JPH0812632A - グリシンの精製法 - Google Patents

グリシンの精製法

Info

Publication number
JPH0812632A
JPH0812632A JP6145997A JP14599794A JPH0812632A JP H0812632 A JPH0812632 A JP H0812632A JP 6145997 A JP6145997 A JP 6145997A JP 14599794 A JP14599794 A JP 14599794A JP H0812632 A JPH0812632 A JP H0812632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glycine
resin
aqueous solution
impurities
exchange resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6145997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3205177B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Fukuda
一弘 福田
Daisuke Ura
大輔 浦
Mitsuo Koito
光男 小糸
Nobuhiro Fukuhara
信裕 福原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP14599794A priority Critical patent/JP3205177B2/ja
Publication of JPH0812632A publication Critical patent/JPH0812632A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3205177B2 publication Critical patent/JP3205177B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 グリシン水溶液を弱塩基性または中塩基性陰
イオン交換樹脂で処理した後、弱酸性陽イオン交換樹脂
で処理することを特徴とするグリシンの精製法。 【効果】 不純物を含有する粗グリシン水溶液から簡便
に不純物を除去することが可能になり、通常の晶析操作
によって、不純物の極めて少ないグリシン結晶を得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグリシンの精製法に関
し、詳しくは、粗グリシン水溶液を弱塩基性または中塩
基性陰イオン交換樹脂で処理した後、さらに弱酸性陽イ
オン交換樹脂で処理することにより、不純物の極めて少
ないグリシンを得る方法に関する。グリシンはアミノ酸
の一種であり、食品添加剤として、あるいは農薬、医薬
の原料として広く使用されている有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、グリシンの製造法としては、主と
して(1)モノクロル酢酸のアミノ化法、(2)ストレ
ッカー法、(3)ヒダントイン法等が知られている。モ
ノクロル酢酸のアミノ化法は、モノクロル酢酸とアンモ
ニアからグリシンを合成する方法で、原料が高価であ
る。ストレッカー法は青酸とホルムアルデヒドから合成
できるグリコロニトリルと、アンモニアを反応させて得
られるグリシノニトリルを、水酸化ナトリウム等のアル
カリで加水分解してグリシンのアルカリ金属塩を得る方
法である。ヒダントイン法は、青酸とホルムアルデヒド
から合成できるグリコロニトリルと、アンモニア、炭酸
ガスを水の存在下に反応させ、ヒダントインを製造し、
その加水分解によりグリシンを製造する方法である。ま
た、ヒダントイン法において、ヒダントインの加水分解
を行わずに、直接グリシンを得る方法は直接ヒダントイ
ン法として知られている。
【0003】一般に、この様にして得られた粗グリシン
水溶液は、原料または中間生成物の縮重合等によって黄
色〜茶褐色に着色している。このような粗グリシン水溶
液からグリシンを精製する方法としては、一般に、粗グ
リシンの水溶液を活性炭あるいは陰イオン交換樹脂で処
理する方法、アルコールを使用した晶析による方法等が
知られている。
【0004】特公昭54−1686では、ストレッカー
法、モノクロル酢酸法、グリシノニトリルとケトンから
合成したオキサゾリジンを加水分解する方法等で得られ
るグリシンについて、pH7以下の粗グリシン水溶液を
50℃以下で弱塩基性陰イオン交換樹脂もしくは中塩基
性陰イオン交換樹脂で処理するグリシンの精製法が開示
されている。その中で、活性炭による脱色だけでは、精
製の効果が充分でないことも記載されている。活性炭処
理の後に得られたグリシン結晶は白色であっても、濃硫
酸を添加すると着色が見られ、活性炭処理では有機性不
純物が完全には除去されないのである。粗グリシン水溶
液を活性炭で処理した場合、処理直後は無色透明であっ
ても、濃縮のために加熱すると再び着色し、高純度のグ
