JPH08123566A - 基準電圧発生回路および半導体装置の製造方法 - Google Patents

基準電圧発生回路および半導体装置の製造方法

Info

Publication number
JPH08123566A
JPH08123566A JP7133257A JP13325795A JPH08123566A JP H08123566 A JPH08123566 A JP H08123566A JP 7133257 A JP7133257 A JP 7133257A JP 13325795 A JP13325795 A JP 13325795A JP H08123566 A JPH08123566 A JP H08123566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
node
threshold voltage
effect transistor
field effect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP7133257A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Hida
洋一 飛田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP7133257A priority Critical patent/JPH08123566A/ja
Priority to TW084107236A priority patent/TW272329B/zh
Priority to KR1019950027337A priority patent/KR0185788B1/ko
Priority to US08/522,439 priority patent/US5646516A/en
Publication of JPH08123566A publication Critical patent/JPH08123566A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/02Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having potential barriers; including integrated passive circuit elements having potential barriers
    • H01L27/04Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components specially adapted for rectifying, oscillating, amplifying or switching and having potential barriers; including integrated passive circuit elements having potential barriers the substrate being a semiconductor body
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05FSYSTEMS FOR REGULATING ELECTRIC OR MAGNETIC VARIABLES
    • G05F3/00Non-retroactive systems for regulating electric variables by using an uncontrolled element, or an uncontrolled combination of elements, such element or such combination having self-regulating properties
    • G05F3/02Regulating voltage or current
    • G05F3/08Regulating voltage or current wherein the variable is dc
    • G05F3/10Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics
    • G05F3/16Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices
    • G05F3/20Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices using diode- transistor combinations
    • G05F3/24Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices using diode- transistor combinations wherein the transistors are of the field-effect type only
    • G05F3/242Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices using diode- transistor combinations wherein the transistors are of the field-effect type only with compensation for device parameters, e.g. channel width modulation, threshold voltage, processing, or external variations, e.g. temperature, loading, supply voltage
    • G05F3/247Regulating voltage or current wherein the variable is dc using uncontrolled devices with non-linear characteristics being semiconductor devices using diode- transistor combinations wherein the transistors are of the field-effect type only with compensation for device parameters, e.g. channel width modulation, threshold voltage, processing, or external variations, e.g. temperature, loading, supply voltage producing a voltage or current as a predetermined function of the supply voltage

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Control Of Electrical Variables (AREA)
  • Dram (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源電圧に依存せずかつ温度依存性の極めて
小さな基準電圧を発生する回路を提供することを目的と
する。 【構成】 MOSトランジスタQ3は、ダイオードモー
ドで動作し、電源電圧Vccからそのしきい値電圧の絶
対値低い電圧をMOSトランジスタQ1のゲートへ与え
る。MOSトランジスタQ1が飽和領域で動作し、MO
SトランジスタQ3およびQ1のしきい値電圧の差に比
例する電流を出力ノード2へ供給する。MOSトランジ
スタQ4が、またダイオードモードで動作し、そのしき
い値電圧に等しい電圧をMOSトランジスタQ2のゲー
トへ与える。MOSトランジスタQ2が飽和領域で動作
し、このゲート−ソース間電圧としきい値電圧の差に比
例する電流を放電する。MOSトランジスタQ1および
Q2を流れる電流は等しい。したがって、しきい値電圧
の温度依存性が相殺され、温度依存性の極めて少ない出
力電圧V0が出力ノード2に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置におけ
る、所定の電圧レベルの基準電圧を発生する回路および
その構成要素の製造方法に関し、特に、基準電圧の外部
電源電圧および動作温度に対する依存性を少なくする構
成およびその構成要素の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路内で、外部電源電圧に依
存しない一定の電圧レベルの基準電圧が必要とされる場
合がある。このような場合として以下のような場合があ
る。高密度・高集積化のために、構成要素である半導体
素子が微細化される。微細化された半導体素子は耐圧が
低下するため、このような微細化された半導体素子を構
成要素とする半導体集積回路は、その電源電圧(動作電
源電圧)を低くする必要がある。しかしながら、実用
上、外部電源電圧を低くすることができない場合があ
る。たとえば、大記憶容量DRAM(ダイナミック・ラ
ンダム・アクセス・メモリ)の場合、素子の耐圧、動作
速度および消費電力などの観点から電源電圧(動作電源
電圧)は低くされる。しかしながら、外部装置であるマ
イクロプロセサおよびロジックLSIなどはDRAMほ
どその構成要素が微細化されていないため、それらの電
源電圧はDRAMほど低くすることができない。したが
って、DRAMおよびマイクロプロセサなどを用いてシ
ステムを構築する場合、システム電源としては、マイク
ロプロセサおよびロジックLSIなどが必要とする高い
電圧レベルの電源電圧が用いられる。
【0003】システム電源すなわち外部電源電圧が比較
的高い場合、DRAMなどの低い動作電源電圧を必要と
する半導体装置においては、外部電源電圧を内部で降圧
して内部電源電圧を発生する回路が設けられる。
【0004】図40は、このような内部降圧回路を備え
る、たとえばDRAMである半導体装置の全体の構成を
概略的に示す図である。図40において、半導体装置9
00は、電源端子901に与えられる外部電源電圧EX
Vを伝達する外部電源線902と、他方電源ノード(以
下、接地ノードと称す)903に与えられる他方電源電
圧(以下、接地電圧と称す)Vssを伝達する他方電源
線(以下、接地線と称す)904と、外部電源線902
および接地線904上の電圧EXVおよびVssを両動
作電源電圧として動作し、外部電源電圧EXVを降圧し
て内部電源電圧VCIを内部電源線906上に発生する
内部降圧回路905を含む。この降圧回路905の構成
は、後に説明するが、外部電源電圧EXVの一定の範囲
内で、その変動の影響を受けない安定な内部電源電圧V
CIを発生する機能を備える。
【0005】半導体装置900はさらに、内部電源線9
06および接地線904上の電圧VCIおよびVssを
両動作電源電圧として動作する内部電源使用回路907
と、外部電源線902上の外部電源電圧EXVおよび接
地線904上の接地電圧Vssを両動作電源電圧として
動作する外部電源使用回路908を含む。この外部電源
使用回路908は、入出力端子909に接続され、外部
装置とのインタフェースの機能を備える。半導体装置9
00内部において、内部降圧回路905を用いて所定の
電圧レベルの内部電源電圧VCIを生成することによ
り、その主要構成要素である内部電源使用回路907に
含まれる素子の耐圧を保証するとともに、信号振幅低減
による動作速度の改善および低消費電力化を図る。
【0006】図41は、図40に示す内部降圧回路90
5の構成を概略的に示す図である。図41において、内
部降圧回路905は、外部電源端子901に与えられる
外部電源電圧EXVから一定の電圧レベルの基準電圧V
refを発生する基準電圧発生回路910と、内部電源
線906上の内部電源電圧VCIと基準電圧Vrefを
比較する比較回路912と、この比較回路912の出力
に従って外部電源端子901から内部電源線906へ電
流を供給するpチャネルMOSトランジスタ(絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタ)914で構成されるドライ
ブ素子914を含む。比較回路912は、その正入力に
外部電源電圧VCIを受け、負入力に基準電圧Vref
を受ける。比較回路912は、通常、差動増幅回路によ
り構成され、内部電源電圧VCIと基準電圧Vrefを
差動的に増幅する。次に動作について簡単に説明する。
【0007】基準電圧発生回路910からは、外部電源
電圧EXVに依存しない一定の電圧レベルの基準電圧V
refが発生される。内部電源線906上の内部電源電
圧VCIが、この基準電圧Vrefよりも高い場合に
は、比較回路912の出力はHレベルとなり、ドライブ
素子914はオフ状態とされる。この状態においては、
外部電源端子901から内部電源線906への電流の供
給は生じない。一方、内部電源電圧VCIが基準電圧V
refよりも低い場合には、比較回路912の出力がL
レベルとなり、ドライブ素子914がオン状態となり、
外部電源端子901から内部電源線906へ電流を供給
し、内部電源電圧VCIの電圧レベルを上昇させる。比
較回路912、ドライブ素子914および内部電源線9
06のフィードバックループにより、内部電源電圧VC
Iは基準電圧Vrefの電圧レベルに維持される。
【0008】上述のように、内部電源電圧の電圧レベル
は基準電圧Vrefにより決定されるため、内部電源使
用回路907(図40参照)の安定動作の観点からは、
基準電圧Vrefには、温度依存性が小さくかつ外部電
源電圧EXVの所定範囲内においてこの外部電源電圧E
XVに対する依存性が小さいことが要求される。
【0009】このような基準電圧は、上述の内部降圧回
路の他に種々の要素に用いられる。外部信号を入力して
内部2値信号を発生する入力回路において、この外部信
号のHおよびLの論理レベルを判別するために基準電圧
が用いられる。また、リード・オンリ・メモリ(RO
M)のように、相補性の読出データを持たない記憶装置
においては、メモリセルデータの読出増幅回路において
は、このメモリセルデータのHレベルおよびLレベルを
判別するために基準電圧が用いられる。
【0010】また、差動増幅回路に含まれる定電流素子
のバイアス電圧としても基準電圧が利用される。すなわ
ちデジタル集積回路およびアナログ集積回路いずれにお
いても基準電圧が用いられる。
【0011】図42は、たとえば特開平2−67610
号公報に示される従来の基準電圧発生回路の構成を示す
図である。基準電圧は、外部電源電圧から発生されても
よく、また内部電源電圧から発生されてもよいため、図
42においては、この外部電源電圧および内部電源電圧
両者を含むように、記号Vccで電源電圧を示す。
【0012】図42において、基準電圧発生回路は、電
源ノード1と出力ノード2の間に接続され、ノード3上
の電圧に従って電源ノード1から出力ノード2へ電流を
供給するエンハンスメント型pチャネルMOSトランジ
スタQ1と、出力ノード2と接地ノードVssの間に接
続されかつそのゲートが接地ノードに接続されるエンハ
ンスメント型pチャネルMOSトランジスタQ2と、電
源ノード1とノード3の間に接続され、ノード3の電圧
を所定電圧レベルにクランプするエンハンスメント型p
チャネルMOSトランジスタQ3と、ノード3と接地ノ
ードVssの間に接続される抵抗値R1を有する抵抗素
子R1を含む。
【0013】MOSトランジスタQ1、Q2、およびQ
3は、それぞれしきい値電圧VTP1、VTP2、およ
びVTP3を有する。MOSトランジスタQ3はそのゲ
ートおよびドレインが相互接続され、バックゲートが電
源ノード1に接続される。MOSトランジスタQ1のバ
ックゲートは電源ノード1に接続され、MOSトランジ
スタQ2のバックゲートは出力ノード2に接続される。
MOSトランジスタQ2のソースおよびバックゲートを
同一電位とすることによりバックゲート効果の影響を排
除する。次に動作について説明する。
【0014】今、MOSトランジスタQ1、Q2、およ
びQ3の導電係数βをそれぞれβ1、β2、およびβ3
とし、ノード3の電圧をV3とする。MOSトランジス
タQ1〜Q3がすべて飽和領域で動作すると仮定すれ
ば、電源ノード1の電圧がVccのとき、MOSトラン
ジスタQ1およびQ2のドレイン電流IDSは、 IDS=(β1/2)(V3−Vcc−VTP1)2 =(β2/2)(−V0−VTP2)2 …(1) で与えられる。ここで、V0は、出力ノード2の出力電
圧を示す。抵抗素子R1の抵抗値R1がMOSトランジ
スタQ3の等価抵抗値に比べて十分大きい場合には、M
OSトランジスタQ3がダイオードとして機能し、ノー
ド3の電圧V3は、 V3=Vcc+VTP3 …(2) となる。すなわち、出力ノード2に発生する電圧V0
は、式(1)および(2)から次式(3)で与えられ
る。
【0015】 V0=(β1/β2)1/2 (VTP1−VTP3)−VTP2 …(3) この式(3)から見られるように、出力電圧V0は、M
OSトランジスタQ1〜Q3のしきい値電圧VTP1〜
VTP3とMOSトランジスタQ1およびQ2の導電係
数β1およびβ2で決定され、電源電圧Vccには依存
しない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】MOSトランジスタの
しきい値電圧には温度依存性がある。すなわち、図28
に示すように、nチャネルMOSトランジスタのしきい
値電圧VTNは、温度Tが上昇するにつれて低くなり、
一方、pチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧V
TPは温度Tが上昇するにつれて高くなる。ここで、図
43において、横軸は温度Tを示し、縦軸に電圧値Vを
示す。このしきい値電圧の温度依存性から前述の式
(3)を見ると、右辺第1項はしきい値電圧VTP1お
よびVTP3の差がとられており、これらのしきい値電
圧VTP1およびVTP3の温度依存性は相殺されるた
め、この右辺第1項は温度依存性をもたず一定と考える
ことができる。しかしながら、右辺第2項には、しきい
値電圧VTP2の温度依存性がそのまま現われる。した
がって、出力電圧V0は、このしきい値電圧VTP2の
有する温度依存性に起因して温度依存性を有する。した
がって、この基準電圧発生回路からの出力電圧V0は、
動作環境温度の変化に従って変化し、安定に常時一定の
レベルに維持される基準電圧を発生することができなく
なるという問題が生じる。
【0017】また、前述の式(3)から見られるよう
に、出力電圧V0を生成するためには、少なくとも2つ
の互いに値の異なるしきい値電圧を実現する必要があ
る。通常、MOSトランジスタのしきい値電圧の調整
は、チャネル領域表面の不純物濃度を調整することによ
り行なわれる。したがって、しきい値電圧が異なる場合
は、それぞれ別々のイオン注入工程が必要とされ(それ
ぞれのしきい値電圧設定のためにイオン注入工程が必要
とされる)、半導体回路装置の製造工程数が増加し、し
たがって上述のようなしきい値電圧の差を利用する基準
電圧発生回路を容易に製造することができなくなるとい
う問題が生じる。
【0018】それゆえ、この発明の目的は、動作環境温
度の変化にもかかわらず常時一定の電圧レベルの基準電
圧を発生する基準電圧発生回路を提供することである。
【0019】この発明の他の目的は、構成要素であるM
OSトランジスタのしきい値電圧の温度依存性の影響を
受けることなく安定に一定の電圧レベルの基準電圧を発
生する基準電圧発生回路を提供することである。
【0020】この発明のさらに他の目的は、製造工程数
を増加させることなく複数の互いに異なる値のしきい値
電圧を備えるMOSトランジスタを構成要素とする半導
体装置を容易に製造することのできる方法を提供するこ
とである。
【0021】この発明のさらに他の目的は、製造工程数
を増加させることなく、しきい値電圧の差を利用する基
準電圧発生回路を製造することのできる方法を提供する
ことである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る基準電圧
発生回路は、MOSトランジスタを含み、第1の電位ノ
ードに結合され、出力ノードへ電流を供給する電流供給
手段と、MOSトランジスタを含み、電流供給手段に供
給される電流が第1の電位ノードの電圧に依存しない一
定値となるようにこの電流供給手段のMOSトランジス
タのゲート電位を調節して供給電流を設定する電流設定
手段と、MOSトランジスタを含み、この電流供給手段
の供給する電流を第2の電位ノードへ放電する手段を含
み、この第1の電位ノードの電圧に依存しない一定の基
準電圧を出力ノードに発生する電圧発生手段とを備え
る。この電圧発生手段は、出力ノードの基準電圧におけ
るMOSトランジスタのしきい値電圧の温度依存性に起
因する温度依存性を相殺する手段を含む。
【0023】請求項2に係る基準電圧発生回路は、第1
のしきい値電圧を有しかつ第1の基準電位ノードに結合
され、この第1の基準電位より第1のしきい値電圧の絶
対値だけ低い電圧を発生する第1のMOSトランジスタ
と、第1の基準電位ノードに結合され、第1のMOSト
ランジスタの発生する電圧に従って電流を出力ノードへ
供給する第2のMOSトランジスタと、第2のしきい値
電圧を有しかつ第2の基準電位ノードに結合され、第2
の基準電位から第2のしきい値電圧の絶対値だけ低い電
圧を発生する第3のMOSトランジスタと、この第3の
MOSトランジスタの発生する電圧に従って出力ノード
から電流を引抜く第4のMOSトランジスタとを備え
る。
【0024】請求項3に係る基準電圧発生回路は、第1
のしきい値電圧を有しかつ第1の基準電位ノードに結合
され、この第1の基準電位から第1のしきい値電圧の絶
対値低い電圧を発生する第1のMOSトランジスタと、
この第1の基準電位ノードに結合され、第1のMOSト
ランジスタが発生する電圧に従って内部ノードへ電流を
供給する第2のMOSトランジスタと、内部ノードと第
2の基準電位ノードとの間に接続され、第2のMOSト
ランジスタから供給された電流を第2の基準電位ノード
へ放電する第3のMOSトランジスタを含む。この第3
のMOSトランジスタは、内部ノード上の電圧とゲート
との電位差に従った電流を内部ノードから第2の基準電
位ノードへ放電する。
【0025】請求項3に係る基準電圧発生回路は、さら
に、第3のしきい値電圧を有し、内部ノードと出力ノー
ドとの間に接続され、この内部ノード上の電圧から第3
のしきい値電圧の絶対値低い電圧を出力ノードに発生す
る第4のMOSトランジスタを備える。
【0026】請求項4に係る基準電圧発生回路は、少な
くとも1個のMOSトランジスタを含み、第1の基準電
位を少なくとも1個のMOSトランジスタのしきい値電
