JP2020186395A - 光エネルギー貯蔵酸化物及び樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エネルギー貯蔵後の発光強度維持特性に優れた、光エネルギー貯蔵酸化物を提供すること。【解決手段】 アルミン酸ストロンチウムにユーロピウムを賦活してなる光エネルギー貯蔵酸化物であって、マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有していることを特徴とする光エネルギー貯蔵酸化物。【選択図】 図1

Description

本発明は、光エネルギー貯蔵酸化物及び樹脂組成物に関する。
紫外線等の光が有するエネルギーを貯蔵し、その後外部からの刺激を与えられることによって、室温付近で可視光を発する発光材料が知られている。
なかでも外部から印加された力(圧縮、変位、摩擦、衝撃など)の力学的刺激を受けて発光する材料を応力発光材料という。
このような応力発光材料として、アルミン酸ストロンチウムを母体とする応力発光材料が開示されている。例えば、賦活剤としてのユーロピウムに、ネオジム、ジスプロシウム、及び、ホルミウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を共賦活剤として特定の量組み合わせることにより特異的に高い発光強度を達成できることが開示されている(特許文献1参照)。
また、応力発光材料の用途として、応力発光材料を含む組成物をコンクリート構造物に塗布することで、コンクリート構造物に発生した異常な変状や亀裂を感知し、コンクリート構造物の破壊を未然に防ぐという用途が提案されている(特許文献2参照)。
特開2014−198758号公報 特開2013−155062号公報 特開2012−229934号公報 特開2016−8945号公報
特許文献2に記載された応力発光材料の用途において、屋外に設置した橋梁等を想定すると、昼間は日光からの光エネルギーを貯蔵することができるが、夜間は光エネルギーが加えられることがないので、昼間に貯蔵した光エネルギーを夜間にわたって貯蔵でき、日の入りから長時間が経過した後にでも異常や亀裂が生じた際には発光できることが好ましい。
しかしながら、特許文献1に記載されていたような既知の応力発光材料では、光エネルギーを貯蔵させた後、時間が経過すると応力に対する発光強度が急激に減少するため、夜間にわたって使用することを想定するとエネルギー貯蔵後の発光強度維持特性が不充分であるといえた。
また、感光フィルムを応力発光材料を含むフィルムに貼り付けて応力履歴を記録することが提案されている(特許文献3参照)。この場合応力発光材料の励起は感光フィルムの貼り付け前にしか行えないため、時間の経過とともに応力に対する発光強度が減少すると、長期の使用が困難となるという問題があった。
さらに、応力発光材料上に感光シートとフィルタシートを積層させ、感光シート貼り付け後も励起が可能となる方法が提案されている(特許文献4参照)。この場合でも、トンネルなどの暗闇での使用では応力発光材料の励起を頻繁に行うことは非現実的であり、長期で光エネルギーを貯蔵できる性能をもつ応力発光材料が必要であった。
また、光エネルギーを貯蔵し発光によりエネルギーを放出する特性を有する物質として、力学的刺激による発光以外の他の刺激による発光が可能な材料についても検討が望まれていた。
このような状況を踏まえ、本発明は、エネルギー貯蔵後の発光強度維持特性に優れた、光エネルギー貯蔵酸化物を提供することを目的とする。
本発明者らは、エネルギー貯蔵後の発光強度維持特性に優れる化合物の組成について種々検討した結果、アルミン酸ストロンチウムにユーロピウムを賦活してなる光エネルギー貯蔵酸化物における共賦活剤としてマンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有させることが発光強度維持特性の改良に有効であることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、アルミン酸ストロンチウムにユーロピウムを賦活してなる光エネルギー貯蔵酸化物であって、マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有していることを特徴とする。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、アルミン酸ストロンチウムにユーロピウムを賦活してなる光エネルギー貯蔵酸化物における共賦活剤としてマンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有している。
アルミン酸ストロンチウムにユーロピウムを賦活してなる光エネルギー貯蔵酸化物における共賦活剤としてはこれまで様々な元素の使用が検討されてきた。本発明者らは、マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンに特有の効果として、発光強度維持特性の改良効果を見出しており、この効果は他の元素にはないマンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオン固有の効果であり当業者が予想できるものではなかった。
マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を共賦活剤として使用することによって、光エネルギーを貯蔵させた後に長時間が経過した後であっても、刺激により高い発光強度を発揮させることができる。そのため、上述した橋梁における異常検出等の用途に好適に使用することができる。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種の含有量が、アルミン酸ストロンチウム1モルあたり合計で0.001〜0.05モルであることが好ましい。
マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種の含有量が上記範囲内であると、発光強度維持特性の改良効果がより好適に発揮される。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、マンガンイオン及びプラセオジムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有することが好ましい。
