JPH0812810A - 連続成形性の優れた難燃耐熱耐衝撃性樹脂組成物 - Google Patents

連続成形性の優れた難燃耐熱耐衝撃性樹脂組成物

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JPH0812810A
JPH0812810A JP14802194A JP14802194A JPH0812810A JP H0812810 A JPH0812810 A JP H0812810A JP 14802194 A JP14802194 A JP 14802194A JP 14802194 A JP14802194 A JP 14802194A JP H0812810 A JPH0812810 A JP H0812810A
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JP
Japan
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resin
resin composition
aromatic
monomer
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Withdrawn
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JP14802194A
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English (en)
Inventor
Hajime Nishihara
一 西原
Ryuichiro Kanetani
隆一郎 金谷
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間連続成形を行なってもモ−ルドディポ
ジットが発生しない耐衝撃性、耐熱性及び流動性の優れ
た難燃性樹脂組成物の提供。 【構成】 熱可塑性樹脂と、ヒドロキシル基含有芳香族
系リン酸エステル単量体及び芳香族系リン酸エステル縮
合体とからなる有機リン化合物を含有する樹脂組成物で
あって、該有機リン化合物中のヒドロキシル基含有芳香
族系リン酸エステル単量体が15〜60重量%、該有機
リン化合物中の芳香族リン酸エステル縮合体が85〜4
0重量%含有することを特徴とする樹脂組成物、及び、
一種以上の難燃助剤と、一種以上の流動性向上剤、およ
び熱可塑性エラストマ−から選ばれる一種以上の成分
と、上記樹脂組成物とを含有する樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続成形性の優れた難燃
性の樹脂組成物に関する。更に詳しくは、長期間連続成
形を行なってもモ−ルドディポジットが発生しない低揮
発性樹脂組成物であり、かつ流動性、耐熱性及び耐衝撃
性の優れた難燃性の樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂は、ガラス等の無機物に比
較して成形性に優れることに加え、耐衝撃性に優れてい
ることから、自動車部品、家電部品、OA機器部品を始
めとする多岐の分野で使用されているが、熱可塑性樹脂
の易燃性のためにその用途が制限されている。
【0003】熱可塑性樹脂の難燃化方法は、ハロゲン
系、リン系、無機系の難燃剤を熱可塑性樹脂に添加する
方法が知られており、ある程度難燃化が達成されてい
る。しかしながら、ハロゲン系難燃剤を用いた場合に
は、火災発生時に、ハロゲン系難燃剤から発生する有毒
ガスによる窒息死、または黒煙により避難者を目隠しし
て、退路を見失わせ焼死に至らしめたり、さらには、煙
の酸性ガスによる電気系統の腐食性の問題がある。そし
て、焼却処理時には、酸性ガスによる炉の損傷や酸性雨
等の環境汚染を引き起こす等の問題をも有している。
【0004】このような背景から、ハロゲン系難燃剤を
用いないで熱可塑性樹脂を難燃化する手法の開発が望ま
れており、それに対して無機系難燃剤またはリン系難燃
剤による難燃化技術が知られている。上記無機系難燃剤
による難燃化技術は、例えば、特公昭63−52670
号公報には、スチレン系樹脂と水酸化マグネシウムとゴ
ム状重合体とからなるスチレン系樹脂組成物が開示され
ている。該公報の組成物は、難燃性は優れているもの
の、水酸化マグネシウムが多量に配合されているので、
衝撃強度が著しく低い。
【0005】上記リン系難燃剤による難燃化技術は、例
えば、ポリフェニレンエ−テルとポリスチレンと赤リン
(米国特許第3663654号明細書)、ポリフェニレ
ンエ−テルとリン酸エステルと熱可塑性エラストマ−
(米国特許第4684682号明細書)、ポリフェニレ
ンエ−テルとポリスチレンと有機リン化合物(特開昭5
7−153035号公報)、及びポリフェニレンエ−テ
ルとポリスチレンと有機リン化合物とトリアジン化合物
(欧州特許第311909号明細書)からなる樹脂組成
物が開示されている。
【0006】しかしながら、これらの明細書及び公報に
記載された樹脂組成物は、難燃性は優れているものの、
成形加工流動性及び耐熱性が必ずしも満足できるもので
はなく、そして、成形時に低揮発性有機リンによる金型
汚染、いわゆるモ−ルドディポジットが発生するために
生産性を低下させたり、または金型汚染物が成形品に転
写しストレスクラックを引き起こすという問題があり、
工業的使用が狭められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち長期間連
続成形を行なってもモ−ルドディポジットが発生しない
(低揮発性)、耐衝撃性、耐熱性及び流動性の優れた難
燃性樹脂組成物を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の明細書及び公報か
らは、特定の耐揮発性を有し、かつヒドロキシル基含有
芳香族リン酸エステルを有する有機リン化合物を用いる
ことにより、難燃性、耐熱性、及び耐衝撃性を保持しつ
つ、成形加工流動性を著しく向上させることができると
いうようなことは示唆されていないが、本発明者らは、
難燃性樹脂組成物の成形性を示す一つの指標であるモ−
ルドディポジットの防止技術を鋭意検討した結果、熱可
塑性樹脂に対して、上記の特定の有機リン化合物を必須
成分とし、必要に応じて難燃助剤、流動性向上剤、熱可
塑性エラストマ−を配合することにより、驚くべきこと
に、難燃性、耐衝撃性、流動性、及び耐熱性を保持しつ
つ、モ−ルドディポジットを飛躍的に抑制することが可
能になることを見出し、本発明に到達した。
【0009】即ち、本発明は、熱可塑性樹脂(A成分)
と、ヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体
と芳香族系リン酸エステル縮合体とからなる有機リン化
合物(B成分)とを含有する樹脂組成物であって、該B
成分がヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量
体を15〜60重量%含有し芳香族リン酸エステル縮合
体を85〜40重量%含有することを特徴とする樹脂組
成物、であり、また、熱可塑性樹脂(A成分)と、ヒド
ロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体と芳香族
系リン酸エステル縮合体とからなる有機リン化合物(B
成分)と、トリアジン骨格含有化合物、ノボラック
樹脂、含金属化合物、シリコ−ン樹脂、シリコ−
ンオイル、シリカ、アラミド繊維、フッ素系樹脂
およびポリアクリロニトリル繊維から選ばれる一種以
上の難燃助剤(C成分)と、(1)芳香族ビニル単量体
とアクリル酸エステル単量体とからなる共重合樹脂、
(2)脂肪族炭化水素、(3)高級脂肪酸、(4)高級
脂肪酸エステル、(5)高級脂肪酸アミド、(6)高級
脂肪族アルコ−ル、(7)金属石鹸から選ばれる一種以
上の流動性向上剤(D成分)、および熱可塑性エラスト
マ−(E成分)とから選ばれる一種以上の成分を含有す
ることを特徴とする樹脂組成物、である。
【0010】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
樹脂組成物は、熱可塑性樹脂とヒドロキシル基含有芳香
族リン酸エステル単量体及び芳香族系リン酸エステル縮
合体とからなる有機リン化合物を必須成分とする樹脂組
成物であり、必要に応じて特定の難燃助剤、特定の流動
性向上剤および熱可塑性エラストマ−とを含有する樹脂
組成物である。
【0011】前記A成分は成形用樹脂組成物の主成分を
なし、成形品の強度保持の役割を担う。A成分として最
も好ましい組み合わせの一つであるゴム変性スチレン系
樹脂(A−1成分)とポリフェニレンエ−テル(A−2
成分)の場合には、A−2成分はA−1成分の熱分解を
抑制したり、または燃焼時に成形体表面に炭化被膜を形
成して難燃性をを付与する。B成分は難燃剤であり、燃
焼時に固相では、A−2成分の脱水剤として作用し、炭
化被膜の形成を促進し、気相では燃焼ラジカルの捕捉剤
として作用する。C成分はB成分の難燃助剤として作用
し、炭化被膜の形成を促進したり、あるいは燃焼時の溶
融滴下を防止する。D成分は、A成分に対して流動性を
付与するための成分である。そして、E成分は、A成分
に対して衝撃強度を付与するための成分である。
【0012】ここで、前記B成分は、難燃剤であると同
時に成形加工性改良剤でもあり、ヒドロキシル基含有芳
香族系リン酸エステル単量体と芳香族系リン酸エステル
縮合体とを有する有機リン化合物であることが重要であ
る。両者の比率は、前者が15〜60重量%、後者が8
5〜40重量%であることが必須であり、さらには前者
が20〜40重量%、後者が80〜60重量%であるこ
とが好ましい。
