JPH08127326A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JPH08127326A
JPH08127326A JP6266668A JP26666894A JPH08127326A JP H08127326 A JPH08127326 A JP H08127326A JP 6266668 A JP6266668 A JP 6266668A JP 26666894 A JP26666894 A JP 26666894A JP H08127326 A JPH08127326 A JP H08127326A
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JP
Japan
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wheel brake
brake
rear wheel
brake fluid
opening
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Application number
JP6266668A
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English (en)
Inventor
Takeshi Naito
藤 剛 内
Akitaka Nishio
尾 彰 高 西
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/42Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition having expanding chambers for controlling pressure, i.e. closed systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60T8/4275Pump-back systems

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  • Transportation (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 前車輪ブレーキがロックぎみの制御とならな
いようにする。 【構成】 前車輪ブレーキの制御モードが減圧モードで
ある場合には、該前車輪ブレーキと同じ液圧系統内の後
車輪ブレーキの制御モードを強制的に減圧モードとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この出願の発明は、車両制動時の
車輪制動力を制御し車輪のロックを防止するアンチスキ
ッド制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のアンチスキッド制御装置は、前後
左右の4つの車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を独立に減
圧及び増圧できるようにし、制御系を左前車輪制御系
統、右前車輪制御系統及び左右後車輪ブレーキの3系統
とするか、或いは左前車輪制御系統、右前車輪制御系
統、左後車輪制御系統及び右後車輪制御系統の4系統と
するのが一般的である。
【0003】前後左右の4つの車輪ブレーキ内のブレー
キ液圧を独立に減圧及び増圧するための構成として様々
なものが知られているが、構成要素が少なく、安価に製
造できるものとして、特開平6−171487号公報に
記載されたものである。
【0004】このものは、左前車輪ブレーキ及び右後車
輪ブレーキをマスタシリンダの第1圧力室及び第2圧力
室のうちの第1圧力室に液圧的に接続する第1主通路の
途中には前記左前車輪ブレーキのみを前記第1圧力室か
ら選択的に遮断するための常開型の第1開閉電磁弁と前
記右後車輪ブレーキのみを前記第1圧力室から選択的に
遮断するための常開型の第2開閉電磁弁とを配設し、右
前車輪ブレーキ及び左後車輪ブレーキをマスタシリンダ
の前記第2圧力室に液圧的に接続する第2主通路の途中
には前記右前車輪ブレーキのみを前記第2圧力室から選
択的に遮断するための常開型の第3開閉電磁弁と前記左
後車輪ブレーキのみを前記第2圧力室から選択的に遮断
