JPH08138234A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH08138234A
JPH08138234A JP27620394A JP27620394A JPH08138234A JP H08138234 A JPH08138234 A JP H08138234A JP 27620394 A JP27620394 A JP 27620394A JP 27620394 A JP27620394 A JP 27620394A JP H08138234 A JPH08138234 A JP H08138234A
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JP27620394A
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Yuzo Yamamoto
裕三 山本
Yoshiyuki Nahata
嘉之 名畑
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度記録に対応する為、低浮上量を容易に
する表面粗さが極めて小さなディスクであっても、耐久
性に優れ、かつ、環境安定性に優れた潤滑剤層を有する
磁気記録媒体を提供することにある。 【構成】 潤滑剤層が設けられた磁気記録媒体であっ
て、前記潤滑剤層は潤滑剤分子が当該媒体の最表面に固
定された固定潤滑剤分子と潤滑剤分子が当該媒体の最表
面には固定されていないフリー潤滑剤分子との混成でな
り、気相重合で形成されたものである磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体及びその
製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】一般に、磁気ディスク等の磁気記録媒体
では、支持体(基板)の上に磁性層がスパッタ等により
形成され、その上にカーボンや金属酸化物などの保護層
を設け、更にパーフルオロポリエーテル系の液体潤滑剤
が塗布されている。磁気記録媒体の耐久性は、潤滑剤層
の組成、厚さ、あるいは潤滑剤層の製法等に大きく左右
される。現在までに、それらに関する多くの技術が提案
されている。例えば、特開昭60−101715号公報
のように無機シリコン化合物保護層上にアミノシアン化
合物を塗布、次いでカルボキシル基含有フッ素化カーボ
ン系潤滑剤を塗布し、酸塩基反応を利用して界面に化学
結合させた潤滑剤層を形成する方法、あるいは特開昭6
1−113126号公報、特開昭61−248218号
公報、特開平5−166173号公報のように極性基を
持つ潤滑剤と極性基を持たない潤滑剤とを表面に塗布
し、潤滑剤層の下層を極性基を持つ潤滑剤で強く表面に
固定し、長期間の耐久性を確保しようとする技術が有
る。又、その他にも、特開昭62−114122号公
報、特開平1−171101号公報、特開平2−735
14号公報、特開平3−25720号公報、特開平3−
207020号公報、特開平4−102224号公報、
特開平4−286720号公報、特開平4−31181
2号公報、特開平6−20262号公報などの技術も有
る。
【0003】しかし、上記の潤滑剤層はディップコート
法やスピンコート法によって塗布される為、潤滑剤の濃
度変動や保護層の表面状態などが潤滑剤付着量に微妙に
影響し、その厚さの制御、引いては潤滑特性の安定化が
困難であった。更には、潤滑性能が経時的に劣化する問
題もあった。一方、パーフルオロポリエーテル系の潤滑
剤を塗布後にプラズマ処理して潤滑剤を保護層表面に固
定する技術(特開平5−174354号公報)や、フッ
素系ガスを保護層表面上で表面重合させることによっ
て、潤滑剤分子端を保護層表面に固定する技術(特開平
3−104015号公報、特開平4−311812号公
報、特開平6−220185号公報)が有る。
【0004】これらの中、前者の技術には塗布方式の不
安定性が依然として残っている。これに対して、後者の
技術は、パーフルオロポリエーテルの商業的合成法の代
表である光酸化重合法を応用し、潤滑剤分子を保護層表
面に固定したものである。すなわち、ヘキサフルオロプ
ロペン等のフッ素系ガスと酸素とを導入し、かつ、ディ
スク表面に直接レーザ光を照射し、ディスク表面上のみ
で光酸化重合(表面重合)させたものである。この表面
重合を進行させる為には、ディスクを−70〜−30℃
に冷却し、原料ガスを凝縮させる等の特別な操作が必要
である。又、重合が表面で起こる為に下記の問題が有
る。 (1) 保護層表面はミクロ的にはかなり不均一なの
で、表面エネルギの揺らぎ、微細突起・凹部の存在、化
学的活性部位の偏在等が原料ガス吸着・凝縮の揺らぎを
もたらし、重合反応がミクロ的に不均一に進行する。よ
