JPH08138917A - セラミックチップ分割装置 - Google Patents

セラミックチップ分割装置

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JPH08138917A
JPH08138917A JP6277517A JP27751794A JPH08138917A JP H08138917 A JPH08138917 A JP H08138917A JP 6277517 A JP6277517 A JP 6277517A JP 27751794 A JP27751794 A JP 27751794A JP H08138917 A JPH08138917 A JP H08138917A
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belt
ceramic
scraper
conveyor belt
roller
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Yuetsu Yanagida
祐悦 柳田
Tooru Hatachi
徹 籏智
Mikio Higashiyama
幹男 東山
Masato Shimada
真人 嶋田
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Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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Hokuriku Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】搬送ベルト及び追従ベルトからセラミックチッ
プを確実に剥離することができるセラミックチップ分割
装置を提供する。 【構成】追従ベルト12が搬送ベルト2から離れる位置
よりも後方の位置に、搬送ベルト2または追従ベルト1
2に貼り付いたセラミックチップを搬送ベルトまたは追
従ベルトからそれぞれ掻き取る第1及び第2の掻き取り
器24,25を設ける。第1及び第2の掻き取り器2
4,25として、先端が対応するベルトと接触するスク
レーパ241,251とスクレーパをベルトに向かって
付勢するスクレーパ付勢機構とを備えたものを用いる。
またスクレーパがベルトに接触しているか否かを検出
し、接触していないことを検出すると警報信号を発生す
るスクレーパ接触検出器を更に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミック基板を分割
してチップ電子部品の基板に用いるセラミックチップを
製造するセラミックチップ分割装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図8(A)は、チップ抵抗器をに用いる
セラミックチップを製造する場合に用いるセラミック基
板101の一例を示している。このセラミック基板10
1には、長手方向と直交する方向に延びる複数の分割ス
リットS…が長手方向に所定の間隔を開けて形成されて
いる。図8(B)に示すように、通常この分割スリット
Sはセラミック基板101の両面に対向するように形成
されている。なおこの分割スリットS…をセラミック基
板101の片面にのみ形成してもよいのは勿論である。
このセラミック基板101では、分割スリットS…を形
成した後に、セラミック基板101の幅方向(長手方向
と直交する方向)の両側端面と、セラミック基板101
の表面の縁部分を覆うように電極構成用導電層102,
102が形成されている。なおこの電極構成用導電層1
02,102の構成は、任意であり、セラミック基板1
01の表面だけに形成されるものでも、表面と側面に跨
がって形成されるものでも、表面と側面と裏面に跨がっ
て形成されるものでもいずれでもよい。また電極構成用
導電層102,102の構造は、導電層が1層からなる
単層構造でも、複数の導電層が重ねられて形成される多
層構造でもいずれでもよい。
【0003】このようなセラミック基板101からセラ
ミックチップを形成するために、従来は図8(C)に概
念的に示すようなセラミックチップ分割機構を用いてい
る。103は大径の上側ローラであり、104は小径の
下側ローラである。上側ローラ103は、セラミック基
板101を下側に押すように図示しない付勢機構によっ
て付勢されている。上側ローラ103の回転中心線と下
側ローラ104の回転中心線とはセラミック基板101
の搬送方向(矢印で示した方向)にずらされて配置され
いる。上側ローラ103と下側ローラ104との間でセ
ラミック基板101が挟持された状態で、下側ローラ1
04とセラミック基板101との対向点を支点とし上側
ローラ103とセラミック基板101との対向点を力点
としてセラミック基板101に力が加わり、分割スリッ
トSに沿って1個のセラミックチップが分割される。ち
なみに1個のセラミックチップの縦横の寸法は、一般的
に1.6×0.8mm以下である。なお図示していない
が、セラミック基板101の搬送は主として下側ローラ
104の上を通過するように移動する搬送ベルトによっ
て行われる。また搬送ベルトの外に、上側ローラにガイ
ドされて移動し、少なくともセラミック基板101が分
割される際に搬送ベルトとの間でセラミック基板を挟み
込む追従ベルトを用いている。そして搬送ベルトには、
図示しないセラミック基板供給装置からセラミック基板
が所定の間隔をあけて順次供給される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】搬送ベルトと追従ベル
トの間に挟んで分割動作を行った場合、分割したセラミ
ックチップが搬送ベルトまたは追従ベルトに貼り付いた
まま離れなくなる場合がある。セラミックチップが搬送
ベルトまたは追従ベルトに貼り付いたまま搬送ベルト及
び追従ベルトが利用されると、貼り付いたセラミックチ
ップの上にセラミック基板が置かれることになり、分割
不良が発生する問題があった。