マンガンイオン及びプラセオジムイオンは、発光強度維持特性の改良効果が特に高いために好ましい。
また、本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、マンガンイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有することが好ましい。
マンガンイオン及びマグネシウムイオンは、安価な原料であるために好ましい。
また、本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、マンガンイオンを含有することが好ましい。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、力学的エネルギーの印加により発光することが好ましい。また、熱エネルギーの印加により発光することが好ましい。また、電気エネルギーの印加により発光することが好ましい。
力学的刺激、すなわち力学的エネルギーの印加による発光に加えて、又は、力学的刺激に代えて熱エネルギーや電気エネルギーの印加による発光が可能な光エネルギー貯蔵酸化物は、他の様々な用途に使用することができる。
例えば山岳地帯での土砂崩れや地熱上昇といった危険を感知するセンサに使用できる。土砂崩れによる力学的エネルギーの変化と地熱上昇をモニターするためには、通常は歪感知センサ(歪ゲージなど)と温度感知センサ(温度計)の2種以上が必要であるが、この光エネルギー貯蔵酸化物を使用すれば一つのセンサで土砂崩れや火山噴火の予兆となる振動や地熱上昇を同時にモニターできる。
また、この光エネルギー貯蔵酸化物は特定の温度以上で発光するため閾値の可視化温度センサとして使用できる。化学反応では、反応が暴走し発熱が起こり、爆発などの事故が発生することがある。周囲の人には異常な発熱が起きていることがわからず、逃げ遅れて大災害になることがある。そのため、異常な発熱が起こった際に可視化できる技術が必要であった。この光エネルギー貯蔵酸化物を反応漕に塗装しておけば、異常発熱の際に強い発光が起こり、周囲に危険を知らせることができる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の光エネルギー貯蔵酸化物と、合成樹脂とを含むことを特徴とする。
光エネルギー貯蔵酸化物と合成樹脂を混合して樹脂組成物とすると、塗料等の形で構造物等に塗布して使用することができる。
本発明によると、エネルギー貯蔵後の発光強度維持特性に優れた、光エネルギー貯蔵酸化物を提供することができる。
図1は、実施例1〜3及び比較例1〜15の発光強度維持率Iと共賦活剤のイオンの種類の関係を示す図である。 図2は、実施例1〜3の光エネルギー貯蔵性能値ISTと共賦活剤のイオンの種類の関係を示す図である。 図3は、共賦活剤としてマンガンイオンを使用した実施例1及び実施例4〜11における、発光強度維持率Iとマンガンイオン及びユーロピウムイオンの含有量との関係を示す図である。 図4は、共賦活剤としてマンガンイオンを使用した実施例1及び実施例4〜11における、光エネルギー貯蔵性能値ISTとマンガンイオン及びユーロピウムイオンの含有量との関係を示す図である。 図5は昇温中の試料表面の温度と光電子増倍管の電圧値を示す図である。
以下、本発明の光エネルギー貯蔵酸化物について説明する。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、アルミン酸ストロンチウムにユーロピウムを賦活してなる光エネルギー貯蔵酸化物であって、マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有していることを特徴とする。
本明細書において、光エネルギー貯蔵酸化物とは、光(電磁波)を照射することによりその光が有する光エネルギーを貯蔵することができ、何らかの刺激により発光してその光エネルギーを放出することができる酸化物を意味する。
光エネルギーの源になる光の波長は特に限定されるものではないが、紫外光(波長250〜380nm)又は青色領域の可視光(波長380〜450nm)を好ましく使用することができる。また、光エネルギーを放出する際の光の波長は可視光(波長380〜780nm)であることが好ましい。可視光であれば人(観察者)が目視により確認することができる。
光エネルギー貯蔵酸化物が貯蔵した光エネルギーを放出させるための刺激としては、力学的エネルギーの印加、熱エネルギーの印加、電気エネルギーの印加といった刺激が挙げられる。
アルミン酸ストロンチウムにユーロピウムを賦活してなる光エネルギー貯蔵酸化物による光エネルギーの貯蔵及び放出は以下のような機構で起こると推定されている。
まず、光エネルギーの貯蔵段階では、励起光の照射により、Eu2+の4f電子が光エネルギー照射に5d準位に励起され、5d準位の励起電子が伝導帯へ移動し、アニオン欠陥準位にトラップされ、ホールはカチオン欠陥準位にトラップされる。
一方、光エネルギーの放出段階では、エネルギーの印加により、アニオン欠陥準位にトラップされた励起電子が再度伝導帯へ移動し、カチオン欠陥準位にトラップされたホールは価電子帯へ移動し、発光中心で電子とホールが再結合することによって発光するものと考えられる。
この推定機構に基づくと、光エネルギー貯蔵酸化物が貯蔵した光エネルギーを放出させるための刺激としては、アニオン欠陥準位にトラップされた励起電子を再度伝導帯へ移動させるだけのエネルギーを加えることのできる刺激であればよい。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、初期の残光強度が0.02cd/m以下であることが好ましい。初期の残光強度とは、光エネルギー貯蔵酸化物を分散させた円形のペレットに200ルクスの蛍光灯の光を照射させたのち25℃の暗所で5分間保持したときの輝度を意味する。初期の残光強度が0.02cd/mを超えると、発光強度維持特性が悪くなる可能性がある。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、アルミン酸ストロンチウムを母体としている。
アルミン酸ストロンチウムは、一般的にSrAl(0<x、0<y、0<z)で表される化合物である。特に限定されないが、アルミン酸ストロンチウムの具体例としては、SrAl、SrAl、SrAl1425、SrAl1219、SrAl等の種々の化合物が知られている。