圧の絶対値分低下させて出力する第1の素子手段と、少
なくとも1個のMOSトランジスタを含み、第1の素子
手段の出力する電圧に従って第1の基準電位ノードから
出力ノードへ電流を供給する第2の素子手段と、少なく
とも1個のMOSトランジスタを含み、第2の基準電位
を該少なくとも1個のMOSトランジスタのしきい値電
圧の絶対値分低下させて出力する第3の素子手段と、少
なくとも1個のMOSトランジスタを含み、第3の素子
手段の出力電圧に従って出力ノードの電流を放電する第
4の素子手段とを備える。
【0027】請求項5に係る基準電圧発生回路は、第1
のしきい値電圧を有し、第1の電位ノードと出力ノード
との間に設けられる第1のMOSトランジスタと、第2
のしきい値電圧を有し、出力ノードと第2の電位ノード
との間に設けられる第2のMOSトランジスタと、第3
のしきい値電圧を有し、第1の電位ノードの電圧を第3
のしきい値電圧の絶対値低下させて第1のMOSトラン
ジスタのゲートへ印加する第3のMOSトランジスタ
と、第4のしきい値電圧を有し、第2のノードの電位を
第4のしきい値電圧の絶対値低下させて第2のMOSト
ランジスタのゲートへ印加する第4のMOSトランジス
タを備える。
【0028】請求項6に係る基準電圧発生回路は、第1
のしきい値電圧を有し、第1の電源ノードと内部ノード
との間に接続される第1のMOSトランジスタと、第2
のしきい値電圧を有し、内部ノードと第2の電位ノード
との間に接続され、そのゲートに第2の電位ノードの電
圧を受ける第2のMOSトランジスタと、第3のしきい
値電圧を有し、第1の電位ノード上の電圧を第3のしき
い値電圧の絶対値低下させて第1のMOSトランジスタ
のゲートへ与える第3のMOSトランジスタと、第4の
しきい値電圧を有しかつ内部ノード上の電圧を第4のし
きい値電圧の絶対値低下させて出力する第4のMOSト
ランジスタとを備える。
【0029】請求項7に係る基準電圧発生回路は、第1
のしきい値電圧を有し、第1のノードと出力ノードとの
間に接続される第1のMOSトランジスタと、第2のし
きい値電圧を有し出力ノードと第1の電源ノードとの間
に接続される第2のMOSトランジスタと、第3のしき
い値電圧を有し、第2のノード上の電圧を第3のしきい
値電圧の絶対値低下させて第1のMOSトランジスタの
ゲートへ印加する第3のMOSトランジスタと、第4の
しきい値電圧を有し、第2の電源ノード上の電圧を第4
のしきい値電圧の絶対値低下させて第1のノードへ伝達
する第4のMOSトランジスタと、第5のしきい値電圧
を有し、第2の電源ノード上の電圧を第5のしきい値電
圧の絶対値低下させて第2のノードへ伝達する第5のM
OSトランジスタと、第6のしきい値電圧を有し、第1
の電源ノード上の電圧を第6のしきい値電圧の絶対値低
下させて第2のMOSトランジスタのゲートへ与える第
6のMOSトランジスタを備える。
【0030】請求項8に係る基準電圧発生回路は、第1
の電源ノードと出力ノードとの間に接続される、第1の
しきい値電圧を有する第1のMOSトランジスタと、出
力ノードと第2の電源ノードとの間に接続される、第2
のしきい値電圧を有する第2のMOSトランジスタと、
第3のしきい値電圧を有し、第1のノード上の電圧から
第3のしきい値電圧の絶対値低い電圧を第1のMOSト
ランジスタのゲートへ印加する第3のMOSトランジス
タと、第4のしきい値電圧を有し、第2のノードと第1
の電源ノードとの間に接続され、第2のノードを第1の
電源ノードの電圧よりも第4のしきい値電圧の絶対値高
い電圧にクランプする第4のMOSトランジスタと、第
5のしきい値電圧を有し、第2のノードの電圧より第5
のしきい値電圧の絶対値低い電圧を第1のノードへ伝達
する第5のMOSトランジスタと、第6のしきい値電圧
を有し、第2の電源ノードの電圧を第6のしきい値電圧
の絶対値低下させて第2のMOSトランジスタのゲート
へ印加する第6のMOSトランジスタとを備える。
【0031】請求項9に係る基準電圧発生回路は、第1
の電源ノードと内部ノードとの間に接続される、第1の
しきい値電圧を有する第1のMOSトランジスタと、第
2のしきい値電圧を有し、内部ノードと第2の電源ノー
ドとの間に接続され、そのゲートに第2の電源ノードの
電圧を受ける第2のMOSトランジスタと、第3のしき
い値電圧を有し、第1のノードの電圧を第3のしきい値
電圧の絶対値低下させて第1のMOSトランジスタのゲ
ートへ印加する第3のMOSトランジスタと、第4のし
きい値電圧を有し、第2のノードの電圧を第1の電源ノ
ードの電圧よりも第4のしきい値電圧の絶対値だけ高い
レベルにクランプする第4のMOSトランジスタと、第
5のしきい値電圧を有し、第2のノードの電圧を第5の
しきい値電圧の絶対値低下させて第1のノードへ伝達す
る第5のMOSトランジスタと、第6のしきい値電圧を
有し、内部ノード上の電圧を第6のしきい値電圧の絶対
値低下させて出力ノードへ伝達する第6のMOSトラン
ジスタとを備える。
【0032】請求項10に係る半導体装置の製造方法
は、第2導電型チャネルのMOSトランジスタが形成さ
れる第1導電型の基板領域の一部の領域と第1導電型チ
ャネルのMOSトランジスタが形成される第2導電型の
基板領域の一部の領域に対し同時に第1導電型の不純物
を同時にイオン注入する工程を備える。
【0033】請求項11に係る半導体装置の製造方法
は、請求項10に係る方法において、第1導電型の基板
領域の一部には、データを各々が記憶するメモリセルを
有するメモリアレイが形成され、また第2導電型の基板
領域の一部には、メモリアレイで利用される基準電圧を
発生する基準電圧発生回路が形成される。
【0034】請求項12に係る半導体装置の製造方法に
おいては、請求項11の方法において、基準電圧発生回
路が、基準電圧を出力するための出力MOSトランジス
タと、この出力MOSトランジスタのゲート電極の電位
を設定して基準電圧レベルを決定する制御MOSトラン
ジスタとを含み、イオンイオン注入は、この出力MOS
トランジスタ形成領域に対して実行される。
【0035】請求項13に係る半導体装置の製造方法
は、請求項10に係る方法において、第2導電型の基板
領域には、データを各々が記憶する複数のメモリセルを
有するメモリアレイと、このメモリアレイへのアクセス
を行なうための周辺回路とが形成され、かつ第1導電型
の基板領域の一部には、メモリアレイおよび周辺回路で
利用される基準電圧を発生する基準電圧発生回路が形成
され、この周辺回路および基準電圧発生回路が形成され
る領域に対しイオン注入が同時に実行される。
【0036】請求項14に係る半導体装置の製造方法
は、請求項13に係る方法において、基準電圧発生回路
が、この基準電圧を出力するための出力MOSトランジ
スタと、出力MOSトランジスタのゲート電位を調整す
る制御MOSトランジスタとを含み、イオン注入が、こ
の制御MOSトランジスタ形成領域に対して実行され
る。
【0037】請求項15に係る半導体装置の製造方法
は、請求項10ないし14のいずれかに記載の方法にお
いて、このイオン注入がMOSトランジスタの少なくと
もチャネル領域に対して実行される。
【0038】
【作用】請求項1の基準電圧発生回路においては、電流
供給手段の供給電流が電流設定手段により第1のノード
の電圧に対する依存性のない値に設定される。電圧発生
手段は、MOSトランジスタのしきい値電圧の温度依存
性に起因する基準電圧の温度依存性を相殺して第1のノ
ードの電圧および温度両者に依存しない基準電圧を発生
する。
【0039】請求項2の基準電圧発生回路においては、
第2のMOSトランジスタは、第1のMOSトランジス
タにより温度依存性が相殺されかつ第1の基準電位に依
存しない一定の電流を供給する。第1のMOSトランジ
スタは、第3のMOSトランジスタにより温度依存性が
相殺された電流を放電する。これら第2および第4のM
OSトランジスタを流れる電流により発生される基準電
圧の電圧レベルが決定される。したがって、温度依存性
がなくかつ第1の基準電位に依存しない電圧が得られ
る。
【0040】請求項3の基準電圧発生回路においては、
第2のMOSトランジスタは、第1のMOSトランジス
タにより第1の基準電位に依存せずかつしきい値電圧の
温度依存性が相殺された一定の値の電流を内部ノードへ
供給する。第3のMOSトランジスタは、この第2のM
OSトランジスタから与えられる電流を放電することに
より、そのしきい値電圧による温度依存性を有する電圧
を内部ノードに発生する。第4のMOSトランジスタ
は、この内部ノード上の電圧の温度依存性を相殺して第
1の基準電圧および温度に対する依存性のない電圧を出
力ノードに発生する。
【0041】請求項4に係る基準電圧発生回路において
は、第2の素子手段は、第1の素子手段により第1の基
準電位に依存せずかつ温度依存性が相殺された電流を供
給する。第4の素子手段は、第3の素子手段により温度
依存性が相殺された電流を引抜く。出力ノードの電圧
は、第2および第4の素子手段を流れる電流により決定
される。したがって、出力ノードには、第1の基準電位
および温度両者に依存しない電圧が発生する。
【0042】請求項5の基準電圧発生回路においては、
第1のMOSトランジスタは、第3のMOSトランジス
タにより第1の電位ノードの電圧に依存しない電流を出
力ノードへ供給する。第2のMOSトランジスタは、第
4のMOSトランジスタにより温度依存性が相殺された
電流を出力ノードから引抜く。出力ノードの電流は、第
1および第2のMOSトランジスタを流れる電流により
決定される。すなわち、出力ノードには、第1の電位ノ
ードの電圧および温度両者に対する依存性のない電圧が
発生する。
【0043】請求項6の基準電圧発生回路においては、
第1のMOSトランジスタは、第3のMOSトランジス
タにより第1の電位ノードの電圧および温度に対する依
存性のない電流を供給する。第2のMOSトランジスタ
は、そのしきい値電圧により、温度依存性のある電流を
内部ノードから引抜く。内部ノードの電圧は、第1およ
び第2のMOSトランジスタを流れる電流により決定さ
れ、したがってしきい値電圧による温度依存性を有す
る。第4のMOSトランジスタは、この内部ノードの電
圧の温度依存性を相殺して出力ノードへ第1の電位ノー
ドの電圧および温度に対する依存性のない電圧を発生す
る。
【0044】請求項7の基準電圧発生回路においては、
第1のMOSトランジスタは、第3および第4のMOS
トランジスタにより電源ノードの電圧に依存せずかつ温
度依存性が相殺された一定の電流を出力ノードに伝達す
る。第2のMOSトランジスタは、第6のMOSトラン
ジスタにより温度依存性が相殺された電流を出力ノード
から引抜く。出力ノードの電圧は、第1および第2のM
OSトランジスタを流れる電流により決定される。すな
わち、出力ノードには電源電圧および温度両者に対する
依存性のない電圧が発生される。
【0045】請求項8の基準電圧発生回路においては、
第1のMOSトランジスタは、第3ないし第5のMOS
トランジスタにより電源電圧に依存せずかつ温度依存性
が相殺された電流を出力ノードに供給する。第2のMO
Sトランジスタは、第6のMOSトランジスタにより温
度依存性が相殺された電流を出力ノードから引抜く。出
力ノードの電圧は第1および第2のMOSトランジスタ
を流れる電流により決定される。したがって、出力ノー
ドには電源電圧に依存せずかつ温度依存性が相殺された
電圧が発生する。
【0046】請求項9の基準電圧発生回路においては、
第1のMOSトランジスタは、第3ないし第5のMOS
トランジスタにより第1の電源ノードの電圧に依存せず
かつ温度依存性が相殺された電流を出力ノードへ供給す
る。第2のMOSトランジスタは、自身のしきい値電圧
による温度依存性のある電流を内部ノードから引抜く。
第1および第2のMOSトランジスタを流れる電流によ
りこの内部ノードの電圧が決定される。したがって内部
ノードには第1の電源ノードの電圧に依存しないが第2
のMOSトランジスタのしきい値電圧による温度依存性
を有する電圧が発生する。第6のMOSトランジスタ
は、この内部ノードの電圧を第6のしきい値電圧の絶対
値低下させて出力ノードへ伝達する。これにより、出力
ノードには温度依存性および電源電圧依存性のない電圧
が発生する。請求項10に係る半導体装置の製造方法に
おいては、互いに導電型の異なる第1および第2の導電
型の基板領域の一部に対し第1導電型の不純物のイオン
注入が行なわれる。したがって、一方の基板領域の一部
に形成されたMOSトランジスタのしきい値電圧調整時
に同時に、他方の基板領域の一部に形成されたMOSト
ランジスタのしきい値電圧を変更することができ、他方
の基板領域の一部の領域に形成されたMOSトランジス
タのしきい値電圧を、この他方の基板領域に形成された
残りのMOSトランジスタのしきい値電圧と異ならせる
ことができる。したがって、製造工程数を増加させるこ
となく複数の互いに値の異なるしきい値電圧を有するM
OSトランジスタを製造することができる。
【0047】請求項11に係る半導体装置の製造方法に
おいては、メモリセルトランジスタのしきい値電圧の調
整と基準電圧発生回路のMOSトランジスタのしきい値
電圧調整とが同時に実行される。メモリセルトランジス
タのしきい値電圧は、サブスレッショルド電流(テール
電流)低減のために比較的高くされる。したがって、こ
のとき、基準電圧発生回路の一部に含まれるMOSトラ
ンジスタのしきい値電圧の絶対値が小さくされる。これ
により、基準電圧発生のために必要とされる複数の互い
に値の異なるしきい値電圧を有するMOSトランジスタ
を実現することができる。
【0048】請求項12に係る半導体装置の製造方法に
おいては、基準電圧発生回路に含まれる出力MOSトラ
ンジスタのしきい値電圧の絶対値が小さくされ、出力M
OSトランジスタのしきい値電圧と制御MOSトランジ
スタのしきい値電圧を、製造構程数を増加させることな
く異ならせることができる。
【0049】請求項13に係る半導体装置の製造方法に
おいては、周辺回路部分と基準電圧発生回路部分とに対
しイオン注入が行なわれる。周辺回路は高速動作のため
に構成要素であるMOSトランジスタのしきい値電圧は
小さくされる。この周辺回路へのイオン注入は、したが
って、基準電圧発生回路の構成要素であるMOSトラン
ジスタのしきい値電圧の絶対値を大きくする。これによ
り基準電圧発生のために必要とされる複数のしきい値電
圧を有するMOSトランジスタを製造工程数を増加させ
ることなく実現することができる。
【0050】請求項14に係る半導体装置の製造方法に
おいては、制御MOSトランジスタのしきい値電圧の絶
対値値が大きくされ、必要なしきい値電圧を有する制御
MOトランジスタを容易に実現することができる。
【0051】請求項15に係る半導体装置の製造方法に
おいては、イオン注入が少なくともMOSトランジスタ
のチャネル領域に対して行なわれ、MOSトランジスタ
のしきい値電圧調整工程において所望のしきい値電圧を
有するMOSトランジスタを確実に作成することができ
る。
【0052】
【実施例】
[実施例1]図1は、この発明の第1の実施例である基
準電圧発生回路の構成を示す図である。図1において、
基準電圧発生回路は、電源ノード1と出力ノード2の間
に接続され、ノード3の電圧V3に従って電源ノード1
から出力ノード2へ電流を供給するエンハンスメント型
pチャネルMOSトランジスタQ1と、電源ノード1と
ノード3の間に接続されるエンハンスメント型pチャネ
ルMOSトランジスタQ3と、ノード3と接地ノードと
の間に接続される抵抗値R1を有する抵抗素子R1を含
む。MOSトランジスタQ3は、そのゲートおよびドレ
インがともにノード3に接続される。抵抗素子R1の抵
抗値R1は、MOSトランジスタQ3の等価抵抗よりも
十分大きくされている。したがってMOSトランジスタ
Q3のゲート−ソース間電圧はしきい値電圧VTP3と
なり、ノード3の電圧V3は、Vcc+VTP3とな
る。ここで、VTP3はMOSトランジスタQ3のしき
い値電圧である。同様、MOSトランジスタQ1は、し
きい値電圧VTP1を有する。
【0053】基準電圧発生回路はさらに、接地ノードと
ノード5との間に接続されるエンハンスメント型pチャ
ネルMOSトランジスタQ4と、ノード5と負電位を受
ける電源ノード4との間に接続される抵抗値R2を有す
る抵抗素子R2と、出力ノード2と接地ノードとの間に
接続され、ノード5の電圧V5に従って出力ノードから
接地ノードへ電流を引抜くエンハンスメント型pチャネ
ルMOSトランジスタQ2を有する。MOSトランジス
タQ4は、そのゲートおよびドレインがともにノード5
に接続される。MOSトランジスタQ2およびQ4のし
きい値電圧はそれぞれVTP2およびVTP4である。
抵抗素子R2の抵抗値R2はMOSトランジスタQ4の
等価抵抗値よりも十分大きくされている。したがって、
MOSトランジスタQ4はダイオードとして機能し(ダ
イオードモードで動作し)、ノード5の電圧V5は、V
ss+VTP4=VTP4となる。ここで、接地電圧V
ssは0Vである。次に動作について説明する。
【0054】MOSトランジスタQ1〜Q4の導電係数
はそれぞれ、β1〜β4で与えられる。MOSトランジ
スタQ1〜Q4は、飽和領域で動作すると仮定する。電
源ノード1に与えられる電源電圧がVccのとき、MO
SトランジスタQ1およびQ2のドレイン電流IDS
は、次式で与えられる。
【0055】 IDS=(β1/2)(V3−Vcc−VTP1)2 =(β2/2)(V5−V0−VTP2)2 …(4) ここで、V0は、接地電位Vssを基準とする、出力ノ
ード2に現われる電圧である。抵抗素子R1およびR2
の抵抗値はMOSトランジスタQ3およびQ4のそれぞ
れの等価抵抗値に比べて十分大きいため、ノード3およ
び5の電圧V3およびV5は、前述のごとく、次式で与
えられる。
【0056】 V3=Vcc+VTP3 …(5) V5=VTP4 …(6) 式(4)ないし(6)から出力ノード2に発生する電圧
V0として次式が得られる。
【0057】 V0=(β1/β2)1/2 (VTP1−VTP3)−(VTP2−VTP4) …(7) 式(7)から、出力電圧V0は、MOSトランジスタQ
1〜Q4のしきい値電圧VTP1〜VTP4と、MOS
トランジスタQ1およびQ2の導電係数β1およびβ2
で決定されており、電源ノード1に与えられる電源電圧
Vccに依存しないことがわかる。さらに、式(7)の
右辺第1項および第2項においてともに、しきい値電圧
の差がとられるため、しきい値電圧の温度依存性が相殺
され、出力電圧V0の温度依存性を小さくすることがで
きる。
【0058】また、MOSトランジスタQ3およびQ4
のゲート−ソース間電圧をそれぞれしきい値電圧VTP
3およびVTP4に設定するためには、抵抗素子R1お
よびR2を流れる電流をできるだけ小さくするのが好ま
しい。したがって、抵抗素子R1およびR2の抵抗値は
任意の値に十分大きくすることができ、抵抗素子R1お
よびR2の製造パラメータに起因する抵抗値R1および
R2のばらつきの影響を受けることなく正確にノード3
および5の電圧V3およびV5を所定の電圧レベルに設
定することができる。
【0059】さらに、出力電圧V0は、導電係数β1お
よびβ2の比により決定されるため、この比β1/β2
が一定値であるかぎり、導電係数β1およびβ2をそれ
ぞれ任意に小さくすることができる。導電係数β1およ
びβ2をそれぞれ小さくすることにより、MOSトラン
ジスタQ1およびQ2を流れる電流値を小さくすること
ができる。したがって、この基準電圧発生回路全体で消
費される電流を小さくすることが容易に実現でき、低消
費電力の基準電圧発生回路を実現することができる。
【0060】さらに、MOSトランジスタQ2およびQ
4のしきい値電圧VTP2およびVTP4を等しくする
と、次式(7)′に見られるように、出力電圧V0を、
MOSトランジスタQ1およびQ3のしきい値電圧VT
P1およびVTP3と、MOSトランジスタQ1および
Q2の導電係数β1およびβ2のみで決定することがで
きる。
【0061】 V0=(β1/β2)1/2 (VTP1−VTP3) …(7)′ MOSトランジスタのしきい値電圧を変える方法として
は、(i)ゲート絶縁膜の厚さを変える、(ii)ゲー
ト電極の材質を変更する(たとえばアルミニウムとポリ
シリコンを用いる)、および(iii)ゲート領域下の
半導体基板の表面(チャネル領域)の不純物濃度をイオ
ン注入により変更する、などの方法を用いることができ
る。実際の回路の製造にあたっては、しきい値電圧の種
類は少ない方が製造工程を簡略化することができ、製造
が容易である。今、仮に、VTP3=−1.2V、VT
P1=VTP2=VTP4=−0.7Vの2種類のしき
い値電圧を用い、また(β1/β2)1/2 =7と仮定す
ると、出力電圧V0として、 V0=7・{−0.7−(−1.2)}=3.5V を得ることができる。
【0062】MOSトランジスタの導電係数βは、ゲー
ト幅Wとゲート長Lの比W/Lに比例する。製造時にお
けるMOSトランジスタQ1およびQ2の導電係数β1
およびβ2の形状効果に起因するばらつきを低減するた
めには、図2に示すように同一形状を有しかつ同一方向
に配列された単位MOSトランジスタを用いて、MOS
トランジスタQ1およびQ2を形成するのが好ましい。
【0063】図2(a)に、W/Lを大きくするための
レイアウトを示す。図2(a)において、各々が同一形
状を有し、同じW/Lを有する単位MOSトランジスタ
T1〜T4が水平方向に配列される。さらにMOSトラ
ンジスタT1〜T4の各々は、ソース領域S、ゲート電
極G、およびドレイン領域Dを有する。図2(a)にお
いて斜線領域はチャネル領域を示す。単位MOSトラン
ジスタT1〜T4のそれぞれのソース領域Sは、配線H
sにより相互接続され、ドレイン領域Dは、配線Hdに
より相互接続される。単位MOSトランジスタT1〜T
4のゲート電極Gは、配線Hgにより相互接続される。
この構成においては、単位MOSトランジスタT1〜T
4が互いに並列に接続され、チャネル幅4Wを有するM
OSトランジスタと等価となる。
【0064】図2(b)にW/Lを小さくする構成を示
す。図2(b)において、単位MOSトランジスタT5
およびT6が互いに並列に配置される。単位MOSトラ
ンジスタT5およびT6は、同一形状を有し、同じW/
Lの値を有する。単位MOSトランジスタT5のドレイ
ン領域Dおよび単位MOSトランジスタT6のソース領
域Sは配線Haにより相互接続される。また、単位MO
SトランジスタT5およびT6のゲート電極Gは配線H
gにより相互接続される。単位MOSトランジスタT5
のソース領域Sには配線Hbが接続され、単位MOSト
ランジスタT6のドレイン領域Dには配線Hcが接続さ
れる。この図2(b)に示す構成の場合、単位MOSト
ランジスタT5およびT6が直列に接続される。したが
って、チャネル長が等価的に2倍とされたMOSトラン
ジスタに等しくなる。
【0065】図2(c)は、図2(a)および(b)に
