JPH08127044A - 注入成形装置 - Google Patents
注入成形装置Info
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- JPH08127044A JPH08127044A JP26875094A JP26875094A JPH08127044A JP H08127044 A JPH08127044 A JP H08127044A JP 26875094 A JP26875094 A JP 26875094A JP 26875094 A JP26875094 A JP 26875094A JP H08127044 A JPH08127044 A JP H08127044A
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- JP
- Japan
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- nozzle
- piston
- mold
- chamber member
- injection molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/34—Moulds having venting means
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 注入成形時にエアを巻き込むことなく、良好
な注入成形が可能であり、しかも駆動源が単一であるか
ら低コストで、注入口付近のバリ取りの自動化も可能な
注入成形装置を提供すること。 【構成】 ピストン38の外周に、軸方向移動自在に装
着され、ピストン38がノズル14方向に移動した状態
で、ピストン38がノズル14内に挿入される前に、ノ
ズル14の後端に接触し、ノズルプレート18を金型6
方向に押し下げ、ノズルチャンバー部材28を金型6の
注入口24の周囲に当接させるピストンチャンバー部材
46を有する。ピストンチャンバー部材46が、ノズル
14の後端に当接し、ノズル14が金型6の注入口24
に当接する前に、ノズルチャンバー部材28が金型6の
注入口24の周囲に当接した状態で、キャビティ4に連
通するノズルチャンバー部材内密閉空間60を真空ポン
プ76で排気する。
な注入成形が可能であり、しかも駆動源が単一であるか
ら低コストで、注入口付近のバリ取りの自動化も可能な
注入成形装置を提供すること。 【構成】 ピストン38の外周に、軸方向移動自在に装
着され、ピストン38がノズル14方向に移動した状態
で、ピストン38がノズル14内に挿入される前に、ノ
ズル14の後端に接触し、ノズルプレート18を金型6
方向に押し下げ、ノズルチャンバー部材28を金型6の
注入口24の周囲に当接させるピストンチャンバー部材
46を有する。ピストンチャンバー部材46が、ノズル
14の後端に当接し、ノズル14が金型6の注入口24
に当接する前に、ノズルチャンバー部材28が金型6の
注入口24の周囲に当接した状態で、キャビティ4に連
通するノズルチャンバー部材内密閉空間60を真空ポン
プ76で排気する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば射出成形やト
ランスファ成形などのように、ノズル内の成形材料を金
型のキャビティ内に注入して成形を行う成形(以下、注
入成形と称する)に用いる注入成形装置に関する。
ランスファ成形などのように、ノズル内の成形材料を金
型のキャビティ内に注入して成形を行う成形(以下、注
入成形と称する)に用いる注入成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムなどを成形材料とする射出成形やト
ランスファ成形などの注入成形では、金型のキャビティ
内に成形材料を注入する前に、金型のキャビティ内を排
気し、真空状態とすることが良く行われている。従来の
注入成形装置では、ノズルを金型の注入口に当接した状
態で、金型に設けた排気口からキャビティ内を排気し、
成形時のエア混入を防止している。
ランスファ成形などの注入成形では、金型のキャビティ
内に成形材料を注入する前に、金型のキャビティ内を排
気し、真空状態とすることが良く行われている。従来の
注入成形装置では、ノズルを金型の注入口に当接した状
態で、金型に設けた排気口からキャビティ内を排気し、
成形時のエア混入を防止している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の注入成形装置では、たとえキャビティ内を真空状
態にできたとしても、ピストンがノズルに入り、成形材
料を金型のキャビティ内に押し出す際に、エアを巻き込
み、エア混入が生じるおそれがある。
従来の注入成形装置では、たとえキャビティ内を真空状
態にできたとしても、ピストンがノズルに入り、成形材
料を金型のキャビティ内に押し出す際に、エアを巻き込
み、エア混入が生じるおそれがある。
【0004】また、従来の注入成形装置では、ノズルを
金型の注入口に当接させるための駆動シリンダを、ノズ
ル内にピストンを挿入して成形材料を金型のキャビティ
内に押し出すための駆動シリンダとは別個に必要とし、
コスト高となるおそれがあった。
金型の注入口に当接させるための駆動シリンダを、ノズ
ル内にピストンを挿入して成形材料を金型のキャビティ
内に押し出すための駆動シリンダとは別個に必要とし、
コスト高となるおそれがあった。
【0005】さらに、従来の真空排気機構付注入成形装
置において、バリ取りの効率化を図るために、特開平5
−4250号公報に示す技術を用いるとすると、ノズル
と金型との間に、シート状部材を挟み込む構成となるた
め、その挟み込み部からエアを巻き込むおそれがある。
置において、バリ取りの効率化を図るために、特開平5
−4250号公報に示す技術を用いるとすると、ノズル
と金型との間に、シート状部材を挟み込む構成となるた
め、その挟み込み部からエアを巻き込むおそれがある。
【0006】なお、実開平6−53,115号公報に
は、単一の駆動シリンダにより、ノズルを金型の注入口
に当接させ、ピストンをノズル内に挿入する装置が開示
してある。ところが、この公報に開示された注入成形装
置では、金型内の真空引きを行うための機構が考慮され
ておらず、ピストンをノズル内に挿入して、成形材料を
キャビティ内に押し込む際に、エアを巻き込んでしまう
おそれがあった。