って、ディスク全面にわたって均質・均一膜厚の潤滑剤
層の形成が難しく、安定した耐久性を発現できていな
い。 (2) 強力なレーザ光をディスク表面に照射する為、
照射部の磁性層や保護層の特性が変動や劣化の恐れがあ
る。 (3) 表面重合を行う為、又、レーザ光をディスク表
面に照射する為、枚葉処理となり、量産に適していな
い。 (4) 表面固定を促進する為、保護層表面の酸化、エ
ッチング、光・電磁波照射が必要で、工程が複雑にな
り、コスト高となる。 (5) ディスクを−30℃以下の極低温に冷却する必
要があり、反応効率を考慮すると、量産性やコストの点
で実用的でない。 (6) 多量のディスクを素早く冷却する為に、大がか
りな設備が必要である。 (7) 極低温から室温に短時間で戻すと、表面の微細
凹凸部に毛管凝縮現象で結露が生じるから、長時間かけ
て戻す必要があるので、生産効率が悪い。
【0005】加えて、高密度記録化に伴い、磁気ディス
ク回転の高速化や磁気ヘッドの浮上量の低下が図られて
おり、磁気ディスク表面に要求される耐磨耗性、耐久性
は年々高度なレベルが要求されている。
【0006】
【発明の開示】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、第1の目的は、高密度記録に対応する為、低浮
上量を容易にする表面粗さが極めて小さなディスクであ
っても、耐久性に優れ、かつ、環境安定性に優れた潤滑
剤層を有する磁気記録媒体を提供することにある。
【0007】第2の目的は、上記の特長を持つ磁気記録
媒体を量産性良く、かつ、生産安定性良く、しかも容易
に製造できる磁気記録媒体の製造方法を提供することに
ある。この本発明の目的は、潤滑剤層が設けられた磁気
記録媒体であって、前記潤滑剤層は潤滑剤分子が当該媒
体の最表面に固定された固定潤滑剤分子と潤滑剤分子が
当該媒体の最表面には固定されていないフリー潤滑剤分
子との混成でなり、気相重合で形成されたものであるこ
とを特徴とする磁気記録媒体によって達成される。
【0008】特に、支持体の上に磁性層が、磁性層の上
に保護層が、保護層の上に潤滑剤層が設けられてなる磁
気記録媒体であって、前記潤滑剤層は潤滑剤分子が保護
層表面に固定された固定潤滑剤分子と潤滑剤分子が固定
されていないフリー潤滑剤分子との混成でなり、この混
成潤滑剤層は気相重合で形成されたものであることを特
徴とする磁気記録媒体によって達成される。
【0009】尚、この磁気記録媒体における潤滑剤層の
厚さは2〜200Åで、この潤滑剤層おけるフリー潤滑
剤分子/固定潤滑剤分子が重量比で1/10〜10/1
(より好ましくは、2/5〜5/1)の割合であること
が好ましい。又、潤滑剤分子は、−(CF2O)n −の構造
単位を有するものを挙げることが出来る。又、保護層
は、炭素、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化タングステ
ン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、窒化ケイ素、窒化
ホウ素の群の中から選ばれる少なくとも一種以上の材料
で形成することが出来る。中でも、炭素で形成されたも
のが好ましい。
【0010】上記の磁気記録媒体は、潤滑剤層が設けら
れた磁気記録媒体の製造方法であって、前記潤滑剤層は
潤滑剤分子が当該媒体の最表面に固定された固定潤滑剤
分子と潤滑剤分子が当該媒体の最表面には固定されてい
ないフリー潤滑剤分子との混成からなり、前記混成潤滑
剤層を気相重合法により形成することを特徴とする磁気
記録媒体の製造方法によって得られる。
【0011】特に、支持体上に磁性層が、磁性層の上に
保護層が、保護層の上に潤滑剤層が設けられてなる磁気
記録媒体の製造方法であって、前記潤滑剤層は潤滑剤分
子が当該媒体の保護層表面に固定された固定潤滑剤分子
と潤滑剤分子が当該媒体の保護層表面に固定されていな
いフリー潤滑剤分子との混成からなり、前記混成潤滑剤
層はフッ化炭素系の重合性化合物と酸素との混合ガスに
紫外レーザを照射する気相重合法により形成され、気相
重合に際して前記紫外レーザを前記保護層に直接には照
射しないことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法によ
って得られる。
【0012】すなわち、本発明では、気相重合によって
潤滑剤を合成し、これを垂直方向に立てた、あるいは水
平方向に寝かせた磁気記録媒体の表面に析出することに
よって潤滑剤層が形成される。つまり、気相で重合した
フッ素系化合物(潤滑剤組成物)は拡散により表面に到
達して付着し、固定される。これによって潤滑剤層が形
成される。そして、この重合反応は気相中で進行するの
で、ディスク表面の不均一性に左右されず、又、表面凝
縮を促進させる為にディスクを冷却する必要がなく、生