示す単位MOSトランジスタを相互接続した場合の電気
的等価回路を示す図である。図2(c)において、MO
SトランジスタTRaおよびTRbが直列に接続され
る。MOSトランジスタTRaは、図2(b)に示す構
成を備え、単位MOSトランジスタT5およびT6の直
列接続により構成される。MOSトランジスタTRb
は、図2(a)に示す構成を備え、単位MOSトランジ
スタT1〜T4の並列接続を含む。MOSトランジスタ
TRaは、そのゲート幅が単位MOSトランジスタのゲ
ート幅と同じであり、チャネル長が単位MOSトランジ
スタのチャネル長の2倍とされる。
【0066】MOSトランジスタTRbは、そのゲート
幅が、単位MOSトランジスタの4倍とされ、そのチャ
ネル長は単位MOSトランジスタのそれと等しくされ
る。すなわち、MOSトランジスタTRaのゲート幅
(チャネル幅)とチャネル長(ゲート長)の比は、W/
2Lで与えられ、MOSトランジスタTRbのチャネル
幅(ゲート幅)とチャネル長(ゲート長)の比は4W/
Lで与えられる。
【0067】上述のように、単位MOSトランジスタを
複数個用いてMOSトランジスタを構成することによ
り、1つのMOSトランジスタを用いる場合に比べて、
製造パラメータのばらつきに起因する導電係数β1およ
びβ2のばらつきを小さくすることができる。この単位
MOSトランジスタを用いてMOSトランジスタを実現
する構成はまた、以下の利点を与える。
【0068】MOSトランジスタにおいては、狭チャネ
ル効果および短チャネル効果などゲート幅およびゲート
長に起因する効果が知られている。短チャネル効果にお
いては、しきい値電圧の絶対値が小さくなり、また狭チ
ャネル効果においては、しきい値電圧の絶対値が大きく
なる。したがって、所望のゲート幅およびゲート長の比
を実現するために、チャネル長を短くするかまたはゲー
ト幅を狭くした場合、上述のような効果が現われ、所望
のしきい値電圧を実現することができない。しかしなが
ら、単位MOSトランジスタを用いることにより、この
ような短チャネル効果および狭チャネル効果などのMO
Sトランジスタの形状効果の影響を排除することがで
き、所望のしきい値電圧を正確に実現することができ
る。
【0069】図2(d)は、単位MOSトランジスタの
他のレイアウトを示す図である。図2(d)において
は、MOSトランジスタTRaが、垂直方向に配列され
た2個の単位MOSトランジスタT5およびT6で構成
され、MOSトランジスタTRbが水平方向に並列に配
置された単位MOSトランジスタT1〜T4により構成
される。この図2(d)に示す構成においても同様の効
果を得ることができる。すなわち、MOSトランジスタ
Q1およびQ2として、それぞれに対し、同一方向に配
置された同一形状を有する単位MOSトランジスタを用
いることにより、製造パラメータに起因する導電係数β
1およびβ2のばらつきを以下の理由により小さくする
ことができるとともに、形状効果を抑制することができ
る。
【0070】すなわち、製造時において、チャネル幅や
チャネル長がマスク位置合わせずれなどに起因して変動
した場合、MOSトランジスタを1個用いる場合には、
その影響が大きく導電係数βに現われる。たとえば、W
/Lが40の場合、チャネル長Lが少し変動すれば、導
電係数βは大きく変化する。一方、単位MOSトランジ
スタのW/Lが小さい値に設定されていれば、このマス
ク位置合わせずれは小さく、ほぼ無視することができ
る。したがって、単位MOSトランジスタを複数個用い
ることにより、製造時のパラメータ変動の影響を排除
し、導電係数β1およびβ2のばらつきを抑制すること
ができる。
【0071】また、特開平2−245810号公報に従
えば、この図1に示す基準電圧発生回路に用いるような
MOSトランジスタのチャネル長は、以下に述べる理由
のためにある程度長い方が望ましいとされる。たとえ
ば、半導体装置の他の回路部分においてチャネル長1μ
m程度のMOSトランジスタが用いられていても、この
図1に示す基準電圧発生回路においては、それよりもチ
ャネル長の長いたとえば5μm以上のチャネル長のMO
Sトランジスタを用いるのが良い。すなわち、上式
(4)〜(7)においては、簡単化のため、MOSトラ
ンジスタの飽和領域のドレイン電流IDSは、ゲート−
ソース間電圧にのみ依存すると仮定している。しかしな
がら、実際には、このドレイン電流IDSは、ドレイン
−ソース間電圧によっても多少変化する。一般に、ドレ
イン電流IDSは、チャネル−ドレイン間空乏層幅をL
Dとすると、 IDS=IDsat・L/(L−LD) で与えられる。ここで、IDsatは飽和ドレイン電流
を示し、Lはチャネル長を示す。パラメータLDは、M
OSトランジスタのドレイン電圧VDに依存する。した
がって上式からチャネル長Lが長いほど、このパラメー
タLDの影響を受ける場合が少なく、ドレイン電流ID
Sを一定とすることができる。一般に、ドレインコンダ
クタンスgd(=dIDS/dVD(VG:一定))
は、チャネル長が短いほど大きくなることが知られてい
る。したがって、このチャネル長Lを長くすることによ
り、ドレインコンダクタンスgdは小さくすることがで
き、基準電圧V0はより安定となる。また、短チャネル
効果によるしきい値電圧変動を抑制するためにもチャネ
ル長Lは長くする方が良い。
【0072】また、図1に示す回路においては、MOS
トランジスタQ1〜Q4のバックゲートは、それぞれの
ソースに接続されているが、これらのバックゲートは、
共通の基板端子に接続するように構成してもよい。しか
しながら、MOSトランジスタのしきい値電圧が、バッ
クゲートとソースとの間の電圧に従って変化するため、
このようなバックゲート効果の影響を避けるためには、
MOSトランジスタQ1〜Q4のそれぞれのバックゲー
トは対応のソースに接続する方が好ましい。
【0073】また、抵抗素子R1の一方端は、接地ノー
ドに接続されているが、ノード3における電圧V3より
も低い一定の電圧レベルを与える基準電位ノードに接続
されてもよい。
【0074】さらに、電源ノード4に負極性の電圧−V
が与えられているが、この負電圧−Vは、外部から与え
られてもよく、また半導体装置内部で発生される負電圧
が利用されてもよい。
【0075】図3は、負電圧−Vを半導体装置内部で発
生する負電圧発生回路の構成を示す図である。この図3
に示す負電圧発生回路は、ダイナミック型RAMの基板
バイアスVBBを発生する回路として一般によく用いら
れている。
【0076】図3において、負電圧発生回路は、電源ノ
ード1に与えられる電源電圧Vccおよび接地ノードに
与えられる接地電圧Vssを両動作電源電圧として動作
し、一定の周期およびパルス幅を有するパルス信号を発
生するリング発振器10と、リング発振器10の出力ノ
ード15とノード16の間に設けられ、リング発振器1
0からのパルス信号に従ってチャージポンプ動作を行な
うキャパシタ11と、ノード16と接地ノードとの間に
設けられ、ノード16の電位を所定電位にクランプする
ダイオード素子12と、ノード16と負電圧ノード4と
の間に逆方向に接続されるダイオード素子13と、ノー
ド4の電位を安定化するための安定化キャパシタ14を
含む。ダイオード素子12および13は、それぞれドレ
インおよびゲートが相互接続されるMOSトランジスタ
を用いて構成されてもよい。リング発振器10は、たと
えば奇数段の縦列接続されたインバータ回路により構成
される。次に動作について簡単に説明する。
【0077】ノード15に、リング発振器10からのパ
ルス信号が供給される。このノード15における信号レ
ベルの変化はキャパシタ11を介してノード16に伝達
される。ノード15の電位が上昇し、応じてノード16
の電位が上昇するとき、ダイオード素子12により、こ
のノード16の電位が放電され、ノード16の電位レベ
ルが、ダイオード素子12の順方向降下電圧VSにクラ
ンプされる。ノード4の電圧レベルが0V以下であり、
ダイオード素子13はオフ状態にある。
【0078】次にリング発振器10からのパルス信号が
立下がり、ノード15の電位がHレベルからLレベルに
低下すると、この負方向のノード15における電位変化
は、キャパシタ11を介してノード16に伝達され、ノ
ード16の電位が低下する。これにより、ダイオード素
子12がオフ状態とされ、ダイオード素子13がオン状
態となる。ノード16からノード4(安定化キャパシタ
14の一方電極)へ負電荷が伝達される。ノード4の電
位V(4)がノード16の電位V(16)よりもダイオ
ード素子13の順方向降下電圧VS以上高いときに、ダ
イオード素子13がオフ状態とされる。リング発振器1
0の1回の発振サイクルにおいて、キャパシタ11およ
び14の比(通常10ないし100)に相当する電圧だ
け、負電位ノード4の電圧レベルが低下する。上述の動
作を繰返すことにより、最終的に負電位ノード4の電圧
レベルは、次式(8)で示すように、一定の負電圧とな
る。
【0079】 −V=−(Vcc−2・VS) …(8) 前述のごとく、本発明の基準電圧発生回路においては、
抵抗素子R2を流れる電流は小さい(図1に示すMOS
トランジスタQ4のクランプ動作を実現するため、この
MOSトランジスタQ4には微小電流のみが流れる)。
したがって、図3に示す負電圧発生回路は、大きな電流
供給能力は要求されず、小面積をものを利用することが
できる。また、この基準電圧発生回路がダイナミック型
RAMに適用される場合には、このダイナミック型RA
Mにおいて基板バイアスを発生するために用いられてい
る負電圧発生回路からの負電圧を利用する構成としても
よい。また、ダイナミック型RAMに限らず、同一基板
上に負電圧を発生する回路を備える場合には、その負電
圧を利用することができる。
【0080】[変更例1]図4は、この発明の第1の実
施例である基準電圧発生回路の第1の変更例を示す図で
ある。図4に示す基準電圧発生回路においては、図1に
示す抵抗素子R1およびR2に代えて、エンハンスメン
ト型nチャネルMOSトランジスタQ20およびQ21
が設けられる。他の構成は、図1に示すものと同じであ
り、対応するものには同一の参照番号を付す。
【0081】MOSトランジスタQ20は、そのゲート
が電源ノード1に接続され、そのドレインがノード3に
接続され、バックゲートおよびソースが接地ノードに接
続される。MOSトランジスタQ21は、そのゲートが
接地ノードに接続され、そのドレインがノード5に接続
され、そのバックゲートおよびソースが負電位ノード4
に接続される。MOSトランジスタQ20およびQ21
の導電係数β20およびβ21がそれぞれ、MOSトラ
ンジスタQ3およびQ4の導電係数β3およびβ4に比
べて十分小さい場合には、MOSトランジスタQ3およ
びQ4はダイオード動作し、ノード3および5の電圧V
3およびV5は、それぞれ、 V3=Vcc+VTP3 …(9) V5=VTP4 …(10) となる。ノード3および5の電圧V3およびV5は、図
1に示す実施例のそれと同じであり、図1に示す基準電
圧発生回路と同様電源電圧Vccおよび温度依存性のな
い一定の電圧レベルの基準電圧V0を生成することがで
きる。
【0082】図4に示す基準電圧発生回路においては、
抵抗素子をMOSトランジスタを用いて形成しているた
め、その素子占有面積を小さくすることができ、応じて
半導体基板上に占める基準電圧発生回路の面積を大幅に
低減することができる。
【0083】[変更例2]図5は、この発明の第1の実
施例である基準電圧発生回路の第2の変更例を示す図で
ある。図5に示す基準電圧発生回路においては、出力ノ
ード2を放電するMOSトランジスタQ2のゲート電圧
を規定するMOSトランジスタとして、エンハンスメン
ト型nチャネルMOSトランジスタQ10が用いられ
る。他の構成は図1に示すものと同じであり、対応する
ものには同一の参照番号を付す。MOSトランジスタQ
10は、そのゲートおよびドレインが接地ノードに接続
され、そのバックゲートおよびソースがノード5に接続
される。ノード5と負電位ノード4の間には抵抗素子R
2が設けられる。MOSトランジスタQ10の等価抵抗
値が、抵抗素子R2の抵抗値よりも十分小さい場合に
は、ノード5の電圧V5は、次式(11)で与えられ
る。
【0084】 V5=−VTN10 …(11) この場合、MOSトランジスタQ2を流れるドレイン電
流IDSは、 IDS=(β2/2)(−VTN10−V0−VTP2)2 …(12) で与えられる。このMOSトランジスタQ2を流れるド
レイン電流は、MOSトランジスタQ1を流れるドレイ
ン電流と等しいため、次式(13)および(14)が得
られる。
【0085】 (β2/2)(−VTN10−V0−VTP2)2 =(β1/2)(VTP3 −VTP1)2 …(13) V0=(β1/β2)1/2 (VTP1−VTP3)−(VTP2+VTN10) …(14) 式(14)において、右辺第2項は、pチャネルMOS
トランジスタQ2のしきい値電圧VTP2とnチャネル
MOSトランジスタQ10のしきい値電圧VTN10の
算術和を含む。このしきい値電圧VTP2およびVTN
10は互いに逆極性であり、互いに逆方向の温度依存特
性を有している(図28参照)。したがって、式(1
4)の右辺第2項においても、温度依存特性は相殺され
るため、出力電圧(基準電圧)V0の温度依存性は、図
1に示すようにpチャネルMOSトランジスタQ4を用
いた場合と同様に小さくすることができる。
【0086】[実施例2]図6は、この発明の第2の実
施例である基準電圧発生回路の構成を示す図である。図
6において、基準電圧発生回路は、電源ノード1とノー
ド3の間に接続されるpチャネルMOSトランジスタQ
3と、ノード3と接地ノードの間に接続される抵抗素子
R1と、電源ノード1とノード30の間に接続されるp
チャネルMOSトランジスタQ1と、ノード30と接地
ノードとの間に接続されるpチャネルMOSトランジス
タQ2を含む。このMOSトランジスタQ1〜Q3およ
び抵抗素子R1を含む構成は、図27に示す従来の基準
電圧発生回路の構成と同じである。すなわち、MOSト
ランジスタQ3の等価抵抗値は、抵抗素子R1の抵抗値
R1よりも十分小さくされており、ノード3には、Vc
c+VTP3の電圧が現われる。MOSトランジスタQ
1およびQ2のドレイン電流IDSにより、ノード30
には、前述の式(3)から次式(15)で表わされる電
圧V30が発生する。
【0087】 V30=(β1/β2)1/2 (VTP1−VTP3)−VTP2 …(15) 基準電圧発生回路は、さらに、ノード30と出力ノード
2の間に接続されるエンハンスメント型pチャネルMO
SトランジスタQ30と、出力ノード2と接地ノードの
間に接続される抵抗R30を有する抵抗素子R30を含
む。MOSトランジスタQ30は、そのバックゲートお
よびソースがノード30に接続され、ゲートおよびドレ
インが出力ノード2に接続される。抵抗素子R30の抵
抗値R30は、MOSトランジスタQ30の等価抵抗値
よりも十分大きくされており、MOSトランジスタQ3
0はダイオード動作をする。また、抵抗R30の抵抗値
は十分大きく、MOSトランジスタQ2を介して流れる
電流に比べてこのMOSトランジスタQ30および抵抗
素子R30を介して流れる電流を無視することができる
とすれば、出力ノード2には次式(16)で表わされる
電圧V0が発生する。
【0088】 V0=V30+VTP30 =(β1/β2)1/2 (VTP1−VTP3)−(VTP2−VTP30 ) …(16) ここで、VTP30は、MOSトランジスタQ30のし
きい値電圧を示す。
【0089】式(16)において、右辺第2項は、pチ
ャネルMOSトランジスタQ2およびQ30のしきい値
電圧の差で表わされ、したがってこれらのMOSトラン
ジスタQ2およびQ30のしきい値電圧VTP2および
VTP30の有する温度依存性が相殺されるため、応じ
て出力電圧V0の温度依存性を低減することができる。
【0090】なお、図6に示す構成において、抵抗素子
R1および/またはR30は、抵抗モードで動作するM
OSトランジスタで置換えることができる(図4参
照)。
【0091】[変更例]図7は、この発明の第2の実施
例の変更例を示す図である。図7に示す基準電圧発生回
路においては、図6に示す温度依存性相殺のためのpチ
ャネルMOSトランジスタQ30に代えて、エンハンス
メント型nチャネルMOSトランジスタQ31が設けら
れる。このMOSトランジスタQ31は、そのゲートお
よびドレインがノード30に接続され、バックゲートお
よびソースが出力ノード2に接続される。他の構成は図
6に示すものと同じであり、対応する部分には同一の参
照番号を付す。図7に示す構成の場合、出力ノード2に
は、次式(17)で表わされる電圧V0が発生する。
【0092】 V0=V30−VTN31 =(β1/β2)1/2 (VTP1−VTP3)−(VTP2+VTN31 ) …(17) ここで、VTN31は、MOSトランジスタQ31のし
きい値電圧を示す。式(17)の右辺第2項は、pチャ
ネルMOSトランジスタQ2のしきい値電圧VTP2と
nチャネルMOSトランジスタQ31のしきい値電圧V
TN31の代数的和で表わされており、したがってしき
い値電圧の温度依存性が相殺され、応じて出力電圧V0
の温度依存性を低減することができる。
【0093】なお、この図7に示す構成においても、抵
抗素子R1および/またはR30は、抵抗接続されたM
OSトランジスタで構成されてもよい(図4参照)。
【0094】図6および図7に示すように、出力ノード
2と接地ノードとの間にMOSトランジスタQ2と並列
にダイオード接続されたMOSトランジスタと抵抗素子
を直列態様で接続し、このダイオード接続されたMOS
トランジスタと抵抗素子の接続点から出力電圧を取り出
す構成とすることにより、温度依存性の低減されたかつ
電源電圧Vccに対する依存性のない出力電圧V0を発
生することができる。
【0095】[実施例3]図8はこの発明の基準電圧発
生回路の第3の実施例の構成を示す図である。図8にお
いて、基準電圧発生回路は、ノード7と出力ノード2の
間に接続されるpチャネルMOSトランジスタQ1と、
ノード6とノード3の間に接続され、MOSトランジス
タQ1のゲート電圧を設定するpチャネルMOSトラン
ジスタQ3と、ノード3と接地ノードとの間に接続され
る抵抗素子R1と、出力ノード2と接地ノードとの間に
接続されるpチャネルMOSトランジスタQ2と、接地
ノードとノード5の間に接続され、MOSトランジスタ
Q2のゲート電位を設定するpチャネルMOSトランジ
スタQ4と、ノード5と負電位ノード4の間に接続され
る抵抗素子R2を含む。このMOSトランジスタQ1〜
Q4および抵抗素子R1およびR2の構成は、図1に示
す構成と同じである。
【0096】この図8に示す基準電圧発生回路は、さら
に、ノード6と電源ノード1の間に接続されるエンハン
スメント型nチャネルMOSトランジスタQ6と、電源
ノード1とノード7の間に接続されるエンハンスメント
型nチャネルMOSトランジスタQ5を含む。MOSト
ランジスタQ5およびQ6は、それぞれしきい値電圧V
TN5およびVTN6を有する。MOSトランジスタQ
5の導電係数β5は、MOSトランジスタQ1およびQ
2の導電係数β1およびβ2よりも十分大きくされる。
また、抵抗素子R1の抵抗値は、MOSトランジスタQ
3およびQ6のそれぞれの等価抵抗値よりも十分大きく
される。次に動作について説明する。
【0097】上述の条件により、MOSトランジスタQ
5およびQ6はダイオードモードで動作し、ノード6お
よび7の電圧V6およびV7が、それぞれ次式(18)
および(19)で与えられる。
【0098】 V6=Vcc−VTN6 …(18) V7=Vcc−VTN5 …(19) ノード3の電圧V3は、したがって、次式(20)で与
えられる。
【0099】 V3=Vcc−VTN6+VTP3 …(20) MOSトランジスタQ1およびQ2は飽和領域で動作す
ると、MOSトランジスタQ1およびQ2のドレイン電
流IDSは、それぞれ次式(21)および(22)で与
えられる。
【0100】 IDS=(β1/2){V3−(Vcc−VTN5)−VTP1}2 =(β1/2){(VTN5−VTN6)+(VTP3−VTP1)}2 …(21) =(β2/2)(VTP4−V0−VTP2)2 …(22) 式(21)および(22)から、出力電圧V0は、次式
(23)で与えられる。
【0101】 V0=(β1/β2)1/2 {(VTN6−VTN5)+(VTP1−VTP3 )}−(VTP2−VTP4) …(23 ) 式(23)の右辺第1項、第2項および第3項いずれ
も、しきい値電圧の差で表現されるため、出力電圧V0
の温度依存性が大幅に低減される。
【0102】特に、pチャネルMOSトランジスタQ
1、Q2、Q3およびQ4のしきい値電圧VTP1、V
TP2、VTP3およびVTP4がすべて等しく、nチ
ャネルMOSトランジスタQ5およびQ6のしきい値電
圧VTN5およびVTN6が異なっている場合には、出
力電圧V0は、次式(24)で与えられる。
【0103】 V0=(β1/β2)1/2 (VTN6−VTN5) …(24) したがって、1種類のpチャネルMOSトランジスタの
しきい値電圧と2種類のnチャネルMOSトランジスタ
のしきい値電圧を有する半導体装置において、nチャネ
ルMOSトランジスタのしきい値電圧の差に基づいて温
度および電源電圧に対する依存性がともに少ない基準電
圧を発生する回路を実現することができる。
【0104】また、図8に示す構成において、MOSト
ランジスタQ3とMOSトランジスタQ6の位置を入れ
替えても同様の効果を得ることができる。またMOSト
ランジスタQ1およびQ3のバックゲートはノード7お
よび6にそれぞれ接続されるが、これはMOSトランジ
スタのバックゲート効果の影響をなくし、MOSトラン
ジスタQ1およびQ3のしきい値電圧VTP1およびV
TP3をそれぞれ安定に一定値に保持するためである。
【0105】[変更例]図9は、この発明の第3の実施
例の基準電圧発生回路の変更例を示す図である。図9に
示す基準電圧発生回路においては、図8に示す基準電圧
発生回路のpチャネルMOSトランジスタQ4に代え
て、しきい値電圧VTN10を有するエンハンスメント
型nチャネルMOSトランジスタQ10が用いられる。
他の構成は、図8に示す基準電圧発生回路のそれと同じ
である。MOSトランジスタQ10は、そのゲートおよ
びドレインが接地ノードに接続され、ソースおよびバッ
クゲートがノード5に接続される。抵抗素子R2の抵抗
値R2は、MOSトランジスタQ10の等価抵抗値より
も十分大きくされる。このとき、MOSトランジスタQ
10はダイオードモードで動作し、ノード5の電圧V5
は、−VTN5で与えられる。したがって、式(23)
において、VTP4を−VTN10で置換えることによ
り、次式(25)で表わされる出力電圧V0が出力ノー
ド2に発生する。
【0106】 V0=(β1/β2)1/2 {(VTN6−VTN5)+(VTP1−VTP3 )}−(VTP2+VTN10) …(25) 式(25)の右辺第1項、第2項および第3項いずれに
