JPH08129351A - 蓄光性蛍光発色再帰反射シート - Google Patents

蓄光性蛍光発色再帰反射シート

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JPH08129351A
JPH08129351A JP26846594A JP26846594A JPH08129351A JP H08129351 A JPH08129351 A JP H08129351A JP 26846594 A JP26846594 A JP 26846594A JP 26846594 A JP26846594 A JP 26846594A JP H08129351 A JPH08129351 A JP H08129351A
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隆嗣 松沢
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秀彦 村山
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    • G09FDISPLAYING; ADVERTISING; SIGNS; LABELS OR NAME-PLATES; SEALS
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    • G09F13/20Illuminated signs; Luminous advertising with luminescent surfaces or parts
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Abstract

(57)【要約】 【目的】再帰反射領域により光源よりの光を光源方向に
向けて再帰反射すると共に、新規な蓄光性蛍光体を用い
ることによって、光源方向のみならず光源方向以外の観
察者に対しても優れた視認性を有する。 【構成】樹脂と蓄光性蛍光体とからなる蓄光性蛍光発色
樹脂組成物により形成された蓄光性蛍光発色領域7と、
再帰反射領域6とから形成する。蓄光性蛍光体を、M
1-X Al24-X で表わされる化合物で、Mは、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれ
る少なくとも1つ以上の金属元素からなる化合物を母結
晶にしたものを用い、更にXが−0.33≦X≦0.6
0の範囲にあるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は蓄光性蛍光発色再帰反射
シート、更に詳しくは道路標識、工事標識等の標識類、
自動車、オートバイ等の車両のナンバープレート類、衣
服、救命具等の安全資材類、あるいは看板、車両等のマ
ーキング等に用いると便利なものであって、特に耐光性
に優れると共に、極めて長時間の残光特性を有する新規
の蓄光性蛍光体を用いた蓄光性蛍光発色再帰反射シート
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ここではまず、再帰反射シートの従来技
術を説明する。従来より光を光源方向に向けて再帰反射
させる再帰反射シートはよく知られており、その再帰反
射性能に基づく夜間の優れた視認性により上記のごとき
利用分野で広く利用されている。
【0003】例えば、再帰反射シートを用いた道路標
識、工事標識等は夜間等において、走行する自動車等車
両のヘッドライト等の光源からの光を光源方向、すなわ
ち走行する車両の方向へ向けて反射させ、標識の観察者
である車両の運転者に対し優れた視認性を提供し、しか
して明確な情報伝達を可能にするという優れた特性を有
していた。
【0004】しかしながら、一般に再帰反射シートは光
源より光を受けた時、光を光源方向に向けて再帰反射し
光源方向にのみ優れた視認性を提供するものであるた
め、視認する場所は光源方向と異なっている場合は、そ
の視認性が著しく劣るものとなる。このため、より高い
安全性や宣伝効果等が求められるようになった近年にお
いては、光源方向にのみ反射する再帰反射性能しか有し
ない従来型の再帰反射シートではその視認性が不十分で
あり、特に、夜間等において観察者が光源方向と異なる
方向に位置するような場合においても、観察者に対し常
に優れた視認性を提供することのできるような優れた再
帰反射シートが強く望まれるようになってきた。
【0005】このような要望にこたえるためには、再帰
反射シートの視認性を向上させるための種々の試みがな
されており、例えば、特開平5−178008号公報に
は、蓄光性発光物質を再起反射シートと組み合わせ視認
性を向上させることが提案されている。しかしながら、
蓄光性発光性物質による発光は、その発光量が乏しく、
視認性を著しく向上させることができない。
【0006】また例えば、特願平4−217396号公
報には蛍光着色材を再起反射シートと組み合わせ視認性
を向上させることが提案されている。しかしながら、蛍
光着色材は一般に耐候性が悪く、交通標識等長期の耐候
性を必要とするような用途には使用することが適当でな
いし、また、視認性においてもその向上効果は不十分で
ある。
【0007】そこで、出願人は、耐光性に優れると共
に、極めて長時間の残光特性を有する新規の蓄光性蛍光
体を再帰反射シートに組み合わせて使用することを考え
たものである。ここで、本発明の要旨が、新規な蓄光性
蛍光体に存することとなるので、蓄光性蛍光体の従来技
術を説明しておく。
【0008】一般に蛍光体の残光時間は極めて短く、外
部刺激を停止すると速やかにその発光は減衰するが、ま
れに紫外線等で刺激した後その刺激を停止した後もかな
りの長時間(数10分〜数時間)に渡り残光が肉眼で認
められるものがあり、これらを通常の蛍光体とは区別し
て蓄光性蛍光体あるいは燐光体と呼んでいる。この蓄光
性蛍光体としては、CaS:Bi(紫青色発光),Ca
SrS:Bi(青色発光),ZnS:Cu(緑色発
光),ZnCdS:Cu(黄色〜橙色発光)等の硫化物
蛍光体が知られているが、これらのいずれの硫化物蛍光
体も、化学的に不安定であったり、耐光性に劣るなど実
用面での問題点が多い。
【0009】現在市場でもっぱら用いられる硫化亜鉛系
蓄光性蛍光体(ZnS:Cu)も、特に湿気が存在する
と紫外線により光分解して黒変したり輝度低下するた
め、屋外で直接日光に曝されるような用途での使用は困
難であり、夜光時計や避難誘導標識、屋内の夜間表示等
その用途は限定されていた。またこの硫化亜鉛系蛍光体
を夜光時計に用いる場合であっても、肉眼でその時刻を
認識可能な残光時間は約30分から2時間程度であり、
実用的には、蛍光体に放射性物質を添加しそのエネルギ
ーで刺激して常時発光する自発光性の夜光塗料を用いざ
るを得ないのが現状であった。
【0010】そこで本発明者は、前述のごとき現状に鑑
み、市販の硫化物系蛍光体に比べて遥かに長時間の残光
特性を有し、更には化学的にも安定であり、かつ長期に
わたり耐光性に優れる蓄光性蛍光体を開発したものであ
る。この蓄光性蛍光体は、従来から知られている硫化物
系蛍光体とは全く異なる新規の蓄光性蛍光体材料とし
て、ユウロピウム等を賦活したアルカリ土類金属のアル
ミン酸塩に着目し、種々の実験を行った結果、この蓄光
性蛍光体材料が、市販の硫化物系蛍光体に比べて遥かに
長時間の残光特性を有し、更には酸化物系であることか
ら化学的にも安定であり、かつ耐光性に優れることが確
認でき、従来の問題点がことごとく解消でき、放射能を
含有しなくとも1晩中視認可能な夜光塗料あるいは顔料
として、様々な用途に適用可能な長残光の蓄光性蛍光体
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、この
新規な蓄光性蛍光体を用いた蓄光性蛍光発色樹脂組成物
により蓄光性蛍光発色領域を形成し、再起反射領域と適
宜組み合わせることにより、前述したごとき従来技術の
欠点を解消した卓越した再起反射シートを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述したような蓄光性蛍
光発色再帰反射シートとして、請求項1記載のものは、
樹脂100重量部に対して、10〜300重量部の蓄光
性蛍光体を有する蓄光性蛍光発色樹脂組成物により形成
された蓄光性蛍光発色領域と、再帰反射領域とからなる
蓄光性蛍光発色再帰反射シートであって、蓄光性蛍光体
として、M1-XAl24-X で表わされる組成の化合物
で、Mは、カルシウム、ストロンチウム、バリウムから
なる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素から
なる化合物を母結晶にしたものを用い、更にXが−0.