【0005】本発明の目的は、搬送ベルト及び追従ベル
トからセラミックチップを確実に剥離させることができ
るセラミックチップ分割装置を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、掻き取り器のスクレ
ーパの磨耗または異常を検知して掻き取り不良の発生に
迅速に対処できるセラミックチップ分割装置を提供する
ことにある。
【0007】本発明の更に他の目的は、掻き取ったセラ
ミックチップが飛び散るのを防止できるセラミックチッ
プ分割装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のセラミックチッ
プの分割装置は、長手方向と直交する方向に延びる複数
の分割スリットが長手方向に所定の間隔を開けて形成さ
れたセラミック基板を搬送ベルトにより搬送する。ここ
で搬送ベルトは、連続生産を可能にするためには、閉ル
ープ状に構成された無端のベルトが好ましい。搬送ベル
トは、セラミック基板を搬送し得るものであれば、その
材質及び構造は任意であり、コンベアのように複数の素
材を連結して構成されるものも含まれる。セラミック基
板を分割する際に、セラミック基板が滑らないように表
面部にゴム等の摩擦抵抗の大きな材料層を形成しておく
のが好ましい。
【0009】搬送ベルトの上側に回転中心線が搬送ベル
トの搬送方向と直交する方向に延びる大径の上側ローラ
を配置する。なお追従ベルトを用いる場合には、上側ロ
ーラは追従ベルトをガイドするガイドローラとしての機
能も有する。上側ローラの構造は、セラミック基板の分
割に用いることができるものであればどのような構造で
もよいが、セラミック基板に広く力を加えるために、外
周面部にはゴム等の弾力性を有する弾力層を有している
のが好ましい。上側ローラのほぼ全体を弾力性材料によ
って形成してもよい。外周面部に弾力層があると、分割
されるセラミック基板の面に沿って上側ローラの表面部
が変形するため、セラミック基板が破損するのを防止で
きる。
【0010】上側ローラは、上側ローラ支持機構によっ
て回転自在に支持されている。上側ローラ支持機構は、
上側ローラが回転中心線を中心にして回転するように支
持できる構造であればいかなる構造であってもよい。な
お上側ローラに案内されて搬送ベルトとの間でセラミッ
ク基板を挟む追従ベルトを用いてもよい。追従ベルト
は、セラミック基板を分割する前に搬送ベルトで搬送さ
れてきたセラミック基板を搬送ベルトと協働して挟み、
分割されたセラミックチップを搬送ベルトに押し付け
て、セラミックチップが飛び散らないようにする機能を
有している。追従ベルトの構造は、搬送ベルトの構造と
同様でよい。
【0011】搬送ベルトの下側には、回転中心線が搬送
ベルトの搬送方向と直交する方向に延びる小径の下側ロ
ーラを設ける。この下側ローラは、下側ローラ支持機構
に回転自在に支持されている。上側ローラと下側ローラ
の位置関係は、セラミック基板を分割できれば任意であ
るが、上側ローラの回転中心線と下側ローラの回転中心
線とを搬送方向にずらしておくのが好ましい。ずらす方
向は、上側ローラの回転中心線が下側ローラの回転中心
線よりも搬送方向の前方(セラミック基板が移動してい
く方向)に位置するように、言い換えると下側ローラの
回転中心線が上側ローラの回転中心線よりも手前側に位
置するようにずらすのが好ましい。上側ローラの回転中
心線と下側ローラの回転中心線とをずらす場合のずらし
量(上側ローラの回転中心線を通る垂線と下側ローラの
回転中心線を通る垂線との間の寸法)は、分割するセラ
ミックチップの寸法によって定める。
【0012】本発明においては、追従ベルト12が搬送
ベルト2から離れる方向に移動した後に、または追従ベ
ルト12が搬送ベルト2からら離れる位置よりも後方の
位置(搬送ベルト2の搬送方向前方側の位置)に、搬送
ベルトまたは追従ベルトに貼り付いたセラミックチップ
を搬送ベルトまたは追従ベルトからそれぞれ掻き取る第
1及び第2の掻き取り器24,25を設ける。第1及び
第2の掻き取り器24,25の取り付け位置は、掻き取
ったセラミックチップが搬送ベルト上またはセラミック
チップ収容器に直接落下する位置に設ける必要がある。
好ましくは第1及び第2の掻き取り器24,25によ
り、掻き取ったセラミックチップがセラミックチップ収
容器に直接落下する位置に第1及び第2の掻き取り器2
4,25を設置すべきである。このようにすると製造効
率が高くなる。
【0013】第1及び第2の掻き取り器24,25の構
造は任意であるが、第1及び第2の掻き取り器24,2
5として、先端が対応するベルトと接触する掻き取り片
即ちスクレーパ241,251と該スクレーパをベルト
に向かって付勢するスクレーパ付勢機構254,255
とを備えた構造にするのが好ましい。このような構造に
すると、スクレーパが磨耗した場合でも、スクレーパ付
勢機構の付勢範囲内においてスクレーパをベルトに押し
つけ続けることができる。したがってスクレーパがベル
トに非接触状態になって、掻き取り不良が発生する率が
少なくなる。
【0014】またスクレーパがベルトに接触しているか
否かを検出し、接触していないことを検出すると警報信
号を発生するスクレーパ接触検出器254a,256,
23を更に設けるのが好ましい。スクレーパ接触検出器
を設けると、スクレーパの磨耗または寿命を検出するこ
とができる上、スクレーパの装着忘れや脱落も検出する
ことができて、掻き取り不良の発生率を大幅に少なくす
ることができる。
【0015】掻き取り器のスクレーパによって掻き取っ
たセラミックチップが飛散する場合には、スクレーパに
よって掻き取ったセラミックチップの落下方向を規制す
る落下方向規制ガード252,253を設ける。このよ
うな落下方向規制ガード252,253を設けると、セ
ラミックチップの収集率が高くなる上、装置の動作に支
障を与えるような位置にセラミックチップが付着するの
を防止できる。
【0016】
【作用】本発明のように、追従ベルトが搬送ベルトから
離れる方向に移動した後に、搬送ベルトまたは追従ベル
トに貼り付いたセラミックチップを搬送ベルトまたは追