するための常開型の第4開閉電磁弁とを配設し、前記左
前車輪ブレーキ内のブレーキ液を前記第1開閉電磁弁を
通さずに前記第1圧力室と前記第1開閉電磁弁及び前記
第2開閉電磁弁との間の前記第1主通路に還流させると
ともに前記右後車輪ブレーキ内のブレーキ液を前記第2
開閉電磁弁を通さずに前記第1圧力室と前記第1開閉電
磁弁及び前記第2開閉電磁弁との間の前記第1主通路に
還流させるための第1還流通路を設け、前記右前車輪ブ
レーキ内のブレーキ液を前記第3開閉電磁弁を通さずに
前記第2圧力室と前記第3開閉電磁弁及び前記第4開閉
電磁弁との間の前記第2主通路に還流させるとともに前
記左後車輪ブレーキ内のブレーキ液を前記第4開閉電磁
弁を通さずに前記第2圧力室と前記第3開閉電磁弁及び
前記第4開閉電磁弁との間の前記第2主通路に還流させ
るための第2還流通路を設け、前記第1還流通路の途中
には前記左前車輪ブレーキ及び前記右後車輪ブレーキの
側から前記第1圧力室と前記第1開閉電磁弁及び前記第
2開閉電磁弁との間の前記第1主通路に向けてブレーキ
液を圧送するための第1液圧ポンプを配設し、前記第2
還流通路の途中には前記右前車輪ブレーキ及び前記左後
車輪ブレーキの側から前記第2圧力室と前記第3開閉電
磁弁及び前記第4開閉電磁弁との間の前記第2主通路に
向けてブレーキ液を圧送するための第2液圧ポンプを配
設し、前記左前車輪ブレーキと前記第1液圧ポンプとの
間の前記第1還流通路には前記マスタシリンダ及び前記
第1液圧ポンプを作動させた状態にて前記第1開閉電磁
弁を作動及び作動解除することに応じて前記左前車輪ブ
レーキ内のブレーキ液圧を減圧及び増圧させるための第
1オリフィスを配設し、前記右後車輪ブレーキと前記第
1液圧ポンプとの間の前記第1還流通路には前記マスタ
シリンダ及び前記第1液圧ポンプを作動させた状態にて
前記第2開閉電磁弁を作動及び作動解除することに応じ
て前記右後車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧及び増
圧させるための第2オリフィスを配設し、前記右前車輪
ブレーキと前記第2液圧ポンプとの間の前記第2還流通
路には前記マスタシリンダ及び前記第2液圧ポンプを作
動させた状態にて前記第3開閉電磁弁を作動及び作動解
除することに応じて前記右前車輪ブレーキ内のブレーキ
液圧を減圧及び増圧させるための第3オリフィスを配設
し、前記左後車輪ブレーキと前記第2液圧ポンプとの間
の前記第2還流通路には前記マスタシリンダ及び前記第
2液圧ポンプを作動させた状態にて前記第4開閉電磁弁
を作動及び作動解除することに応じて前記左後車輪ブレ
ーキ内のブレーキ液圧を減圧及び増圧させるための第4
オリフィスを配設してなるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記装置において制御
系を3チャンネル又は4チャンネルとした場合、1つの
液圧ポンプにより前車輪ブレーキ及び後車輪ブレーキの
ブレーキ液圧を減圧させるため、消費液量が比較的に少
ない後車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を増圧させていて
同ブレーキ液圧が高い時、消費液量が比較的に多い前車
輪ブレーキ内の減圧能力が低下し、前車輪速度の回復が
遅れて前輪がロックぎみの制御となってしまうという不
具合がある。
【0006】この出願の発明は、上記不具合を解消する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的に従うこの出
願の発明に係るアンチスキッド制御装置は、1つの前車
輪ブレーキ及び1つの後車輪ブレーキをマスタシリンダ
の1つの1圧力室に液圧的に接続する主通路の途中には
前記前車輪ブレーキのみを前記圧力室から選択的に遮断
するための常開型の第1開閉電磁弁と前記後車輪ブレー
キのみを前記圧力室から選択的に遮断するための常開型
の第2開閉電磁弁とを配設し、前記前車輪ブレーキ内の
ブレーキ液を前記第1開閉電磁弁を通さずに前記圧力室
と前記両開閉電磁弁との間の前記主通路に還流させると
ともに前記後車輪ブレーキ内のブレーキ液を前記第2開
閉電磁弁を通さずに前記第1圧力室と前記両開閉電磁弁
との間の前記主通路に還流させるための還流通路を設
け、前記還流通路の途中には前記前車輪ブレーキ及び前
記後車輪ブレーキの側から前記圧力室と前記両開閉電磁