【0013】芳香族リン酸エステル単量体がヒドロキシ
ル基を有することにより、熱可塑性樹脂として、特に、
ゴム変性スチレン系樹脂(A−1成分)、ポリフェニレ
ンエ−テル(A−2成分)を用いた場合、両者の間に部
分相溶性が発現する。この部分相溶性の指標として熱可
塑性樹脂とB成分中のヒドロキシル基含有リン酸エステ
ルとの溶解性パラメ−タ−:Solubility P
arameter(以下SP値)の差が1.0〜2.0
(cal/cm3 )1/2 の範囲にあることが好ましい。
その結果、成形加工時には、上記リン酸エステルが可塑
化を促進し、流動性向上剤として作用し、一方、成形体
としての使用時には両者の部分相溶性のために上記リン
酸エステルがやや相分離することにより耐熱性が向上す
る。本発明者らは、この部分相溶性こそが、耐熱性を保
持しつつ、流動性を大幅に向上させる原理であることを
見出した。
【0014】また、前記B成分として前記ヒドロキシル
基含有芳香族系リン酸エステル単量体のみでは、耐熱性
と成形加工流動性が優れているものの、成形時に有機リ
ンによる金型汚染、いわゆるモ−ルドディポジットが発
生するために生産性を低下させたり、金型汚染物が成形
品に転写しストレスクラックを引き起こすという問題が
発生する。しかしながら、前記ヒドロキシル基含有芳香
族系リン酸エステル単量体と前記芳香族系リン酸エステ
ル縮合体とが存在することにより、驚くべきことに耐熱
性と成形加工流動性を保持しつつ、長期間連続成形を行
なってもモ−ルドディポジットが発生しないことが判明
した。この理由は定かではないが、前記芳香族系リン酸
エステル縮合体の粘性が高いために、粘性の低い前記ヒ
ドロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体の拡
散、揮発性が抑制されるのではないかと推定している。
【0015】そして、難燃助剤として、特にトリアジン
骨格含有化合物を用いた本発明の樹脂組成物は、前記ヒ
ドロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体がヒド
ロキシル基を含有することにより、トリアジン骨格含有
化合物のアミノ基との間に水素結合等の相互作用が発現
する。その結果、トリアジン骨格含有化合物の相溶性、
分散性が向上し、衝撃強度が向上することを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0016】本発明の樹脂組成物に含有する前記A成分
としては、B成分、C成分、D成分およびE成分と相溶
もしくは均一分散し得るものであればとくに制限はな
い。たとえば、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポ
リ塩化ビニル系、ポリフェニレンエーテル系、ポリアミ
ド系、ポリエステル系、ポリフェニレンスルフィド系、
ポリカーボネート系、ポリメタクリレート系等の単独も
しくは二種以上を混合したものを使用することができ
る。ここで、特に熱可塑性樹脂としてポリスチレン系、
ポリフェニレンエーテル系、ポリカーボネート系の熱可
塑性樹脂が好ましい。上記ポリスチレン系樹脂は、ゴム
変性スチレン系樹脂または、ゴム非変性スチレン系樹脂
である。
【0017】本発明の樹脂組成物が含有するA成分とし
て最も好ましい組み合わせは、前記した、A−1成分と
A−2成分とのポリマーブレンド体であり、A−1成分
とA−2成分とからなる樹脂成分の100重量部中に占
めるA−2成分の割合は、10〜40重量部の範囲が好
ましい。A−2成分が10重量部未満では、炭化残渣量
が少なく難燃性が充分でなく、40重量部を越えると流
動性が低下し、好ましくない。A−2成分のより好まし
い範囲は15〜30重量部である。
【0018】本発明において前記A成分として使用する
ゴム変性スチレン系樹脂は、ビニル芳香族系重合体より
なるマトリックス中にゴム状重合体が粒子状に分散して
なる重合体をいい、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニ
ル単量体及び必要に応じ、これと共重合可能なビニル単
量体を加えて単量体混合物を公知の塊状重合、塊状懸濁
重合、溶液重合、または乳化重合することにより得られ
る。
【0019】このような樹脂の例としては、耐衝撃性ポ
リスチレン、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエ
ン−スチレン共重合体)、AAS樹脂(アクリロニトリ
ル−アクリルゴム−スチレン共重合体)、AES樹脂
(アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレ
ン共重合体)等が挙げられる。ここで、前記ゴム状重合
体は、ガラス転移温度(Tg)が−30℃以下であるこ
とが必要であり、−30℃を越えると耐衝撃性が低下す
る。
【0020】このようなゴム状重合体の例としては、ポ
リブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ
(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及
び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレン
ゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のア
クリル系ゴム及びエチレン−プロピレン−ジエンモノマ
ー三元共重合体(EPDM)等を挙げることができ、特
にジエン系ゴムが好ましい。
【0021】上記のゴム状重合体の存在下に重合させる
グラフト重合可能な単量体混合物中の必須成分の芳香族
ビニル単量体は、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、パラメチルスチレン、p−クロロスチレン、p−ブ
ロモスチレン、2,4,5−トリブロモスチレン等であ
り、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に上記
他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。
【0022】また、ゴム変性スチレン系樹脂の成分とし
て必要に応じ、芳香族ビニル単量体に共重合可能な単量
体成分を一種以上導入することができる。耐油性を高め
る必要のある場合は、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル単量体を用いることができ
る。そして、ブレンド時の溶融粘度を低下させる必要の
ある場合は、炭素数が1〜8のアルキル基からなるアク
リル酸エステルを用いることができる。また更に、樹脂
組成物の耐熱性を更に高める必要のある場合は、α−メ
チルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、N−置換マレイミド等の単量体を共重合してもよ
い。単量体混合物中に占める上記ビニル芳香族単量体と
共重合可能なビニル単量体の含量は0〜40重量%であ
る。
【0023】本発明の樹脂組成物が含有するA−1成分
におけるゴム状重合体は、好ましくは5〜80重量%、
特に好ましくは10〜50重量%、グラフト重合可能な
単量体混合物は、好ましくは95〜20重量%、更に好
ましくは90〜50重量%の範囲にある。この範囲外で
は、目的とする樹脂組成物の耐衝撃性と剛性のバランス
が取れなくなる。更には、スチレン系重合体のゴム粒子
径は、0.1〜5.0μmが好ましく、特に0.2〜
3.0μmが好適である。上記範囲内では、特に耐衝撃
性が向上する。
【0024】本発明の樹脂組成物が含有するゴム変性ス
チレン系樹脂の分子量の尺度である還元粘度ηsp/c
(0.5g/dl、トルエン溶液、30℃測定)は、
0.30〜0.80dl/gの範囲にあることが好まし
く、0.40〜0.60dl/gの範囲にあることがよ
り好ましい。ゴム変性スチレン系樹脂の還元粘度ηsp
/cに関する上記要件を満たすための手段としては、重
合開始剤量、重合温度、連鎖移動剤量の調整等を挙げる
ことができる。本発明においてA成分として使用するポ
リフェニレンエーテル(以下PPEと略称する。)は、
下記式で示される結合単位からなる単独重合体及び/又
は共重合体である。
【0025】
【化1】
【0026】但し、R1、R2、R3、R4は、それぞれ水
素、炭化水素、または置換炭化水素基からなる群から選
択されるものであり、互いに同一でも異なっていてもよ
い。このPPEの具体的な例としては、ポリ(2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジ
メチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノール
との共重合体等が好ましく、中でもポリ(2,6−ジメ
チル−1,4−フェニレンエーテル)が好ましい。かか
るPPEの製造方法は特に限定されるものではなく、例
えば、米国特許第3,306,874号明細書記載の方
法による第一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒とし
て用い、例えば2,6キシレノールを酸化重合すること
により容易に製造でき、そのほかにも米国特許第3,3
06,875号明細書、米国特許第3,257,357
号明細書、米国特許3,257,358号明細書、及び
特公昭52−17880号公報、特開昭50−5119
7号公報に記載された方法で容易に製造できる。本発明
にて用いる上記PPEの還元粘度(0.5g/dl、ク
ロロホルム溶液、30℃測定)は、0.20〜0.70
dl/gの範囲にあることが好ましく、0.30〜0.
