JPH08134237A - エポキシ樹脂プリプレグの製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂プリプレグの製造方法

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JPH08134237A
JPH08134237A JP27615394A JP27615394A JPH08134237A JP H08134237 A JPH08134237 A JP H08134237A JP 27615394 A JP27615394 A JP 27615394A JP 27615394 A JP27615394 A JP 27615394A JP H08134237 A JPH08134237 A JP H08134237A
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epoxy resin
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solvent
producing
methanol
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JP27615394A
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Nobuyuki Ogawa
信之 小川
Katsuji Shibata
勝司 柴田
Kazuhito Kobayashi
和仁 小林
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エポキシ樹脂プレポリマーを、アルコール系
溶剤を溶媒としてワニス化して、安価でプリプレグ製造
時の臭気対策も不要とする。 【構成】 エポキシ当量250以下の二官能エポキシ樹
脂及びエポキシ当量500以下の臭素化二官能エポキシ
樹脂から選ばれた二官能エポキシ樹脂及び一分子中のフ
ェノール性水酸基数が2より多い多官能フェノール類を
触媒の存在下に、アルコール系溶剤中で、エポキシ樹脂
1当量に対し、フェノール類0.05〜0.6当量、固
形分濃度30〜95%、温度50〜130℃、不活性雰
囲気中で反応させ、得られたワニスをガラス基材に含浸
乾燥してプリプレグとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層板、印刷配線板、
航空機材料、建材等の複合材料の製造に用いられるエポ
キシ樹脂プリプレグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、その電気特性、接着性
などに優れているため、種々の分野で利用されている。
エポキシ樹脂は、例えばビスフェノールAから製造され
る二官能エポキシ樹脂とフェノールノボラック樹脂から
製造される多官能エポキシ樹脂に大別される。また、エ
ポキシ樹脂の硬化剤及び硬化触媒は、硬化剤は、酸無水
物、ポリアミド樹脂などから、硬化触媒は、三級アミン
及びイミダゾール類などから用途に応じて選択される。
【0003】一般に積層板などの複合材料は、多官能エ
ポキシ樹脂10〜50重量部と2官能エポキシ樹脂90
〜50重量部を配合したものに、硬化剤及び硬化促進剤
を加え、エポキシ樹脂を溶解するケトン系又はエーテル
系の溶剤に溶解してワニスとし、これを繊維基材に含浸
乾燥してプリプレグとし、このプリプレグを所定枚数重
ね、加熱加圧して製造されている。
【0004】積層板などのエポキシ樹脂複合材料の耐熱
性や耐薬品性を向上させるため、多官能エポキシ樹脂と
2官能エポキシ樹脂とビスフェノール類とを反応させて
プレポリマー化したエポキシ樹脂を使用することが知ら
れている(特開平3−170521号公報及び特公平5
−75775号公報参照)。また、吸水後の耐熱性を向
上させるため、臭素化二官能エポキシ樹脂と2.5個以
上のフェノール性水酸基を有する化合物を反応させるこ
とも知られている(特開平4−224820号公報参
照)。
【0005】ところが、これらの製造方法は、無溶剤で
プレポリマー化させるか、ケトン系又はエーテル系の溶
剤中でプレポリマー化させるものであった。無溶剤でプ
レポリマー化した場合、ワニスの溶剤としては、ケトン
系又はエーテル系の溶剤を使用されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】反応を無溶剤で行うと
反応が不均一となり、均一で一定な組成を得られない。
またケトン系又はエーテル系の溶剤は、ガラス布への含
浸性が悪い上に揮発性が高く、臭気及び爆発に対する対
策が必要など作業性が悪いという欠点がある。アルコー
ル系溶剤をワニスの溶剤とすれば、ガラス基材への含浸
性もよく、臭気対策も不要であり価格も安いのである
が、エポキシ樹脂のプレポリマーは、アルコール系溶剤
に溶解しない。本発明は、このような欠点を解消するこ
とを目的とし、アルコール形溶剤のワニスを用いてエポ
キシ樹脂プリプレグを製造する方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、二官能エポキ
シ樹脂及び一分子中フェノール性水酸基数が2より多い
多官能フェノール類を、触媒の存在下に、アルコール系
溶剤中で、温度50〜150℃で反応させてプレポリマ
ーとし、これに、ジシアンジアミド、多官能フェノール
類、希釈溶剤及び硬化促進剤を配合して得られたワニス
を、基材に含浸し、加熱乾燥することを特徴とする。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる二官能エポキシ樹脂は、特に制限はない。例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールS型エポキシ樹脂、カテコールジグリシジルエ
ーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ヒドロ
キノンジグリシジルエーテル、脂環式エポキシ樹脂、グ
リシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型
エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂が挙げられ
る。これらのハロゲン化物も使用できる。これらは、何
種類かを併用してもよい。
【0009】多官能フェノール類は、一分子中フェノー
ル性水酸基数が2より多ければその種類は問わない。例
えばフェノール、クレゾール、カテコール、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールFなどのノボラック樹脂及びこ
れらのハロゲン化物、アルキル基置換体、ピロガロー
ル、フロログルシン、ポリビニルフェノールなどが挙げ
られる。なかでも、軟化点50〜120℃の範囲のフェ
ノールノボラック樹脂、軟化点60〜130℃の範囲の
クレゾールノボラック樹脂及び軟化点60〜130℃の
範囲のビスフェノールAノボラック樹脂から選ばれたフ
ェノール樹脂が好ましい。なお、これらの化合物は何種
類かを併用してもよい。多官能フェノール類の配合量
は、エポキシ樹脂1当量に対し、0.05〜0.6当量
の範囲であり、好ましくは、0.2〜0.4当量の範囲
である。
【0010】触媒は、エポキシ基とフェノール性水酸基
の反応及びエポキシ基とアミノ基の反応を促進させるよ
うな触媒能をもつ化合物であればどのようなものでもよ
く、例えば脂肪族環状アミン類、イミダゾール類、第三
級アミン、第四級アンモニウム塩、アルカリ金属化合
物、アルカリ土類金属化合物、ホスホニウム化合物など
がある。これらの触媒は、併用することもできる。
【0011】イミダゾール類としては、イミダゾール、
2−エチルイミダゾール、2−エチル4−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイ
ミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、
2−ヘプタデシルイミダゾール、4,5−ジフェニルイ
ミダゾール、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイ
ミダゾリン、2−ウンデシルイミダゾリン、2−ヘプタ
デシルイミダゾリン、2−イソプロピルイミダゾール、
2,4,−ジメチルイミダゾール、2−フェニル4−メ
チルイミダゾール、2−エチルイミダゾリン、2−イソ
プロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリ
ン、2−フェニル−4−メチルイミダゾリンなどが挙げ
られる。
【0012】第三級アミン類としては、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチ
ルアミン、ジエチルメチルアミン、エチルジメチルアミ
ン、プロピルジメチルアミン、トリエタノールアミン、
ベンジルジメチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチル
シクロヘキシルアミン、ジメチルヘキシルアミンなどが
挙げられる。
【0013】第四級アンモニウム塩の例としては、塩化
テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニ
ウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエ
チルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨ
ウ化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラ−n−プロ
ピルメチルアンモニウム、臭化テトラ−n−プロピルア
ンモニウム、ヨウ化テトラ−n−プロピルアンモニウ
ム、塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム、臭化テトラ
−n−ブチルアンモニウム、ヨウ化テトラ−n−ブチル
アンモニウム、塩化テトラ−n−アミルアンモニウム、
臭化テトラ−n−アミルアンモニウム、ヨウ化テトラ−
n−アミルアンモニウムなどがある。
【0014】アルカリ金属化合物の例としては、水酸化
リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化リ
チウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化リチウ
ム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、ヨウ化リチウム、
ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムなどがある。
【0015】アルカリ土類金属化合物の例としては、水
酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、塩化マグネシウ
ム、塩化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化カルシウ
ム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウムなどがあ
る。