産性にも優れている。
【0013】尚、この磁気記録媒体の製造方法におい
て、第1の気相重合工程で潤滑剤層を形成した後、その
上に第2の気相重合工程で潤滑剤層を形成する方法、す
なわち第1の気相重合工程で潤滑剤層を形成した後、一
度、チャンバ内に100Torr程度にまで大気を導入
し(あるいは、大気雰囲気に戻し)、その後第2の気相
重合工程で潤滑剤層を形成し、固定潤滑剤分子とフリー
潤滑剤分子との混成からなる混成潤滑剤層を形成するこ
とが好ましい。すなわち、このような複数ステップの気
相重合工程を経ることにより、固定(特に、化学結合に
よって潤滑剤分子が保護層表面に固定)潤滑剤分子とフ
リー潤滑剤分子との混成からなる混成潤滑剤層を効果的
に形成できる。気相重合に際しては、潤滑剤形成要素と
してフッ化炭素系の化合物、特にフッ化炭素系の重合性
化合物と酸素とが用いられる。重合性化合物と酸素との
割合(モル比)は1/0.5〜1/100が好ましい。
気相重合にはCVD(特に、光CVD)の技術が用いら
れる。このCVDに際して、温度は10〜90℃が好ま
しい。尚、第1の気相重合工程で潤滑剤層を形成した後
の気体(例えば、大気)を導入する工程において、導入
する気体の湿度は30〜90%のものであることが好ま
しい。
【0014】尚、潤滑剤層の厚さ、特にフリー潤滑剤分
子からなる潤滑剤層の厚さは、気相重合工程の条件(原
料ガス圧、光照射条件や時間)や気相重合工程の繰り返
し回数によって制御できる。以下、本発明について更に
説明する。本発明のように固定潤滑剤分子とフリー潤滑
剤分子との混成でなる混成潤滑剤層を気相重合で形成し
た磁気ディスクは、極性基を持つ潤滑剤と極性基を持た
ない潤滑剤とからなる混成潤滑剤層を塗布により設けた
従来の磁気ディスクに比べて、CSSテストが高いレベ
ルで安定したものであり、格段に優れた特性を示すこと
が判明した。本発明による混成潤滑剤層の分子構造につ
いては完全には判っていない。又、従来の潤滑剤層との
構造差も現時点では解明していないが、混成潤滑剤層を
気相重合で形成することが耐久性の向上には重要である
ことが判った。
【0015】本発明のポイントは、気相重合で潤滑剤層
を形成し、かつ、潤滑剤層が保護層などに固定された固
定潤滑剤分子と保護層に固定されていないフリーなフリ
ー潤滑剤分子とが共存している点にある。例えば、フリ
ーな潤滑剤分子が存在しなかった場合には、ファインな
表面粗度を与えるテクスチャ表面を持つものでは、CS
Sテストにおいて摩擦係数が大きくなり、昨今のニーズ
を満たさない。すなわち、特開平6−220185号公
報などで提案されている末端が固定された固定潤滑剤分
子のみで潤滑剤層を形成した場合には、CSSテストに
優秀な成績が得られなかった。実験を繰り返した結果、
フリー潤滑剤分子層を気相重合で形成させる点がポイン
トで、この割合(フリー潤滑剤分子/固定潤滑剤分子)
は重量比で1/10〜10/1、望ましくは2/5〜5
/1であることが好ましかった。
【0016】潤滑剤層は厚すぎるとスペーシングロスが
大きくなり、逆に、薄すぎると潤滑効果が乏しいことか
ら、潤滑剤層の厚さは2〜200Åが好ましい。潤滑剤
層の厚さの上限値のより好ましい値は100Å、もっと
好ましい値は約80Å、更に好ましい値は約50Åであ
る。潤滑剤層の厚さの下限値のより好ましい値は10
Å、もっと好ましい値は約20Åである。
【0017】潤滑剤層は気相重合で形成される。本発明
において、気相重合とは、反応物質が気相に保たれてい
て、重合反応(特に、高分子量化)が気相のみで起こる
反応を意味する。例えば、プラズマ重合やCVD(特
に、光CVD)によって行われる。光CVDで行う場
合、レーザ光を被析出物体表面には直接照射せず、原料
ガス中にのみ照射して行う。
【0018】光CVDを行う場合、光源には、例えば紫
外線か赤外線が用いられる。これらは、各々の持ってい
る光子エネルギが異なることから、次の相違点がある。
先ず、引き起こされる化学反応が異なる。例えば、炭酸
ガス等の赤外レーザを用いる場合、反応は振動励起で起
きる。この場合、光励起エネルギは炭酸ガスレーザ(波
長10.6μm)で約3kcal/molであり、化学
結合(炭素−炭素の一重結合、二重結合や三重結合、炭
素−酸素結合)を切るには不充分である。又、基本的に
振動励起による反応であるから、本質的に熱反応と同じ
であり、サイドリアクションが起きる。この為、目的外
のものが出来る恐れが有る。一方、紫外レーザを用いた
場合、電子励起により反応が起きるから、化学結合を一
光子の吸収で切ることが出来、光化学反応が容易に起き
る。かつ、熱反応の関与は極めて低く、サイドリアクシ
ョンの恐れが低い。この為、潤滑剤を得るのに、フッ素
化合物を光分解し、重合させるには、紫外レーザを用い
ることが好ましい。
【0019】気相重合にはフッ化炭素系の化合物を用い