60dl/gの範囲にあることがより好ましい。PPE
の還元粘度に関する上記要件を満たすための手段として
は、前記PPEの製造の際の触媒量の調整などを挙げる
ことができる。
【0027】本発明の樹脂組成物が含有するB成分の有
機リン化合物は、ヒドロキシル基含有芳香族系リン酸エ
ステル単量体及び芳香族系リン酸エステル縮合体を必須
成分とし、上記以外の有機リン化合物をも含む。上記ヒ
ドロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体は、ト
リクレジルフォスフェ−トやトリフェニルフォスフェ−
ト等に1個または2個以上のフェノ−ル性水酸基を含有
したリン酸エステル単量体であり、例えば下記の化合物
である。
【0028】
【化2】
【0029】(但し、Ar1 、Ar2 はフェニル基、キ
シレニル基、エチルフェニル基、イソプロピルフェニル
基、ブチルフェニル基から選ばれる芳香族基であり、リ
ン酸エステル中に少なくとも1個のヒドロキシル基が上
記芳香族基に置換されている。また、nは0〜3の整数
を表わす。) 本発明の樹脂組成物が含有するB成分のうち、ヒドロキ
シル基含有芳香族系リン酸エステル単量体は、中でも特
に、下記式(化3)ジフェニルレゾルシニルフォスフェ
−トまたは(化4)ジフェニルハイドロキノニルフォス
フェ−トが好ましく、その製造方法は、例えば特開平1
−223158号公報に開示されており、フェノ−ル、
ヒドロキシフェノ−ル、塩化アルミニウム及びオキシ塩
化リンの反応により得られる。
【0030】
【化3】
【0031】
【化4】
【0032】本発明の樹脂組成物が含有するB成分のう
ち芳香族系リン酸エステル縮合体は、下記式で示される
リン酸エステルである。
【0033】
【化5】
【0034】(但し、Ar3 、Ar4 、Ar5 、Ar6
はフェニル基、キシレニル基、エチルフェニル基、イソ
プロピルフェニル基、ブチルフェニル基から選ばれる芳
香族基であり、リン酸エステル中に少なくとも1個のヒ
ドロキシル基が上記芳香族基に置換されている。また、
mは1以上の整数を表わす。) 本発明の樹脂組成物に含有するB成分の芳香族系リン酸
エステル縮合体は、中でも特に、テトラクレジルビスフ
ェノ−ルAジホスフェ−ト、テトラフェニルビスフェノ
−ルAジホスフェ−ト等のビスフェノ−ルA骨格を有す
るポリホスフェ−トが耐揮発性、耐加水分解性の観点か
ら好ましい。
【0035】上記ヒドロキシル基を含有しない有機リン
化合物は、例えば、ホスフィン、ホスフィンオキシド、
ビホスフィン、ホスホニウム塩、ホスフィン酸塩、リン
酸エステル、亜リン酸エステル等である。より具体的に
は、トリフェニルフォスフェート、メチルネオベンチル
フォスファイト、ヘンタエリスリトールジエチルジフォ
スファイト、メチルネオペンチルフォスフォネート、フ
ェニルネオペンチルフォスフェート、ペンタエリスリト
ールジフェニルジフォスフェート、ジシクロペンチルハ
イポジフォスフェート、ジネオペンチルハイポフォスフ
ァイト、フェニルピロカテコールフォスファイト、エチ
ルピロカテコールフォスフェート、ジピロカテコールハ
イポジフォスフェートである。
【0036】本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、C
成分として、トリアジン骨格含有化合物、ノボラッ
ク樹脂、含金属化合物、シリコ−ン樹脂、シリコ
−ンオイル、シリカ、アラミド繊維、フッ素系樹
脂、ポリアクリロニトリル繊維から選ばれる一種以上
の難燃助剤を配合することができる。上記トリアジン
骨格含有化合物は、リン系難燃剤の難燃助剤として一層
の難燃性を向上させるための成分である。その具体例と
しては、メラミン、メラム(化6)、メレム(化7)、
メロン(600℃以上でメレム3分子から3分子の脱ア
ンモニアによる生成物)、メラミンシアヌレ−ト(化
8)、リン酸メラミン(化9)、サクシノグアナミン
(化10)、アジポグアナミン、メチルグルタログアナ
ミン、メラミン樹脂(化11)、BTレジン(化12)
等を挙げることができるが、耐揮発性の観点から特にメ
ラミンシアヌレ−トが好ましい。
【0037】
【化6】
【0038】
【化7】
【0039】
【化8】
【0040】
【化9】
【0041】
【化10】
【0042】
【化11】
【0043】
【化12】
【0044】前記ノボラック樹脂は、燃焼時の火種の
滴下を抑制(耐ドリップ性)するための成分であり、か
つヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステルと併用する
場合には、流動性と耐熱性の向上剤でもある。そして、
その樹脂は、フェノ−ル類とアルデヒド類を硫酸または
塩酸のような酸触媒の存在下で縮合して得られる熱可塑
性樹脂であり、その製造方法は、「高分子実験学5『重
縮合と重付加』p.437〜455(共立出版(株)」
に記載されている。ノボラック樹脂製造の一例を(化1
3)に示す。
【0045】
【化13】
【0046】上記フェノ−ル類は、フェノ−ル、o−ク
レゾ−ル、m−クレゾ−ル、p−クレゾ−ル、2,5−
ジメチル−、3,5−ジメチル−、2,3,5−トリメ
チル−、3,4,5−トリメチル−、p−t−ブチル
−、p−n−オクチル−、p−ステアリル−、p−フェ
ニル−、p−(2−フェニルエチル)−、o−イソプロ
ピル−、p−イソプロピル−、m−イソプロピル−、p
−メトキシ−、及びp−フェノキシフェノ−ル、ピロカ
テコ−ル、レゾルシノ−ル、ハイドロキノン、サリチル
アルデヒド、サルチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、メ
チル p−ヒドロキシベンゾエ−ト、p−シアノ−、及
びo−シアノフェノ−ル、p−ヒドロキシベンゼンスル
ホン酸、p−ヒドロキシベンゼンスルホンアミド、シク
ロヘキシルp−ヒドロキシベンゼンスルホネ−ト、4−
ヒドロキシフェニルフェニルホスフィン酸、メチル 4
−ヒドロキシフェニルフェニルホスフィネ−ト、4−ヒ
ドロキシフェニルホスホン酸、エチル 4−ヒドロキシ
フェニルホスホネ−ト、ジフェニル 4−ヒドロキシフ
ェニルホスホネ−ト等である。
【0047】上記アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、n−プロパナ−ル、n−ブタナ−
ル、イソプロパナ−ル、イソブチルアルデヒド、3−メ
チル−n−ブタナ−ル、ベンズアルデヒド、p−トリル
アルデヒド、2−フェニルアセトアルデヒド等である。
前記含金属化合物は、金属酸化物及び/または金属粉
である。上記金属酸化物は、酸化アルミニウム、酸化
鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化マグネシウム、酸
化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化コバ
ルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化スズ、酸化アン
チモン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステン等の
単体または、それらの複合体(合金)であり、上記金属
粉は、アルミニウム、鉄、チタン、マンガン、亜鉛、モ
リブデン、コバルト、ビスマス、クロム、ニッケル、
銅、タングステン、スズ、アンチモン等の単体または、
それらの複合体である。
【0048】前記シリコ−ン樹脂は、SiO2 、RS
iO3/2 、R2 SiO、R3 SiO1/2 の構造単位を組
み合わせてできる三次元網状構造を有するシリコ−ン樹
脂である。ここで、Rはメチル基、エチル基、プロピル
基等のアルキル基、あるいは、フェニル基、ベンジル基
等の芳香族基、または上記置換基にビニル基を含有した
置換基を示す。ここで、特にビニル基を含有したシリコ
−ン樹脂が好ましい。このようなシリコ−ン樹脂は、上
記の構造単位に対応するオルガノハロシランを共加水分
解して重合することにより得られる。前記シリコ−ン
オイルは、(化14)に示される化学結合単位からなる
ポリジオルガノシロキサンである。
【0049】
【化14】
【0050】上式中のRは、C1〜8のアルキル基、C
6〜13のアリ−ル基、(化15)(化16)で示され
る含ビニル基から選ばれる一種または二種以上の置換基
であり、ここで、特に分子中ビニル基を含有することが
好ましい。
【0051】
【化15】
【0052】
【化16】
【0053】前記シリコ−ンオイルの粘度は、600〜
1000000センチポイズ(25℃)が好ましく、さ
らに好ましくは90000〜150000センチポイズ