は、単一の駆動シリンダにより、ノズルを金型の注入口
に当接させ、ピストンをノズル内に挿入する装置が開示
してある。ところが、この公報に開示された注入成形装
置では、金型内の真空引きを行うための機構が考慮され
ておらず、ピストンをノズル内に挿入して、成形材料を
キャビティ内に押し込む際に、エアを巻き込んでしまう
おそれがあった。
【0007】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、注入成形時にエアを巻き込むことなく、良好な注入
成形が可能であり、しかも駆動源が単一であるから低コ
ストで、注入口付近のバリ取りの自動化も可能な注入成
形装置を提供することを目的とする。
れ、注入成形時にエアを巻き込むことなく、良好な注入
成形が可能であり、しかも駆動源が単一であるから低コ
ストで、注入口付近のバリ取りの自動化も可能な注入成
形装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る注入成形装置は、成形材料が注入され
るキャビティを有する金型と、前記金型の注入口に当接
し、前記キャビティに注入される前の成形材料が内部に
収容されるノズルと、前記ノズル内に収容された成形材
料に圧力を加えて、ノズルから前記金型のキャビティ内
に成形材料を注入させるためのピストンと、前記ノズル
の外周に装着され、前記ピストンが前記ノズル内に挿入
されない状態で、前記金型の注入口に前記ノズルが接触
しないように保持するノズルプレートと、前記ノズルプ
レートの金型側で、前記ノズルの外周に軸方向移動自在
に装着されるノズルチャンバー部材と、前記ピストンの
外周に、軸方向移動自在に装着され、前記ピストンが前
記ノズル方向に移動した状態で、前記ピストンが前記ノ
ズル内に挿入される前に、前記ノズルまたはノズルプレ
ートに接触し、前記ノズルプレートを前記金型方向に押
し下げ、前記ノズルチャンバー部材を前記金型の注入口
の周囲に当接させるピストンチャンバー部材と、前記ピ
ストンチャンバー部材が、前記ノズルまたはノズルプレ
ートに当接し、前記ノズルが前記金型の注入口に当接す
る前に、前記ノズルチャンバー部材が前記金型の注入口
の周囲に当接した状態で、前記キャビティに連通するノ
ズルチャンバー部材内密閉空間を排気する排気手段とを
有する。
に、本発明に係る注入成形装置は、成形材料が注入され
るキャビティを有する金型と、前記金型の注入口に当接
し、前記キャビティに注入される前の成形材料が内部に
収容されるノズルと、前記ノズル内に収容された成形材
料に圧力を加えて、ノズルから前記金型のキャビティ内
に成形材料を注入させるためのピストンと、前記ノズル
の外周に装着され、前記ピストンが前記ノズル内に挿入
されない状態で、前記金型の注入口に前記ノズルが接触
しないように保持するノズルプレートと、前記ノズルプ
レートの金型側で、前記ノズルの外周に軸方向移動自在
に装着されるノズルチャンバー部材と、前記ピストンの
外周に、軸方向移動自在に装着され、前記ピストンが前
記ノズル方向に移動した状態で、前記ピストンが前記ノ
ズル内に挿入される前に、前記ノズルまたはノズルプレ
ートに接触し、前記ノズルプレートを前記金型方向に押
し下げ、前記ノズルチャンバー部材を前記金型の注入口
の周囲に当接させるピストンチャンバー部材と、前記ピ
ストンチャンバー部材が、前記ノズルまたはノズルプレ
ートに当接し、前記ノズルが前記金型の注入口に当接す
る前に、前記ノズルチャンバー部材が前記金型の注入口
の周囲に当接した状態で、前記キャビティに連通するノ
ズルチャンバー部材内密閉空間を排気する排気手段とを
有する。
【0009】前記ノズルチャンバー部材と金型との間に
は、成形材料の透過が可能なシート状部材が、1回の注
入成形毎に、前記ノズルの軸方向と略直角方向に送り移
動可能に装着してあり、前記ノズルチャンバー部材およ
びノズルは、当該シート部材を介して、前記金型に当接
するように構成してあることが好ましい。
は、成形材料の透過が可能なシート状部材が、1回の注
入成形毎に、前記ノズルの軸方向と略直角方向に送り移
動可能に装着してあり、前記ノズルチャンバー部材およ
びノズルは、当該シート部材を介して、前記金型に当接
するように構成してあることが好ましい。
【0010】前記ノズルチャンバー部材および金型の両
当接面の少なくともいずれか一方には、前記ノズルチャ
ンバー部材内密閉空間を密閉するためのシール部材が装
着してあることが好ましい。前記ノズルチャンバー部材
内密閉空間と、前記ピストンチャンバー部材内密閉空間
とは、前記ノズルに形成してある貫通孔を通して連通可
能になっており、前記ピストンチャンバー部材内密閉空
間が、前記排気手段により排気されるように構成してあ
ることが好ましい。また、排気後には、前記ピストンが
前記ノズル方向にさらに押し下がり、ピストンチャンバ
ー部材がノズルおよびノズルチャンバー部材をさらに押
し下げ、ノズルが金型の注入口に当接した状態で、前記
貫通孔の下端がノズルチャンバー部材により閉塞される
ように構成してあることが好ましい。
当接面の少なくともいずれか一方には、前記ノズルチャ
ンバー部材内密閉空間を密閉するためのシール部材が装
着してあることが好ましい。前記ノズルチャンバー部材
内密閉空間と、前記ピストンチャンバー部材内密閉空間
とは、前記ノズルに形成してある貫通孔を通して連通可
能になっており、前記ピストンチャンバー部材内密閉空
間が、前記排気手段により排気されるように構成してあ
ることが好ましい。また、排気後には、前記ピストンが
前記ノズル方向にさらに押し下がり、ピストンチャンバ
ー部材がノズルおよびノズルチャンバー部材をさらに押
し下げ、ノズルが金型の注入口に当接した状態で、前記
貫通孔の下端がノズルチャンバー部材により閉塞される
ように構成してあることが好ましい。
【0011】
【作用】本発明に係る注入装置では、ピストンがノズル
から最も離れた位置(ピストン上昇位置)で、ノズルの
内部に、成形材料を供給する。次に、駆動源としての駆
動シリンダなどで、ピストンを軸方向に下降移動させる
と、ピストンチャンバー部材も同時に下降移動し、ピス
トンチャンバー部材の下面がノズルの後端またはノズル
チャンバー部材の後端に当接する。その結果、ピストン
チャンバー部材の内部には、ピストン用密閉空間が形成
される。このような観点から、ピストンチャンバー部材
とノズルとの当接面、あるいはピストンチャンバー部材
とノズルチャンバー部材との当接面には、シール部材が