母体となるアルミン酸ストロンチウムは、単斜晶のα−アルミン酸ストロンチウムであることが好ましい。単斜晶のα−アルミン酸ストロンチウムであると、自発分極性を有するために、歪みによる圧電効果に由来する応力発光を実現するのに好ましい。また、六方晶のアルミン酸ストロンチウムでは、応力発光を実現しにくい。
上記アルミン酸ストロンチウムは、θアルミナ、κアルミナ、δアルミナ、ηアルミナ、χアルミナ、γアルミナ、及びρアルミナから選択される少なくとも1種のアルミナを含有するアルミナ原料及び/又は水酸化アルミニウムと、ストロンチウム源とから合成されたものであるのが好ましい。通常「アルミナ」といえば安価で汎用のαアルミナを指す場合が多いが、θアルミナなどのいわゆる活性アルミナ及び/又は水酸化アルミニウムを原料として用いれば、αアルミナを用いた場合よりも高い発光強度を達成できるためである。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は賦活剤として、ユーロピウム(Eu)イオンを含有する。上記光エネルギー貯蔵酸化物中に含まれるEuイオンの量は特に限定されないが、アルミン酸ストロンチウム1モルあたり、0.0001〜0.05モル、好ましくは0.0005〜0.03モルである。
Euイオンの量が少なすぎると十分な発光強度を達成することができず、また多すぎても発光強度維持特性が低くなる。Euイオンの量は、アルミン酸ストロンチウム1モルあたりさらに好ましくは0.001〜0.01モルである。この濃度範囲であれば、励起から待機時間経過後の発光強度と発光強度維持特性を兼ね備えた光エネルギー貯蔵酸化物が得られやすくなる。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は共賦活剤としてさらにマンガン(Mn)イオン、プラセオジム(Pr)イオン及びマグネシウム(Mg)イオンからなる群から選択された少なくとも一種を含有する。
また、マンガンイオン源となる化合物としては、炭酸マンガン(MnCO)、硝酸マンガン[Mn(NO]、塩化マンガン(MnCl)、酸化マンガン(MnO、MnO、Mn、Mn、MnO)、酢酸マンガン[Mn(CHCOO)]等が挙げられる。
プラセオジムイオン源となる化合物としては、炭酸プラセオジム[Pr(CO]、硝酸プラセオジム[Pr(NO]、塩化プラセオジム(PrCl)、酸化プラセオジム(Pr)、硫酸プラセオジム[Pr(SO]等が挙げられる。
マグネシウムイオン源となる化合物としては、炭酸マグネシウム(MgCO)、硝酸マグネシウム[Mg(NO]、塩化マグネシウム(MgCl)、酸化マグネシウム(MgO)、酢酸マグネシウム[Mg(CHCOO)]等が挙げられる。
上記光エネルギー貯蔵酸化物中に含まれるマンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種の含有量は特に限定されないが、アルミン酸ストロンチウム1モルあたり合計で0.001〜0.05モルであることが好ましく、0.001〜0.03モルであることがより好ましい。また、0.002〜0.01モルであることがさらに好ましい。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、共賦活剤としてネオジム、ジスプロシウム、及び、ホルミウムをいずれも含有していないことが好ましい。特許文献1にはアルミン酸ストロンチウムの共賦活剤として、ネオジム、ジスプロシウム、及び、ホルミウムからなる群から選択される少なくとも1種の元素を共賦活剤として含有することで応力発光強度が高くなると示されているが、これらの元素を含有すると発光強度維持特性が低下するため含有していないことが好ましい。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、共賦活剤としてナトリウム等のアルカリ金属を含有していないことが好ましい。ナトリウム等のアルカリ金属を含有した場合、初期の残光強度が高くなりやすく、発光強度維持特性が低下しやすい。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、バリウムをアルミン酸ストロンチウム1モルに対して0.4モル以上含有していないことが好ましい。バリウムを一定量以上含有すると、母体であるアルミン酸ストロンチウムの結晶構造の一部又は全部が六方晶となり、応力発光性が弱くなる傾向がある。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、平均粒子径が1〜10μmである事が好ましい。平均粒子径が大きくなると、残光強度が高くなる傾向があり、応力発光のコントラストが低くなり視認性が悪くなりやすい。ここで、平均粒子径とは、レーザー回折・散乱式粒度分析計(マイクロトラック・ベル製:型番 マイクロトラックMT3300EX)によって粒度分布を測定して得られる、体積基準での50%積算粒径を意味する。粒子径は、添加するフラックスの量、焼成温度、及び、焼成時間等を変更することによって調整できる。
光エネルギー貯蔵酸化物を製造するために使用する組成物である光エネルギー貯蔵酸化物用原料組成物には、さらに、粒子の分散性を高めるための分散剤が添加されていてもよい。分散剤の例としては、特に限定されないが、アニオン系界面活性剤やノニオン系界面活性剤が用いられる。アニオン系界面活性剤としては、ポリカルボン酸アンモニウム等が挙げられ、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
光エネルギー貯蔵酸化物用原料組成物には、さらに、粒子の結晶性を高めるためにフラックス成分が添加されていても良い。上記フラックス成分としては、特に限定されないが、フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウム、フッ化アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、ホウ酸等の化合物が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、光エネルギー貯蔵酸化物の表面をシランカップリング剤で被覆して、熱処理を行うことによって、耐水性を高めた光エネルギー貯蔵酸化物であってもよい。
