JP2005041372A - 自動走行車両 - Google Patents

自動走行車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2005041372A
JP2005041372A JP2003278513A JP2003278513A JP2005041372A JP 2005041372 A JP2005041372 A JP 2005041372A JP 2003278513 A JP2003278513 A JP 2003278513A JP 2003278513 A JP2003278513 A JP 2003278513A JP 2005041372 A JP2005041372 A JP 2005041372A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
acceleration
control
vehicle speed
automatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003278513A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Hori
泰彦 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanmar Co Ltd filed Critical Yanmar Co Ltd
Priority to JP2003278513A priority Critical patent/JP2005041372A/ja
Publication of JP2005041372A publication Critical patent/JP2005041372A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】自動走行車両の自動運転前進時、車両の後退を検出して車両を停車させる制御を行うにあたって、より実際の車両の進行状態に即した制御を行うことを可能とした自動走行車両を提供することを課題とする。
【解決手段】コントローラ10に車両の進行方向の加速度を検出する加速度センサ60を接続し、自動運転前進時、前記加速度検センサ60によって検出される加速度αgと、駆動輪(後輪14・14)の回転速度を検出する車速センサ51によって検出される車速から算出される加速度αeとを前記コントローラ10によって比較し、車両が前進していると判断されたときは通常走行制御を行い、車両が後退していると判断されたときは、停止制御を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えばゴルフカート等の、地中に埋設された誘導線等に沿って自動運転を行う自動走行を可能とした自動走行車両に関し、詳細にはこの自動走行車両の自動運転時に行われる制御に関する。
従来、ゴルフ場内において、誘導経路に沿って誘導線やマグネット等を地中に埋設し、誘導センサや磁気センサをゴルフカートに搭載することで、誘導センサにより誘導線を認識して誘導経路上を走行可能とするとともに、磁気センサによってマグネットから発生される磁気を検出し、走行速度や停止等の制御を行うよう構成されたゴルフカートが公知となっている。
このようなゴルフカートにおいては、操縦者の手動操作を必要とすることなく誘導経路上で走行コースに合わせて走行速度を減速・加速・停止すること、即ち自動運転が可能となっている。
このようにゴルフカートを自動運転にする際には、自動運転切換レバーを「自動」とすれば自動走行モードとなる。この自動走行モードでは、走行コースに沿って埋設された誘導線に流れる誘導電流を検知し、マグネットを読み取って自動操縦と自動増減速、自動停止を行いながら走行コースを走行する。なお、リモコンや発進・停止ボタンで任意の場所で発進または停止することもできる。
そして、自動運転切換レバーを「手動」に切り換えると手動走行モードとなり、通常のゴルフカートと同様にステアリング操作により操縦者自身による操作で前後進することができる。
また、上述のような自動走行車両において、車輪の回転方向を検出するセンサを設け、自動前進運転時に後退したことを検出した場合に停車させるように制御し、また、この自動前進運転時に後退したことを検出したときに、ステアリングモータによる左右操舵方向制御を前進方向走行時と逆方向に行うことで、自動前進運転時における安全性を向上した技術がある(特許文献1参照)。そして、この車輪の回転方向を検出するセンサとしては、トルクセンサ・加速度センサ・タコメータ等が用いられている。
特許第3075973号公報
しかし、上述のように、自動走行車両において自動運転時に車両の後退を検出して車両を停止させるにあたり、車輪の回転方向を検出するセンサによって車両の後退を検出する制御手段では、湿った芝生面や上り・下り斜面等の低摩擦路面においては、車輪がスリップすること等によって、例えば、車輪は前進方向に回転しているにも関わらず車両が後退することがある。つまりこのような場合は、車両が後退しているにも関わらず車両を停止させる制御機能が作動せず、十分な安全性が確保されないことがある。