弁との間の前記主通路に向けてブレーキ液を圧送するた
めの液圧ポンプを配設し、前記前車輪ブレーキと前記液
圧ポンプとの間の前記還流通路には前記マスタシリンダ
及び前記第1液圧ポンプを作動させた状態にて前記第1
開閉電磁弁を作動及び作動解除することに応じて前記前
車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧及び増圧させるた
めの第1オリフィスを配設し、前記後車輪ブレーキと前
記液圧ポンプとの間の前記還流通路には前記マスタシリ
ンダ及び前記液圧ポンプを作動させた状態にて前記第2
開閉電磁弁を作動及び作動解除することに応じて前記後
車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧及び増圧させるた
めの第2オリフィスを配設し、前記前車輪ブレーキによ
り制動される前車輪の回転状況に基づき前記前車輪ブレ
ーキ内のブレーキ液圧の減圧要否及び増圧要否を判定し
前記第1開閉電磁弁および前記液圧ポンプを駆動して前
記前車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧及び増圧制御
する前車輪ブレーキ液圧制御手段と、前記後車輪ブレー
キにより制動される後車輪の回転状況に基づき前記後車
輪ブレーキ内のブレーキ液圧の減圧要否及び増圧要否を
判定し前記第2開閉電磁弁および前記液圧ポンプを駆動
して前記後車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧及び増
圧制御する後車輪ブレーキ液圧制御手段と、前記前車輪
ブレーキ液圧制御手段が前記前車輪ブレーキ内のブレー
キ液圧を減圧するときには前記後車輪ブレーキ液圧制御
手段が前記後車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧する
よう強制する強制減圧手段を設けたものである。
【0008】尚、車輪ブレーキのブレーキ液圧が四輪と
も長時間減圧状態となることを防止するため、強制減圧
が所定時間継続したときには強制減圧を解除することが
好ましい。
【0009】
【作用】上記のアンチスキッド制御装置においては、後
輪ブレーキ内のブレーキ液圧を増圧している最中に前輪
ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧するときは、後輪ブレ
ーキ内のブレーキ液圧が強制的に減圧される。これによ
り、後輪ブレーキ内から第2オリフィスを通って還流通
路に流出するブレーキ液流量が低減し、従って前輪ブレ
ーキの減圧能力が向上し、前輪速度の回復が促進され、
前輪がロックぎみの制御となることが解消する。
【0010】
【実施例】以下、この出願に係るアンチスキッド制御装
置の一実施例を図1〜図4を参照して説明する。
【0011】図1において、ブレーキペダル11に加え
られたブレーキ操作力は負圧式倍力装置12により倍加
されてタンデム型のマスタシリンダ13に加えられる。
右前車輪ブレーキ14及び左後車輪ブレーキ15は第1
主通路16によりタンデム型のマスタシリンダ13の内
部の2つの圧力室のうちの一方圧力室に液圧的に接続さ
れている。又、左前車輪ブレーキ17及び右後車輪ブレ
ーキ18は第2主通路19によりマスタシリンダ13の
内部の2つの圧力室のうちの他方圧力室に液圧的に接続
されている。
【0012】第1主通路16の途中には、右前車輪ブレ
ーキ14のみをマスタシリンダ13の一方圧力室から遮
断するための常開型の第1開閉電磁弁20と左後車輪ブ
レーキ15のみをマスタシリンダ13の一方圧力室から
遮断するための常開型の第2開閉電磁弁21とが配設さ
れている。同様に、第2主通路19の途中には、左前車
輪ブレーキ17のみをマスタシリンダ13の他方圧力室
から遮断するための常開型の第3開閉電磁弁22と右後
車輪ブレーキ18のみをマスタシリンダ13の他方圧力
室から遮断するための常開型の第4開閉電磁弁23とが
配設されている。
【0013】第1主通路16には、右前車輪ブレーキ1
4及び左後車輪ブレーキ15内のブレーキ液を開閉電磁
弁20,21を通さずに開閉電磁弁20,21とマスタ
シリンダ13との間の主通路16に還流させるための第
1還流通路24が接続されている。同様に、第2主通路
19には、左前車輪ブレーキ17及び右後車輪ブレーキ
18内のブレーキ液を開閉電磁弁22,23を通さずに
