JPH08132929A - 自動走行車 - Google Patents

自動走行車

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Publication number
JPH08132929A
JPH08132929A JP6276401A JP27640194A JPH08132929A JP H08132929 A JPH08132929 A JP H08132929A JP 6276401 A JP6276401 A JP 6276401A JP 27640194 A JP27640194 A JP 27640194A JP H08132929 A JPH08132929 A JP H08132929A
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JP
Japan
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vehicle
engine
load
brake
throttle opening
Prior art date
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Application number
JP6276401A
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English (en)
Inventor
Masaya Sakagami
昌也 坂上
Reiichi Kachi
令一 加地
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発進時における車両の走行負荷の大小にかか
わりなく常に迅速かつ円滑な発進を行うことができる自
動走行車を提供する。 【構成】 発進指示後(ステップSa1)、車両の走行
負荷の大きさを判定し(ステップSa2)、その走行負
荷の大きさに応じてエンジン起動時のスロットル開度を
設定する(ステップSa3,Sa6,Sa8)。また、
走行負荷の大きさに応じて駐車ブレーキを解除すべきエ
ンジン回転数を変える(ステップSa4,Sa7,Sa
9,Sa5)。これにより、走行負荷の大きさに対応し
た発進ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば平坦路や坂道
などで車両にかかる走行負荷の大きさにかかわりなく迅
速かつ円滑な発進を行うことができる自動走行車に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゴルフ場内においてゴルフバ
ッグ等の荷物や人を搬送するゴルフカートとして使用さ
れる自動走行車が各種開発されている。この種の自動走
行車としては、例えば特開平5−73144号公報に開
示されたものが知られており、該公報の自動走行車にお
いては、発進、停止、走行中の速度制御等を自動的に行
うことが可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報の
自動走行車においては、発進を行う場合、エンジンを起
動した後、自動変速装置(遠心クラッチ)が連結状態と
される一定のエンジン回転数に達した時点で駐車ブレー
キ(オンオフ式の電磁ブレーキ)を解除するようになっ
ている。したがって、発進時に駐車ブレーキが解除され
るときのエンジン回転数は常に一定である。ところが、
車両が駐車される場所は、常に平坦路とは限らず、上り
坂や下り坂の場合もあり、このような条件によって車両
にかかる走行負荷(走行を妨げようとする抵抗)は異な
る。かかる場合に、常に一定のエンジン回転数で駐車ブ
レーキを解除するとすれば、走行負荷の大きい上り坂で
は発進にもたつきが生じ、走行負荷の小さい下り坂では
逆に急な発進となってしまう。
【0004】この発明は、このような背景の下になされ
たもので、発進時における車両の走行負荷の大小にかか
わりなく常に迅速かつ円滑な発進を行うことができる自
動走行車を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、発進指示に応じてエンジンを起動する起動手段と、
前記エンジンの回転数が所定値に達したとき駐車用制動
力を解除するブレーキ解除手段と、車両の走行負荷の大
きさを検出する検出手段と、前記検出手段によって検出
された走行負荷の大きさに応じてエンジン起動時のスロ
ットル開度を変化させる開度制御手段とを具備すること