そこで本発明では、このような問題点に鑑み、自動走行車両の自動運転前進時、車両の後退を検出して車両を停車させる制御を行うにあたって、より実際の車両の進行状態に即した制御を行うことを可能とした自動走行車両を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、車輪の回転速度を検出する車速検出手段と、該車速検出手段が接続される制御手段とを有し、自動運転前進時、前記車速検出手段からの信号を基に車速を制御する自動走行車両であって、前記制御手段に車両の進行方向の加速度を検出する加速度検出手段を接続し、自動運転前進時、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度とを前記制御手段によって比較し、車両が前進していると判断されたときは通常走行制御を行い、車両が後退していると判断されたときは、停止制御を行うものである。
請求項2においては、前記自動運転前進時、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度とを前記制御手段によって比較し、車両が前進していると判断されたとき、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度との差の絶対値が、予め定められた規準値を上回るときは、減速制御を行うものである。
請求項3においては、前記加速度検出手段を、車両の傾斜を検出する傾斜センサとしたものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、自動運転前進時において、加速度検出手段によって検出される加速度と、車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度との方向が異なるとき、即ち車両が上り坂や下り坂また低摩擦路面等におけるスリップ状態であることを検出できるので、この場合、停止制御などの前進時と異なる制御を行うことができ、より実際の車両の進行状態に即した制御が可能となる。
請求項2においては、自動運転前進時において、加速度検出手段によって検出される加速度と、車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度との差が設定範囲を超える場合には、上り坂や下り坂また低摩擦路面等におけるスリップ状態であることを検出できるので、このスリップ状態に応じた制御を行うことが可能となり、安全性の向上を図ることが可能となる。
請求項3においては、別途傾斜センサを設ける必要がなくなり、部品点数の減少や構造の簡略化が図れるとともに請求項1及び請求項2と同様の効果を得ることが可能となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例としてのゴルフカートの全体構成を示す側面図、図2は同じくゴルフカートの構成を示すブロック図、図3は運行モード設定のための信号の流れを示すブロック図、図4は自動運転時の後退時制御を示すフローチャート図である。
本発明に係る自動走行車両の一実施例としてゴルフカート1を挙げ、以下において説明する。
まず、図1を用いてゴルフカート1の全体構成について説明する。
ゴルフカート1において、車体を支持するメインフレーム2の前部及び後部には、外装部材としてのフロントカウル6及びリアカウル4がそれぞれ設けられている。このフロントカウル6後部の前部座席台3の上部には、前座席シート8が設けられている。一方、リアカウル4の上部には後座席シート9が設けられている。このリアカウル4内には、図2に示すようにエンジン11、トランスミッション13、バッテリ77、マフラ等が配設されている。
前記前座席シート8の後部上には、背もたれ46が設けられており、後座席シート9の後部上には背もたれ47が設けられている。また、前座席シート8の外側方から後部には前アシストフレーム48が、後座席シート9の外側方から後部には後アシストフレーム49がそれぞれ設けられている。
そして、前記前座席シート8の左右一側の前方には、フロントカウル6から突出して配置されたハンドル16等のステアリング機構28が設けられており、また、運転席の足元前方にはブレーキペダル18及びアクセルペダル17が設けられている。
前記フロントカウル6下方には左右一対の前輪15・15が懸架され、リアカウル4の後部下方には左右一対の後輪14・14が懸架されており、前記メインフレーム2の前端と後端とにそれぞれバンパー5・5が配設されている。
前記フロントカウル6の両側上部より左右一対のフロント支柱41が上方に延設され、該フロント支柱41・41間にフロントガラス7が取り付けられている。一方、前記後座席シート9の後アシストフレーム49の左右中央上部には、リア支柱42が上方に延設されている。このリア支柱42及び前記フロント支柱41の上端部間にはルーフフレームを架設してルーフ43で覆っている。
前記リアカウル4の後方には、キャリアフレーム44が斜め上方に向かって延設され、その上にゴルフバッグを載せることができるようになっており、パターケース45がその下部に付設されている。
次に、前記ゴルフカート1の駆動及び制御機構を説明する。
