JPH081374A - 白金装飾品用ろう付合金 - Google Patents

白金装飾品用ろう付合金

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JPH081374A
JPH081374A JP15914094A JP15914094A JPH081374A JP H081374 A JPH081374 A JP H081374A JP 15914094 A JP15914094 A JP 15914094A JP 15914094 A JP15914094 A JP 15914094A JP H081374 A JPH081374 A JP H081374A
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JP
Japan
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platinum
brazing
alloy
hardened
tin
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Application number
JP15914094A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Takarasawa
勝幸 宝沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 白金合金は勿論、特に、いわゆる硬化白金を
良好にろう付けし得る白金装飾品用ろう付け合金を提供
する。 【構成】 すず25〜50wt%、残部が銀からなることによ
り、融点を 300〜 690℃とすると共に、かつ色調を白金
合金及び硬化白金と同系色で光沢を有するものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白金(Pt)又は白金
合金からなる白金装飾品のろう付けに用いるろう付合金
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、白金装飾品用ろう付合金として
は、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、ニッケル(N
i)、金(Au)等を主成分とし、溶融温度 950〜1100
℃のものが主に使われている。又、低融点のものでも 7
50〜 900℃の作業温度を必要としている。一方、白金装
飾品の材料としては、純白金は軟らかいため傷がつき易
く、曲げ強度等も弱いので使用されず、もっぱら白金合
金、即ちPt85%、Pt90%又は95%等と、Pd、Ni
その他との合金が、一般に使用されている。これらの白
金合金は、剛性も充分あり、硬さ、引張強さ及び伸びも
高温でろう付けしても、ジュエリーパーツとして使用に
耐え得る強度を持っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
白金装飾品用ろう付合金は、白金合金のろう付けでは問
題ないものの、最近使用されるようになった白金99.8wt
%以上の純度(通常、白金1000と呼ぶ)で相当の強度を
もつ、いわゆる硬化白金(例えば田中貴金属工業株式会
社製RPP)のろう付けでは、ろう付け温度( 900〜11
00℃)で加熱すると焼鈍され、軟らかくなってしまう不
具合がある。すなわち、装飾品として使用するには、ビ
ッカース硬さで 130以上を要望されているが、 900℃の
温度でろう付けすると、焼鈍されてHv60〜70に低下し
てしまう。一方、硬化白金は、その熱処理温度と硬さの
関係を示す図1からも明らかなように、Hv 130以下に
ならないようにろう付けするためには、 700℃以下の温
度でろう付けを行う必要がある。従って、ろう付合金の
融点は 300〜 700℃の範囲のものが望ましい。ここで、
融点の下限を 300℃とするのは、商品として使用環境を
考えた時に、常識的に保証しておくべきだからである。
又、ろう付合金として重要な点は、色調である。白金独
特の輝きを低下させないと同時に、違和感のあるもので
は使用できないので、ろう付合金も白金と同系色にする
必要がある。本発明は、Agをベースとして各種合金を
試作し、ろう付け性と、台材の硬さを調べた結果、Ag
−Sn合金、Ag−Sn−Au合金、Ag−Cd−Sn
合金、Ag−Sn−In合金が適していることを知見し
てなされたもので、白金合金は勿論、特に、いわゆる硬
化白金を良好にろう付けし得る白金装飾品用ろう付合金
の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の白金装飾品用ろう付合金は、すず25
〜80wt%、残部が銀からなることを特徴とする。第2の
白金装飾品用ろう付合金は、金 0.5〜30wt%、すず30〜