リシンを得るためには再結晶を繰り返す必要がある。ま
た、活性炭で処理する場合、活性炭の使用量が多量であ
ることが記載されている。
【0005】特開平4−226949では、グリシン水
溶液をpH6以下に調整した後、活性炭で処理するグリ
シンの精製法が開示されている。この方法によれば、活
性炭の使用量が大幅に軽減できる。
【0006】特開平6−65168では、直接ヒダント
イン法による反応液から得たグリシン結晶を水で再溶解
し、該溶解液に、水に可溶性の有機溶媒を添加すること
により、グリシンを再結晶させるグリシンの精製法が開
示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来知られているグリ
シンの精製法は、グリシン水溶液からの脱色に焦点が当
てられており、そのような方法によれば、確かに着色の
ないグリシン結晶を得ることができるが、微量不純物の
存在については全く述べられていない。
【0008】従来のように、活性炭あるいは陰イオン交
換樹脂で処理したグリシン水溶液は着色がなく、そのよ
うなグリシン水溶液から晶出して単離したグリシンは、
外観は白色であるが、微量不純物に着目すると、そのよ
うな不純物は完全には除去されていない。
【0009】特公昭54−1686に示されるように、
活性炭による脱色だけでは、精製の効果が充分でなく、
活性炭処理の後に得られたグリシン結晶は白色であって
も、濃硫酸を添加すると着色が見られ、活性炭処理では
有機性不純物が完全には除去されない。このことは、白
色グリシン中の微量不純物の存在を示唆するものであ
る。
【0010】本発明者らは、グリシンの微量不純物分析
法として、イソチオシアン酸フェニル(以下、PITC
と略する)による不純物のフェニルチオカルバミル(以
下、PTCと略する)誘導体化−HPLC分析を行っ
た。PITC により、一級アミンおよび二級アミンは
PTC化されるため、一級および二級アミンを官能基と
して持つ不純物はPTC誘導体となる。このPTC誘導
体のHPLC分析を行うことによって、不純物の分析が
可能である。
【0011】このような方法で、従来の精製法で精製さ
れたグリシン結晶について微量不純物分析を行ったとこ
ろ、従来の精製法では微量不純物の除去が充分でないこ
とが判明した。
【0012】特公昭54−1686に示されるような、
pH7以下の粗グリシン水溶液を50℃以下で、弱塩基
性陰イオン交換樹脂もしくは中塩基性陰イオン交換樹脂
で処理するグリシンの精製法においても、微量不純物の
除去は完全ではない。
【0013】本発明者らは、モノクロル酢酸法で得たグ
リシン結晶の水溶液を、特公昭54−1686に示され
るように、50℃以下で、弱塩基性および中塩基性陰イ
オン交換樹脂で処理したものについて、PTC化分析を
行ったところ、アミン成分が除去されずに不純物として
存在していることが判明した。このことは、アミン成分
は負電荷を持たないため、弱塩基性および中塩基性陰イ
オン交換樹脂に吸着されず、グリシンとともに樹脂を素
通りで通過したことを意味する。この様に、弱塩基性あ
るいは中塩基性陰イオン交換樹脂による精製だけでは、
脱色効果はあっても、微量不純物を完全には除去できな
いのである。
【0014】このように、公知の方法ではグリシン中の
微量不純物を完全には除去できないのが現状である。こ
のようなグリシンを、食品添加物あるいは医薬品として
そのまま使用することは不適切である。
【0015】本発明の目的は、微量不純物の極めて少な
いグリシンを得る方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、グリシン
の精製法について鋭意検討した結果、粗グリシン水溶液
を弱塩基性または中塩基性陰イオン交換樹脂で処理し、
さらに弱酸性陽イオン交換樹脂で処理することにより、
不純物の極めて少ないグリシンが得られることを見い出
し本発明を完成した。
【0017】すなわち、本発明は、粗グリシン水溶液を
弱塩基性または中塩基性陰イオン交換樹脂で処理した
後、さらに弱酸性陽イオン交換樹脂で処理することによ
り、不純物の極めて少ないグリシンを得ることを特徴と
するグリシンの精製法である。
【0018】本発明によれば、グリシン水溶液の脱色は
もちろん、従来の精製法では除去できなかった微量不純
物までも除去することが可能である。
【0019】本発明に適用されるグリシン水溶液は、何
れの製法で得られた粗グリシンの水溶液であってもよい
が、グリシン水溶液の濃度は、33%以下で樹脂処理さ
れる。グリシン濃度は、操作温度における飽和濃度以下
であればよいが、33%を超える濃度にするためには、
樹脂を70℃以上に保温する必要があり、樹脂の耐熱性
の問題上好ましくない。グリシン水溶液のpHは、樹脂
の安定域であれば問題ないが、通常5〜9である。
【0020】本発明において、粗グリシン水溶液は、弱
塩基性あるいは中塩基性陰イオン交換樹脂で処理した
後、弱酸性陽イオン交換樹脂で再度処理される。これら
の樹脂による処理は、粗グリシン水溶液に所定量の樹脂
を添加するバッチ式でもよいが、樹脂を塔に充填して通
液を行う樹脂塔式の方が実用的である。樹脂塔式の場合
は2種類の樹脂塔を直列に接続して、粗グリシン水溶液