装着してあることが好ましい。
から最も離れた位置(ピストン上昇位置)で、ノズルの
内部に、成形材料を供給する。次に、駆動源としての駆
動シリンダなどで、ピストンを軸方向に下降移動させる
と、ピストンチャンバー部材も同時に下降移動し、ピス
トンチャンバー部材の下面がノズルの後端またはノズル
チャンバー部材の後端に当接する。その結果、ピストン
チャンバー部材の内部には、ピストン用密閉空間が形成
される。このような観点から、ピストンチャンバー部材
とノズルとの当接面、あるいはピストンチャンバー部材
とノズルチャンバー部材との当接面には、シール部材が
装着してあることが好ましい。
【0012】さらにピストンを下降移動させると、ピス
トンチャンバー部材が、ノズルおよびノズルチャンバー
部材を押し下げ、まず、ノズルチャンバー部材の下面
が、金型の注入口の周囲に圧接する。その状態では、ノ
ズルの先端は、金型の注入口には当接しておらず、ノズ
ルチャンバー部材の内部には、ノズル用密閉空間が形成
される。ノズル用密閉空間の密閉を良好にするために、
ノズルチャンバー部材と金型との当接面には、シール部
材が装着してあることが好ましい。
トンチャンバー部材が、ノズルおよびノズルチャンバー
部材を押し下げ、まず、ノズルチャンバー部材の下面
が、金型の注入口の周囲に圧接する。その状態では、ノ
ズルの先端は、金型の注入口には当接しておらず、ノズ
ルチャンバー部材の内部には、ノズル用密閉空間が形成
される。ノズル用密閉空間の密閉を良好にするために、
ノズルチャンバー部材と金型との当接面には、シール部
材が装着してあることが好ましい。
【0013】ピストンチャンバー部材とノズル(または
ノズルチャンバー部材)との圧接力は、たとえばピスト
ンチャンバー部材をピストンに対してノズル方向に押圧
するスプリングなどの第1押圧部材により得られる。ノ
ズルチャンバー部材を金型に対して圧接する圧接力は、
たとえばノズルチャンバー部材をノズルに対して金型方
向に押圧するスプリングなどの第2押圧部材と、前記第
1押圧部材とにより得られる。
ノズルチャンバー部材)との圧接力は、たとえばピスト
ンチャンバー部材をピストンに対してノズル方向に押圧
するスプリングなどの第1押圧部材により得られる。ノ
ズルチャンバー部材を金型に対して圧接する圧接力は、
たとえばノズルチャンバー部材をノズルに対して金型方
向に押圧するスプリングなどの第2押圧部材と、前記第
1押圧部材とにより得られる。
【0014】前記ノズルが金型に当接しない状態で、ノ
ズルチャンバー部材内のノズル用密閉空間は、金型のキ
ャビティ内部と連通している。その状態で、ピストンの
移動を停止させ、ノズル用密閉空間を通して、キャビテ
ィ内の真空排気を行う。ピストンに、ノズル用密閉空間
とピストン用密閉空間とを連通させる貫通孔が形成して
ある場合には、ピストン用密閉空間を通して、排気手段
により真空排気を行う。その結果、ノズル周囲のみ成ら
ず、ピストン周囲も真空状態(大気圧よりも低ければ良
いが、好ましくは十分な真空状態)となる。
ズルチャンバー部材内のノズル用密閉空間は、金型のキ
ャビティ内部と連通している。その状態で、ピストンの
移動を停止させ、ノズル用密閉空間を通して、キャビテ
ィ内の真空排気を行う。ピストンに、ノズル用密閉空間
とピストン用密閉空間とを連通させる貫通孔が形成して
ある場合には、ピストン用密閉空間を通して、排気手段
により真空排気を行う。その結果、ノズル周囲のみ成ら
ず、ピストン周囲も真空状態(大気圧よりも低ければ良
いが、好ましくは十分な真空状態)となる。
【0015】次に、さらにピストンを下降移動させる
と、ピストンは、ノズルの後端からノズル内に侵入し、
それと共に、ノズルは、金型方向に移動する。そのよう
な動きをさせるには、前記第1押圧部材の押圧力(たと
えばスプリング力)を、前記第2押圧部材の押圧力(た
とえばスプリング力)よりも強く設定しておくことが好
ましい。ノズルの先端が、金型の注入口に当接した後、
さらにピストンを下降移動させれば、ピストンは、ノズ
ル内の成形材料に圧力を加え、成形材料をノズルから注
入口を通して、金型内のキャビティ内に押し出し、注入
成形を行う。
と、ピストンは、ノズルの後端からノズル内に侵入し、
それと共に、ノズルは、金型方向に移動する。そのよう
な動きをさせるには、前記第1押圧部材の押圧力(たと
えばスプリング力)を、前記第2押圧部材の押圧力(た
とえばスプリング力)よりも強く設定しておくことが好
ましい。ノズルの先端が、金型の注入口に当接した後、
さらにピストンを下降移動させれば、ピストンは、ノズ
ル内の成形材料に圧力を加え、成形材料をノズルから注
入口を通して、金型内のキャビティ内に押し出し、注入
成形を行う。
【0016】金型のキャビティ内に成形材料の充填が完
了した後は、ノズルを前記と逆方向(上昇方向)に移動
させ、注入成形の1サイクルが完了する。本発明の注入
成形装置では、キャビティ内のみ成らず、ノズル周囲、
好ましくはピストン周囲までも真空状態とするために、
注入成形時のエア混入を大幅に低減することができる。
また、本発明の注入成形装置では、特別な駆動源を用い
ることなく、注入成形前に、キャビティ内を真空状態と
することができる。
了した後は、ノズルを前記と逆方向(上昇方向)に移動
させ、注入成形の1サイクルが完了する。本発明の注入
成形装置では、キャビティ内のみ成らず、ノズル周囲、
好ましくはピストン周囲までも真空状態とするために、
注入成形時のエア混入を大幅に低減することができる。
また、本発明の注入成形装置では、特別な駆動源を用い
ることなく、注入成形前に、キャビティ内を真空状態と
することができる。
【0017】ノズルチャンバー部材と金型との間に、成
形材料の透過が可能なシート状部材が装着してある場合
には、そのシート状部材を透過して成形材料がキャビテ
ィ内に注入され、注入成形後の注入口回りのバリは、シ
ート状部材に付着し、シート状部材が前記ノズルの軸方
向と略直角方向に送られることにより、除去される。
形材料の透過が可能なシート状部材が装着してある場合
には、そのシート状部材を透過して成形材料がキャビテ
ィ内に注入され、注入成形後の注入口回りのバリは、シ
ート状部材に付着し、シート状部材が前記ノズルの軸方
向と略直角方向に送られることにより、除去される。
【0018】本発明では、シート状部材を、ノズルチャ
ンバー部材と金型との間に装着した場合でも、ノズルチ
ャンバー部材と金型との当接面に、シール部材を装着す