【0016】ホスホニウム化合物の例としては、トリフ
ェニルホスフィン、エチルジクロルホスフィン、プロピ
ルジクロルホスフィン、臭化テトラフェニルホスホニウ
ム、塩化テトラフェニルホスホニウム、ヨウ化テトラフ
ェニルホスホニウムなどがある。
【0017】これらの内、脂肪族環状アミン類が最も好
ましく、脂肪族環状アミン類の例としては、1,8−ジ
アザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,
4−ジアザビシクロ−[2,2,2]オクタン、1,5
−ジアザビシクロ−[4,3,0]−5−ノナン、1−
メチルピロール、2−メチル−1−ピロリン、1−メチ
ルピロリジン、1−メチルピペリジン、1−エチルピペ
リジン、1,4−ジメチルピペラジンなどがある。
【0018】プレポリマー化するときのアルコール系溶
剤としては、例えばメタノール、エタノール、1−プロ
パノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブ
タノール、iso−ブタノール、tert−ブタノー
ル、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタ
ノール、2−メチル−1−ブタノール、iso−ペンチ
ルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メ
チル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール、1−
ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、4−メ
チル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノー
ル、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタ
ノール、シクロヘキサノール、1−メチルシクロヘキサ
ノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシ
クロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメト
キシエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロ
ピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル
などがある。これらは、何種類か併用してもよい。アル
コール系溶剤とケトン系、アミド系、エーテル系、エス
テル系、炭化水素系溶剤を併用してもよい。ただし、併
用するとき、アルコール系溶剤は45重量%、好ましく
は80重量%以上とする。
【0019】アルコール系溶剤と併用できるケトン系溶
剤としては、例えばアセトン、エチルエチルケトン、2
−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチ
ルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノ
ン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどがあ
る。
【0020】アルコール系溶剤と併用できるアミド系溶
剤としては、例えばN−メチルホルムアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピ
オンアミド、N,N,N’,N’−テトラメチル尿素な
どがある。
【0021】アルコール系溶剤と併用できるエーテル系
溶剤としては、例えばジプロピルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、フェネ
トール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレング
リコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、
ジエチレングリコールジエチルエーテルなどがある。
【0022】アルコール系溶剤と併用できるエステル系
溶剤としては、例えばギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸
イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イ
ソブチル、酢酸−sec−ブチルなどがある。
【0023】アルコール系溶剤と併用できる炭化水素系
溶剤としては、例えばヘキサン、ヘプタンオクタン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン
などがある。
【0024】溶剤としては、メタノール、2−メトキシ
エタノール、メタノールと2−メトキシエタノールとの
混合溶剤が最も好ましい。メタノールとメチルエチルケ
トンとの混合溶剤も使用できる。
【0025】プレポリマー化させるとき、二官能エポキ
シ樹脂1当量に対し、一分子中フェノール性水酸基数が
2より多い多官能フェノール類の配合量を、0.05〜
0.6当量とするのがこのましく、0.2〜0.4当量
とするのがさらに好ましい。多官能フェノール類の配合
量が、0.05当量より少ないと多官能成分が少ないた
めに得られたエポキシ樹脂組成物の耐熱性などが低下
し、満足の行く特性が得られない。0.6当量より多い
と、反応過程でゲル化する恐れがある。
【0026】反応触媒の配合量は、特に制限はないが、
一般にはエポキシ樹脂1当量に対して触媒は0.000
1〜0.2当量程度である。この範囲より少ないと反応