開閉電磁弁22,23とマスタシリンダ13との間の主
通路19に還流させるための第2還流通路25が接続さ
れている。
【0014】第1還流通路24には、右前車輪ブレーキ
14及び左後車輪ブレーキ15側からマスタシリンダ側
へブレーキ液を圧送するための第1液圧ポンプ26が配
設されている。同様に、第2還流通路25には、左前車
輪ブレーキ17及び右後車輪ブレーキ18側からマスタ
シリンダ側へブレーキ液を圧送するための第2液圧ポン
プ27が配設されている。これら両液圧ポンプ26,2
7は1つの電動機28により駆動される。符号26Aは
液圧ポンプ26の吸入弁を、符号26Bは液圧ポンプ2
6の吐出弁を、符号27Aは液圧ポンプ27の吸入弁
を、符号27Bは液圧ポンプ27の吐出弁をそれぞれ示
す。
【0015】第1還流通路24の右前車輪ブレーキ14
と吸入弁26Aとの間には、マスタシリンダ13及び第
1液圧ポンプ26を作動させた状態にて第1開閉電磁弁
20を作動及び作動解除することに応じて右前車輪ブレ
ーキ14内のブレーキ液圧を減圧及び増圧させるための
第1オリフィス29が配設され、また第1還流通路24
の左後車輪ブレーキ15と吸入弁26Aとの間には、マ
スタシリンダ13及び第1液圧ポンプ26を作動させた
状態にて第2開閉電磁弁21を作動及び作動解除するこ
とに応じて左後車輪ブレーキ15内のブレーキ液圧を減
圧及び増圧させるための第2オリフィス30が配設され
ている。
【0016】第2還流通路25の左前車輪ブレーキ17
と吸入弁27Aとの間には、マスタシリンダ13及び第
2液圧ポンプ27を作動させた状態にて第3開閉電磁弁
22を作動及び作動解除することに応じて左前車輪ブレ
ーキ17内のブレーキ液圧を減圧及び増圧させるための
第3オリフィス31が配設され、また第2還流通路25
の右後車輪ブレーキ18と吸入弁27Aとの間には、マ
スタシリンダ13及び第2液圧ポンプ27を作動させた
状態にて第4開閉電磁弁23を作動及び作動解除するこ
とに応じて右後車輪ブレーキ18内のブレーキ液圧を減
圧及び増圧させるための第4オリフィス32が配設され
ている。
【0017】第1主通路16には、マスタシリンダ13
の作動解除時等、マスタシリンダ13の一方圧力室の液
圧が右前車輪ブレーキ14、左後車輪ブレーキ15のブ
レーキ液圧よりも低くなった時に右前車輪ブレーキ1
4、左後車輪ブレーキ15のブレーキ液圧をマスタシリ
ンダ13の一方圧力室の液圧まで減圧するための逆止弁
33,34が開閉電磁弁20,21と並列となるように
接続されている。同様に、第2主通路19には、マスタ
シリンダ13の作動解除時等、マスタシリンダ13の他
方圧力室の液圧が左前車輪ブレーキ17、右後車輪ブレ
ーキ18のブレーキ液圧よりも低くなった時に左前車輪
ブレーキ17、右後車輪ブレーキ18のブレーキ液圧を
マスタシリンダ13の他方圧力室の液圧まで減圧するた
めの逆止弁35,36が開閉電磁弁22,23と並列と
なるように接続されている。
【0018】図1において、ブレーキペダル11が踏み
込み操作されるとマスタシリンダ13が作動され、マス
タシリンダ13の一方圧力室から第1主通路16と第1
開閉電磁弁20を順次介して右前車輪ブレーキ14に、
又第1主通路16と第2開閉電磁弁21を順次介して左
後車輪ブレーキ15に夫々ブレーキ液圧が供給され、マ
スタシリンダ13の他方圧力室から第2主通路19と第
3開閉電磁弁22を順次介して左前車輪ブレーキ17
に、又第2主通路19と第4開閉電磁弁23を順次介し
て右後車輪ブレーキ18に夫々ブレーキ液圧が供給され
る。これにより右前車輪FR,左後車輪RL,左前車輪
FL,右後車輪RLにブレーキ液圧に応じた制動力が加
わり、車両に制動力が加わる。
【0019】車両制動中において、右前車輪ブレーキ1
4、左後車輪ブレーキ15、左前車輪ブレーキ17、右
後車輪ブレーキ18内のブレーキ液圧は、電動機28を
作動させて液圧ポンプ26及び27を作動した上で開閉
電磁弁20〜23を作動及び作動解除することにより減
圧、増圧することができる。液圧ポンプ26が作動する
と、液圧ポンプ26がその吸入側から吐出側へブレーキ
液を圧送するので、右前車輪ブレーキ14内のブレーキ
液がオリフィス29を介して液圧ポンプ26の吸入側へ
流出し、又左後車輪ブレーキ15内のブレーキ液がオリ
フィス30を介して液圧ポンプ26の吸入側へ流出す
る。右前車輪ブレーキ14、左後車輪ブレーキ15から