ることにより、シート状部材を通しての真空引きの劣化
を防止することができる。
ンバー部材と金型との間に装着した場合でも、ノズルチ
ャンバー部材と金型との当接面に、シール部材を装着す
ることにより、シート状部材を通しての真空引きの劣化
を防止することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る注入成形装置を、図面に
示す実施例に基づき、詳細に説明する。図1は本発明の
一実施例に係る注入成形装置の概略断面図、図2は図1
に示す注入成形装置の要部断面図、図3は図2に示すII
I−III線に沿うシート状部材の要部平面図、図4は注入
成形後の注入口回りのバリの除去方法を示す断面図であ
る。
示す実施例に基づき、詳細に説明する。図1は本発明の
一実施例に係る注入成形装置の概略断面図、図2は図1
に示す注入成形装置の要部断面図、図3は図2に示すII
I−III線に沿うシート状部材の要部平面図、図4は注入
成形後の注入口回りのバリの除去方法を示す断面図であ
る。
【0020】図1において、図中右半分が、ピストン上
昇位置および真空引き位置での注入成形装置を示し、図
中左半分が、型締め位置での射出成形装置を示す。図1
に示すように、本実施例の注入成形装置2は、成形材料
が注入されるキャビティ4を有する金型6を有する。金
型6は、本実施例では、上型8と下型10とで構成して
ある。上型8と下型10との間の割面には、シール部材
としてのOリング12が装着してあり、キャビティ4内
の密封を確保している。
昇位置および真空引き位置での注入成形装置を示し、図
中左半分が、型締め位置での射出成形装置を示す。図1
に示すように、本実施例の注入成形装置2は、成形材料
が注入されるキャビティ4を有する金型6を有する。金
型6は、本実施例では、上型8と下型10とで構成して
ある。上型8と下型10との間の割面には、シール部材
としてのOリング12が装着してあり、キャビティ4内
の密封を確保している。
【0021】図1の右半分に示すように、金型6から所
定間隔で離れるように、ノズル14が温調ジャケット1
6と共に、ノズルプレート18に保持してある。ノズル
プレート18は、スプリング20により、ノズル14が
金型6から離れる方向に弾発保持してある。ノズル14
の内部には、上端が大きく開口して下端が小さく開口
(ノズル口)したノズル内凹所21が形成してあり、そ
こに成形材料22が収容可能になっている。ノズル14
の先端(ノズル口)は、図1の左半分に示すように、金
型6の注入口24に当接した状態で、ノズル内凹所21
とキャビティ4内部とを連通するようになっている。
定間隔で離れるように、ノズル14が温調ジャケット1
6と共に、ノズルプレート18に保持してある。ノズル
プレート18は、スプリング20により、ノズル14が
金型6から離れる方向に弾発保持してある。ノズル14
の内部には、上端が大きく開口して下端が小さく開口
(ノズル口)したノズル内凹所21が形成してあり、そ
こに成形材料22が収容可能になっている。ノズル14
の先端(ノズル口)は、図1の左半分に示すように、金
型6の注入口24に当接した状態で、ノズル内凹所21
とキャビティ4内部とを連通するようになっている。
【0022】温調ジャケット16には、熱媒体が循環
し、ノズル14内の成形材料22を所定温度に保持する
ようになっている。温調ジャケット16には、複数のロ
ッド26の上端が連結してある。ロッド26の下端に
は、ノズルチャンバー部材28が、ロッド26の軸方向
移動自在に装着してある。ノズルチャンバー部材28
は、ノズル14の外周に、ノズル14の軸方向に移動自
在に装着してある。ロッド26の外周には、スプリング
30が装着してあり、ノズルチャンバー部材28を、ノ
ズル14に対して、金型6方向に押圧するようになって
いる。なお、ロッド26の下端には、ストッパ用フラン
ジ32が形成してあり、ノズルチャンバー部材28が、
ロッド26から脱落しないように構成してある。ノズル
チャンバー部材28が装着されたノズル14の外周に
は、Oリング溝が形成してあり、そこに、Oリング34
が装着してある。
し、ノズル14内の成形材料22を所定温度に保持する
ようになっている。温調ジャケット16には、複数のロ
ッド26の上端が連結してある。ロッド26の下端に
は、ノズルチャンバー部材28が、ロッド26の軸方向
移動自在に装着してある。ノズルチャンバー部材28
は、ノズル14の外周に、ノズル14の軸方向に移動自
在に装着してある。ロッド26の外周には、スプリング
30が装着してあり、ノズルチャンバー部材28を、ノ
ズル14に対して、金型6方向に押圧するようになって
いる。なお、ロッド26の下端には、ストッパ用フラン
ジ32が形成してあり、ノズルチャンバー部材28が、
ロッド26から脱落しないように構成してある。ノズル
チャンバー部材28が装着されたノズル14の外周に
は、Oリング溝が形成してあり、そこに、Oリング34
が装着してある。
【0023】ノズルプレート18の上方には、図1の右
半分のピストン上昇位置に示すように、ピストンプレー
ト36が配置される。ピストンプレート36の中央部に
は、下方に突出するピストン38が固定してある。ピス
トン38およびピストンプレート36は、シリンダロッ
ド40により、軸方向(図中上下方向)に移動可能に保
持してある。シリンダロッド40は、駆動源としての駆
動シリンダ(図示省略)により軸方向往復(上下動)可
能に駆動される。
半分のピストン上昇位置に示すように、ピストンプレー
ト36が配置される。ピストンプレート36の中央部に
は、下方に突出するピストン38が固定してある。ピス
トン38およびピストンプレート36は、シリンダロッ
ド40により、軸方向(図中上下方向)に移動可能に保
持してある。シリンダロッド40は、駆動源としての駆
動シリンダ(図示省略)により軸方向往復(上下動)可
能に駆動される。
【0024】ピストンプレート36の外周には、複数の
ロッド42の上端が軸方向移動自在に装着してある。ロ
ッド42の下端には、プレート44が固定してある。プ
レート44の中央部には、ピストンチャンバー部材46
が固定してある。ピストンチャンバー部材46は、ピス
トン38の先端側外周に、軸方向移動自在に装着してあ
る。ピストンチャンバー部材46とピストン38との間
の密封を確保するために、ピストンチャンバー部材46
の内周端部には、Oリング溝が形成してあり、そこにO