33≦X≦0.60の範囲にあることを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、樹脂100重量部
に対して、10〜300重量部の蓄光性蛍光体を有する
蓄光性蛍光発色樹脂組成物により形成された蓄光性蛍光
発色領域と、再帰反射領域とからなる蓄光性蛍光発色再
帰反射シートであって、蓄光性蛍光体として、M1-X
24-X で表わされる組成の化合物で、Mは、カルシ
ウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から選ばれ
る少なくとも1つ以上の金属元素にマグネシウムを添加
した複数の金属元素からなる化合物を母結晶にしたもの
を用い、更にXが−0.33≦X≦0.60の範囲にあ
ることを特徴とする。
【0014】また請求項3記載のものは、請求項1また
は2記載の蓄光性蛍光体に、賦活剤としてユウロピウム
を、Mで表わす金属元素に対するモル%で0.001 %以上
10%以下添加したことを特徴とする。更に請求項4記載
のものは、請求項3記載の蓄光性蛍光体に、共賦活剤と
してランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、
サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウ
ム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウ
ム、ルテチウム、マンガン、スズ、ビスマスからなる群
の少なくとも1つ以上の元素を、Mで表わす金属元素に
対するモル%で0.001 %以上10%以下添加したことを特
徴とする。
【0015】また請求項5記載のものは、請求項1、
2、3または4記載の蓄光性蛍光発色再帰反射シートに
用いる樹脂として、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リエステル系樹脂、フッ素系樹脂よりなる群から選ばれ
た少なくとも1種の樹脂を主成分とすることを特徴とす
る。また請求項6記載のものは、請求項1、2、3、4
または5記載の蓄光性蛍光発色再帰反射シートの再帰反
射領域が、光透過性トップフィルムと、ベースフィルム
と、両フィルム間に間隙を残したまま両フィルムを部分
的に連結する連結部とからなり、トップフィルム及び/
またはベースフィルムには一層に並ぶ多層の再帰反射要
素が配置されている再帰反射構造を有するように形成し
たことを特徴とする。
【0016】請求項7記載のものは、請求項6記載の蓄
光性蛍光発色再帰反射シートの再帰反射要素が、キュー
ブコーナー型再帰反射要素としたことを特徴とする。請
求項8記載のものは、請求項6記載の蓄光性蛍光発色再
帰反射シートの再帰反射要素が、レンズ型再帰反射要素
としたことを特徴とする。請求項9記載のものは、請求
項6、7または8記載の蓄光性蛍光発色再帰反射シート
の連結部が、蓄光性蛍光発色樹脂組成物により形成され
たことを特徴とする。
【0017】請求項10記載のものは、請求項6記載の
蓄光性蛍光発色再帰反射シートの光透過性トップフィル
ムが、ベースフィルムの部分的熱溶融変形によって形成
された連続線状の連結部により、ベースフィルムと光透
過性トップフィルムとの間に多数の密封小区画空室を形
成するように固定されたことを特徴とする。請求項11
記載のものは、請求項10記載の蓄光性蛍光発色再帰反
射シートの連結部及びベースフィルムが蓄光性蛍光発色
樹脂組成物により形成されており、光透過性トップフィ
ルムに多数のキューブコーナー型再帰反射要素が配置さ
れたことを特徴とする。
【0018】更に請求項12記載のものは、請求項1、
2、3、4、5、6、7、8、9、10または11記載
の蓄光性蛍光体の、Alの一部または全部を、Bまたは
Gaのいずれか一方または双方で置換したことを特徴と
する。またここで用いられる蓄光性蛍光体の合成に際し
ては、フラックスとしてたとえば硼酸を 1〜10重量%の
範囲で添加することができる。ここで添加量が、 1重量
%以下であるとフラックス効果がなくなるし、10重量%
を越えると固化し、その後の粉砕、分級作業が困難とな
る。
【0019】本発明にかかわる蓄光性蛍光発色再帰反射
シートは、通常の再起反射領域に加え、蓄光性蛍光発色
蛍光体を含有する蓄光性蛍光発色樹脂組成物により形成
された蓄光性蛍光発色領域を有する点に大きな特徴があ
る。本発明の蓄光性蛍光発色再起反射シートにおいて、
再起反射領域は再起反射性能を有し、従来と同様、光源
よりの光を光源方向に向けて再起反射し、光源方向の観
察者に対し優れた視認性を提供するように機能する。
【0020】蓄光性蛍光発色領域は、200〜450n
mの紫外線及び可視光を受けて発色し、蓄光性蛍光を他
方向へ向けて放出することにより、光源方向のみならず
光源方向以外の観察者に対しても優れた視認性を提供す
るよう機能する。本発明の蓄光性蛍光発色再起反射シー
トにおいて、蓄光性蛍光発色領域は樹脂100重量部に
対し、10〜300重量部、好ましくは50〜200重
量部、更に好ましくは80〜150重量部の蓄光性蛍光
体を含有する蓄光性蛍光発光樹脂組成物により形成され
る。
【0021】蓄光性蛍光発光樹脂組成物において、蓄光
性蛍光体の添加量が10重量部未満では充分な蓄光性蛍
光発色機能が得られないため優れた視認性が得られな
い。また、蓄光性蛍光体の添加量か300重量部を越え
ると蓄光性蛍光発色領域として形成された樹脂組成物が
固く、脆くなり、組成物に必要な強度、柔軟性等の特性
が損なわれてします。
【0022】またここで、蓄光性蛍光発光樹脂組成物に
使用される樹脂は、透光性を有し、かつフィルム状に加
工可能であればたり、特にマトリックス相として分散相
となる蓄光性蛍光体を分散、保持できる樹脂であれば、
その材質は特に限定されるものではない。ただ、例え
ば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系
樹脂、フッソ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系
樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂等があげられ、これらはそれぞれ
単独で又は共重合された形で、あるいはブレンドして用
いられるが、これらの中では耐候性に優れ、加工適性の
良好なアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、フッソ系樹脂が好ましく、特にアクリル系樹脂
が最も好適である。また塩化ビニル系樹脂の場合には、
安定剤として紫外線吸収剤等を添加して用いることがで
きる。
【0023】更に、この蓄光性蛍光発光樹脂組成物中に
は樹脂及び蓄光性蛍光体のほかに必要に応じて通常の着
色剤、蛍光着色剤等のその他の着色剤や、光安定剤、熱
安定剤、充填剤、架橋剤等の各種添加剤を配合してもよ
い。更に、本発明の蓄光性蛍光発色再帰反射シートにお
いて、再帰反射領域は、再帰反射要素を有するもので限
り特に限定されるものでなく、例えば、再帰反射要素が
シート表面に部分的に突出した構造のオープン型再帰反
射構造や、再帰反射要素がシートの樹脂中に埋め込まれ
た構造の封入型再帰反射構造等によって形成されたもの
であってもよい。ただ、より優れた再帰反射性能を得る
ためには、光透過性トップフィルムと、ベースフィルム
と、両フィルム間に間隙を残したまま両フィルムを部分
的に連結する連結部より形成し、トップフィルム及び/
又はベースフィルムには一層に並ぶ多数の再帰反射要素
が配置されている間隙層保有再帰反射構造によって形成
されたものが好ましい。
【0024】中でも、トップフィルム及び/又はベース
フィルムに配置されている多数の再帰反射要素として、
屈折率約1.9のガラスビーズの約半球面を金属蒸着膜
の光反射層で覆ったレンズ型再帰反射要素、又は相対す
る面が互いに約90°の角度で向かい合ったキューブコ
ーナー型再帰反射要素を配置したものが好ましく、特に
キューブコーナー型再帰反射要素を配置した間隙層保有
再帰反射構造を用いた再帰反射領域は、最も高い再帰反
射性能が得られ、最も好適である。
【0025】しかしながら、本発明の蓄光性蛍光発色再
帰反射シートの構造において、再帰反射領域と蓄光性蛍
光発色領域の配置は特に限定されるものではなく、それ
ぞれ所望の部位に、所望の形状で形成すればよく、例え
ば、再帰反射領域と蓄光性蛍光発色領域を別々に部分的
に配置してもよく、また例えば、全面を再帰反射領域あ
るいは蓄光性蛍光発色領域として、その上部又は下部に
蓄光性蛍光発色領域又は再帰反射領域を部分的に、又は
全面にわたって配置してもよい。
【0026】場合によっては、多層構造からなる再帰反
射領域の中間層位置に、部分的又は全面にわたって蓄光
性蛍光発色領域を配置することもできる。ただし、光透
過性の蓄光性蛍光発色領域を再帰反射領域の再帰反射要
素の上部に配置する場合は、蓄光性蛍光発色領域の下部
に位置する再帰反射要素の再帰反射性能が損なわれてし
まうため、再帰反射要素の上部全面にわたって配置する
ことは避けなければならない。
【0027】また、光非透過性の再帰反射領域、あるい
は再帰反射領域の光非透過性部分についても同様に、蓄
光性蛍光発色領域の上部に配置すると、下部に位置する
蓄光性蛍光発色領域の蓄光性蛍光発色性能が損なわれて
しまうため、蓄光性蛍光発色領域の上部全面にわたって
配置することは避けなければならない。光透過性乃至光
半透過性の蓄光性蛍光発色領域および再帰反射領域、あ
るいは再帰反射領域部分は、それぞれ互いの領域の上部
全面にわたって形成することが可能で、この場合得られ
る蓄光性蛍光発色再帰反射シートは同一部分が蓄光性蛍
光発色性能と再帰反射性能を共に有するシートになる。
【0028】
【実施例】次に、まず最初に新規な蓄光性蛍光体につい
て説明する。ここにおける新規な蓄光性蛍光体は、M
1-X Al24-X で表わされる組成の化合物で、Mは、
カルシウム、ストロンチウム、バリウムからなる群から
選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素からなる化合物
を母結晶にしたものを用い、更にXが−0.33≦X≦
0.60の範囲にあるものである。
【0029】ただ、説明の便宜のために、最初に、X=
0であるMAl24 で表わされる化合物について説明
する。更に、MAl24 で表わされる化合物に関し
て、金属元素(M)の種類、賦活剤としてのユウロピウ
ムの濃度あるいは共賦活剤の種類及び濃度を種々変更し
た場合について、順次説明する。
【0030】最初に金属元素(M)としてストロンチウ
ムを用い、賦活剤としてユウロピウムを用いるものの、
共賦活剤を用いない場合の蓄光性蛍光体について、実施
例1として説明する。 実施例1.SrAl24 :Eu蛍光体の合成とその特
性 試料1−(1) 試薬特級の炭酸ストロンチウム146.1 g(0.99モル)お
よびアルミナ102 g(1モル)に賦活剤としてユウロピ
ウムを酸化ユウロピウム(Eu23)で 1.76g(0.005
モル)添加し、更にフラックスとしてたとえば硼酸を
5g(0.08モル)添加し、ボールミルを用いて充分に混
合した後、この試料を電気炉を用いて窒素−水素混合ガ
ス(97:3)気流中(流量:0.1 リットル毎分)で、1300
℃、1時間焼成した。その後室温まで約1時間かけて冷
却し、得られた化合物粉体をふるいで分級し100メッ
シュを通過したものを蛍光体試料1−(1) とした。
【0031】図1には、合成された蛍光体の結晶構造を
XRD(X線回折)により解析した結果を示した。回折
ピークの特性から得られた蛍光体はSrAl24 のス
ピネル構造を有することが明かとなった。図2には本蛍
光体の励起スペクトル及び刺激停止後の残光の発光スペ
クトルを示した。
【0032】図から、発光スペクトルのピーク波長が約
520nmの緑色の発光であることが明らかとなった。
次にこのSrAl24 :Eu蛍光体の残光特性を市販
品で緑色に発光するZnS:Cu蓄光性蛍光体(根本特
殊化学(株)製:品名GSS,発光ピーク波長:530
nm)の残光特性と比較して測定した結果を、図3およ
び表2に示した。
【0033】残光特性の測定は、蛍光体粉末0.05g
を内径8mmのアルミ製試料皿に秤り取り(試料厚さ:
0.1g/cm2 )、約15時間暗中に保管して残光を
消去した後、D65標準光源により200 ルックスの明るさ
で10分間刺激し、その後の残光を光電子増倍管を用い
た輝度測定装置で計測したものである。図3から明らか
なように、本発明によるSrAl24 :Eu蛍光体の
残光は極めて大きくその減衰もゆるやかであり,経過時
間とともにZnS:Cu蓄光性蛍光体との残光強度差が
大きくなることが分かる。また図中に、肉眼で充分に認
識可能な発光強度のレベル(約0.3mCd/m2 の輝
度に相当)を破線で示したが、このSrAl24 :E
u蛍光体の残光特性から約24時間後でもその発光が認
識可能であると推定される。実際に刺激後15時間経過
したこのSrAl 24 :Eu蛍光体を肉眼で観察した
ところその残光を充分に確認することができた。
【0034】また表2中の試料1−(1) には、刺激停止
後10分、30分および100分後の残光強度をZn
S:Cu蓄光性蛍光体の強度に対する相対値で示した。
この表から本発明によるSrAl24 :Eu蛍光体の
残光輝度は10分後でZnS:Cu蓄光性蛍光体の2.9
倍であり100分後では17倍であることが分かる。さら
に本発明によるSrAl24 :Eu蛍光体を光刺激し
た際の室温から250℃までの熱発光特性(グローカー
ブ)をTLDリーダー(KYOKKO TLD-2000システム)を
用いて調査した結果を図4に示した。図から本蛍光体の
熱発光は約40℃、90℃、130℃の3つのグローピ
ークからなり約130℃のピークがメイングローピーク
であることが分かる。図中の破線で示したZnS:Cu
蓄光性蛍光体のメイングローピークが約40℃であるこ
とに照らして、本発明によるSrAl24 :Eu蛍光
体の50℃以上の高温に相当する深い捕獲準位が残光の
時定数を大きくし、長時間にわたる蓄光特性に寄与して
いると考えられる。
【0035】試料1−(2) 〜(7) 次に前述と同様の方法で、ユウロピウムの濃度を変化さ
せた表1で表した配合比のSrAl24 :Eu蛍光体
試料(試料1−(2) 〜(7) )を調整した。
【0036】
【表1】
【0037】この試料1−(2) 〜(7) の残光特性を調査
した結果を、1−(1) の残光特性を調査した結果と共
に、表2中に示した。この表2から、Euの添加量が
0.0025〜0.05モルの範囲であると、10分後
の輝度を含めてZnS:Cu蓄光性蛍光体よりも残光特
性に優れていることがわかる。ただEuの添加量が0.
