JP2005041372A - 自動走行車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コントローラ10に車両の進行方向の加速度を検出する加速度センサ60を接続し、自動運転前進時、前記加速度検センサ60によって検出される加速度αgと、駆動輪(後輪14・14)の回転速度を検出する車速センサ51によって検出される車速から算出される加速度αeとを前記コントローラ10によって比較し、車両が前進していると判断されたときは通常走行制御を行い、車両が後退していると判断されたときは、停止制御を行う。
【選択図】図4
Description
このようにゴルフカートを自動運転にする際には、自動運転切換レバーを「自動」とすれば自動走行モードとなる。この自動走行モードでは、走行コースに沿って埋設された誘導線に流れる誘導電流を検知し、マグネットを読み取って自動操縦と自動増減速、自動停止を行いながら走行コースを走行する。なお、リモコンや発進・停止ボタンで任意の場所で発進または停止することもできる。
そして、自動運転切換レバーを「手動」に切り換えると手動走行モードとなり、通常のゴルフカートと同様にステアリング操作により操縦者自身による操作で前後進することができる。
そこで本発明では、このような問題点に鑑み、自動走行車両の自動運転前進時、車両の後退を検出して車両を停車させる制御を行うにあたって、より実際の車両の進行状態に即した制御を行うことを可能とした自動走行車両を提供することを課題とする。
図1は本発明の一実施例としてのゴルフカートの全体構成を示す側面図、図2は同じくゴルフカートの構成を示すブロック図、図3は運行モード設定のための信号の流れを示すブロック図、図4は自動運転時の後退時制御を示すフローチャート図である。
まず、図1を用いてゴルフカート1の全体構成について説明する。
ゴルフカート1において、車体を支持するメインフレーム2の前部及び後部には、外装部材としてのフロントカウル6及びリアカウル4がそれぞれ設けられている。このフロントカウル6後部の前部座席台3の上部には、前座席シート8が設けられている。一方、リアカウル4の上部には後座席シート9が設けられている。このリアカウル4内には、図2に示すようにエンジン11、トランスミッション13、バッテリ77、マフラ等が配設されている。
そして、前記前座席シート8の左右一側の前方には、フロントカウル6から突出して配置されたハンドル16等のステアリング機構28が設けられており、また、運転席の足元前方にはブレーキペダル18及びアクセルペダル17が設けられている。
前記フロントカウル6下方には左右一対の前輪15・15が懸架され、リアカウル4の後部下方には左右一対の後輪14・14が懸架されており、前記メインフレーム2の前端と後端とにそれぞれバンパー5・5が配設されている。
前記リアカウル4の後方には、キャリアフレーム44が斜め上方に向かって延設され、その上にゴルフバッグを載せることができるようになっており、パターケース45がその下部に付設されている。
図2に示す如く、自動走行車両としてのゴルフカート1は、エンジン11を搭載し、このエンジン11には遠心クラッチ付きVベルト式自動変速機12を介してトランスミッション13が連結されている。
従って、エンジン回転数が所定回転数以上のときは、遠心クラッチが連結されて、エンジン11からVベルト式自動変速機12を介してトランスミッション13に駆動力が伝達され、駆動輪である一対の後輪14・14が回転駆動される。一方、所定エンジン回転数を下回ったときは、遠心クラッチが「断」となり、駆動力はトランスミッション13に対し伝わらないようになっている。
このコントローラ10により、手動走行モード時の車速制御及びエンジン回転数制御、自動走行モード時の操舵制御、車速制御及びエンジン回転数制御などを可能としている。該コントローラ10には、誘導センサ35a・35b、マグネットセンサ36、進行方向検出手段等のセンサ群や、スロットルアクチュエータ39、スタータモータ40、ブレーキモータ24、ブレーキ用の電磁クラッチ25、操舵モータ29、操舵切換クラッチ31等が電気的に接続されている。
すなわち、該切換レバー90を手動側または自動側に切り換えることに伴い、種々のクラッチ機構が手動走行モードまたは自動走行モードに対応して切り換わり、この切換レバー90の切換操作に伴って、手動走行モードまたは自動走行モードを検出するスイッチ等の検出手段が作動し、この検出手段からコントローラ10へ情報が出力される。
スタータモータ40は、コントローラ10から出力されるスタータ信号により駆動され、エンジン11を始動する。
なお、ドラムブレーキ20・21・22・23は、自動走行モード、手動走行モードを問わず、操縦者によってブレーキペダル18が踏込操作されたときには、ワイヤ結合によって直接駆動され、これにより車両が制動されるようにもなっている。また、電磁クラッチ25は、コントローラ10からのON/OFF信号に基づいて、ブレーキペダル18及びブレーキモータ24を図示せぬブレーキバネに対して連結、或いは、遮断する。