リング48が装着してある。
ロッド42の上端が軸方向移動自在に装着してある。ロ
ッド42の下端には、プレート44が固定してある。プ
レート44の中央部には、ピストンチャンバー部材46
が固定してある。ピストンチャンバー部材46は、ピス
トン38の先端側外周に、軸方向移動自在に装着してあ
る。ピストンチャンバー部材46とピストン38との間
の密封を確保するために、ピストンチャンバー部材46
の内周端部には、Oリング溝が形成してあり、そこにO
リング48が装着してある。
【0025】ピストンチャンバー部材46を保持するプ
レート44とピストンプレート36との間には、ロッド
42の外周に沿って、スプリング50が装着してあり、
ピストン上昇位置において、ピストンチャンバー部材4
6がピストン38の最下限位置に位置するように弾性力
を付与している。ロッド42の上端には、ストッパ用フ
ランジ52が固定してあり、ロッド42、プレート44
およびピストンチャンバー部材46がピストンプレート
36から脱落しないようになっている。
レート44とピストンプレート36との間には、ロッド
42の外周に沿って、スプリング50が装着してあり、
ピストン上昇位置において、ピストンチャンバー部材4
6がピストン38の最下限位置に位置するように弾性力
を付与している。ロッド42の上端には、ストッパ用フ
ランジ52が固定してあり、ロッド42、プレート44
およびピストンチャンバー部材46がピストンプレート
36から脱落しないようになっている。
【0026】図1の右半分に示すように、ピストンチャ
ンバー部材46の下端面には、ピストン38の周囲を囲
む形で、Oリング溝が形成してあり、そこにOリング5
4が装着してある。Oリング54は、図1の右半分の下
側に示すように、ピストンチャンバー部材46の下端が
ノズル14の上端に当接した状態で、ノズル14の上端
に圧接し、これらの間の隙間を密封するようになってい
る。ピストンチャンバー部材46の下端がノズル14の
上端に当接した状態では、チャンバー部材46の内部に
は、ピストン用密閉空間56が形成される。ピストン用
密閉空間56は、Oリング54および48により密閉さ
れ、ノズル14のノズル内凹所21と連通する。また、
ノズル14のノズル内凹所21の周囲複数箇所(たとえ
ば周方向等間隔に4箇所)に軸方向に沿って形成してあ
る貫通孔58の上端開口部と連通している。貫通孔58
の下端開口は、後述するノズル用密閉空間60と連通可
能になっている。
ンバー部材46の下端面には、ピストン38の周囲を囲
む形で、Oリング溝が形成してあり、そこにOリング5
4が装着してある。Oリング54は、図1の右半分の下
側に示すように、ピストンチャンバー部材46の下端が
ノズル14の上端に当接した状態で、ノズル14の上端
に圧接し、これらの間の隙間を密封するようになってい
る。ピストンチャンバー部材46の下端がノズル14の
上端に当接した状態では、チャンバー部材46の内部に
は、ピストン用密閉空間56が形成される。ピストン用
密閉空間56は、Oリング54および48により密閉さ
れ、ノズル14のノズル内凹所21と連通する。また、
ノズル14のノズル内凹所21の周囲複数箇所(たとえ
ば周方向等間隔に4箇所)に軸方向に沿って形成してあ
る貫通孔58の上端開口部と連通している。貫通孔58
の下端開口は、後述するノズル用密閉空間60と連通可
能になっている。
【0027】図1の右側下側および図2に示すように、
ノズルチャンバー部材28の下端には、ノズル口先端6
2の外径よりも大きな内径の軸孔64が形成してある。
軸孔64には、ノズル口先端62が入り込むことが可能
になっている。ノズルチャンバー部材28の下面には、
軸孔64の外周を囲むように、Oリング溝が形成してあ
り、そこに、シール部材としてのOリング66が装着し
てある。また、これに対応して、金型6の上型8表面に
は、注入口24を囲むように、Oリング溝が形成してあ
り、ここにOリング68が装着してある。Oリング66
とOリング68の中心径は、略同一であることが望まし
い。また、これらOリング66,68の線径も略同一で
あることが好ましい。
ノズルチャンバー部材28の下端には、ノズル口先端6
2の外径よりも大きな内径の軸孔64が形成してある。
軸孔64には、ノズル口先端62が入り込むことが可能
になっている。ノズルチャンバー部材28の下面には、
軸孔64の外周を囲むように、Oリング溝が形成してあ
り、そこに、シール部材としてのOリング66が装着し
てある。また、これに対応して、金型6の上型8表面に
は、注入口24を囲むように、Oリング溝が形成してあ
り、ここにOリング68が装着してある。Oリング66
とOリング68の中心径は、略同一であることが望まし
い。また、これらOリング66,68の線径も略同一で
あることが好ましい。
【0028】図2,4に示すように、本実施例では、ノ
ズルチャンバー部材28と金型6との間には、シート状
部材70が、ノズル14の軸方向と略直角方向Aに送り
自在に配置される。シート状部材70は、成形材料を透
過可能な材質で構成され、たとえば織布、不織布、紙な
どの多孔質シートで構成される。図3に示すように、シ
ート状部材70の幅は、Oリング68(およびOリング
66)の外径よりも大きいことが好ましい。Oリング6
6,68間で、シート状部材70を挟み込むことによ
り、図2に示すノズル用密閉空間60の真空度がシート
状部材70を通して劣化するのを防止するためである。
ズルチャンバー部材28と金型6との間には、シート状
部材70が、ノズル14の軸方向と略直角方向Aに送り
自在に配置される。シート状部材70は、成形材料を透
過可能な材質で構成され、たとえば織布、不織布、紙な
どの多孔質シートで構成される。図3に示すように、シ
ート状部材70の幅は、Oリング68(およびOリング
66)の外径よりも大きいことが好ましい。Oリング6
6,68間で、シート状部材70を挟み込むことによ
り、図2に示すノズル用密閉空間60の真空度がシート
状部材70を通して劣化するのを防止するためである。
【0029】なお、シート状部材70を用いない実施例
の成形装置では、シール部材としてのOリング66,6
8は、ノズルチャンバー部材28または上型8のいずれ
か一方に設ければ十分である。図4に示すように、成形
後に、金型の注入口24付近に形成されるバリ72は、
シート状部材70に付着し、これを矢印A方向に送るこ
とにより、きわめて容易に除去することができる。
の成形装置では、シール部材としてのOリング66,6
8は、ノズルチャンバー部材28または上型8のいずれ
か一方に設ければ十分である。図4に示すように、成形
後に、金型の注入口24付近に形成されるバリ72は、
シート状部材70に付着し、これを矢印A方向に送るこ
とにより、きわめて容易に除去することができる。
【0030】次に、図1に示す成形装置2の作用を説明
する。まず、図1の右半分上部に示すピストン上昇位
置、すなわちピストン38がノズル14から最も離れた
位置で、ノズル14の収容凹部21に、成形材料22を
供給する。次に、駆動源としての駆動シリンダ(たとえ
ば油圧シリンダ)などで、ピストン38をピストンプレ
ート36と共に、軸方向に下降移動させると、ピストン
チャンバー部材46も同時に下降移動し、ピストンチャ
ンバー部材46の下面がノズル14の後端に当接する。
その結果、ピストンチャンバー部材46の内部には、ピ
ストン用密閉空間56が形成される。ピストン用密閉空
間の密閉は、Oリング48,54により確保される。
する。まず、図1の右半分上部に示すピストン上昇位
置、すなわちピストン38がノズル14から最も離れた
位置で、ノズル14の収容凹部21に、成形材料22を
供給する。次に、駆動源としての駆動シリンダ(たとえ
ば油圧シリンダ)などで、ピストン38をピストンプレ
ート36と共に、軸方向に下降移動させると、ピストン
チャンバー部材46も同時に下降移動し、ピストンチャ
ンバー部材46の下面がノズル14の後端に当接する。
その結果、ピストンチャンバー部材46の内部には、ピ
ストン用密閉空間56が形成される。ピストン用密閉空
間の密閉は、Oリング48,54により確保される。
【0031】さらにピストン38およびピストンプレー
ト36を下降移動させると、ピストンチャンバー部材4
6が、ノズル14およびノズルチャンバー部材28を押
し下げ、まず、ノズルチャンバー部材28の下面が、図
2に示すように、金型6の注入口24の周囲に圧接する
(図1右半分下部に示す真空引き位置)。その状態で
は、ノズル14の先端62は、金型6の注入口24には
当接しておらず、ノズルチャンバー部材28の内部に
は、ノズル用密閉空間60が形成される。ノズル用密閉
空間の密閉は、Oリング34,66,68により確保さ
れる。
ト36を下降移動させると、ピストンチャンバー部材4
6が、ノズル14およびノズルチャンバー部材28を押
し下げ、まず、ノズルチャンバー部材28の下面が、図
2に示すように、金型6の注入口24の周囲に圧接する
(図1右半分下部に示す真空引き位置)。その状態で
は、ノズル14の先端62は、金型6の注入口24には
当接しておらず、ノズルチャンバー部材28の内部に
は、ノズル用密閉空間60が形成される。ノズル用密閉
空間の密閉は、Oリング34,66,68により確保さ
れる。
【0032】ピストンチャンバー部材46とノズル14
との圧接力は、ピストンチャンバー部材46をピストン
14に対してノズル方向に押圧するスプリング50によ
り得られる。ノズルチャンバー部材28を金型6に対し
て圧接する圧接力は、ノズルチャンバー部材28をノズ
ル14に対して金型方向に押圧するスプリング30と、
前記スプリング50とにより得られる。
との圧接力は、ピストンチャンバー部材46をピストン
14に対してノズル方向に押圧するスプリング50によ
り得られる。ノズルチャンバー部材28を金型6に対し
て圧接する圧接力は、ノズルチャンバー部材28をノズ
ル14に対して金型方向に押圧するスプリング30と、
前記スプリング50とにより得られる。
【0033】ノズル14の先端62が金型6に当接しな
い状態で、ノズルチャンバー部材28内のノズル用密閉
空間60は、金型6のキャビティ4内部と連通してい
る。その状態で、ピストン38の移動を停止させ、ノズ
ル用密閉空間60を通して、キャビティ内の真空排気を
行う。本実施例では、ピストン14に、ノズル用密閉空
間60とピストン用密閉空間56とを連通させる貫通孔
58が形成してあるので、ピストン用密閉空間56に、
図1左側に示す排気管74を接続し、これらを通して、
排気手段としての真空ポンプ76により真空排気を行
う。その結果、ノズル14の周囲のみ成らず、ピストン
38の周囲も真空状態(大気圧よりも低ければ良いが、
好ましくは十分な真空状態)となる。
い状態で、ノズルチャンバー部材28内のノズル用密閉
空間60は、金型6のキャビティ4内部と連通してい
る。その状態で、ピストン38の移動を停止させ、ノズ
ル用密閉空間60を通して、キャビティ内の真空排気を
行う。本実施例では、ピストン14に、ノズル用密閉空
間60とピストン用密閉空間56とを連通させる貫通孔
58が形成してあるので、ピストン用密閉空間56に、
図1左側に示す排気管74を接続し、これらを通して、
排気手段としての真空ポンプ76により真空排気を行
う。その結果、ノズル14の周囲のみ成らず、ピストン
38の周囲も真空状態(大気圧よりも低ければ良いが、
好ましくは十分な真空状態)となる。
【0034】次に、さらにピストン38を下降移動させ
ると、ピストン38は、ノズル14の後端開口からノズ
ル内の収容凹所21内に侵入し、それと共に、ノズル1
4は、金型6方向に移動する。そのような動きをさせる
には、スプリング50の力を、スプリング30およびス
プリング20の力よりも強く設定しておくことが必要で
ある。ノズル14の先端62が、金型6の注入口24に
当接した後、さらにピストン38を下降移動させれば、
ピストン38は、ノズル14内の成形材料22に圧力を
加え、成形材料22をノズル14から、シート状部材7
0および注入口24を通して、金型6内のキャビティ4
内に押し出し、注入成形を行う(図1の左半分に示す型
締め位置)。
ると、ピストン38は、ノズル14の後端開口からノズ
ル内の収容凹所21内に侵入し、それと共に、ノズル1
4は、金型6方向に移動する。そのような動きをさせる
には、スプリング50の力を、スプリング30およびス
プリング20の力よりも強く設定しておくことが必要で
ある。ノズル14の先端62が、金型6の注入口24に
当接した後、さらにピストン38を下降移動させれば、
ピストン38は、ノズル14内の成形材料22に圧力を
加え、成形材料22をノズル14から、シート状部材7
0および注入口24を通して、金型6内のキャビティ4
内に押し出し、注入成形を行う(図1の左半分に示す型
締め位置)。
【0035】金型6のキャビティ4内に成形材料22の
充填が完了した後は、ノズル14を前記と逆方向(上昇
方向)に移動させ、注入成形の1サイクルが完了する。
本実施例の注入成形装置2では、キャビティ4内のみ成
らず、ノズル14の周囲、およびピストン38の周囲ま
でも真空状態とするために、注入成形時のエア混入を大
幅に低減することができる。また、本実施例の注入成形
装置では、特別な駆動源を用いることなく、ピストン3
8を下降移動させるための駆動用圧力シリンダのみで、
注入成形前に、キャビティ内を真空状態とするための密
閉空間60および/または56を作ることができる。
充填が完了した後は、ノズル14を前記と逆方向(上昇
方向)に移動させ、注入成形の1サイクルが完了する。
本実施例の注入成形装置2では、キャビティ4内のみ成
らず、ノズル14の周囲、およびピストン38の周囲ま
でも真空状態とするために、注入成形時のエア混入を大
幅に低減することができる。また、本実施例の注入成形
装置では、特別な駆動源を用いることなく、ピストン3
8を下降移動させるための駆動用圧力シリンダのみで、
注入成形前に、キャビティ内を真空状態とするための密
閉空間60および/または56を作ることができる。
【0036】また、本実施例では、図2,4に示すよう
に、ノズルチャンバー部材28と金型6との間に、成形
材料の透過が可能なシート状部材70が装着してあるの
で、そのシート状部材70を透過して成形材料がキャビ
ティ4内に注入され、注入成形後の注入口回りのバリ7
2は、シート状部材70に付着し、シート状部材70が
ノズル14の軸方向と略直角方向Aに送られることによ
り、除去される。
に、ノズルチャンバー部材28と金型6との間に、成形
材料の透過が可能なシート状部材70が装着してあるの
で、そのシート状部材70を透過して成形材料がキャビ
ティ4内に注入され、注入成形後の注入口回りのバリ7
2は、シート状部材70に付着し、シート状部材70が
ノズル14の軸方向と略直角方向Aに送られることによ
り、除去される。
【0037】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、前記実施例では、注入成形装置
について本発明の構造を適用した場合について説明した
が、本発明は、注入成形装置のみでなく、トランスファ
成形装置あるいはその他の成形装置などのように、成形
材料を金型のキャビティ内に注入して成形する成形装置
全てに対して適用することができる。
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、前記実施例では、注入成形装置
について本発明の構造を適用した場合について説明した
が、本発明は、注入成形装置のみでなく、トランスファ
成形装置あるいはその他の成形装置などのように、成形
材料を金型のキャビティ内に注入して成形する成形装置
全てに対して適用することができる。
【0038】また、上記実施例では、ピストンチャンバ
ー部材46の下端面がピストン14の上端面に当接し、
Oリング54が潰されることにより、ピストン用密閉空
間56を密閉しているが、本発明は、これに限定されな
い。たとえば、プレート44をピストンチャンバー部材
とみなし、これとノズルプレート18(温調ジャケット
16も、広い意味でのノズルプレートと言える)との当
接面間に、シール部材としてのOリングなどを装着し、
ピストン用密閉空間56を密閉しても良い。
ー部材46の下端面がピストン14の上端面に当接し、
Oリング54が潰されることにより、ピストン用密閉空
間56を密閉しているが、本発明は、これに限定されな
い。たとえば、プレート44をピストンチャンバー部材
とみなし、これとノズルプレート18(温調ジャケット
16も、広い意味でのノズルプレートと言える)との当
接面間に、シール部材としてのOリングなどを装着し、
ピストン用密閉空間56を密閉しても良い。
【0039】さらに、上記実施例では、ノズル14に貫
通孔58を形成し、ノズル用密閉空間60とピストン用
密閉空間56とを連通したが、ノズル以外の部材に貫通
孔を形成して、これらを連通させることも考えられる。
さらにまた、ノズル用密閉空間60部分に、排気管を接
続し、真空引きすることも考えられる。
通孔58を形成し、ノズル用密閉空間60とピストン用
密閉空間56とを連通したが、ノズル以外の部材に貫通
孔を形成して、これらを連通させることも考えられる。
さらにまた、ノズル用密閉空間60部分に、排気管を接
続し、真空引きすることも考えられる。
【0040】
【発明の効果】本発明の注入成形装置によれば、キャビ
ティへの注入前に、キャビティ内のみ成らず、ノズル周
囲、好ましくはピストン周囲までも真空状態とするため
に、注入成形時のエア混入を大幅に低減することができ
る。また、本発明の注入成形装置では、特別な駆動源を
用いることなく、注入成形前に、キャビティ内を真空状
態とすることができる。
ティへの注入前に、キャビティ内のみ成らず、ノズル周
囲、好ましくはピストン周囲までも真空状態とするため
に、注入成形時のエア混入を大幅に低減することができ
る。また、本発明の注入成形装置では、特別な駆動源を
用いることなく、注入成形前に、キャビティ内を真空状
態とすることができる。
【0041】ノズルチャンバー部材と金型との間に、成
形材料の透過が可能なシート状部材が装着してある場合
には、そのシート状部材を透過して成形材料がキャビテ
ィ内に注入され、注入成形後の注入口回りのバリは、シ
ート状部材に付着し、シート状部材が前記ノズルの軸方
向と略直角方向に送られることにより、除去される。
形材料の透過が可能なシート状部材が装着してある場合
には、そのシート状部材を透過して成形材料がキャビテ
ィ内に注入され、注入成形後の注入口回りのバリは、シ
ート状部材に付着し、シート状部材が前記ノズルの軸方
向と略直角方向に送られることにより、除去される。
【0042】本発明では、シート状部材を、ノズルチャ
ンバー部材と金型との間に装着した場合でも、ノズルチ
ャンバー部材と金型との当接面に、シール部材を装着す
ることにより、シート状部材を通しての真空引きの劣化
を防止することができる。
ンバー部材と金型との間に装着した場合でも、ノズルチ
ャンバー部材と金型との当接面に、シール部材を装着す
ることにより、シート状部材を通しての真空引きの劣化
を防止することができる。
【図1】図1は本発明の一実施例に係る注入成形装置の
概略断面図である。
概略断面図である。
【図2】図2は図1に示す注入成形装置の要部断面図で
ある。
ある。