00001モルの場合、あるいは0.1モルの場合であ
っても、刺激停止後30分以上経過することによって、
ZnS:Cu蓄光性蛍光体よりも大きい輝度を有するよ
うになることもわかる。
【0038】またEuが高価であることから、経済性及
び濃度クエンチングによる残光特性の低下を考慮する
と、Euを0.1モル(10モル%)以上にすることに
余り意味がないこととなる。逆に、残光特性から判断す
ると、Euが0.00001モル(0.001モル%)
から0.00005モル(0.005モル%)の間で
は、10分後輝度でZnS:Cu蓄光性蛍光体よりも輝
度で劣るものの、刺激停止後30分以上経過することに
よって、ZnS:Cu蓄光性蛍光体よりも大きい輝度が
得られることから、賦活剤として用いるEuの添加効果
が明らかである。
【0039】更に、SrAl24 :Eu蛍光体は酸化
物系であることから、従来の硫化物系蓄光性蛍光体に比
べて化学的にも安定であり、かつ耐光性に優れるもので
ある(表24及び25参照)。
【0040】
【表2】
【0041】次に、金属元素(M)としてストロンチウ
ムを用い、賦活剤としてユウロピウムを用い、更に共賦
活剤としてジスプロシウムを用いた場合の蓄光性蛍光体
について、実施例2として説明する。 実施例2.SrAl24 :Eu、Dy蛍光体の合成と
その特性 試料2−(1) 試薬特級の炭酸ストロンチウム144.6 g(0.98モル)お
よびアルミナ102 g(1モル)に賦活剤としてユウロピ
ウムを酸化ユウロピウム(Eu23)で1.76g(0 .005
モル)、更に共賦活剤としてジスプロシウムを酸化ジス
プロシウム(Dy23)で1.87g(0.005 モル)添加
し、更にフラックスとしてたとえば硼酸を5 g(0.08モ
ル)添加し、ボールミルを用いて充分に混合した後、こ
の試料を電気炉を用いて窒素−水素混合ガス(97:3)気
流中(流量:0.1リットル毎分)で、1300℃、1時間
焼成した。その後室温まで約1時間かけて冷却し、得ら
れた化合物粉体をふるいで分級し100メッシュを通過
したものを蛍光体試料2−(1) とした。
【0042】この蛍光体の残光特性を前述と同様の方法
で調査した結果を図5および表4の試料2−(1) に示し
た。図5から明らかなように、本発明によるSrAl2
4 :Eu,Dy蛍光体の残光輝度、特にその残光初期
時の輝度はZnS:Cu蓄光性蛍光体と比較して極めて
高く、またその減衰の時定数も大きいことから、画期的
な高輝度蓄光性蛍光体であることが分かる。図中に示し
た視認可能な残光強度レベルとこのSrAl 24 :E
u,Dy蛍光体の残光特性から約16時間後でもその発
光を識別可能である。
【0043】表4には、刺激後10分、30分、100
分後の残光強度をZnS:Cu蓄光性蛍光体の強度に対
する相対値で示しているが、表から本発明によるSrA
24 :Eu,Dy蛍光体の残光輝度は10分後でZ
nS:Cu蓄光性蛍光体の12.5倍であり100分後では
37倍であることが分かる。さらに本発明によるSrAl
24 :Eu,Dy蛍光体を光刺激した際の室温から2
50℃までの熱発光特性(グローカーブ)を調査した結
果を図6に示した。図6および図4から、共賦活剤とし
て添加したDyの作用により熱発光のメイングローピー
ク温度が130℃から90℃に変化したことが分かる。
この90℃の温度に相当する捕獲準位からの大きな発光
が、SrAl24 :Eu蛍光体と比較して、その残光
初期時に高い輝度を示す原因と考えられる。
【0044】試料2−(2) 〜(7) 次に前述と同様の方法で、ジスプロシウムの濃度を変化
させた表3で表した配合比のSrAl24 :Eu,D
y蛍光体試料(試料2−(2) 〜(7) )を調整した。
【0045】
【表3】
【0046】この試料2−(2) 〜(7) の残光特性を調査
した結果を、2−(1) の残光特性を調査した結果と共
に、表4に示した。この表4から、共賦活剤としてのD
yの添加量は、10分後輝度を含めてZnS:Cu蓄光
性蛍光体よりもはるかに優れていることを基準とする
と、0.0025〜0.05モルが最適であることがわ
かる。ただDyの添加量が0.00001モルの場合で
あっても、刺激停止後30分以上経過することによっ
て、ZnS:Cu蓄光性蛍光体よりも大きい輝度を有す
るようになることから、賦活剤及び共賦活剤として用い
たEu及びDyの添加効果が明らかである。またDyが
高価であることから、経済性及び濃度クエンチングによ
る残光特性の低下を考慮すると、Dyを0.1モル(1
0モル%)以上にすることに余り意味がないこととな
る。
【0047】なお、SrAl24 :Eu、Dy蛍光体
は酸化物系であることから、従来の硫化物系蓄光性蛍光
体に比べて化学的にも安定であり、かつ耐光性に優れる
ものである(表24及び25参照)。
【0048】
【表4】
【0049】次に、金属元素(M)としてストロンチウ
ムを用い、賦活剤としてユウロピウムを用い、更に共賦
活剤としてネオジウムを用いた場合の蓄光性蛍光体につ
いて、実施例3として説明する。 実施例3.SrAl24 :Eu、Nd蛍光体の合成と
その特性 試料3−(1) 〜(7) 前述と同様の方法で、ネオジウムの濃度を変化させた表
5で示した配合比のSrAl24 :Eu、Nd系蛍光
体試料(試料3−(1) 〜(7) )を調整した。
【0050】
【表5】
【0051】これらの試料3−(1) 〜(7) の残光特性を
調査した結果を、表6に示した。
【0052】
【表6】
【0053】この表6から、共賦活剤としてのNdの添
加量が0.0025〜0.10モルの範囲であると、1
0分後の輝度を含めてZnS:Cu蓄光性蛍光体よりも
残光特性に優れていることがわかる。ただNdの添加量
が0.00001モルの場合であっても、刺激停止後6
0分程度を経過することによって、ZnS:Cu蓄光性
蛍光体よりも大きい輝度を有するようになることから、
賦活剤及び共賦活剤として用いたEu及びNdの添加効
果が明らかである。またNdが高価であることから、経
済性及び濃度クエンチングによる残光特性の低下を考慮
すると、Ndを0.1モル(10モル%)以上にするこ
とに余り意味がないこととなる。
【0054】なお、SrAl24 :Eu、Nd蛍光体
は酸化物系であることから、従来の硫化物系蓄光性蛍光
体に比べて化学的にも安定であり、かつ耐光性に優れる
ものである(表24及び25参照)。さらに本発明によ
るSrAl24 :Eu、Nd蛍光体を光刺激した際の
室温から250℃までの熱発光特性(グローカーブ)
を、試料3−(4) について調査した結果を図7に示し
た。図から共賦活剤としてNdを添加した蛍光体の熱発
光のメイングローピーク温度は約50℃であることが分
かる。
【0055】次に、金属元素(M)としてストロンチウ
ムを用い、賦活剤としてユウロピウムを用い、更に共賦
活剤として、ランタン、セリウム、プラセオジム、サマ
リウム、ガドリニウム、テルビウム、ホルミウム、エル
ビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、マン
ガン、スズ、ビスマスの元素のいずれかを用いた場合の
蓄光性蛍光体について、実施例4として説明する。
【0056】またここで、賦活剤及び各共賦活剤につい
ては、ユーロピウム及びネオジウムあるいはジスプロシ
ウムを用いた場合の例から、金属元素(M)に対して各
々0.005モル程度添加した場合に高い残光輝度が得
られることを考慮して、賦活剤のEu濃度0.5 モル%
(0.005モル)、共賦活剤の濃度0.5 モル%(0.
005モル)の試料についてのみ例示した。実施例4.
SrAl24 :Eu系蛍光体におけるその他の共賦活
剤の効果既述の方法で、共賦活剤としてランタン、セリ
ウム、プラセオジム、サマリウム、ガドリニウム、テル
ビウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテル
ビウム、ルテチウム、マンガン、スズ、ビスマスを添加
した蛍光体試料についてその残光特性を調査した結果を
表7に示した。
【0057】この表7から明らかなように、標準として
用いた市販のZnS:Cu蛍光体の残光特性と比較し
て、いずれのSrAl24 :Eu系蛍光体試料も、刺
激停止後30分乃至100分以上の長時間を経過すると
残光特性が向上するので、充分実用レベルにあることが
分かる。なお、SrAl24 :Eu系蛍光体は酸化物
系であることから、従来の硫化物系蓄光性蛍光体に比べ
て化学的にも安定であり、かつ耐光性に優れるものであ
る(表24及び25参照)。
【0058】
【表7】
【0059】次に金属元素(M)としてカルシウムを用
い、賦活剤としてユウロピウムを用いるものの、共賦活
剤を用いない場合の蓄光性蛍光体、及び金属元素として
カルシウムを用い、賦活剤としてユウロピウムを用い、
共賦活剤としてランタン、セリウム、プラセオジム、ネ
オジウム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジ
スプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イ
ッテルビウム、ルテチウム、、マンガン、スズ、ビスマ
スからなる群の少なくとも1つの元素を用いた場合を、
実施例5として説明する。 実施例5.CaAl24 :Eu系蓄光性蛍光体の合成
とその特性 試薬特級の炭酸カルシウムおよびアルミナに賦活剤とし
てユウロピウムを酸化ユウロピウム(Eu23)として
加えただけのもの、これに共賦活剤として、ランタン、
セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリウム、ガ
ドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウ
ム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウ
ム、マンガン、スズ、ビスマスの元素のいずれかをそれ
ぞれその酸化物で添加したものに対して、更にフラック
スとしてたとえば硼酸を 5g(0.08モル)添加し、ボー
ルミルを用いて充分に混合した後、この試料を電気炉を
用いて窒素−水素混合ガス(97:3)気流中(流量:0.