図2に示す如く、自動走行車両としてのゴルフカート1は、エンジン11を搭載し、このエンジン11には遠心クラッチ付きVベルト式自動変速機12を介してトランスミッション13が連結されている。
従って、エンジン回転数が所定回転数以上のときは、遠心クラッチが連結されて、エンジン11からVベルト式自動変速機12を介してトランスミッション13に駆動力が伝達され、駆動輪である一対の後輪14・14が回転駆動される。一方、所定エンジン回転数を下回ったときは、遠心クラッチが「断」となり、駆動力はトランスミッション13に対し伝わらないようになっている。
また、ゴルフカート1は、操舵輪である左右一対の前輪15・15を手動操舵するためのハンドル16、エンジン11のエンジン回転数をかえるためのスロットル開度を調節するためのアクセルペダル17、車両に制動を付与するためのブレーキペダル18とブレーキユニット19、各後輪14・14、各前輪15・15、に設けられたドラムブレーキ20・21・22・23を備えている。これらドラムブレーキ20・21・22・23は、ブレーキペダル18にワイヤ連結されているとともにブレーキユニット19に連結されている。ただし、このような制動装置はドラムブレーキに限定されるものではなく、ディスクブレーキ等であってもよい。
前記アクセルペダル17には、ポテンショメータからなるアクセルセンサ26が設けられ、このアクセルセンサ26は、アクセルペダル17のアクセル操作量に比例したアクセル信号を制御手段となるコントローラ10に出力する。また、前記ブレーキペダル18にはブレーキスイッチ27が設けられ、このブレーキペダル18の踏込み操作を検出してブレーキ信号をコントローラ10に出力する。
また、前記トランスミッション13には、前進または後進を切り換える前後進切換装置が設けられ、前記前座席シート8近傍に設けられている前後進切換レバー34により切換操作される。該前後進切換レバー34に前後進切換スイッチ33が設けられ、この前後進切換スイッチ33からの検出信号によってコントローラ10は車両が前進時か後進時かを判断している。
前記ハンドル16は、ステアリング機構28(図1)に連結されている。このステアリング機構28はラックピニオン式とされ、図示しないピニオンがステアリング軸30a及びステアリング基部軸30bを介してハンドル16によって作動され、図示しないラックに連結されたタイロッド28a・28aを介して各前輪15・15の転舵が可能とされている。前記ステアリング機構28は操舵モータ29を備えており、この操舵モータ29が回転駆動されると、ステアリング基部軸30bを介して各前輪15・15が操舵される。なお、操舵モータ29が回転される際には、ハンドル16に連結されたステアリング軸30aは操舵切換クラッチ31によってステアリング基部軸30bから切り離され、手動操作が不能になっている。
また、ゴルフカート1は、通常のマニュアル操作による手動走行の他、自動走行(無人走行)が可能となっており、図3にも示す如く、自動走行を行うためのコントローラ10を備えている。
このコントローラ10により、手動走行モード時の車速制御及びエンジン回転数制御、自動走行モード時の操舵制御、車速制御及びエンジン回転数制御などを可能としている。該コントローラ10には、誘導センサ35a・35b、マグネットセンサ36、進行方向検出手段等のセンサ群や、スロットルアクチュエータ39、スタータモータ40、ブレーキモータ24、ブレーキ用の電磁クラッチ25、操舵モータ29、操舵切換クラッチ31等が電気的に接続されている。
このような構造において、手動走行モードと自動走行モードの切り換えは、ハンドル16の下方においてステアリング軸30aを内挿する図示せぬステアリングポストに設けられた切換レバー90を手動側または自動側に回動操作することによって行われる。
すなわち、該切換レバー90を手動側または自動側に切り換えることに伴い、種々のクラッチ機構が手動走行モードまたは自動走行モードに対応して切り換わり、この切換レバー90の切換操作に伴って、手動走行モードまたは自動走行モードを検出するスイッチ等の検出手段が作動し、この検出手段からコントローラ10へ情報が出力される。
前記操舵モータ29は、自動走行モード時において、内蔵された駆動回路29aにコントローラ10から操舵指令信号が入力されると、該駆動回路29aからその信号値に応じた駆動電流が供給され、この結果、ステアリング基部軸30bを回動する。この操舵モータ29に供給される駆動電流は、複数の電流レンジ毎にデューティ比が異なり、且つ、互いに同じ電流値とされている。操舵切換クラッチ31は、コントローラ10からのON/OFF信号に基づいて、ハンドル16、ステアリング軸30aの両者を連結、或いは、遮断する。
前記スロットルアクチュエータ39は、リニアソレノイドにて構成され、内蔵された駆動回路39aにコントローラ10から開度指令信号が入力されると、該駆動回路39aからその信号値に対応した駆動電流が供給される。この結果、エンジン11の吸気系に設けられた図示しないスロットルの開度量を調整する。このスロットルアクチュエータ39に供給される駆動電流は、複数の電流レンジ毎にデューティ比が設定されている。
スタータモータ40は、コントローラ10から出力されるスタータ信号により駆動され、エンジン11を始動する。