を連続して通液することができる。グリシンは弱塩基
性、中塩基性陰イオン交換樹脂、弱酸性陽イオン交換樹
脂によっては吸着されないので、バッチ式の場合は上清
を回収すれば不純物の極めて少ないグリシン水溶液を得
ることができる。また、樹脂塔式の場合は樹脂通過液が
精製グリシン水溶液となる。
【0021】本発明に適用される弱塩基性あるいは中塩
基性陰イオン交換樹脂、および弱酸性陽イオン交換樹脂
としては市販品が使用できる。弱塩基性あるいは中塩基
性陰イオン交換樹脂、および弱酸性陽イオン交換樹脂で
はグリシンの吸着損失はほとんどない。強塩基性陰イオ
ン交換樹脂および強酸性陽イオン交換樹脂はグリシンを
吸着するため、使用できない。
【0022】弱塩基性あるいは中塩基性陰イオン交換樹
脂の例としては、商品名で、アンバーライト IRA−
93(オルガノ(株))、ダイヤイオン WA20、W
A30 (三菱化成(株))、レバチット MP64
(バイエル(株))等が挙げられる。交換基の形は遊離
塩基型(OH 型)として使用する。
【0023】弱酸性陽イオン交換樹脂の例としては、商
品名で、アンバ−ライト IRC−76(オルガノ
(株))、ダイヤイオン WK10、WK20(三菱化
成(株))、レバチット CNP80(バイエル
(株))等が挙げられる。また、レバチット TP20
7、TP208(バイエル(株))のようなキレート樹
脂も弱酸性陽イオン交換樹脂として使用できる。交換基
の形はH型として使用する。
【0024】なお、これらの樹脂を初めて使用する場合
には、樹脂由来の不純物がグリシンに混入するのを防ぐ
ため、樹脂の前処理と水洗を充分に行っておく必要があ
る。樹脂の使用量は、粗グリシン水溶液中の不純物の種
類と量によって変化するが、通常、処理するグリシン1
kgに対し、樹脂50〜2000mlの範囲、好ましく
は200〜1000mlの範囲である。
【0025】樹脂処理は、弱塩基性あるいは中塩基性陰
イオン交換樹脂の次に弱酸性陽イオン交換樹脂の順で行
わなければならない。塩基性陰イオン交換樹脂は不安定
であるため、交換基であるアミンが脱離しやすく、樹脂
由来の不純物として処理液中に混入する可能性があるた
めである。その様な場合でも、その後で弱酸性陽イオン
交換樹脂で処理すれば、不純物は除去されるのである。
【0026】ストレッカー法あるいはヒダントイン法な
どでグリシンを合成する場合、水酸化ナトリウム等のア
ルカリで加水分解すると、グリシンのアルカリ金属塩が
生成するため、H型の弱酸性陽イオン交換樹脂で処理し
て粗グリシンの水溶液を得ることは公知の技術である。
この様な粗グリシン水溶液に対して特公昭54−168
6を適用することができるが、その場合は弱酸性陽イオ
ン交換樹脂の次に弱塩基性陰イオン交換樹脂で処理する
ことになり、本発明の方法とは異なる。
【0027】樹脂処理時の温度は常温でよいが、必要で
あれば加温してもよい。ただし、加温の場合は70℃以
下で行わなければならない。これは樹脂の耐熱性の問題
によるものである。
【0028】樹脂処理の時間はバッチ式の場合、3〜6
0分間、好ましくは6〜30分間である。
【0029】樹脂塔式で処理する場合、樹脂塔への通液
速度は液空間速度(l/l−樹脂/Hr)で1〜20の
範囲、好ましくは2〜10の範囲である。
【0030】樹脂の不純物吸着能が飽和に達した時に
は、適当な再生剤を用いて再生を行えば、樹脂を繰り返
し使用できる。例えば、OH型の弱塩基性陰イオン交換
樹脂の再生には水酸化ナトリウム水溶液を通液して再生
できる。また、H型の弱酸性陽イオン交換樹脂の再生に
は希塩酸を通液して再生できる。
【0031】本発明によって得られた精製グリシン水溶
液から、通常の方法に従ってグリシンを晶出させれば、
微量不純物の極めて少ない高純度のグリシン結晶を得る
ことができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。 実施例1 モノクロル酢酸とアンモニアから製造した粗グリシン結
晶を18Wt%水溶液(pH6.2)とし、該水溶液1
000mlを弱塩基性陰イオン交換樹脂アンバーライト
IRA−93(商品名 オルガノ(株))(OH型)5
0mlを充填した樹脂塔に通液した後、弱酸性陽イオン
交換樹脂ダイヤイオン WK20(商品名 三菱化成
(株))(H型)50mlを充填した樹脂塔に通液し
た。操作温度は25℃、通液の液空間速度は4(l/l
/Hr)で行った。樹脂処理1段目の弱塩基性陰イオン
交換樹脂通過液中に存在する不純物をイソチオシアン酸
フェニル(以下、PITCと略する)によりフェニルチ
オカルバミル(以下、PTCと略する)化し、HPLC
分析(カラム;YMC社(株) ODS A−312
(商品名),φ6×150mm)を行ったところ、粗グ
リシン中に存在した不純物5成分のうち3成分は、ほぼ
除去されていたが、1成分は除去率約90%程度、残る
1成分は全く除去されていなかった。樹脂処理2段目の
弱酸性陽イオン交換樹脂通過液中の不純物を同様に分析
したところ、粗グリシン中に存在した不純物5成分は全
て除去されたことが確認された。結果を表1に示す。な
お、グリシン中の不純物抽出方法、抽出不純物のPTC
