JPH08132758A - 製本用具 - Google Patents

製本用具

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JPH08132758A
JPH08132758A JP30148794A JP30148794A JPH08132758A JP H08132758 A JPH08132758 A JP H08132758A JP 30148794 A JP30148794 A JP 30148794A JP 30148794 A JP30148794 A JP 30148794A JP H08132758 A JPH08132758 A JP H08132758A
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JP
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cover
folded
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book
sheet
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JP30148794A
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Inventor
Koichi Obata
耕一 小幡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表紙を自由にデザインしてオリジナルの上製
本を特殊な技術なしに容易に製本することができる。 【構成】 表面側に熱融着性材料層を有するホットメル
ト樹脂コーティング和紙10aの裏面側に、一対の平用
心材10b及び背用心材10cを、表紙24用心材とし
ての所定配置でそれらの表面側において接着する。ホッ
トメルト樹脂コーティング和紙10aの外周部の折り返
し部10a1を折り返し、表紙24用心材の裏面側に対
し接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上製本の製本を行うた
めの製本用具に関する。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】従来より、本
の中身を直接薄い紙で挟む並製本の製本を個人的・家庭
的に行うための製本器具が市販されている。
【0003】しかしながら、厚紙や板紙に紙、布、革等
を貼り合わせて本の中身よりもやや大きめに表紙を作
り、それを本の中身に接合する上製本については、オリ
ジナルデザインの表紙を作って個人的・家庭的に製本行
うことは極めて困難であった。本発明は、従来技術に存
した上記のような問題点に鑑み行われたものであって、
その目的とするところは、表紙を自由にデザインしてオ
リジナルの上製本を特殊な技術なしに容易に製本するこ
とができる製本用具を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の製本用具は、表面側に熱融着性材料層を有
するシート材の裏面側に対し、一対の平用心材を含む表
紙用心材が、表紙用心材としての所定配置でそれらの表
面側において固着され、前記シート材の外周部が折り返
された折り返し部が、表紙用心材の裏面側に対し接着さ
れてなる表紙形成材を備えるものとする。
【0005】また、本発明の製本用具は、表面側に熱融
着性材料層を有するシート材の裏面側に対し、一対の平
用心材を含む表紙用心材が、所定配置でそれらの表面側
において固着され、前記シート材の外周部に、折り返し
部として折り返されて表紙用心材の裏面側に対し接着さ
れる折返し用部を有してなる表紙形成材を備えるものと
することもできる。
【0006】上記表紙用心材は、背用心材を含んでいて
もよい。
【0007】また、上記表紙形成材の表紙用心材の裏面
側のうち折り返し部が接着される部分は、シート材の厚
さの約1.5乃至3倍の深さの凹みに形成されているこ
とが望ましい。
【0008】また、本発明の製本用具は、折り返し部が
折り返されて表紙用心材の裏面側に対し接着された表紙
形成材を嵌め込み得る浅底の凹部を有し、外周縁と凹部
の周縁との間に、折り返し部に対応する幅の縁部を有し
てなる貼付裁断用材を備えたものとすることが望まし
い。