80wt%、残部が銀からなることを特徴とする。第3の白
金装飾品用ろう付合金は、カドミウムとすずの合計25〜
90wt%、残部が銀からなることを特徴とする。又、第4
の白金装飾品用ろう付合金は、インジウムとすずの合計
が30〜80wt%、残部が銀からなることを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明の各白金装飾品用ろう付合金において
は、融点を 300〜 690℃の範囲に設定することができ、
かつ色調が白金合金及び硬化白金と同系色で、光沢を有
するものとなる。一方、第1の白金装飾品用ろう付合金
において、すずが25wt%未満であると、融点が 700℃よ
り高くなり、80wt%を超えると、ろう材の強度が弱くな
る。第2の白金装飾品用ろう付合金において、金が 0.5
wt%未満であると、第1の白金装飾品用ろう材と同等の
ものとなり、30wt%を超えると、白色でなく黄色味を帯
びてくる為、白金装飾用には向かない。又、すずが30wt
%未満であると、融点が高くなり、ろう付温度が 700℃
を超える為、白金が軟化する傾向となり、80wt%を超え
ると、融点は低くなると同時にろう材の強度が弱くなる
為、信頼度が低くなる。第3の白金装飾品用ろう付合金
において、カドミウムとすずの合計が25wt%未満である
と、融点が高く、ろう付温度が 700℃を超えてしまい、
90wt%を超えると、ろう材が軟らかくなり接合強度が心
配となる。第4の白金装飾品用ろう付合金において、す
ずとインジウムの合計が30wt%未満であると、融点が高
くろう付温度が 700℃以上となり、80wt%を超えると、
ろう材が軟化し強度が弱くなる。上記各白金装飾品用ろ
う付合金は、Agパイプ中にSn線、Cd−Sn合金線
又はIn線を挿入するか、Ag/Au合金パイプ中にS
n腺を挿入し、 0.3mmまで冷間加工にてダイス引きして
複合線としたもので、この複合線を所要のフラックスと
共に白金合金又は硬化白金のろう付け個所にトーチろう
付けにて差しろうすることによりろう付合金として機能
するものである。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例についで従来例と共に
説明する。
【0007】
【実施例1】表1に示すように、内、外径を変えた長さ
1mの各種のAgパイプの中に、その内径に対応させて
直径を変えた長さ 1.2mの各種のSn線を挿入した後、
直径0.3mmまで冷間加工にてダイス引きし、AgとSn
が表1に示す各種の重量比となる複合線を作製した。こ
れらの複合線を所要のフラックス(例えば田中貴金属工
業株式会社製タナカフラックスB・C)と共に、厚さ
0.5mm、幅5mm、長さ50mmの2枚の硬化白金板(Hv 16
0)のつき合わせろう付け個所に介装した後、トーチろ
う付けした結果、表1に示すようになった。
【0008】
【表1】
【0009】表1から判るように、すず25〜80wt%、残
部が銀からなるものでは、融点が700℃未満となり、か
つ色調が白金合金及び硬化白金と同系色で光沢を有する
ものとなり、更に、ろう付け部(接合個所の近傍)の引
張強さがあまり低下せず、ジュエリーパーツとしての信
頼性が損なわれる(ネックレスやブローチ等が切れて紛
失する。)ことがない。
【0010】
【実施例2】表2に示すように、AuAg67%パイプに
Snを挿入し、AuAg67に対するSnの配合を変えて
各種のろう材を作成し、トーチろう付けにて白金の上に
差しろうを行った。結果、テストNo.1に示した様に 700
℃を超えるろう付け温度では白金が軟化してしまうがそ
れ以下の温度ではうまくろう付けができている。
【0011】
【表2】
【0012】表2から判るように、AuとAgの比を
1:3とした理由は、Auがこれより多いと黄色味を帯
びてきて白金ろう付けには向かなくなる為である。又、
Auを添加した理由は耐食性が良くなる為で特に耐食性
の要求される場合はこの合金が使える。従って、できる
だけ多くのAuを添加した白金合金を得る目的でAuと
Agの比を1:3としたものである。
【0013】
【実施例3】表3に示すように、CdSn67%共晶合金
をφ3.85、φ3.04、φ2.02の線に加工し、 1.2mの直線
を外径φ 4.2、内径φ 4.0、φ 3.2、φ 2.2、長さ1m
のAgパイプに挿入して冷間加工にてφ 0.6mmまで加工
し、巾5mm、厚さ 0.5mm、長さ50mmの白金板2枚をつき
あわせてトーチろう付けにより差しろうしたものについ
てその硬さ及びろう付け強度を調べた。
【0014】
【表3】
【0015】表3から判るように、テストNo.1のように
ろう付け温度 700℃を超えるものは白金が軟化しHv 1
30を下まわる為不合格となり、CdとSn合計90%を超
えるとろう付け強度が10kg/mm2を下廻る事が予測され使
用できないことが判った。