を特徴としている。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記検出手段によって検出された走行
負荷の大きさに応じて、前記ブレーキ解除手段が駐車用
制動力を解除するエンジン回転数を変える解除タイミン
グ制御手段を具備することを特徴としている。
【0007】請求項3に記載の発明は、発進指示に応じ
てエンジンを起動する起動手段と、前記エンジンの回転
数が所定値に達したとき駐車用制動力を解除するブレー
キ解除手段と、車両の走行負荷の大きさを検出する検出
手段と、前記検出手段によって検出された走行負荷の大
きさに応じて、前記ブレーキ解除手段による駐車用制動
力の解除割合の勾配を変化させる解除勾配制御手段とを
具備することを特徴としている。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記検出手段によって検出された走行
負荷の大きさに応じて、前記ブレーキ解除手段による駐
車用制動力の解除割合の勾配を変化させる解除勾配制御
手段を具備することを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1に記載の発明においては、起動手段
が、発進指示に応じてエンジンを起動し、ブレーキ解除
手段が、エンジンの回転数が所定値に達したとき駐車用
制動力を解除し、検出手段が、車両の走行負荷の大きさ
を検出し、開度制御手段が、検出手段によって検出され
た走行負荷の大きさに応じてエンジン起動時のスロット
ル開度を変化させる。これにより、発進時のエンジン回
転数の上昇勾配を車両の走行負荷の大きさに対応して変
えられるため、走行負荷に応じた加速を与えることがで
きる。
【0010】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の発明による作用に加え、車両の走行負荷の大
きさに応じて駐車用制動力を解除するときのエンジン回
転数を変えることができるため、より走行負荷の大きさ
に対応した加速を与えることができる。
【0011】請求項3に記載の発明においては、車両の
走行負荷に対応した勾配で駐車用制動力を徐々に解除す
ることができる。
【0012】請求項4に記載の発明においては、請求項
2に記載の発明と請求項3に記載の発明の作用を併有す
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。 A:第1実施例 (1)実施例の構成 自動走行車の構成 図1はこの発明の一実施例による自動走行車の構成を示
すブロック図である。この図に示す自動走行車は、例え
ばゴルフ場で使用されるゴルフカートとして用いられる
ものであり、通常の自動車と同様、エンジン1を搭載
し、このエンジン1からVベルト式自動変速機1aを介
し供給される駆動力を駆動輪である後輪2a,2bに伝
達するためのトランスミッション3、前輪2c,2dを
操舵するためのハンドル4、車速を変えるべくスロット
ル開度を調節するためのアクセルペダル5とガバナ6、
車両に制動をかけるためのブレーキペダル7とドラムブ
レーキ8a〜8d等のメカブレーキ機構を有している。
【0014】また、この自動走行車は、通常のマニュア
ル操作による走行(以下、マニュアル走行という)の
他、自動走行が可能であり、この自動走行のための制御
を行うコントローラ9、ステアリングドライバ10、ス
テアリングモータ11、スロットルモータ12、ブレー
キモータドライバ13、ブレーキモータ14、電磁ブレ
ーキ15、その他誘導線センサ16、定点センサ17等
のセンサ群や、マニュアル走行と自動走行を切り替える
ためのステアリングクラッチ18、スロットルクラッチ
19等の各種切替機構20,21を有している。
【0015】ステアリングドライバ10は、自動走行時
にコントローラ9から出力される操舵指示信号に対応し
た駆動電流をステアリングモータ11に供給し、ステア
リング軸22を回動するようになっている。このとき、
ハンドル4は、ステアリングクラッチ18によってステ
アリング軸22から切り離され、マニュアル操作が不能
とされる。
【0016】スロットルモータ12は、自動走行時にコ
ントローラ9から出力される開度指示信号に応じて駆動
され、スロットルクラッチ19は、同様にコントローラ
9から出力されるオン指示信号に応じて連結状態とされ
る。このとき、切替装置21は、エンジン1の駆動系を
ガバナ6側からスロットルモータ12側に切り替えるよ
うになっている。これにより自動走行時には、アクセル
ペダル5の操作量でなくスロットルモータ12の駆動量
