板11の上下両面にめっき
厚みが0.5μmのニッケルのめっき薄膜12aを形成
し、窒素−水素混合ガス雰囲気中で800℃でシンター
処理を行う。そして、図2(B)に示すように、ニッケ
ルのめっき薄膜12aの両外側面にめっき厚みが0.5
μmのニッケルのめっき薄膜12bをさらに形成し、窒
素−水素混合ガス雰囲気中で800℃でシンター処理を
さらに行う。さらに、図2(C)に示すように、例えば
硫酸銅、硝酸銅等を主成分とするめっき液を用いて電解
めっき法により、ニッケルのめっき薄膜12bの両外側
面にめっき厚みが0.5μmの銅のめっき薄膜12cを
さらに形成し、窒素−水素混合ガス雰囲気中で800℃
でシンター処理をさらに行う。以上の工程により、図3
に示すように、銅−モリブデン板11の上下両面に多層
めっき層12が形成される。ここで、多層めっき層12
の積層厚みをtとすると、 t=1.5μm である。上記のように、めっき厚みが0.5μmのニッ
ケルのめっき薄膜によるめっき処理およびシンター処理
を複数回繰返すことにより、銅−モリブデン板11中の
銅とニッケルとが合金を形成し、銅−モリブデン板11
の開気孔に侵入しためっき液等の水分はシンター処理に
より排出される。したがって、多層めっき層12の表面
は平滑なものとなる。
【0024】(2) 図4に示すように、例えば硫酸銅、硝
酸銅等を主成分とするめっき液を用いて電解めっき法に
より、多層めっき層12の両外側面にめっき厚みが30
0μmの銅のめっき膜13を形成して放熱用金属板10
が得られる。
【0025】次に、パッケージ本体20の作製方法につ
いて述べる。 (3) アルミナ粉末にマグネシア、シリカ、焼成タルク、
炭酸カルシウム等の焼結助剤と、酸化チタン、酸化クロ
ム、酸化モリブデン等の着色剤とを少量加えた粉体に、
ジオキシルフタレート等の可塑剤、アクリル樹脂やブチ
ラール樹脂等のバインダおよびトルエン、キシレン、ア
ルコール類等の溶剤を加え、十分に混練して粘度200
0〜40000cpsのスラリを作製し、ドクターブレ
ード法によって例えば0.3mm厚の複数枚のアルミナ
のグリーンシートを形成する。
【0026】(4) 各グリーンシートに打ち抜き型やパン
チングマシーン等を用いて所望の形状に加工し、さら
に、複数のビアホールを打ち抜き加工して各ビアホール
にタングステン粉末、モリブデン粉末等を用いた導体ぺ
ーストを充填し、ビアを形成する。パッケージ本体の内
層に相当するグリーンシートにビアと同じ導体ペースト
で内層パターンを形成する。パッケージ本体の表面およ
び裏面層に相当するグリーンシートにビアと同じ導体ペ
ーストを使用して導体パターンをスクリーン印刷する。
【0027】(5) ビアおよび内層パターンを形成した内
層に相当するグリーンシートと導体パターンをスクリー
ン印刷した表面層に相当するグリーンシートを積層し、
このグリーンシート積層体を例えば80〜150℃、5
0〜250kg/cm2の条件で熱圧着して一体化す
る。
【0028】(6) 一体化されたグリーンシート積層体を
窒素−水素混合ガス雰囲気中で1500〜1600℃で
焼成する。これにより、導体ペースト中の樹脂分を分解
および消失させ、アルミナ製のパッケージ本体の表面に
配線パターンを形成し、裏面に接合パターンを形成す
る。 (7) 形成された配線パターンの電極部および接合パター
ンにニッケル、金等のめっきを施して、図4に示すパッ
ケージ本体20が得られる。
【0029】次に、上記の(1)および(2)の工程で作製し
た放熱用金属板10と、上記の(3)〜(7)の工程で作製し
たパッケージ本体20とを銀ろう等のろう材を用いて接
合し、配線パターンの電極部にリードフレームを電気的