【0016】
【実施例4】表4に示すように、InSn50%共晶合金
線φ 3.7、φ 3.5、φ 2.8、φ2.47を作り各 1.2mを直
線に加工し、外注φ 4.2、内径φ 3.9、φ 3.7、φ 3.
0、φ2.6のAgパイプ1mの中に挿入し、各々を冷間加
工にてφ 0.3mmまで伸線してろう材を得た。この材料と
InSn50%ムク材の線φ 0.3を用いて、φ5mm、厚さ
0.5mm、長さ50mmの白金板2枚、トーチろう付けにて差
しろうを行い、それぞれについて、硬さと接合強さを引
張試験機にて評価した。
【0017】
【表4】
【0018】表4から判るように、SnとInの合計が
30%に満たないものは融点が高くろう付け温度も 700℃
を超える為白金が軟化する。又、SnとInの合計が80
%以上になると、ろう材の強度が弱くなり、ろう付け強
度が10kg/mm2を下まわる為、好ましくない。
【0018】
【従来例】白金装飾品用ろう付合金としてAg−Pd合
金を用い、厚さ 0.5mm、幅5mm、長さ50mmの2枚の硬化
白金板(Hv 160)をつき合わせ、トーチろう付けした
結果、表5に示すようになった。
【0019】
【表5】
【0020】表5からわかるように、ろう付け温度が高
いため、ろう付け後に硬化白金が完全に焼鈍され、軟ら
かすぎてジュエリーパーツとして使用するに耐え得ない
ものとなる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の各白金装
飾品用ろう付け合金によれば、融点が300〜 600℃の間
の各種温度で使用できるろう材を冷間加工により得るこ
とができ、これを使うことにより、白金合金は勿論、硬
化白金であっても軟化させることなくろう付けすること
ができ、ひいては硬化白金を信頼性の低下を招くことな
くジュエリーパーツとして使用することができる。又、
色調が白金合金及び硬化白金と同系色で光沢を有するも
のとなるので、接合個所が違和感を生ずることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬化白金の熱処理温度と硬さの関係を示す説明
図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 すず25〜80wt%、残部が銀からなること
    を特徴とする白金装飾品用ろう付合金。
  2. 【請求項2】 金 0.5〜30wt%、すず30〜80wt%、残部
    が銀からなることを特徴とする白金装飾品用ろう付合
    金。
  3. 【請求項3】 カドミウムとすずの合計25〜90wt%、残
    部が銀からなることを特徴とする白金装飾品用ろう付合
    金。
  4. 【請求項4】 インジウムとすずの合計が30〜80wt%、
    残部が銀からなることを特徴とする白金装飾品用ろう付
    合金。
JP15914094A 1994-06-17 1994-06-17 白金装飾品用ろう付合金 Pending JPH081374A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15914094A JPH081374A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 白金装飾品用ろう付合金

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JPH081374A true JPH081374A (ja) 1996-01-09

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JP15914094A Pending JPH081374A (ja) 1994-06-17 1994-06-17 白金装飾品用ろう付合金

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004053861A1 (ja) * 2002-12-10 2004-06-24 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K. 光記録媒体の反射膜用の銀合金
CN103341699A (zh) * 2013-07-04 2013-10-09 浙江亚通焊材有限公司 一种取代锡铅钎料的Sn-In-Ag无铅钎料

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WO2004053861A1 (ja) * 2002-12-10 2004-06-24 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K. 光記録媒体の反射膜用の銀合金
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