おいても、しきい値電圧の温度依存性が相殺されるた
め、出力電圧V0の温度依存性は大幅に低減される。
【0107】[実施例4]図10は、この発明の第4の
実施例である基準電圧発生回路の構成を示す図である。
図10において、基準電圧発生回路は、ノード6とノー
ド3の間に接続され、ダイオードモードで動作するpチ
ャネルMOSトランジスタQ3と、ノード7とノード3
0の間に接続され、ノード3上の電圧V3に従ってノー
ド7からノード30に電流を供給するpチャネルMOS
トランジスタQ1と、ノード30と接地ノードの間に接
続されかつゲートが接地ノードに接続され、ノード30
から接地ノードへ電流を放電するpチャネルMOSトラ
ンジスタQ2と、ノード3と接地ノードの間に接続され
る抵抗値R1を有する抵抗素子R1を含む。MOSトラ
ンジスタQ3はそのゲートおよびドレインがノード3に
接続される。MOSトランジスタQ1〜Q3のバックゲ
ートはそれぞれのソースに接続され、バックゲート効果
を排除する。
【0108】基準電圧発生回路は、さらに、電源ノード
1とノード6の間に接続されるエンハンスメント型nチ
ャネルMOSトランジスタQ6、電源ノード1とノード
7の間に接続されるエンハンスメント型nチャネルMO
SトランジスタQ5と、ノード30と出力ノード2の間
に接続されるエンハンスメント型pチャネルMOSトラ
ンジスタQ30と、出力ノード2と接地ノードの間に接
続される抵抗素子R30を含む。MOSトランジスタQ
5およびQ6はそのゲートおよびドレインがともに電源
ノード1に接続される。MOSトランジスタQ30は、
そのゲートおよびドレインが出力ノード2に接続され、
バックゲートおよびソースがノード30が接続される。
【0109】MOSトランジスタQ5の導電係数β5
は、MOSトランジスタQ1およびQ2の導電係数β1
およびβ2よりも十分大きくされる。また、抵抗素子R
1の抵抗値R1は、MOSトランジスタQ3およびQ6
のそれぞれの等価抵抗値よりも十分大きくされる。さら
に、抵抗素子R30の抵抗値R30は、MOSトランジ
スタQ30の等価抵抗値よりも十分大きくされる。この
条件の下ではMOSトランジスタQ3、Q5、Q6およ
びQ30は、すべてダイオードモードで動作する。次に
動作について説明する。
【0110】出力ノード2の出力電圧V0は、MOSト
ランジスタQ30のクランプ動作により、次式(26)
で与えられる。
【0111】 V0=V30+VTP30 …(26) ただし、V30は、ノード30の電圧を示し、VTP3
0は、MOSトランジスタQ30のしきい値電圧を示
す。ノード30の電圧V30は、式(23)において、
MOSトランジスタQ4のしきい値電圧VTP4の項を
除くことにより、次式(27)で与えられる。 V30=(β1/β2)1/2 {(VTN6−VTN5)+(VTP1−VTP3 )}−VTP2 …(27) したがって、式(26)および(27)から、次式(2
8)で表わされる出力電圧V0が得られる。
【0112】 V0=(β1/β2)1/2 {(VTN6−VTN5)+(VTP1−VTP3 )}−(VTP2−VTP30) …(28) 式(28)の右辺第1項、第2項および第3項いずれ
も、同一極性のしきい値電圧の差で表わされ、したがっ
てしきい値電圧の温度依存性が相殺される。これによ
り、出力電圧V0の温度依存性は十分に小さくされる。
また、この図10に示す構成においても、pチャネルM
OSトランジスタQ1、Q2、Q3およびQ30のしき
い値電圧がすべて等しく、MOSトランジスタQ5およ
びQ6のしきい値電圧のみが異なる場合には、次式(2
8′)で与えられる出力電圧V0が得られる。
【0113】 V0=(β1/β2)1/2 (VTN6−VTN5) …(28′) なお、この図10に示す構成においても、抵抗素子R1
および/またはR30は、抵抗モードで動作するMOS
トランジスタで置換えられてもよい。
【0114】[変更例]図11は、この発明の第4の実
施例の基準電圧発生回路の変更例を示す図である。図1
1に示す基準電圧発生回路においては、図10に示す出
力ノード2に接続されるpチャネルMOSトランジスタ
Q30に代えて、エンハンスメント型nチャネルMOS
トランジスタQ31が用いられる。MOSトランジスタ
Q31は、そのゲートおよびドレインがノード30に接
続され、バックゲートおよびソースが出力ノード2に接
続される。他の構成は、図10に示す構成と同じであ
り、対応する部分には同一の参照番号を付す。抵抗素子
R30の抵抗値R30は、MOSトランジスタQ31の
等価抵抗値よりも十分大きく設定される。その場合に
は、MOSトランジスタQ31には微小電流しか流れ
ず、MOSトランジスタQ31は、ダイオードモードで
動作する。このとき、出力ノード2の出力電圧V0は、
次式(29)で与えられる。
【0115】 V0=V30−VTN31 …(29) ここで、VTN31はMOSトランジスタQ31のしき
い値電圧を示し、V30は、ノード30の電圧を示す。
ノード30の電圧V30は、前述の式(27)で与えら
れる。したがって、出力ノード2に現われる出力電圧V
0は次式(30)で表わされる。
【0116】 V0=(β1/β2)1/2 {(VTN6−VTN5)+(VTP1−VTP3 )}−(VTP2+VTN31) …(30) 式(30)において、右辺第1項および第2項は、同一
極性のしきい値電圧の差であり、しきい値電圧の温度依
存性が相殺される。また、式(30)の第3項において
は、しきい値電圧VTP2およびVTN31は極性が異
なり、しきい値電圧の温度依存性が相殺される。したが
って、この図11に示す構成においても、出力電圧V0
の温度依存性を十分小さくすることができる。
【0117】この図11に示す構成においても、抵抗素
子R1および/またはR30は抵抗モードで動作するM
OSトランジスタで置換えられてもよい。
【0118】以上により、この第4の実施例に従えば、
温度および電源電圧依存性の十分に低減された出力電圧
V0を発生することができる。特に、pチャネルMOS
トランジスタのしきい値電圧をすべて等しくすることに
より、電源ノードに接続されるnチャネルMOSトラン
ジスタのしきい値電圧の差に従って出力電圧V0の値を
設定することができ、所望の電圧レベルの基準電圧V0
を発生することができる。
【0119】[実施例5]図12は、この発明の第5の
実施例である基準電圧発生回路の構成を示す図である。
図12において、基準電圧発生回路は、ノード6とノー
ド3の間に接続されるnチャネルMOSトランジスタQ
3と、ノード3と接地ノードの間に接続される抵抗素子
R1と、電源ノード1と出力ノード2の間に接続され、
ノード3上の電圧V3に従って電源ノード1から出力ノ
ード2へ電流を供給するpチャネルMOSトランジスタ
Q1と、接地ノードとノード5の間に接続されるpチャ
ネルMOSトランジスタQ4と、ノード5とたとえば負
電位−Vを与えるノード4の間に接続される抵抗素子R
2と、ノード5上の電位V5に従って出力ノード2から
接地ノードへ電流を放電するpチャネルMOSトランジ
スタQ2を含む。MOSトランジスタQ3およびQ4は
ダイオードモードで動作し、導通時には、そのしきい値
電圧の絶対値の電圧降下を生じさせる。
【0120】基準電圧発生回路は、さらに、電源電圧V
ccよりも高い高電圧VccHを受ける高電源ノードと
ノード8の間に接続される抵抗素子R3と、ノード8と
電源ノード1の間に接続されるエンハンスメント型nチ
ャネルMOSトランジスタQ7と、電源ノード1とノー
ド6の間に接続されるエンハンスメント型nチャネルM
OSトランジスタQ6を含む。MOSトランジスタQ7
はそのゲートおよびドレインがノード8に接続され、ソ
ースおよびバックゲートが電源ノード1に接続される。
MOSトランジスタQ6は、そのゲートがノード8に接
続され、ドレインが電源ノード1に接続され、バックゲ
ートおよびソースがノード6に接続される。MOSトラ
ンジスタQ7の等価抵抗値は、抵抗素子R3の抵抗値R
3よりも十分小さくされる。同様、MOSトランジスタ
Q6の等価抵抗値は、抵抗素子R1の抵抗値R1よりも
十分小さくされる。次に動作について説明する。
【0121】MOSトランジスタQ7の等価抵抗値は、
抵抗素子R3の抵抗値R3よりも十分小さいため、MO
SトランジスタQ7はダイオードモードで動作する。し
たがって、ノード8の電圧V8は次式(31)で与えら
れる。
【0122】 V8=Vcc+VTN7 …(31) ただし、VTN7はMOSトランジスタQ7のしきい値
電圧を示す。また、MOSトランジスタQ6の等価抵抗
値は、抵抗素子R1の抵抗値R1よりも十分小さいた
め、MOSトランジスタQ6は、そのゲート−ソース間
電圧をしきい値電圧VTN6に維持する。すなわちノー
ド6の電圧V6は次式(32)で与えられる。
【0123】 V6=V8−VTN6 =Vcc+VTN7−VTN6 …(32) 同様に、MOSトランジスタQ3の等価抵抗値が抵抗素
子R1の抵抗値R1よりも十分小さいため、このMOS
トランジスタQ3がダイオードモードで動作し、ノード
3の電圧V3は式(33)で与えられる。
【0124】 V3=V6+VTP3 =Vcc+VTN7−VTN6+VTP3 …(33) ノード5の電圧V5はVTP4に等しい。したがって、
MOSトランジスタQ1およびQ2を流れるドレイン電
流IDSはそれぞれ次式(34)および(35)で与え
られる。
【0125】 IDS=(β1/2)(V3−Vcc−VTP1)2 =(β1/2){(VTN7−VTN6)+(VTP3−VTP1)}2 …(34) =(β2/2)(VTP4−V0−VTP2)2 …(35) したがって、式(34)および(35)から、出力電圧
V0は、次式(36)で与えられる。
【0126】 V0=(β1/β2)1/2 {(VTN7−VTN6)+(VTP1−VTP3 )}−(VTP2−VTP4) …(36) 式(36)の右辺第1項、第2項および第3項は、すべ
てしきい値電圧の差で表わされており、したがってしき
い値電圧の温度依存性が相殺され、温度依存性の小さな
出力電圧V0が得られる。
【0127】図12に示す構成において、MOSトラン
ジスタQ3とMOSトランジスタQ6とを入れ替えても
同様の効果を得ることができる。
【0128】特に、pチャネルMOSトランジスタQ1
〜Q4のしきい値電圧VTP1〜VTP4がすべて等し
く、またnチャネルMOSトランジスタQ6およびQ7
のしきい値電圧が異なっている場合には、出力電圧V0
は、次式(37)で与えられる。
【0129】 V0=(β1/β2)1/2 (VTN7−VTN6) …(37) 1種類のpチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧
と2種類のnチャネルMOSトランジスタのしきい値電
圧を有する半導体装置において、2種類のnチャネルM
OSトランジスタのしきい値電圧を利用することによ
り、何ら製造工程を増加させることなく、温度および電
源電圧に対する依存性の小さな基準電圧発生回路を実現
することができる。
【0130】なお、図12に示す構成において、抵抗素
子R1およびR2は、抵抗モードで動作するMOSトラ
ンジスタで置換えられてもよい。
【0131】ノード9へ与えられる高電圧VccHは、
外部から与えられてもよいが、同一半導体装置内に設け
られた回路から与えられる構成が利用されてもよい。
【0132】図13は、高電圧VccHを半導体装置内
部で発生する回路の構成の一例を示す図である。この図
13に示す高電圧発生回路は、キャパシタのチャージポ
ンプ動作を利用することにより、電源電圧よりも高い高
電圧を発生する場合に一般に用いられる。
【0133】図13において、高電圧発生回路は、電源
ノード1の電源電圧Vccと接地ノードの接地電圧Vs
sとを動作電源電圧として動作し、所定のパルス幅およ
び周期を有するパルス信号を発生するリング発振器10
と、ノード104および105の間に接続され、容量結
合によりノード104の電位変化をノード105へ伝達
するキャパシタ104と、電源ノード1とノード105
の間に接続されるダイオード素子101と、ノード10
5とノード9の間に接続されるダイオード素子102
と、ノード9の電圧の安定化のための安定化キャパシタ
103を含む。ダイオード素子101は、そのアノード
が電源ノード1に接続され、カソードがノード105に
接続される。ダイオード素子102は、そのアノードが
ノード105に接続され、カソードがノード9に接続さ
れる。リング発振器10は縦続接続された奇数段のイン
バータ回路の構成を備える。ダイオード素子101およ
び102はMOSトランジスタで構成されてもよい。次
に動作について簡単に説明する。
【0134】リング発振器10の出力するパルス信号が
HレベルからLレベルへ低下すると、このノード104
の信号の電位変化はノード105へ伝達される。そのた
め、ノード105は、その電位が低下するが、ダイオー
ド素子101により充電され、Vcc−VSの電圧レベ
ルに充電される。ここでVSはダイオード素子101の
順方向降下電圧である。ダイオード素子102は、この
ときノード9の電圧がノード105の電圧よりも高くオ
フ状態である。
【0135】リング発振器10からノード104へ伝達
されるパルス信号をLレベルからHレベルへ立上げる
と、パルス104により、ノード105の電位がVcc
だけさらに上昇する。このノード105の電圧の上昇に
より、ダイオード素子102がオン状態となり、ノード
105からノード9(キャパシタ103の一方電極ノー
ド)へ電流が流れ、このノード9の電圧レベルがキャパ
シタ100と安定化キャパシタ103の容量比(通常1
0〜100)に従って上昇する。ノード105とノード
9の電圧差がVSとなるとダイオード素子102はオフ
状態とされる。この動作を繰返すことにより、最終的に
ノード9の高電圧VccHの電圧レベルは最終的に次式
(38)で表わされる電圧レベルに到達する。
【0136】 VccH=2・Vcc−2・VS …(38) Vcc=5V、VS=0.7Vとすると、高電圧Vcc
Hは、8.6Vとなり、電源電圧Vccよりも十分高い
電圧レベルとなる。この高電圧VccHが印加されるノ
ード9に接続する抵抗R3を流れる電流は極めて小さく
される(MOSトランジスタQ7のダイオード動作を実
現するため)。したがってこの高電圧発生回路の電流駆
動力は十分小さくて済み、図13に示す高電圧発生回路
の占有面積は十分に小さくすることができる。なおこの
高電圧VccHを発生するための回路としては、ダイナ
ミック型半導体装置において、ワード線昇圧信号などを
発生するために用いられる昇圧回路が利用されてもよ
い。すなわち、半導体装置内において高電圧を内部で発
生する回路が設けられていれば、その回路を利用するこ
とができる。
【0137】[変更例]図14は、この発明の第5の実
施例である基準電圧発生回路の変更例の構成を示す図で
ある。図14に示す基準電圧発生回路においては、図1
2に示す基準電圧発生回路におけるpチャネルMOSト
ランジスタQ4に代えてnチャネルMOSトランジスタ
Q10が用いられる。他の構成は、図12に示す構成と
同じであり、対応する部分には同一の参照番号を付す。
MOSトランジスタQ10は、そのゲートおよびドレイ
ンが接地ノードに接続され、バックゲートおよびソース
はノード5に接続される。MOSトランジスタQ10
は、しきい値電圧VTN10を有し、また抵抗素子R2
の有する抵抗値R2よりも十分小さな等価抵抗値を有す
る。この図14に示す基準電圧発生回路を用いる場合、
出力ノード2に現われる電圧V0は、式(36)におい
てVTP4を−VTN10で置換えることにより得られ
る。すなわち、出力電圧V0は、 V0=(β1/β2)1/2 {(VTN7−VTN6)+(VTP1−VTP3 )}−(VTP2+VTN10) …(39) で与えられる。この式(39)から見られるように、こ
の図14に示す基準電圧発生回路を用いても、出力電圧
V0の電源電圧に対する依存性および温度依存性を十分
小さくすることができる。
【0138】なお、図14に示す構成においても、抵抗
素子R1およびR2は、抵抗モードで動作するMOSト
ランジスタと置換えられてもよい。
【0139】以上のように、この第5の実施例の構成を
利用しても、温度依存性が低減されかつ電源電圧Vcc
に対する依存性のない安定な電圧V0を発生することが
できる。
【0140】[実施例6]図15は、この発明の第6の
実施例である基準電圧発生回路の構成を示す図である。
図15に示す基準電圧発生回路においては、MOSトラ
ンジスタQ2のゲートが接地ノードに接続される。この
MOSトランジスタQ2のゲートの接地ノードへの接続
により生じるノード30における電圧の温度依存性を補
償するために、ノード30と出力ノード2の間にpチャ
ネルMOSトランジスタQ30が接続され、出力ノード
2と接地ノードの間に抵抗素子R30が接続される。M
OSトランジスタQ30は、そのバックゲートおよびソ
ースがノード30に接続され、ゲートおよびドレインが
出力ノード2に接続される。MOSトランジスタQ30
の等価抵抗値は抵抗素子R30の抵抗値R30よりも十
分小さくされる。他の構成は、図14に示す基準電圧発
生回路のそれと同じであり、対応する部分には同一の参
照番号を付す。次に動作について説明する。
【0141】MOSトランジスタQ30はダイオードモ
ードで動作するため、出力ノード2の電圧V0は、次式
(40)で与えられる。
【0142】 V0=V30+VTP30 …(40) ノード30の電圧V30は、式(36)においてしきい
値電圧VTP4の項を省略することにより得られる。
【0143】 V30=(β1/β2)1/2 {(VTN6−VTN5)+(VTP1−VTP 3)}−VTP2 …(41) したがって、式(40)および(41)から次式(4
2)で表わされる出力電圧V0が出力ノード2に発生す
る。
【0144】 V0=(β1/β2)1/2 {(VTN6−VTN5)+(VTP1−VTP3 )}−(VTP2−VTP30) …(42) 式(42)より、右辺第1項、第2項および第3項はす
べてMOSトランジスタのしきい値電圧の差で表わされ
ており、各項においてしきい値電圧の温度依存性が相殺
される。したがって、出力電圧V0の温度依存性を十分
に小さくすることができる。
【0145】また、図15に示す構成においては、抵抗
素子R30は、抵抗モードで動作するMOSトランジス
タで置換えられてもよい。
【0146】[変更例]図16は、この発明の第6の実
施例の変更例の構成を示す図である。図16に示す基準
電圧発生回路においては、図15に示す構成において、
出力ノード2に接続されるpチャネルMOSトランジス
タQ30が、nチャネルMOSトランジスタQ31に置
換えられる。他の構成は、図15に示す構成と同じであ
り、対応する部分には同一の参照番号を付す。nチャネ
ルMOSトランジスタQ31は、そのゲートおよびドレ
インがノード30に接続され、バックゲートおよびソー
スは出力ノード2に接続される。MOSトランジスタQ
31の等価抵抗値は、抵抗素子R30の抵抗値よりも十
分小さくされる。したがってこの場合、出力ノード2に
現われる出力電圧V0とノード30の電圧V30との間
には次式(43)で示される関係が成立する。
【0147】 V0=V30−VTN31 …(43) 電圧V30は、式(36)においてMOSトランジスタ
Q4のしきい値電圧VTP4の項を除くことにより得ら
れる。 V30=(β1/β2)1/2 {(VTN7−VTN6)+(VTP1−VTP3 )}−VTP2 …(44) 式(43)および(44)から次式(45)が得られ
る。 V0=(β1/β2)1/2 {(VTN7−VTN6)+(VTP1−VTP3) }−(VTP2+VTN31) …(45) 上式(45)により、右辺第1項、第2項および第3項
はすべてしきい値電圧の温度依存性が相殺されるため、
出力電圧V0の温度依存性を小さくすることができる。
【0148】なお、図16に示す構成においても、抵抗
素子R1およびR30は抵抗モードで動作するMOSト
ランジスタで置換えられてもよい。
【0149】上述のように、この第6の実施例に従う基
準電圧発生回路においても、温度依存性の小さなかつ電
源電圧に対する依存性のない安定な基準電圧を生成する
ことができる。
【0150】[実施例7]図17は、この発明の第7の
実施例である基準電圧発生回路の構成を示す図である。
図17に示す基準電圧発生回路は、図1に示す基準電圧
発生回路におけるpチャネルMOSトランジスタQ3に
代えて、nチャネルMOSトランジスタQ15が用いら
れる。MOSトランジスタQ15は、そのゲートおよび
ドレインが電源ノード1に接続され、バックゲートおよ
びソースがノード3に接続される。他の構成は、図2に
示す基準電圧発生回路の構成と同じであり、対応する部
分には同一の参照番号を付す。MOSトランジスタQ1
5の等価抵抗値は、抵抗素子R1の抵抗値よりも十分小
さくされる。したがってMOSトランジスタQ15はダ
イオードモードで動作し、ノード3の電圧V3は、次式
(46)で与えられる。
【0151】 V3=Vcc−VTN15 …(46) 一方、ノード5の電圧V5は、MOSトランジスタQ4
のしきい値電圧VTP4に等しい。したがって、MOS
トランジスタQ1およびQ2を流れるドレイン電流ID
Sは、それぞれ次式(47)および(48)で与えられ
る。
【0152】 IDS=(β1/2)(V3−Vcc−VTP1)2 …(47) =(β2/2)(V5−V0−VTP2)2 …(48) 式(47)および(48)により、 IDS=(β1/2)(−VTN15−VTP1)2 …(49) =(β2/2)(VTP4−V0−VTP2)2 …(50) 式(49)および(50)から、出力電圧V0は、次式
(51)で与えられる。 V0=(β1/β2)1/2 (VTN15+VTP1)−(VTP2−VTP4) …(51) 式(51)において、右辺第1項はnチャネルMOSト
ランジスタのしきい値電圧とpチャネルMOSトランジ
スタのしきい値電圧の代数和となり、第2項は、pチャ
ネルMOSトランジスタのしきい値電圧の差であり、こ
れらはいずれもしきい値電圧の温度依存性を相殺するも
のであり、出力電圧V0の温度依存性を小さくすること
ができる。
【0153】特に、この出力ノードへ電流を供給するM
OSトランジスタQ1のゲート電圧を設定するためにn
チャネルMOSトランジスタを用いた場合、以下の利点
が得られる。すなわち、pチャネルMOSトランジスタ
およびnチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧が
それぞれ1種類であっても所望の出力電圧が得られる。
たとえば、pチャネルMOSトランジスタおよびnチャ
ネルMOSトランジスタのしきい値電圧がそれぞれVT
PおよびVTNとすると、式(51)より、出力電圧V
0は、次式(52)に変換される。