従ベルトからそれぞれ掻き取る第1及び第2の掻き取り
器を設けると、搬送ベルトまたは追従ベルトに貼り付い
たまま搬送ベルト及び追従ベルトが利用されることがな
くなるため、分割不良が発生する問題が生じない。
【0017】また、スクレーパ付勢機構を設けると、そ
の付勢範囲内においてスクレーパをベルトに押しつけ続
けることができるので、スクレーパがベルトに非接触状
態になって掻き取り不良が発生する率が少なくなる。
【0018】更に、スクレーパがベルトに接触している
か否かを検出し、接触していないことを検出すると警報
信号を発生するスクレーパ接触検出器を設けると、スク
レーパの磨耗または寿命を検出することができる上、ス
クレーパの装着忘れや脱落も検出することができて、掻
き取り不良の発生率を大幅に少なくすることができる。
【0019】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は、本発明のセラミックチップ分割装置
の一実施例の概略構成図であり、同図において1は装置
全体を支持するための主フレームである。この主フレー
ム1には、ゴム製の無端の搬送ベルト2を駆動してガイ
ドする搬送ベルト駆動ガイド機構3と、搬送ベルト2の
張りを調節する第1のベルト張り調整装置4と、セラミ
ック基板分割用の下側ローラ5を支持する下側ローラ支
持機構6(図2参照)とが固定されている。また主フレ
ーム1には、上側ベース7を上下動させる際のガイドと
して用いられる一対のスライドガイド8,8と、上側ベ
ース7の駆動源として設けられたエスケープシリンダ7
1及び荷重シリンダ9とが固定されている。そして上側
ベース7には、セラミック基板分割用の上側ローラ10
を支持する上側ローラ支持機構11と、追従ベルト12
をガイドする追従ベルトガイド機構13と、追従ベルト
12の張りを調節する第2のベルト張り調整装置14と
が取り付けられている。なお主フレーム1及び上側ベー
ス7には、その他の機構や装置等の機器も取付けられて
いる。
【0020】搬送ベルト駆動ガイド機構3は、図示しな
い駆動用モータによって回転駆動される駆動ローラ31
と、2つ従動ローラ32〜33とから構成される。これ
らのローラ31〜33は、搬送ベルト2をガイドするガ
イドローラを構成する。駆動ローラ31は、図示しない
主電源スイッチがオン状にある場合で、図示しない制御
装置から停止信号が出力されない限り一定の回転速度で
回転している。またこれらのローラ31〜33のうち、
従動ローラ33は搬送ベルト2の張りを調整する第1の
ベルト張り調整装置4のローラ支持機構によって位置調
整されるテンションローラとして機能する。即ち、従動
ローラ33は、ガイドローラを構成するだけでなく、第
1のベルト張り調整装置4の部品としても用いられてい
る。
【0021】なお図示していないが、搬送ベルト2の手
前側(矢印15で示す搬送方向と反対の方向)には、セ
ラミック基板を搬送ベルト2上に所定の間隔をあけて送
り出すセラミック基板供給装置が配置されている。セラ
ミック基板供給装置は、細長いセラミック基板を表面を
上に向けた状態で、セラミック基板の長手方向が矢印1
5で示す搬送方向に向くようにして、セラミック基板を
搬送ベルト2の上に供給する。なおこの種の部品供給装
置は一般に市販されているので説明は省略する。
【0022】第1のベルト張り調整装置4は、主フレー
ム1に固定された軸41と軸41に中間部分が回転自在
に支持されたテンションアーム42とからなるローラ支
持機構と、このローラ支持機構を駆動するための駆動力
を発生する駆動源としての流体シリンダ43とを備えて
いる。テンションアーム42の一端には、前述の従動ロ
ーラ33が回動自在に支持されており、他端は流体シリ
ンダ43の動作軸に駆動可能に結合されている。本実施
例では、流体シリンダ43としてエアーシリンダを用い
ている。工場内には通常エアー供給源が配置されている
ため、流体シリンダ43としてエアーシリンダを用いる
ことは容易であり、しかもエアーシリンダは制御が容易
でしかも安価であるため、操作性がよく、装置全体の価
格を下げることができる。
【0023】下側ローラ5は、超硬合金製の棒状ローラ
から構成される。セラミック基板から1.6×0.8m
mのセラミックチップを分割する場合、下側ローラの直
径寸法は約3mmのものを用いる。本実施例では、下側
ローラ5を図2に概略的に示し、図3(A)及び(B)
に具体的に示した下側ローラ支持機構6によって支持し
ている。図3(A)は図2の下側ローラ支持機構6の要
部正面図であり、図3(B)は図2の下側ローラ支持機
構6の要部平面図である。これらの図において、下側ロ
ーラ支持機構6は、所定の間隔を開けて配置した一対の
フレーム板61,62に両端が支持された第1及び第2
の回転軸63,64を備えている。第1及び第2の回転
軸63,64は、下側ローラ5の回転中心線CL1の下
側に位置して下側ローラ5の回転中心線CL1の両側に
配置され且つそれぞれ下側ローラ5の回転中心線CLl
と平行に延びる第1及び第2の回転中心線C1及びC2
を中心にして回転するように配置されている。
【0024】第1の回転軸63には、連続して並べられ
た6個のベアリング65a〜65fが回転自在に嵌合さ
れている。これらのベアリング65a〜65fはそれぞ
れ第1の回転軸を中心にして回動する回転体を構成し、
ベアリング65a〜65fは全体として第1の回転部材
を構成している。本実施例では、6個のベアリング65
a〜65fを用いて1つの回転部材を構成しているが、
軸線方向の寸法が長いベアリングを用いる場合には、1
つのベアリングによって1つの回転部材を構成してもよ
い。また第2の回転軸64には、2つのベアリング65
g及び65hが回転自在に嵌合されている。この2つの
ベアリング65g及び65hは、それぞれ第2の回転部
材を構成している。即ち本実施例では、1つのベアリン
グによって1つの第2の回転部材が構成されている。2
つのベアリング65g及び65hは、連続して並べられ
た6個のベアリング65a〜65fからなる第1の回転
部材の長手方向(軸線方向)両側に位置するようにそれ