に応じてスロットル開度が調整される。
【0017】ブレーキモータドライバ13は、自動走行
時にコントローラ9から出力される制動指示信号に対応
した駆動電流をブレーキモータ14に供給する。これに
より、ブレーキモータ14は、ギア23および切替機構
20を介し、四輪2a〜2dの各々に設けられたドラム
ブレーキ8a〜8dを駆動し、車両に制動をかけるよう
になっている。また、安全性を確保するため、ブレーキ
ペダル7は、自動走行時においても切替機構20を介し
てドラムブレーキ8a〜8dに接続された状態とされて
おり、マニュアル操作による制動が可能となっている。
【0018】電磁ブレーキ15は、コントローラ9によ
ってオン/オフ制御される駐車用のブレーキ装置であっ
て、図示のように、エンジン1の回転をトランスミッシ
ョン3に伝達する回動軸24にスプライン嵌合されたデ
ィスク15aと、回動軸24と非接触で、かつディスク
15aに対向するようトランスミッション3の外壁等に
固定された固定盤15bとで構成されている。ディスク
15aは、回動軸24にスプライン嵌合されていること
から、回動軸24と一体となって回転する一方、回動軸
24の軸方向に移動可能となっている。また、固定盤1
5bは、ディスク15aを吸引する磁界を発生する永久
磁石と、この永久磁石の磁界を打ち消すようコントロー
ラ9によって励磁される電磁石とで構成されている。
【0019】すなわち、この電磁ブレーキ15は、走行
中において電磁石に対する励磁がオンとされ、この磁界
によって永久磁石の磁界が打ち消されることによりディ
スク15aに対する吸引力が無くなり、結果的に回動軸
24に対し制動が効かなくなるようになっている。一
方、停止直前に電磁石に対する励磁がオフとされると、
ディスク15aが永久磁石の磁力によって固定盤15b
に吸着され、回動軸24に対し制動がかかるようになっ
ている。
【0020】また、コントローラ9は、電磁ブレーキ1
5を単にオン/オフ制御するのではなく、電磁石に供給
する励磁電流の大きさを可変とし、車両に加えるべき制
動力の大きさを制御するよう構成してもよい。この場
合、発進時に電磁ブレーキ15による制動力を解除する
際に、一気に制動力を解除するのではなく、電磁石へ供
給する励磁電流を少しずつ増大させ、制動力を徐々に解
除するよう制御することが可能である。
【0021】また、電磁ブレーキ15による制動力を上
記のように可変にしない場合には、発進時に電磁ブレー
キ15を解除する前にブレーキモータ14に駆動電流を
供給してドラムブレーキ8a〜8dによる制動力を効か
せた後、電磁ブレーキ15を解除すれば、その後はブレ
ーキモータ14に供給する駆動電流を徐々に減少させる
ことにより、発進時に制動力を徐々に解除することが可
能となる。
【0022】誘導線センサ16は、車両の前端部に水平
方向に回動自在に取り付けられたT字状アーム25に、
地面と対向するよう3カ所に配置されている。この誘導
線センサ16は、ゴルフ場のコースなどに埋設された図
示しない誘導線を磁気的に検出し、この誘導線との距離
に応じた検出信号をコントローラ9へ出力する。コント
ローラ9は、この誘導線センサ16の出力に基づき、車
両がコースから逸脱しないよう走行制御する。
【0023】定点センサ17は、地面と対向するよう車
両の所定位置に取り付けられており、ゴルフ場のコース
などに所定間隔をおいて埋設された図示しない複数の永
久磁石から成る定点を磁気的に検出する。例えば、この
定点が3つの永久磁石の磁極によって構成され、その並
びがS極、N極、N極であるとすると、定点センサ17
は、この磁極の並びのパターンに対応した検出信号をコ
ントローラ9へ出力する。この磁極の並びのパターン
は、コントローラ9において車両の停止、発進、速度等
の走行制御を行うための指示信号として用いられる。
【0024】また、操作盤26は、運転席の近傍に設け
られており、メインスイッチの他、マニュアル走行と自
動走行の切替を指示するマニュアル/オート切替スイッ
チ、発進と停止を指示する発進/停止スイッチなどの各
種スイッチおよび警告表示等を行う表示部によって構成
されている。この操作盤26のマニュアル/オート切替
スイッチにて自動走行が選択されると、コントローラ9
は、車両の走行モードをマニュアル走行から自動走行に
切り替え、後述する自動走行のための制御を行う。
【0025】その他、車両の走行状態を検出するセンサ
群として、トランスミッション3には車速を検出する車
速センサ30、エンジン1にはスロットル開度を検出す