る。例えば、モノフルオロエチレン、ジフルオロエチレ
ン、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、
モノフルオロプロピレン、ジフルオロプロピレン、トリ
フルオロプロピレン、テトラフルオロプロピレン、ペン
タフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレン、モ
ノフルオロブテン、ジフルオロブテン、トリフルオロブ
テン、テトラフルオロブテン、ペンタフルオロブテン、
ヘキサフルオロブテン、モノフルオロペンテン、ジフル
オロペンテン、トリフルオロペンテン、テトラフルオロ
ペンテン、ペンタフルオロペンテン、ヘキサフルオロペ
ンテン、パーフルオロ−1−ペンテン、モノフルオロブ
タジエン、ジフルオロブタジエン、トリフルオロブタジ
エン、テトラフルオロブタジエン、ペンタフルオロブタ
ジエン、ヘキサフルオロブタジエン等が用いられる。勿
論、これ以外の重合性フッ化炭素を用いることも出来
る。又、一種類のみでなく、二種類以上を併用できる。
【0020】又、フッ化炭素系の化合物のみでなく、酸
素を併用することが好ましい。例えば、モル比(フッ化
炭素/酸素)で1/0.5〜1/100(より好ましく
は1/1〜1/10、更に好ましくは1/2〜1/5)
の割合にした重合性化合物と酸素とを用いることが出来
る。これにより、効率良く潤滑剤成分(パーフルオロポ
リエーテル)を生成できる。例えば、上記割合が1/1
00より低いと、レーザー光の吸収効率が低下して好ま
しくない。
【0021】気相重合の雰囲気ガス圧は1〜1000T
orr、より好ましくは10〜200Torr、更に好
ましくは50〜150Torrが好ましい。圧力が高す
ぎても低すぎても、重合反応が起こり難い。上記原料ガ
スはAr,He,N2 ,H2 等のキャリアガスで搬送で
きる。このキャリアガスは原料ガスに対してモル比で等
量〜数百倍量まで変化させることが出来る。キャリアー
ガスの導入量は1〜2000Torrで良い。
【0022】ディスク基板温度は10〜90℃に設定さ
れていることが好ましい。10℃未満の温度では本発明
の潤滑剤層が得られず、90℃を越えた温度でも本発明
の潤滑剤層が得られ難い。より好ましい温度は約15〜
50℃である。光酸化による気相重合によって潤滑剤層
を形成する方法は、例えばレーザ透過窓をもったチャン
バ内の下部に複数のディスク基板を一定間隔にセット
(立設)する。そして、一度、チャンバ内を真空ポンプ
で排気し、この後パーフルオロオレフィン等の重合性フ
ッ化炭素と酸素とを原料ガスとして導入する。次に、レ
ーザ光、例えばエキシマレーザ光をディスク基板上部と
チャンバ天井との間の空間を透過する(ディスク基板に
は当たらない)ように照射する。尚、レーザ光とディス
ク基板との間の距離は大きい方が好ましい。このように
して第1の気相重合により潤滑剤層を形成する。この
後、チャンバ内に大気、特に雰囲気湿度が30〜90
%、より好ましくは40〜90%の大気を導入(チャン
バ内に、少なくとも100Torr程度以上に大気を導
入)し、そして、再度、チャンバ内を真空ポンプで排気
し、次いでパーフルオロオレフィン等の重合性フッ化炭
素と酸素とを原料ガスとして導入し、例えばエキシマレ
ーザ光を前記のように照射する。これを必要に応じて繰
り返して潤滑剤層を形成する。尚、2度目のCVD工程
と3度目のCVD工程との間では、チャンバ内に湿度が
30〜90%大気を導入しても、しなくても良い。
【0023】潤滑剤層は磁性層上に直接設けられても良
いが、保護層上に設けた方が好ましい。金属薄膜型の磁
性層を有する記録媒体では、磁性層を保護する観点から
保護層を設けることが一般的に行われている。この保護
層は、耐磨耗性の観点から硬度の高いものが選ばれる。
例えば、Al,Si,Ti,Cr,Zr,Nb,Mo,
Ta,W等の金属の酸化物、窒化物、炭化物、あるいは
カーボンやボロンナイトライド等が挙げられる。この他
にも、例えば特開平5−217154号公報、特開平5
−217156号公報、特開平5−225555号公
報、特開平5−225557号公報、特開平5−282
661号公報、特開平6−25840号公報、特願平4
−268952号明細書、特願平5−1720号明細
書、特願平5−217156号明細書、特願平5−40
142号明細書に開示されているものを用いることが出
来る。中でも好ましいものは炭素、炭化ケイ素、炭化ホ
ウ素、炭化タングステン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウ
ム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、あるいはこれらの材料の
複合されたものである。特に好ましいものはカーボン、