ぞれ配置されている。なお本実施例においては、第1の
回転軸63とベアリング65a〜65fとにより第1の
回転手段が構成され、第2の回転軸64と2つのベアリ
ング65g及び65hによって第2の回転手段が構成さ
れている。
【0025】第1の回転軸63に支持されたベアリング
65a〜65f(複数の回転体)と第2の回転軸64に
支持されたベアリング65g及び65h(複数の回転
体)の外径寸法r1 及びr2 とその配置構成は、ベアリ
ング65a〜65hの外周面の一部が、下側ローラ5に
沿い且つ下側ローラ5が回転し得るように下側ローラ5
を下側から支持する支持面を形成するように定められて
いる。本実施例においては、この考え方を具体化するた
めに図4に示すような構成を採用している。即ち、第1
及び第2の回転中心線C1及びC2間の寸法Dを、第1
の回転部材(65a〜65f)の半径r1 と第2の回転
部材(65gと65h)の半径r2 とを加算した値より
小さく且つ第1及び第2の回転部材のそれぞれの外周面
で下側ローラ5を支持し得るように定める。なお本実施
例では、第1及び第2の回転部材を構成するベアリング
65a〜65hは、直径寸法が等しい同規格のベアリン
グである。
【0026】本実施例においては、一連のベアリング6
5a〜65fの長手方向の両側にそれぞれベアリング6
5g及び65hを配置することにより、第1の回転部材
と第2の回転部材とが下側ローラ5の長手方向に交互に
配置された状態を形成しているが、第1の回転軸63に
取り付けるベアリングと第2の回転軸64に取り付ける
ベアリングとを交互に並ぶように、別の言い方をすると
互い違いに並ぶようにして、第1の回転部材と第2の回
転部材とが下側ローラ5の長手方向に交互に配置された
状態を形成してもよい。
【0027】本実施例では、第1及び第2の回転部材を
ベアリングによって第1及び第2の回転軸とは別体に構
成しているが、一対のフレーム板61及び62に両端を
回転自在に支持させた第1及び第2の回転軸の外周部に
第1及び第2の回転部材をそれぞれ一体に形成してもよ
い。即ち回転する第1及び第2の回転軸の一部が第1及
び第2の回転部材を構成するようにしてもよい。
【0028】本実施例では、ベアリングの外周面の一部
によって構成する支持面で支持した下側ローラ5が長手
方向に移動するのを阻止するために、下側ローラ支持機
構に、下側ローラ5の長手方向両側に位置して下側ロー
ラの長手方向への移動を阻止する移動阻止面(S1及び
S2)を設けている。具体的には、一対のフレーム板6
1及び62の内側側面、即ち対向面S1及びS2により
移動阻止面を構成している。
【0029】上側ローラ支持機構11は、図5に示すよ
うに、一対の支持フレーム111及び112を備えてい
る。一方の支持フレーム111は上側ベース7の壁部に
よって構成された平板状構造を有しており、他方の支持
フレーム112は縦断面形状が逆L字状をなす形状を有
している。一対の支持フレーム111及び112の双方
には一対の軸受113及び114が固定され、一対の軸
受113及び114には上側ローラ10が固定される回
転軸115が支持されている。回転軸115の一端には
雄ねじが形成され、この雄ねじには抜け止めナット11
6が螺合されている。このような構造によって、上側ロ
ーラ10を支持する回転軸115の軸線は、搬送方向と
直交する水平方向に延びる回転中心線を構成している。
この回転軸115に支持された上側ローラ10は、金属
製の円筒体10aの外周に環状のゴム製の弾力層10b
が接合された構造を有している。弾力層10bは、追従
ベルト12をガイドし且つセラミック基板を分割するの
に適した弾力性を有している。
【0030】追従ベルトガイド機構13は、上側ベース
に回転自在に固定された第1及び第2の追従ローラ13
1及び132と、追従ベルト12の張りを調節する第2
のベルト張り調整装置14のテンションローラを構成す
る追従ローラ133と、上側ローラ10とによって構成
されている。追従ローラ133は、上側ベース7に固定
されて追従ローラ133を水平方向に位置調整可能に支
持する図示しないローラ支持機構に支持されており、こ
のローラ支持機構はエアシリンダからなる流体シリンダ
141によって駆動されている。
【0031】なお本実施例においては、搬送ベルト2の
上側に配置された上側ローラ10と、搬送ベルト2の下
側に配置されて上側ローラ10とセラミック基板を挟む
ことによりセラミック基板を分割する下側ローラ5等に
より基板分割機構が構成されている。
【0032】上側ベース7をスライドガイド8,8及び
エスケープシリンダ71によって上下動させる。上側ベ
ース7を押し上げたり下げたりするエスケープシリンダ
71もエアーシリンダによって構成されている。上側ベ
ース7と、スライドガイド8,8と、エスケープシリン
ダ71と、荷重シリンダ9と、上側ローラ支持機構11
とは、上側ローラ自動位置決め機構を構成している。こ
の上側ローラ自動位置決め機構は、反転検出器16と重
なり検出器17とによって構成される姿勢判定装置がセ
ラミック基板の姿勢の異常を判定するまでは上側ローラ
10を作動位置(下側ローラと協働してセラミック基板
を分割する位置、即ち図1に示した位置)に位置させ、
姿勢判定装置がセラミック基板の姿勢の異常を判定する
と所定時間経過(第1の予め定めた時間)後に上側ロー
ラ10を非作動位置(下側ローラと協働してセラミック
基板を分割することができない位置、即ち図1に示した
位置から上に所定距離移動した位置)に位置させ、基板
排除後(姿勢が異常なセラミック基板を排出するのに必
要な第2の予め定めた時間経過した後)は上側ローラ1
0を作動位置に復帰させるシーケンスに従って動作す
る。なお上側ローラ10は、上側ベース7と一緒に移動
するため、別の言い方をすると、スライドガイド8,8
とエスケープシリンダ71と荷重シリンダ9とは、上側
ベース7を分割動作を行うための作動位置または分割動
作を行うことができない非作動位置に位置させる上側ベ
ース位置決め装置を構成している。このように表現した
場合、上側ベース位置決め装置は、姿勢判定装置から判