【0009】上記貼付裁断用材の凹部の深さは、折り返
し部が折り返されて表紙用心材の裏面側に対し接着され
た表紙形成材の厚さ以下であるものとすることができ
る。
【0010】また、貼付裁断用材の凹部の深さが、折り
返し部が折り返されて表紙用心材の裏面側に対し接着さ
れた表紙形成材の厚さにほぼ等しく、貼付裁断用材が、
少なくとも縁部の外周縁にて、平坦な面を満遍なく押圧
し得るものであることが望ましい。
【0011】また本発明の製本用具は、両見返しの各外
側面に高周波融着性材料層を有する本の中身を備えたも
のとすることが望ましい。
【0012】また本発明の製本用具は、一方の面に高周
波融着性材料層を有し、他方の面に粘着剤層を有する見
返し貼付用シート材を備えたものとすることが望まし
い。
【0013】更に、上記表紙形成材における表紙用心材
の裏面側に高周波融着性材料層を有することが望まし
い。
【0014】また本発明の製本用具は、高周波透過性を
有するが高周波発熱性を実質上有しない材料により形成
され、本の中身を包んだ表紙の平部を挟圧した状態を維
持し得るプレス器を備えたものとすることが望ましい。
【0015】また本発明の製本用具は、高周波透過性を
有するが高周波発熱性を実質上有しない材料により形成
され、平部押圧部と溝入れ用の突条とを備えており、溝
入れ用の突条を溝入れ位置に位置させた状態で、本の中
身を包んだ表紙の平部を両者間に挟み得る一対のプレス
板を備えたものとすることが望ましい。
【0016】
【作用】請求項1の表紙形成材の表側に、シート材の折
り返し部に対応する折り返し部を含む好みの表面材を重
ね合わせ、表面材の側からアイロン等を用いて熱プレス
を施せば、シート材の表面側を構成する熱融着性材料層
によって表面材が表紙形成材に融着する。そして表面材
の折り返し部を折り返してシート材の折り返し部に重ね
合わせ、アイロン等を用いて熱プレスを施せば、シート
材の折り返し部の表面側を構成する熱融着性材料層によ
って表面材の折り返し部が表紙形成材に融着する。表面
材が、薄手の紙や布などの強度や耐久性に難のあるシー
ト状材料であっても、熱融着性材料層により表紙形成材
のシート材に融着することにより、強度及び耐久性が向
上する。
【0017】そしてシート材の裏面側に表紙用心材が予
め表紙用心材としての所定配置で固着されているので、
表側及び折り返し部が好みの表面材で覆われ、表紙用心
材が所定配置で設けられたオリジナルの上製本の表紙が
でき上がる。
【0018】この表紙で所定サイズの本の中身をつつん
で表紙と本の中身を接合し、溝入れ等の必要な処理を施
せば、オリジナルの上製本が完成する。
【0019】請求項2の表紙形成材におけるシート材の
折返し用部を折り返して表紙用心材の裏面側に対し接着
すれば、請求項1の表紙形成材が得られる。
【0020】請求項3における表紙用心材は背用心材を
含むので、完成する上製本の表紙は、平の部分のみなら
ず背の部分も心を有するものとなる。
【0021】請求項4における表紙形成材は、その表紙
用心材の裏面側のうち折り返し部が接着される部分が、
シート材の厚さの約1.5乃至3倍の深さの凹みに形成
されているので、表紙用心材の裏面側に接着されたシー
ト材の折り返し部及び表面材の折り返し部の厚みがその
凹みにより吸収され、表紙用心材の裏面側のうち凹み以
外の部分とそれらの折り返し部との段差が可及的に低減
される。そのため、本の中身の見返しを表紙の裏側に貼
り付ける際の接着性が良好になる。
【0022】請求項5の貼付裁断用材の凹部に、折り返
し部が折り返されて表紙用心材の裏面側に対し接着され
た表紙形成材の裏側を嵌め込み、露出する表紙形成材の
表側に、好みの表面材を重ね合わせる。表面材の外周縁
が貼付裁断用材の外周縁より内側にはならないようにそ
の表面材を重ね合わせ、アイロン等を用いて熱プレスを
施せば、シート材の表側を構成する熱融着性材料層によ
って表面材が表紙形成材に融着する。表紙形成材を凹部
に嵌め込んだまま、貼付裁断用材の外周縁に沿って表面
材を裁断すれば、凹部の外側に、縁部の幅に等しい幅、
すなわちシート材の折り返し部に対応する幅の、表面材
の折り返し部が形成される。従って、これを折り返せ
ば、シート材の折り返し部に丁度重なり合うこととな
る。
【0023】表面材が融着した表紙形成材を凹部から取
り出し、反転させて表面材側を再び凹部に嵌め込むと、
凹部の外周壁によって表面材の折り返し部が立ち上が