特にダイヤモンドライクカーボンである。この保護層
は、厚さが5〜25nmが好ましい。保護層は、スパッ
タ等のPVD手段により形成できる。
【0024】保護層の下には金属薄膜型の磁性層がスパ
ッタ等のPVD手段により20〜50nm厚さ設けられ
る。磁性層を形成する材料は、例えばCoCr,CoN
i,CoCrX,CoNiX,CoWX(Xとしては、
Ta,Pt,Au,Ti,V,Cr,Ni,W,La,
Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Li,Si,
B,Ca,As,Y,Zr,Nb,Mo,Ru,Rh,
Ag,Sb,Hf等から選ばれる一種あるいは二種以
上)等で表されるCoを主成分とするCo系の磁性合金
が挙げられる。
【0025】磁性層は支持体上に設けられる。支持体
は、磁性を有するものでも非磁性のものでも良いが、一
般的には非磁性のものが用いられる。例えば、カーボ
ン、強化ガラス、結晶化ガラス、アルミニウム及びアル
ミニウム合金、チタン及びチタン合金、セラミックス、
樹脂、あるいは前記材料の複合材料が用いられる。中で
も、ガラス状カーボン製の基板は得られる混成潤滑剤層
の膜厚の均一性が良く、基板として好ましい。
【0026】
【実施例】 〔実施例1〕密度1.5g/cm3 のガラス状カーボン
製の基板(サイズ1.8インチ、厚さ25ミル)1を研
磨し、中心線平均粗さRaを1.0nmにした。この
後、テクスチャ処理(Al−Si合金をスパッタ)して
Raを15Åにした。
【0027】この後、DCマグネトロンスパッタにより
Arガス雰囲気中で50nm厚さのCr下地層2を基板
表面に設け、次いで40nm厚さのCoCrTa系の磁
性層3を設けた。続いて、ガラス状カーボン製ターゲッ
トを装着した対向ターゲット型のスパッタ装置を用い、
室内を排気し、そして2mTorrのガス圧となるよう
Arガスを導入し、磁性層上に200Å厚のガラス状カ
ーボンからなる保護層4を設け、磁気ディスク原体Dを
得た。
【0028】この磁気ディスク原体DをCVD装置のチ
ャンバ6内に所定の間隔を設けて図2に示すように立設
し、チャンバ6内を5×10-2Torrに排気した後、
分圧が10Torrのヘキサフルオロプロペンと60T
orrの酸素とを導入し、ArFエキシマレーザ(波長
193nm)からのレーザ光(パワー150mJ、繰り
返し速度2Hz)を12分間かけて1500パルス照射
した。尚、この間、磁気ディスク原体Dを回転してい
た。
【0029】この後、チャンバ6内に100Torrの
大気(湿度60%)を導入した。大気導入後、再び、チ
ャンバ6内を1×10-2Torrに排気した後、分圧が
10Torrのヘキサフルオロプロペンと60Torr
の酸素とを導入し、上記と同じレーザ光を12分間かけ
て1500パルス照射した。尚、レーザ光は磁気ディス
ク原体Dに直接照射されないよう、図2中、矢印方向に
照射した。又、上記光CVD処理に際して、磁気ディス
ク原体Dの温度は室温(22℃)であった。
【0030】以上の工程により、磁気ディスク原体Dの
表面には、磁気ディスク原体Dの保護層表面に化学結合
により分子の一部が固定された固定潤滑剤分子と、潤滑
剤分子が表面には固定されていないフリー潤滑剤分子と
の混成からなる混成潤滑剤層5が形成された。尚、混成
潤滑剤層5が固定潤滑剤分子とフリー潤滑剤分子との混
成からなることは、フッ素系溶剤で10分間超音波洗浄
することによる重量減少により確認された。かつ、潤滑
剤分子が残存していることはESCA(VGサイエンス
社製のESCALAB 200C、AlKα線使用)分
析により確認された。又、混成潤滑剤層5についてのE
SCA分析によればC1sについて294.8〜250e
Vにピークが認められ、これは市販の潤滑剤の−(CF
2O)n −(CF2CF2O)m −の(CF2O)n ユニットのC1sス
ペクトルと一致したので、潤滑剤分子は−(CF2O) n
の構造単位を有するものであると考えられる。但し、−
CF2O−由来と考えられるC1s,F1s,O1sのスペクトル
強度比は、C:F:O=1.0:5.21:2.86な
ので、−(CF2O)n −の構造単位以外のものが存在する
可能性もある。
【0031】〔実施例2〜16〕実施例1の光CVD処
理を表−1の条件に変更した以外は実施例1に準じて行
い、磁気ディスクを得た。尚、CVD工程の繰り返しの
度にチャンバ6内に100Torrの大気(湿度60
%)を導入し、そして排気し、反応ガスを導入した。