【0154】 V0=(β1/β2)1/2 (VTN+VTP) …(52) 半導体装置においては、製造工程数はできるだけ少ない
方がコストの観点から有利である。しきい値電圧の種類
が多ければイオン注入、ゲート絶縁膜形成などの工程が
増え、応じて工程数が増加し、コストを高くする。しか
しながら式(51)に示すように、pチャネルMOSト
ランジスタおよびnチャネルMOSトランジスタそれぞ
れ1種類のしきい値電圧のみを用いて安定な出力電圧V
0が発生する構成に従えば、通常のCMOS回路(pチ
ャネルMOSトランジスタとnチャネルMOSトランジ
スタ両者が用いられる回路)において、しきい値電圧を
変化させるために追加される工程が不要となり、応じて
コストを低くすることができる。したがって、この図1
7に示す第7の実施例の構成に従えば、製造工程数を低
減し、この基準電圧発生回路を備える半導体装置のコス
トを低くすることができる点において極めて有利であ
る。
【0155】[変更例]図18は、この発明の第7の実
施例である基準電圧発生回路の変更例を示す図である。
図18に示す基準電圧発生回路は、図17に示す基準電
圧発生回路の構成において、pチャネルMOSトランジ
スタQ4(MOSトランジスタQ2のゲート電圧を設定
する)に代えて、nチャネルMOSトランジスタQ10
が用いられる。MOSトランジスタQ10は、そのゲー
トおよびドレインが接地ノードに接続され、バックゲー
トおよびソースがノード5に接続される。MOSトラン
ジスタQ10の等価抵抗値は、抵抗素子R2の抵抗値よ
りも十分小さい値に設定される。他の構成は、図17に
示す基準電圧発生回路の構成と同じであり、対応する部
分には同一の参照番号を付す。次に動作について説明す
る。
【0156】ノード3および5の電圧V3およびV5は
次式(52)および(53)で与えられる。
【0157】 V3=Vcc−VTN15 …(52) V5=−VTN10 …(53) したがって、MOSトランジスタQ1およびQ2それぞ
れを流れるドレイン電流IDSは、次式(54)および
(55)で与えられる。
【0158】 IDS=(β1/2)(V3−Vcc−VTP1)2 …(54) =(β2/2)(V5−V0−VTP2)2 …(55) 式(52)〜(55)から次式(56)および(57)
が得られる。
【0159】 IDS=(β1/2)(−VTN15−VTP1)2 …(56) =(β2/2)(−VTN10−V0−VTP2)2 …(57) 式(56)および(57)から、出力電圧V0は次式
(58)で表わされる。 V0=(β1/β2)1/2 (VTN15+VTP1)−(VTP2+VTN10 ) …(58) 式(58)において、右辺第1項および第2項ともnチ
ャネルMOSトランジスタのしきい値電圧とpチャネル
MOSトランジスタのしきい値電圧の代数的和で表わさ
れており、それぞれの温度依存性が相殺される。したが
って、出力電圧V0の温度依存性が十分に小さくされ
る。
【0160】式(58)に見られるように、pチャネル
MOSトランジスタのしきい値電圧が1種類であり、n
チャネルMOSトランジスタのしきい値電圧が1種類の
場合には、所望のレベルの出力電圧V0が得られる。す
なわち、nチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧
をVTNとし、pチャネルMOSトランジスタのしきい
値電圧をVTPとすると、次式(59)で示される出力
電圧V0が得られる。
【0161】 V0={(β1/β2)1/2 −1}(VTN+VTP) …(59) したがって、この図18に示す構成においても、コスト
効率に優れた基準電圧発生回路を実現することができ
る。
【0162】[実施例8]図19は、この発明の第8の
実施例である基準電圧発生回路の構成を示す図である。
図19において、基準電圧発生回路は、電源ノード1と
内部ノード30の間に接続されるpチャネルMOSトラ
ンジスタQ1と、内部ノード30の電位を放電するpチ
ャネルMOSトランジスタQ2と、MOSトランジスタ
Q1のゲート電位を設定するためのnチャネルMOSト
ランジスタQ15、MOSトランジスタQ15をダイオ
ードモードで動作させるための抵抗素子R1を含む。M
OSトランジスタQ15は、そのゲートおよびドレイン
が電源ノード1に接続され、バックゲートおよびソース
がノード3に接続される。抵抗素子R1は、ノード3と
接地ノードの間に接続される。MOSトランジスタQ2
のバックゲートおよびソースはノード30に接続され、
そのゲートおよびドレインが接地ノードに接続される。
【0163】基準電圧発生回路は、さらに、ノード30
と出力ノード2の間に接続されるpチャネルMOSトラ
ンジスタQ30と、出力ノード2と接地ノードの間に接
続される抵抗素子R30を含む。MOSトランジスタQ
30は、そのバックゲートおよびソースがノード30に
接続され、ゲートおよびドレインが出力ノード2に接続
される。MOSトランジスタQ30は、しきい値電圧V
TP30を有しかつその等価抵抗値は抵抗素子R30の
抵抗値よりも十分小さくされる。また、MOSトランジ
スタQ15の等価抵抗値は、抵抗素子R1の抵抗値より
も十分小さくされる。次に動作について説明する。
【0164】ノード3の電圧V3は、次式(60)で与
えられる。 V3=Vcc−VTN15 …(60) MOSトランジスタQ1およびQ2を流れるドレイン電
流IDSは、次式(61)および(62)でそれぞれ与
えられる。
【0165】 IDS=(β1/2)(V3−Vcc−VTP1)2 …(61) =(β2/2)(−V30−VTP2)2 …(62) 式(60)および(61)から、MOSトランジスタQ
1を流れるドレイン電流IDSは、次式(63)で与え
られる。
【0166】 IDS=(β1/2)1/2 (−VTN5−VTP2)2 …(63) 式(62)および(63)からノード30の電圧V30
は次式(64)で与えられる。
【0167】 V30=(β1/β2)1/2 (VTN15+VTP1)2 −VTP2 …(64) MOSトランジスタQ30はダイオードモードで動作し
ており、出力ノード2の出力電圧V0は、ノード30の
電圧V30よりもしきい値電圧VTP30だけ高い。し
たがって、出力電圧V0は、式(64)から、次式(6
5)で与えられる。
【0168】 V0=V30+VTP30 =(β1/β2)1/2 (VTN15+VTP1)−(VTP2−VTP30) …(65) 式(65)において、右辺第1項はnチャネルMOSト
ランジスタのしきい値電圧とpチャネルMOSトランジ
スタのしきい値電圧の代数的和であり、第2項は、pチ
ャネルMOSトランジスタのしきい値電圧の差であり、
各項において温度依存性が相殺され、したがって出力電
圧V0の温度依存性が大幅に低減される。またこの構成
においても、pチャネルMOSトランジスタのしきい値
電圧がすべてVTPに等しい場合には、式(65)は、
次式(66)に変換される。
【0169】 V0=(β1/β2)1/2 (VTN+VTP) …(66) すなわち、この図19に示す構成においても、コスト効
率に優れた温度依存性の極めて少ない基準電圧を発生す
る回路を得ることができる。
【0170】[変更例]図20は、この発明の第8の実
施例である基準電圧発生回路の変更例を示す図である。
図20に示す基準電圧発生回路では、図19に示す基準
電圧発生回路のpチャネルMOSトランジスタQ30
が、エンハンスメント型nチャネルMOSトランジスタ
Q31で置換えられる。他の構成は図19に示す基準電
圧発生回路のそれと同じであり、対応する部分には同一
の参照番号を付す。nチャネルMOSトランジスタQ3
1は、そのゲートおよびドレインがノード30に接続さ
れ、バックゲートおよびソースが出力ノード2に接続さ
れる。MOSトランジスタQ31の等価抵抗値は、抵抗
素子R30の抵抗値よりも十分小さくされる。図20に
示す基準電圧発生回路の構成においては、MOSトラン
ジスタQ31は、ノード30の電圧V30をそのしきい
値電圧VTN31低下させて出力ノード2へ伝達する。
したがって、その場合、式(65)においてVTP30
を−VTN31で置換えることにより出力電圧V0が求
められる。 V0=(β1/β2)1/2 (VTN15+VTP1)−(VTP2+VTN31 ) …(67) 式(67)においても、右辺第1項および第2項ともに
pチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧とnチャ
ネルMOSトランジスタのしきい値電圧の代数的和で表
わされるため、しきい値電圧の温度依存性が相殺され、
応じて出力電圧V0の温度依存性を十分に小さくするこ
とができる。なおこの図20に示す基準電圧発生回路の
構成においても、nチャネルMOSトランジスタのしき
い値電圧がすべてVTNに等しく、pチャネルMOSト
ランジスタのしきい値電圧がすべてVTPに等しい場合
においても、所定の電圧レベルの基準電圧V0を生成す
ることができる。すなわち、式(67)から次式(6
8)が導かれる。
【0171】 V0={(β1/β2)1/2 −1}(VTN+VTP) …(68) 以上のように、この第8の実施例に従えば、pチャネル
MOSトランジスタのしきい値電圧およびnチャネルM
OSトランジスタのしきい値電圧がそれぞれ1種類しか
ない場合においても、所望の電圧レベルの基準電圧を安
定に発生することのできるコスト効率に優れた基準電圧
発生回路を得ることができる。
【0172】[実施例9]図21は、この発明の第9の
実施例である基準電圧発生回路の構成を示す図である。
この図21に示す基準電圧発生回路は、図8に示す基準
電圧発生回路の構成において、電源ノード1に接続され
るnチャネルMOSトランジスタQ6をpチャネルMO
SトランジスタQ8に置換えた構成と同じ構成を備え
る。他の構成は、図8に示す基準電圧発生回路のそれと
同じであり、対応する部分には同一の参照番号を付す。
MOSトランジスタQ8のソースおよびバックゲートは
電源ノード1に接続され、ゲートおよびドレインがノー
ド6に接続される。MOSトランジスタQ8はしきい値
電圧VTP8を有し、抵抗素子R1の抵抗値よりも十分
小さな等価抵抗値を有する。次に動作について説明す
る。
【0173】ノード3の電圧V3は、MOSトランジス
タQ3およびQ8がともにダイオードモードで動作する
ため、次式(69)で与えられる。
【0174】 V3=Vcc+VTP3+VTP7 …(69) MOSトランジスタQ5の導電係数β5は、MOSトラ
ンジスタQ1およびQ2の導電係数β1およびβ2より
も十分大きくされており、ダイオードモードでMOSト
ランジスタQ5は動作する。したがって、ノード7の電
圧V7は、次式(70)で与えられる。
【0175】 V7=Vcc−VTN5 …(70) MOSトランジスタQ4の等価抵抗値は、抵抗素子R2
の抵抗値よりも十分小さくされており、ノード5の電圧
V5はMOSトランジスタQ4のしきい値電圧VTP4
に等しい。したがって、MOSトランジスタQ1および
Q2をそれぞれ流れるドレイン電流IDSは、次式(7
1)および(72)で与えられる。
【0176】 IDS=(β1/2)(V3−V8−VTP1)2 …(71) =(β2/2)(V5−V0−VTP2)2 …(72) 式(67)〜(72)から次式(73)が得られる。 β1{(Vcc+VTP3+VTP8)−(Vcc−VTN5)−VTP1}2 =β2(VTP4−V0−VTP2)2 …(73) 式(73)を出力電圧V0について整理すると、次式
(74)が得られる。
【0177】 V0=−(β1/β2)1/2 (VTP3−VTP1+VTP8+VTN5) −(VTP2−VTP4) …(74) 式(74)において、右辺第1項において、VTP3−
VTP1は、pチャネルMOSトランジスタのしきい値
電圧の差であり、またVTP8+VTN5は、pチャネ
ルMOSトランジスタのしきい値電圧とnチャネルMO
Sトランジスタのしきい値電圧の代数的和であり、した
がって、この右辺第1項においてしきい値電圧の温度依
存性が相殺される。同様に、式(74)の右辺第2項に
おいても、pチャネルMOSトランジスタのしきい値電
圧の差がとられるため、同様しきい値電圧の温度依存性
が相殺される。したがって、図21に示す構成を用いて
も、ノード2に現される出力電圧V0の温度依存性が十
分小さくされる。
【0178】図21に示す基準電圧発生回路はまた以下
の利点を与える。いま、pチャネルMOSトランジスタ
Q1、Q2、Q3、Q4およびQ8のしきい値電圧をす
べて等しいと想定する。この条件は、通常のCMOS回
路において容易に実現することができる。この場合、式
(74)は次式(75)に変換される。
【0179】 V0=−(β1/β2)1/2 (VTN+VTP) …(75) この式(75)は、先に図11に示す基準電圧発生回路
において導き出した式(51)と符号が異なっているだ
けである。出力電圧V0は常に正である。したがって上
式(75)の物理的意味は、pチャネルMOSトランジ
スタのしきい値電圧の絶対値|VTP|がnチャネルM
OSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|VTN|よ
りも大きいということである(VTN+VTP<0よ
り)。逆に、図11に示す基準電圧発生回路において式
(51)が成立するためには、pチャネルMOSトラン
ジスタのしきい値電圧の絶対値|VTP|がnチャネル
MOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値|VTN|
よりも小さいことが必要とされる(VTN+VTP>0
より)。通常、CMOSタイプの半導体装置において
は、ゲート絶縁膜に正の電荷がトラップされる。このチ
ャネル表面上に蓄積される正電荷は基板表面に生成され
る表面準位により生じ、pチャネルMOSトランジスタ
およびnチャネルMOSトランジスタいずれにおいても
生じる。ゲート絶縁膜にトラップされる正電荷はnチャ
ネルMOSトランジスタに対してはしきい値電圧を低く
する(基板表面に負電荷(電子)を引き寄せるため)よ
うに作用し、pチャネルMOSトランジスタにおいて
は、しきい値電圧の絶対値を大きくする(正電荷を遠ざ
ける作用をするため)ように機能する。したがって、一
般に|VTP|>|VTN|となる傾向があり、図17
に示す基準電圧発生回路に比べてこの図21に示す基準
電圧発生回路の方が実用化が容易である。すなわち、基
準電圧を発生するためにMOSトランジスタのしきい値
電圧を調整するための余分な製造工程(たとえばイオン
注入工程)が必要とされず、よりコスト効率に優れた基
準電圧発生回路を実現することができる。
【0180】[変更例]図22は、この発明の第9の実
施例である基準電圧発生回路の第1の変更例を示す図で
ある。図22に示す基準電圧発生回路は、図21に示す
基準電圧発生回路においてpチャネルMOSトランジス
タQ4を、nチャネルMOSトランジスタQ10で置換
えたものと等価である。図22に示す基準電圧発生回路
の構成において、図21に示す基準電圧発生回路の構成
と対応する部分には同一の参照番号を付す。MOSトラ
ンジスタQ10のゲートおよびドレインは接地ノードに
接続され、バックゲートおよびソースがノード5に接続
される。この図22に示す基準電圧発生回路の構成にお
いては、出力ノード2に現われる出力電圧V0は、式
(76)のしきい値電圧VTP4を−VTN10で置換
えることにより得られる。
【0181】 V0=−(β1/β2)1/2 (VTP3−VTP1+VTP8+VTN5) −(VTP2+VTN10) …(76) この式(76)に見られるように、右辺第1項および第
2項ともにしきい値電圧の温度依存性が相殺されてお
り、応じて出力電圧V0の温度依存性が十分に小さくさ
れる。pチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧が
すべてVTPに等しく、またnチャネルMOSトランジ
スタのしきい値電圧がすべてVTNに等しいとすると、
式(74)は次式(75)に書換えることができる。
【0182】 V0=−{(β1/β2)1/2 +1}(VTP+VTN) …(77) 式(77)に見られるように、この場合においても、式
(73)と同様の特性すなわち通常のCMOS回路にお
ける実現が容易であるという特徴を備える。
【0183】[実施例10]図23は、この発明の第1
0の実施例である基準電圧発生回路の構成を示す図であ
る。この図23に示す基準電圧発生回路の構成において
は、MOSトランジスタQ2のゲートが接地ノードに接
続され、MOSトランジスタQ10および抵抗素子R2
は除去される。これに代えて、出力ノード2と内部ノー
ド30の間にpチャネルMOSトランジスタQ30が接
続され、出力ノード2と接地ノードの間に抵抗素子R3
0が接続される。他の構成は、図21および図22に示
す基準電圧発生回路のそれと同じであり、対応する部分
には同一の参照番号を付す。MOSトランジスタQ30
は、抵抗素子R30の有する抵抗値よりも十分小さな等
価抵抗値を備え、ダイオードモードで動作する。ノード
30の電圧V30は、前述の式(72)におけるしきい
値電圧VTP4の項を削除することにより得られる。す
なわち、ノード30の電圧V30は次式(78)で与え
られる。
【0184】 V0=−(β1/β2)1/2 (VTP3−VTP1+VTP8+VTN5)− VTP2 …(78) MOSトランジスタQ30がダイオードモードで動作し
ており、出力電圧V0は、V30+VTP30で与えら
れる。したがって、出力電圧V0は、次式(79)で与
えられる。
【0185】 V0=−(β1/β2)1/2 (VTP3−VTP1+VTP8+VTN5) −(VTP2−VTP30) …(79) また、pチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧が
すべて等しくVTPで与えられるとすると、次式(8
0)が得られる。
【0186】 V0=−(β1/β2)1/2 (VTP+VTN) …(80) 式(79)および(80)から、図23に示す基準電圧
発生回路においても、しきい値電圧の温度依存性がすべ
て相殺されており、出力電圧V0の温度依存性を十分小
さくすることができる。また、式(80)に示すよう
に、通常のCMOSタイプの半導体装置において容易に
実現することができ、コスト効率に優れた基準電圧発生
回路を実現することができる。
【0187】[変更例]図24は、この発明の第10の
実施例である基準電圧発生回路の変更例の構成を示す図
である。この図24に示す基準電圧発生回路は、図23
に示す基準電圧発生回路において、出力ノードに接続さ
れるpチャネルMOSトランジスタQ30をnチャネル
MOSトランジスタQ31で置換えたものと等価であ
る。MOSトランジスタQ31は、そのゲートおよびド
レインがノード30に接続され、バックゲートおよびソ
ースが出力ノード2に接続される。MOSトランジスタ
Q31は、しきい値電圧VTP31を有し、また抵抗素
子R30の抵抗値よりも十分に小さな等価抵抗値を備
え、したがってダイオードモードで動作する。この図2
4に示す基準電圧発生回路においては、V0=V30−
VTN31より、次式(81)で表わされる出力電圧V
0が得られる。
【0188】 V0=−(β1/β2)1/2 (VTP3−VTP1+VTP8+VTN5) −(VTP2+VTN31) …(81) この式(81)において右辺第1項および第2項いずれ
においても、しきい値電圧の温度依存性が相殺されてお
り、したがって出力電圧V0の温度依存性が十分小さく
される。
【0189】またこの図24に示す基準電圧発生回路の
構成において、pチャネルMOSトランジスタのしきい
値電圧がすべて等しくVTPであり、またnチャネルM
OSトランジスタのしきい値電圧がすべて等しくVTN
であるとすると、次式(82)が得られる。
【0190】 V0=−{(β1/β2)1/2 +1}(VTP+VTN) …(82) したがって、この図24に示す基準電圧発生回路におい
ても、通常のCMOS半導体装置において実現が容易な
基準電圧発生回路を実現することができる。
【0191】なお、図21ないし図24に示す基準電圧
発生回路の構成において、MOSトランジスタQ3とM
OSトランジスタQ8の接続を入れ替えても同様の効果
を得ることができる。また抵抗素子R1、R2およびR
30としては、抵抗モードで動作するMOSトランジス
タが用いられても同様の効果を得ることができる。
【0192】[実施例10]以下、基準電圧発生回路の
出力部の(出力)MOSトランジスタQ1と、このMO
SトランジスタQ1のゲート電位を設定するための(制
御)MOSトランジスタQ3のしきい値電圧を異ならせ
る方法について説明する。
【0193】図25は、図40に示す内部電源使用回路
907の構成を概略的に示す図である。図25におい
て、内部電源使用回路907は、行および列のマトリッ
クス状に配列される複数のメモリセルを有するメモリセ
ルアレイMAと、外部から与えられる外部アドレス信号
をバッファ処理して内部アドレス信号を生成するアドレ
スバッファABと、このアドレスバッファABからの内
部アドレス信号をデコードしてメモリセルアレイMAに
おける対応の行を選択するXデコーダADXと、アドレ
スバッファABからの内部アドレス信号をデコードして
メモリセルアレイMAにおける対応の列を選択する列選
択信号を発生するYデコーダADYを含む。
【0194】内部電源使用回路907は、さらに、この
メモリセルアレイMAにおいて選択された行(ワード
線)に接続するメモリセルのデータを検知し増幅するセ
ンスアンプと、YデコーダADYからの列選択信号に従
ってメモリセルアレイMAにおける対応の列を出力バッ
ファOBに接続するI/Oゲートを含む。図25におい
ては、センスアンプとI/Oゲートを1つのブロックS
Iで示す。出力バッファOBは、このブロックSIから
伝達された内部読出データをバッファ処理して外部読出
データDoutを生成する。この出力バッファOBの最
終の出力段(外部出力端子に接続される回路部分)は、
外部装置とのインタフェースを取るために、外部電源電
圧を使用する。図25においては、出力バッファOBは
内部電源電圧VCIを使用するように示される。これは
出力バッファOBに含まれる最終出力段以外の回路部分
がこの内部電源電圧VCIを利用するためである。
【0195】さらに、この内部電源使用回路907の各
種動作タイミングを制御するための制御信号を発生する
制御信号発生系CGが、周辺回路として設けられる。周
辺回路としては、アドレスバッファAB、XデコーダA
DX、YデコーダADYおよびブロックSIを含んでも
よい。
【0196】制御信号発生系CGは、メモリセルアレイ
MAにおける選択された行(後に説明するワード線)上
に伝達されるワード線駆動信号Rnおよびスタンバイサ
イクル時に各内部ノードを所定の電位VBにプリチャー
ジするための信号を発生するプリチャージ指示信号φp
を発生する。この制御信号発生系CGは、さらに、プリ