そして、進行方向の加速度、即ち車両自体の進行方向の加速度を検出するための加速度検出手段としての加速度センサ60が車両の所定位置に設けられている。さらに車両の所定位置には、車両の傾斜角度を検出して過大に車両が傾いて転倒することのないよう警告したり、或いは車両の走行路の状態を判別したりするための傾斜センサ53等が設けられている。そしてこれらのセンサ類はコントローラ10に電気的に接続されている。
このように、加速度検出手段としての加速度センサ60を、静的加速度を検出可能なものとし、傾斜センサとしての機能を具備させることにより、別途傾斜センサを設ける必要がなくなり、部品点数の減少や構造の簡略化を図ることができる。
自動走行モード時には操舵制御、車速制御、エンジン回転数制御、発進/停止スイッチ50が操作されることによる停車制御等を行い、手動走行モード時にはアクセルペダル17が踏み込み操作されることによる車速制御やエンジン回転数制御等を行う。
図2に示す如く、誘導磁界検出手段を構成する誘導センサ35a・35bは、車両の前端部において支持点を回動中心Oとして水平方向に回動自在に支持されたT字状アーム32に対して、左右一対取り付けられている。T字状アーム32の基端は、ステアリング基部軸30bに連結されたタイロッド28aに揺動自在に連結されており、ステアリング機構28の作動に応じて、各前輪15・15の転舵方向と一致するように回動する。各誘導センサ35a・35bはそれぞれ検出コイルから構成されて地面と対向するように配置されており、ゴルフ場コースの誘導通路の下方(地中)に埋設された、ゴルフカート1を誘導する誘導線を磁気的に検出する。
そして、コントローラ10は、前記マグネットセンサ36によって検出される検出信号が入力されると、被検出物に応じた指令信号を出力し、被検出物に応じた制御、即ち車両の制動・減速・加速などの制御を行うのである。
ゴルフカート1は、土地の形状に起伏の大きなゴルフ場を走行することが多く、また、走行面の芝生が雨や露などによって湿っていることもある。つまり、上り坂や下り坂などの斜面や低摩擦路面における発進時や走行時には、スリップが発生する等して操縦者の意図せぬ方向へ車両が移動してしまう事態が生じる可能性がある。そこで、本発明に係るゴルフカート1は、意図する進行方向と逆方向に走行を始めると自動的に車両を停止させるように構成されている。
以下、本発明に係るゴルフカート1の自動運転時における後退時制御について、図4に示すフローチャートに沿って説明する。
そして、コントローラ10は、車速センサ51によって検出される信号から、車速の算出または検出を常時行っている。すなわち、駆動輪である後輪14・14の回転に基づく信号から、回転速度(車速V)の算出または検出を行っている。
この状態でコントローラ10が、前後進切換スイッチ33からの信号によって前進または後進を判断し、車両が前進(後輪14・14が前進方向に回転)時、かつ、車速Vが予めコントローラ10に記憶させた任意の車速Vn(例えば、Vn=0,5km/h)以上であるか否かを判断する(S122)。
ここで、車両が前進時かつ車速V≧Vnであると判断された場合は、ステップS123へと移行し、それ以外の状態、即ち車両が低速(車速V<Vn)走行状態か、または後方へ向けて動いている状態と判断された場合はステップS126へと移行する。
ここで、加速度αeと加速度αgとが異符号と判断された場合はステップS127へと移行し、一方、加速度αeと加速度αgとが異符号でない場合、即ち、加速度αeと加速度αgとが同符号または少なくともどちらか一方がゼロと判断された場合はステップS126へと移行する。
この停止制御とは、ブレーキユニット19を作動して車両を停止させ、ランプ65のうち警報ランプを点灯させるとともに、ブザー64を鳴動して警告音を発生させ、さらにコントローラ10のLED63を点灯させる等の制御のことである。
つまり、ここで考えられる加速度αeと加速度αgとが異符号と判断される場合とは、加速度αeが正で加速度αgが負の場合であり、後輪14・14の回転速度は加速しているが、車両自体は減速している状態であって、例えば、上り坂などでスリップしながら車両がその自重によって後退している状態であり、このとき停止制御が行われるのである。(なお、加速度αeが負で加速度αgが正の場合は、本発明に係るゴルフカート1の使用状況から殆どあり得ないと考えられる。)
このように、前記ステップS125にて加速度αeと加速度αgとが異符号と判断される場合は、スリップ等による意図しない走行であり、暴走のおそれもあるため、警報を発して操縦者に認識させ、コントローラ10によって、他の制御よりも優先させてゴルフカートを安全に停止させるようにしているのである。
ここで、|αe−αg|≦βの関係を満たすと判断された場合は、通常走行制御、即ち停止制御も減速制御も行われない(S128)。一方、|αe−αg|≦βの関係を満たさないと判断された場合は、後述する減速制御へと移行する(S129)。