(25℃)である。前記シリカは、無定形の二酸化ケ
イ素であり、特にシリカ表面に炭化水素系化合物系のシ
ランカップリング剤で処理した炭化水素系化合物被覆シ
リカが好ましく、更にはビニル基を含有した炭化水素系
化合物被覆シリカが好ましい。
【0054】上記シランカップリング剤は、p−スチリ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニ
ルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニル基含有
シラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシ
シラン等のエポキシシラン、及びN−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシシラン、N
−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等
のアミノシランである。ここで、特に熱可塑性樹脂と構
造が類似した単位を有するシランカップリング剤が好ま
しく、例えば、スチレン系樹脂に対しては、p−スチリ
ルトリメトキシシランが好適である。
【0055】シリカ表面へのシランカップリング剤の処
理は、湿式法と乾式法に大別される。湿式法は、シリカ
をシランカップリング剤溶液中で処理し、その後乾燥さ
せる方法であり、乾式法は、ヘンシェルミキサ−のよう
な高速撹はん可能な機器の中にシリカを仕込み、撹はん
しながらシランカップリング剤液をゆっくり滴下し、そ
の後熱処理する方法である。
【0056】前記アラミド繊維は、平均直径が1〜5
00μmで平均繊維長が0.1〜10mmであることが
好ましく、イソフタルアミド、またはポリパラフェニレ
ンテレフタルアミドをアミド系極性溶媒または硫酸に溶
解し、湿式または乾式法で溶液紡糸することにより製造
することができる。前記フッ素系樹脂は、更に一層、
耐ドリップ性を向上させるための成分であり、樹脂中に
フッ素原子を含有する樹脂である。その具体例として、
ポリモノフルオロエチレン、ポリジフルオロエチレン、
ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体等を挙げることができる。また、耐ドリップ
性を損わない程度に必要に応じて上記含フッ素モノマ−
と共重合可能なモノマ−とを併用してもよい。
【0057】これらのフッ素系樹脂の製造方法は、米国
特許第2,393,697号明細書及び米国特許第2,
534,058号明細書に開示され、例えばテトラフル
オロエチレンを水性媒体中で過硫酸アンモニウム、過硫
酸カリウム等のラジカル開始剤を用いて、7〜70kg
/cm2 の加圧下、0〜200℃の温度で重合し、次い
で懸濁液、分散液または乳濁液から凝析により、または
沈殿によりポリテトラフルオロエチレン粉末が得られ
る。
【0058】ここで、フッ素系樹脂の融点以上で溶融混
練することが好ましい。例えば、ポリテトラフルオロエ
チレンの場合、300〜350℃の温度範囲で溶融する
ことが好ましい。せん断力下、融点以上での溶融によ
り、高度にフィブリル化し、配向結晶化する。そして、
フッ素系樹脂が幹繊維に対して、枝分かれした特殊な高
次構造を有するフッ素系樹脂が得られる。その結果とし
て、三次元的に熱可塑性樹脂と絡み合い、成形体の溶融
適下を抑制する。また、高せん断力を与えるために、ゴ
ム変性樹脂(例えば、ゴム変性ポリスチレン)より、ポ
リフェニレン−テル等の溶融粘度の高い硬質樹脂中で溶
融することが好ましい。
【0059】上記特殊な高次構造を有するフッ素系樹脂
の製造方法は、フッ素系樹脂と熱可塑性樹脂と必要に応
じて分散剤を、フッ素系樹脂の融点以上で溶融混練して
マスタ−バッチを作製してから、熱可塑性樹脂、難燃剤
と溶融混練する二段プロセス法、または、サイドフィ−
ド可能な二ゾ−ンからなる押出機を用い、前段で熱可塑
性樹脂とフッ素系樹脂と必要に応じて分散剤を、フッ素
系樹脂の融点以上で溶融混練し、後段で溶融温度を下げ
て難燃剤をフィ−ド、溶融混練する一段プロセス法等が
ある。
【0060】前記ポリアクリロニトリル繊維は、平均
直径が1〜500μmで平均繊維長が0.1〜10mm
であることが好ましく、ジメチルホルムアミド等の溶媒
に重合体を溶解し、400℃の空気流中に乾式紡糸する
乾式紡糸、または硝酸等の溶媒に重合体を溶解し水中に
湿式紡糸する湿式紡糸法により製造される。本発明の樹
脂組成物は、必要に応じて、D成分の流動性向上剤とし
て、(1)芳香族ビニル単量体とアクリル酸エステル単
量体とからなる共重合樹脂、(2)脂肪族炭化水素、
(3)高級脂肪酸、(4)高級脂肪酸エステル、(5)
高級脂肪酸アミド、(6)高級脂肪族アルコ−ル、
(7)金属石鹸と、から選ばれる一種または二種以上を
配合することができる。
【0061】上記(1)芳香族ビニル単量体とアクリル
酸エステル単量体とからなる共重合樹脂の芳香族ビニル
単量体は、A成分の説明において、ゴム状重合体の存在
下に重合させるグラフト重合可能な単量体混合物中の必
須成分として示した芳香族ビニル単量体であり、アクリ
ル酸エステル単量体は、アクリル酸メチル、アクリル酸
ブチル等の炭素数が1〜8のアルキル基からなるアクリ
ル酸エステルである。
【0062】ここで、共重合樹脂中のアクリル酸エステ
ル単量体の含量は、3〜40重量%が好ましく、更に
は、5〜20重量%が好適である。また、上記共重合樹
脂の分子量の指標である溶液粘度(樹脂10重量%のM
EK溶液、測定温度25℃)が、2〜10cP(センチ
ポアズ)であることが好ましい。溶液粘度が2cP未満
では、衝撃強度が低下し、一方、10cPを越えると流
動性の向上効果が低下する。
【0063】前記(2)脂肪族炭化水素系の加工助剤
は、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワック
ス、ポリオレフィンワックス、合成パラフィン、及びこ
れらの部分酸化物、あるいはフッ化物、塩化物等であ
る。前記(3)高級脂肪酸は、カプロン酸、ヘキサデカ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フェニルステアリ
ン酸、フェロン酸等の飽和脂肪酸、及びリシノ−ル酸、
リシンベライジン酸、9−オキシ12オクタデセン酸等
の不飽和脂肪酸等である。
【0064】前記(4)高級脂肪酸エステルは、フェニ
ルステアリン酸メチル、フェニルステアリン酸ブチル等
の脂肪酸の1価アルコ−ルエステル、及びフタル酸ジフ
ェニルステアリルのフタル酸ジエステル等の多塩基酸の
1価アルコ−ルエステルであり、さらに、ソルビタンモ
ノラウレ−ト、ソルビタンモノステアレ−ト、ソルビタ
ンモノオレ−ト、ソルビタンセスキオレ−ト、ソルビタ
ントリオレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ
−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレ−
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレ−ト等のソ
ルビタンエステル、ステアリン酸モノグリセライド、オ
レイン酸モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライ
ド、ベヘニン酸モノグリセライド等のグリセリン単量体
の脂肪酸エステル、ポリグリセリンステアリン酸エステ
ル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリ
ンラウリン酸エステル等のポリグリセリンの脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンモノラウレ−ト、ポリオキシ
エチレンモノステアレ−ト、ポリオキシエチレンモノオ
レ−ト等のポリアルキレンエ−テルユニットを有する脂
肪酸エステル、及びネオペンチルポリオ−ルジステアリ
ン酸エステル等のネオペンチルポリオ−ル脂肪酸エステ
ル等である。
【0065】前記(5)高級脂肪酸アミドは、フェニル
ステアリン酸アミド、メチロ−ルステアリン酸アミド、
メチロ−ルベヘン酸アミド等の飽和脂肪酸のモノアミ
ド、ヤシ油脂肪酸ジエタノ−ルアミド、ラウリン酸ジエ
タノ−ルアミド、及びヤシ油脂肪酸ジエタノ−ルアミ
ド、オレイン酸ジエタノ−ルアミド等のN,N’−2置
換モノアミド等であり、さらに、メチレンビス(12−
ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド、エチレンビ
スステアリン酸アミド、エチレンビス(12−ヒドロキ