る。これを折り返してシート材の折り返し部に重ね合わ
せ、アイロン等を用いて熱プレスを施せば、シート材の
折り返し部の表面側を構成する熱融着性材料層によって
表面材の折り返し部が表紙形成材に融着する。
【0024】請求項6の貼付裁断用材の凹部の深さは、
折り返し部が折り返されて表紙用心材の裏面側に対し接
着された表紙形成材の厚さ以下であるから、凹部にその
表紙形成材の裏側を嵌め込んだ際、表紙形成材の表側が
凹部内に没することがない。そのため、表面材を重ね合
わせ、アイロン等を用いて熱プレスを施すのが容易であ
る。
【0025】請求項7の貼付裁断用材は、凹部の深さ
が、折り返し部が折り返されて表紙用心材の裏面側に対
し接着された表紙形成材の厚さにほぼ等しく、また、少
なくとも縁部の外周縁にて、平坦な面を満遍なく押圧し
得るものであるから、アイロン等を用いて熱プレスを施
すのが容易であると共に、表面材が融着した表紙形成材
を凹部に嵌め込んだまま、貼付裁断用材の凹部を開口す
る側を平坦面に対し押し付ければ、貼付裁断用材におけ
る少なくとも縁部の外周縁とその平坦面との間に満遍な
く表面材を挟圧するので、貼付裁断用材の外周縁に沿っ
て表面材をナイフ等により裁断するのが容易である。
【0026】請求項8の本の中身は、両見返しの各外側
面に高周波融着性材料層を有するので、上製本の表紙で
その本の中身を包んで表紙の平部を挟圧した状態を維持
しつつ高周波加熱を施せば、その本の中身を上製本の表
紙と接合することができる。請求項9の見返し貼付用シ
ート材を、本の中身の両見返しの各外側面に、粘着剤層
により接着し、上製本の表紙でその本の中身を包んで表
紙の平部を挟圧した状態を維持しつつ高周波加熱を施せ
ば、その本の中身を上製本の表紙と接合することができ
る。
【0027】請求項10の表紙形成材は、表紙用心材の
裏面側に高周波融着性材料層を有するので、それによる
上製本の表紙の裏側の高周波融着性材料層と、請求項8
の本の中身の両見返しの高周波融着性材料層或は請求項
9の見返し貼付用シート材が両見返しの各外側面に接着
された本の中身の高周波融着性材料層とが、高周波加熱
により相互に溶融し、固着してそれらが接合される。
【0028】請求項11のプレス器を用いれば、上製本
の表紙で本の中身を包んで表紙の平部を挟圧した状態を
維持しつつ高周波加熱を施すことにより、その本の中身
を上製本の表紙と接合することができる。
【0029】請求項12の一対のプレス板を用い、上製
本の表紙で本の中身を包んだものの溝入れ位置に溝入れ
用の突条を位置させた状態で、その表紙の平部を両プレ
ス板の間に挟み、両者間に挟圧した状態を維持しつつ高
周波加熱を施すことにより、その本の中身を上製本の表
紙と接合すると同時に溝入れを行うことができる。
【0030】
【実施例】本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明す
る。
【0031】図面は何れも本発明の一実施例としての製
本用具に関するものである。
【0032】図1は表紙形成材10の裏面図、図2(a)
は貼付裁断用パレット12の平面図、図2(b) は、図2
(a) におけるII−II線断面図、図3は、本の中身14の
斜視図及び見返し貼付用シート材16の表面図、図4は
プレス器16の正面図、図5は一対のプレス板18の斜
視図である。
【0033】表紙形成材10は、ホットメルト樹脂コー
ティング和紙10a(表面側に熱融着性材料層を有する
シート材の一例)と、表紙用心材としての一対の平用心
材10b及び背用心材10cからなる。一対の平用心材
10b及び背用心材10cは、表紙用心材としての所定
配置で、それらの表面側において、ホットメルト樹脂コ
ーティング和紙10aの裏面側に対し、接着剤等により
固着されている。ホットメルト樹脂コーティング和紙1
0aの外周部は、平用心材10b及び背用心材10cの
裏面側に折り返され、その折り返し部10a1は、平用
心材10b及び背用心材10cの裏面側に対し接着され
ている。平用心材10b及び背用心材10cは、例えば
ボール紙により形成されており、それぞれの裏面側(図
1に表れている側)に高周波融着性樹脂層(高周波融着
性材料層)を有している。平用心材10b及び背用心材
10cの裏面側のうちホットメルト樹脂コーティング和
紙10aの折り返し部10a1が接着される部分は、ホ
ットメルト樹脂コーティング和紙10aの厚さの約1.