液圧ポンプ26の吸入側に流出したブレーキ液は液圧ポ
ンプ26により開閉電磁弁20,21とマスタシリンダ
13との間の主通路16に戻され、開閉電磁弁20,2
1を通って車輪ブレーキ14,15に流入する。車輪ブ
レーキ14,15からオリフィス29,30を通って流
出するブレーキ液量は開閉電磁弁20,21を通って車
輪ブレーキ14,15に流入するブレーキ液量よりも少
なくなるようにオリフィス29,30のサイズが選定さ
れているので、液圧ポンプ26を作動させた上で開閉電
磁弁20を作動させ閉とさせることにより車輪ブレーキ
14内のブレーキ液圧が減圧し、液圧ポンプ26を作動
させた上で開閉電磁弁21を作動させ閉じさせることに
より車輪ブレーキ15内のブレーキ液圧が減圧する。そ
して、液圧ポンプ26を作動させた状態においても、開
閉電磁弁20を作動解除して開とさせることにより車輪
ブレーキ14のブレーキ液圧が増圧し、又開閉電磁弁2
1を作動解除して開とさせることにより車輪ブレーキ1
4のブレーキ液圧が増圧する。更に、開閉電磁弁20,
21をデューティ作動させることにより車輪ブレーキ1
4,15のブレーキ液圧を個別に緩増圧することができ
る。
【0020】車輪ブレーキ17,18のブレーキ液圧に
ついても、液圧ポンプ27を作動させた上で開閉電磁弁
22,23を作動、作動解除、デューティ作動させるこ
とにより個別に減圧、増圧、緩増圧することができる。
【0021】右前車輪ブレーキ14及び左前車輪ブレー
キ17の各消費液量は左後車輪ブレーキ15及び右後車
輪ブレーキ18の消費液量よりも多いのが普通である。
右前車輪ブレーキ14内のブレーキ液圧を減圧する時に
左後車輪ブレーキ15を増圧すると左後車輪ブレーキ1
5から液圧ポンプ26の吸入側へ流出するブレーキ液量
が多くなり、右前車輪ブレーキ14から液圧ポンプ26
の吸入側へ流出するブレーキ液量が減り、右前車輪FR
がロックぎみとなってしまう。
【0022】同様に、左前車輪ブレーキ17内のブレー
キ液圧を減圧する時に右後車輪ブレーキ18を増圧する
と右後車輪ブレーキ18から液圧ポンプ27の吸入側へ
流出するブレーキ液量が多くなり、左前車輪ブレーキ1
7から液圧ポンプ27の吸入側へ流出するブレーキ液量
が減り、左前車輪FLがロックぎみとなってしまう。
【0023】従って、右前車輪ブレーキ14のブレーキ
液圧を減圧する時には左後車輪ブレーキ15のブレーキ
液圧も減圧として右前車輪FRがロックぎみとなるのを
防止し、又左前車輪ブレーキ17のブレーキ液圧を減圧
する時には左後車輪ブレーキ18のブレーキ液圧も減圧
として左前車輪FLがロックぎみとなるのを防止するこ
とが好ましい。
【0024】そのための手段について、以下に説明す
る。
【0025】開閉電磁弁20〜23と、電動機28は電
子制御装置37に接続され、電子制御装置37により駆
動される。右前車輪ブレーキ14により制動される右前
車輪FR、左後車輪ブレーキ15により制動される右後
車輪RL、左前車輪ブレーキ17により制動される左前
車輪FL及び右後車輪ブレーキ18により制動される右
後車輪RRには車輪速度センサ38,39,40及び4
1が夫々配設され、これら車輪速度センサが電子制御装
置37に接続されている。
【0026】電子制御装置37は、図2に示すように、
バスを介して相互に接続されたCPU,ROM,RA
M,タイマ,入力インターフェースおよび出力インター
フェースから成るマイクロコンピュータを備えている。
車輪速度センサ38〜41とストップスイッチ(ブレー
キペダル11を踏み込み操作したときにオンとなる)4
2の出力信号は増幅回路43a〜43eを介して夫々入
力インターフェースからCPUに入力される。また、出
力インターフェースからは駆動回路44aを介して電動
機28に制御信号が出力されるとともに、駆動回路44
b〜44eを介して開閉電磁弁20〜23に駆動信号が
出力される。マイクロコンピュータにおいては、ROM
は図3に示したフローチャートに対応したプログラムを
記憶し、CPUは図示しないイグニッションスイッチが
閉成されている間当該プログラムを実行し、RAMは当
該プログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶
する。
【0027】上記のように構成された本実施例において
は、イグニッションスイッチ(図示せず)が閉成される