1リットル毎分)で、1300℃、1時間焼成した。その後
室温まで約1時間かけて冷却し、得られた化合物粉体を
ふるいで分級し100メッシュを通過したものを蛍光体
試料5−(1) 〜(42)とした。
【0060】なおここで得られた試料5−(2) のXRD
解析の結果を図8に示した。図からこの蛍光体は、単斜
晶系のCaAl24 結晶からなることが明らかとなっ
た。次に、代表例として共賦活剤にネオジウム、サマリ
ウム、ジスプロシウム、トリウムを用いた試料5−(1
0)、5−(16)、5−(22)及び5−(28)について、その熱
発光特性(グローカーブ)を調査した結果を図9及び図
10に示した。いずれも50℃以上の高温域にグローピ
ークがあることから、これらの蛍光体が長い残光特性を
有することが示唆されている。さらに試料についてその
残光の発光スペクトルを測定したところ、図11で示し
たようにいずれの蛍光体もその発光ピーク波長は約44
2nmの青色発光であった。
【0061】そこで従来から市販されている青色発光の
蓄光性蛍光体のCaSrS:Bi(商品名BA−S:根
本特殊化学(株)製 発光波長454nm)を標準とし
てそれぞれの残光特性を相対的に比較調査した結果を表
8乃至表13に示した。表8からCaAl24 :Eu
蛍光体については、Euが0.005モル(0.5モル
%)の場合、残光初期時の輝度は低いものの100分後
で市販標準品とほぼ同等に近い輝度が得られるものがあ
り、更に表9乃至表13に示すように、共賦活剤を添加
することにより大きく増感され、いずれの共賦活剤を用
いても充分実用性の高い蛍光体を得ることができた。特
にNd、SmおよびTmについてはその添加効果が極めて大き
く市販品より一桁以上明るい超高輝度の青色発光の蓄光
性蛍光体が得られることが明かであり画期的な蛍光体と
いえる。図12にはこのNd、SmおよびTmを共賦活するこ
とにより得られた高輝度蛍光体の長時間に亘る残光特性
を調査した結果を示した。
【0062】なお、詳細には金属元素(M)としてカル
シウムを用い、賦活剤としてユウロピウムを用いるもの
の、共賦活剤を用いない場合の蓄光性蛍光体として、5
−(1) 〜(6) に示した蓄光性蛍光体の残光特性について
表8に示した。
【0063】
【表8】
【0064】また金属元素(M)としてカルシウムを用
い、賦活剤としてユウロピウムを用い、共賦活剤として
ネオジウムを用いた場合の蓄光性蛍光体として、5−
(7) 〜(12)に示した蓄光性蛍光体の残光特性を表9に示
した。
【0065】
【表9】
【0066】更に金属元素(M)としてカルシウムを用
い、賦活剤としてユウロピウムを用い、共賦活剤として
サマリウムを用いた場合の蓄光性蛍光体として、5−(1
3)〜(18)に示した蓄光性蛍光体の残光特性を表10に示
した。
【0067】
【表10】
【0068】また金属元素(M)としてカルシウムを用
い、賦活剤としてユウロピウムを用い、共賦活剤として
ジスプロシウムを用いた場合の蓄光性蛍光体として、5
−(19)〜(24)に示した蓄光性蛍光体の残光特性を表11
に示した。
【0069】
【表11】
【0070】また金属元素(M)としてカルシウムを用
い、賦活剤としてユウロピウムを用い、共賦活剤として
ツリウムを用いた場合の蓄光性蛍光体として、5−(25)
〜(30)に示した蓄光性蛍光体の残光特性を表12に示し
た。
【0071】
【表12】
【0072】なお金属元素(M)としてカルシウムを用
い、賦活剤としてユウロピウムを用い、共賦活剤として
ランタン、セリウム、プラセオジム、ガドリニウム、テ
ルビウム、ホルミウム、エルビウム、イッテルビウム、
ルテチウム、マンガン、スズ、ビスマスの元素のいずれ
かを用いた場合の蓄光性蛍光体として、5−(31)〜(42)
に示した蓄光性蛍光体の残光特性をまとめて表13に示
した。
【0073】なおこの5−(31)〜(42)に示した蓄光性蛍
光体では、賦活剤としてのユーロピウム及び他の共賦活
剤は共に、0.5 モル%づつ添加したものである。
【0074】
【表13】
【0075】次に金属元素(M)としてカルシウムを用
い、賦活剤としてユウロピウムを用い、共賦活剤として
ネオジウムを用いるものの、同時に他の共賦活剤も添加
した場合を実施例6として説明する。 実施例6.CaAl24 :Eu,Nd系蓄光性蛍光体
の合成とその特性 試薬特級の炭酸カルシウムおよびアルミナに賦活剤とし
てユウロピウムを酸化ユウロピウム(Eu23)として
加え、これに共賦活剤としてネオジウムを加えたもの、
及び、更に他の共賦活剤として、ネオジウム以外のラン
タン、セリウム、プラセオジム、サマリウム、ガドリニ
ウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エル
ビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、マン
ガン、スズ、ビスマスの元素のいずれかをそれぞれその
酸化物で添加したものに、フラックスとしてたとえば硼
酸を 5g(0.08モル)添加し、ボールミルを用いて充分
に混合した後、この試料を電気炉を用いて窒素−水素混
合ガス(97:3)気流中(流量:0.1リットル毎分)
で、1300℃、1時間焼成した。その後室温まで約1時間
かけて冷却し、得られた化合物粉体をふるいで分級し1
00メッシュを通過したものを蛍光体試料6−(1) 〜(4
3)とした。
【0076】ここでは、まず最初に、Eu:0.5 モル
%、Nd:0.5 モル%、他の共賦活剤:0.5 モル%とし
て、各種蛍光体試料を調整して、10分後輝度、30分後輝
度及び100 分後輝度を測定した。その結果を、6−(1)
〜(15)として、表14に示す。
【0077】
【表14】
【0078】この測定結果から、ネオジウムと共に添加
する共賦活剤の中で、残光輝度が特に優れるものとして
は、ランタン、ジスプロシウム、ガドリニウム、ホルミ
ウム、エルビウム等であることが確認された。そこで次
に、Eu:0.5 モル%、Nd:0.5 モル%とした上で、
ランタンの濃度を、0.1 モル%から10モル%に変えて実
験を行った。その結果を、6−(16)〜(21)として、表1
5に示す。
【0079】
【表15】
【0080】Eu:0.5 モル%、Nd:0.5 モル%とし
た上で、ジスプロシウムの濃度を、0.1 モル%から10モ
ル%に変えて実験を行った。その結果を、6−(22)〜(2
7)として、表16に示す。
【0081】
【表16】
【0082】Eu:0.5 モル%、Nd:0.5 モル%とし
た上で、ガドリニウムの濃度を、0.1 モル%から10モル
%に変えて実験を行った。その結果を、6−(28)〜(32)
として、表17に示す。
【0083】
【表17】
【0084】Eu:0.5 モル%、Nd:0.5 モル%とし
た上で、ホルミウムの濃度を、0.1モル%から10モル%
に変えて実験を行った。その結果を、6−(33)〜(37)と
して、表18に示す。
【0085】
【表18】
【0086】Eu:0.5 モル%、Nd:0.5 モル%とし
た上で、エルビウムの濃度を、0.1モル%から 5モル%
に変えて実験を行った。その結果を、6−(38)〜(43)と
して、表19に示す。
【0087】
【表19】
【0088】このような測定結果から、共賦活剤を複数
種混合すると、残光輝度が向上するものがあることが確
認された。また更に、その場合、Eu:0.5 モル%、N
d:0.5 モル%とした上で、他の共賦活剤も0.5 モル%
程度添加した場合が、最も優れた残光特性を示すことも
確認された。次に金属元素(M)としてバリウムを用
い、賦活剤としてユウロピウムを用い、更に共賦活剤と
してネオジウムあるいはサマリウムを用いた場合の蓄光
性蛍光体について、実施例7として説明する。 実施例7.BaAl24 :Eu系蛍光体 ここでは、Euを0.5 モル%添加した上で、更にNdあ
るいはSmを各々0.5モル%添加したものを、7−(1)
,(2) として示す。
【0089】また図13には本蛍光体のうち、共賦活剤
としてネオジウムを用いたものの、励起スペクトル及び
刺激停止後30分を経過した後の残光の発光スペクトル
を示した。更に図14には、共賦活剤としてサマリウム
を用いたものの、励起スペクトル及び刺激停止後30分
を経過した後の残光の発光スペクトルを示した。
【0090】発光スペクトルのピーク波長はいずれも約
500nmで緑色の発光であることから、表20には、
その残光特性を市販品で緑色に発光するZnS:Cu蓄
光性蛍光体(根本特殊化学(株)製:品名GSS,発光
ピーク波長:530nm)と比較して、刺激停止後10
分、30分および100分後の残光強度を相対値で示し
た。
【0091】
【表20】
【0092】この表20から、BaAl24 :Eu,
NdはZnS:Cu蓄光性蛍光体よりも刺激停止後30
分程度は残光輝度に優れていることがわかる。またBa
Al 24 :Eu,SmはZnS:Cu蓄光性蛍光体よ
りも若干残光輝度が劣る結果が得られた。しかしながら
Euあるいは他の共賦活剤を添加せず、BaAl2 4
結晶のみで実験した結果、蛍光及び残光がまったく認め
られないことが確認されているので、Eu及びNdある
いはSm添加による賦活効果が得られることは明らかで
ある。
【0093】なお、BaAl24 :Eu系蛍光体は酸
化物系であることから、従来の硫化物系蓄光性蛍光体に
比べて化学的にも安定であり、かつ耐光性に優れるもの
である(表24及び25参照)。次に金属元素(M)と
して、カルシウムとストロンチウムとの混合物を用いた
場合について、実施例8として説明する。 実施例8.SrX Ca1-X Al24 系蓄光性蛍光体の
合成とその特性 試薬特級の炭酸ストロンチウムと炭酸カルシウムをそれ
ぞれ比率を変えて調合しその試料にアルミナを加え、さ