5乃至3倍の深さの凹み10b1・10c1に形成され
ている。
【0034】図6の表紙形成材20は、図1に示す表紙
形成材10の折り返し部10a1が折り返される前の折
返し用部10a2を、ホットメルト樹脂コーティング和
紙10aのうち一対の平用心材10b及び背用心材10
cの外側に有する。この折返し用部10a2を折り返し
て一対の平用心材10b及び背用心材10cの裏面側に
対し接着すれば、図1の表紙形成材10が容易に得られ
る。
【0035】貼付裁断用パレット12(貼付裁断用材の
一例)は、上面に凹部12aを開口し、上面における外
周縁と凹部12aの周縁との間に、表紙形成材10の折
り返し部10a1に対応する幅の平坦な縁部12bを有
する。凹部12aの周縁は、折り返し部10a1が折り
返されて平用心材10b及び背用心材10cの裏面側に
対し接着された表紙形成材10をほぼ丁度嵌め込み得る
大きさに形成され、凹部12aの深さは、その表紙形成
材10の厚さにほぼ等しく形成されている。
【0036】この凹部12aに、図7((a) は図1にお
けるVII-VII 線及び図2(a) におけるII−II線に対応す
る断面図。(b) は平面図。)に示されるように、折り返
し部10a1が折り返されて平用心材10b及び背用心
材10cの裏面側に対し接着された表紙形成材10の裏
側を嵌め込み、露出する表紙形成材10の表側に、好み
の紙や布等のシート状の表面材22を重ね合わせる。表
面材22の外周縁が貼付裁断用材の外周縁より内側には
ならないようにその表面材22を重ね合わせ、アイロン
等を用いて表面材22の上側から熱プレスを施せば、表
紙形成材10の表側を構成するホットメルト樹脂層によ
って表面材22が表紙形成材10に融着する。凹部12
aの深さが、表紙形成材10の厚さにほぼ等しいので、
表紙形成材10の表側が凹部12a内に没することがな
い。そのため、表面材22を重ね合わせてアイロン等を
用いて熱プレスを施すのが容易である。
【0037】貼付裁断用パレット12の縁部12bが平
坦であるから、表紙形成材10を凹部12aに嵌め込ん
だまま貼付裁断用パレット12を裏返し、凹部12aを
開口する側を平坦面に対し押し付ければ、縁部12bと
その平坦面との間に表面材22が満遍なく挟圧される。
従って、その平坦面上で貼付裁断用パレット12の外周
縁に沿ってナイフ等により表面材22を裁断すれば、図
8に示されるように、凹部12aの外側に、ホットメル
ト樹脂コーティング和紙10aの折り返し部10a1に
対応する表面材22の折り返し部22aが形成される。
【0038】表面材22が融着した表紙形成材10を凹
部12aから取り出し、反転させて表面材側を再び凹部
12aに嵌め込むと、図9(a) に2点鎖線で示されるよ
うに、凹部12aの外周壁によって表面材22の折り返
し部22aが立ち上がる。これを折り返してホットメル
ト樹脂コーティング和紙10aの折り返し部10a1に
重ね合わせ、アイロン等を用いて熱プレスを施せば、図
9(b) に示されるように、ホットメルト樹脂コーティン
グ和紙10aの折り返し部10a1の表面側を構成する
ホットメルト樹脂層によって表面材22の折り返し部2
2aが表紙形成材10に融着し、オリジナルの上製本の
表紙24ができ上がる。この際、折り返し部22aが立
ち上がるため、容易且つ正確に折り返して熱プレスを施
すことができる。
【0039】また、平用心材10b及び背用心材10c
の裏面側のうち折り返し部10a1が接着される部分
が、ホットメルト樹脂コーティング和紙10aの厚さの
約1.5乃至3倍の深さの凹み10b1・10c1に形
成されているので、ホットメルト樹脂コーティング和紙
10aの折り返し部10a1及び表面材22の折り返し
部22aの厚みがその凹み10b1・10c1により吸
収され、平用心材10b及び背用心材10cの裏面側の
うち凹み10b1・10c1以外の部分とそれらの折り
返し部10a1との段差が可及的に低減され、本の中身
14の見返し14aを表紙24の裏側に貼り付ける際の
接着性が良好になる。
【0040】更に、表面材22が、薄手の紙や布などの
強度や耐久性に難のあるシート状材料であっても、熱融
着性材料層により表紙形成材10のホットメルト樹脂コ
ーティング和紙10aに融着するので、強度及び耐久性
が向上したものとなる。その際、糊等の接着剤を用いる
必要がないので手軽に実施し得る。
【0041】なお、表紙形成材10に対する表面材22
の融着、及び表面材22の折り返し部22aの形成は、