と図3のフローチャートに対応したプログラムの実行が
開始する。先ず図3のステップ101にてマイクロコン
ピュータが初期化され、各種の演算値、車速を表す推定
車体速度VSO、各車輪(右前車輪FR,左前車輪F
L,右後車輪RR,左後車輪RL)の車輪速度VWおよ
び車輪加速度DVW等がクリアされる。そして、ステッ
プ102において車輪速度センサ38〜41の出力信号
から各車輪の車輪速度VWが演算され、ステップ103
に進みこれらの値から各車輪の車輪加速度DVWが演算
される。
【0028】そして、ステップ104に進み各車輪の制
御中フラグが1である(アンチスキッド制御中であるこ
とを表す)か否かが判定され、そうでなければステップ
105にてストップスイッチからの信号、車輪速度V
W、車輪加速度DVW及び推定車体速度VSOに基づい
て制御開始条件が成立しているか否かが判定される。制
御開始条件が成立していなければそのままステップ10
8にジャンプするが、制御開始条件が成立していると判
定されればステップ106に進み制御中フラグを1にセ
ットし、次いでステップ107に進み車輪速度VW、車
輪加速度DVW及び推定車体速度VSOに基づいて各車
輪の制御モードが減圧モード、緩増圧モード及び増圧モ
ードの何れかに設定され、ステップ108に進む。一
方、ステップ104において制御中フラグが1である、
つまりアンチスキッド制御中と判定された場合には、ス
テップ109にて制御終了条件(アンチスキッド制御終
了条件)が成立したか否かが判定され、成立していなけ
ればステップ107に進み前述の制御モードの設定が行
われる。これに対し、ステップ109において制御終了
条件が成立したと判定された場合には、ステップ110
にて制御中フラグが0にリセットされた後、ステップ1
08に進む。
【0029】ステップ102からステップ110までの
処理は各車輪についておこなわれるものであり、ステッ
プ108にて四輪全てについて処理が完了したと判定さ
れた場合にはステップ111に進み車輪RR強制減圧判
定が行われ、次いでステップ112に進み車輪RL強制
減圧判定が行われる。そして、ステップ113に進み車
輪RR,RLのローセレクト同時制御設定が行われた
後、ステップ114にて電動機制御信号出力が行われ、
ステップ115にて開閉電磁弁制御信号出力が行われ、
ステップ116にて推定車体速度VSO演算が行われた
後ステップ102に戻る。
【0030】図4は図3のステップ111にて実行され
る車輪RR強制減圧判定の内容を示すものである。先
ず、ステップ201において、図3のステップ107に
て設定された車輪FLの制御モードが減圧モードである
か否かが判定され、そうでなければステップ205に進
み強制減圧継続時間カウンタの内容Tをクリアし、次い
でステップ206にて強制減圧モードフラグを0にリセ
ットした後図3のメインルーチンに戻る。車輪FLの制
御モードが減圧モードであればステップ202に進み強
制減圧継続時間カウンタの内容Tが所定値TA(例えば
100ms)未満であるか否かが判定され、そうであれ
ばステップ203にて車輪RR強制減圧モードフラグを
1にセットし、次いでステップ204にて強制減圧継続
時間カウンタをインクリメントした後、図3のメインル
ーチンに戻る。ステップ202にて強制減圧継続時間カ
ウンタの内容TがTA以上の場合にはステップ206に
て強制減圧モードフラグを0にリセットした後図3のメ
インルーチンに戻る。
【0031】図3のステップ112にて実行される内容
は、図4において符号RRを符号RLに、又符号FLを
符号FRに夫々読み替えた内容である。
【0032】図3のステップ113では、図3のステッ
プ107で設定された車輪RR,RLの各制御モードが
減圧モード、緩増圧モード、増圧モードの何れであるか
が判定され、何れかが減圧モードである場合には共に減
圧モードとされ、何れも減圧モードでなく且つ何れかが
緩増圧モードであれば共に緩増圧モードとされる。図3
のステップ114では、四輪の制御中フラグの何れか1
つが1になったことに応じて電動機28を通電し、四輪
の制御中フラグの全てが0になったことに応じて電動機
28を非通電とする。又、図3のステップ115では、
制御対象車輪に対応する開閉電磁弁(例えば制御対象車
輪が車輪FRである場合には開閉電磁弁20)に対して
ステップ107にて設定された制御モードに応じた制御
信号(減圧モードに対しては連続通電、増圧モードに対
