JPH081376A - 白金装飾品用ろう付合金 - Google Patents
白金装飾品用ろう付合金Info
- Publication number
- JPH081376A JPH081376A JP15913994A JP15913994A JPH081376A JP H081376 A JPH081376 A JP H081376A JP 15913994 A JP15913994 A JP 15913994A JP 15913994 A JP15913994 A JP 15913994A JP H081376 A JPH081376 A JP H081376A
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- alloy
- brazing filler
- brazing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 白金合金は勿論、特に、いわゆる硬化白金を
良好にろう付けし得る白金装飾品用ろう付合金を提供す
る。 【構成】 アンチモン22〜26wt%、好ましくは24wt%、
残部が白金からなることにより、融点をほぼ 700℃以
下、アンチモン24wt%のものは 630℃とすると共に、70
wt%以上の白金を含有させ、かつ白金合金及び硬化白金
と類似の色調を呈させる。
良好にろう付けし得る白金装飾品用ろう付合金を提供す
る。 【構成】 アンチモン22〜26wt%、好ましくは24wt%、
残部が白金からなることにより、融点をほぼ 700℃以
下、アンチモン24wt%のものは 630℃とすると共に、70
wt%以上の白金を含有させ、かつ白金合金及び硬化白金
と類似の色調を呈させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白金(Pt)又は白金
合金からなる白金装飾品のろう付けに用いるろう付合金
に関する。
合金からなる白金装飾品のろう付けに用いるろう付合金
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、白金装飾品用ろう付合金として
は、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、ニッケル(N
i)、金(Au)等を主成分とし、溶融温度 950℃〜11
00℃のものが主に使われている。又、低融点のもので
も、 750〜 900℃の作業温度を必要としている。一方、
白金装飾品の材料としては、純白金は軟らかいため傷が
つき易く、曲げ強度等も弱いので使用されず、もっぱら
白金合金、すなわちPt85%、Pt90%又はPt95%等
と、Pd、Niその他との合金が、一般に使用されてい
る。これらの白金合金は、剛性も充分あり、硬さ、引張
強さ及び伸びも、高温でろう付けしてもジュエリーパー
ツとして使用に耐え得る強度を持っている。
は、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、ニッケル(N
i)、金(Au)等を主成分とし、溶融温度 950℃〜11
00℃のものが主に使われている。又、低融点のもので
も、 750〜 900℃の作業温度を必要としている。一方、
白金装飾品の材料としては、純白金は軟らかいため傷が
つき易く、曲げ強度等も弱いので使用されず、もっぱら
白金合金、すなわちPt85%、Pt90%又はPt95%等
と、Pd、Niその他との合金が、一般に使用されてい
る。これらの白金合金は、剛性も充分あり、硬さ、引張
強さ及び伸びも、高温でろう付けしてもジュエリーパー
ツとして使用に耐え得る強度を持っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
白金装飾品用ろう付合金は、白金合金のろう付けでは問
題ないものの、最近使用されるようになった白金99.8%
以上の純度(通常、白金1000と呼ぶ)で相当の強度をも
つ、いわゆる硬化白金(例えば田中貴金属工業株式会社
性RPP)のろう付けでは、ろう付け温度( 900〜1100
℃)で加熱すると焼鈍され、軟らかくなってしまう不具
合がある。すなわち、装飾品として使用するには、ビッ
カース硬さで 130以上を要望されているが、 900℃の温
度でろう付けすると、焼鈍されてHv60〜70に低下して
しまう。一方、硬化白金は、その熱処理温度と硬さの関
係を示す図1からも明らかなようにHv 130以下になら
ないようにろう付けするためには、 700℃以下の温度で
ろう付けを行う必要がある。したがって、ろう付合金の
融点は、 200〜 700℃の範囲のものが望ましい。ここ
で、融点の下限を 200℃とするのは、商品として使用環
境を考えた時に、常識的に保証しておくべきだからであ
る。又、ろう付合金として重要な点は、色調である。白