貼付裁断用パレット12がなくとも行うことが可能であ
る。
【0042】本の中身14は、図1に示されるような表
紙を有しないもののほか、市販の文庫本等のような並製
本をそのまま利用し、これに上述の上製本の表紙24を
つけて上製本として製本することもできる。図1に示さ
れる本の中身14は、両見返し14aの各外側面に高周
波融着性材料層を有する。高周波融着性材料層を有しな
いものの場合、両見返し14aの各外側面(並製本の場
合は両表紙)に、一方の面に高周波融着性材料層を有
し、他方の面に粘着剤層を有する見返し貼付用シート材
16を、粘着剤層により接着すれば、両見返し14aの
各外側面に高周波融着性材料層を有するものとなる。
【0043】プレス器16は、高周波透過性を有するが
高周波発熱性を実質上有しない材料により形成され、前
後に開口する角筒状の枠体16aと、押圧板16bと、
枠体16aの上板16a1に螺合して押圧板16bを上
下し得る締付けネジ16cからなり、本の中身14を包
んだ表紙24の平部24aを枠体16aの下板16a2
の上面と押圧板16bの下面の間に挟圧した状態を維持
し得る。
【0044】一対のプレス板18は、高周波透過性を有
するが高周波発熱性を実質上有しない材料により形成さ
れ、平部押圧部18aと溝入れ用の突条18bとを備え
ている。上述のようにして作成した上製本の表紙24の
内側に、図10に示されるように本の中身14をセット
し、更に表紙24を閉じて本の中身14を包んだもの対
し、図11(a) に示されるように各溝入れ用の突条18
bを溝入れ位置(各平用心材10bと背用心材10cの
間に対応する位置)に位置させた状態で、両表紙24の
平部24aを、両プレス板18の平部押圧部18aによ
り挟むことができる。
【0045】このように両プレス板18で挟んだものを
プレス器16にセットして、両プレス板18を枠体16
aの下板16a2の上面と押圧板16bの下面の間に挟
圧した状態で、電子レンジ内にセットし、高周波加熱を
施すと、平用心材10bの裏面側の高周波融着性材料層
と、本の中身14の両見返し14aの高周波融着性材料
層とが相互に融着してそれらが確実に接合され、本の中
身14を上製本の表紙24と接合すると同時に溝26a
を入れて図12のような上製本26を製本することがで
きる。接着剤を用いる必要がないので手軽に実施し得
る。
【0046】なお、プレス器16の枠体16aの下板1
6a2と押圧板16bとが、それぞれ平部押圧部18a
と溝入れ用の突条18bとを備えた一対のプレス板18
を構成するものであってもよい。また、必ずしもこのよ
うなプレス器16やプレス板18を用いなくとも高周波
融着により製本を行うことが可能であることは言うまで
もない。溝入れは、溝入れ位置に対しアイロンで押さえ
る等の処理を施すことにより行うこともできる。また、
高周波融着によらず、接着剤を用いた接着によって上製
本の表紙24と本の中身14を接合して製本を行うこと
もできることは言うまでもない。
【0047】更に、表面材として図13(a) に示される
ような背用表面材30、一対の角部切欠平用表面材3
2、及び4枚の角用表面材34を用い、図13(b) に示
されるような上製本を製本することもできる。その場
合、貼付裁断用パレット12の縁部12bに背用表面材
30及び角用表面材34の貼り付け位置を示す指示線3
6等の目印があれば、容易に表紙24を作成して製本す
ることができる。
【0048】なお、図における表紙形成材10及び表面
材22の厚みは、便宜上誇張して表わされている。ま
た、以上の実施例についての記述における上下位置関係
は、単に図に基づいた説明の便宜のためのものであっ
て、実際の使用状態等を限定するものではない。構成部
品の寸法、個数、材質、形状、その相対配置などは、特
にそれらに限定される旨の記載がない限りは、この発明
の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単
なる説明例に過ぎない。
【0049】
【発明の効果】請求項1の製本用具によれば、表紙形成
材の表側に好みの表面材を重ね合わせて熱プレスを施
し、更に、表面材の折り返し部を折り返してシート材の
折り返し部に重ね合わせてアイロン等を用いて熱プレス
を施せば、表側及び折り返し部が好みの表面材で覆わ
れ、表紙用心材が所定配置で設けられたオリジナルの上
製本の表紙を容易に作ることができる。この表紙で所定
サイズの本の中身をつつんで表紙と本の中身を接合し、
溝入れ等の必要な処理を施せば、オリジナルの上製本を