定信号が出力されると、予め定めたシーケンスに従って
上側ベース7を非作動位置に移動させた後に上側ベース
7を作動位置に復帰させるものと表現できる。
【0033】図1に示した上側ベース7または上側ロー
ラ10を下側ローラ5に向かって付勢する付勢機構が設
けられている。この付勢機構は荷重シリンダ9である。
【0034】反転検出器16は、搬送ベルト2上のセラ
ミック基板が反転しているか否かを検出し、重なり検出
器17は、セラミック基板が重なり合っているか否かを
検出する。これら反転検出器16及び重なり検出器17
は、図示しないセラミック基板供給装置と基板分割機構
(5,10)との間に配置されて搬送ベルト2により搬
送されるセラミック基板の姿勢が正常であるか否かを判
定する前述の姿勢判定装置を構成する。反転検出器16
及び重なり検出器17は、それぞれ搬送ベルト2に向か
って光を照射し、反射してきた光の状態からセラミック
基板の状態を判定するように構成されている。この種の
検出器としては、例えばキーエンス株式会社が光電スイ
ッチの名称で販売している検出器を用いることができ
る。
【0035】セラミック基板の表面には、オーバーコー
ト等の表面処理が施されているため、表面と裏面とでは
光の反射率または反射量が異なる。そこで反転検出器1
6は予め定めた基準値より光の反射率または反射量が多
いか少ないかにより、搬送されてきたセラミック基板が
表か裏かを判定して、セラミック基板が反転している場
合(裏面を上に向けている場合)を検出すると検出信号
を出力する。また2枚のセラミック基板が部分的に重な
った場合、基板が重なっている部分から反射される光
は、他の部分から反射される光よりも強くなる。そこで
重なり検出器17は、反射してくる光の量に大きな変動
があるか否かを検出し、反射光の変動量が基準値以上あ
る場合に、基板が重なったと判定して検出信号を出力す
る。
【0036】反転検出器16及び重なり検出器17から
出力される検出信号は、姿勢判定装置の判定信号とし
て、エスケープシリンダ71及び荷重シリンダ9の図示
しない駆動装置と基板搬送阻止装置18とに入力され
る。荷重シリンダ9は、判定信号を受けとると、前述の
シーケンスに従って動作する。なお姿勢判定装置の構成
は、本実施例に限定されるものではなく、検出センサと
してカメラを用い、カメラからのビデオ信号に基づいて
画像処理技術により、セラミック基板の姿勢が正常であ
るか異常であるかを判定して判定信号を出力するような
周知の姿勢判定装置を用いてもよいのは勿論である。
【0037】基板搬送阻止装置18は、姿勢判定装置
(16,17)と基板分割機構(5,10)との間に配
置されて、搬送ベルト2によるセラミック基板の搬送を
阻止する前進位置と搬送ベルト2によるセラミック基板
の搬送を許容する後退位置(図1の状態)との間を移動
するストッパ部材181を備えている。基板搬送阻止装
置18は、姿勢判定装置を構成する反転検出器16及び
重なり検出器17の少なくとも一方が検出信号(判定信
号)を出力すると、予め定めたシーケンスに従ってスト
ッパ部材181を前進位置に移動させてストッパ部材1
81より手前にあるセラミック基板の搬送を阻止した
後、ストッパ部材181を後退位置に戻すように構成さ
れている。具体的にこのシーケンスは、判定信号が出力
されるとストッパ部材181を直ちに前進位置に移動さ
せ、その後第1の予め定めた時間経過した後にストッパ
部材181を後退位置に戻すように定められている。な
おストッパ部材181の駆動源として、エアシリンダを
用いることができる。
【0038】本実施例においては、前述の上側ローラ自
動位置決め機構と基板搬送阻止装置18から、姿勢判定
装置(16,17)がセラミック基板の姿勢の異常を判
定すると、姿勢が異常なセラミック基板が基板分割機構
(5,10)により分割されないように基板分割機構を
非作動状態にした後に姿勢が異常なセラミック基板を搬
送ベルト2上から排除し、排除終了後に基板分割機構を
作動状態に自動復帰させる基板排除機構が構成されてい
る。次に、この基板排除機構の動作を簡単に説明する。
【0039】まず図示しないセラミック基板供給装置か
ら搬送ベルト2上に所定の間隔をあけて送り出されたセ
ラミック基板の姿勢の異常を姿勢判定装置(16,1
7)が検出して判定信号が出力されると、基板搬送阻止
装置18はストッパ部材181を直ちに前進位置に移動
させて、ストッパ部材181より手前にある(セラミッ
ク基板供給装置側または搬送方向15と反対側にある)
セラミック基板の通過を阻止する。ストッパ部材181
が前進位置に移動した後に、第1の予め定めた時間経過
するまでは、上側ローラ10は作動位置に置かれてお
り、その間にストッパ部材181と下側ローラ5との間
にあるセラミック基板を分割する。第1の予め定めた時
間が経過した後、基板搬送阻止装置18はストッパ部材
181を後退位置に戻すとともに、上側ローラ自動位置
決め機構(7,8,9,11,71)またはベース位置
決め装置(8,9,71)は、上側ローラ10または上
側ベース7を非作動位置に移動させる。この状態でも搬
送ベルト2は搬送動作を継続しているため、搬送ベルト
上のセラミック基板は移動する。その後上側ローラ自動
位置決め機構またはベース位置決め装置は、姿勢が異常
なセラミック基板を排出するのに必要な第2の予め定め
た時間経過した後に上側ローラ10または上側ベース7
を作動位置に復帰させる。この第2の予め定めた時間の
間に、姿勢が異常なセラミック基板は搬送方向に移動
し、図示しないセラミックチップ収容器内に落下して、
搬送ベルト2上から排出される。第2の予め定めた時間
が経過した後、上側ローラ自動位置決め機構(7,8,
9,11,71)またはベース位置決め装置(8,9,
71)は、上側ローラ10または上側ベース7を作動位
置に復帰させる。これによってセラミック基板の分割作
業が自動的に再開される。
【0040】図示しないセラミックチップ収容器内に落
下した、分割されないセラミック基板は、後に「ふる
い」の原理を応用した自動選別機を用いて集められて、