ブレーキモータ24は、内蔵された駆動回路24aにコントローラ10からの制動指令信号が入力されると、該駆動回路24aからその信号値に対応した駆動電流が供給され、この結果、ドラムブレーキ20・21・22・23を駆動し、車両を制動する。このブレーキモータ24に供給される駆動電流は、複数の電流レンジ毎にデューティ比が設計されている。
なお、ドラムブレーキ20・21・22・23は、自動走行モード、手動走行モードを問わず、操縦者によってブレーキペダル18が踏込操作されたときには、ワイヤ結合によって直接駆動され、これにより車両が制動されるようにもなっている。また、電磁クラッチ25は、コントローラ10からのON/OFF信号に基づいて、ブレーキペダル18及びブレーキモータ24を図示せぬブレーキバネに対して連結、或いは、遮断する。
また、車両の走行状態を検出するためのセンサ類として、後輪14・14の車軸にはゴルフカート1の車速、即ち駆動輪である後輪14・14の回転速度を検出する車速検出手段としての車速センサ51が設けられ、エンジン11の出力軸にはエンジン回転数センサ52が設けられている。なお、この車速センサ51は、本実施例においては駆動輪である後輪14・14の車軸に設けられているが、これに限定されず、後輪14の駆動経路上の回転数や操舵輪(前輪15・15)の回転数を検知してもよい。
そして、進行方向の加速度、即ち車両自体の進行方向の加速度を検出するための加速度検出手段としての加速度センサ60が車両の所定位置に設けられている。さらに車両の所定位置には、車両の傾斜角度を検出して過大に車両が傾いて転倒することのないよう警告したり、或いは車両の走行路の状態を判別したりするための傾斜センサ53等が設けられている。そしてこれらのセンサ類はコントローラ10に電気的に接続されている。
また、加速度検出手段としての加速度センサ60は、傾斜センサによって構成することもできる。この場合、加速度センサ60を、静的加速度(重力加速度・傾き等)が検出可能なものとし、車両自体の進行方向の加速度と、車両の傾斜角度とが両方検出できるようにするのである。
このように、加速度検出手段としての加速度センサ60を、静的加速度を検出可能なものとし、傾斜センサとしての機能を具備させることにより、別途傾斜センサを設ける必要がなくなり、部品点数の減少や構造の簡略化を図ることができる。
コントローラ10は、マイクロコンピューター(マイコン)61、EEPROM(書き換え可能型記憶装置)62、LED63を備え、マイコン61は、CPU、ROM、RAM、タイマ等からなる。マイコン61のROMには、各種制御プログラムが格納されている。CPUは、ROMに格納された各制御プログラムに従って、データ読み込み・記録制御処理、警報制御処理等の種々の演算処理を実行する、検出手段、判断手段及び比較手段を構成している。RAMは、CPUの演算処理結果を一時記憶するための作業用メモリである。
EEPROM62の各所定記憶領域には、各基準値データ(基準振幅データ(基準マグネット波形大きさデータ)、基準操舵電圧データ、基準誘導センサ出力電圧データ、基準操舵ずれ量データ、基準上昇操舵電圧データ、基準車速データ、基準加速度データ、基準傾斜データ、基準バッテリ電圧データ等)が格納されている。一方、EEPROM62の所定記憶領域には、エンジン回転数、車速、スロットル電流指令値、傾斜等のパラメータの組み合わせに応じた複数の運行モードデータを有する運行モードテーブルが格納されて、運行状況記憶手段を構成している。
前記コントローラ10にはチェッカ75が電気的に接続可能となっている。チェッカ75は、マイコン61のCPUが行う各種処理の内容や、EEPROM62に格納されているデータの内容を表示可能な表示装置、それらの内容を表示させる際に操作される表示要求ボタン等を備え、ゴルフカート1の制御モード毎の制御内容を変更可能な構成とされている。
次に、上記のように構成したゴルフカート1の走行制御について説明する。
自動走行モード時には操舵制御、車速制御、エンジン回転数制御、発進/停止スイッチ50が操作されることによる停車制御等を行い、手動走行モード時にはアクセルペダル17が踏み込み操作されることによる車速制御やエンジン回転数制御等を行う。
図3に示す如く、エンジン回転数センサ52、車速センサ51、傾斜センサ53、誘導センサ35a、35b等から検出信号を取り込み、CPUは、それらからゴルフカート1の実エンジン回転数、実車速、傾斜、操舵ずれ量を算出するとともに、目標エンジン回転数、目標車速を算出し、さらにそれらからスロットル電流指令値、ブレーキモータ電流指令値、操舵モータ電流指令値等を算出する。一方、CPUは、前記スロットル電流指令値から目標スロットル開度(スロットル開度に相当する)を算出する。
次に、算出した実エンジン回転数、実車速、スロットル電流指令値、傾斜等のパラメータから、そのときのゴルフカート1において最も適した運行モードである最適運行モードの算出を行う。即ち、CPUは、各種パラメータの組み合わせと、予めEEPROM62に格納された運行モードテーブルとを参照して、複数の運行モードデータの中から、そのときのゴルフカート1において最も適した運行モードである最適運行モードを割り出す。例えば、ゴルフカート1が現在どのような状況(上り坂、下り坂、平地)で運行されているのかを判断し、必要に応じて車速をアップ(増速)又はダウン(減速)して最適な車速に設定する。つまり、自動走行モードにおけるゴルフカート1の車速は、車速センサ51から検出される信号を基に、コントローラ10によって制御されている。