過程が著しく遅くなり、この範囲より多いと副反応が多
くなりゲル化する。
【0027】プレポリマー化するときの反応過程の固形
分濃度は、30〜95%であればよいが、好ましくは5
0〜90%がよい。低濃度になるに従い反応過程が著し
く遅くなり、高濃度になるに従い副反応が多くなりゲル
化する恐れがある。
【0028】プレポリマー化するときの反応温度は、5
0〜130℃の範囲であればよいが、好ましくは60〜
90℃の範囲がよい。50℃より低いと反応過程が著し
く遅く、130℃より高いと副反応が多くなりゲル化す
る恐れがある。なお、フェノール性水酸基が、反応中に
キノンに変化しないように窒素のような不活性雰囲気中
で反応させる。
【0029】得られたエポキシ樹脂プレポリマー溶液
に、ジシアンジアミド、多官能フェノール類、硬化促進
剤及び希釈溶剤を加える。ジシアンジアミドの配合量
は、二官能エポキシ樹脂1当量にたいし、0.05〜
0.6当量が好ましく、0.1〜0.3当量がさらに好
ましい。ジシアンジアミドを配合するとき、あらかじ
め、アルコール系溶剤に溶解してもよい。
【0030】多官能フェノール類としては、フェノー
ル、クレゾール、カテコール、ビスフェノールA、ビス
フェノールFなどのノボラック樹脂及びこれらのハロゲ
ン化物、アルキル基置換体、ピロガロール、フロログル
ミン、ポリビニルフェノールなどの多官能フェノール類
の他、カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノール
Fなどの二官能フェノール類及びこれらのハロゲン化
物、アルキル基置換体がある。
【0031】希釈溶剤としては、プレポリマー化すると
きに用いた溶剤すべてが使用できる。なかでも、アルコ
ール系溶剤が好ましい。希釈溶剤の量は、ワニス中の樹
脂固形分が30〜90%、好ましくは50〜80%とな
るようにする。ワニス中の樹脂固形分が少ないと、基材
に所定量の樹脂を付着させるのが困難である。また、多
いと、ワニスの粘度が高くなって、プリプレグにボイド
ができる。硬化促進剤は、プレポリマー化の反応で触媒
とした化合物を用いればよい。なかでも、イミダゾール
類が好ましい。硬化促進剤の配合量は、エポキシ樹脂1
当量について、0.0001〜0.2当量が好ましい。
少ないと硬化促進の効果がなく、多いとワニスの保存安
定性が悪くなる。
【0032】必要により、充填剤を配合する。充填剤と
しては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、アルミ
ナ、酸化チタン、マイカ、クレー、炭酸アルミニウム、
ケイ酸アルミニウム、三酸化アンチモン、シリカ、ガラ
ス短繊維等が挙げられ、これらを単独で又は併用する。
充填剤の配合量は、二官能エポキシ樹脂100重量部に
つき、5〜400重量部がよい。このようにして得られ
たワニスを、基材に含浸乾燥してプリプレグとする。基
材としては、紙、ガラス布、ガラス不織布、炭素繊維、
ポリアミド繊維、ボロン繊維などが使用できる。これら
の基材にワニスを含浸後、室温又は乾燥炉中で80〜2
00℃の範囲で乾燥させる。
【0033】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて詳細に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】実施例1 エポキシ当量187のビスフェノールA型エポキシ樹脂
1000g、フェノールノボラック樹脂(軟化点:83
℃、フェノール性水酸基当量:105)190g、1,
8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン
2.0g、メタノール300gを配合し、窒素気流下で
機械的に1時間撹拌した。その後80℃のオイルバスを
用いて加熱し、反応系内の温度を65℃に保ち、そのま
ま6時間保持した。得られた反応溶液は、均一で目的と
するエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール溶液が得ら
れた。得られたエポキシ樹脂プレポリマーのゲル浸透ク
ロマトグラフ法(以下GPCという)による分子量は、
Mn:403、Mw:1211、Mw/Mn:3.0で
あった。次に、このエポキシ樹脂プレポリマーのメタノ
ール溶液にジシアンジアミドを20g、テトラブロモビ
スフェノールAを600g、メタノールを300g、2
−エチル−4メチルイミダゾールを2.0g配合してワ
ニスとした。そして、厚さが0.2mmのガラス布に含
浸し、160℃で3分間加熱してプリプレグとした。得
られたプリプレグ4枚を合わせ両外に厚さ18μmの銅
はくを重ね、170℃、5MPaで60分間加熱加圧し
て銅張積層板を得た。
【0035】なお、GPCの測定条件は次の通りであ
る。 使用機器:日本分光製880−PU型、カラム:G30
00HXL+G2000HXL、溶媒:THF、流量:
1.0ml/min、試料濃度:1%、試料量:20μ
l、検出器:日本分光製870−UV型、温度:室温
【0036】実施例2 実施例1のフェノールノボラック樹脂を60gとしたほ
か、実施例1と同様にした。得られた反応溶液は、均一
で目的とするエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール溶
液が得られた。また、得られたエポキシ樹脂プレポリマ
ーのGPCによる分子量は、Mn:352、Mw:66
9、Mw/Mn:1.9であった。以下実施例1と同様
にして銅張積層板を得た。
【0037】実施例3 実施例1のフェノールノボラック樹脂を310gとした
ほか、実施例1と同様にした。得られた反応溶液は、均