上記シランカップリング剤は、トリアルコキシシランを含むことが好ましい。
また、上記トリアルコキシシランのアルコキシ基以外の置換基は、炭素数3以上の炭化水素基であることが好ましい。
上記のようなシランカップリング剤によると、アルコキシ基以外の置換基の構造により疎水性を高めることができるため、さらに耐水性に優れた光エネルギー貯蔵酸化物として使用することができる。
また、上記シランカップリング剤は、フルオロアルキル基を有するシランカップリング剤であることが好ましい。
シランカップリング剤がフルオロアルキル基を有すると、疎水性を高めることができるため、さらに耐水性に優れた光エネルギー貯蔵酸化物として使用することができる。
また、上記シランカップリング剤は、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシランであることが好ましい。
3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシランを用いると、特に耐水性に優れた光エネルギー貯蔵酸化物として使用することができる。
また、光エネルギー貯蔵酸化物とリン酸化合物を混合してスラリーを作製し、粉砕することにより、光エネルギー貯蔵酸化物の表面をリン酸化合物により改質してなる、表面処理層を有する光エネルギー貯蔵酸化物であってもよい。
このような表面処理層を有する光エネルギー貯蔵酸化物も、充分な耐水性を有する光エネルギー貯蔵酸化物になるため好ましい。
リン酸化合物は特に規定されず、無機リン酸塩、有機リン酸塩ともに使用が可能である。その中では水溶性塩(リン酸も含む)が好ましく、具体的には、リン酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、及びリン酸からなる群から選択された少なくとも1種であることが好ましい。
<光エネルギー貯蔵酸化物の製造方法>
光エネルギー貯蔵酸化物の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば以下のような方法が挙げられる。
母体となるアルミン酸ストロンチウムはアルミナとストロンチウム化合物を反応させることにより得ることができる。
ストロンチウム化合物の例としては、特に限定されないが、炭酸ストロンチウム、酸化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、ハロゲン化ストロンチウム(塩化ストロンチウム等)、硫酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム、リン酸水素ストロンチウム等が挙げられる。
ユーロピウム源となるユーロピウム化合物としては特に限定されず、例えば炭酸ユーロピウム、酸化ユーロピウム、塩化ユーロピウム、硫酸ユーロピウム、硝酸ユーロピウム、酢酸ユーロピウムなどが挙げられる。
マンガンイオン源となる化合物としては特に限定されず、炭酸マンガン(MnCO)、硝酸マンガン[Mn(NO]、塩化マンガン(MnCl)、酸化マンガン(MnO、MnO、Mn、Mn、MnO)、酢酸マンガン[Mn(CHCOO)]等が挙げられる。
プラセオジムイオン源となる化合物としては、炭酸プラセオジム[Pr(CO]、硝酸プラセオジム[Pr(NO]、塩化プラセオジム(PrCl)、酸化プラセオジム(Pr)、硫酸プラセオジム[Pr(SO]等が挙げられる。
マグネシウムイオン源となる化合物としては、炭酸マグネシウム(MgCO)、硝酸マグネシウム[Mg(NO]、塩化マグネシウム(MgCl)、酸化マグネシウム(MgO)、酢酸マグネシウム[Mg(CHCOO)]等が挙げられる。
アルミナ、ストロンチウム化合物、ユーロピウム化合物、並びに、マンガン化合物、プラセオジム化合物及びマグネシウム化合物からなる群から選択された少なくとも1種を混合して光エネルギー貯蔵酸化物用原料組成物を調製するが、さらに分散剤、フラックス成分を添加してもよい。これらの成分を混合した、光エネルギー貯蔵酸化物用原料組成物を焼成することによって光エネルギー貯蔵酸化物が得られる。
上記成分の混合手段は特に限定されず、公知の混合手段を用いることができる。中でも、混合を効率良く行なうために粉砕媒体撹拌型粉砕機を備えた反応容器内で、分散媒(例えば水など)の存在下、湿式混合を行うのが好ましい。ここで、粉砕媒体撹拌型粉砕機とは、粉砕容器内に粉砕媒体を投入し、被粉砕物とともに、粉砕容器を揺動、回転(自転又は公転)させて撹拌するか、粉砕媒体を撹拌部で直接撹拌して、粉砕を行う粉砕機をいう。粉砕媒体撹拌型粉砕機の例としては、特に限定されないが、遊星ミル、ビーズミル、及び振動ミルからなる群から選択されるいずれか1種であるのが好ましい。なかでも、自転、公転を伴う遊星ミルが特に好ましい。湿式混合後、分散媒を除去して乾燥することにより、光エネルギー貯蔵酸化物用原料組成物となる。
焼成条件は特に限定されず、一般的な焼成方法に従って実施できる。例えば得られた光エネルギー貯蔵酸化物用原料組成物を、焼成(例えば1000℃以上、還元雰囲気下で焼成)し、必要に応じて粉砕・整粒等を行なうことで、光エネルギー貯蔵酸化物が得られる。
光エネルギー貯蔵酸化物は、様々な環境下において、物理的かつ化学的に比較的安定であり、そして、力学的エネルギー、熱エネルギー、電気エネルギー等の刺激を加えることによって発光する。
<樹脂組成物>
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物は、合成樹脂と混合して樹脂組成物として使用することが好ましい。本発明の光エネルギー貯蔵酸化物と合成樹脂とを含む樹脂組成物は、本発明の樹脂組成物である。
合成樹脂としては熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等各種のものを用いることができる。
例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂、塩素化プロピレン樹脂、マレイミド樹脂及びこれらの変性物から選択される少なくとも一種が挙げられる。
これらの樹脂の中ではエポキシ樹脂又はウレタン樹脂を含むことが好ましい。
合成樹脂としてエポキシ樹脂又はウレタン樹脂を使用して樹脂組成物を調製し、これをエポキシ樹脂系塗料又はウレタン樹脂系塗料として構造物に塗布して使用すると、光エネルギー貯蔵酸化物を応力発光材料として使用した応力発光塗料として使用することができる。