化、PTC化物のHPLC分析条件は次の通りである。
【0033】グリシン中の不純物抽出方法 50gのグリシン(水溶液の場合はグリシン50g分の
水溶液を減圧乾固したもの)を100gの純水に加温溶
解し、室温まで放冷した後メタノール 150mlを添
加する。撹拌しながら5℃で20分間晶析した後、減圧
濾過により濾液を得る。濾液を減圧乾固して得られる乾
固物に純水5mlを加えて溶解し、これにメタノール1
0mlを加える。撹拌しながら5℃で20分間晶析した
後、減圧濾過により濾液を得る。濾液を減圧乾固して得
られる乾固物を抽出不純物とする。
【0034】抽出不純物のPTC化 抽出不純物の乾固物を5mlの純水に溶解する。乾固物
量として40mg 相当を含む溶液に、無水炭酸ナトリ
ウム27mg、純水10ml、アセトニトリル6.7m
l、PITC67μlを加えて、50℃で30分間反応
する。30分後、反応液を氷冷した後、65%(V/
V)アセトニトリルで2倍に希釈する。
【0035】PTC 化不純物の HPLC 分析条件 カラム;YMC社(株) ODS A−312(商品
名) φ6×150mm 溶離液;A CH3CN/0.1M 酢酸アンモニウム
=1/9(V/V) B CH3CN/0.1M 酢酸アンモニウム=9/1
(V/V) システム;Waters PICO TAG アミノ酸
分析計 グラジエント;リニアグラジエント 0→25min B= 1→50% 25→35min B=50→99% 35→60min B=99% 流速 ;0.9ml/min 温度 ;30℃ 検出 ;UV254nm(Waters 484 チ
ューナブル UV/VIS 検出器) Injection Volume;20μl
【0036】実施例2 モノクロル酢酸とアンモニアから製造した粗グリシン結
晶を33Wt%水溶液(70℃、pH6.2)とし、該
水溶液1000mlを中塩基性陰イオン交換樹脂レバチ
ットMP64(商品名 バイエル(株))(OH 型)
300mlを充填した樹脂塔に通液した後、弱酸性陽イ
オン交換樹脂レバチットTP208(商品名 バイエル
(株))(H 型)300mlを充填した樹脂塔に通液
した。なお、樹脂塔を温水ジャケットにより70℃に保
ち、通液の液空間速度は4(l/l/Hr)で通液し
た。樹脂処理1段目の中塩基性陰イオン交換樹脂通過液
中に存在する不純物を PITCによりPTC化し、H
PLC分析(カラム;YMC社(株) ODS Aー3
12(商品名),φ6×150mm)を行ったところ、
粗グリシン中に存在した不純物5成分のうち3成分は、
ほぼ除去されていたが、1成分は除去率 85%程度、
残る1成分は全く除去されていなかった。樹脂処理2段
目の弱酸性陽イオン交換樹脂通過液中の不純物を同様に
分析したところ、粗グリシン中に存在した不純物5成分
は全て除去されたことが確認された。結果を表2に示
す。なお、不純物抽出操作、抽出不純物のPTC 化、
PTC化物のHPLC分析条件は実施例1と同様であ
る。
【0037】
【表1】 粗グリシン中に存在した不純物の各成分量を100%と
した場合の、樹脂通過後の残存率を示す 弱塩基性陰イオン交換樹脂;アンバーライトIRA−9
3(商品名 オルガノ(株)) 弱酸性陽イオン交換樹脂;ダイヤイオン WK20(商
品名 三菱化成(株))
【0038】
【表2】 粗グリシン中に存在した不純物の各成分量を100%と
した場合の、樹脂通過後の残存率を示す 中塩基性陰イオン交換樹脂;レバチット MP64(商
品名 バイエル(株)) 弱酸性陽イオン交換樹脂;レバチット TP208(商
品名 バイエル(株))
【0039】
【発明の効果】本発明によって不純物を含有する粗グリ
シン水溶液から簡便に不純物を除去することが可能にな
った。本発明の方法で粗グリシン水溶液を処理して得ら
れる精製グリシン水溶液から、通常の晶析操作によっ
て、不純物の極めて少ないグリシン結晶を得ることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福原 信裕 福岡県大牟田市浅牟田町30 三井東圧化学 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリシン水溶液を弱塩基性または中塩基性
    陰イオン交換樹脂で処理した後、弱酸性陽イオン交換樹
    脂で処理することを特徴とするグリシンの精製法。
  2. 【請求項2】グリシン水溶液が、モノクロル酢酸とアン
    モニアを反応して得られたグリシンを含有するグリシン
    水溶液である請求項1に記載の方法。
JP14599794A 1994-06-28 1994-06-28 グリシンの精製法 Expired - Fee Related JP3205177B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14599794A JP3205177B2 (ja) 1994-06-28 1994-06-28 グリシンの精製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14599794A JP3205177B2 (ja) 1994-06-28 1994-06-28 グリシンの精製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0812632A true JPH0812632A (ja) 1996-01-16