シフェニル)ステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビス
(12−ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド等の
飽和脂肪酸ビスアミド、及びm−キシリレンビス(12
−ヒドロキシフェニル)ステアリン酸アミド等の芳香族
系ビスアミドである。
【0066】前記(6)高級脂肪族アルコ−ルは、ステ
アリルアルコ−ルやセチルアルコ−ル等の1価のアルコ
−ル、ソルビト−ルやマンニト−ル等の多価アルコ−
ル、及びポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキ
シエチレンボクタデシルアミン等であり、さらに、ポリ
オキシエチレンアリル化エ−テル等のポリアルキレンエ
−テルユニットを有するアリル化エ−テル、及びポリオ
キシエチレンラウリルエ−テル、ポリオキシエチレント
リドデシルエ−テル、ポリオキシエチレンセチルエ−テ
ル、ポリオキシエチレンステアリルエ−テル、ポリオキ
シエチレンオレイルエ−テル等のポリオキシエチレンア
ルキルエ−テル、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エ−テル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テル
等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエ−テル、ポ
リエピクロルヒドリンエ−テル、ポリオキシエチレンビ
スフェノ−ルAエ−テル、ポリオキシエチレンエチレン
グリコ−ル、ポリオキシプロピレンビスフェノ−ルAエ
−テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリ
コ−ルエ−テル等のポリアルキレンエ−テルユニットを
有する2価アルコ−ルである。
【0067】前記(7)金属石鹸は、上記ステアリン酸
等の高級脂肪酸の、バリウムやカルシウムや亜鉛やアル
ミニウムやマグネシウム等の金属塩である。本発明の樹
脂組成物に必要に応じて、E成分(熱可塑性エラストマ
−)を配合することができ、例えば、ポリスチレン系、
ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、
1,2−ポリブタジエン系、ポリ塩化ビニル系等であ
り、特にポリスチレン系熱可塑性エラストマ−が好まし
い。
【0068】上記ポリスチレン系熱可塑性エラストマ−
は、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体からなるブ
ロック共重合体、または上記共役ジエン単量体部分が部
分的に水素添加されたブたブロック共重合体である。上
記ブロック共重合体を構成する芳香族ビニル単量体は、
前記A成分の説明において記載した芳香族ビニル単量体
であり、スチレンが最も好ましいが、スチレンを主体に
上記他の芳香族ビニル単量体を共重合してもよい。
【0069】また、上記ブロック共重合体を構成する共
役ジエン単量体は、1,3−ブタジエン、イソプレン等
を挙げることができる。そして、ブロック共重合体のブ
ロック構造は、芳香族ビニル単量体からなる重合体ブロ
ックをSで表示し、共役ジエン及び/またはその部分的
に水素添加された単量体からなる重合体ブロックをBで
表示する場合、SB、S(BS)n 、(但し、nは1〜
3の整数)、S(BSB)n 、(但し、nは1〜2の整
数)のリニア−ブロック共重合体や、(SB)n X(但
し、nは3〜6の整数。Xは四塩化ケイ素、四塩化ス
ズ、ポリエポキシ化合物等のカップリング剤残基。)で
表示される、B部分を結合中心とする星状(スタ−)ブ
ロック共重合体であることが好ましい。なかでもSBの
2型、SBSの3型、SBSBの4型のリニア−ブロッ
ク共重合体が好ましい。本発明の樹脂組成物に必要に応
じて、B成分以外の難燃剤として、F成分のハロゲン
系、リン系及び無機系の難燃剤を配合することができ
る。
【0070】上記ハロゲン系難燃剤としては、ハロゲン
化ビスフェノ−ル、芳香族ハロゲン化合物、ハロゲン化
ポリカーボネート、ハロゲン化芳香族ビニル系重合体、
ハロゲン化シアヌレート樹脂、ハロゲン化ポリフェニレ
ンエーテル等が挙げられ、好ましくはデカブロモジフェ
ニルオキサイド、テトラブロムビスフェノールA、テト
ラブロムビスフェノールAのオリゴマー、ブロム化ビス
フェノール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール
系ポリカーボネート、ブロム化ポリスチレン、ブロム化
架橋ポリスチレン、ブロム化ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリジブロムフェニレンオキサイド、デカブロムジ
フェニルオキサイドビスフェノール縮合物、含ハロゲン
リン酸エステル及びフッ素系樹脂等である。
【0071】前記リン系難燃剤としては、赤リン、
無機系リン酸塩等が挙げられる。本発明において使用す
る上記赤リンとは、一般の赤リンの他に、その表面を
あらかじめ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、水酸化亜鉛、水酸化チタンよりえらばれる金属水酸
化物の被膜で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンよ
り選ばれる金属水酸化物及び熱硬化性樹脂よりなる被膜
で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンより選ばれる金
属水酸化物の被膜の上に熱硬化性樹脂の被膜で二重に被
覆処理されたものなども好適に用いることができる。
【0072】本発明において、必要に応じて、B成分以
外の難燃剤として使用する上記無機系リン酸塩は、ポ
リリン酸アンモニウムが代表的である。また、前記無機
系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネ
シウム、ドロマイト、ハイドロタルサイト、水酸化カル
シウム、水酸化バリウム、塩基性炭酸マグネシウム、水
酸化ジルコニウム、酸化スズの水和物等の無機金属化合
物の水和物、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸
バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、ムーカルシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等が挙げられる。こ
れらは、1種でも2種以上を併用してもよい。この中で
特に、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基
性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトからなる群か
ら選ばれたものが難燃効果が良く、経済的にも有利であ
る。
【0073】本発明の樹脂組成物は、A成分としてゴム
変性スチレン系樹脂を主成分とし、必要に応じてゴム非
変性スチレン系樹脂を配合したスチレン系樹脂とポリフ
ェニレンエ−テルを配合した樹脂成分、B成分中のヒド
ロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体としてジ
フェニルレゾルシニルホスフェ−ト及び芳香族系リン酸
エステル縮合体としてクレジル・ビスフェノ−ルA・ポ
リホスフェ−ト、とりわけテトラクレジルビスフェノ−
ルAジホスフェ−トを含有した有機リン化合物、C成分
としてトリアジン骨格含有化合物、中でもメラミンシア
ヌレ−ト、D成分として高級脂肪酸アミド、E成分とし
てスチレン−ブタジエンのブロック共重合体の組み合わ
せが好ましい。
【0074】本発明の樹脂組成物は、A成分100重量
部に対して、B成分の有機リン化合物が5〜40重量
部、C成分の難燃助剤が0〜30重量部、D成分の流動
性向上剤が0〜10重量部、E成分のスチレン系熱可塑
性エラストマ−が0〜20重量部を配合することが好ま
しい。ここで上記範囲内では、連続成形性、難燃性、成
形加工性(流動性)、耐衝撃性及び耐熱性のバランス特
性が優れている。
【0075】本発明の樹脂組成物の溶融押出し方法は、
全成分を同時に溶融押出してもいいし、またはまず樹脂
成分を溶融押出しした後に、再度ポリマ−添加剤を溶融
押出しする逐次的押出し法、あるいは複数ゾ−ンからな
る押出機で前段で樹脂成分を溶融し、後段でポリマ−添
加剤を溶融押出しする一段押出法等がある。ここで、A