しては連続非通電、緩増圧モードに対してはデューティ
通電)を出力するが、車輪RRについては車輪RR強制
減圧モードフラグが1である場合にはステップ107で
設定された制御モードに優先して開閉電磁弁23を連続
通電とし、車輪RLについても車輪RL強制減圧モード
フラグが1である場合にはステップ107で設定された
制御モードに優先して開閉電磁弁21を連続通電とす
る。
【0033】尚、車輪RR,RLの強制減圧について
は、車輪RR強制モードフラグと車輪RL強制減圧モー
ドフラグの何れかが1であることに応じて開閉電磁弁2
3及び開閉電磁弁21を共に連続通電するように構成
し、両後車輪の制動力を同一化するようにしても良い。
【0034】このように、電子制御装置37は、アンチ
スキッド制御時、右前車輪ブレーキ14のブレーキ液圧
を減圧するときには左後車輪ブレーキ15のブレーキ液
圧または両後車輪ブレーキ15,18のブレーキ液圧を
強制的に減圧し、又左前車輪17のブレーキ液圧を減圧
するときには右後車輪ブレーキ18のブレーキ液圧また
は両後車輪ブレーキ15,18のブレーキ液圧を強制的
に減圧する。従って、左後車輪ブレーキ15から液圧ポ
ンプ26の吸入側に流出するブレーキ液量が低減されて
右前車輪ブレーキ14の減圧能力が増大され、右車輪F
Rがロックぎみとなるのが防止され、又右後車輪ブレー
キ18から液圧ポンプ27の吸入側に流出するブレーキ
液量が低減されて左前車輪ブレーキ17の減圧能力が増
大され、左車輪FLがロックぎみとなるのが防止され
る。
【0035】
【発明の効果】この出願の発明に係るアンチスキッド制
御装置は、1つの前車輪ブレーキ及び1つの後車輪ブレ
ーキをマスタシリンダの1つの1圧力室に液圧的に接続
する主通路の途中には前記前車輪ブレーキのみを前記圧
力室から選択的に遮断するための常開型の第1開閉電磁
弁と前記後車輪ブレーキのみを前記圧力室から選択的に
遮断するための常開型の第2開閉電磁弁とを配設し、前
記前車輪ブレーキ内のブレーキ液を前記第1開閉電磁弁
を通さずに前記圧力室と前記両開閉電磁弁との間の前記
主通路に還流させるとともに前記後車輪ブレーキ内のブ
レーキ液を前記第2開閉電磁弁を通さずに前記第1圧力
室と前記両開閉電磁弁との間の前記主通路に還流させる
ための還流通路を設け、前記還流通路の途中には前記前
車輪ブレーキ及び前記後車輪ブレーキの側から前記圧力
室と前記両開閉電磁弁との間の前記主通路に向けてブレ
ーキ液を圧送するための液圧ポンプを配設し、前記前車
輪ブレーキと前記液圧ポンプとの間の前記還流通路には
前記マスタシリンダ及び前記第1液圧ポンプを作動させ
た状態にて前記第1開閉電磁弁を作動及び作動解除する
ことに応じて前記前輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧
及び増圧させるための第1オリフィスを配設し、前記後
車輪ブレーキと前記液圧ポンプとの間の前記還流通路に
は前記マスタシリンダ及び前記液圧ポンプを作動させた
状態にて前記第2開閉電磁弁を作動及び作動解除するこ
とに応じて前記後車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧
及び増圧させるための第2オリフィスを配設したものに
おいて、前記前車輪ブレーキにより制動される前車輪の
回転状況に基づき前記前車輪ブレーキ内のブレーキ液圧
の減圧要否及び増圧要否を判定し前記第1開閉電磁弁お
よび前記液圧ポンプを駆動して前記前車輪ブレーキ内の
ブレーキ液圧を減圧及び増圧制御する前車輪ブレーキ液
圧制御手段と、前記後車輪ブレーキにより制動される後
輪の回転状況に基づき前記後車輪ブレーキ内のブレーキ
液圧の減圧要否及び増圧要否を判定し前記第2開閉電磁
弁および前記液圧ポンプを駆動して前記後車輪ブレーキ
内のブレーキ液圧を減圧及び増圧制御する後車輪ブレー
キ液圧制御手段と、前記前車輪ブレーキ液圧制御手段が
前記前車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧するときに
は前記後車輪ブレーキ液圧制御手段が前記後車輪ブレー
キ内のブレーキ液圧を減圧するよう強制する強制減圧手
段を設けたことにより、前車輪がロックぎみとなるのを
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明のアンチスキッド制御装置の一