容易に完成させることができる。表面材が、薄手の紙や
布などの強度や耐久性に難のあるシート状材料であって
も、熱融着性材料層により表紙形成材のシート材に融着
するので、強度及び耐久性が向上したものとなる。
【0050】請求項2の製本用具によれば、請求項1の
表紙形成材が容易に得られ、オリジナルの上製本を容易
に完成させることができる。
【0051】請求項3の製本用具によれば、平の部分の
みならず背の部分も心を有するオリジナルの上製本を容
易に完成させることができる。
【0052】請求項4の製本用具によれば、表紙用心材
の裏面側のうち、表紙用心材の裏面側のうち凹み以外の
部分と、凹みにシート材及び表面材の各折り返し部が接
着された部分との段差が可及的に低減され、本の中身の
見返しを表紙の裏側に貼り付ける際の接着性が良好にな
るので、一層容易且つ確実にオリジナルの上製本を製本
することができる。
【0053】請求項5の製本用具によれば、貼付裁断用
材の凹部に表紙形成材の裏側を嵌め込み、表面材を、そ
の外周縁が貼付裁断用材の外周縁より内側にならないよ
うに重ね合わせ、アイロン等を用いて熱プレスを施して
融着させた後、表紙形成材を凹部に嵌め込んだまま、貼
付裁断用材の外周縁に沿って表面材を裁断すれば、シー
ト材の折り返し部に対応する表面材の折り返し部が容易
且つ確実に形成される。表面材が融着した表紙形成材を
凹部から取り出し、反転させて表面材側を再び凹部に嵌
め込むと、表面材の折り返し部が立ち上がるので、アイ
ロン等を用いた熱プレスにより、表面材の折り返し部を
容易且つ正確にシート材の折り返し部に重ね合わせて融
着させることができる。従って、オリジナルの上製本
を、一層容易且つ確実に製本することができる。
【0054】請求項6の製本用具によれば、貼付裁断用
材の凹部に表紙形成材の裏側を嵌め込んだ際、表紙形成
材の表側が凹部内に没することがないので、表面材を重
ね合わせ、アイロン等を用いて熱プレスを施すのが容易
である。
【0055】請求項7の製本用具によれば、貼付裁断用
材の凹部に表紙形成材の裏側を嵌め込んだ際、表紙形成
材の表側が凹部内に没することがないので、アイロン等
を用いて熱プレスを施すのが容易であると共に、表面材
が融着した表紙形成材を凹部に嵌め込んだままで凹部を
開口する側を平坦面に対し押し付ければ、貼付裁断用材
における少なくとも縁部12bの外周縁とその平坦面と
の間に表面材を満遍なく挟圧するので、貼付裁断用材の
外周縁に沿って表面材をナイフ等により裁断して表面材
の折り返し部を形成するのが容易である。
【0056】請求項8の製本用具によれば、電子レンジ
等による高周波加熱によって、本の中身を上製本の表紙
と接合することができるので、オリジナルの上製本を一
層容易に製本し得る。
【0057】請求項9の製本用具によれば、見返し貼付
用シート材を本の中身の両見返しの各外側面に粘着剤層
により容易に接着し得、電子レンジ等による高周波加熱
によって、その本の中身を上製本の表紙と接合すること
ができるので、高周波融着性材料層を有しない一般の本
の中身を用いて、オリジナルの上製本を一層容易に製本
し得る。
【0058】請求項10の製本用具によれば、表紙形成
材における表紙用心材の裏面側に有する高周波融着性材
料層と、本の中身の両見返しの高周波融着性材料層或は
見返し貼付用シート材が両見返しの各外側面に接着され
た本の中身の高周波融着性材料層とが、高周波加熱によ
り相互に溶融し、固着してそれらが接合されるので、オ
リジナルの上製本を一層確実に製本し得る。
【0059】請求項11の製本用具によれば、オリジナ
ルの上製本の表紙で本の中身を包んで表紙の平部を挟圧
した状態をプレス器により維持しつつ高周波加熱を施す
ことにより、容易にその本の中身を上製本の表紙と接合
して上製本を製本することができる。
【0060】請求項12の製本用具によれば、オリジナ
ルの上製本の表紙で本の中身を包んだものの溝入れ位置
に溝入れ用の突条を位置させた状態で、その表紙の平部
を両プレス板の間に挟み、両者間に挟圧した状態を維持
しつつ高周波加熱を施すことにより、容易にその本の中
身を上製本の表紙と接合しつつ溝入れを行って上製本を
製本することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】表紙形成材の裏面図である。
【図2】貼付裁断用パレットの平面図及び断面図であ
る。
【図3】本の中身の斜視図及び見返し貼付用シート材の
表面図である。