チャージサイクル(スタンバイサイクル)時において内
部ノードをプリチャージするためのプリチャージ電位V
Bも併わせて発生するように示される。
【0197】図26は、この図25に示すメモリセルア
レイ部の構成を概略的に示す図である。図26におい
て、メモリセルアレイMAは、行および列のマトリック
ス状に配列される複数のメモリセルMCと、メモリセル
MCの各行に対応して配置され、それぞれに対応の行の
メモリセルMCが接続される複数のワード線WL(WL
0〜WLn)と、メモリセルの各列に対応して配置さ
れ、各々に対応の列のメモリセルが接続される複数のビ
ット線対BL,ZBL(BL0,ZBL0〜BLm,Z
BLm)を含む。ビット線BLおよびZBLは対をなし
て配設され、それぞれに互いに相補なデータ信号が伝達
される。メモリセルMCは1本のワード線WLと1対の
ビット線BLおよびZBLの交差部に配置される。たと
えば、ワード線WL0とビット線BL0の交差部に対応
してメモリセルMCが配置され、またワード線WL1と
ビット線ZBL0の交差部に対応してメモリセルMCが
配置される。
【0198】ビット線対BL0,ZBL0〜BLm,Z
BLmそれぞれに対応して、スタンバイサイクル時(プ
リチャージ時)に対応のビット線対BL,ZBLを所定
電位VBにプリチャージしかつイコライズするためのプ
リチャージ/イコライズ回路(P/E)PE0〜PEm
が配置される。
【0199】ブロックSIは、ビット線対BL0,ZB
L0〜BLm,ZBLmそれぞれに対応して配置され、
活性化時対応のビット線対BL,ZBLの信号電位を差
動的に増幅するセンスアンプSA0〜SAmと、ビット
線対BL0,ZBL0〜BLm,ZBLmそれぞれに対
応して設けられ、YデコーダADYからの列選択信号に
応答して導通し、対応のビット線対BL,ZBLを内部
データ線I/O,ZI/Oに接続するIOゲートを含
む。IOゲートは、ビット線対BLi,ZBLi(i=
0〜m)に対応して配置されるトランスファーゲートT
i,Ti′を含む。
【0200】センスアンプSA0〜SAmは、センスア
ンプ活性化信号線SADAおよびSADBそれぞれを介
して伝達されるセンスアンプ活性制御信号φAおよびφ
Bに応答して活性化される。
【0201】図27は、図26に示すメモリセルおよび
プリチャージ/イコライズ回路の構成を詳細に示す図で
ある。図27においては、代表的に、1本のワード線W
Lと、1対のビット線BL,ZBLを示す。
【0202】プリチャージ/イコライズ回路PEは、プ
リチャージ指示信号φpに応答して導通し、プリチャー
ジ電圧伝達線SPE上に伝達されるプリチャージ電圧V
Bをそれぞれビット線BLおよびZBLへ伝達するトラ
ンスファーゲートPEaおよびPEbを含む。
【0203】メモリセルMCは、情報を電荷の形態で格
納するメモリセルキャパシタMCAと、ワード線WL上
の電位(ワード線駆動信号Rn)に応答して導通し、メ
モリセルキャパシタMCAをビット線BLまたはZBL
に接続するアクセストランジスタMTを含む。図27に
おいては、アクセストランジスタMTは、メモリキャパ
シタMCAをビット線BLに接続するように示される。
ビット線BLおよびZBLにはそれぞれ寄生容量BPC
aおよびBPCbが存在する。メモリキャパシタMCA
は、その一方電極がアクセストランジスタMTの一方導
通端子に接続され、その他方電極が一定の基準電位Vc
pを受けるように接続される。メモリキャパシタMCA
の一方電極が、情報を格納するためのストレージノード
として作用する。このメモリキャパシタMCAの他方電
極(セルプレート)へ与えられる電圧Vcp(セルプレ
ート電圧)はたとえば抵抗RaおよびRbの直列体で構
成される電圧発生回路により生成される。このセルプレ
ート電圧発生回路の抵抗素子RaおよびRbは、内部電
源電圧供給ノードと接地線との間に直列に接続され、内
部電源電圧VCIを抵抗分割してセルプレート電圧Vc
pを生成する。このセルプレート電位発生回路として
は、先に説明した基準電圧発生回路が用いられてもよ
い。
【0204】通常、プリチャージ電圧VBおよびセルプ
レート電圧Vcpはそれぞれ内部電源電圧VCIの1/
2の電圧レベルとなるように設定される。次に動作につ
いて簡単に説明する。
【0205】プリチャージ時(スタンバイサイクル時)
においては、プリチャージ信号φpがハイレベルにあ
り、トランスファーゲートPEaおよびPEbがともに
導通状態にあり、ビット線BLおよびZBLは中間電位
レベルのプリチャージ電圧VBに充電される。アクティ
ブサイクルが始まると、このプリチャージ信号φpがロ
ーレベルとなり、トランスファーゲートPEaおよびP
Ebがともに非導通状態とされる。ワード線WLがアド
レス信号により指定されると、このワード線WL上にワ
ード線駆動信号Rnが伝達されて、その電位が立上が
り、メモリセルMCに含まれるアクセストランジスタM
Tが導通状態となる。これにより、メモリキャパシタM
CAがビット線BLに接続され、ビット線BLの電位
が、そのプリチャージ電圧VBからメモリキャパシタM
CAに格納されたデータに従って変化する。この電位変
化量はメモリキャパシタMCAの容量値およびビット線
BLに接続される寄生容量VBCaの容量値により決定
される。ビット線ZBLにはメモリセルは接続されてい
ないため、プリチャージ電圧VBを維持する。センスア
ンプSAが次いで活性化され、このビット線BLおよび
ZBLに現れた電位差を検知し増幅しラッチする。この
後、Yデコーダ(図26参照)からの列選択信号に従っ
て選択メモリセルが選択され、この選択されたメモリセ
ルに対しデータの書込みまたは読出し(アクセス)が行
なわれる。
【0206】上述のような構成において、この図27に
示す内部信号は、すべて内部電源電圧VCIと接地電圧
Vss(GND)のレベルの間で変化する。メモリサイ
クル(アクティブサイクル)が完了すると、ワード線W
L上のワード線駆動信号Rnが接地電位GNDレベルに
低下する。これにより、メモリアクセストランジスタN
Tが非導通状態とされる。
【0207】内部電源電圧VCIの低電圧化に従って、
構成要素であるMOSトランジスタは、その動作特性を
維持するためスケールダウンされる。このスケールダウ
ンにおいて、以下の理由のため、アクセストランジスタ
のしきい値電圧Vthはスケーリング則に従ってスケー
ルダウンされない。
【0208】一般に、MOSトランジスタは、そのゲー
トおよびソースの電位が等しい場合非導通状態となる。
しかしながらこの状態において、MOSトランジスタを
介して全く電流が流れなくなるのではなく、「テール電
流(サブスレッショルド電流)」と呼ばれる電流が流れ
る。一般に、しきい値電圧Vthは、所定のゲート幅を
有するMOSトランジスタが一定の電流値のドレイン電
流を流すときのそのゲート−ソース間電圧として規定さ
れている。
【0209】図28は、MOSトランジスタのテール電
流特性を示す図であり、縦軸にMOSトランジスタを流
れるドレイン電流IDSを示し、横軸にゲート−ソース
間電圧VGSを示す。曲線I1に示すように、しきい値
電圧VTHLの場合には、ゲート−ソース間電圧VGS
が0Vとなった場合においてもドレイン電流IDS0が
流れる。この電流IDS0をほぼ無視し得る程度にまで
低下させるためには、曲線I2に示すように、しきい値
電圧をVTHHの値にまで上昇させる必要がある。ここ
で、図28においては、nチャネルMOSトランジスタ
のテール電流特性が示されており、pチャネルMOSト
ランジスタの場合には、その縦軸に関して対称な曲線で
そのテール電流特性が表わされる。図28から見られる
ように、しきい値電圧VTHLおよびVTHHよりもそ
のゲート−ソース間電圧VGSが高くなった場合には、
急速に大きなドレイン電流IDSが流れる。したがっ
て、MOSトランジスタを高速で導通状態とするために
は、できるだけ低いしきい値電圧を有するMOSトラン
ジスタを用いるのが好ましい。しかしながら、半導体記
憶装置の場合、このような低しきい値電圧のMOSトラ
ンジスタをメモリセルのアクセストランジスタと用いる
と以下のような問題が生じる。
【0210】今、図29に示すように、2つのメモリセ
ルMCaおよびMCbを考える。メモリセルMCaは、
メモリセルキャパシタMCAaと、ワード線WLa上の
電位に応答して導通し、メモリセルキャパシタMCAa
をビット線BLに接続するアクセストランジスタMTa
を含む。メモリセルMCbは、メモリセルキャパシタM
CAbと、ワード線WLb上の信号電位に応答してこの
メモリキャパシタMCAbをビット線BLに接続するア
クセストランジスタMTbを含む。今、メモリセルMC
aに“1”(ハイレベル)のデータが記憶されている状
態において、メモリセルMCbに“0”(ローレベル)
のデータを書込む状態を考える。この場合、ワード線W
La上の電位は接地電圧GNDレベルのローレベルであ
り、ワード線WLb上の電位がハイレベルである(通
常、内部電源電圧VCIよりも高い電圧:アクセストラ
ンジスタのしきい値電圧損失を防止するため)。データ
“0”を書込む場合、ビット線BLの電位が接地電位G
NDレベルに設定される。この状態において、メモリセ
ルMCaのアクセストランジスタMTaは、ゲート(ワ
ード線WLa)の電位とソース(ビット線BL)の電位
が同じである。したがって、このアクセストランジスタ
MTaとして、図28に示す曲線I1で示すようなテー
ル電流特性を有するMOSトランジスタを用いた場合、
テール電流がメモリセルキャパシタMCAaからビット
線BLへ流れ、メモリキャパシタMCAaの蓄積電荷が
低下する。したがって、メモリセルの電荷保持特性が劣
化し、半導体記憶装置の信頼性が損なわれる。また、こ
のメモリセルMCaに格納された“1”のデータが、こ
のテール電流により電荷流出のために“0”のデータに
変化する状態が生じ、正確にデータを記憶する半導体記
憶装置を実現することができなくなり、記憶装置の信頼
性が損なわれる。
【0211】したがって、この半導体記憶装置において
は、メモリセルのアクセストランジスタMTとしては、
できるだけそのしきい値電圧を高くし、テール電流がで
きるだけ小さくされる。
【0212】一方、図25に示すアドレスバッファA
B、XデコーダADX、YデコーダADYおよび周辺回
路制御系CGなどの周辺回路は、できるだけ高速で動作
することが要求される。したがって、周辺回路の構成要
素としては、図28に示す曲線I1のようなテール電流
特性を有する低しきい値電圧のMOSトランジスタが用
いられる。ここで、「低しきい値電圧」は「絶対値が小
さなしきい値電圧」を示す。周辺回路に用いられるMO
Sのトランジスタのしきい値電圧は、実際には、消費電
流(スタンバイサイクル時における消費電流)を考慮し
て適当な値に設定される。
【0213】したがって、通常の半導体記憶装置におい
ては、低しきい値電圧のMOSトランジスタと高しきい
値電圧(絶対値の大きなしきい値電圧)のMOSトラン
ジスタが用いられる。これらのしきい値電圧の異なるM
OSトランジスタの製造方法としては、まず周辺回路お
よびメモリセルアレイ部分両者において、同じしきい値
電圧を有するすなわち低しきい値電圧のMOSトランジ
スタが形成される。次いで、メモリセルのアクセストラ
ンジスタに対してのみ、そのゲート電極のチャネル領域
表面にたとえばボロンのP型不純物をイオン注入し、そ
のアクセストランジスタのチャネル領域表面のP型不純
物濃度を高くする。これにより、アクセストランジスタ
のしきい値電圧を高くする。したがって、通常の半導体
記憶装置の製造工程においては、メモリセルアレイ部の
アクセストランジスタのしきい値電圧と周辺回路に含ま
れるMOSトランジスタのしきい値電圧を互いに異なら
せるための製造工程が含まれている。本実施例において
は、この工程を利用して基準電圧発生回路に含まれるP
チャネルMOSトランジスタQ1およびQ3のしきい値
電圧を互いに異ならせる。以下、図面を参照して、この
発明の第10の実施例に従う半導体装置の製造方法につ
いて説明する。
【0214】まず図30に示すように、P型半導体基板
200の表面上に熱酸化法に従って薄い熱酸化膜(パッ
ド酸化膜)202を成長させる。この熱酸化膜202上
に、次いでたとえばCVD法(化学的気相成長法)に従
ってシリコン窒化膜204を堆積し、二層絶縁膜を形成
する。
【0215】次に図31に示すように、シリコン窒化膜
204上にレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフ
ィー法に従ってこのレジスト膜をパターニングし、レジ
ストパターン506を形成する。このレジストパターン
206をマスクとして、シリコン窒化膜204を選択的
にエッチング除去し、素子分離領域となる部分のパッド
酸化膜204を露出させる。
【0216】次に、図32に示すように、レジストパタ
ーン206を除去した後、シリコン窒化膜204をマス
クとして熱酸化を行ない、素子分離領域に選択的に厚い
膜厚の二酸化シリコン膜(フィールド酸化膜)210を
成長させる。この選択的な熱酸化による酸化膜の形成方
法はLOCOS法(シリコン局所酸化法)と呼ばれる。
フィールド酸化膜210は、熱成長時、窒化膜204下
においても成長し、したがって図32に示すように、シ
リコン窒化膜204は、その一部が持上げられる。この
フィールド酸化膜210により、MOSトランジスタ形
成領域が確定される。
【0217】この熱酸化膜210の下には、寄生MOS
トランジスタが形成されるのを防止するために、LOC
OS法実施の前に、たとえばボロンであるP型不純物が
イオン注入され、このフィールド酸化膜210の下部に
はチャネルストッパ領域が形成されている。
【0218】次いで、図33に示すように、不要となっ
たシリコン窒化膜204およびパッド酸化膜202をエ
ッチング除去し、半導体基板200の表面を露出させ
る。
【0219】次いで、メモリセルアレイおよび周辺回路
および基準電圧発生回路の構成要素であるMOSトラン
ジスタを実際に製造する工程に入る。以下の製造工程の
説明において以下の領域を仮定する。フィールド酸化膜
210aおよび210bの間の領域300は、メモリセ
ルを形成するアレイ領域として利用され、この領域30
0において、アクセストランジスタ(nチャネルMOS
トランジスタ)が形成される。フィールド酸化膜210
bおよび210cの間の領域302には、周辺回路を構
成するnチャネルMOSトランジスタが形成される。周
辺回路は、先に述べたように、半導体記憶装置の各アク
セスを制御するための内部回路であり、ゲートレベルで
は、インバータ、NANDゲート、およびNORゲート
などの構成を備える。この周辺回路は、nチャネルMO
SトランジスタおよびpチャネルMOSトランジスタ両
者を含む。
【0220】フィールド酸化膜210cおよび210d
の間の領域304が、周辺回路に含まれるpチャネルM
OSトランジスタを形成するための領域として用いられ
る。フィールド酸化膜210dおよび210eの間の領
域306は、基準電圧発生回路に含まれるpチャネルM
OSトランジスタを作成するために用いられる。この領
域306においては、本実施例においては図1に示す出
力段のpチャネルMOSトランジスタQ1が形成され
る。
【0221】図34に示すように、まずたとえば回転塗
布法などにより、半導体基板200表面上全面にわたっ
てレジスト膜212が形成され、次いでフォトリソグラ
フィー法に従ってレジストパターンが形成される。これ
により、周辺回路形成領域304および基準電圧発生回
路形成領域306の表面が露出される。この状態で、た
とえば1000KeV程度のエネルギで1×1013cm
-3程度の濃度のリン等のN型不純物をイオン注入し、P
型半導体基板200の表面にN型不純物領域で形成され
るNウェル215aおよび215bを形成する。このN
ウェル215aおよび215bは、それぞれ周辺回路形
成領域304および基準電圧発生回路形成領域306の
MOSトランジスタに対する基板領域として機能する。
【0222】次いで、このレジストパターン212を除
去した後、再びレジスト膜を形成しフォトリソグラフィ
ー法に従ってレジストパターン214を形成する。この
レジストパターン214は、周辺回路形成領域を覆い、
メモリアレイのアクセストランジスタ形成領域300お
よび基準電圧発生回路MOSトランジスタQ1形成領域
を露出させる。この状態において、50KeV程度のエ
ネルギで1×1012cm-3程度の濃度のボロンなどのP
型不純物をイオン注入する。メモリアレイのアクセスト
ランジスタ形成領域300においては、基板表面のP型
不純物濃度が高くされ、それによりアクセストランジス
タのしきい値電圧が高くされる。一方、領域306のN
ウェル215bの表面はP型不純物濃度が高くなり、そ
のしきい値電圧の絶対値が小さくされる。このイオン注
入により、領域300に形成されるアクセストランジス
タのしきい値電圧は領域302に形成される周辺回路の
nチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧よりも約
0.3V程度高くなる。一方、領域306に形成される
pチャネルMOSトランジスタQ1のしきい値電圧の絶
対値は領域304に形成される周辺回路のpチャネルM
OSトランジスタのしきい値電圧よりもその絶対値が約
0.3V小さくされる。
【0223】次に、レジストパターン214を除去した
後、半導体基板200表面に膜厚150Å程度の酸化膜
216を形成し、その酸化膜216上に不純物がドープ
された低抵抗のポリシリコンをCVD法などに従って堆
積する。この後、ポリシリコン膜上にレジストパターン
をフォトリソグラフィー法に従って形成し、このレジス
トパターンをマスクとしてポリシリコンおよび酸化膜を
選択的にエッチング除去する。これにより、領域30
2、304、306および308それぞれにおいて、ゲ
ート酸化膜216およびゲート電極218を有するMO
Sトランジスタのゲート電極構造が形成される。
【0224】ここで、この酸化膜216は、他の絶縁膜
(たとえばシリコン窒化酸化膜)であってもよい。また
ポリシリコン膜218は、モリブデンシリサイド等の高
融点シリサイド金属層で形成されてもよい。
【0225】次に、図37に示すように、まずpチャネ
ルMOSトランジスタが形成される領域306および3
08をレジストパターン220で覆い、このレジストパ
ターン220をマスクとしてリンなどのN型不純物をイ
オン注入する。これにより、領域302および304に
おいては、酸化膜216およびポリシリコン膜218か
らなるゲート電極構造をマスクとして自己整合的に低抵
抗の高濃度N型不純物領域222が形成され、nチャネ
ルMOSトランジスタのソース・ドレイン領域が形成さ
れる。
【0226】レジストパターン220を除去した後、再
びレジスト膜を形成し、次いでフォトリソグラフィー法
に従ってnチャネルMOSトランジスタが形成された領
域302および304を覆うようにレジストパターン2
24を形成する。この状態においては、図38に示すよ
うに、周辺回路のpチャネルMOSトランジスタ形成領
域306および基準電圧発生回路のpチャネルMOSト
ランジスタ形成領域308が露出する。この状態におい
て、ボロンなどのP型不純物をイオン注入し、Nウェル
215aおよび215bにおいて低抵抗の高濃度P型不
純物領域226を自己整合的に形成する。これにより、
領域306および308において、pチャネルMOSト
ランジスタのソース・ドレイン領域が形成される。
【0227】レジストパターン224を除去した後必要
な電極配線を形成することにより、半導体装置が形成さ
れる。
【0228】以上説明したように、本実施例において
は、メモリセルに含まれるアクセストランジスタ(nチ
ャネルMOSトランジスタ)のしきい値電圧を高くする
ためのゲート電極形成領域直下の基板表面へのP型不純
物のイオン注入時に同時に基準電圧発生回路のpチャネ
ルMOSトランジスタのゲート電極形成領域直下の基板
表面領域表面へもP型不純物をイオン注入している(図
35参照)。これにより、何ら製造工程を増加させるこ
となく少なくとも2つの互いに値の異なるしきい値電圧
をそれぞれ有するpチャネルMOSトランジスタを備え
る半導体装置を実現することができる。この図38に示
すNウェル215bに形成されたpチャネルMOSトラ
ンジスタは基準電圧を生成するための出力段のpチャネ
ルMOSトランジスタQ1として形成される。他のMO
SトランジスタQ2およびQ3のしきい値電圧は周辺回
路形成領域306に囲まれるNウェル215aに形成さ
れるpチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧と同
程度とされる。これにより、基準電圧発生回路において
必要なしきい値電圧を有するpチャネルMOSトランジ
スタを作成することができる。
【0229】なお、この実施例においては、nチャネル
MOSトランジスタは領域302、304において、P
型半導体基板表面に形成されている。これらの領域30
2および304のnチャネルMOSトランジスタをP型
半導体基板200の表面に形成されたPウェル内に形成
されてもよい。さらに、第1導電型のウェル領域内にさ
らに第2導電型のウェル領域が形成されこの第2の導電
型のウェル領域内にMOSトランジスタが形成されるト
リプルウェル構造が用いれてもよい。
【0230】[変更例]図39は、この発明の第10の
実施例の変更例の主要工程の半導体装置の断面構造を示
す図である。この図39に示す構成において、先の図3
5に示す工程に対応する。この図39に示す工程では、
図30ないし図34までを参照して説明した工程が実行
される。ただし、P型半導体基板200の表面のP型不
純物濃度は先の実施例よりも高くされる。すなわちこの
図39に示す前の段階において、メモリセルのアクセス
トランジスタ形成領域300および周辺回路のnチャネ
ルMOSトランジスタ形成領域302のP型不純物濃度
は比較的高く、この領域に形成されるMOSトランジス
タのしきい値電圧は高くされる。すなわち、メモリセル
のアクセストランジスタのしきい値電圧と同じように周
辺回路のnチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧
が高く設定されている。
【0231】このnチャネルMOSトランジスタのしき
い値電圧をメモリセルのアクセストランジスタのそれに
併わせて作成する工程は、先の図34に示すNウェル2
15aおよび215b形成の前または後の工程におい
て、P型不純物イオンをたとえば50KeV程度の加速
エネルギでイオン注入することにより実現される。加速
エネルギが小さくて半導体基板200のチャネル形成領
域の表面部分にのみこのP型不純物が注入される。
【0232】このNウェル215aおよび215b形成
の後またはP型半導体基板200の表面P型表面不純物
濃度を高くした後に、この図39で示す工程が実行され