JP3205177B2 JP3205177B2 (ja) 2001-09-04

Family

ID=15397773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14599794A Expired - Fee Related JP3205177B2 (ja) 1994-06-28 1994-06-28 グリシンの精製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3205177B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2375302A (en) * 2001-05-10 2002-11-13 Arnold Beckett Dope safe nutraceutical products
JP2005343812A (ja) * 2004-04-07 2005-12-15 Asahi Kasei Chemicals Corp アミノ酸の精製方法
WO2008001837A1 (en) * 2006-06-28 2008-01-03 Kyowa Hakko Bio Co., Ltd. Method for purification of oligopeptide
JP2016094369A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 株式会社日本触媒 グリシンの製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2375302A (en) * 2001-05-10 2002-11-13 Arnold Beckett Dope safe nutraceutical products
JP2005343812A (ja) * 2004-04-07 2005-12-15 Asahi Kasei Chemicals Corp アミノ酸の精製方法
WO2008001837A1 (en) * 2006-06-28 2008-01-03 Kyowa Hakko Bio Co., Ltd. Method for purification of oligopeptide
JP2016094369A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 株式会社日本触媒 グリシンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3205177B2 (ja) 2001-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4956471A (en) Process for isolating and purifying amino acids
US7365227B2 (en) Process for the preparation of gabapentin
US5254729A (en) Method for purifying glycine
JP3205177B2 (ja) グリシンの精製法
JPH0789914A (ja) オルニチンと酸性アミノ酸類又はケト酸類との塩の製造法
DE3013701C2 (ja)
JPH0549928A (ja) 活性炭の再生方法
US4582928A (en) Process for producing optically active phenylalanine
JPH0393753A (ja) α―アミノ酸の製造方法
JPH0393757A (ja) α―アミノ酸の製造方法
JP4548756B2 (ja) アミノ酸アミドの精製法
JP2003212829A (ja) グリシンの精製方法
JPH07233147A (ja) 精製l−ヒドロキシプロリンの製造法
JP2907582B2 (ja) グリシンの精製方法
JPS604168A (ja) トリプトフアンの晶析法
JP4384748B2 (ja) 光学活性2−ピペラジンカルボン酸の製造法
JPH03190851A (ja) グリシンの脱色方法
JPH0395145A (ja) α―アミノ酸の製造方法
US5206413A (en) Method for preparing α-L-aspartyl-L-phenylalanine methyl ester
JPH0267256A (ja) カルニチンおよびカルニチンニトリルの単離精製法
JP2505487B2 (ja) 光学活性リジンのラセミ化法
JPH02157252A (ja) グリシンの着色防止方法
JPS626702B2 (ja)
JPS62114968A (ja) 光学活性α−アミノ−ε−カプロラクタムの製法
JPS60184054A (ja) 光学活性リジンの精製方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees