JPH08123267A - 像保持体からの像形成物質除去装置 - Google Patents

像保持体からの像形成物質除去装置

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JPH08123267A
JPH08123267A JP28142594A JP28142594A JPH08123267A JP H08123267 A JPH08123267 A JP H08123267A JP 28142594 A JP28142594 A JP 28142594A JP 28142594 A JP28142594 A JP 28142594A JP H08123267 A JPH08123267 A JP H08123267A
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滋 藤田
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太郎 照
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写紙や画像の種類及びトナーの特性等が異
なっても、信頼性の高いトナー剥離性及び転写紙の分離
性が得られるトナー除去装置を提供する。 【構成】 処理液4が付与された転写紙1上のトナーと
剥離ベルト14,24とを加圧接触させ、その後離間さ
せることにより、転写紙1からトナーを剥離して除去す
る剥離手段として第1及び第2トナー剥離ユニット1
0,20を設け、第1トナー剥離ユニット10における
トナー加熱温度を、第2トナー剥離ユニット20のトナ
ー加熱温度以下に設定する。ここで、第1トナー剥離ユ
ニット10における加圧接触時の圧力を、第2トナー剥
離ユニット20における加圧接触時の圧力以下に設定し
ても良い。また、第1トナー剥離ユニット10における
加圧接触時のニップ幅を、第2トナー剥離ユニット20
における加圧接触時のニップ幅以下に設定しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター、印刷機等の画像形成装置によって画像
を形成した像保持体から、画像を構成する像形成物質を
除去する像形成物質除去装置に係り、詳しくは表面に像
形成物質が安定して付着している像保持体に、該表面と
該像形成物質との付着状態を不安定状態にする不安定化
液を付与する不安定化液付与手段と、該不安定化液が付
与された像保持体上の像形成物質と剥離部材とを接触さ
せ、その後離間させることにより、該像保持体から像形
成物質を剥離して除去する剥離手段とを備えた像保持体
からの像形成物質除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の像形成物質除去装置として
は、像保持体を比較的損傷することなく、像形成物質の
みを除去するために、不安定化液としての水、界面活性
剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含む水溶液、及び界
面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水溶液よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を保持さ
せ、該像保持体上の像形成物質を溶融又は軟化させるよ
うに加熱し、該像形成物質に、該像保持体と該像形成物
質との付着力より大きい付着力を有する剥離部材を接触
させ、該剥離部材と該像保持体とを分離させる際に該像
形成物質を該像保持体から剥離して除去するものが本出
願人によって提案されている(例えば、特願平4−25
5916号、特願平5−239075号参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記像形成
物質除去方法及びその装置による各種像保持体等に対す
る像形成物質除去処理の実験を重ねたところ、像保持体
の種類、像保持体に形成されている画像の種類、像形成
物質の特性等によって像形成物質の剥離性又は剥離部材
と像保持体との分離性が低下するおそれがあることをわ
かった。
【0004】例えば、像保持体として、再生紙や秤量の
小さい紙等のように液付与時の剛度が低く、かつ紙むけ
しやすいような紙を用いた場合には、良好な分離性が得
られないおそれがある。
【0005】また、像保持体上の画像が黒ベタ画像や微
小ドット状のハーフトーン画像(粒状画像や線状画像)
の場合はそれぞれの画像の種類に適応した剥離条件があ
る。例えば図2(a)に示すように紙100の上にベタ
画像101aが形成されている場合は、ベタ画像101
aを構成する像形成物質としてのトナーの凝集力により
バルクとしてトナーを紙100から剥離して剥離部材1
02側に移動させることができ、しかもこの剥離処理は
比較的低温域で行なうことができる。一方、図2(b)
に示すように紙100の上に粒状又は線状画像101b
が形成されている場合は、トナーが個別に存在するため
剥離力は小さくなるが、剥離部材102と粒状又は線状
画像101bとを密着させるために高温域か高圧域の剥
離条件を取ったり、より薄手のフィルム状の剥離部材を
用いるのが好ましい。また、粒状又は線状画像101b
のようにトナーが個別に存在する場合は、紙100上の
単位面積当りの水等の不安定化液や紙露出面の占める面
積が大きくなり、同じ加熱エネルギーを与えてもトナー
を軟化させるための加熱に使われる熱量が相対的に小さ
くなっていくので、高温域の剥離条件となってしまう。
更に高温域の剥離条件となる場合には、水分の蒸発量も
増加し、像保持体(紙)の剥離部材からの分離不良も発
生しやすくなる。このような黒ベタ画像、粒状画像や線
状画像が共存する画像が形成されている像保持体から該
画像を構成する像形成物質を1回で除去しようとする