なお、本実施例におけるゴルフカート1は、前輪15・15と後輪14・14で二系統のブレーキリンクを有する形態のものであり、リンクを調節することによって、前輪15・15と後輪14・14のブレーキ比率を、走行する状況(上り坂、下り坂、平地)に適した状態となるよう変化させるよう制御しているが、前輪15・15と後輪14・14それぞれ別々のアクチュエータを作動させて制動するようにして、各々コントローラ10で後述の制動制御する構成とすることもできる。
次に、自動走行モードにおける車両の操舵制御について説明する。
図2に示す如く、誘導磁界検出手段を構成する誘導センサ35a・35bは、車両の前端部において支持点を回動中心Oとして水平方向に回動自在に支持されたT字状アーム32に対して、左右一対取り付けられている。T字状アーム32の基端は、ステアリング基部軸30bに連結されたタイロッド28aに揺動自在に連結されており、ステアリング機構28の作動に応じて、各前輪15・15の転舵方向と一致するように回動する。各誘導センサ35a・35bはそれぞれ検出コイルから構成されて地面と対向するように配置されており、ゴルフ場コースの誘導通路の下方(地中)に埋設された、ゴルフカート1を誘導する誘導線を磁気的に検出する。
各誘導センサ35a・35bは、それぞれ交番磁界の強さに応じた磁界検出信号(左右誘導センサ出力電圧)をコントローラ10に出力する。コントローラ10は、自動走行モード時において、各誘導センサ35a・35bから入力された磁界検出信号から操舵ずれ量(誘導線からの左右ずれ幅)を算出し、操舵モータ29に対して、前記操舵ずれ量に応じた制御、即ち、誘導線に対する誘導センサ35a・35bの位置が正常位置に(誘導センサからの入力値が左右略同じと)なるように操舵制御を行う。そして、ステアリング機構28のピニオンを回転駆動させて各前輪15・15を旋回させ、この旋回に追従して、T字状アーム32を回動させる。この結果、コントローラ10は、誘導センサ35a・35bの出力に基づき、車両が誘導線(誘導通路)から逸脱しないように、即ち、誘導線に沿って走行するように操舵制御することになる。
つまり、この誘導線近傍の所定位置には、停点マグネット、減速点マグネット、加速点マグネット等の被検知物が複数箇所設けられ、車両側には、地面と対向するようにマグネット検出手段としての前記マグネットセンサ36が所定位置に取り付けられており、このマグネットセンサ36によって前記被検知物を磁気的に検知しながら操舵制御を行うのである。なお、被検知物はマグネットに限定されるものではなく、金属片や突起等により構成し、マグネットセンサや近接センサ等により検知する構成とすることもできる。
そして、コントローラ10は、前記マグネットセンサ36によって検出される検出信号が入力されると、被検出物に応じた指令信号を出力し、被検出物に応じた制御、即ち車両の制動・減速・加速などの制御を行うのである。
ここで、本発明に係る自動走行車両の後退時制御について説明する。
ゴルフカート1は、土地の形状に起伏の大きなゴルフ場を走行することが多く、また、走行面の芝生が雨や露などによって湿っていることもある。つまり、上り坂や下り坂などの斜面や低摩擦路面における発進時や走行時には、スリップが発生する等して操縦者の意図せぬ方向へ車両が移動してしまう事態が生じる可能性がある。そこで、本発明に係るゴルフカート1は、意図する進行方向と逆方向に走行を始めると自動的に車両を停止させるように構成されている。
この自動走行モード(自動運転)時の後退時制御を行うにおいて、従来構造では、駆動輪である後輪14・14の回転方向を検出するセンサ等を設け、この車輪の回転方向を検出するセンサからの信号をもとに車両後退時か否かを判断していた。しかし、このような構造では、上述のように、路面状態などによっては後輪14・14の駆動状態と車両の進行状態との対応が、通常走行の場合とは異なる場合が生じることがある。つまり、スリップ等によって駆動輪は進行方向に一定回転数以上で回転しているにも関わらず車両自体は後退しているというような場合には、自動運転前進時の後退時制御における制動制御が行われず、自動運転前進時の後退時制御の機能を果たせないことがある。
そこで本発明においては、自動運転時おいて、車両が後退していることを検出する際、上述した車両の進行方向の加速度を検出する加速度検出手段である加速度センサ60によって検出される加速度と、車速検出手段である前記車速センサ51から検出される車速から算出される加速度とを、制御手段であるコントローラ10によって比較して判断することによって、より実際の車両の動きに即した自動運転前進時の後退時制御を行う。
以下、本発明に係るゴルフカート1の自動運転時における後退時制御について、図4に示すフローチャートに沿って説明する。