るスロットルポテンショメータ31、ステアリングドラ
イバ10とブレーキモータドライバ13には各々の温度
を検出するサーミスタ32,33、ブレーキモータドラ
イバ13にはさらにブレーキモータ14への供給電流量
を検出する電流センサ34、ギア23にはメカブレーキ
機構の異常等によりブレーキモータ14の回転数が一定
の限界値を越えたか否かを検出するブレーキリミットス
イッチ35がそれぞれ設けられている。
【0026】コントローラ9の構成 次に、コントローラ9の構成について説明する。コント
ローラ9は、CPU(中央処理装置)、メモリ等のハー
ドウェアによって構成されているが、そのソフトウェア
構成は、図2に示すように、目標車速設定部91、駆動
力計算部92、スロットル駆動計算部93、制動力計算
部94、制動状態切替判断部95、電流指令値計算部9
6、励磁電圧計算部97、異常判定/異常処理部98、
各種センサ出力やスイッチ出力を取り込む入力インタフ
ェース99a〜99g、および各種指令値等の制御信号
を外部へ出力する出力インタフェース99h〜99lか
ら成っている。
【0027】目標車速設定部91は、操作盤26におい
て発進が指示されると、定点センサ17から供給される
指示信号に応じてメモリから読み出した速度指示情報に
基づき、目標車速の設定値を出力する。駆動力計算部9
2は、上記目標車速の設定値とトランスミッション3に
設置された車速センサ30から出力される現在の車速検
出値との差に基づき、車両に与えるべき必要駆動力を算
出する。
【0028】スロットル駆動計算部93は、走行モード
に応じてスロットルクラッチ19のオン/オフ指示信号
を出力するとともに、上記必要駆動力の算出結果とスロ
ットルポテンショメータ31によるスロットル開度の検
出結果に基づき、スロットルモータ12の駆動量に対応
したスロットル駆動パルスを出力する。
【0029】制動力計算部94は、目標車速の設定値と
現在の車速検出値との差および電流センサ34によって
検出されるブレーキモータ14への供給電流量に基づ
き、必要制動力を算出する。
【0030】制動状態切替判断部95は、目標車速の設
定値と現在の車速検出値との差およびスロットル開度の
検出結果に基づき、適切な制動状態であるか否かを判断
し、その判断結果を制動力計算部94へ出力する。すな
わち、車速が目標車速にほぼ一致しているにもかかわら
ず、スロットル開度が加速の状態になっているとする
と、加速と制動を同時に行うことによってつり合いを保
っていることになり、燃料の浪費やブレーキシューの磨
耗等を招くことになる。ここでは、このような不適切な
制動状態を回避すべく判断を行っている。
【0031】制動力計算部94は、上記判断結果が適切
な制動状態であれば、上記算出した必要制動力をそのま
ま電流指令値計算部96へ出力する。一方、上記判断結
果が不適切な制動状態であれば、必要制動力を「0」に
なるまで徐々に低下させつつ電流指令値計算部96へ出
力する。これに伴って、スロットル開度も徐々に適切な
値となり、上述した不適切なつり合い状態から解放され
る。
【0032】電流指令値計算部96は、制動力計算部9
4によって算出される必要制動力の値に基づき、ブレー
キモータドライバ13に与えるべき電流指令値(制動指
示信号)を出力する。励磁電圧計算部97は、電磁ブレ
ーキ15を単にオンオフ式の駐車ブレーキとしてのみ使
用する場合にはオンオフのいずれかを指示する2値信号
を出力するが、電磁ブレーキ15による制動力を可変に
する場合には制動力計算部94から出力される制動力の
値に基づき、電磁ブレーキ15に与えるべき励磁指令値
を出力する。
【0033】異常判定/異常処理部98は、ステアリン
グドライバ10とブレーキモータドライバ13のそれぞ
れに設けられたサーミスタ32,33の温度検出値、ブ
レーキリミットスイッチ35の出力、現在の車速検出値
および必要制動力の算出結果に基づき、異常判定を行
う。そして、異常であると判定した場合には、車両の停
止処理指示を出す。電流指令値計算部96、励磁電圧計
算部97およびスロットル駆動計算部93は、上記停止
処理指示を受け、車両を停止させるための値を出力す
る。
【0034】(2)実施例の動作 次に、図3に示すフローチャートを参照し、本実施例に
よる自動走行の発進時の動作を説明する。同図におい
て、まずコントローラ9は、発進指示の有無を判断する
(ステップSa1)。ここで、発進指示が無ければ、こ
の判断結果が「No」となり、発進指示が有るまでステ
ップSa1を繰り返す。そして、発進指示が有ると、ス