らに賦活剤としてユウロピウムを、共賦活剤としてラン
タン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリウ
ム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホル
ミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテ
チウム、マンガン、スズ、ビスマスのいずれかの元素を
添加したものに、フラックスとして例えば硼酸を 5g
(0.08 モル)添加し、既述の方法によりでSrX Ca
1-X Al24 系蛍光体試料を合成した。
【0094】得られた蛍光体の代表特性としてSr0.5
Ca0.5 Al24 :Eu,Dy蛍光体(Eu0.5モ
ル%、Dy0.5モル%添加)の残光の発光スペクトル
を調査した結果を図15に示した。図からSrの一部が
Caに置換されるとその発光スペクトルは短波長側にシ
フトし、SrAl24 系蛍光体による発光とCaAl
24 系蛍光体の発光の中間色の残光を得られることが
明かとなった。
【0095】次に賦活剤および共賦活剤としてEuおよ
びDyをそれぞれ0.5モル%添加したSrx Ca1-x
Al24 系蛍光体試料の残光特性を調査した結果を図
16に示した。この図16からいずれの蛍光体について
も図中の破線で示した市販標準品と比較して同等以上の
優れた残光特性を有する実用性の高い蓄光性蛍光体が得
られることが分かる。
【0096】次に金属元素(M)として、ストロンチウ
ムとバリウムとの混合物を用いた場合について、実施例
9として説明する。 実施例9.SrX Ba1-X Al24 系蓄光性蛍光体の
合成とその特性 試薬特級の炭酸ストロンチウムと炭酸バリウムをそれぞ
れ比率を変えて調合しその試料にアルミナを加え、さら
に賦活剤としてユウロピウムを、共賦活剤としてランタ
ン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリウ
ム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホル
ミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテ
チウム、マンガン、スズ、ビスマスのいずれかの元素を
添加したものに、フラックスとして例えば硼酸を 5g
(0.08 モル)添加し、既述の方法によりSrX Ba1-X
Al24 系蛍光体試料を合成した。
【0097】得られた蛍光体の代表特性としてEuを
0.5モル%、Dyを0.5モル%添加して調整したS
X Ba1-X Al24 系蛍光体試料の残光特性を調査
した結果を図17に示した。この図17からいずれの蛍
光体についても図中の破線で示した市販標準品と比較し
て同等以上の優れた残光特性を有する実用性の高い蓄光
性蛍光体が得られることが分かる。
【0098】次に金属元素(M)として、ストロンチウ
ムとマグネシウムとの混合物を用いた場合について、実
施例10として説明する。 実施例10.SrX Mg1-X Al24 系蓄光性蛍光体
の合成とその特性 試薬特級の炭酸ストロンチウムと炭酸マグネシウムをそ
れぞれ比率を変えて調合しその試料にアルミナを加え、
さらに賦活剤としてユウロピウムを、共賦活剤としてラ
ンタン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリ
ウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホ
ルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ル
テチウム、マンガン、スズ、ビスマスのいずれかの元素
を添加したものに、フラックスとして例えば硼酸を 5g
(0.08 モル)添加し、既述の方法によりSrX Mg1-X
Al24 系蛍光体試料を合成した。得られた蛍光体
の代表特性としてEuを0.5モル%、Dyを0.5モ
ル%添加して調整したSr X Mg1-X Al24 系蛍光
体試料の残光特性を調査した結果を図18に示した。
この図18から、ストロンチウム/マグネシウムが0.
1/0.9の場合を除いて、いずれの蛍光体についても
図中の破線で示した市販標準品と比較して同等以上の優
れた残光特性を有する実用性の高い蓄光性蛍光体が得ら
れることが分かる。
【0099】次に金属元素(M)として、複数の金属元
素を用い、かつ賦活剤としてユウロピウムを用い、更に
は共賦活剤を2種類用いた場合について、実施例11と
して説明する。 実施例11.Ca1-X SrX Al24 :Eu、Nd,
X蛍光体の合成とその特性 試薬特級の炭酸ストロンチウムと炭酸カルシウムをそれ
ぞれ比率を変えて調合しその試料にアルミナを加え、さ
らに賦活剤としてユウロピウム0.5モル%を、共賦活
剤としてネオジウム0.5モル%を加え、更に他の共賦
活剤として、ランタン、ジスプロシウム、ホルミウムの
元素のいずれかを0.5モル%添加したものに、フラッ
クスとして例えば硼酸を 5g(0.08 モル)添加し、既
述の方法によりでCa1-X SrX Al24 :Eu、N
d,X系蛍光体試料11−(1) 〜(9) を合成し、その残
光特性を調査した。
【0100】まず、試薬特級の炭酸ストロンチウムと炭
酸カルシウムをそれぞれ比率を変えて調合しその試料に
アルミナを加え、さらに賦活剤としてユウロピウム0.
5モル%を、共賦活剤としてネオジウム0.5モル%を
加え、更に他の共賦活剤として、ランタンを0.5モル
%添加したものを11−(1) 〜(3) として、表21に示
す。
【0101】
【表21】
【0102】また試薬特級の炭酸ストロンチウムと炭酸
カルシウムをそれぞれ比率を変えて調合しその試料にア
ルミナを加え、さらに賦活剤としてユウロピウム0.5
モル%を、共賦活剤としてネオジウム0.5モル%を加
え、更に他の共賦活剤として、ジスプロシウムを0.5
モル%添加したものを11−(4) 〜(6) として、表22
に示す。
【0103】
【表22】
【0104】また試薬特級の炭酸ストロンチウムと炭酸
カルシウムをそれぞれ比率を変えて調合しその試料にア
ルミナを加え、さらに賦活剤としてユウロピウム0.5
モル%を、共賦活剤としてネオジウム0.5モル%を加
え、更に他の共賦活剤として、ホルミウムを0.5モル
%添加したものを11−(7) 〜(9) として、表23に示
す。
【0105】
【表23】
【0106】これらの測定結果から、金属元素(M)
が、カルシウム及びストロンチウムからなる複数の金属
元素(M)を用い、賦活剤としてユウロピウムを添加
し、かつ複数の共賦活剤を添加した場合であっても、1
0分後輝度を含めて、CaSrS:Biに比べて優れて
いることが確認できた。 実施例12.耐湿特性試験 本発明により得られた蓄光性蛍光体の耐湿特性を調査し
た結果を表24に示した。
【0107】この調査では、複数の蛍光体試料を、40
℃、95%RHに調湿した恒温恒湿槽中に500時間放
置しその前後における輝度変化を測定した。表から、い
ずれの組成の蛍光体も湿度に対してほとんど影響を受け
ず安定であることが分かる。
【0108】
【表24】
【0109】実施例13.耐光性試験結果 本発明により得られた蓄光性蛍光体の耐光性試験を行な
った結果を硫化亜鉛系蛍光体の結果と比較して表25に
示した。この試験は、JIS規格に従い、試料を飽和湿
度に調湿した透明容器内に入れ300Wの水銀灯下30
cmの位置で3時間、6時間及び12時間光照射し、そ
の後の輝度変化を測定した。
【0110】表から従来の硫化亜鉛系蛍光体と比較して
極めて安定であることが分かる。
【0111】
【表25】
【0112】ただこの蓄光性蛍光体は、MAl24
して示されているものの、M、Al、Oの組成が完全に
1:2:4になっている場合だけであるとは限らない。
種々の条件によって偶然に、この比率が若干ずれたりす
ることがある。もちろん、前述した効果を奏する範囲で
あれば、このような若干のずれは、前述した出願の技術
的範囲に属することは言うまでもない。
【0113】そこで出願人は、意識して前記比率をずら
せた蓄光性蛍光体について、輝度の測定を行った。する
と、前記比率に若干のずれがある場合の方が、残光輝度
に優れている場合があることがわかった。以下、M1-x
Al24-x の組成で表わされる蓄光性蛍光体を、金属
元素(M)としてストロンチウムを用い、賦活剤として
ユウロピウムを用い、更に共賦活剤としてジスプロシウ
ムを用いた蓄光性蛍光体であるSr1-x Al24-x
Eu,Dyを例として説明する。
【0114】またここで、Eu及びDyの濃度として
は、ストロンチウムに対して0.005 モルづつ添加したも
のである。更に、実験した時のストロンチウムとアルミ
ニウムとの比、Xの値、及びその時の蓄光性蛍光体とし
ては、下記のように、試料(1) 〜(8) として示したもの
を使用した。 (1) Sr:Al= 1:1.5 X=-0.33 Sr1.33Al25.33:Eu,Dy (2) Sr:Al= 1:1.9 X=-0.05 Sr1.05Al24.05:Eu,Dy (3) Sr:Al= 1:2.0 X= 0 Sr1.00Al24.00:Eu,Dy (4) Sr:Al= 1:2.1 X= 0.05 Sr0.95Al23.95:Eu,Dy (5) Sr:Al= 1:2.5 X= 0.20 Sr0.80Al23.80:Eu,Dy (6) Sr:Al= 1:3.0 X= 0.33 Sr0.67Al23.67:Eu,Dy (7) Sr:Al= 1:4.0 X= 0.50 Sr0.50Al23.50:Eu,Dy (8) Sr:Al= 1:5.0 X= 0.60 Sr0.40Al23.40:Eu,Dy そしてこれらの試料(1) 〜(8) を、一旦、残光がない状