セラミック基板供給装置に戻される。
【0041】本実施例においては、姿勢の異常なセラミ
ック基板を排除している間も、セラミック基板供給装置
を作動させているが、この期間セラミック基板供給装置
を停止させてもよい。この場合には、セラミック基板供
給装置の動作のシーケンスを、判定信号(検出信号)が
出力されると直ちにセラミック基板の供給を停止し、判
定信号が出力されて第1及び第2の予め定めた時間が経
過した後にセラミック基板の供給を再開するように定め
ればよい。このようにすると姿勢が異常なセラミック基
板を排出している間に更に姿勢が異常なセラミック基板
が供給されるのを防止できる。姿勢が異常なセラミック
基板が供給される確率は、非常に少ないため、搬送ベル
ト2の駆動と同様にセラミック基板供給装置を常時作動
させても実質的に問題はない。しかしながらセラミック
基板供給装置を常時作動させる場合に更に精度を高める
ためには、例えば、姿勢が異常なセラミック基板を排出
している間に(前述の第2の予め定めた時間の間に)更
に姿勢が異常なセラミック基板が供給されたことを姿勢
判定装置が検出した場合には、前述の第2の予め定めた
時間に更に第3の予め定めた時間を加算し、この第3の
予め定めた時間が経過した後に上側ベースを作動位置に
復帰させるようにすればよい。
【0042】本実施例においては、上側ローラ10を非
作動位置に変位させて、搬送ベルト2を更に送ることに
より姿勢が異常なセラミック基板を搬送ベルト上から排
除しているが、姿勢が異常なセラミック基板の排除はこ
れに限定されるものではない。例えば、搬送ベルト2の
側方から姿勢が異常なセラミック基板にエアーを吹き付
けて、搬送ベル2上からセラミック基板を排除するよう
にしてもよい。またその他の方法により排除してもよい
のは勿論である。
【0043】本実施例においては、基板搬送阻止装置1
8を用いることにより、ストッパ部材181より搬送方
向前方側に位置する(ストッパ部材181の位置を既に
通過して分割機構の手前側に位置する)セラミック基板
の分割を行える利点があるが、基板搬送阻止装置18を
用いずに基板排除機構を構成してもよい。基板搬送阻止
装置18を用いない場合には、姿勢判定装置(16,1
7)が判定信号を出力すると同時または一定の短い時間
経過後に、上側ローラ自動位置決め機構またはベース位
置決め装置を動作させて、上側ローラ10または上側ベ
ース7を非作動位置に移動させる。そしてその後に、上
側ローラ自動位置決め機構(7,8,9,11,71)
またはベース位置決め装置(8,9,71)が、姿勢が
異常なセラミック基板を排出するのに必要な予め定めた
時間経過した後に上側ローラ10または上側ベース7を
作動位置に復帰させればよい。
【0044】本実施例のセラミックチップ分割装置に
は、下側ローラ5が下側ローラ支持機構6によって支持
されているか否かを検出し、下側ローラ5が下側ローラ
支持機構6によって支持されていないときには警報信号
を発生する下側ローラ検出装置が設けてある。この下側
ローラ検出装置は、付勢機構を構成する荷重シリンダ9
によって付勢されている上側ローラ10の位置を直接ま
たは間接的に検出する位置検出手段22と、上側ローラ
10が予め定めた基準位置よりも下側に位置しているこ
とを位置検出手段22が検出すると警報信号を発生する
警報信号発生手段23とから構成される。本実施例で用
いる位置検出手段22は、上側ローラ10または上側ベ
ース7が作動位置にあるときに、上側ベース7が基準位
置より下がっているか否かを検出する。例えば、上側ベ
ース7に反射板221を固定して、この反射板221に
位置検出用センサ222から光を照射し、上側ベース7
が基準位置より下がって反射板221から反射光が戻っ
てこなくなったことを検出して、上側ローラ10または
上側ベース7が予め定めた基準位置よりも下側に位置し
ていると判断する。
【0045】位置検出手段22の構成は実施例に限定さ
れるものではなく、例えば位置検出手段22をリミット
スイッチを用いて構成することもできる。図6は、リミ
ットスイッチを位置検出用センサ222´とする場合の
構成の一例を示している。この場合には、上側ベース7
に設けた支持軸223に一端が回動自在に固定され、中
間部分が主フレーム1に固定された支持軸224に回動
自在に固定されたアーム225の他端で、リミットスイ
ッチからなる位置検出用センサ222´を操作する。下
側ローラ5の直径寸法は小さいため、下側ローラ5が無
い場合に、上側ベース7が変位する量は僅かである。そ
こでこの例では、アーム225の長さを適宜に設定する
ことにより、上側ベース7の変位量を増幅している。こ
のようにすると、確実に下側ローラ5の有無を検出する
ことができる。
【0046】下側ローラ検出装置から警報信号が出力さ
れているときには、セラミックチップ分割装置を停止さ
せるかまたは非動作状態にするとともに、ブザーやラン
プ、または文字情報により下側ローラが無いことを表示
する。
【0047】また本実施例では、追従ベルト12が搬送
ベルト2から離れる方向に移動した後に、搬送ベルト2
または追従ベルト12に貼り付いたセラミックチップを
搬送ベルト2または追従ベルト12からそれぞれ掻き取
る第1及び第2の掻き取り器24及び25を備えてい
る。これら第1及び第2の掻き取り器24及び25は、
先端が対応するベルト2,12と接触するスクレーパ2
41及び251と該スクレーパをベルトに向かって付勢
するスクレーパ付勢機構とから構成される。そして各掻
き取り器24及び25に対しては、スクレーパ241,
251がベルト2,12に接触しているか否かを検出し
て、接触していないことを検出すると警報信号を発生す
るスクレーパ接触検出器が設けられている。
【0048】図7(A)は、第1及び第2の掻き取り器
24及び25の取付け状態の一例を示している。なおこ
の例では、追従ベルト12をガイドする追従ローラ13
2が、搬送ベルト2を駆動ガイドする駆動ローラ31よ
りも、搬送方向後方に配置された変形例である。このよ
うな構成にすると、追従ベルト12から掻き取り器24
によって掻き取ったセラミックチップを図示しないセラ