テップSa1の判断結果が「Yes」となり、ステップ
Sa2に進む。ステップSa2では、図示しないメモリ
に記憶してある車両の走行負荷の大きさを判断する。
【0035】ここで、走行負荷とは、既述したように車
両の走行を妨げようとする抵抗を意味し、下り坂を走行
するときや車重が軽いときには小となる一方、上り坂を
走行するときや車重が重いときには大となる。本実施例
では、この走行負荷を以下のようにして検出する。
【0036】例えば、車両が上り坂を通過する場合、車
速、エンジン回転数および変速比(エンジン回転数と車
速の比)は、それぞれ図4(a)〜(c)に示すように
変動する。そこで、走行負荷に関連するエンジン回転数
と変速比が共に所定のしきい値(判定値)を越える区間
(この場合、上り坂)では、高負荷であると判定する
(図4(d))。
【0037】一方、車両が下り坂を通過する場合、車
速、制動力指令値(必要制動力)および変速比は、それ
ぞれ図5(a)〜(c)に示すように変動する。そこ
で、走行負荷に関連する必要制動力が所定のしきい値
(判定値)を越え、かつ変速比が所定のしきい値を下回
る区間(この場合、下り坂)では、低負荷であると判定
する(図5(d))。その他、上記高負荷あるいは低負
荷の条件を満たさない場合には、中負荷と判定する。
【0038】上述した判定は車両の走行中にコントロー
ラ9内のCPUが行うが、車両が停止する直前にその時
点の走行負荷の判定結果がコントローラ9内のメモリに
記憶される。そして、この記憶内容は次回の発進時に参
照され、これが発進時の走行負荷とみなされる。
【0039】さて、前述のステップSa2(図3参照)
において走行負荷が「高負荷」であると判断した場合、
処理はステップSa3に進む。ステップSa3では、高
負荷に対応してスロットル開度を通常のエンジン起動時
より大きな開度(すなわち、平坦路での発進時より大き
な開度)に設定する。そして、エンジン1を起動する。
【0040】次に、ステップSa4に進むと、エンジン
回転数が高負荷に対応して設定した所定の回転数に達し
たか否かを判断する。ここで、エンジン回転数が上記高
負荷に対応した回転数に達していなければ、この判断結
果が「No」となり、その回転数に達するまでステップ
Sa4を繰り返す。
【0041】そして、エンジン回転数が上記高負荷に対
応した回転数に達すると、上記ステップSa4の判断結
果が「Yes」となり、ステップSa5に進む。ステッ
プSa5では、電磁ブレーキ15への励磁をオンとする
ブレーキ解除指令を出す。これにより、駐車中の停止を
確保するための制動力が解除され、車両が走行を開始す
る。
【0042】また、前述のステップSa2において走行
負荷が「低負荷」であると判断した場合、低負荷に対応
してスロットル開度を通常のエンジン起動時より小さな
開度(すなわち、平坦路での発進時より小さな開度)に
設定し、エンジン1を起動する。(ステップSa6)。
そして、エンジン回転数が上記低負荷に対応した回転数
に達すると(ステップSa7)、前述の高負荷の場合と
同様、ブレーキ解除指令を出す(ステップSa5)。
【0043】また、前述のステップSa2において走行
負荷が「中負荷」であると判断した場合、中負荷に対応
してスロットル開度を通常のエンジン起動時の開度(す
なわち、平坦路での発進時の開度)に設定し、エンジン
1を起動する(ステップSa8)。そして、中負荷に対
応したエンジン回転数でブレーキ解除指令を出す(ステ
ップSa9,Sa5)。
【0044】次に、ステップSa10に進むと、車速を
目標車速に一致させるべく通常の自動走行時におけるス
ロットル開度制御を開始する。ただし、車速検出値が所
定の設定車速(例えば1km/h)になるまでは、発進
時の加速を確保するため、前述のステップSa3,Sa
6,Sa8で設定したエンジン起動時の設定開度を下回
らないようスロットル開度を維持する(ステップSa1
1,Sa12)。
【0045】こうして、車速検出値が上記設定車速に達
すると、ステップSa13において、エンジン起動時の
スロットル開度制御を解除し、以後、上記ステップSa
10で開始した自動走行時のスロットル開度制御を行
う。
【0046】(3)まとめ このように、本実施例では、メモリに記憶してある前回
停止時における走行負荷の判定結果を発進時の走行負荷
とみなし、この走行負荷の大きさに応じて発進時のスロ
ットル開度を変化させている。これによって、図6に示
すように、発進時におけるエンジン回転数の上昇勾配を
車両の走行負荷の大きさに対応して変えられるため、走
行負荷に応じた加速を与えることが可能となる。