この応力発光塗料は構造物に加わっている負荷の大きさと発光の輝度の対応関係が明確であり、構造物に加わっている負荷の程度の判定が容易となるため好ましい。
合成樹脂は、常温硬化可能な常温硬化性の樹脂であることが好ましい。常温硬化性の樹脂であると、加熱炉等での加熱が難しい大型の構造物に塗布して、その後に硬化させることで強固な塗膜を形成することができる。
なお、本明細書における常温は25℃であり、25℃で7日間放置することにより硬化する樹脂であれば常温硬化性の樹脂であることとする。
また、合成樹脂自体は常温硬化性でなくても、硬化剤や硬化用触媒を配合することにより常温硬化性となる樹脂であってもよい。
樹脂組成物には、光エネルギー貯蔵酸化物と合成樹脂の他に必要に応じて、溶剤、分散剤、充填剤、増粘剤、表面調整剤あるいはレベリング剤、硬化剤、架橋剤、顔料、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤を含む光安定剤、難燃剤、硬化用触媒、殺菌剤、及び抗菌剤、密着性付与剤、等の添加剤を含有することができる。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物を含む樹脂組成物は、光エネルギー貯蔵酸化物と、合成樹脂と、必要に応じてその他の材料を混合し、分散させることにより製造することができる。
例えば、原料を混合したものをコニカルブレンダー、Vブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバリミキサー、三本ロールなどの混合機を用いることで樹脂組成物を製造することができる。
<樹脂組成物の用途>
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物を含む本発明の樹脂組成物は、塗料として構造物に塗布することによって、構造物に加わっている負荷の程度を判定する用途に適している。
負荷の程度を判定する対象となる構造物の材質及び用途は特に限定されるものではないが、好適な材質として、通常の紙、合成紙、あるいはエポキシ樹脂、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の高分子素材、天然ゴムあるいは合成ゴム、ガラス、セラミックス、金属、木、人工繊維または天然繊維、コンクリート、あるいはこれらの組み合わせ、およびこれらの加工製品等が挙げられる。また、構造物の好適な用途として、ビル建物、高架橋、橋梁、道路、鉄道レール、支柱、塔、パイプライン及びトンネル等の大型構造物、床材、タイル、壁材、ブロック材、舗装材、木材、鉄鋼、コンクリート等の建材、歯車、カム等の動力伝達部材、自転車、自動車、電車、船、飛行機等に使用される外装用部品又は内蔵部品(エンジン部品、タイヤ、ベルト等)、軸受部品、軸受用保持器、および、光センサ付軸受、ネジ、ボルト、ナット、ワッシャ等の締結用部品等が挙げられる。
また、樹脂組成物を塗布する構造物が、破壊強度に異方性があり、負荷に対する破壊強度の強い方向と弱い方向を有する材料であってもよい。
破壊強度に異方性がある材料としては、木材、人工繊維、天然繊維等が代表例として挙げられる。また、一部のセラミックスや金属も異方性を有する。なお、コンクリートは本来異方性がない材料であるが、施工時の硬化条件等により異方性が実質的に出ているため、異方性がある材料として扱うことが好ましい。
樹脂組成物の発光の模様を観察することによって構造物に加わる負荷の方向に関する情報が得られるので、発光の模様から判定される負荷の方向が破壊強度の弱い方向である場合に、その発光の輝度に着目して構造物に加わっている負荷の重要性を判断することができる。仮に発光の輝度自体が大きかったとしても、発光の模様から負荷の方向が破壊強度の強い方向であると判断されたならば、さほどその負荷を気にする必要はないので、構造物の破壊防止のために過剰な措置をとる必要がなくなり、構造物の保守管理が容易になる。
また、時間経過毎に発光の模様を観察することも望ましい。時間経過毎に発光の模様を観察して、発光の模様が変化したことを確認することができれば、その模様の変化から、構造物に構造破壊が生じたかに関する情報を得ることができる。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物を含む樹脂組成物は、光エネルギーを貯蔵させた後の発光強度維持特性に優れるので、日の入りから翌朝の日の出までの一晩中にわたって発光の模様を観察することによって、構造物に構造破壊が生じているか、構造物に不具合が生じているかの判定を精度よく行うことができる。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物を含む本発明の樹脂組成物を上記用途に使用する場合、樹脂組成物を構造物に塗布する。
樹脂組成物の塗布方法は、塗料を通常塗布する方法により行うことができ、特に限定されるものではないが、スプレー塗布、刷毛による塗布、ロールコート法、グラビアコート法、バーコート法、スピンコート法、ディッピング法による塗布などを使用することができる。
樹脂組成物の塗布後、樹脂を硬化させることが好ましく、常温硬化させることが好ましい。また、樹脂組成物の種類によっては熱硬化、紫外線硬化等の処理を行い、樹脂組成物を構造物の表面に定着させることが望ましい。
樹脂組成物の塗布厚みは1〜500μmとすることが望ましい。
塗布厚みが1μm未満であると光エネルギー貯蔵酸化物の絶対量が少なく、発光の輝度が不足するため負荷測定が難しい場合がある。また、塗布厚みを500μmを超えて厚くしても発光の輝度がそれほど上がるわけではないため経済的でない。
樹脂組成物の構造物への塗布は、通常は構造物の表面全体に行い、構造物全体に生じている負荷の程度を判定することが望ましい。ただし、構造物のうちの特定の部位のみにおける負荷の程度を判定する場合は、その特定の部位のみに樹脂組成物を塗布すればよい。
樹脂組成物が塗布された構造物に負荷が加わり、塗膜にひずみが生じると、樹脂から光エネルギー貯蔵酸化物に加わる力により光エネルギー貯蔵酸化物が発光するので、その発光の様子を観察する。具体的には、光エネルギー貯蔵酸化物による発光の輝度を測定するとともに、発光の模様を観察する。輝度からはひずみ量やひずみ量の変化速度の情報を、発光の模様からは負荷がかかっている方向についての情報を得ることが出来る。