成分としてA−1(ゴム変性スチレン系樹脂)とA−2
(ポリフェニレンエ−テル)とからなる樹脂成分を用い
た場合、上記一段押出法において、前段でA−1成分の
一部とA−2成分を溶融し、後段でA−1成分の残部及
びB成分等の樹脂成分以外の添加剤成分を溶融押出しす
ることができる。
【0076】本発明の樹脂組成物は、上記各成分を市販
の単軸押出機あるいは、二軸押出機などで例えば溶融混
練することにより得られるが、その際にヒンダ−ドフェ
ノ−ル等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾ−ルやヒンダ−
ドアミン等の紫外線吸収剤、錫系熱安定剤、その他の無
機系やハロゲン系難燃剤、ステアリン酸やステアリン酸
亜鉛等の滑剤、充填剤、ガラス繊維等の補強剤、染料や
顔料等の着色剤等を必要に応じて添加することができ
る。このようにして得られた、本発明の組成物を例え
ば、射出成形機または押出成形機を用いて長期間連続成
形することが可能であり、そして得られた成形品は難燃
性、耐熱性及び耐衝撃性が優れている。
【0077】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、実施例、比較例における測定は、以下の
方法もしくは測定機を用いて行なった。 (1)揮発性(熱重量天秤試験) 島津熱分析装置DT−40を用いて、窒素気流下、20
0℃で30分間保持し、重量減少を測定した。
【0078】(2)モ−ルドディポジット 一定時間ごとに金型への付着状況を観察しながら、次の
成形条件で1万ショットまで連続運転を行って付着の有
無を評価した。 .成形機 :東洋機械金属(株)製 射出成形機「p
lastar」 型締力50ton 射出量80cm3
機番1133 .金型 :端子台セパレ−タ− 50.5mm×7
4mm×5mm .成形条件 1)温度 :ノズル、前部ヒ−タ−、中
央ヒ−タ−、後部ヒ−タ−、各々200℃、金型 60
℃、 2)射出圧力 :65〜55kg/cm2 、
3)背圧 :6kg/cm2 、4)射出速度 :100
%、5)金型充填量 :11.5g、6)成形サイクル
:27秒(射出時間 5秒 冷却時間15秒 型開き
型締め時間7秒)、
【0079】(3)ゴム重量平均粒子径 ゴム変性芳香族ビニル樹脂の重量平均粒子径は、樹脂組
成物の超薄切片法により撮影した透過型電子顕微鏡写真
中のブタジエン系重合体粒子径を求め、次式により算出
する。 重量平均粒子径=ΣNi・Di4/ΣNi・Di3 (ここでNiは、粒子がDiであるブタジエン系重合体
粒子の個数) (4)還元粘度:ηSP/C ゴム変性芳香族ビニル樹脂1gにメチルエチルケトン1
8mlとメタノ−ル2mlの混合溶媒を加え、25℃で
2時間振とうし、5℃、18000rpmで30分間遠
心分離する。上澄み液を取り出しメタノ−ルで樹脂分を
析出させた後、乾燥した。
【0080】このようにして得られた樹脂0.1gをト
ルエンに溶解し、濃度0.5 g/dlの溶液とし、この
溶液10mlをキャノン−フェンスケ型粘度計に入れ、
30℃でこの溶液流下秒数t1 を測定した。一方、別に
同じ粘度計で純トルエンの流下秒数t0 を測定し、以下
の数式により算出した。 ηSP/C=(t1 /t0 −1)/C (C:ポリマ−濃
度 g/dl) 一方、A成分のPPEの還元粘度ηSP/cについては、
0.1gをクロロホルムに溶解し、濃度0.5 g/dl
の溶液とし、上記と同様に測定した。
【0081】(5)アイゾット衝撃強さ ASTM−D256に準拠した方法で23℃で測定し
た。(Vノッチ、1 /8インチ試験片) (6)ビカット軟化温度 ASTM−D1525に準拠した方法で測定し、耐熱性
の尺度とした。
【0082】(7)メルトフロ−レ−ト(MFR) 流動性の指標でASTM−D1238に準拠した方法で
測定した。荷重5kg、溶融温度200℃の条件で10
分間あたりの押出量(g/10分)から求めた。 (8)難燃性 UL−94に準拠したVB(Vertical Bur
ning)法により評価した。(1/8インチ試験片) (9)溶解性パラメ−タ−(solubility Parameter:S
P値(δ) Polymer Eng.and Science,1
4,(2),147(1974)に記載のFedors
式により算出した。 δ=√〔Σ(Δe1)/Σ(Δv1)〕 [ここで、Δe1 : 各単位官能基当たりの凝集エネルギ
−、Δv1 :各単位官能基当たりの分子容を示す。δ:
(cal/cm3 )1/2 なお、共重合体またはブレンド物のSP値は、加成則が
成立すると仮定し、単量体ユニットまたはブレンド物の
各成分のSP値の重量比の比例配分により算出した。
【0083】(10)成形加工流動性 .スパイラルフロ−距離〔流動長(cm)〕:200
℃、220℃、240℃の樹脂温度において、それぞれ
30、60、90Kg/cm2 の射出圧力で、2mmの
肉厚の螺旋状の成形体を作製し、流動長(cm)を測定
した。 .キャピログラフ〔log(粘度poise)〕:2
00℃、220℃、240℃の樹脂温度において、それ
ぞれ1.08から3.78のせん断速度(1/sec)
の常用対数での、粘度(poise)の常用対数を測定
した。
【0084】実施例、比較例の各成分は以下のものを用
いた。 (イ)A成分(熱可塑性樹脂) ゴム変性スチレン系樹脂(HIPS) ポリブタジエン{(シス1,4結合/トランス1,4結
合/ビニル1,2結合重量比=95/2/3)(日本ゼ
オン(株)製、商品名Nipol 122OSL)}
を、以下の混合液に溶解し、均一な溶液とした。 ポリブタジエン 10.5重量% スチレン 74.2重量% エチルベンゼン 15.0重量% α−メチルスチレン2量体 0.27重量% 1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5− トリメチルシクロヘキサン 0.03重量%
【0085】次いで、上記混合液を撹拌機付の直列4段
式反応機に連続的に送液して、第1段は撹拌数190r
pm、126℃、第2段は50rpm、133℃、第3
段は20rpm、140℃、第4段は20rpm、15
5℃で重合を行った。引き続きこの固形分73%の重合
液を脱揮装置に導き、未反応単量体及び溶媒を除去し、
ゴム変性芳香族ビニル樹脂を得た(HIPSと称す
る)。得られたゴム変性芳香族ビニル樹脂を分析した結
果、ゴム含量は12.1重量%、ゴムの重量平均粒子径
は1.5μm、還元粘度ηsp/cは0.53dl/g
であった。
【0086】ゴム非変性スチレン系樹脂〔ポリスチレ
ン(GPPS)〕 市販のポリスチレン(重量平均分子量27万、数平均分
子量12万)〔(旭化成工業(株)製)(以後、GPP
Sと称する)〕を用いた。 ポリフェニレンエーテル(PPE)の製造 A)高分子量PPEの製造 酸素吹き込み口を反応機底部に有し、内部に冷却用コイ
ル、撹拌羽根を有するステンレス製反応機の内部を窒素
で充分置換したのち、臭化第2銅54.8g、ジ−n−
ブチルアミン1110g、及びトルエン20リットル、
n−ブタノール16リットル、メタノール4リットルの
混合溶媒に2,6−キシレノール8.75kgを溶解し
て反応機に仕込んだ。撹拌しながら反応機内部に酸素を
吹き込み続け、内温を30℃に制御しながら180分間
重合を行った。重合終了後、析出したポリマーを濾別し
た。これにメタノール/塩酸混合液を添加し、ポリマー
中の残存触媒を分解し、さらにメタノールを用いて充分
洗浄した後乾燥し、粉末状のポリフェニレンエーテルを
得た(以後、PPE−1と称する)。還元粘度ηSPは
0.55dl/gであった。
【0087】B)低分子量PPEの製造 上記高分子量PPE−1の製造において、重合時間を9
0分に短縮すること以外、PPE−1と同一の実験を繰
り返した。得られたポリフェニレンエ−テルをPPE−
2と称する。還元粘度ηsp/Cは0.41dl/gであ
った。 (ロ)B成分(有機リン化合物) (a)ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体
(FR−1)の製造 フェノール122.7重量部(モル比2.0)、塩化ア
ルミニウム0.87重量部(モル比0.01)をフラス
コに取り90℃でオキシ塩化リン100重量部(モル比
1.0)を1時間かけて滴下した。生成した中間体にレ
ゾルシン71.7重量部(モル比1.0)を加え、更に
反応させた。反応を完結させるために、徐々に昇温し最
終的には180℃まで温度を上げてエステル化を完了さ
せた。次いで反応生成物を冷却し、水洗して触媒及び塩
素分を除去してリン酸エステル混合物(以下FR−1と
称する)を得た。