上述のように、操縦者等によって切換レバー90が自動側に回動操作されると、自動走行モードとなる。この自動走行モードとなると、EEPROM62に記憶されている最適運行モードデータから、走行路に最適な運行モードが設定される(S120)。そして、本機またはリモコン92のスタートボタンを押すと、自動運転がスタートされる(S121)。自動運転がスタートされると、コントローラ10は、マグネットセンサ36からの入力値、誘導センサからの検知電圧によりずれ量を演算して、修正演算処理を行い、また、車速・加速度・傾斜のそれぞれの算出処理を常時行って、走行路に沿って車両が走行するように制御され、自動走行が行われる。
そして、コントローラ10は、車速センサ51によって検出される信号から、車速の算出または検出を常時行っている。すなわち、駆動輪である後輪14・14の回転に基づく信号から、回転速度(車速V)の算出または検出を行っている。
この状態でコントローラ10が、前後進切換スイッチ33からの信号によって前進または後進を判断し、車両が前進(後輪14・14が前進方向に回転)時、かつ、車速Vが予めコントローラ10に記憶させた任意の車速Vn(例えば、Vn=0,5km/h)以上であるか否かを判断する(S122)。
ここで、車両が前進時かつ車速V≧Vnであると判断された場合は、ステップS123へと移行し、それ以外の状態、即ち車両が低速(車速V<Vn)走行状態か、または後方へ向けて動いている状態と判断された場合はステップS126へと移行する。
前記ステップS122で車両が前進時かつ車速V≧Vnであると判断された場合は、コントローラ10は、車速センサ51によって検出される信号によって単位時間あたりの車速Vの変化量、即ち後輪14・14自体の回転から検出される加速度αeを算出する(S123)。また、上述した加速度センサ60によって車両の進行方向に対する加速度αgを算出する(S124)。なおこれら加速度の算出の際、車両前進方向の加速度を正、後進方向の加速度を負とし、停止状態のときはゼロとする。
そして、前記ステップS123で算出された加速度αeと、ステップS124で検出された加速度αgとが異符号か否かを判断する(S125)。
ここで、加速度αeと加速度αgとが異符号と判断された場合はステップS127へと移行し、一方、加速度αeと加速度αgとが異符号でない場合、即ち、加速度αeと加速度αgとが同符号または少なくともどちらか一方がゼロと判断された場合はステップS126へと移行する。
前記ステップS125にて加速度αeと加速度αgとが異符号と判断された場合は、停止制御が行われる(S127)。
この停止制御とは、ブレーキユニット19を作動して車両を停止させ、ランプ65のうち警報ランプを点灯させるとともに、ブザー64を鳴動して警告音を発生させ、さらにコントローラ10のLED63を点灯させる等の制御のことである。
つまり、ここで考えられる加速度αeと加速度αgとが異符号と判断される場合とは、加速度αeが正で加速度αgが負の場合であり、後輪14・14の回転速度は加速しているが、車両自体は減速している状態であって、例えば、上り坂などでスリップしながら車両がその自重によって後退している状態であり、このとき停止制御が行われるのである。(なお、加速度αeが負で加速度αgが正の場合は、本発明に係るゴルフカート1の使用状況から殆どあり得ないと考えられる。)
このように、前記ステップS125にて加速度αeと加速度αgとが異符号と判断される場合は、スリップ等による意図しない走行であり、暴走のおそれもあるため、警報を発して操縦者に認識させ、コントローラ10によって、他の制御よりも優先させてゴルフカートを安全に停止させるようにしているのである。
一方、前記ステップS125にて加速度αeと加速度αgとが異符号でないと判断された場合は、コントローラ10によって、これら加速度αeと加速度αgとの値の差の絶対値が、予め設定されコントローラ10に記憶されている任意の設定値β以下か否か、即ち|αe−αg|≦βの関係を満たすか否かが判断される(S126)。
ここで、|αe−αg|≦βの関係を満たすと判断された場合は、通常走行制御、即ち停止制御も減速制御も行われない(S128)。一方、|αe−αg|≦βの関係を満たさないと判断された場合は、後述する減速制御へと移行する(S129)。
つまり、車速センサ51からの信号に基づいて算出される加速度αeと、加速度センサ60からの信号に基づいて算出される加速度αgとが異符号でないということは、同符号または少なくとも一方がゼロということであり、両方ともゼロでない場合は、後輪14・14の加速する回転方向と、車両が加速する方向が一致しているという状態であることを示している。
この状態において、加速度αeと加速度αgとの差の絶対値が任意の規準値β以下でないときは、これらの加速度が、同一方向ではあるがその値の差が大きいということであり、スリップが発生していると判断するのである。一方、加速度αeと加速度αgとの差の絶対値が任意の規準値β以下のときは、これらの加速度は同一方向であり、その値の差も小さい、即ち後輪14・14の回転状態と車両の進行状態とが略一致していると判断され、通常制御が行われるのである。言い換えると、前記規準値βは、加速度αeと加速度αgとが同一方向の場合に、これらの差の大小を判断するための値であり、加速度αeと加速度αgとの差の許容範囲を設定しているのである。つまりこの基準値βは、通常の走行に支障の生じない程度になるべく小さく設定されることで、より実際の車両の進行状態に即した自動運転時の制御が可能となるのである。