態とした後、室内に20分放置し、3分後の輝度を目視
にて確認した。その上で、X=0を100とした場合と
の残光輝度を測定した。その値が表26である。
【0115】
【表26】
【0116】この表から、X=0であるSrAl2
4 :Eu,Dyを示した試料(3) に比べて、試料(1) 、
(2) は残光輝度が劣るものの、試料(4) 〜(6) は、試料
(3) とほぼ同様かあるいは若干高い残光特性を示してい
るものもある。このことから、金属元素(M)としてス
トロンチウムを用い、賦活剤としてユウロピウムを用
い、更に共賦活剤としてジスプロシウムを用いた蓄光性
蛍光体を、Sr1-x Al24-x :Eu,Dyとして表
すと、実用性のある残光輝度を示す範囲が、−0.33
≦X≦0.60の範囲であることが確認できた。更に、
望ましくは0≦X≦0.33の範囲であることが確認で
きた。
【0117】次に、M1-x Al24-x の組成で表わさ
れる蓄光性蛍光体を、金属元素(M)としてカルシウム
を用い、賦活剤としてユウロピウムを用い、更に共賦活
剤としてジスプロシウムを用いた蓄光性蛍光体であるC
1-x Al24-x :Eu,Dyを例として説明する。
またここで、Eu及びDyの濃度としては、カルシウム
に対して0.005 モルづつ添加したものである。
【0118】更に、実験した時のカルシウムとアルミニ
ウムとの比、Xの値、及びその時の蓄光性蛍光体として
は、下記のように、試料(1) 〜(8) として示したものを
使用した。 (1) Ca:Al= 1:1.5 X=-0.33 Ca1.33Al25.33:Eu,Dy (2) Ca:Al= 1:1.9 X=-0.05 Ca1.05Al24.05:Eu,Dy (3) Ca:Al= 1:2.0 X= 0 Ca1.00Al24.00:Eu,Dy (4) Ca:Al= 1:2.1 X= 0.05 Ca0.95Al23.95:Eu,Dy (5) Ca:Al= 1:2.5 X= 0.20 Ca0.80Al23.80:Eu,Dy (6) Ca:Al= 1:3.0 X= 0.33 Ca0.67Al23.67:Eu,Dy (7) Ca:Al= 1:4.0 X= 0.50 Ca0.50Al23.50:Eu,Dy (8) Ca:Al= 1:5.0 X= 0.60 Ca0.40Al23.40:Eu,Dy そしてこれらの試料(1) 〜(8) を、一旦、残光がない状
態とした後、室内に20分放置し、3分後の輝度を目視
にて確認した。その上で、X=0を100とした場合と
の残光輝度を測定した。その値が表27である。
【0119】
【表27】
【0120】この表から、X=0であるCaAl2
4 :Eu,Dyを示した試料(3) に比べて、試料(1) 、
(2) 、(4) 〜(6) はいずれも残光輝度が劣るものの、十
分使用に耐えるものであった。このことから、金属元素
(M)としてカルシウムを用い、賦活剤としてユウロピ
ウムを用い、更に共賦活剤としてジスプロシウムを用い
た蓄光性蛍光体を、Ca1-x Al24-x :Eu,Dy
として表すと、実用性のある残光輝度を示す範囲が、−
0.33≦X≦0.60の範囲であることが確認でき
た。更に、望ましくは−0.33≦X≦0.05の範囲
であることが確認できた。
【0121】更に、M1-x Al24-x の組成で表わさ
れる蓄光性蛍光体を、金属元素(M)としてバリウムを
用い、賦活剤としてユウロピウムを用い、更に共賦活剤
としてジスプロシウムを用いた蓄光性蛍光体であるSr
1-x Al24-x :Eu,Dyを例として説明する。ま
たここで、Eu及びDyの濃度としては、バリウムに対
して0.005 モルづつ添加したものである。
【0122】更に、実験した時のバリウムとアルミニウ
ムとの比、Xの値、及びその時の蓄光性蛍光体として
は、下記のように、試料(1) 〜(7) として示したものを
使用した。 (1) Ba:Al= 1:1.5 X=-0.33 Ba1.33Al25.33:Eu,Dy (2) Ba:Al= 1:1.9 X=-0.05 Ba1.05Al24.05:Eu,Dy (3) Ba:Al= 1:2.1 X= 0.05 Ba0.95Al23.95:Eu,Dy (4) Ba:Al= 1:2.5 X= 0.20 Ba0.80Al23.80:Eu,Dy (5) Ba:Al= 1:3.0 X= 0.33 Ba0.67Al23.67:Eu,Dy (6) Ba:Al= 1:4.0 X= 0.50 Ba0.50Al23.50:Eu,Dy (7) Ba:Al= 1:5.0 X= 0.60 Ba0.40Al23.40:Eu,Dy そしてこれらの試料(1) 〜(7) を、一旦、残光がない状
態とした後、室内に20分放置し、3分後の輝度を目視
にて確認した。その上で、X=0を100とした場合と
の残光輝度を測定した。その値が表28である。
【0123】
【表28】
【0124】この表から、X=2.1であるBa0.95
23.95:Eu,Dyを示した試料(3) に比べて、試
料(1) 、(2) は残光輝度が劣るものの、試料(4) 、(5)
は、試料(3) より若干高い残光特性を示している。また
試料(6) 、(7) に関しても、十分使用に耐えるものであ
った。このことから、金属元素(M)としてバリウムを
用い、賦活剤としてユウロピウムを用い、更に共賦活剤
としてジスプロシウムを用いた蓄光性蛍光体を、Ba
1-x Al24-x :Eu,Dyとして表すと、実用性の
ある残光輝度を示す範囲が、−0.33≦X≦0.60
の範囲であることが確認できた。更に、望ましくは0.
05≦X≦0.50の範囲であることが確認できた。
【0125】なお、以上の各実施例において、賦活剤と
してのユウロピウム、共賦活剤としてのジスプロシウム
の比率を変化させても、同一の傾向にあることが出願人
によって確認されている。また更に、金属元素(M)と
しての、ストロンチウム、カルシウム、バリウムにマグ
ネシウムを添加した場合であっても、M1-x Al2
4-x で表される化合物に関して、−0.33<X≦0.
60の範囲でXを設定すると、十分実用的な残光輝度を
示すことが確認された。
【0126】更に、共付活剤として、前記したジスプロ
シウムの他にも、ランタン、セリウム、プラセオジム、
ネオジウム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、
ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、
ルテチウム、マンガン、スズ、ビスマスからなる群の少
なくとも1つ以上の元素を、Mで表わす金属元素に対す
るモル%で0.001 %以上10%以下添加した場合にあって
は、M1-x Al24- x で表される化合物に関して、−
0.33<X≦0.60の範囲でXを設定すると、十分
実用的な残光輝度を示すことが確認された。
【0127】次に、M1-x Al24-x の組成で表され
る化合物のAlの一部をB又はGaのいずれか一方ある
いは、双方で置換した例を示す。金属元素(M)として
Sr,付活剤としてEu,更に共付活剤としてDyを用
いた蓄光性蛍光体である試料(1) 、(2) としたSr1-x
Al2-yy1-x :Eu,Dy、および試料(3) 、
(4) としたSr1-x Al2-y Gay4-x :Eu,Dy
を例として説明する。
【0128】またここでEu及びDyの濃度としては、
Srに対して0.005molずつ添加し、X=0とし
た。更に実験したときのAlとB及びGaとの比につい
ては下記資料(1) 〜(4) に示すものを使用した。 (1) x=0 y=0.2 Sr1.00Al1.80.24 :Eu,Dy (2) x=0 y=0.6 Sr1.00Al1.40.64 :Eu,Dy (3) x=0 y=0.2 Sr1.00Al1.8 Ga0.24 :Eu,Dy (4) x=0 y=0.6 Sr1.00Al1.4 Ga0.64 :Eu,Dy そしてこれらの試料(1) 〜(4) を一旦残光がない状態と
した後に、D65、200lx、10minで照射し、
照射停止後5,10,20,30,60,120,18
0,300分経過後のそれぞれの測定値を(cd/
2)で示したものが表29である。
【0129】
【表29】
【0130】この表から、Sr1.0 Al2.04.0 :E
u,Dyと比較して、Alに変えてB、Gaを置換する
ことによって、輝度の低下を招くものの、従来の硫化物
系蛍光体に比べれば輝度、残光特性の面で優れており、
これらのものを混合しても何ら差し支えないと考えられ
る。なお、以上の各実施例において、金属元素(M)と
して、カルシウム、バリウムを用いた場合も、賦活剤と
してのユウロピウム、共賦活剤としてのジスプロシウム
の比率を変化させた場合も、同一の傾向にあることが出
願人によって確認されている。
【0131】また更に、金属元素(M)としての、スト
ロンチウム、カルシウム、バリウムにマグネシウムを添
加した場合であっても、M1-x Al24-x で表される
化合物に関して、−0.33<X≦0.60の範囲でX
を設定すると、十分実用的な残光輝度を示すことが確認
された。更に、共付活剤として、前記したジスプロシウ
ムの他にも、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオ
ジウム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ホル
ミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテ
チウム、マンガン、スズ、ビスマスからなる群の少なく
とも1つ以上の元素を、Mで表わす金属元素に対するモ
ル%で0.001 %以上10%以下添加した場合にあっては、
1-x Al24- x で表される化合物に関して、−0.