発光の輝度の測定は、発光している構造体の写真撮影又は動画撮影を行い、写真または動画を画像解析ソフトにより解析することにより行うことができる。
具体的には、画像解析ソフト(例えば、ImageJ:アメリカ国立衛生研究所(NIH)製)を用いて、画像全体又は測定したい一部の領域の輝度を算出し、その部分のバックグラウンドの輝度を差し引いた値を応力発光の輝度とすることができる。
発光の模様の観察は、観察者の目視により行い、特徴的な発光のパターンを認識するようにする。その際、負荷が加わっている方向や構造物の強度の特徴が分かっていれば、それらを参考にして観察することにより、発光の模様と負荷が加わっている方向や構造物の強度との関連性を見出すようにすることが望ましい。
輝度の測定及び発光の模様の観察を、構造物の設置後、意図的な負荷を加えずに定期的に行う場合、構造物が設置された場所において構造物に加わっている負荷に関する情報を定期的に記録することができる。
この場合、構造物が設置された場所で定期的に撮影(写真及び/又は動画)を行い、記録を取ることが望ましい。
また、構造物に意図的に負荷を加える場合は、材料の強度試験を行う装置(引張試験機、圧縮試験機、曲げ試験機等)を用いて構造体に負荷を加え、発光の様子を観察することによって、材料に加えた負荷の値と発光の挙動の関係を測定することができる。
負荷を加える条件は、構造物の材料に関するJISの規定等に従うことができる。
本発明の光エネルギー貯蔵酸化物を含む本発明の樹脂組成物の他の用途としては、蓄電池、バルブシート、配水管、スプリンクラーヘッド、電解液またはポリマー電解質を注入した非水電解液二次電池の漏液を検知すること等が期待される。また光エネルギー貯蔵酸化物を含有する接着剤の接着剤層内応力分布の可視化をすることができ、接着剤の亀裂を把握することもできる。
また、樹脂組成物を、インク組成物、接合剤、表面被覆剤として使用した場合の活用例としては、金融機関、公共機関、クレジットカード会社、流通業界等で使用される、貼り合わせ用の接着剤に応力発光材料を含有させた圧着はがきシート等の郵送物;椅子、ベッド等の家具;床材、タイル、壁材、ブロック材、舗装材、木材・鉄鋼・コンクリート等の建材;車両に搭載されたカーナビゲーション装置;オーディオ装置及びエアコンディショナー等を操作するための操作装置;家電製品や携帯機器、電子計算機等の入力装置;デジタルカメラ、CCDカメラ、フィルム、写真、ビデオ等の画像記憶手段等が挙げられる。
また、本発明の光エネルギー貯蔵酸化物を他の無機材料又は有機材料との複合材料とした後、成形して発光体を製造してもよい。例えば、本発明の光エネルギー貯蔵酸化物を樹脂やプラスチックなどの有機材料に任意の割合で混合又は埋め込んで複合材料を形成することで発光体を得ることもできる。この発光体に外力等の力学的刺激を加えると、刺激によって発光する。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げる。ただし本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1(共賦活剤としてマンガンイオンを使用した光エネルギー貯蔵酸化物の製造)
炭酸ストロンチウム(堺化学工業株式会社製SW−K、28.11g)、酸化ユーロピウム(信越化学工業株式会社製、0.3586g)、炭酸マンガン(中央電気工業株式会社製、C2−SP、0.060g)、酸化アルミニウム(岩谷化学工業株式会社製、RA−40、19.9561g)、ホウ酸(U.S. Borax製、0.073g)を秤量し、水(90mL)中に仕込んだ。その後、3mm径アルミナボール(株式会社ニッカトー製、SSA−999W、190g)を粉砕メディアとして使用し、遊星ボールミルを用いて分散・粉砕・混合することによりスラリーを得た。得られたスラリーを130℃にて蒸発乾燥した。得られた固形物を乳鉢で解砕して粉末状の光エネルギー貯蔵酸化物用原料組成物を得た。次いで、その光エネルギー貯蔵酸化物用原料組成物をアルミナ製坩堝に40g充填して、還元雰囲気(2%水素含有窒素)中で200℃/時で1200℃まで昇温し、そのまま4時間保持後、200℃/時で室温まで降温した。
こうして得られた焼成物を、遊星ボールミルを用いてアルコール溶媒中で粉砕して整粒し、濾過・乾燥して光エネルギー貯蔵酸化物粉末を得た。
マンガンイオンの含有量は、アルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルである。
実施例2(共賦活剤としてプラセオジムイオンを使用した光エネルギー貯蔵酸化物の製造)
プラセオジムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化プラセオジム(ニッキ株式会社製)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
実施例3(共賦活剤としてマグネシウムイオンを使用した光エネルギー貯蔵酸化物の製造)
マグネシウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを炭酸マグネシウム(神島化学工業株式会社製 GP−30N)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例1(共賦活剤なし)
炭酸マンガンを含まないように組成を変更した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例2(共賦活剤としてナトリウムイオンを使用)
ナトリウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを水酸化ナトリウム(和光純薬工業株式会社製 試薬)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例3(共賦活剤として亜鉛イオンを使用)
亜鉛イオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化亜鉛(堺化学工業株式会社製 微細酸化亜鉛)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例4(共賦活剤として銅イオンを使用)