一で目的とするエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール
溶液が得られた。また、得られたエポキシ樹脂プレポリ
マーのGPCによる分子量は、Mn:551、Mw:2
077、Mw/Mn:3.8であった。以下実施例1と
同様にして銅張積層板を得た。
【0038】実施例4 実施例1のフェノールノボラック樹脂に代えてクレゾー
ルノボラック樹脂(軟化点:88℃、フェノール性水酸
基当量:116)200gを使用したほか、実施例1と
同様にした。得られた反応溶液は、均一で目的とするエ
ポキシ樹脂プレポリマーのメタノール溶液が得られた。
また、得られたエポキシ樹脂プレポリマーのGPCによ
る分子量は、Mn:420、Mw:1422、Mw/M
n:3.4であった。以下実施例1と同様にして銅張積
層板を得た。
【0039】実施例5 実施例1のフェノールノボラック樹脂に代えてビスフェ
ノールAノボラック樹脂(軟化点:107℃、フェノー
ル性水酸基当量:118)200gを使用したほか、実
施例1と同様にした。得られた反応溶液は、均一で目的
とするエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール溶液が得
られた。また、得られたエポキシ樹脂プレポリマーのG
PCによる分子量は、Mn:427、Mw:1602、
Mw/Mn:3.7であった。以下実施例1と同様にし
て銅張積層板を得た。
【0040】実施例6 実施例1の1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−
7−ウンデセン2.0gに代えて、1,4−ジアザビシ
クロ−[2,2,2]オクタン2.0gを使用したほ
か、実施例1と同様にした。得られた反応溶液は、均一
で目的とするエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール溶
液が得られた。また、得られたエポキシ樹脂プレポリマ
ーのGPCによる分子量は、Mn:390、Mw:11
17、Mw/Mn:2.9であった。以下実施例1と同
様にして銅張積層板を得た。
【0041】実施例7 実施例1の1,8−ジアザビシクロ−[5,4,0]−
7−ウンデセン2.0gに代えて、1,5−ジアザビシ
クロ−[4,3,0]−5−ノナン2.0gを使用した
ほか、実施例1と同様にした。得られた反応溶液は、均
一で目的とするエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール
溶液が得られた。また、得られたエポキシ樹脂プレポリ
マーのGPCによる分子量は、Mn:421、Mw:1
420、Mw/Mn:3.4であった。以下実施例1と
同様にして銅張積層板を得た。
【0042】実施例8 実施例1のメタノール300gに代えて2−メトキシエ
タノール300gを使用したほか、実施例1と同様にし
た。得られた反応溶液は、均一で目的とするエポキシ樹
脂プレポリマーの2−メトキシエタノール溶液が得られ
た。また、得られたエポキシ樹脂プレポリマーのGPC
による分子量は、Mn:423、Mw:1433、Mw
/Mn:3.4であった。以下実施例1と同様にして銅
張積層板を得た。
【0043】実施例9 実施例1のメタノール300gに代えてメタノール15
0gと2−メトキシエタノール150gを使用したほ
か、実施例1と同様にした。得られた反応溶液は、均一
で目的とするエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール/
2−メトキシエタノール溶液が得られた。また、得られ
たエポキシ樹脂プレポリマーのGPCによる分子量は、
Mn:419、Mw:1343、Mw/Mn:3.2で
あった。以下実施例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0044】実施例10 実施例1のメタノール300gに代えてメタノール15
0gとメチルエチルケトン150gを使用したほか、実
施例1と同様にした。得られた反応溶液は、均一で目的
とするエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール/メチル
エチルケトン溶液が得られた。また、得られたエポキシ
樹脂プレポリマーのGPCによる分子量は、Mn:42
3、Mw:1542、Mw/Mn:3.6であった。以
下実施例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0045】実施例11 実施例1のビスフェノールA型エポキシ樹脂を800g
とし、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂
(エポキシ当量:397)400gを加えたほかは、実
施例1と同様にした。得られた反応溶液は、均一で目的
とするエポキシ樹脂プレポリマーのメタノール溶液が得
られた。また、得られたエポキシ樹脂プレポリマーのG
PCによる分子量は、Mn:380、Mw:1023、
Mw/Mn:2.7であった。以下実施例1と同様にし
て銅張積層板を得た。
【0046】実施例12 実施例1で得られたエポキシ樹脂プレポリマーのメタノ
ール溶液1450gに、硬化剤としジシアンジアミド3
0gを配合し、以下実施例1と同様にして銅張積層板を
得た。
【0047】比較例1 実施例1と同じ配合で加熱を行わず、反応を進行させな
かった以外同様にした。得られた混合物を室温で6時間
撹拌を行っても均一にはならず、層分離が起きた。
【0048】比較例2 実施例1と同じ配合で、メタノールを使用せず、無溶剤
で加熱し、70℃で4時間反応させた。次いでこのエポ
キシ樹脂プレポリマーにメタノール300gを配合して