る。すなわち、周辺回路のnチャネルMOSトランジス
タ形成領域302および基準電圧発生回路の構成要素で
あるpチャネルMOSトランジスタ形成領域306の表
面を露出させるようにレジストパターン234を形成し
た後、たとえばリンなどのN型不純物を比較的低い加速
エネルギでイオン注入し、領域302および306の表
面領域にN型不純物をイオン注入する。この場合、領域
302においては、N型不純物イオンが注入されたた
め、この領域302に形成されるnチャネルMOSトラ
ンジスタのしきい値電圧が低くなり、低しきい値電圧M
OSトランジスタが実現される。一方、領域306にお
いては、Nウェル215b表面にN型不純物イオンがさ
らに注入されたため、このNウェル215bに形成され
るpチャネルMOSトランジスタのしきい値電圧の絶対
値が大きくなる。
【0233】この領域306における必要なpチャネル
MOSトランジスタのしきい値電圧の絶対値を大きくし
た後、先の図36以降に示した工程が実行され、各領域
に必要とされるMOSトランジスタが形成される。
【0234】この変更例に示す製造方法に従えば、しき
い値電圧の絶対値が大きくされた高しきい値電圧のpチ
ャネルMOSトランジスタが実現される。したがってこ
の場合、基準電圧発生回路の他のpチャネルMOSトラ
ンジスタのしきい値電圧の絶対値よりもこの領域306
に形成されるMOSトランジスタのしきい値絶対値が大
きくされるため、先の基準電圧発生回路の構成におい
て、出力MOSトランジスタQ1のゲート電位を設定す
るためのpチャネルMOSトランジスタQ3として、こ
の領域306に形成されたMOSトランジスタが利用さ
れる。
【0235】なお、この第10の実施例において示され
る半導体装置の製造方法は、先の実施例1ないし9にお
いて示した基準電圧発生回路の構成のみに適用されるも
のではなく、少なくとも2種類のしきい値電圧が必要と
される回路の実現に適用することができる。
【0236】以上により、この発明の第10の実施例に
従えば、第1の導電型の基板領域と第2導電型の基板領
域それぞれの少なくとも一部に第1導電型の不純物をイ
オン注入したため、たとえば基準電圧である所望の内部
電圧を発生するために必要とされる2種類のしきい値電
圧を有する回路を何ら追加の工程を必要とすることなく
実現することができる。
【0237】
【発明の効果】以上のように、この発明に従えば、MO
Sトランジスタを用いて基準電圧を発生する回路におい
て、MOSトランジスタのしきい値電圧の温度依存性を
すべて相殺するようにして基準電圧を発生するように構
成したため、温度依存性が大幅に低減されかつ電源電圧
に依存しない安定な基準電圧を発生することができる。
【0238】すなわち、請求項1に係る基準電圧発生回
路においては、基準電圧発生回路を、MOSトランジス
タを構成要素とし、第1の電位ノードから出力ノードへ
電流を供給する電流供給手段と、MOSトランジスタを
構成要素とし、この電流供給手段が供給する電流が第1
の電位ノードの電圧に依存しない一定値となるようにこ
の電流供給手段の供給電流を設定する電流設定手段と、
MOSトランジスタを構成要素とし、この電流供給手段
の供給電流を第2の電位ノードへ放電するとともに、こ
の第1の電位ノードの電位に依存しない一定の基準電圧
を発生する電圧発生手段とで構成し、この電圧発生手段
に基準電圧のMOSトランジスタのしきい値電圧の温度
依存性に起因する温度依存性を相殺する手段を設けたた
め、第1の電位ノードの電圧および温度両者に対する依
存性のない安定な基準電圧を発生することができる。
【0239】請求項2に係る基準電圧発生回路において
は、第1の基準電位ノードに結合され、この第1の基準
電位から第1のしきい値電圧の絶対値だけ低い電圧を発
生する第1のMOSトランジスタと、この第1の基準電
位ノードから第1のMOSトランジスタの発生する電圧
に従う電流を出力ノードへ供給する第2のMOSトラン
ジスタと、第2の基準電位ノードに結合され、この第2
の基準電位からしきい値電圧の絶対値分低い電圧を発生
する第3のMOSトランジスタと、この第3のMOSト
ランジスタの発生する電圧に従って出力ノードから電流
を引抜く第4のMOSトランジスタとで構成したため、
出力ノードに発生される電圧を決定するMOSトランジ
スタのしきい値電圧の温度依存性がすべて相殺され、温
度依存性の少ない一定の電圧レベルの基準電圧を発生す
ることができる。
【0240】請求項3に係る基準電圧発生回路に従え
ば、基準電圧発生回路を、第1の基準電位からしきい値
電圧の絶対値低い電圧を発生する第1のMOSトランジ
スタと、この第1の基準電位ノードから第1のMOSト
ランジスタの発生する電圧に従って内部ノードへ電流を
供給する第2のMOSトランジスタと、この内部ノード
と第2の基準電位ノードの間に接続され、この内部ノー
ドの電圧とゲートとの電圧差に従って第2のMOSトラ
ンジスタから供給された電流を第2の基準電位ノードへ
放電する第3のMOSトランジスタと、内部ノードと出
力ノードの間に接続され、この内部ノードの電圧をその
しきい値電圧の絶対値低下させて出力する第4のMOS
トランジスタとで構成したため、第4のMOSトランジ
スタが、内部ノードに現われる電圧のしきい値電圧の温
度依存性に起因する温度依存性を相殺し、出力ノードに
温度依存性の極めて小さい一定の電圧レベルの基準電圧
を生成することができる。
【0241】請求項4に係る基準電圧発生回路において
は、少なくとも1個のMOSトランジスタを構成要素と
し、第1の基準電位をこのMOSトランジスタのしきい
値電圧の絶対値低下させて出力する第1の素子手段と、
少なくとも1個のMOSトランジスタを構成要素とし、
この第1の素子手段の出力する電圧に従って第1の基準
電位ノードから出力ノードへ電流を供給する第2の素子
手段と、少なくとも1個のMOSトランジスタを含み、
第2の基準電位をそこに含まれるMOSトランジスタの
しきい値電圧の絶対値低下させて出力する第3の素子手
段と、少なくとも1個のMOSトランジスタを含み、こ
の第3の素子手段の出力に従って出力ノードの電流を放
電する第4の素子手段とで構成したため、この第3の素
子手段の出力電圧により、出力ノードに現われる電圧の
MOSトランジスタのしきい値電圧依存性が相殺され、
温度依存性の少ない安定な一定の電圧レベルの基準電圧
を発生することができる。
【0242】請求項5に係る基準電圧発生回路に従え
ば、第1のしきい値電圧を有し、第1の電位ノードと出
力ノードの間に設けられる第1のMOSトランジスタ
と、第2のしきい値電圧を有し、出力ノードと第2の電
位ノードとの間に設けられる第2のMOSトランジスタ
と、第1の電位ノードの電圧を第1のしきい値電圧の絶
対値低下させて第1のMOSトランジスタのゲートへ印
加させる第3のMOSトランジスタと、第4のしきい値
電圧を有し、第2のノードの電位を第4のしきい値電圧
の絶対値低下させて第2のMOSトランジスタのゲート
へ印加する第4のMOSトランジスタとで構成している
ため、この第4のMOSトランジスタの出力する電圧に
より、出力ノードに現われる電圧のMOSトランジスタ
のしきい値電圧の温度依存性がすべて相殺され、出力ノ
ードに温度依存性の極めて少ない一定の電圧レベルの基
準電圧を発生することができる。
【0243】請求項6に係る発明に従えば、基準電圧発
生回路を、第1のしきい値電圧を有しかつ第1の電位ノ
ードと内部ノードの間に接続される第1のMOSトラン
ジスタと、第2のしきい値電圧を有し、内部ノードと第
2の電位ノードとの間に接続され、そのゲートに第2の
電位ノードの電圧を受ける第2のMOSトランジスタ
と、第3のしきい値電圧を有し、第1の電位ノードの電
圧をこの第3のしきい値電圧の絶対値低下させて第1の
MOSトランジスタのゲートへ与える第3のMOSトラ
ンジスタと、第4のしきい値電圧を有し、内部ノード上
の電圧をその第4のしきい値電圧の絶対値低下させて出
力する第4のMOSトランジスタとで構成したため、内
部ノードに現われるMOSトランジスタのしきい値電圧
の温度依存性が第4のMOSトランジスタにより相殺さ
れ、出力ノードから温度依存性の極めて少ない安定な一
定のレベルの基準電圧を発生することができる。請求項
7に係る発明に従えば、基準電圧発生回路を、第1のし
きい値電圧を有し、第1のノードと出力ノードとの間に
接続される第1のMOSトランジスタと、第2のしきい
値電圧を有し、この出力ノードと第1の電源ノードに接
続される第2のMOSトランジスタと、第3のしきい値
電圧を有し、第2のノードの電圧を第3のしきい値電圧
の絶対値低下させて第1のMOSトランジスタのゲート
へ印加する第3のMOSトランジスタと、第4のしきい
値電圧を有し、第2の電源ノードの電圧を第4のしきい
値電圧の絶対値低下させて第1のノードへ伝達する第4
のMOSトランジスタと、第5のしきい値電圧を有し、
第2の電源ノードの電圧をこの第5のしきい値電圧の絶
対値低下させて第2のノードへ伝達する第5のMOSト
ランジスタと、第6のしきい値電圧を有し、第1の電源
ノードの電圧をこの第6のしきい値電圧の絶対値低下さ
せて第2のMOSトランジスタのゲートへ伝達する第6
のMOSトランジスタとで構成したため、出力ノードに
はこれらのMOSトランジスタのしきい値電圧の温度依
存性が相殺されるとともにこれらのMOSトランジスタ
のしきい値電圧により定められる一定の電圧レベルの基
準電圧を発生することができ、かつさらに、同一極性の
MOSトランジスタのしきい値電圧をすべて同じとする
ことにより、一定の基準電圧を温度依存性を相殺しつつ
発生することができ、コスト効率に優れた基準電圧発生
回路を実現することができる。
【0244】請求項8に係る発明に従えば、基準電圧発
生回路を、第1の電源ノードと出力ノードの間に接続さ
れる第1のしきい値電圧を有する第1のMOSトランジ
スタと、出力ノードと第2の電源ノードとの間に接続さ
れる第2のしきい値電圧を有する第2のMOSトランジ
スタと、第3のしきい値電圧を有し、第1のノードの電
圧から第3のしきい値電圧の絶対値低い電圧を第1のM
OSトランジスタのゲートへ印加する第3のMOSトラ
ンジスタと、第4のしきい値電圧を有し、第2のノード
と第1の電源ノードに接続され、第2のノードを第1の
電源ノードの電圧より第4のしきい値電圧の絶対値高い
電圧レベルにクランプする第4のMOSトランジスタ
と、第5のしきい値電圧を有し、第2のノード上の電圧
より第5のしきい値電圧の絶対値低い電圧を第1のノー
ドへ伝達する第5のMOSトランジスタと、第6のしき
い値電圧を有し、第2の電源ノードの電圧を第6のしき
い値電圧の絶対値低下させて第2のMOSトランジスタ
のゲートへ印加する第6のMOSトランジスタで構成し
たため、MOSトランジスタのしきい値電圧の温度依存
性がすべて相殺され、応じて温度依存性が極めて少ない
基準電圧を出力ノードに発生することができるととも
に、同一極性のMOSトランジスタのしきい値電圧をす
べて等しくしても、一定の電圧レベルの基準電圧を発生
することができ、コスト効率に優れた基準電圧発生回路
を実現することができる。
【0245】請求項9に係る発明に従えば、基準電圧発
生回路は、第1の電源ノードと内部ノードとの間に接続
される第1のしきい値電圧を有する第1のMOSトラン
ジスタと、第2のしきい値電圧を有し、内部ノードと第
2の電源ノードとの間に接続され、そのゲートに第2の
電源ノードの電圧を受ける第2のMOSトランジスタ
と、第3のしきい値電圧を有しその第1のノードの電圧
を第3のしきい値電圧の絶対値低下させて第1のMOS
トランジスタのゲートへ印加する第3のMOSトランジ
スタと、第4のしきい値電圧を有し、第2のノードを第
1の電源ノードの電圧よりもこの第4のしきい値電圧の
絶対値高い電圧レベルにクランプする第4のMOSトラ
ンジスタと、第5のしきい値電圧を有し、第2のノード
の電圧から第5のしきい値電圧の絶対値低い電圧を第1
のノードへ伝達する第5のMOSトランジスタと、第6
のしきい値電圧を有し、内部ノードの電圧を第6のしき
い値電圧の絶対値低下させて出力ノードへ伝達する第6
のMOSトランジスタとで構成したため、第6のMOS
トランジスタにより、内部ノードに現われる電圧の温度
依存性が相殺され、温度依存性の少ない安定な一定の電
圧レベルの基準電圧を発生することができるとともに、
同一極性のMOSトランジスタのしきい値電圧をすべて
等しくしても安定な基準電圧を発生することができ、コ
スト効率に優れた基準電圧発生回路を実現することがで
きる。
【0246】請求項10に係る半導体装置の製造方法に
おいては、互いに導電型の異なる基板領域のそれぞれの
一部に対し第1導電型の不純物イオン注入を同時に行な
っているため、一方の基板領域の一部のMOSトランジ
スタのしきい値電圧調整時に他方の基板領域の一部の領
域のMOSトランジスタのしきい値電圧を変更すること
ができ、一部の領域に形成されたMOSトランジスタの
しきい値電圧を残りの領域の形成されたMOSトランジ
スタのしきい値電圧と異ならせることができ、何ら製造
工程数を増加させることなく複数の互いに値の異なるし
きい値電圧を有するMOSトランジスタを構成要素とす
る半導体回路を製造することができる。
【0247】請求項11に係る半導体装置の製造方法に
おいては、メモリセルトランジスタ(アクセストランジ
スタ)のしきい値電圧調整と基準電圧発生回路等におい
て必要とされるMOSトランジスタのしきい値電圧調整
とを同時に実行しているため、メモリセルトランジスタ
(アクセストランジスタ)のしきい値電圧がサブスレッ
ショルド電流(テール電流)低減のために高くされると
き、基準電圧発生回路の構成要素であるMOSトランジ
スタのしきい値電圧の絶対値を小さくすることができ、
基準電圧などの内部電圧発生のために必要とされる複数
の互いに異なるしきい値電圧を何ら製造工程を増加させ
ることなく実現することができる。
【0248】請求項12に係る半導体装置の製造方法に
おいては、出力MOSトランジスタのしきい値電圧の絶
対値が小さくされ、出力MOSトランジスタとこの出力
MOトランジスタのゲート電位を調整する制御MOSト
ランジスタのしきい値電圧を製造工程数を増加させるこ
となく容易に異ならせることができる。
【0249】請求項13に係る半導体装置の製造方法に
おいては、周辺回路部分と基準電圧発生回路部分それぞ
れの一部に対しイオン注入が同時に行なわれているため
に、この周辺回路は部分は高速動作のために構成要素で
あるMOSトランジスタのしきい値電圧が小さくされ、
応じて基準電圧発生回路に含まれる構成要素であるMO
Sトランジスタのしきい値電圧の絶対値が大きくされ、
基準電圧発生回路において必要とされる複数のしきい値
電圧を何ら製造工程数を増加させることなく実現するこ
とができる。
【0250】請求項14に係る半導体装置の製造方法に
おいては、出力MOSトランジスタのゲート電位を設定
するための制御MOSトランジスタのしきい値電圧の絶
対値が大きくされるため、基準電圧発生のために必要と
されるしきい値電圧を何ら製造工程を増加させることな
く実現することができる。
【0251】請求項15に係る半導体装置の製造方法に
おいては、イオン注入が少なくともMOSトランジスタ
のチャネル領域に対して行なわれており、MOSトラン
ジスタのしきい値電圧調整工程を利用して所定のしきい
値電圧を有するMOSトランジスタを確実に実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例である基準電圧発生
回路の構成を示す図である。
【図2】 この発明において用いられるMOSトランジ
スタの構成を示す図である。
【図3】 図1に示す負電圧を発生するための構成の一
例を示す図である。
【図4】 この発明の第1の実施例である基準電圧発生
回路の第1の変更例を示す図である。
【図5】 この発明の第1の実施例である基準電圧発生
回路の第2の変更例を示す図である。
【図6】 この発明の第2の実施例である基準電圧発生
回路の構成を示す図である。
【図7】 この発明の第2の実施例の変更例を示す図で
ある。
【図8】 この発明の第3の実施例である基準電圧発生
回路の構成を示す図である。
【図9】 この発明の第3の実施例である基準電圧発生
回路の変更例を示す図である。
【図10】 この発明の第4の実施例である基準電圧発
生回路の構成を示す図である。
【図11】 この発明の第4の実施例である基準電圧発
生回路の変更例を示す図である。
【図12】 この発明の第5の実施例である基準電圧発
生回路の構成を示す図である。
【図13】 図12に示す高電圧を発生するための回路
構成の一例を示す図である。
【図14】 この発明の第5の実施例の変更例を示す図
である。
【図15】 この発明の第6の実施例の構成を示す図で
ある。
【図16】 この発明の第6の実施例の変更例を示す図
である。
【図17】 この発明の第7の実施例である基準電圧発
生回路の構成を示す図である。
【図18】 この発明の第7の実施例の変更例を示す図
である。
【図19】 この発明の第8の実施例の構成を示す図で
ある。
【図20】 この発明の第8の実施例の変更例を示す図
である。
【図21】 この発明の第9の実施例である基準電圧発
生回路の構成を示す図である。
【図22】 この発明の第9の実施例の変更例を示す図
である。
【図23】 この発明の第10の実施例の構成を示す図
である。
【図24】 この発明の第10の実施例の変更例を示す
図である。
【図25】 図40に示す内部電源使用回路の構成の一
例を示す図である。
【図26】 図25に示すメモリセルアレイの構成を概
略的に示す図である。
【図27】 図26に示す1列のメモリセルに関連する
部分の構成を概略的に示す図である。
【図28】 MOSトランジスタのテール電流特性を示
す図である。
【図29】 図25に示す内部電源使用回路における低
しきい値電圧MOSトランジスタを説明するための図で
ある。
【図30】 この発明の第11の実施例に係る半導体装
置の製造方法の工程を示す図である。
【図31】 図30に続く半導体装置の製造方法の工程
を示す図である。
【図32】 図31に示す製造工程に続いて行なわれる
半導体装置の製造工程を示す図である。
【図33】 図32に示す製造工程に続いて行なわれる
半導体装置の製造工程を示す図である。
【図34】 図33に示す製造工程に続いて実行される
製造工程を示す図である。
【図35】 図34に示す製造工程に続いて行なわれる
製造工程を示す図である。
【図36】 図35に示す製造工程に続いて実行される
製造工程を示す図である。
【図37】 図36に示す製造工程に続いて実行される
製造工程を示す図である。
【図38】 図36に示す製造工程に続いて実行される
製造工程を示す図である。
【図39】 この発明の第11の実施例の変更例におけ
る製造方法の主要製造工程を示す図である。
【図40】 内部降圧回路を備える半導体装置の全体の
構成を概略的に示す図である。
【図41】 図40に示す内部降圧回路の構成の一例を
示す図である。
【図42】 従来の基準電圧発生回路の構成を示す図で
ある。
【図43】 MOSトランジスタのしきい値電圧の温度
依存性を示す図である。
【符号の説明】
Q1、Q2、Q3、Q4、Q30 pチャネルMOSト
ランジスタ、Q5、Q6、Q7、Q8、Q10、Q31
nチャネルMOSトランジスタ、R1、R2、R30
抵抗素子、200 半導体基板、300 メモリセル
アクセストランジスタ形成領域、302 周辺回路nチ
ャネルMOSトランジスタ形成領域、304 周辺回路
pチャネルMOSトランジスタ形成領域、306 基準
電圧発生回路のpチャネルMOSトランジスタ形成領
域、215a,215b Nウェル。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ゲート型電界効果トランジスタを含
    み、第1の電位ノードに結合され、前記第1の電位ノー
    ドから電流を供給する電流供給手段と、 絶縁ゲート型電界効果トランジスタを含み、前記電流供
    給手段の供給する電流が前記第1の電位ノードの電圧に
    依存しない一定値となるように、前記電流供給手段の供
    給電流を設定する電流設定手段と、 絶縁ゲート型電界効果トランジスタを含む、前記電流供
    給手段の供給する電流を第2の電位ノードへ放電する電
    流放電手段を含み、前記第1の電位ノードの電圧に依存
    しない一定の基準電圧を出力ノードに発生する電圧発生
    手段を備え、前記電圧発生手段は、前記絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタのしきい値電圧の温度依存性に起因
    する前記基準電圧の温度依存性を相殺する手段を含む、
    基準電圧発生回路。
  2. 【請求項2】 第1の基準電位ノードに結合されかつ第
    1のしきい値電圧を有し、前記第1の基準電位よりも前
    記第1のしきい値電圧の絶対値だけ低い電圧を発生する
    第1の絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、 前記第1の基準電位ノードに結合され、前記第1の絶縁
    ゲート型電界効果トランジスタが発生する電圧に従って
    電流を出力ノードへ供給する第2の絶縁ゲート型電界効
    果トランジスタと、 第2の基準電位ノードに結合されかつ第2のしきい値電
    圧を有し、前記第2の基準電位から前記第2のしきい値
    電圧の絶対値低い電圧を発生する第3の絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタと、 前記第3の絶縁ゲート型電界効果トランジスタが発生す
    る電圧に従って前記出力ノードから電流を引抜く第4の
    絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える、基準電圧
    発生回路。
  3. 【請求項3】 第1の基準電位ノードに結合されかつ第
    1のしきい値電圧を有し、前記第1の基準電位から前記
    第1のしきい値電圧の絶対値低い電圧を発生する第1の
    絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、 前記第1の基準電位ノードに結合され、前記第1の絶縁
    ゲート型電界効果トランジスタの発生する電圧に従って
    内部ノードへ電流を供給する第2の絶縁ゲート型電界効
    果トランジスタと、 前記内部ノードと第2の基準電位ノードとの間に接続さ
    れ、前記内部ノードの電圧と該ゲートの電圧の差に従っ
    て前記第2の絶縁ゲート型電界効果トランジスタから供
    給された電流を前記第2の基準電位ノードへ放電する第
    3の絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、 前記内部ノードと出力ノードとの間に接続され、前記第