【0032】 表−1 原料ガス X/O2 ガス圧 温度 大気 CVD繰 レーザ光 基板 モル比 Torr ℃ 湿度% 返回数 照射回数 材料 実施例1 X1+O2 10/60 70 22 60 2 3000 C 実施例2 X1+O2 10/60 70 22 60 3 4500 C 実施例3 X1+O2 10/60 70 22 60 4 6000 C 実施例4 X1+O2 10/60 70 22 60 8 12000 C 実施例5 X1+O2 10/60 70 22 45 8 12000 C 実施例6 X1+O2 10/60 70 22 67 8 12000 C 実施例7 X1+O2 10/60 70 30 60 4 6000 C 実施例8 X1+O2 10/60 70 22 60 4 6000 G1 実施例9 X1+O2 10/60 70 22 60 4 6000 G2 実施例10 X1+O2 10/60 70 22 60 4 6000 NiP/Al 実施例11 X1+O2 10/60 70 22 60 4 6000 Ti 実施例12 X2+O2 10/60 70 22 60 4 6000 C 実施例13 X2+O2*25/75 100 22 60 4 6000 C 実施例14 X3+O2 10/60 70 22 60 4 6000 C 実施例15 X4+O2 10/60 70 22 60 4 6000 C 実施例16 X5+O2 10/60 70 22 60 4 6000 C X1;ヘキサフルオロプロペン X2;1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペン X3;テトラフルオロエチレン X4;ヘキサフルオロ−1,3−ブタジエン X5;ヘキサフルオロプロピレン+テトラフルオロエチレン(1:1) O2*;O2+Ar(1:1) C;カーボン G1;強化ガラス G2;結晶化ガラス 〔比較例1〕Ni−PメッキしたAl基板に実施例1に
準じたテクスチャ処理、下地層、磁性層および保護層の
成膜を行い、磁気ディスク原体を得た。この磁気ディス
ク原体をチャンバ内に配置し、真空排気した後、ヘキサ
フルオロプロペンと酸素との混合ガス(1:1)を10
0Torr導入し、そして磁気ディスク原体表面にAr
Fエキシマレーザ(波長193nm)からのレーザ光
(パワー150mJ、繰り返し速度2Hz)を照射し、
潤滑剤層を形成した。
【0033】〔比較例2〕Ni−PメッキしたAl基板
に実施例1に準じたテクスチャ処理、下地層、磁性層お
よび保護層の成膜を行い、磁気ディスク原体を得た。こ
の磁気ディスク原体をチャンバ内に配置し、−50℃に
冷却すると共に真空排気し、CF2CF=CF2 と酸素との混合
ガス(3:1)を100Torr導入し、又、1Tor
rのCF3OCF 3 を導入し、炭酸ガスレーザ(1.06μ
帯、971.9cm-1)からのレーザ光(パワー300
mJ、繰り返し速度0.7Hz)を12分間磁気ディス
ク原体表面に照射し、潤滑剤層を形成した。
【0034】〔比較例3〕Ni−PメッキしたAl基板
に実施例1に準じたテクスチャ処理、下地層、磁性層お
よび保護層の成膜を行い、磁気ディスク原体を得た。こ
の磁気ディスク原体をパーフルオロポリエーテル系潤滑
剤(モンテカチーニ社製のFomblinAM200
1)溶液に浸漬した。この後、取り出し、低圧水銀灯
(150W)を設けた箱型チャンバ内に寝かせてセット
し、真空排気した後、10Torrのヘキサフルオロエ
タン及び10Torrのフッ素を導入し、更に3Tor
rのペルフルオロプロペンを導入し、ArFエキシマレ
ーザ(波長193nm)からのレーザ光(パワー150
mJ、繰り返し速度2Hz)を石英レンズを介して集光
・照射し、誘電破壊を5分間行い、ラジカル処理を行っ
た。尚、この間、低圧水銀灯を点灯し、磁気ディスク原
体に直接照射した。
【0035】〔比較例4〕実施例1の磁気ディスク原体
に活性基を持つパーフルオロポリエーテル系潤滑剤(ダ
イキン工業社製のDemnumSP)溶液をディップコ
ート法により塗布し、この後150℃で30分間かけて
焼き付けた。冷却後、フッ素系溶剤で10分間超音波洗
浄した。この後、化学的に不活性なパーフルオロポリエ
ーテル系潤滑剤(ダイキン工業社製のDemnumS−
100)溶液をディップコート法により塗布した。
【0036】〔比較例5〕Ni−PメッキしたAl基板
に実施例1に準じたテクスチャ処理、下地層、磁性層お
よび保護層の成膜を行い、磁気ディスク原体を得た。こ
れをチャンバ内にセットし、真空排気した後、5Tor
rのテトラフルオロメタンを導入し、炭酸ガス赤外レー
ザ光をレンズで集光し、磁気ディスク原体に照射し、潤
滑剤層を形成した。
【0037】〔特性〕上記各例で得た磁気ディスクにつ
いて、潤滑剤層の厚さ、及び潤滑剤層おけるフリー潤滑
剤分子/固定潤滑剤分子(重量比)との割合を調べたの
で、その結果を表−2に示す。又、得られた磁気ディス
クのCSSテスト及びグライドハイトテストGHTにつ
いても、その結果を表−2に示す。