前記ステップS129における減速制御とは、上述した停止制御を含む車速の減速制御であり、例えば前記ステップS126にて算出される|αe−αg|の値に応じた制御を行う。つまり、|αe−αg|の値が大きいほど減速度を大きくする等であり、この場合コントローラ10は「スリップ状態」と判断し、上述した自動走行モードにおける車両の操舵制御を継続するなど、通常の停止制御と異なる制御を行うのである。
例えば、路面が滑り易い時やぬかるみを走行するときや急な上り坂の発進等では、後輪の回転数は大きく車速センサ51からの信号に基づいて算出される加速度αeは大きいが、加速度センサ60からの信号に基づいて算出される加速度αgは小さい。このときスリップが発生しているので、低速に変速して走行速度を低下(減速)させ、グリップ力を増加させてぬかるみを脱出可能としたり、登攀を可能としたりするのである。
また、下り坂などでは、ブレーキをかけ、後輪14・14駆動を減速させてエンジンブレーキをかけて加速度αeよりも加速度αgのほうが大きくなるようにするが、あまり大きくなると滑ってスピンしてしまので、所定の範囲内におさまるようにブレーキングさせて減速し、またはエンジンブレーキをかけながら安全に走行できるようにする。
以上のように、自動運転前進時において、車速センサ51によって検出される車速から算出される加速度αeと、加速度センサ60によって検出される車両進行方向の加速度αgとをコントローラ10によって比較し、この比較によって車両が後進していると判断されたときは前進時と異なる制御、即ち上述の停止制御を行うこととしている。
つまり、前記ステップS125において加速度αeと加速度αgとの符号が異符号のときは車両が後進していると判断するので、駆動輪(後輪14・14)の回転速度は加速しているが車両は減速しているというような車輪のスリップ状態を検出することが可能となり、より実際の車両の態様に即した制御を行うことができる。
また、前記ステップS125において、加速度αeと加速度αgとの符号は同符号であり車両が前進していると判断された場合に、前記ステップS125において、これら加速度αeと加速度αgとの差の絶対値が、予め設定された基準値β以下か否かを判断し、基準値β以下でないとき、即ちこの規準値βを上回っている場合は通常走行制御と異なる制御、即ち上述の減速制御を行うこととしているので、上り坂や下り坂また低摩擦路面等でのスリップ時にも安全性の向上を図ることが可能となる。
本発明の一実施例としてのゴルフカートの全体構成を示す側面図。 同じくゴルフカートの構成を示すブロック図。 運行モード設定のための信号の流れを示すブロック図。 自動運転時の後退時制御を示すフローチャート図。
符号の説明
1 自動走行車両
10 コントローラ
14・14 後輪
51 車速センサ
60 加速度センサ

Claims (3)

  1. 車輪の回転速度を検出する車速検出手段と、該車速検出手段が接続される制御手段とを有し、自動運転前進時、前記車速検出手段からの信号を基に車速を制御する自動走行車両であって、前記制御手段に車両の進行方向の加速度を検出する加速度検出手段を接続し、自動運転前進時、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度とを前記制御手段によって比較し、車両が前進していると判断されたときは通常走行制御を行い、車両が後退していると判断されたときは、停止制御を行うことを特徴とする自動走行車両。
  2. 前記自動運転前進時、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度とを前記制御手段によって比較し、車両が前進していると判断されたとき、前記加速度検出手段によって検出される加速度と、前記車速検出手段によって検出される車速から算出される加速度との差の絶対値が、予め定められた規準値を上回るときは、減速制御を行うことを特徴とする請求項1記載の自動走行車両。
  3. 前記加速度検出手段を、車両の傾斜を検出する傾斜センサとしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動走行車両。
JP2003278513A 2003-07-23 2003-07-23 自動走行車両 Pending JP2005041372A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003278513A JP2005041372A (ja) 2003-07-23 2003-07-23 自動走行車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003278513A JP2005041372A (ja) 2003-07-23 2003-07-23 自動走行車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005041372A true JP2005041372A (ja) 2005-02-17