【0088】この混合物をGPC(ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー 東ソ−(株)製、HLC−80
20 移動相テトラヒドロフラン)により分析したとこ
ろ、化17の式(1)のジフェニルレゾルシニルホスフ
ェート(以下TPP−OHと称する)と、トリフェニル
ホスフェート(以下TPPと称する)と、化17の式
(2)の芳香族縮合リン酸エステル(以下TPPダイマ
ーと称する)からなり、重量比がそれぞれ54.2/1
8.3/27.5であった。(図1参照)
【0089】
【化17】
【0090】(b)ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エ
ステル単量体(FR−2)の製造 FR−1の製造において、レゾルシンの代わりに等モル
のハイドロキノンを用いること以外、同様の実験を行な
った。このようにして得られたリン酸エステル混合物を
FR−2と称する。この混合物をGPCにより分析した
ところ、ジフェニルハイドロキノニルホスフェ−ト(T
PP−OH−Pと称する)、TPP、芳香族縮合リン酸
エステル〔TPPダイマ−(p)と称する〕、及び芳香
族縮合リン酸エステル〔TPPオリゴマ−(p)と称す
る〕からなり、重量比がそれぞれ64.6/12.4/
17.0/6.0であった。
【0091】
【化18】
【0092】(但し、n=1:TPPダイマー(p) n≧2:TPPオリゴマー(p)と称する。) (c)ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体
(FR−3)の製造 FR−1の製造において、フェノ−ルの代わりに等モル
のクレゾ−ルを用いること以外、同様の実験を行なっ
た。このようにして得られたリン酸エステル混合物をF
R−3と称する。
【0093】この混合物をGPCにより分析したとこ
ろ、ジクレジルレゾルシニルホスフェ−ト(TCP−O
Hと称する)、トリクレジルホスフェ−ト(TCP)、
芳香族縮合リン酸エステル〔TCPダイマ−と称す
る〕、芳香族縮合リン酸エステル〔TCPオリゴマ−と
称する〕、及びレゾルシンからなり、重量比がそれぞれ
52.2/11.2/32.1/3.1/1.4であっ
た。
【0094】
【化19】
【0095】(但し、n=1:TCPダイマー n≧2:TCPオリゴマーと称する。) (d)ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体
(FR−4)の製造 FR−1の製造において、モル比2.0のフェノ−ルの
代わりにモル比1.0のフェノ−ルとモル比1.0のク
レゾ−ルを、そしてレゾルシンの代わりに等モルのハイ
ドロキノンを用いること以外、同様の実験を行なった。
このようにして得られたリン酸エステル混合物をFR−
4と称する。
【0096】この混合物をGPCにより分析したとこ
ろ、フェニルクレジルハイドロキノニルホスフェ−ト
(CPQ−OHと称する)、ジクレジルフェニルホスフ
ェ−ト(DCP)、芳香族縮合リン酸エステル〔CPQ
ダイマ−と称する〕、芳香族縮合リン酸エステル〔CP
Qオリゴマ−と称する〕、及びフェノ−ルからなり、重
量比がそれぞれ68.4/13.5/16.8/1.1
/0.2であった。
【0097】
【化20】
【0098】(但し、n=1:CPQダイマー n≧2:CPQオリゴマーと称する。) (e)ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体
(FR−5)の製造 FR−1の製造において、モル比2.0のフェノ−ルの
代わりにモル比2.0のクレゾ−ルを、そしてレゾルシ
ンの代わりに等モルのハイドロキノンを用いること以
外、同様の実験を行なった。このようにして得られたリ
ン酸エステル混合物をFR−5と称する。
【0099】この混合物をGPCにより分析したとこ
ろ、ジクレジルハイドロキノニルホスフェ−ト(CQ−
OHと称する)、トリクレジルホスフェ−ト(TC
P)、芳香族縮合リン酸エステル〔CQダイマ−と称す
る〕、芳香族縮合リン酸エステル〔CQオリゴマ−と称
する〕、及びハイドロキノンからなり、重量比がそれぞ
れ65.4/12.4/19.8/1.3/1.1であ
った。
【0100】
【化21】
【0101】(但し、n=1:CQダイマー n≧2:CQオリゴマーと称する。) (f)ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体
(FR−6)の製造 FR−1の製造において、レゾルシンの代わりに等モル
のビスフェノ−ルAを用いること以外、同様の実験を行
なった。このようにして得られたリン酸エステル混合物
をFR−6と称する。
【0102】この混合物をGPCにより分析したとこ
ろ、ジフェニルビスフェニルAホスフェ−ト(PBP−
OHと称する)、トリフェニルホスフェ−ト(TP
P)、芳香族縮合リン酸エステル〔PBPダイマ−と称
する〕、芳香族縮合リン酸エステル〔PBPオリゴマ−
と称する〕、及びビスフェノ−ルAからなり、重量比が
それぞれ37.7/16.5/27.2/12.2/
6.4であった。
【0103】
【化22】
【0104】(但し、n=1:PBPダイマー n≧2:PBPオリゴマーと称する。) (g)ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体
(FR−7)の製造 FR−1の製造において、モル比2.0のフェノ−ルの
代わりにモル比2.0のキシレノ−ルを、そしてレゾル
シンの代わりに等モルのハイドロキノンを用いること以
外、同様の実験を行なった。このようにして得られたリ
ン酸エステル混合物をFR−7と称する。
【0105】この混合物をGPCにより分析したとこ
ろ、ジキシレニルハイドロキノニルホスフェ−ト(XQ
−OHと称する)、トリキシレニルホスフェ−ト(TX
P)、芳香族縮合リン酸エステル〔XQダイマ−と称す
る〕、芳香族縮合リン酸エステル〔XQオリゴマ−と称
する〕、ハイドロキノン、及びキシレノ−ルからなり、
重量比がそれぞれ62.2/13.8/3.2/19.
8/0.5/0.5であった。
【0106】
【化23】
【0107】(但し、n=1:XQダイマー n≧2:XQオリゴマーと称する。) (h)ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体
(FR−8)の製造 FR−1の製造において、モル比2.0のフェノ−ルの
代わりにモル比2.0の2,6−キシレノ−ルを、そし
てレゾルシンの代わりに等モルのハイドロキノンを用い
ること以外、同様の実験を行なった。このようにして得
られたリン酸エステル混合物をFR−8と称する。この
混合物をGPCにより分析したところ、ジ(2,6−キ
シレニル)ハイドロキノニルホスフェ−ト(X26Q−
OHと称する)、芳香族縮合リン酸エステル〔X26Q
ダイマ−と称する〕、及びハイドロキノンからなり、重
量比がそれぞれ72.1/26.3/1.6であった。
【0108】
【化24】
【0109】(但し、n=1:X26Qダイマー n≧2:X26Qオリゴマーと称する。) (i)芳香族系リン酸エステル縮合体:ヒドロキシル基
非含有芳香族系リン酸エステル(fr−1) 市販の、ビスフェノールA由来の芳香族縮合リン酸エス
テル{大八化学工業(株)製、商品名 CR741C
(fr−1と称する)}を用いた。また、上記芳香族縮
合リン酸エステルは、GPC分析によると、化25で表
わされるTCP−A−ダイマーとTCP−A−オリゴマ
ーとトリクレジルフォスフェート(TCP)からなり、
重量比でそれぞれ80.4/14.1/5.5であっ
た。
【0110】
【化25】
【0111】(但し、n=1:TCP−A−ダイマー n≧2:TCP−A−オリゴマーと称する。) (j)芳香族系リン酸エステル縮合体:ヒドロキシル基
非含有芳香族系リン酸エステル(fr−2) 市販の芳香族縮合リン酸エステル{大八化学工業(株)
製、商品名 CR733S(fr−2と称する)}を用
いた。また、上記芳香族縮合リン酸エステルは、GPC
分析によると、化26で表わされるTPPダイマーとT
PPオリゴマーからなり、重量比でそれぞれ65/35
であった。
【0112】
【化26】
【0113】(但し、n=1:TPPダイマー n≧2:TPPオリゴマーと称する。) (k)ヒドロキシル基非含有芳香族系リン酸エステル単
量体〔トリフェニルホスフェート(TPP)〕 市販の芳香族リン酸エステル〔大八化学工業(株)製、
商品名TPP(TPP称する)〕を用いた。 (ハ)C成分(難燃助剤) トリアジン骨格含有化合物 市販のメラミンシアヌレ−ト〔日産化学(株)製、商品
名 MC610(以後、MCと称する。)〕を用いた。