【0047】また、本実施例では、走行負荷の大きさに
応じて、発進時に駐車ブレーキ(電磁ブレーキ15)を
解除するタイミングを決めるエンジン回転数を変えてい
る。この結果、高負荷の場合には中負荷の場合より高い
エンジン回転数でブレーキを解除することにより発進の
もたつきが防止され、低負荷の場合には中負荷の場合よ
り低いエンジン回転数でブレーキを解除することにより
急な発進が防止される。
【0048】B:第2実施例 (1)実施例の構成 本実施例の構成は、前述の第1実施例と同様であるの
で、説明を省略する。また、本実施例は、後述する自動
走行の発進時の動作に関して第1実施例と異なってい
る。
【0049】(2)実施例の動作 以下、図7に示すフローチャートを参照し、本実施例に
よる自動走行の発進時の動作を説明する。同図におい
て、まずコントローラ9は、第1実施例の場合と同様、
発進指示の有無を判断する(ステップSb1)。ここ
で、発進指示が無ければ、この判断結果が「No」とな
り、発進指示が有るまでステップSb1を繰り返す。
【0050】そして、発進指示が有ると、ステップSb
1の判断結果が「Yes」となり、ステップSb2に進
む。ステップSb2では、スロットル開度を所定の開度
に設定し、エンジン1を起動する。すなわちこの場合、
第1実施例と異なり、エンジン起動時のスロットル開度
は走行負荷にかかわりなく一定である。
【0051】次に、ステップSb3に進むと、エンジン
回転数が駐車ブレーキ(電磁ブレーキ15)の解除を開
始すべき所定の回転数に達したか否かを判断する。ここ
で、エンジン回転数が所定の回転数に達していなけれ
ば、この判断結果が「No」となり、所定の回転数に達
するまでステップSb3を繰り返す。そして、エンジン
回転数が所定の回転数に達すると、ステップSb3の判
断結果が「Yes」となり、ステップSb4に進む。ス
テップSb4では、前述の第1実施例と同様、メモリに
記憶してある走行負荷の判定結果を判断する。
【0052】そして、「高負荷」、「中負荷」、「低負
荷」のそれぞれに対応したブレーキ解除指令を出す(ス
テップSb5,Sb6,Sb7)。すなわち、図8に示
すように、高負荷および低負荷の場合には、中負荷の場
合のように駐車ブレーキを一気に解除するのではなく、
所定の勾配で徐々に解除するようブレーキ解除指令を出
す。この場合、既述したように、電磁ブレーキ15の制
動力を可変にするか、あるいは、電磁ブレーキ15を解
除する前にブレーキモータ14に駆動電流を供給してド
ラムブレーキ8a〜8dによる制動力を効かせた後、電
磁ブレーキ15を解除し、その後ブレーキモータ14に
供給する駆動電流を徐々に減少させるように制御する。
【0053】また、図8では、高負荷と低負荷でブレー
キの解除勾配が等しくなっているが、負荷の大きさに応
じて適切な勾配が異なる場合には、それぞれの負荷に対
応した適切な勾配を選定するようにしてもよい。
【0054】以下、図7に示すように、前述の第1実施
例と同様、車速を目標車速に一致させるべく通常の自動
走行時におけるスロットル開度制御を開始するとともに
(ステップSb8)、設定車速(例えば1km/h)に
なるまでエンジン起動時の開度を下回らないようスロッ
トル開度を維持し(ステップSb9,Sb10)、上記
設定車速に達することによりエンジン起動時のスロット
ル開度制御を解除する(ステップSb11)。
【0055】(3)まとめ このように、本実施例によれば、駐車ブレーキの解除を
開始するエンジン回転数は走行負荷によって変わらない
が、走行負荷の大きさに応じて適切な勾配で駐車ブレー
キが徐々に解除されるので、特に坂道発進などで円滑な
発進が可能となる。
【0056】C:変更例 (1)なお、図9に示すように、上記第1実施例と第2
実施例とを組み合わせ、高負荷と低負荷の場合には駐車
ブレーキを一気に解除するのではなく、所定の勾配で徐
々に解除するようにしてもよい。この場合も、図8と同
様、高負荷と低負荷でブレーキの解除勾配が等しくなっ
ているが、負荷に応じて適切な勾配を選定するようにし
てもよい。
【0057】(2)また、既述した実施例では、坂の昇
降による走行負荷の大小を例として説明したが、本発明
は上記の例に限定されず、車重やエンジン性能など車種
の相違を原因として走行負荷が変わる場合にも適用で
き、この場合には車種に応じて迅速かつ円滑な発進が可
能となる。また、走行負荷の大小が坂の昇降のみによっ
て生ずる場合には、上記実施例のように走行負荷の高低
を判定するのではなく、傾斜角センサ(図示略)を用い