撹拌したが、均一にならず層分離が起きた。
【0049】比較例3 実施例1と同じ配合で、メタノールを使用せず、無溶剤
で加熱し、70℃で4時間反応させた。次いでこのエポ
キシ樹脂プレポリマーに2−メトキシエタノール150
g、メチルエチルケトン150gを配合して均一なエポ
キシ樹脂プレポリマー溶液とした。得られたエポキシ樹
脂プレポリマーのGPCによる分子量は、Mn:71
0、Mw:24366、Mw/Mn:34.3であっ
た。以下実施例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0050】比較例4 実施例1と同じ配合で、メタノールに代えてメチルエチ
ルケトンを使用し、かつ加熱しないで反応を進行させな
かったほか実施例1と同様にした。混合物を室温で1時
間撹拌したところ、溶液は均一となった。得られたエポ
キシ樹脂混合物のGPCによる分子量は、Mn:22
1、Mw:349、Mw/Mn:1.6であった。以下
実施例1と同様にして銅張積層板を得た。
【0051】以上得られた銅張積層板についてTgを調
べた。また、122℃で0.22MPa水蒸気のプレッ
シャークッカーテスターで2時間処理後の吸水率及び同
処理後に260℃のはんだ浴に20秒間浸漬したときの
はんだ耐熱性を調べた。その結果を表1に示す。Tg
は、厚さ0.8mmで5mm平方の試料片で、デュポン
社製のTMA943型を使用し、測定温度範囲は40〜
170℃、昇温速度10℃/min、荷重5gで測定し
た。
【0052】
【表1】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 吸水率(%) はんだ耐熱性 Tg(℃) ─────────────────────────────── 実施例1 0.85 異常なし 128 実施例2 0.88 異常なし 125 実施例3 0.94 異常なし 129 実施例4 0.87 異常なし 132 実施例5 0.85 異常なし 137 実施例6 0.87 異常なし 127 実施例7 0.88 異常なし 127 実施例8 0.89 異常なし 128 実施例9 0.89 異常なし 128 実施例10 0.89 異常なし 128 実施例11 0.85 異常なし 132 実施例12 0.90 異常なし 133 比較例3 1.02 激しいふくれ発生 108 比較例4 0.95 ふくれ発生 122 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、エポキシ当量250以
下の二官能エポキシ樹脂及びエポキシ当量500以下の
臭素化二官能エポキシ樹脂から選ばれた二官能エポキシ
樹脂及び一分子中のフェノール性水酸基数が2より多い
多官能フェノール類を触媒の存在下に、アルコール系溶
剤中で、エポキシ樹脂1当量に対し、フェノール類0.
05〜0.6当量、固形分濃度30〜95%、温度50
〜130℃で反応させることにより、エポキシ樹脂プレ
ポリマーワニスを、アルコール系溶剤を溶媒として、均
一なワニスとすることができ、安価で積層板製造時の臭
気対策も不要となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ当量250以下の二官能エポキ
    シ樹脂及びエポキシ当量500以下の臭素化二官能エポ
    キシ樹脂から選ばれた二官能エポキシ樹脂及び一分子中
    のフェノール性水酸基数が2より多い多官能フェノール
    類を、触媒の存在下に、アルコール系溶剤中で、エポキ
    シ樹脂1当量に対しフェノール類0.05〜0.6当
    量、固形分濃度30〜95%、温度50〜130℃で反
    応させてプレポリマとし、これに、ジシアンジアミド、
    多官能フェノール類、希釈溶媒及び硬化促進剤を配合し
    て得られたワニスを、基材に含浸し、加熱乾燥すること
    を特徴とするエポキシ樹脂プリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】 多官能フェノール類が、軟化点50〜1
    20℃の範囲のフェノールノボラック樹脂、軟化点60
    〜130℃の範囲のクレゾールノボラック樹脂及び軟化
    点が60〜130℃のビスフェノールAノボラック樹脂
    から選ばれたフェノール樹脂である請求項1記載のエポ
    キシ樹脂プリプレグの製造方法。
  3. 【請求項3】 触媒が脂肪族環状アミンである請求項1
    又は2記載のエポキシ樹脂プリプレグの製造方法。
  4. 【請求項4】 脂肪族環状アミンが、1,8−ジアザビ
    シクロ[5,4,0]−7−ウンデセン1,4−ジアザ
    ビシクロ[2,2,2]オクタン及び1,5−ジアザビ
    シクロ[4,3,0]−5−ノナンから選ばれた脂肪族
    環状アミンである請求項3記載のエポキシ樹脂プリプレ
    グの製造方法。
  5. 【請求項5】 アルコール系溶剤が、メタノール、2−
    メトキシエタノール、メタノールと2−メトキシエタノ
    ールとの混合溶剤及びメタノールとメチルエチルケトン
    との混合溶剤のいずれかである請求項1、2、3又は4
    記載のエポキシ樹脂プリプレグの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009256626A (ja) * 2008-03-28 2009-11-05 Sekisui Chem Co Ltd エポキシ系樹脂組成物、プリプレグ、硬化体、シート状成形体、積層板および多層積層板

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