銅イオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを塩化銅(和光純薬工業株式会社製 試薬特級)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例5(共賦活剤としてツリウムイオンを使用)
ツリウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化ツリウム(和光純薬工業株式会社製 試薬)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例6(共賦活剤としてホルミウムイオンを使用)
ホルミウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化ホルミウム(信越化学工業株式会社製)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例7(共賦活剤としてディスプロシウムイオンを使用)
ディスプロシウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化ディスプロシウム(信越化学工業株式会社製)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例8(共賦活剤としてすずイオンを使用)
すずイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを塩化すず二水和物(和光純薬工業株式会社製 試薬)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例9(共賦活剤としてネオジムイオンを使用)
ネオジムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化ネオジム(信越化学工業株式会社製)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例10(共賦活剤としてカルシウムイオンを使用)
カルシウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを炭酸カルシウム(堺化学工業株式会社製 CW−S)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例11(共賦活剤としてバリウムイオンを使用)
バリウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを炭酸バリウム(堺化学工業株式会社製 BW−K)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例12(共賦活剤としてカリウムイオンを使用)
カリウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを炭酸カリウム(和光純薬工業株式会社製 試薬)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例13(共賦活剤としてケイ素イオンを使用)
ケイ素イオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化ケイ素(堺化学工業株式会社製 Sciqas(登録商標))に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例14(共賦活剤としてガリウムイオンを使用)
ガリウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化ガリウム(同和工業株式会社製)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例15(共賦活剤としてインジウムイオンを使用)
インジウムイオンの含有量がアルミン酸ストロンチウム1モルあたり0.0025モルとなるように、炭酸マンガンを酸化インジウム(和光純薬工業株式会社製 試薬)に変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
実施例4〜11(ユーロピウムイオン及びマンガンイオンの含有量変更)
ユーロピウムイオン及びマンガンイオンの含有量が表3に示す量となるように、酸化ユーロピウム及び/又は炭酸マンガンの量を変えて組成を調整した以外は実施例1と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
比較例16 (ユーロピウムイオン及びバリウムイオンの含有量変更)
ユーロピウムイオン及びバリウムイオンの含有量が表4に示す量となるように酸化ユーロピウム及び炭酸バリウムの量を変えて組成を調整した以外は比較例11と同じ方法で光エネルギー貯蔵酸化物を得た。
各実施例及び各比較例で得られた光エネルギー貯蔵酸化物の評価は、次のような方法で行った。
(力学的エネルギーの印加による発光特性の評価)
円形状ペレットを作製するために透明プラスチックセルに、光エネルギー貯蔵酸化物の粉末とエポキシ系樹脂を重量比で2:3となるように加えて手で混ぜ合わせ、加熱して硬化させた。硬化させてできた円形ペレットにUVランプ(AS ONE Handy UV Lamp SLUV−4)の365nmの光を1分間照射し、25℃の暗闇中で5分間放置後、卓上形精密万能試験機(島津製作所、AGS−X)によって1000Nの荷重をかけ、その際の発光を光電子増倍管モジュール(浜松ホトニクス製、H7827−011)で検出した。このときの光電子増倍管モジュールの電圧値をI5mimとした。
さらに上記の方法で作製した円形ペレットにUVランプ(AS ONE Handy UV Lamp SLUV−4)の365nmの光を1分間照射し、25℃の暗闇中で24時間放置後、同様に測定した光電子増倍管モジュールの電圧値をI24hとした。
発光強度の維持特性は、下記式(1)で表される。
発光強度維持率I(%)=(I24h/I5mim)×100 ・・・(1)
また、暗闇での放置後の発光強度が高く、かつ発光強度の維持特性が良いものが好ましいため、式(1)で計算した値にI24hを乗じた下記式(2)で示される値を光エネルギー貯蔵性能値ISTとした。
光エネルギー貯蔵性能値IST=I24h×(I24h/I5mim)×100 ・・・(2)