    2のしきい値電圧を有し、前記内部ノード上の電圧を前
    記第2のしきい値電圧の絶対値低下させて出力する第4
    の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備える、基準電
    圧発生回路。
  4. 【請求項4】 少なくとも1個の絶縁ゲート型電界効果
    トランジスタを含み、第1の基準電位を前記少なくとも
    1個の絶縁ゲート型電界効果トランジスタの有するしき
    い値電圧の絶対値だけ低下させて出力する第1の素子手
    段と、 少なくとも1個の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを
    含み、前記第1の素子手段が出力する電圧に従って前記
    第1の基準電位印加ノードから出力ノードへ電流を供給
    する第2の素子手段と、 少なくとも1個の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを
    含み、第2の基準電位を該少なくとも1個の絶縁ゲート
    型電界効果トランジスタのしきい値電圧の絶対値分低下
    させて出力する第3の素子手段と、 少なくとも1個の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを
    含み、前記第3の素子手段の出力する電圧に従って前記
    出力ノードの電流を放電する第4の素子手段とを備え
    る、基準電圧発生回路。
  5. 【請求項5】 第1のしきい値電圧を有しかつ第1の電
    位ノードと出力ノードとの間に設けられる第1の絶縁ゲ
    ート型電界効果トランジスタと、 第2のしきい値電圧を有し、前記出力ノードと第2の電
    位ノードとの間に設けられる第2の絶縁ゲート型電界効
    果トランジスタと、 第3のしきい値電圧を有し、前記第1の電位ノードの電
    圧を前記第3のしきい値電圧の絶対値低下させて前記第
    1の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ印加
    する第3の絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、 第4のしきい値電圧を有し、前記第2の電位ノードの電
    圧を前記第4のしきい値電圧の絶対値低下させて前記第
    2の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ印加
    する第4の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備え
    る、基準電圧発生回路。
  6. 【請求項6】 第1のしきい値電圧を有し、第1の電位
    ノードと内部ノードとの間に接続される第1の絶縁ゲー
    ト型電界効果トランジスタと、 第2のしきい値電圧を有し、前記内部ノードと第2の電
    位ノードとの間に接続され、そのゲートに前記第2の電
    位ノードの電位を受ける第2の絶縁ゲート型電界効果ト
    ランジスタと、 第3のしきい値電圧を有し、前記第1の電位ノード上の
    電圧を前記第3のしきい値電圧の絶対値低下させて前記
    第1の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ与
    える第3の絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、 第4のしきい値電圧を有し、前記内部ノード上の電圧を
    前記第4のしきい値電圧の絶対値低下させて出力ノード
    へ伝達する第4の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを
    備える、基準電圧発生回路。
  7. 【請求項7】 第1のしきい値電圧を有し、第1のノー
    ドと出力ノードとの間に接続される第1の絶縁ゲート型
    電界効果トランジスタと、 第2のしきい値電圧を有し、前記出力ノードと第1の電
    源ノードとの間に接続される第2の絶縁ゲート型電界効
    果トランジスタと、 第3のしきい値電圧を有し、第2のノード上の電圧を前
    記第3のしきい値電圧の絶対値低下させて前記第1の絶
    縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ印加する第
    3の絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、 第4のしきい値電圧を有し、第2の電源ノード上の電圧
    を前記第4のしきい値電圧の絶対値低下させて前記第1
    のノードへ伝達する第4の絶縁ゲート型電界効果トラン
    ジスタと、 第5のしきい値電圧を有し、前記第2の電源ノード上の
    電圧を前記第5のしきい値電圧の絶対値低下させて前記
    第2のノードへ伝達する第5の絶縁ゲート型電界効果ト
    ランジスタと、 第6のしきい値電圧を有し、前記第1の電源ノード上の
    電圧を前記第6のしきい値電圧の絶対値低下させて前記
    第2の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ与
    える第6の絶縁ゲート型電界効果トランジスタを備え
    る、基準電圧発生回路。
  8. 【請求項8】 第1の電源ノードと出力ノードとの間に
    接続される、第1のしきい値電圧を有する第1の絶縁ゲ
    ート型電界効果トランジスタと、 前記出力ノードと第2の電源ノードとの間に接続され
    る、第2のしきい値電圧を有する第2の絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタと、 第3のしきい値電圧を有し、第1のノード上の電圧から
    前記第3のしきい値電圧の絶対値低下させた電圧を前記
    第1の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ印
    加する第3の絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、 第4のしきい値電圧を有し、第2のノードと前記第1の
    電源ノードとの間に接続され、前記第2のノードを前記
    第1の電源ノードの電圧よりも前記第4のしきい値電圧
    の絶対値高い電圧レベルにクランプする第4の絶縁ゲー
    ト型電界効果トランジスタと、 第5のしきい値電圧を有し、前記第2のノードの電圧か
    ら前記第5のしきい値電圧の絶対値低下させた電圧を前
    記第1のノードへ伝達する第5の絶縁ゲート型電界効果
    トランジスタと、 第6のしきい値電圧を有し、前記第2の電源ノード上の
    電圧を前記第6のしきい値電圧の絶対値低下させて前記
    第2の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ印
    加する第6の絶縁ゲート型電界効果トランジスタとを備
    える、基準電圧発生回路。
  9. 【請求項9】 第1の電源ノードと内部ノードとの間に
    接続される、第1のしきい値電圧を有する第1の絶縁ゲ
    ート型電界効果トランジスタと、 第2のしきい値電圧を有しかつ前記内部ノードと第2の
    電源ノードとの間に接続され、そのゲートに前記第2の
    電源ノード上の電圧を受ける第2の絶縁ゲート型電界効
    果トランジスタと、 第3のしきい値電圧を有し、第1のノード上の電圧を前
    記第3のしきい値電圧の絶対値低下させて前記第1の絶
    縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートへ印加する第
    3の絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、 第4のしきい値電圧を有し、第2のノードを前記第1の
    電源ノードの電圧よりも前記第4のしきい値電圧の絶対
    値だけ高いレベルにクランプする第4の絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタと、 第5のしきい値電圧を有し、前記第2のノード上の電圧
    から前記第5のしきい値電圧の絶対値低い電圧を前記第
    1のノード上へ伝達する第5の絶縁ゲート型電界効果ト
    ランジスタと、 第6のしきい値電圧を有し、前記内部ノード上の電圧を
    前記第6のしきい値電圧の絶対値低下させて基準電圧出
    力ノードへ伝達する第6の絶縁ゲート型電界効果トラン
    ジスタとを備える、基準電圧発生回路。
  10. 【請求項10】 第2導電型チャネルの絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタが形成される第1導電型の基板領域
    の一部の領域と第1導電型チャネルの絶縁ゲート型電界
    効果トランジスタが形成される第2導電型の基板領域の
    一部の領域に対し同時に前記第1導電型の不純物を同時
    にイオン注入する工程を備える、半導体装置の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記第1導電型の基板領域の一部に
    は、データを各々が記憶するメモリセルを有するアレイ
    が形成され、前記第2導電型の基板領域の一部には前記
    メモリアレイで利用される基準電圧を発生する基準電圧
    発生回路が形成される、請求項10記載の半導体装置の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 前記基準電圧発生回路は前記基準電圧
    を出力するための出力絶縁ゲート型電界効果トランジス
    タと、前記出力絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲ
    ート電極の電位を設定して前記基準電圧レベルを決定す
    る制御絶縁ゲート型電界効果トランジスタを有し、 前記イオン注入は、前記出力絶縁ゲート型電界効果トラ
    ンジスタ形成領域に対して実行される、請求項11記載
    の半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第2導電型の基板領域にはデータ
    を各々が記憶する複数のメモリセルを有するメモリアレ
    イと、前記メモリアレイへのアクセスを行なうための周
    辺回路とが形成され、かつ前記第1導電型の基板領域の
    一部には前記メモリアレイおよび周辺回路で利用される
    基準電圧を発生する基準電圧発生回路が形成され、 前記イオン注入は前記周辺回路および前記基準電圧発生
    回路が形成される領域に対し同時に実行される、請求項
    10に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記基準電圧発生回路は、前記基準電
    圧を出力するための出力絶縁ゲート型電界効果トランジ
    スタと、前記出力絶縁ゲート型電界効果トランジスタの
    ゲート電位を調整する制御絶縁ゲート型電界効果トラン
    ジスタとを含み、 前記イオン注入は前記制御絶縁ゲート型電界効果トラン
    ジスタ形成領域に対して実行される、請求項13記載の
    半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記イオン注入は、絶縁ゲート型電界
    効果トランジスタの少なくともチャネル領域に対して実
    行される、請求項10ないし14のいずれかに記載の半
    導体装置の製造方法。
JP7133257A 1994-08-31 1995-05-31 基準電圧発生回路および半導体装置の製造方法 Withdrawn JPH08123566A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7133257A JPH08123566A (ja) 1994-08-31 1995-05-31 基準電圧発生回路および半導体装置の製造方法
TW084107236A TW272329B (en) 1995-05-31 1995-07-10 Manufacturing process for level voltage generating circuit and semiconductor device
KR1019950027337A KR0185788B1 (ko) 1994-08-31 1995-08-29 기준전압 발생회로
US08/522,439 US5646516A (en) 1994-08-31 1995-08-31 Reference voltage generating circuit

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-206555 1994-08-31
JP20655594 1994-08-31
JP7133257A JPH08123566A (ja) 1994-08-31 1995-05-31 基準電圧発生回路および半導体装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08123566A true JPH08123566A (ja) 1996-05-17

Family

ID=26467654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7133257A Withdrawn JPH08123566A (ja) 1994-08-31 1995-05-31 基準電圧発生回路および半導体装置の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US5646516A (ja)
JP (1) JPH08123566A (ja)
KR (1) KR0185788B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010153787A (ja) * 2008-12-23 2010-07-08 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 半導体デバイスとその製造方法、および集積回路

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5602790A (en) * 1995-08-15 1997-02-11 Micron Technology, Inc. Memory device with MOS transistors having bodies biased by temperature-compensated voltage
US6013932A (en) * 1998-01-07 2000-01-11 Micron Technology, Inc. Supply voltage reduction circuit for integrated circuit
JP2000155620A (ja) * 1998-11-20 2000-06-06 Mitsubishi Electric Corp 基準電圧発生回路
US6477079B2 (en) 1999-05-18 2002-11-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Voltage generator for semiconductor device
US6140805A (en) * 1999-05-18 2000-10-31 Kabushiki Kaisha Toshiba Source follower NMOS voltage regulator with PMOS switching element
DE19945432A1 (de) * 1999-09-22 2001-04-12 Infineon Technologies Ag Schaltungsanordnung zum Ansteuern einer Last mit reduzierter Störabstrahlung
US6835987B2 (en) * 2001-01-31 2004-12-28 Kabushiki Kaisha Toshiba Non-volatile semiconductor memory device in which selection gate transistors and memory cells have different structures
JP4439761B2 (ja) 2001-05-11 2010-03-24 株式会社半導体エネルギー研究所 液晶表示装置、電子機器
US6529421B1 (en) * 2001-08-28 2003-03-04 Micron Technology, Inc. SRAM array with temperature-compensated threshold voltage
ITTO20020252A1 (it) * 2002-03-21 2003-09-22 Micron Technology Inc Circuito e procedimento per la generazione di una corrente di riferimento a bassa tensione, dispositivo di memoria comprendente tale circuit
US20050068077A1 (en) * 2003-09-30 2005-03-31 Intel Corporation Local bias generator for adaptive forward body bias
JP4713280B2 (ja) * 2005-08-31 2011-06-29 株式会社リコー 基準電圧発生回路及び基準電圧発生回路を使用した定電圧回路
KR101034615B1 (ko) * 2009-08-11 2011-05-12 주식회사 하이닉스반도체 센스앰프 및 이를 포함하는 반도체 메모리장치
KR101146820B1 (ko) * 2010-09-01 2012-05-21 에스케이하이닉스 주식회사 불휘발성 메모리 장치 및 그 동작 방법
JP5799150B2 (ja) * 2014-09-29 2015-10-21 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0267610A (ja) * 1988-09-01 1990-03-07 Nec Corp 基準電圧発生回路
JPH02245810A (ja) * 1989-03-20 1990-10-01 Hitachi Ltd 基準電圧発生回路
JP3114391B2 (ja) * 1992-10-14 2000-12-04 三菱電機株式会社 中間電圧発生回路
JP2799535B2 (ja) * 1992-10-16 1998-09-17 三菱電機株式会社 基準電流発生回路

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010153787A (ja) * 2008-12-23 2010-07-08 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 半導体デバイスとその製造方法、および集積回路

Also Published As

Publication number Publication date
KR0185788B1 (ko) 1999-03-20
KR960009158A (ko) 1996-03-22
US5646516A (en) 1997-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6567330B2 (en) Semiconductor memory device
JP3247402B2 (ja) 半導体装置及び不揮発性半導体記憶装置
US7589993B2 (en) Semiconductor memory device with memory cells operated by boosted voltage
JP2851757B2 (ja) 半導体装置および半導体記憶装置
KR0155078B1 (ko) 강전계용의 mos 회로를 갖춘 반도체 회로
US6043638A (en) Reference voltage generating circuit capable of generating stable reference voltage independent of operating environment
US6577530B2 (en) Semiconductor memory device having memory cells each capable of storing three or more values
KR0185788B1 (ko) 기준전압 발생회로
US4879690A (en) Static random access memory with reduced soft error rate
US5157281A (en) Level-shifter circuit for integrated circuits
KR100791178B1 (ko) 반도체 집적회로장치
US6734719B2 (en) Constant voltage generation circuit and semiconductor memory device
JPH1173769A (ja) 半導体装置
US4542485A (en) Semiconductor integrated circuit
KR100346991B1 (ko) 반도체 기억 장치
US7035128B2 (en) Semiconductor memory device and semiconductor integrated circuit device
JPH10144879A (ja) ワード線ドライバ回路及び半導体記憶装置
JPH02187994A (ja) 半導体記憶装置
JP2007080306A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP2000298986A (ja) ワード線駆動電源回路
JP3197168B2 (ja) 半導体記憶装置の駆動方法
JP2000124418A (ja) 半導体記憶装置
US7626855B2 (en) Semiconductor memory device
JPH0936318A (ja) ダイナミックメモリ
TWI777588B (zh) 反熔絲裝置及反熔絲單元的編程方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020806