金独特の輝きを低下させないと同時に、違和感のあるも
のでは使用できないので、ろう付合金も白金と同系色に
する必要がある。本発明は、Ptをベースとして各種合
金を試作し、ろう付性と、台材の硬さを調べた結果、P
t−Sb合金が適していることを知見してなされたもの
で、白金合金は勿論、特に、いわゆる硬化白金を良好に
ろう付し得る白金装飾品用ろう付合金の提供を目的とす
る。
白金装飾品用ろう付合金は、白金合金のろう付けでは問
題ないものの、最近使用されるようになった白金99.8%
以上の純度(通常、白金1000と呼ぶ)で相当の強度をも
つ、いわゆる硬化白金(例えば田中貴金属工業株式会社
性RPP)のろう付けでは、ろう付け温度( 900〜1100
℃)で加熱すると焼鈍され、軟らかくなってしまう不具
合がある。すなわち、装飾品として使用するには、ビッ
カース硬さで 130以上を要望されているが、 900℃の温
度でろう付けすると、焼鈍されてHv60〜70に低下して
しまう。一方、硬化白金は、その熱処理温度と硬さの関
係を示す図1からも明らかなようにHv 130以下になら
ないようにろう付けするためには、 700℃以下の温度で
ろう付けを行う必要がある。したがって、ろう付合金の
融点は、 200〜 700℃の範囲のものが望ましい。ここ
で、融点の下限を 200℃とするのは、商品として使用環
境を考えた時に、常識的に保証しておくべきだからであ
る。又、ろう付合金として重要な点は、色調である。白
金独特の輝きを低下させないと同時に、違和感のあるも
のでは使用できないので、ろう付合金も白金と同系色に
する必要がある。本発明は、Ptをベースとして各種合
金を試作し、ろう付性と、台材の硬さを調べた結果、P
t−Sb合金が適していることを知見してなされたもの
で、白金合金は勿論、特に、いわゆる硬化白金を良好に
ろう付し得る白金装飾品用ろう付合金の提供を目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の白金装飾品用ろう付合金は、アンチモン22
wt%〜26wt%、好ましくは24wt%残部が白金からなるこ
とを特徴とする。上記白金装飾品用ろう付合金は、粉末
状を呈することが好ましい。上記粉末は、 300メッシュ
以下であることが好ましい。
め、本発明の白金装飾品用ろう付合金は、アンチモン22
wt%〜26wt%、好ましくは24wt%残部が白金からなるこ
とを特徴とする。上記白金装飾品用ろう付合金は、粉末
状を呈することが好ましい。上記粉末は、 300メッシュ
以下であることが好ましい。
【0005】本発明の白金装飾品用ろう付合金において
は、融点がほぼ 700℃以下、特にアンチモン24wt%もの
は 630℃となると共に、70wt%以上の白金を含有し、か
つ白金合金及び硬化白金と類似の色調を呈する。アンチ
モンが22wt%未満であると、融点が 700℃を超えてしま
い、又、逆に26wt%を超えるても融点が 700℃を超えて
しまう。この合金は非常に加工性が悪く線や板に加工す
ることは困難である。従ってろう付合金を粉末状を呈す
るものとすることにより、ペーストや粉末置きろうとし
て使用することが可能となる。粉末が 300メッシュより
大きくなると、フラックスやレジンと混合してペースト
を作成しても分離し易くなり、好ましくない。
は、融点がほぼ 700℃以下、特にアンチモン24wt%もの
は 630℃となると共に、70wt%以上の白金を含有し、か
つ白金合金及び硬化白金と類似の色調を呈する。アンチ
モンが22wt%未満であると、融点が 700℃を超えてしま
い、又、逆に26wt%を超えるても融点が 700℃を超えて
しまう。この合金は非常に加工性が悪く線や板に加工す
ることは困難である。従ってろう付合金を粉末状を呈す
るものとすることにより、ペーストや粉末置きろうとし
て使用することが可能となる。粉末が 300メッシュより
大きくなると、フラックスやレジンと混合してペースト
を作成しても分離し易くなり、好ましくない。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。PtとSbを真空溶解にて溶解鋳造し、表1に示す
ように、PtとSbの組成を変えて各種のPt−Sb合
金を作製した。これらのPt−Sb合金を水冷、ガスア
トマイズにて 300メッシュ以下の粉末に加工し、これら
のPt−Sb合金粉末を用いて厚さ 0.5mm、幅5mm、長
さ 100mmの硬化白金板(Hv 160)2枚のつき合わせろ
う付けを行ったところ、ろう付け後の硬化白金板の硬
さ、ろう流れ性、色調、ろう付け部(硬化白金板の接合
部近傍)の硬さ及び引張強さは、それぞれ表1に示すよ
うになった。ろう付けは、板状のカーボン治具上に硬化
白金を載せ、H2 雰囲気の管状電気炉を用いて表1に示
す温度で行った。
る。PtとSbを真空溶解にて溶解鋳造し、表1に示す