Family

ID=34264897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003278513A Pending JP2005041372A (ja) 2003-07-23 2003-07-23 自動走行車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005041372A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011255808A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 Denso Corp 車両制駆動制御装置
JP2012068111A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用制御装置
JP2012067836A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用制御装置
JP2012075254A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Ihi Corp 乗用型芝刈り車両及びその制御方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011255808A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 Denso Corp 車両制駆動制御装置
JP2012068111A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用制御装置
JP2012067836A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Nissin Kogyo Co Ltd 車両用制御装置
JP2012075254A (ja) * 2010-09-29 2012-04-12 Ihi Corp 乗用型芝刈り車両及びその制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6410509B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP4193496B2 (ja) 制御対象の駆動制御装置
US20070208483A1 (en) Safety control system for electric vehicle
JP6014159B2 (ja) 電動車両の回生ブレーキ制御システム
JP6445062B2 (ja) 自動運転車両
JP6185606B2 (ja) 鞍乗り型車両
JP3940792B2 (ja) ゴルフカートの後退時制御装置
JPH09202221A (ja) 車両のブレーキ制御装置
JP2005041372A (ja) 自動走行車両
JP2008126874A (ja) 電磁誘導式自動走行車の停止制御方式
JPH10264792A (ja) 車両の制動制御装置
JP2006298094A (ja) 車両停止保持装置
JP5012595B2 (ja) 電磁誘導式ゴルフカートの走行制御方式
JP5292965B2 (ja) 走行制御装置
JP3920439B2 (ja) ゴルフカート
JPH10165454A (ja) 小型電動車
JP2003256044A (ja) 誘導式車両
JPH07295640A (ja) 誘導カート
JP4200739B2 (ja) 電気式産業車両の走行制御装置
JP2883461B2 (ja) ゴルフカート
JP2002178896A (ja) ゴルフカートのブレーキ制御装置
JP2003199202A (ja) 自動走行車の速度制御装置
JP4173935B2 (ja) 自動走行車両
JP4998174B2 (ja) 電磁誘導式ゴルフカートのブレーキ制御方式
JP2000203304A (ja) 自動走行車両の車速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060721

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20071105

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Effective date: 20071105

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

A521 Written amendment

Effective date: 20071105

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080527

A02 Decision of refusal

Effective date: 20081007

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02