て判定するようにしてもよい。この場合、例えば傾斜角
が+12゜(上り)のとき高負荷と判定し、−12゜
(下り)のとき低負荷と判定すればよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、発進時のエンジン回転数の上昇勾配を車
両の走行負荷の大きさに対応して変えられるため、走行
負荷に応じた加速を与えることができる。この結果、高
負荷ではもたつくことがなく、また、低負荷では急な発
進をすることがなくなり、車両の走行負荷の大小にかか
わりなく常に迅速かつ円滑な発進を行うことが可能とな
る。請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の
発明による効果をより一層顕著に奏することができる。
請求項3に記載の発明によれば、車両の走行負荷の大小
にかかわりなく円滑な発進が可能となる。請求項4に記
載の発明によれば、請求項2に記載の発明と請求項3に
記載の発明の効果を併有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の自動走行車の構成を示すブロック図
である。
【図2】 同自動走行車のコントローラのソフトウェア
構成を示すブロック図である。
【図3】 第1実施例の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図4】 車両が上り坂を走行するときの車速、エンジ
ン回転数、変速比および上りフラグの各々の値の変化を
示すグラフである。
【図5】 車両が下り坂を走行するときの車速、必要制
動力、変速比および下りフラグの各々の値の変化を示す
グラフである。
【図6】 第1実施例の動作を説明するためのグラフで
ある。
【図7】 第2実施例の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図8】 第2実施例の動作を説明するためのグラフで
ある。
【図9】 変更例の動作を説明するためのグラフであ
る。
【符号の説明】 9…コントローラ(起動手段、ブレーキ解除手段、検出
手段、開度制御手段、解除タイミング制御手段、解除勾
配制御手段)、 10…ステアリングドライバ、 11…ステアリングモータ、 12…スロットルモータ、 13…ブレーキモータドライバ、 14…ブレーキモータ、 15…電磁ブレーキ、 30…車速センサ(検出手段)、 91…目標車速設定部、 92…駆動力計算部、 93…スロットル駆動計算部、 94…制動力計算部、 95…制動状態切替判断部、 96…電流指令値計算部、 97…励磁電圧計算部、 98…異常判定/異常処理部、 99a〜99l…インタフェース。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発進指示に応じてエンジンを起動する起
    動手段と、 前記エンジンの回転数が所定値に達したとき駐車用制動
    力を解除するブレーキ解除手段と、 車両の走行負荷の大きさを検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された走行負荷の大きさに応
    じてエンジン起動時のスロットル開度を変化させる開度
    制御手段とを具備することを特徴とする自動走行車。
  2. 【請求項2】 前記検出手段によって検出された走行負
    荷の大きさに応じて、前記ブレーキ解除手段が駐車用制
    動力を解除するエンジン回転数を変える解除タイミング
    制御手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の
    自動走行車。
  3. 【請求項3】 発進指示に応じてエンジンを起動する起
    動手段と、 前記エンジンの回転数が所定値に達したとき駐車用制動
    力を解除するブレーキ解除手段と、 車両の走行負荷の大きさを検出する検出手段と、 前記検出手段によって検出された走行負荷の大きさに応
    じて、前記ブレーキ解除手段による駐車用制動力の解除
    割合の勾配を変化させる解除勾配制御手段とを具備する
    ことを特徴とする自動走行車。
  4. 【請求項4】 前記検出手段によって検出された走行負
    荷の大きさに応じて、前記ブレーキ解除手段による駐車
    用制動力の解除割合の勾配を変化させる解除勾配制御手
    段を具備することを特徴とする請求項2に記載の自動走
    行車。
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