各実施例及び比較例における発光強度維持率評価結果を、表1及び表3並びに図1及び図3に示す。また、実施例における光エネルギー貯蔵性能評価結果を表2及び表3並びに図2及び図4に示す。
(平均粒子径の測定)
各実施例及び各比較例で得られた光エネルギー貯蔵酸化物につき、レーザー回折・散乱式粒度分析計(マイクロトラック・ベル製:型番 マイクロトラックMT3300EX)によって粒度分布を測定して、体積基準での50%積算粒径を算出した。
算出した50%積算粒径を平均粒子径として表1及び表3に示した。
Figure 2020186395
Figure 2020186395
Figure 2020186395
Figure 2020186395
図1は実施例1〜3及び比較例1〜15の発光強度維持率Iと共賦活剤のイオンの種類の関係を示している。
図1より、共賦活剤としてマンガンイオン、プラセオジムイオン又はマグネシウムイオンを使用している実施例1〜3では、各比較例の共賦活剤を使用した場合と比較して発光強度維持率Iに優れていることが分かる。
また、図2は、図1で発光強度維持率Iに優れていることが示された実施例1〜3の光エネルギー貯蔵性能値ISTと共賦活剤のイオンの種類の関係を示している。図2より、共賦活剤としてマンガンイオン又はプラセオジムイオンを使用している実施例1、2では、光エネルギー貯蔵性能値ISTが特に優れていることが分かる。
図3は、共賦活剤としてマンガンイオンを使用した実施例1及び実施例4〜11における、発光強度維持率Iとマンガンイオン及びユーロピウムイオンの含有量との関係を示す図である。各含有量に対して、発光強度維持特性に優れていることを確認した。
図4は、共賦活剤としてマンガンイオンを使用した実施例1及び実施例4〜11における、光エネルギー貯蔵性能値ISTとマンガンイオン及びユーロピウムイオンの含有量との関係を示す図である。
共賦活剤としてマンガンイオンを使用した場合におけるマンガンイオン及びユーロピウムイオンの含有量については、アルミン酸ストロンチウム1モルあたり、(マンガンイオン、ユーロピウムイオン)=(0.0025モル、0.001モル)、(0.0025モル、0.01モル)、(0.005モル、0.01モル)、(0.01モル、0.01モル)といった組み合わせの場合に発光強度維持率I、及び、光エネルギー貯蔵性能値ISTが高くなることが分かる。
このことから、アルミン酸ストロンチウム1モルあたりのマンガンイオンの含有量が0.002〜0.01モル、かつ、ユーロピウムイオンの含有量が0.001〜0.01モルである場合に特に好ましい光エネルギー貯蔵酸化物となるといえる。
比較例16は、表3に示す実施例1、4〜11のうちで発光強度維持率Iが最も低かった実施例7と同じ賦活剤濃度の場合に、共賦活剤としてマンガンイオン、プラセオジムイオン又はマグネシウムイオン以外のイオンを用いた場合の評価結果の例である。具体的には共賦活剤としてバリウムイオンを使用した場合の例である。評価結果を表4に示している。
バリウムイオンは、表1の比較例2〜15で使用した共賦活剤のうち発光強度維持率Iが最も高かったイオンである。
比較例16の発光強度維持率I及び光エネルギー貯蔵性能値ISTは実施例7と比べて大きく劣ることから、同じ賦活剤濃度において、共賦活剤としてマンガンイオン、プラセオジムイオン又はマグネシウムイオンを用いた場合に特に好ましい光エネルギー貯蔵酸化物となることが示された。
(熱エネルギーの印加による発光特性の評価)
得られた粉末の熱エネルギーによる発光は次のような方法で測定した。実施例1の粉末を石英製の試料容器に入れ、顕微鏡用冷却加熱ステージ(LINKAM 10002L)の試料台に載せ、試料表面の温度を測定するためにKタイプの熱電対を試料表面に設置した。次いで上部のガラス窓の上からUVランプ(AS ONE Handy UV Lamp SLUV−4)の365nmの光を10分間照射し、25℃に保持しながら暗闇中で3時間放置後、25℃〜300℃まで10℃/分で昇温し、昇温中の発光を光電子増倍管モジュール(浜松ホトニクス製、H7827−011)で検出した。
図5は昇温中の試料表面の温度と光電子増倍管の電圧値を示す図である。
暗闇中で3時間放置した後であっても、80℃付近で発光しているのがわかる。
(初期の残光強度の評価)
得られた粉末の初期の残光強度は次の方法で測定した。実施例1の粉末を用いて作製した円形状ペレットに200ルクスの蛍光灯の光を照射し、25℃の暗所で5分間保持したときの輝度を輝度計(トプコンテクノハウス製 BM−9A)にて測定した。このときの輝度が0.02cd/mであった。同様の方法で比較例2、比較例9について測定したところ、それぞれ0.04cd/m、0.1cd/mであった。

Claims (9)

  1. アルミン酸ストロンチウムにユーロピウムを賦活してなる光エネルギー貯蔵酸化物であって、マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有していることを特徴とする光エネルギー貯蔵酸化物。
  2. マンガンイオン、プラセオジムイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種の含有量が、アルミン酸ストロンチウム1モルあたり合計で0.001〜0.05モルである請求項1に記載の光エネルギー貯蔵酸化物。
  3. マンガンイオン及びプラセオジムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載の光エネルギー貯蔵酸化物。
  4. マンガンイオン及びマグネシウムイオンからなる群から選択された少なくとも1種を含有する請求項1又は2に記載の光エネルギー貯蔵酸化物。
  5. マンガンイオンを含有する請求項1又は2に記載の光エネルギー貯蔵酸化物。
  6. 力学的エネルギーの印加により発光する請求項1〜5のいずれかに記載の光エネルギー貯蔵酸化物。
  7. 熱エネルギーの印加により発光する請求項1〜6のいずれかに記載の光エネルギー貯蔵酸化物。
  8. 電気エネルギーの印加により発光する請求項1〜7のいずれかに記載の光エネルギー貯蔵酸化物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光エネルギー貯蔵酸化物と、合成樹脂とを含むことを特徴とする樹脂組成物。
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