この状態において、加速度αeと加速度αgとの差の絶対値が任意の規準値β以下でないときは、これらの加速度が、同一方向ではあるがその値の差が大きいということであり、スリップが発生していると判断するのである。一方、加速度αeと加速度αgとの差の絶対値が任意の規準値β以下のときは、これらの加速度は同一方向であり、その値の差も小さい、即ち後輪14・14の回転状態と車両の進行状態とが略一致していると判断され、通常制御が行われるのである。言い換えると、前記規準値βは、加速度αeと加速度αgとが同一方向の場合に、これらの差の大小を判断するための値であり、加速度αeと加速度αgとの差の許容範囲を設定しているのである。つまりこの基準値βは、通常の走行に支障の生じない程度になるべく小さく設定されることで、より実際の車両の進行状態に即した自動運転時の制御が可能となるのである。
例えば、路面が滑り易い時やぬかるみを走行するときや急な上り坂の発進等では、後輪の回転数は大きく車速センサ51からの信号に基づいて算出される加速度αeは大きいが、加速度センサ60からの信号に基づいて算出される加速度αgは小さい。このときスリップが発生しているので、低速に変速して走行速度を低下(減速)させ、グリップ力を増加させてぬかるみを脱出可能としたり、登攀を可能としたりするのである。
また、下り坂などでは、ブレーキをかけ、後輪14・14駆動を減速させてエンジンブレーキをかけて加速度αeよりも加速度αgのほうが大きくなるようにするが、あまり大きくなると滑ってスピンしてしまので、所定の範囲内におさまるようにブレーキングさせて減速し、またはエンジンブレーキをかけながら安全に走行できるようにする。
つまり、前記ステップS125において加速度αeと加速度αgとの符号が異符号のときは車両が後進していると判断するので、駆動輪(後輪14・14)の回転速度は加速しているが車両は減速しているというような車輪のスリップ状態を検出することが可能となり、より実際の車両の態様に即した制御を行うことができる。
10 コントローラ
14・14 後輪
51 車速センサ
60 加速度センサ
Claims (3)
- 車輪の回転速度を検出する車速検出手段と、該車速検出手段が接続される制御手段とを有し、自動運転前進時、前記車速検出手段からの信号を基に車速を制御する自動走行車両であって、前記制御手段に車両の進行方向の加速度を検出する加速度検出手段を接続し、自動運転前進時、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度とを前記制御手段によって比較し、車両が前進していると判断されたときは通常走行制御を行い、車両が後退していると判断されたときは、停止制御を行うことを特徴とする自動走行車両。
- 前記自動運転前進時、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度とを前記制御手段によって比較し、車両が前進していると判断されたとき、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度との差の絶対値が、予め定められた規準値を上回るときは、減速制御を行うことを特徴とする請求項1記載の自動走行車両。
- 前記加速度検出手段を、車両の傾斜を検出する傾斜センサとしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動走行車両。
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JP2003278513A Pending JP2005041372A (ja) | 2003-07-23 | 2003-07-23 | 自動走行車両 |
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JP2011255808A (ja) * | 2010-06-10 | 2011-12-22 | Denso Corp | 車両制駆動制御装置 |
JP2012068111A (ja) * | 2010-09-22 | 2012-04-05 | Nissin Kogyo Co Ltd | 車両用制御装置 |
JP2012067836A (ja) * | 2010-09-22 | 2012-04-05 | Nissin Kogyo Co Ltd | 車両用制御装置 |
JP2012075254A (ja) * | 2010-09-29 | 2012-04-12 | Ihi Corp | 乗用型芝刈り車両及びその制御方法 |
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2003
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