ように、PtとSbの組成を変えて各種のPt−Sb合
金を作製した。これらのPt−Sb合金を水冷、ガスア
トマイズにて 300メッシュ以下の粉末に加工し、これら
のPt−Sb合金粉末を用いて厚さ 0.5mm、幅5mm、長
さ 100mmの硬化白金板(Hv 160)2枚のつき合わせろ
う付けを行ったところ、ろう付け後の硬化白金板の硬
さ、ろう流れ性、色調、ろう付け部(硬化白金板の接合
部近傍)の硬さ及び引張強さは、それぞれ表1に示すよ
うになった。ろう付けは、板状のカーボン治具上に硬化
白金を載せ、H2 雰囲気の管状電気炉を用いて表1に示
す温度で行った。
【0007】
【表1】
【0008】表1からわかるように、アンチモン22〜26
wt%、好ましくは24wt%残部が白金からなるPt−Sb
合金をろう付合金とすることにより、硬化白金を低融点
で良好にろう付けが可能となる。
wt%、好ましくは24wt%残部が白金からなるPt−Sb
合金をろう付合金とすることにより、硬化白金を低融点
で良好にろう付けが可能となる。
【0009】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の白金装飾
品用ろう付合金によれば、融点がほぼ700℃以下特にア
ンチモン24wt%のものは 630℃となるので、白金合金は
勿論、硬化白金であっても軟化させることなくろう付け
することができる。又、70wt%以上の白金を含有するの
で、白金合金及び硬化白金の品位を低下させることが少
ない。更に、白金合金及び硬化白金と類似の色調を呈す
るので、接合個所が違和感を生ずることがない。一方、
ろう付合金を粉末状を呈するものとすることにより、置
きろうやペーストろうとして使用することが出来、ろう
つけを容易かつ確実に行うことができる。
品用ろう付合金によれば、融点がほぼ700℃以下特にア
ンチモン24wt%のものは 630℃となるので、白金合金は
勿論、硬化白金であっても軟化させることなくろう付け
することができる。又、70wt%以上の白金を含有するの
で、白金合金及び硬化白金の品位を低下させることが少
ない。更に、白金合金及び硬化白金と類似の色調を呈す
るので、接合個所が違和感を生ずることがない。一方、
ろう付合金を粉末状を呈するものとすることにより、置
きろうやペーストろうとして使用することが出来、ろう
つけを容易かつ確実に行うことができる。
【図1】硬化白金の熱処理温度と硬さの関係を示す説明
図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 アンチモン22wt%〜26wt%、残部が白金
からなることを特徴とする白金装飾品用ろう付合金。 - 【請求項2】 アンチモン24wt%、残部が白金からなる
ことを特徴とする白金装飾品用ろう付け合金。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の白金装飾品用ろう
付合金において、粉末状を呈することを特徴とする白金
装飾品用ろう付合金。 - 【請求項4】 前記粉末が、 300メッシュ以下であるこ
とを特徴とする請求項3記載の白金装飾品用ろう付合
金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15913994A JPH081376A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 白金装飾品用ろう付合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15913994A JPH081376A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 白金装飾品用ろう付合金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH081376A true JPH081376A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15687109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15913994A Pending JPH081376A (ja) | 1994-06-17 | 1994-06-17 | 白金装飾品用ろう付合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH081376A (ja) |
-
1994
- 1994-06-17 JP JP15913994A patent/JPH081376A/ja active Pending
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