ミックチップ収納器に直接落下させることができる。第
1の掻き取り器24は、上側ベース7に取付けられてい
る。図7(A)では、第1の掻き取り器24が、追従ベ
ルト12に接触しない状態で描かれているが、実際には
図示しないスクレーパ付勢機構によって付勢されて、ス
クレーパ241の先端が追従ベルト12の表面に接触す
る。
【0049】第2の掻き取り器25は、図7(B)に示
すように、駆動ローラ31の下側に配置されており、ま
た第2の掻き取り器25はスクレーパ251によって掻
き取ったセラミックチップの落下方向を規制する落下方
向規制ガード252及び253を備えている。この落下
方向規制ガード252及び253は、スクレーパ251
によって掻き取ったセラミックチップが側方(紙面の厚
み方向)に飛び散らないようにセラミックチップの落下
方向を規制する。図7(C)には、第2の掻き取り器2
5が取付けられた主フレーム1の背面側の状態を示して
いる。第2の掻き取り器25は、主フレーム1に形成し
たガイド溝1aに嵌合されて上下方向に移動するスライ
ダ254に固定されている。このスライダ254は、一
端が主フレーム1に固定されたバネ255によって常時
上の方向に引っ張られている。その結果、第2の掻き取
り器25の本体が搬送ベルト2側に引っ張られて、スク
レーパ251の先端が搬送ベルトに押し付けられる。ガ
イド溝1aの斜め上側には、スライダ254の上端部に
設けた突起部254aによって駆動されるリミットスイ
ッチ256が取付けられている。スクレーパ251が磨
耗したり、外れたりした場合には、スライダ254が上
に移動して、その突起部254aがリミットスイッチ2
56をオンさせる。これによってスクレーパ251の磨
耗や外れを検出する。リミットスイッチ256がオンす
ると、警報信号発生手段23から警報信号が出力され
る。この例では、スライダ254、バネ255、ガイド
溝1aによってスクレーパ付勢機構が構成され、スライ
ダ254の突起部254aとリミットスイッチ256
と、警報信号発生手段23とによりスクレーパ接触検出
器が構成されている。なお第1の掻き取り器24に対し
ても、図7(C)に示した構造と同様のスクレーパ付勢
機構及びスクレーパ接触検出器が設けられている。本実
施例では、警報信号発生手段23を位置検出手段22の
出力と、第1及び第2の掻き取り器24及び25のスク
レーパ接触検出器の一部として兼用しているが、各検出
手段に対して別個に警報信号発生手段を設けてもよい。
またリミットスイッチ256の出力をそのまま警報信号
として、ブザーやランブ等の表示手段を作動させ、更に
その警報信号により装置を停止または非動作状態にする
ようにしてもよい。
【0050】以下本願明細書に記載した複数の発明のう
ち、いくつかの発明についてその構成要件を列挙する。
【0051】(1)長手方向と直交する方向に延びる複
数の分割スリットが前記長手方向に所定の間隔を開けて
形成されたセラミック基板を搬送する搬送ベルト2と、
前記搬送ベルトの上側に配置された上側ローラ10と、
上側ローラ10を含む複数のガイドローラ(131〜1
33)に案内されて前記搬送ベルトとの間で前記セラミ
ック基板を挟む追従ベルト12と、前記搬送ベルトの下
側に配置された下側ローラ5と、前記上側ローラと前記
下側ローラとの間で前記セラミック基板を前記分割スリ
ットに沿ってセラミックチップに分割するセラミックチ
ップ分割装置であって、前記追従ローラを案内する複数
のガイドローラは、追従ベルトが搬送ベルトから離れた
後も前記搬送ベルトの搬送方向に更に追従ベルトをガイ
ドするように配置され、前記追従ベルト12が前記搬送
ベルト2から離れた後に、前記搬送ベルトまたは前記追
従ベルトに貼り付いたセラミックチップを前記搬送ベル
トまたは前記追従ベルトからそれぞれ掻き取る第1及び
第2の掻き取り器(24,25)を設け、前記第1及び
第2の掻き取り器(24,25)を掻き取ったセラミッ
クチップがセラミックチップ収容器に直接落下する位置
に配置したことを特徴とする特徴とするセラミックチッ
プ分割装置。
【0052】(2)前記第1及び第2の掻き取り器(2
4,25)は、先端が対応するベルトと接触するスクレ
ーパ(241,251)と該スクレーパを前記ベルトに
向かって付勢するスクレーパ付勢機構(254,25
5)とから構成され、前記スクレーパが前記ベルトに接
触しているか否かを検出して接触していないことを検出
すると、警報信号を発生するスクレーパ接触検出器(2
54a,256,23)が更に設けられている上記
(1)に記載のセラミックチップ分割装置。
【0053】(3)前記スクレーパ付勢機構は、前記ス
クレーパが取り付けられた本体をガイドするガイド機構
と、前記本体を対応するベルトに向かう方向に移動させ
るように付勢するバネ部材とからなる上記(2)に記載
のセラミックチップ分割装置。
【0054】(4)前記スクレーパ接触検出器は、前記
本体をガイドするガイド機構の一部と、前記一部によっ
てオンオフされるスイッチ手段とからなる上記(3)に
記載のセラミックチップ分割装置。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、追従ベルトが搬送ベル
トから離れる方向に移動した後に、搬送ベルトまたは追
従ベルトに貼り付いたセラミックチップを搬送ベルトま
たは追従ベルトからそれぞれ掻き取る第1及び第2の掻
き取り器を設けたので、搬送ベルトまたは追従ベルトに
貼り付いたまま搬送ベルト及び追従ベルトが利用される
ことがなくなって、分割不良が発生する問題を解消でき
る利点がある。
【0056】またスクレーパ付勢機構を設けた場合に
は、その付勢範囲内においてスクレーパをベルトに押し
つけ続けることができるので、スクレーパがベルトに非
接触状態になって掻き取り不良が発生する率が少なくな
る利点がある。
【0057】更にスクレーパがベルトに接触しているか
否かを検出し、接触していないことを検出すると警報信
号を発生するスクレーパ接触検出器を設けた場合には、
スクレーパの磨耗または寿命を検出することができる