【0038】 表−2 潤滑剤層の厚さ フリー潤滑剤分子 CSSテスト GHT Å /固定潤滑剤分子 実施例1 29 9/20 0.50 S 実施例2 38 18/20 0.45 S 実施例3 55 35/20 0.33 S 実施例4 78 58/20 0.26 S 実施例5 22 3/19 0.80 S 実施例6 85 64/21 0.26 S 実施例7 49 30/19 0.27 S 実施例8 53 33/20 0.35 A 実施例9 54 35/19 0.35 A 実施例10 57 37/20 0.36 A 実施例11 55 35/20 0.33 A 実施例12 58 38/20 0.37 S 実施例13 58 38/20 0.41 S 実施例14 45 27/18 0.42 S 実施例15 48 29/19 0.40 S 実施例16 53 33/20 0.51 S 比較例1 17 0/17 1.7 C 比較例2 35 0/35 1.5 C 比較例3 1/46 2.7 C 比較例4 18 7/11 2.1 A 比較例5 0/15 3.1 C *CSSテスト;ヤマハ社製の薄膜ヘッドを用い、ヘッ
ド荷重3.5g、ヘッド浮上量2.8μインチ、450
0rpmで5秒間稼働、5秒間停止のサイクルを2万回
繰り返して行い、その際の静摩擦係数の増加を調べた。
【0039】*GHT ;PROQUIP社製MG
150Tを用い、50%スライダヘッドを用いて行っ
た。1.2μインチの浮上高さの通過率が90%以上の
ものをS、通過率が50〜90%のものをA、通過率が
30〜50%のものをB、通過率が30%以下のものを
Cで表示した。この表−2から、本発明になるものは、
1.2μインチの極めて厳しいGHT特性を満たし、か
つ、CSSテストに優れた結果を示していることが判
る。すなわち、ヘッドと磁性層との間のスペーシングロ
スを少なく出来、電磁変換特性に優れたのみならず、耐
久性にも優れたものである。
【0040】これに対して、固定潤滑剤分子とフリー潤
滑剤分子との混成で潤滑剤層が形成されていても、塗布
方式が用いられた比較例4のものでは、CSS特性が悪
い。又、磁気ディスク原体を冷却し、光CVDにより潤
滑剤層を形成した比較例2のものでは、潤滑層にムラが
あり、GHT特性が悪い。又、光を磁気ディスク原体に
照射し、表面重合により潤滑剤層を形成した比較例1の
ものは、潤滑層にムラがあり、GHT特性が悪い。
【0041】又、潤滑剤を塗布し、次いでプラズマ処
理、紫外線照射により潤滑剤層を形成した比較例3のも
のは、本発明で目的とした表面粗さの小さいテクスチャ
表面では充分なCSS特性を発現できない。又、保護層
表面をフッ素ラジカルで処理した比較例5のものもCS
S特性が悪い。
【0042】
【効果】本発明によれば、気相重合によって得られた混
成潤滑剤層が極めて安定した高レベルのCSS耐久性を
示し、又、超低グライドハイト特性を達成できる。特
に、表面粗さが小さいテクスチャを持つものでも、充分
に満足できるCSS特性を示す。
【0043】又、上記の特長を持つ磁気記録媒体を量産
性良く、かつ、生産安定性良く、しかも容易に製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる磁気記録媒体の概略図
【図2】本発明になる磁気記録媒体の製造の概略図
【符号の説明】
1 カーボン製基板 2 下地層 3 磁性層 4 保護層 5 混成潤滑剤層 D 磁気ディスク原体

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑剤層が設けられた磁気記録媒体であ
    って、前記潤滑剤層は潤滑剤分子が当該媒体の最表面に
    固定された固定潤滑剤分子と潤滑剤分子が当該媒体の最
    表面には固定されていないフリー潤滑剤分子との混成で
    なり、気相重合で形成されたものであることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 潤滑剤層の厚さが2〜200Åであり、
    この潤滑剤層おけるフリー潤滑剤分子/固定潤滑剤分子
    が重量比で1/10〜10/1の割合であることを特徴
    とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 潤滑剤分子は、−(CF2O)n −の構造単
    位を有するものであることを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 支持体の上に磁性層が、磁性層の上に保
    護層が、保護層の上に潤滑剤層が設けられてなる磁気記
    録媒体であって、固定潤滑剤分子が保護層表面に固定さ
    れてなることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれか
    に記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 保護層は、炭素、炭化ケイ素、炭化ホウ