に接続し、半導体パッケージの半導体素子搭載部に半導
体素子を搭載し、この半導体素子の電極部と配線パター
ンの電極部とをワイヤボンディングにより電気的に接続
する。その後、リッド等で半導体素子搭載部を気密に封
止した後、プリント基板等の外部電気回路に実装する。
【0030】次に、図4に示す放熱用金属板10につい
て、窒素−水素混合ガス雰囲気中で800℃でシンター
処理を行い、銅のめっき膜13の表面を顕微鏡で観察す
ることにより、フクレ発生の有無を調査した結果を表1
に示す。
【0031】また、銅−モリブデン板の上下両面にめっ
き厚みが1.0μmのニッケルのめっき薄膜を形成して
800℃でシンター処理を行い、ニッケルのめっき薄膜
の両外側面にめっき厚みが0.5μmの銅のめっき薄膜
をさらに形成して800℃でシンター処理をさらに行っ
た後、銅のめっき薄膜の両外側面にめっき厚みが300
μmの銅のめっき膜を形成して800℃でシンター処理
を行った比較例1について、フクレ発生の有無を調査し
た結果を表1に示す。
【0032】さらに、銅−モリブデン板の上下両面にめ
っき厚みが1.0μmのニッケルのめっき薄膜を形成し
て800℃でシンター処理を行い、ニッケルのめっき薄
膜の両外側面にめっき厚みが300μmの銅のめっき膜
を形成して800℃でシンター処理を行った比較例2に
ついて、フクレ発生の有無を調査した結果を表1に示
す。
【0033】さらにまた、銅−モリブデン板の上下両面
にめっき厚みが300μmの銅のめっき膜を形成して8
00℃でシンター処理を行った比較例3について、フク
レ発生の有無を調査した結果を表1に示す。なお、表1
に示すフクレ発生率は、すべて銅のめっき膜1cm2
りのフクレ面積率で表した結果である。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示すように、比較例1においてはフ
クレ発生率が70%であり、比較例2においてはフクレ
発生率が85%であり、比較例3においてはフクレ発生
率が100%である。このため、比較例1、比較例2お
よび比較例3の放熱用金属板を用いて電子部品用パッケ
ージを製造した場合、放熱用金属板とパッケージ本体と
を銀ろう等のろう材を用いて接合したとき、ろう付けに
よる加熱により銅−モリブデン板と銅のめっき膜との間
でハガレが生じ、放熱用金属板にパッケージ本体を強固
に接合することができないという問題がある。
【0036】一方、本実施例においては、表1に示すよ
うに、フクレ発生率が0%である。このため、図1に示
すように、放熱用金属板10とパッケージ本体20とを
銀ろう等のろう材を用いて接合したとき、ろう付けによ
る加熱により銅−モリブデン板11と銅のめっき膜13
との間でハガレが生じるのを防止することができ、放熱
用金属板10にパッケージ本体20を強固に接合するこ
とができる。したがって、極めて欠陥の少ないセラミッ
クス製半導体用パッケージ100を得ることができる。
【0037】さらに、本実施例においては、適度な熱膨
張率を有する銅−モリブデン11に銅のめっき膜13を
形成しているので、適度な熱膨張率と高い熱伝導率とを
有する放熱用金属板10を得ることができる。したがっ
て、放熱用金属板10上に電子部品を搭載することによ
り、半導体素子の作動時に発生する熱を外部に良好に放
散させることができ、半導体素子を長期間正常に安定し
て作動させることができる。
【0038】以上説明した本発明の一実施例において
は、多層めっき層12は、めっき厚みが0.5μmのニ
ッケルのめっき薄膜2層と、めっき厚みが0.5μmの
銅のめっき薄膜1層とが積層されている構成としたが、
本発明においては、多層めっき層は、めっき厚みが0.