上、スクレーパの装着忘れや脱落も検出することができ
て、掻き取り不良の発生率を大幅に少なくすることがで
きる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックチップ分割装置の一実施例
の概略構成図である。
【図2】下側ローラ支持機構の要部斜視図である。
【図3】(A)は図2の下側ローラ支持機構の要部斜視
図であり、(B)は図2の下側ローラ支持機構の要部平
面図である。
【図4】下側ローラの支持条件の説明に用いる概念図で
ある。
【図5】上側ローラ支持機構の構造を示す断面図であ
る。
【図6】位置検出器の例を示す概念図である。
【図7】(A)は第1及び第2の掻き取り器及びの取付
状態の一例を示す図であり、(B)は図7(A)のB−
B線断面図であり、(C)は第2の掻き取り器のスクレ
ーパ付勢機構及びスクレーパ接触検出器の一例を示す図
である。
【図8】(A)はチップ抵抗器をに用いるセラミックチ
ップを製造する場合に用いるセラミック基板の一例を示
しており、(B)は図8(A)のB−B線断面図であ
り、(C)はセラミック基板を分割する際の状態を説明
するために用いる図である。
【符号の説明】
1 主フレーム 2 搬送ベルト 3 搬送ベルト駆動ガイド機構 4 第1のベルト張り調整装置 5 下側ローラ 6 下側ローラ支持機構 7 上側ベース 8 スライドガイド 9 荷重シリンダ 10 上側ローラ 11 上側ローラ支持機構 12 追従ベルト 13 追従ベルトガイド機構 14 第2のベルト張り調整装置 16 反転検出器 17 重なり検出器 18 基板搬送阻止装置 20 アーム 21 バネ 22 位置検出手段 23 警報発生手段 24 第1の掻き取り器 25 第2の掻き取り器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 嶋田 真人 富山県上新川郡大沢野町下大久保3158番地 北陸電気工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向と直交する方向に延びる複数の分
    割スリットが前記長手方向に所定の間隔を開けて形成さ
    れたセラミック基板を搬送する搬送ベルト(2)と、 前記搬送ベルトの上側に配置された上側ローラ(10)
    と、 上側ローラ(10)を含む複数のローラ(131〜13
    3)に案内されて前記搬送ベルトとの間で前記セラミッ
    ク基板を挟む追従ベルト(12)と、 前記搬送ベルトの下側に配置された下側ローラ(5)
    と、 前記上側ローラと前記下側ローラとの間で前記セラミッ
    ク基板を前記分割スリットに沿ってセラミックチップに
    分割するセラミックチップ分割装置であって、 前記追従ベルト(12)が前記搬送ベルト(2)から離
    れる方向に移動した後に、前記搬送ベルトまたは前記追
    従ベルトに貼り付いたセラミックチップを前記搬送ベル
    トまたは前記追従ベルトからそれぞれ掻き取る第1及び
    第2の掻き取り器(24,25)を具備することを特徴
    とするセラミックチップ分割装置。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2の掻き取り器(24,2
    5)は、先端が対応する前記ベルトと接触するスクレー
    パ(241,251)と該スクレーパを前記ベルトに向
    かって付勢するスクレーパ付勢機構(254,255)
    とから構成され、 前記スクレーパが前記ベルトに接触しているか否かを検
    出して接触していないことを検出すると警報信号を発生
    するスクレーパ接触検出器(254a,256,23)
    が更に設けられている請求項1に記載のセラミックチッ
    プ分割装置。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2の掻き取り器のうち掻き
    取ったセラミックチップが飛散する掻き取り器(25)
    には、前記スクレーパによって掻き取ったセラミックチ
    ップの落下方向を規制する落下方向規制ガード(25
    2,253)を備えている請求項1に記載のセラミック
    チップ分割装置。
  4. 【請求項4】長手方向と直交する方向に延びる複数の分
    割スリットが前記長手方向に所定の間隔を開けて形成さ
    れたセラミック基板を搬送する無端の搬送ベルトと、 前記搬送ベルトの上側に配置され且つ回転中心線が前記
    搬送ベルトの搬送方向と直交する方向に延びる上側ロー
    ラと、 前記上側ローラを回転自在に支持する上側ローラ支持機
    構を備えた上側ベース(7)と、 前記上側ベースに取付けられたガイドローラ及び前記上
    側ローラに案内されて前記搬送ベルトとの間で前記セラ
    ミック基板を挟む無端の追従ベルトと、 前記搬送ベルトの下側に配置され且つ回転中心線が前記
    搬送ベルトの搬送方向と直交する方向に延びる下側ロー
    ラと、 前記下側ローラを回転自在に支持する下側ローラ支持機
    構とを具備し、 前記上側ローラと前記下側ローラとの間で前記セラミッ
    ク基板を前記分割スリットに沿ってセラミックチップに
    分割するセラミックチップ分割装置であって、 前記追従ベルト(12)が前記搬送ベルト(2)から離
    れる位置よりも後方の位置に、前記搬送ベルトに貼り付
    いたセラミックチップを前記搬送ベルトから掻き取る第
    1の掻き取り器(24)と前記搬送ベルトに貼り付いた
    セラミックチップを前記搬送ベルトから掻き取る第2の
    掻き取り器(25)とが設けられていることを特徴とす
    るセラミックチップ分割装置。
  5. 【請求項5】前記第1及び第2の掻き取り器は、掻き取
    ったセラミックチップがセラミックチップ収容器に直接
    落下する位置に設けられていることを特徴とする請求項
    4に記載のセラミックチップ分割装置。
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