    素、炭化タングステン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウ
    ム、窒化ケイ素、窒化ホウ素の群の中から選ばれる少な
    くとも一種以上の材料で形成されてなることを特徴とす
    る請求項4記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 潤滑剤層が設けられた磁気記録媒体の製
    造方法であって、前記潤滑剤層は潤滑剤分子が当該媒体
    の最表面に固定された固定潤滑剤分子と潤滑剤分子が当
    該媒体の最表面には固定されていないフリー潤滑剤分子
    との混成からなり、前記混成潤滑剤層を気相重合法によ
    り形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 支持体上に磁性層が、磁性層の上に保護
    層が、保護層の上に潤滑剤層が設けられてなる磁気記録
    媒体の製造方法であって、前記潤滑剤層は潤滑剤分子が
    当該媒体の保護層表面に固定された固定潤滑剤分子と潤
    滑剤分子が当該媒体の保護層表面に固定されていないフ
    リー潤滑剤分子との混成からなり、前記混成潤滑剤層は
    フッ化炭素系の重合性化合物と酸素との混合ガスに紫外
    レーザを照射する気相重合法により形成され、気相重合
    に際して前記紫外レーザを前記保護層に直接には照射し
    ないことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】 第1の気相重合工程で潤滑剤層を形成し
    た後、その上に第2の気相重合工程で潤滑剤層を形成す
    ることにより、固定潤滑剤分子とフリー潤滑剤分子との
    混成からなる混成潤滑剤層を形成することを特徴とする
    請求項6または請求項7記載の磁気記録媒体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 気相重合に際してフッ化炭素系の化合物
    を用いることを特徴とする請求項6〜請求項8いずれか
    に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  10. 【請求項10】 気相重合に際してフッ化炭素系の重合
    性化合物と酸素とを用い、重合性化合物と酸素との割合
    (モル比)が1/0.5〜1/100であることを特徴
    とする請求項6〜請求項9いずれかに記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
  11. 【請求項11】 気相重合は光照射によるものであり、
    この光は潤滑剤層が形成される被析出物体表面には直接
    照射せず、原料ガス中にのみ照射して行うことを特徴と
    する請求項6〜請求項10いずれかに記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
  12. 【請求項12】 気相重合がCVDによることを特徴と
    する請求項6〜請求項11いずれかに記載の磁気記録媒
    体の製造方法。
  13. 【請求項13】 気相重合が光CVDによることを特徴
    とする請求項6〜請求項11いずれかに記載の磁気記録
    媒体の製造方法。
  14. 【請求項14】 温度が10〜90℃の条件下で行われ
    ることを特徴とする請求項6〜請求項13いずれかに記
    載の磁気記録媒体の製造方法。
  15. 【請求項15】 気相重合工程で潤滑剤層を形成した
    後、相対湿度30〜90%の気体を導入し、その後再び
    気相重合工程で潤滑剤層を形成することを特徴とする請
    求項6〜請求項14いずれかに記載の磁気記録媒体の製
    造方法。
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US08/555,409 US5741577A (en) 1994-11-10 1995-11-09 Magnetic recording medium having a lubricant layer with a specified structure of a specified perfluoropolyether lubricant
DE1995142018 DE19542018A1 (de) 1994-11-10 1995-11-10 Magnetaufzeichnungsmedium und Verfahren zu dessen Herstellung

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