【図4】プレス器の正面図である。
【図5】一対のプレス板の斜視図である。
【図6】折り返し部が折り返される前の表紙形成材の裏
面図である。
【図7】貼付裁断用パレットに嵌め込んだ表紙形成材の
表側に表面材を融着させる態様の説明図である。
【図8】表面材を裁断して折り返し部を形成した態様の
説明図である。
【図9】表面材の折り返し部を折り返して表紙形成材に
融着させる態様を示す説明図である。
【図10】上製本の表紙に本の中身をセットする態様を
示す説明図である。
【図11】上製本の表紙と本の中身を接合する態様を示
す説明図である。
【図12】上製本の斜視図である。
【図13】背用表面材及び4枚の角用表面材を用いた上
製本についての説明図である。
【符合の説明】
10a ホットメルト樹脂コーティング和紙 10a1 折り返し部 10b 平用心材 10c 背用心材 24 表紙 24 表紙24

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面側に熱融着性材料層を有するシート材
    の裏面側に対し、一対の平用心材を含む表紙用心材が、
    表紙用心材としての所定配置でそれらの表面側において
    固着され、前記シート材の外周部が折り返された折り返
    し部が、表紙用心材の裏面側に対し接着されてなる表紙
    形成材を備えることを特徴とする製本用具。
  2. 【請求項2】表面側に熱融着性材料層を有するシート材
    の裏面側に対し、一対の平用心材を含む表紙用心材が、
    所定配置でそれらの表面側において固着され、前記シー
    ト材の外周部に、折り返し部として折り返されて表紙用
    心材の裏面側に対し接着される折返し用部を有してなる
    表紙形成材を備えることを特徴とする製本用具。
  3. 【請求項3】表紙用心材が背用心材を含む請求項1又は
    2記載の製本用具。
  4. 【請求項4】表紙形成材の表紙用心材の裏面側のうち折
    り返し部が接着される部分が、シート材の厚さの約1.
    5乃至3倍の深さの凹みに形成された請求項1、2又は
    3記載の製本用具。
  5. 【請求項5】折り返し部が折り返されて表紙用心材の裏
    面側に対し接着された表紙形成材を嵌め込み得る浅底の
    凹部を有し、外周縁と凹部の周縁との間に、折り返し部
    に対応する幅の縁部を有してなる貼付裁断用材を備えた
    請求項1、2、3又は4記載の製本用具。
  6. 【請求項6】貼付裁断用材の凹部の深さが、折り返し部
    が折り返されて表紙用心材の裏面側に対し接着された表
    紙形成材の厚さ以下である請求項1、2、3、4又は5
    記載の製本用具。
  7. 【請求項7】貼付裁断用材の凹部の深さが、折り返し部
    が折り返されて表紙用心材の裏面側に対し接着された表
    紙形成材の厚さにほぼ等しく、貼付裁断用材が、少なく
    とも縁部の外周縁にて、平坦な面を満遍なく押圧し得る
    ものである請求項1、2、3、4、5又は6記載の製本
    用具。
  8. 【請求項8】両見返しの各外側面に高周波融着性材料層
    を有する本の中身を備えた請求項1、2、3、4、5、
    6又は7記載の製本用具。
  9. 【請求項9】一方の面に高周波融着性材料層を有し、他
    方の面に粘着剤層を有する見返し貼付用シート材を備え
    た請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の製本用
    具。
  10. 【請求項10】表紙形成材における表紙用心材の裏面側
    に高周波融着性材料層を有する請求項8又は9記載の製
    本用具。
  11. 【請求項11】高周波透過性を有するが高周波発熱性を
    実質上有しない材料により形成され、本の中身を包んだ
    表紙の平部を挟圧した状態を維持し得るプレス器を備え
    た請求項8、9又は10記載の製本用具。
  12. 【請求項12】高周波透過性を有するが高周波発熱性を
    実質上有しない材料により形成され、平部押圧部と溝入
    れ用の突条とを備えており、溝入れ用の突条を溝入れ位
    置に位置させた状態で、本の中身を包んだ表紙の平部を
    両者間に挟み得る一対のプレス板を備えた請求項8、
    9、10又は11記載の製本用具。
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