5μmのニッケルのめっき薄膜1層と、めっき厚みが
0.5μmの銅のめっき薄膜2層とが積層されていても
よいし、めっき厚みが0.5μmの銅のめっき薄膜3層
が積層されていてもよい。また多層めっき層は、めっき
厚みが0.5μm未満のニッケルあるいは銅のめっき薄
膜が複数層積層されて積層厚みが1.5μm以上となっ
ていてもよい。すなわち、本発明においては、めっき厚
みが0.5μm以下のニッケルあるいは銅のめっき薄膜
を積層してなる積層厚みが1.5μm以上の多層めっき
層を備えていることに特徴があり、めっき厚みが0.5
μm以下のニッケルあるいは銅のめっき薄膜と銅−モリ
ブデン板との親和性が良好、かつ銅−モリブデン板の開
気孔内の水分が良好に排出されることが重要である。
【0039】本実施例では、銅−モリブデン板11の両
面に銅のめっき膜13を形成したが、本発明では、銅−
タングステン板の両面に銅のめっき膜を形成してもよ
い。また、放熱用金属板上に半導体素子を載置固定した
場合、半導体素子直下の部分に相当する銅−モリブデン
板あるいは銅−タングステン板の片面にのみ銅のめっき
膜を形成してもよい。
【0040】また本実施例では、表面実装型の半導体用
パッケージの放熱用金属板に適用したが、本発明では、
例えばPGA(Pin Grid Array)等の挿入型や他の型のパ
ッケージの放熱用金属板に適用してもよい。
【0041】また本発明では、アルミナ製の電子部品用
パッケージに限らず、窒化アルミニウム製、ムライト
製、低温焼成のガラスセラミックス製等どのようなセラ
ミックス製の電子部品用パッケージに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体用パッケージの放熱用金属板に本発明を
適用した一実施例を示す断面図である。
【図2】(A)、(B)および(C)は、本発明の一実
施例による放熱用金属板の製造方法を説明するためのも
のであって、銅−モリブデン板およびめっき薄膜を示す
断面図である。
【図3】本発明の一実施例による放熱用金属板の製造方
法を説明するためのものであって、銅−モリブデン板お
よび多層めっき層を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施例による放熱用金属板を示す断
面図である。
【図5】本発明の一実施例によるパッケージ本体を示す
断面図である。
【符号の説明】
10 放熱用金属板(多層金属板) 11 銅−モリブデン板(複合金属板) 12 多層めっき層 12a、12b ニッケルのめっき薄膜 12c 銅のめっき薄膜 13 銅のめっき膜 15 ろう材 20 パッケージ本体 30 半導体素子 31 半導体素子搭載部 50 リードフレーム 100 半導体パッケージ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合金属板と、 前記複合金属板の片面あるいは両面に形成される銅のめ
    っき膜と、 前記複合金属板と前記銅のめっき膜との間に形成され、
    めっき厚みが0.5μm以下のニッケルあるいは銅のめ
    っき薄膜を積層してなる積層厚みが1.5μm以上の多
    層めっき層と、 を備えることを特徴とする多層金属板。
  2. 【請求項2】 前記複合金属板は、銅−モリブデンある
    いは銅−タングステンからなることを特徴とする請求項
    1記載の多層金属板。
  3. 【請求項3】 めっき厚みが0.5μm以下のニッケル
    あるいは銅のめっき薄膜を複合金属板の片面あるいは両
    面にめっき処理により形成する工程と、 前記めっき処理を行った複合金属板にシンター処理を施
    す工程と、 前記めっき処理およびシンター処理を複数回繰返すこと
    により、前記複合金属板の片面あるいは両面に積層厚み
    が1.5μm以上の多層めっき層を形成する工程と、 前記多層めっき層の外側面に銅のめっき膜をめっき処理
    により形成する工程と、 を含むことを特徴とする多層金属板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記金属板は、銅−モリブデンあるいは
    銅−タングステンからなることを特徴とする請求項3記
    載の多層金属板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002333055A (ja) * 2001-05-10 2002-11-22 Harmonic Drive Syst Ind Co Ltd 軽量波動歯車装置
CN100404196C (zh) * 2006-04-10 2008-07-23 安泰科技股份有限公司 一种具有特殊层厚比例的铜/钼/铜电子封装复合材料的制备方法
JP2008171894A (ja) * 2007-01-09 2008-07-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd パワーデバイス装置

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