33<X≦0.60の範囲でXを設定すると、十分実用
的な残光輝度を示すことが確認された。
【0132】このような蓄光性蛍光体は、従来から知ら
れている硫化物系蛍光体とは全く異なる新規の蓄光性蛍
光体材料に関するものであり、市販の硫化物系蛍光体と
比べても遥かに長時間、高輝度の残光特性を有し、更に
は酸化物系であることから化学的にも安定であり、かつ
耐光性に優れた蓄光性蛍光体である。次に、このような
蓄光性蛍光体の応用用途であると共に、本発明となって
いる蓄光性蛍光発色再帰反射シートについて説明する。
【0133】図19〜23は本発明の蓄光性蛍光発色再
帰反射シートの一例についての断面構成模式図である。
図19は封入型再帰反射構造に寄る再帰反射領域を用い
た本発明の蓄光性蛍光発色再帰反射シートの一例であ
る。図19において、1は光透過性のトップ樹脂層、2
はガラスビーズ3を封入する封入樹脂層で、封入樹脂層
2中にはレンズとなるガラスビーズ3が封入されてい
る。レンズのほぼ焦点位置には光反射膜となる金属蒸着
膜4が形成されており、ガラスビーズ3と金属蒸着膜4
は、受光した光をレンズの焦点位置で反射させ光源方向
に向けて光を再帰反射させる再帰反射要素として機能す
る。
【0134】図19において、トップ樹脂層上には、蓄
光性蛍光発色樹脂組成物により形成された蓄光性蛍光発
色層5が部分的に配置され蓄光性蛍光発色領域7を形成
している。そして、蓄光性蛍光発色領域7が配置されて
いない部分は、前記反射領域6となっている。蓄光性蛍
光発色層5はその部位を特に限定されず、蓄光性蛍光発
色可能なすべての部所の中から任意に選択できるが、蓄
光性蛍光発色層5に光非透過性のものを使用する時は、
再帰反射領域の全面にわたって配置することを避けなけ
ればならない。
【0135】図20は間隙層保有再帰反射構造による再
帰反射領域を用いた本発明の蓄光性蛍光発色再帰反射シ
ートの一例である。図20において、1は光透過性のト
ップ樹脂層、9は支持体層でこの中にガラスビーズ3が
埋め込まれている。5bはトップ樹脂層1と支持体層9
とを連結する連結部で、この連結部5bを配置すること
によりトップ樹脂層1と支持体層9との間に間隙層8を
形成している。ガラスビーズ3の下半球面には光反射膜
となる金属蒸着膜4が形成されており、光源方向に向け
て光を再帰反射させる再帰反射要素として機能してい
る。
【0136】図20においてトップ樹脂層1上には蓄光
性蛍光発光体樹脂組成物により形成された蓄光性蛍光発
色層5aが部分的に配置され蓄光性蛍光発色領域7を形
成している。そして、蓄光性蛍光発色領域7が配置され
ていない部分は再帰反射領域6となっている。ここで、
蓄光性蛍光発光体樹脂組成物はトップ樹脂層1と支持体
層9とを連結する連結部5bにも含有されてよいが、こ
の場合トップ樹脂層1は蓄光性蛍光発色に必要な波長の
紫外線をすべて吸収するものであってはならない。蓄光
性蛍光発色層5aおよび/あるいは5bの配置について
は特に限定されないが、蓄光性蛍光発色層5aが光非透
過性の場合には、再帰反射領域6の全面にわたって配置
することを避けなければならない。
【0137】図21は間隙保有キューブコーナー型反射
構造を用いた本発明の蓄光性蛍光発色再帰反射シートの
一例である。図21において、1は光透過性のトップ樹
脂層であり、内側表面には早退する面が90℃の角度で
向かい合ったキューブコーナー型反射要素が配置され、
光源方向にむけて光を再帰反射させる再帰反射要素とし
て機能している。5bはトップ樹脂層1と支持体層9と
の連結部であり、この連結部5bを配置することにより
トップ樹脂層1と支持体層9との間に間隙層8を形成し
ている。
【0138】図21においてトップ樹脂層1上には蓄光
性蛍光発光体樹脂組成物により形成された蓄光性蛍光発
色層5aが部分的に配置され、蓄光性蛍光発色領域7を
形成している。そして、蓄光性蛍光発色領域7が配置さ
れていない部分は再帰反射領域6となっている。ここ
で、蓄光性蛍光発光体樹脂組成物はトップ樹脂層1と支
持体層9とを連結する連結部5bにも含有されてよい
が、この場合トップ樹脂層1は蓄光性蛍光発色に必要な
波長の紫外線をすべて吸収するものであってはならな
い。蓄光性蛍光発色層5aおよび/あるいは5bの配置
については特に限定されないが、蓄光性蛍光発色層5a
が光非透過性の場合には、再帰反射領域6の全面にわた
って配置することを避けなければならない。
【0139】図20及び図21において、連結部5bは
本来再帰反射シートとしての非反射部分であり、再帰反
射性能に寄与していない。該連結部5bに蓄光性蛍光反
射領域7を設けることは、再帰反射性能に影響を与えず
夜間の観察者に対して視認性を向上させるので好適であ
る。図20及び図21において蓄光性蛍光反射領域であ
る連結部5bを支持体層9の部分的熱溶融変形によって
形成することは、支持体層9と光透過性のトップ樹脂層
1との間に高い密着性が得られるので好適である。
【0140】図22において、連結部5b及び光り透過
性のトップ樹脂層1の上に蓄光性蛍光発色領域を設ける
ことにより、キューブコーナー型再帰反射シートの持つ
高い再帰発射性能を有する蓄光性蛍光発色再帰反射シー
トを得ることができる。更に図22に示した蓄光性蛍光
発色再帰反射シートは、図20に示した間隙層保有再帰
反射構造による再帰反射領域を用いた蓄光性蛍光発色再
帰反射シートの変形例である。
【0141】ここでは、図20に示した蓄光性蛍光発色
再帰反射シートの光透過性のトップ樹脂層1の間隙層8
側に、細かいドット状の蓄光性蛍光発色層5cである。
このように蓄光性蛍光発色層5cを配置することによっ
て、再帰反射領域6をせばめることともなるが、再帰反
射の光によっても蓄光性蛍光発色が得られることとな
る。なお細かいドット状の蓄光性蛍光発色層5c以外の
構成は、図20と同様なので、説明を省略する。
【0142】また図23に示した実施例は、間隙層保有
再帰反射構造による再帰反射領域を用いた蓄光性蛍光発
色再帰反射シートの一例である。図23において、1は
光透過性のトップ樹脂層、9は支持体層でこの中にガラ
スビーズ3が埋め込まれている。更にこの支持体層9自
体は、蓄光性蛍光発光体樹脂組成物により形成されてい
る。また、ガラスビーズ3の下半球面には光反射膜とな
る金属蒸着膜4が形成されており、光源方向に向けて光
を再帰反射させる再帰反射要素として機能している。
【0143】そして、これらトップ樹脂層1と、支持体
層9とを適当な間隔を有するように配置し、更にこれら
両者1,9を、エンボス加工によって一体化させたもの
である。その結果、エンボス加工によって押された支持
体層9の一部がトップ樹脂層1側に変形してトップ樹脂
層1と一体になると共に、エンボス加工によって押され
ていない部分が、トップ樹脂層1と支持体層9との間の
間隙層8として機能するものである。
【0144】更にこのように形成した場合、エンボス加
工によって押された支持体層9が蓄光性蛍光発色領域と
して機能すると共に、エンボス加工によって押されてい
ない部分が再帰反射領域6として機能するものである。
以下実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。 蓄光性蛍光発色再帰反射シートの実施例1 既存の封入型再帰反射シート(ニッカポリマ(株)製、
ニッカライト、SEG18012)のトップフィルム上
に、アクリル系樹脂溶液(日本カーバイト(株)製 K
P−1838S)100重量部、キレート系架橋剤(日
本カーバイト(株)製 CK−401)10重量部及び
蓄光性蛍光発色性顔料(根本特殊化学(株)製 N夜
光)100重量部の混合溶液を150メッシュのシルク
スクリーンを用いて印刷し、乾燥させて厚み約60μm
の蓄光性蛍光発色層を得た。
【0145】蓄光性蛍光発色層は線幅が約2mmの網目状
模様であって、再帰反射シートの表面がこの網目状模様
により約0.5cm2 の面積で区画された多数の反射領
域を有するように形成した。得られた蓄光性蛍光発色再
帰反射シートは、表30に示すとおり蓄光性蛍光発色再
帰反射シートとしての再帰反射性能及び蓄光性蛍光発色
時の輝度共に本発明の目的を充分に満足するものであっ
た。 蓄光性蛍光発色再帰反射シートの実施例2 厚さ約20μmのポリエチレン樹脂をラミネートした工
程紙を約105℃に加熱し、この上に平均粒子径約65
μm、屈折率1.91のガラスビーズを均一にかつ密に
分散させ、ニップロールにより加圧しガラスビーズをそ
の直径の約1/3までポリエチレン樹脂中に埋め込ん
だ。
【0146】その後、このガラスビーズを埋め込んだ工
程紙表面に真空蒸着機を用いてアルミニウムを約0.1
μmの厚みで真空蒸着した。次に、シリコーン処理ポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に、メチルメタクリ
レート(MMA)−エチルアクリレート(EA)ー2ー
ヒドロキシエチルメタクリレート(2ーHEMA)共重
合体のメチルイソブチルケトン/トルエン(1/1)溶
液(重合組成比:MMA/EA/2−HEMA=20/
60/15、固形分=50%)100重量部と、ヘキサ
メチレンジイソシアネート系の架橋剤の1ーメトキシプ
ロピルアセテートー2/キシレン(1ー1)溶液(固形
分=75%)14.2重量部の混合溶液を塗布、乾燥し
て厚み40μmの補強層を形成した。
【0147】更に、この補強層の上に、メチルメタクレ
ート(MMA)ーエチルアクリレート(EA)−2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)共重合
体のメチルイソブチルケトン/トルエン(1ー1)溶液
(重合組成比:MMA/EA/2−HEMA=40/5
5/5、固形分=40%)100重量部と、酸化チタン
30重量部を混合して得られるアクリル樹脂溶液に対
し、メチルメタクリレート(MMA)−ブチルアクリレ
ート(BA)−スチレン(St)共重合体のメチルイソ
ブチルケトン溶液(固形物=20%;多段重合型の内部
架橋樹脂)10重量部及びセロソルブアセテート樹脂の
メチルイソブチルケトン中の溶液(固形分=15%)1
3重量部を混合して得られる溶液を塗布、乾燥して厚み
約80μmのバインダー層を形成することにより、補強
層ーバインダー層積層物を得た。
【0148】次にガラスビーズ埋め込み工程紙のアルミ
蒸着側に上記積層物のバインダー層が面するように重ね
合わせ、加圧してガラスビーズがバインダー層中に約1
/3程度埋まり込むようにした。その後、35℃で14
日間エージングして補強層の架橋を実質的に完結させ
た。上記で得られた積層物よりポリエチレン樹脂ラミネ
ート工程紙を引き剥がし、露出したガラスビーズ上にア
クリル系樹脂溶液(日本カーバイト工業(株)製KP−
1538S)100重量部、キレート系架橋剤(日本カ
ーバイト(株)製CK−401)10重量部及び蓄光性
蛍光発色性顔料(根本特殊化学(株)製N夜光)100
重量部の混合溶液を150メッシュのシルクスクリーン
を用いて印刷し、乾燥させて厚み約60μmの蓄光性蛍
光発色層を得た。
【0149】印刷によって得られた蓄光性蛍光発色層保
有のシートと厚さ75μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを80℃の加熱ロールを用いて圧着すること
により、トップフィルムとベースフィルムの間に間隙を
有する蓄光性蛍光発色再帰反射シートを得た。蓄光性蛍
光発色層は、線幅が約2mmの網目状模様であって、再
帰反射シートの表面が該網目状模様により約0.5cm
2 の面積で区画された多数の反射領域を有するように形
成した。
【0150】得られた蓄光性蛍光発色再帰反射シート
は、表30に示すように、反射シートとしての再帰反射
性能及び蓄光性蛍光発色時の輝度共に本発明の目的を充
分に満足するものであった。
【0151】
【表30】
【0152】なお、再帰反射性能及び蓄光性蛍光発色時
の輝度の測定は、以下により実施した。再帰反射による
反射光量は、JIS Z 9117に準じて観測角1
2’、入射角5°により測定した。蓄光性蛍光発色時の
輝度は、試料の上方から、D65常用光源を用いて40
0lxで20分間照射した後、20分経過後の残光輝度
を測定したものである。
【0153】なお以上の説明において、再帰反射領域と
蓄光性蛍光発色領域とは、再帰反射領域が全体の30〜
70%で、蓄光性蛍光発色領域が70〜30%の範囲
で、必要に応じて設定することができる。更に、例え
ば、直径が15cmと10cmとの同心円を形成し、内