【0114】フッ素系樹脂(PTFE) 火種の滴下の抑制剤として、市販のポリテトラフルオロ
エチレン〔三井デュポンフロロケミカル(株)製、商品
名 テフロン6J(PTFEと称する)〕を用いた。P
TFEの添加方法については、PPE−MB/PTFE
/EBS〔98/1/1(重量比)〕のマスタ−バッチ
を330℃で作製し、規定量になるように樹脂組成物に
配合する方法により行なった。 ビニル基含有シリコ−ンオイル(SI) 市販の化27で示されるビニル基含有シリコ−ンオイル
〔信越化学工業(株)製 X−21−5833 ビニル
基含有構造単位20モル%(SIと称する)〕を用い
た。
【0115】
【化27】
【0116】(ニ)D成分(流動性向上剤) エチレンビスステアリン酸アミド(EBS) 市販のエチレンビスステアリン酸アミド〔花王(株)製
商品名 カオ−ワックスEB−FF(EBSと称す
る)〕を用いた。
【0117】
【化28】
【0118】(ホ)E成分(スチレン系熱可塑性エラス
トマ−) スチレン−ブタジエンブロック共重合体(TPE) 市販のスチレン−ブタジエンブロック共重合体〔スチレ
ンブロック/ブタジエン由来ブロック=40/60(重
量比) 〔旭化成工業(株)製 商品名 タフプレン
125(TPEと称する)〕を用いた。
【0119】
【実施例1〜5、比較例1〜2】以下の組成物I、組成
物II、組成物III、組成物IVを、機械的に混合
し、サイドフィ−ド可能な二軸押出機(Werner
Pfleiderer社製ZSK−40mmΦ )を用
い、溶融押出しを行なった。即ち、押出機の前段でPP
E/GPPSを320℃で溶融し、後段で残りの成分を
サイドフィ−ドし、270℃、回転数295rpm、吐
出量80kg/hで溶融混練した。
【0120】このようにして得られたペレットを射出成
形機(東芝機械(株)製 型式IS80A)でシリンダ
−温度200℃、金型温度60℃の条件で試験片を作製
し、各種物性評価を行なった。また、前記測定法の欄で
説明したように、200℃の温度条件で1万ショット連
続成形を行なった。但し、比較例1の樹脂組成物につい
ては200℃、240℃の2水準の温度条件で試験し
た。表1(表中では、ヒドロキシル基含有芳香族リン酸
エステル単量体を、単に、OH基含有単量体、芳香族リ
ン酸エステル縮合体を、単に、縮合体と略した)及び図
1〜図3にその結果を示す。
【0121】組成物I :HIPS/GPPS/PPE
−2/表1記載の有機リン化合物/TPE/EBS=3
2/49/19/13/6/3(重量比) 組成物II :HIPS/GPPS/PPE−2/表1
記載の有機リン化合物/TPE/EBS=28/48/
24/20/6/3(重量比) 組成物III :HIPS/GPPS/PPE−1/P
PE−2/表1記載の有機リン化合物/MC/SI/T
PE/EBS=52/22/7/19/31/7/2/
4/2(重量比) 組成物IV :HIPS/GPPS/PPE−1/PP
E−2/表1記載の有機リン化合物/MC/SI/TP
E/EBS=51/22/7/20/30/9/1/5
/2(重量比) 表1及び図1〜図3によると、芳香族系リン酸エステル
縮合体が有機リン化合物中に40重量%未満では揮発性
物質が金型に付着し連続成形が困難になり、一方、ヒド
ロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体が15重
量%未満では流動性、耐熱性、衝撃強度が低下すること
が分かる。
【0122】また、実施例1、比較例1、比較例2の樹
脂組成物の成形加工流動性の測定を行なった。その結果
を表2、図4および表3、図5に示す(表中では、ヒド
ロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体を、単に、
OH基含有単量体、芳香族リン酸エステル縮合体を、単
に、縮合体と略した)。表2、表3、および図4、図5
から、ヒドロキシル基含有芳香族リン酸エステル単量体
の添加量が増大するに従い、成形加工流動性が著しく向
上することが分かる。
【0123】
【表1】
【0124】
【表2】
【0125】
【表3】
【0126】
【実施例6〜11、比較例3〜6】実施例1において、
樹脂組成物を、HIPS/GPPS/PPE−1/PP
E−2/表2記載の有機リン化合物/MC/PTFE/
EBS=63/11/19/7/26/6/0.04/
2(重量比)に変更すること以外、実施例1と同様の実
験を繰り返した。表4(表中では、ヒドロキシル基含有
芳香族リン酸エステル単量体を、単に、OH基含有単量
体、芳香族リン酸エステル縮合体を、単に、縮合体と略
した)、及び図6にその結果を示す。
【0127】表4及び図6によると、有機リン化合物と
してヒドロキシル基含有リン酸エステルを用いた場合に
は、モ−ルドディポジットが著しく少なく、かつ成形加
工流動性、耐熱性、及び衝撃強さのバランス特性が優れ
ていることが分かる。以上の結果より、ヒドロキシル基
含有芳香族リン酸エステル単量体を用いることは、流動
性、耐熱性、衝撃強度の観点から重要であり、芳香族リ
ン酸エステル縮合体を特定量併用することにより、上記
特性を維持しつつ、モ−ルドディポジットを抑制するこ
とが可能になることが分かる。
【0128】
【表4】
【0129】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、従来のものに比
べて、長期間連続成形を行なってもモ−ルドディポジッ
トが著しく少なく,かつ耐衝撃があり、耐熱性及び流動
性の優れた難燃性樹脂組成物である。この樹脂組成物
は、家電部品、OA機器部品等に好適であり、これら産
業界に果たす役割は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例1の樹脂組成物で用いたFR−1のGP
C分析結果。
【図2】200℃で連続成形した時の、比較例1の金型
付着物のGPC分析結果。
【図3】240℃で連続成形した時の、比較例1の金型
付着物のGPC分析結果。
【図4】実施例1、比較例1、比較例2の樹脂組成物の
成形性を示すスパイラルフロ−距離、(220℃の樹脂
温度における、射出圧力(kg/ cm2 )と流動長(c
m)との関係を示した図)。
【図5】実施例1、比較例1、比較例2の樹脂組成物の
成形性を示すキャピログラフ、(220℃の樹脂温度に
おける、せん断速度(1/sec)の常用対数と粘度
(poise)の常用対数との関係を示した図)。
【図6】表4記載の熱可塑性樹脂と有機リン化合物のF
edors式により算出されたSP値を示した図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂(A成分)と、ヒドロキ
    シル基含有芳香族系リン酸エステル単量体及び芳香族系
    リン酸エステル縮合体からなる有機リン化合物(B成
    分)とを含有する樹脂組成物であって、該B成分がヒド
    ロキシル基含有芳香族系リン酸エステル単量体を15〜
    60重量%含有し芳香族リン酸エステル縮合体を85〜
    40重量%含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 トリアジン骨格含有化合物、ノボラ
    ック樹脂、含金属化合物、シリコ−ン樹脂、シリ
    コ−ンオイル、シリカ、アラミド繊維、フッ素系
    樹脂およびポリアクリロニトリル繊維から選ばれる一
    種以上の難燃助剤(C成分)と、(1)芳香族ビニル単
    量体とアクリル酸エステル単量体とからなる共重合樹
    脂、(2)脂肪族炭化水素、(3)高級脂肪酸、(4)
    高級脂肪酸エステル、(5)高級脂肪酸アミド、(6)
    高級脂肪族アルコ−ル、(7)金属石鹸から選ばれる一
    種以上の流動性向上剤(D成分)および熱可塑性エラス
    トマ−(E成分)とから選ばれる一種以上の成分を含有
    する請求項1記載の樹脂組成物。
JP14802194A 1994-06-29 1994-06-29 連続成形性の優れた難燃耐熱耐衝撃性樹脂組成物 Withdrawn JPH0812810A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015124331A (ja) * 2013-12-27 2015-07-06 住友化学株式会社 難燃性熱可塑性エラストマー組成物の製造方法
JP2015522086A (ja) * 2012-06-27 2015-08-03 ティコナ・エルエルシー 超低粘度の液晶性ポリマー組成物

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