実施例の全体構成図である。
【図2】図1の電子制御装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】上記の一実施例におけるアンチスキッド制御の
メインルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図4】図3中の車輪RR強制減圧モード設定の内容を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
13・・・マスタシリンダ 14・・・右前車輪ブレーキ 15・・・左後車輪ブレーキ 17・・・左前車輪ブレーキ 18・・・右後車輪ブレーキ 20,21,22,23・・・開閉電磁弁 26,27・・・液圧ポンプ 28・・・電動機 37・・・電子制御装置 38,39,40,41・・・車輪速度センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの前車輪ブレーキ及び1つの後車輪
    ブレーキをマスタシリンダの1つの1圧力室に液圧的に
    接続する主通路の途中には前記前車輪ブレーキのみを前
    記圧力室から選択的に遮断するための常開型の第1開閉
    電磁弁と前記後車輪ブレーキのみを前記圧力室から選択
    的に遮断するための常開型の第2開閉電磁弁とを配設
    し、前記前車輪ブレーキ内のブレーキ液を前記第1開閉
    電磁弁を通さずに前記圧力室と前記両開閉電磁弁との間
    の前記主通路に還流させるとともに前記後車輪ブレーキ
    内のブレーキ液を前記第2開閉電磁弁を通さずに前記第
    1圧力室と前記両開閉電磁弁との間の前記主通路に還流
    させるための還流通路を設け、前記還流通路の途中には
    前記前車輪ブレーキ及び前記後車輪ブレーキの側から前
    記圧力室と前記両開閉電磁弁との間の前記主通路に向け
    てブレーキ液を圧送するための液圧ポンプを配設し、前
    記前車輪ブレーキと前記液圧ポンプとの間の前記還流通
    路には前記マスタシリンダ及び前記第1液圧ポンプを作
    動させた状態にて前記第1開閉電磁弁を作動及び作動解
    除することに応じて前記前車輪ブレーキ内のブレーキ液
    圧を減圧及び増圧させるための第1オリフィスを配設
    し、前記後車輪ブレーキと前記液圧ポンプとの間の前記
    還流通路には前記マスタシリンダ及び前記液圧ポンプを
    作動させた状態にて前記第2開閉電磁弁を作動及び作動
    解除することに応じて前記後車輪ブレーキ内のブレーキ
    液圧を減圧及び増圧させるための第2オリフィスを配設
    し、前記前車輪ブレーキにより制動される前車輪の回転
    状況に基づき前記前車輪ブレーキ内のブレーキ液圧の減
    圧要否及び増圧要否を判定し前記第1開閉電磁弁および
    前記液圧ポンプを駆動して前記前車輪ブレーキ内のブレ
    ーキ液圧を減圧及び増圧制御する前車輪ブレーキ液圧制
    御手段と、前記後車輪ブレーキにより制動される後車輪
    の回転状況に基づき前記後車輪ブレーキ内のブレーキ液
    圧の減圧要否及び増圧要否を判定し前記第2開閉電磁弁
    および前記液圧ポンプを駆動して前記後車輪ブレーキ内
    のブレーキ液圧を減圧及び増圧制御する後車輪ブレーキ
    液圧制御手段と、前記前車輪ブレーキ液圧制御手段が前
    記前車輪ブレーキ内のブレーキ液圧を減圧するときには
    前記後車輪ブレーキ液圧制御手段が前記後車輪ブレーキ
    内のブレーキ液圧を減圧するよう強制する強制減圧手段
    を設けたことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したアンチスキッド制御
    装置であって、前記減圧強制手段による前記後車輪ブレ
    ーキ内のブレーキ液圧の強制減圧の継続時間が所定時間
    を越えたときには前記後車輪ブレーキ内のブレーキ液圧
    の強制減圧を解除させる強制減圧解除手段を設けたこと
    を特徴とするアンチスキッド制御装置。
JP6266668A 1994-10-31 1994-10-31 アンチスキッド制御装置 Pending JPH08127326A (ja)

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