部を再帰反射領域とし、ドーナツ部を蓄光性蛍光発色領
域とするような大型のシートとすることもできる。
【0154】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に用いられ
る蓄光性蛍光体は、従来から知られている硫化物系蛍光
体とは全く異なる新規の蓄光性蛍光体材料に関するもの
であり、市販の硫化物系蛍光体と比べても遥かに長時
間、高輝度の残光特性を有し、更には酸化物系であるこ
とから化学的にも安定であり、かつ耐光性に優れてい
る。したがってこのような蓄光性蛍光体を用いた本発明
の蓄光性蛍光発色再帰反射シートによれば、夜間の光源
方向にいる視認者に対する視認性が充分に得られ、かつ
光源方向以外の方角にいる視認者に対しても蓄光性蛍光
発色により優れた視認性が得られるだけでなく、長期間
にわたって安定して使用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】SrAl24 :Eu蛍光体の結晶構造をXR
Dにより解析した結果を示したグラフである。
【図2】SrAl24 :Eu蛍光体の励起スペクトル
と刺激停止後30分を経過した後の発光スペクトルとを
示したグラフである。
【図3】SrAl24 :Eu蛍光体の残光特性をZ
n:S蛍光体の残光特性と比較した結果を示したグラフ
である。
【図4】SrAl24 :Eu蛍光体の熱発光特性を示
したグラフである。
【図5】SrAl24 :Eu,Dy蛍光体の残光特性
をZn:S蛍光体の残光特性と比較した結果を示したグ
ラフである。
【図6】SrAl24 :Eu,Dy蛍光体の熱発光特
性を示したグラフである。
【図7】SrAl24 :Eu,Nd蛍光体の熱発光特
性を示したグラフである。
【図8】CaAl24 :Eu系蛍光体の結晶構造をX
RDにより解析した結果を示したグラフである。
【図9】CaAl24 :Eu系蛍光体のうち共賦活剤
としてネオジウムあるいはサマリウムを用いた蛍光体の
熱発光特性を示したグラフである。
【図10】CaAl24 :Eu系蛍光体のうち共賦活
剤としてジスプロシウムあるいはトリウムを用いた蛍光
体の熱発光特性を示したグラフである。
【図11】CaAl24 :Eu系蛍光体の刺激停止後
5分を経過した後の発光スペクトルを示したグラフであ
る。
【図12】CaAl24 :Eu,Sm蛍光体及びCa
Al24 :Eu,Nd蛍光体の残光特性をZn:S蛍
光体の残光特性と比較した結果を示したグラフである。
【図13】BaAl24 :Eu,Nd蛍光体の励起ス
ペクトルと刺激停止後30分を経過した後の発光スペク
トルとを示したグラフである。
【図14】BaAl24 :Eu,Sm蛍光体の励起ス
ペクトルと刺激停止後30分を経過した後の発光スペク
トルとを示したグラフである。
【図15】Sr0.5 Ca0.5 Al24 :Eu,Dy蛍
光体の発光スペクトルを示したグラフである。
【図16】Srx Ca1-x Al24 :Eu,Dy蛍光
体の残光特性をZn:S蛍光体及びCaSrS:Bi蛍
光体の残光特性と比較したグラフである。
【図17】Srx Ba1-x Al24 :Eu,Dy蛍光
体の残光特性をZn:S蛍光体の残光特性と比較したグ
ラフである。
【図18】Srx Mg1-x Al24 :Eu,Dy蛍光
体の残光特性をZn:S蛍光体の残光特性と比較したグ
ラフである。
【図19】封入型再帰反射シートの代表的な断面模式図
である。
【図20】カプセルレンズ型再帰反射シートの代表的な
断面模式図である。
【図21】カプセルキューブコーナー型再帰反射シート
の代表的な断面模式図である。
【図22】カプセルレンズ型再帰反射シートの他の実施
例を示した断面模式図である。
【図23】エンボス加工によって形成された蓄光性蛍光
発色再帰反射シートを示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 トップ樹脂層 2 封入樹脂層 3 ガラスビーズ 4 金属蒸着幕 5,5a,5b,5c 蓄光性蛍光発色層 6 再帰反射領域 7 蓄光性蛍光
発色領域 8 間隙層 9 支持体層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年11月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】 このような要望にこたえるためには、再
帰反射シートの視認性を向上させるための種々の試みが
なされており、例えば、特開平5−178008号公報
には、蓄光性発光物質を再帰反射シートと組み合わせ視
認性を向上させることが提案されている。しかしなが
ら、蓄光性発光性物質による発光は、その発光量が乏し
く、視認性を著しく向上させることができない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】 また例えば、特願平4−217396号
公報には蛍光着色材を再帰反射シートと組み合わせ視認
性を向上させることが提案されている。しかしながら、
蛍光着色材は一般に耐候性が悪く、交通標識等長期の耐
候性を必要とするような用途には使用することが適当で
ないし、また、視認性においてもその向上効果は不十分
である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、この
新規な蓄光性蛍光体を用いた蓄光性蛍光発色樹脂組成物
により蓄光性蛍光発色領域を形成し、再帰反射領域と適
宜組み合わせることにより、前述したごとき従来技術の
欠点を解消した卓越した再帰反射シートを提供すること
にある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】 本発明にかかわる蓄光性蛍光発色再帰反
射シートは、通常の再帰反射領域に加え、蓄光性蛍光発
色蛍光体を含有する蓄光性蛍光発色樹脂組成物により形
成された蓄光性蛍光発色領域を有する点に大きな特徴が
ある。本発明の蓄光性蛍光発色再帰反射シートにおい
て、再帰反射領域は再帰反射性能を有し、従来と同様、
光源よりの光を光源方向に向けて再帰反射し、光源方向
の観察者に対し優れた視認性を提供するように機能す
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】 蓄光性蛍光発色領域は、200〜450
nmの紫外線及び可視光を受けて発色し、蓄光性蛍光を
他方向へ向けて放出することにより、光源方向のみなら
ず光源方向以外の観察者に対しても優れた視認性を提供
するよう機能する。本発明の蓄光性蛍光発色再帰反射シ
ートにおいて、蓄光性蛍光発色領域は樹脂100重量部
に対し、10〜300重量部、好ましくは50〜200
重量部、更に好ましくは80〜150重量部の蓄光性蛍
光体を含有する蓄光性蛍光発光樹脂組成物により形成さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 康充 東京都杉並区上荻1−15−1 丸三ビル 根本特殊化学株式会社内 (72)発明者 松沢 隆嗣 東京都杉並区上荻1−15−1 丸三ビル 根本特殊化学株式会社内 (72)発明者 村山 秀彦 東京都杉並区上荻1−15−1 丸三ビル 根本特殊化学株式会社内 (72)発明者 金坂 香里 東京都杉並区上荻1−15−1 丸三ビル 根本特殊化学株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂100重量部に対して、10〜30
    0重量部の蓄光性蛍光体を有する蓄光性蛍光発色樹脂組
    成物により形成された蓄光性蛍光発色領域と、再帰反射
    領域とからなる蓄光性蛍光発色再帰反射シートであっ
    て、 蓄光性蛍光体として、M1-X Al24-X で表わされる
    組成の化合物で、Mは、カルシウム、ストロンチウム、
    バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の
    金属元素からなる化合物を母結晶にしたものを用い、更
    にXが−0.33≦X≦0.60の範囲にあることを特
    徴とする蓄光性蛍光発色再帰反射シート。
  2. 【請求項2】 樹脂100重量部に対して、10〜30
    0重量部の蓄光性蛍光体を有する蓄光性蛍光発色樹脂組
    成物により形成された蓄光性蛍光発色領域と、再帰反射
    領域とからなる蓄光性蛍光発色再帰反射シートであっ
    て、 蓄光性蛍光体として、M1-X Al24-X で表わされる
    組成の化合物で、Mは、カルシウム、ストロンチウム、
    バリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の
    金属元素にマグネシウムを添加した複数の金属元素から
    なる化合物を母結晶にしたものを用い、更にXが−0.
    33≦X≦0.60の範囲にあることを特徴とする蓄光
    性蛍光発色再帰反射シート。
  3. 【請求項3】 蓄光性蛍光体に、賦活剤としてユウロピ
    ウムを、Mで表わす金属元素に対するモル%で0.001 %
    以上10%以下添加したことを特徴とする請求項1または
    2記載の蓄光性蛍光発色再帰反射シート。
  4. 【請求項4】 蓄光性蛍光体に、共賦活剤としてランタ
    ン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム、サマリウ
    ム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホル
    ミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテ
    チウム、マンガン、スズ、ビスマスからなる群の少なく
    とも1つ以上の元素を、Mで表わす金属元素に対するモ
    ル%で0.001 %以上10%以下添加したことを特徴とする
    請求項3記載の蓄光性蛍光発色再帰反射シート。
  5. 【請求項5】 樹脂を、アクリル系樹脂、ウレタン樹
    脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂よりなる群から
    選ばれた少なくとも1種の樹脂を主成分とすることを特
    徴とする請求項1、2、3または4記載の蓄光性蛍光発
    色再帰反射シート。
  6. 【請求項6】 再帰反射領域が、光透過性トップフィル
    ムと、ベースフィルムと、両フィルム間に間隙を残した
    まま両フィルムを部分的に連結する連結部とからなり、
    トップフィルム及び/またはベースフィルムには一層に
    並ぶ多層の再帰反射要素が配置されている再帰反射構造
    を有するように形成したことを特徴とする請求項1、
    2、3、4または5記載の蓄光性蛍光発色再帰反射シー
    ト。
  7. 【請求項7】 再帰反射要素が、キューブコーナー型再
    帰反射要素としたことを特徴とする請求項6記載の蓄光
    性蛍光発色再帰反射シート。
  8. 【請求項8】 再帰反射要素が、レンズ型再帰反射要素
    としたことを特徴とする請求項6記載の蓄光性蛍光発色
    再帰反射シート。
  9. 【請求項9】 連結部が、蓄光性蛍光発色樹脂組成物に
    より形成されたことを特徴とする請求項6、7または8
    記載の蓄光性蛍光発色再帰反射シート。
  10. 【請求項10】 光透過性トップフィルムが、ベースフ
    ィルムの部分的熱溶融変形によって形成された連続線状
    の連結部により、ベースフィルムと光透過性トップフィ
    ルムとの間に多数の密封小区画空室を形成するように固
    定されたことを特徴とする請求項6記載の蓄光性蛍光発
    色再帰反射シート。
  11. 【請求項11】 連結部及びベースフィルムが蓄光性蛍
    光発色樹脂組成物により形成されており、光透過性トッ
    プフィルムに多数のキューブコーナー型再帰反射要素が
    配置されたことを特徴とする請求項10記載の蓄光性蛍
    光発色再帰反射シート。
  12. 【請求項12】 Alの一部または全部を、BまたはG
    aのいずれか一方または双方で置換したことを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10ま
    たは11記載の蓄光性蛍光発色再帰反射シート。
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