【図3】図3は図2に示すIII−III線に沿うシート状部
材の要部平面図である。
材の要部平面図である。
【図4】図4は注入成形後の注入口回りのバリの除去方
法を示す断面図である。
法を示す断面図である。
2… 注入成形装置 4… キャビティ 6… 金型 8… 上型 10… 下型 12,34,48,54,66,68… Oリング 14… ノズル 16… 温調ジャケット 18… ノズルプレート 20,30,50… スプリング 21… 収容凹部 22… 成形材料 24… 注入口 26,42… ロッド 28… ノズルチャンバ部材 32,52… ストッパ部材 36… ピストンプレート 38… ピストン 40… シリンダロッド 44… プレート 46… ピストンチャンバ部材 56… ピストン用密閉空間 58… 貫通孔 60… ノズル用密閉空間 62… ノズル先端 64… 軸孔 70… シート状部材 72… バリ 74… 排気管 76… 真空ポンプ
Claims (4)
- 【請求項1】 成形材料が注入されるキャビティ(4)を
有する金型(6)と、前記金型(6)の注入口(24)に当接し、
前記キャビティ(4)に注入される前の成形材料が内部に
収容されるノズル(14)と、 前記ノズル(14)内に収容された成形材料に圧力を加え
て、ノズル(14)から前記金型(6)のキャビティ(4)内に成
形材料を注入させるためのピストン(38)と、 前記ノズル(14)の外周に装着され、前記ピストン(38)が
前記ノズル(14)内に挿入されない状態で、前記金型(6)
の注入口(24)に前記ノズル(14)が接触しないように保持
するノズルプレート(18)と、 前記ノズルプレート(18)の金型側で、前記ノズル(14)の
外周に軸方向移動自在に装着されるノズルチャンバー部
材(28)と、 前記ピストン(38)の外周に、軸方向移動自在に装着さ
れ、前記ピストン(38)が前記ノズル(14)方向に移動した
状態で、前記ピストン(38)が前記ノズル(14)内に挿入さ
れる前に、前記ノズル(14)またはノズルプレート(18)に
接触し、前記ノズルプレート(18)を前記金型方向に押し
下げ、前記ノズルチャンバー部材(28)を前記金型(6)の
注入口(24)の周囲に当接させるピストンチャンバー部材
(46)と、 前記ピストンチャンバー部材(46)が、前記ノズル(14)ま
たはノズルプレート(18)に当接し、前記ノズル(14)が前
記金型(6)の注入口(24)に当接する前に、前記ノズルチ
ャンバー部材(28)が前記金型(6)の注入口(24)の周囲に
当接した状態で、前記キャビティ(4)に連通するノズル
チャンバー部材内密閉空間(60)を排気する排気手段(76)
とを有する注入成形装置。 - 【請求項2】 前記ノズルチャンバー部材(28)と金型
(6)との間には、成形材料の透過が可能なシート状部材
(70)が、1回の注入成形毎に、前記ノズル(14)の軸方向
と略直角方向に送り移動可能に装着してあり、前記ノズ
ルチャンバー部材(28)およびノズル(14)は、当該シート
部材(70)を介して、前記金型(6)に当接するように構成
してある請求項1に記載の注入成形装置。 - 【請求項3】 前記ノズルチャンバー部材(28)および金
型(6)の両当接面の少なくともいずれか一方には、前記
ノズルチャンバー部材内密閉空間(60)を密閉するための
シール部材(66,68)が装着してある請求項1または2に
記載の注入成形装置。 - 【請求項4】 前記ノズルチャンバー部材内密閉空間(6
0)と、ピストンチャンバー部材内密閉空間(56)とは、前
記ノズル(14)に形成してある貫通孔(58)を通して連通可
能になっており、前記ピストンチャンバー部材内密閉空
間(56)が、前記排気手段(76)により排気されるように構
成してある請求項1〜3のいずれかに記載の注入成形装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26875094A JPH08127044A (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 注入成形装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26875094A JPH08127044A (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 注入成形装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08127044A true JPH08127044A (ja) | 1996-05-21 |
Family
ID=17462823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26875094A Pending JPH08127044A (ja) | 1994-11-01 | 1994-11-01 | 注入成形装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08127044A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008155647A3 (en) * | 2007-06-21 | 2009-02-19 | Sinergetic S R L | Method and means for moulding by injection or extrusion |
KR101317676B1 (ko) * | 2013-05-27 | 2013-10-15 | 김현근 | 액상실리콘 진공성형장치 |
-
1994
- 1994-11-01 JP JP26875094A patent/JPH08127044A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008155647A3 (en) * | 2007-06-21 | 2009-02-19 | Sinergetic S R L | Method and means for moulding by injection or extrusion |
KR101317676B1 (ko) * | 2013-05-27 | 2013-10-15 | 김현근 | 액상실리콘 진공성형장치 |
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