と、どうしても高温域か高圧域の剥離条件を取る必要が
あり、像保持体の分離不良となり、ジャムが発生しやす
くなる。
【0006】また例えば、像保持体である紙に画像を形
成するための像形成物質として微粒タイプのトナーを用
いた場合には、トナーの紙繊維との密着力が強くなり、
高圧域の剥離条件を採用する必要があり、やはり像保持
体の分離不良を招く。また、像形成物質としてカラート
ナーを用いた場合には、トナーの軟化温度域が狭く、ト
ナー層内破壊若しくはトナーが全く取れない現象が発生
しやすくなる。
【0007】本発明は以上の技術的背景のもとになされ
たものであり、その目的とするところは、像保持体の種
類や像保持体に形成されている画像の種類や像形成物質
の特性等が異なっても、信頼性の高い像形成物質の剥離
性及び像保持体の分離性が得られる剥離手段を備えた像
保持体からの像形成物質除去装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、表面に像形成物質が安定して付
着している像保持体に、該表面と該像形成物質との付着
状態を不安定状態にする不安定化液を付与する不安定化
液付与手段と、該不安定化液が付与された像保持体上の
像形成物質を加熱するとともに該像形成物質と剥離部材
とを接触させ、その後離間させることにより、該像保持
体から像形成物質を剥離して除去する剥離手段とを備え
た像保持体からの像形成物質除去装置において、同一の
像保持体に対して順次複数の剥離処理を行なうように複
数の剥離手段を設け、先行して像保持体を処理する剥離
手段における像形成物質の加熱温度を、その後に像保持
体を処理する剥離手段における像形成物質の加熱温度以
下に設定することを特徴とするものである。
【0009】請求項2の発明は、表面に像形成物質が安
定して付着している像保持体に、該表面と該像形成物質
との付着状態を不安定状態にする不安定化液を付与する
不安定化液付与手段と、該不安定化液が付与された像保
持体上の像形成物質と剥離部材とを加圧接触させ、その
後離間させることにより、該像保持体から像形成物質を
剥離して除去する剥離手段とを備えた像保持体からの像
形成物質除去装置において、同一の像保持体に対して順
次複数の剥離処理を行なうように複数の剥離手段を設
け、先行して像保持体を処理する剥離手段における加圧
接触時の圧力を、その後に像保持体を処理する剥離手段
における加圧接触時の圧力以下に設定することを特徴と
するものである。
【0010】請求項3の発明は、表面に像形成物質が安
定して付着している像保持体に、該表面と該像形成物質
との付着状態を不安定状態にする不安定化液を付与する
不安定化液付与手段と、該不安定化液が付与された像保
持体上の像形成物質と剥離部材とを加圧接触させ、その
後離間させることにより、該像保持体から像形成物質を
剥離して除去する剥離手段とを備えた像保持体からの像
形成物質除去装置において、同一の像保持体に対して順
次複数の剥離処理を行なうように複数の剥離手段を設
け、先行して像保持体を処理する剥離手段における加圧
接触時のニップ幅を、その後に像保持体を処理する剥離
手段における加圧接触時のニップ幅以下に設定すること
を特徴とするものである。
【0011】
【作用】請求項1、2又は3の発明においては、複数の
剥離手段によって同一の像保持体に対して順次複数の剥
離処理を行なうことにより、像保持体の種類等に応じて
像形成物質を段階的に剥離する。そして、像保持体上の
像形成物質を1回で剥離する場合に比較して各剥離手段
における剥離力を必要最小限に小さくすることができる
とともに、像保持体上の像形成物質を段階的に順次剥離
することによって像保持体と像形成物質との接触面積が
次第に狭くなって分離抗力が小さくなっていくため、各
剥離手段における剥離部材からの像保持体の分離性が向
上する。
【0012】特に、請求項1の発明においては、先行し
て像保持体を処理する剥離手段における像形成物質の加
熱温度を、その後に像保持体を処理する剥離手段におけ
る像形成物質の加熱温度以下に設定することにより、各
剥離手段における像形成物質の軟化度合いを次第に大き
くして剥離性能を向上させ、まず剥離されやすい像形成
物質を剥離した後、より剥離されにくい像形成物質を段
階的に順次剥離する。そして、各剥離手段において段階
的に剥離する像形成物質の軟化に必要な最低限の熱量を
供給し、像保持体を必要以上に乾燥しないようにして像
形成物質の像保持体からの剥離力の増大、すなわち像保
持体の剥離抗力の増大を防止する。
【0013】特に、請求項2の発明においては、先行し
て像保持体を処理する剥離手段における加圧接触時の圧
力を、その後に像保持体を処理する剥離手段における加
圧接触時の圧力以下に設定することにより、各剥離手段
における剥離部材と像形成物質との接触圧を次第に大き
くして剥離性能を向上させ、まず剥離されやすい像形成
物質を剥離した後、より剥離されにくい像形成物質を段
階的に順次剥離する。そして、各剥離手段において像形
成物質の剥離に必要な最低限の圧力を加圧接触時に加
え、像保持体から剥離されて各剥離手段の剥離部材表面
に付着した像形成物質の付着力を低下させ、剥離部材表
面のクリーニングを容易にする。
【0014】特に、請求項3の発明においては、先行し
て像保持体を処理する剥離手段における加圧接触時のニ
ップ幅を、その後に像保持体を処理する剥離手段におけ
る加圧接触時のニップ幅以下に設定することにより、各
剥離手段における剥離部材と像形成物質との接触距離を
次第に長くして剥離性能が向上させ、まず剥離されやす
い像形成物質を剥離した後、より剥離されにくい像形成
物質を段階的に順次剥離する。そして、各剥離手段にお
いて像形成物質の剥離に必要な最低限のニップ幅で像保
持体から像形成物質を順次剥離し、像保持体中の不安定
化液を必要以上に絞り取ることなく、像保持体から剥離
しようとする像形成物質を像保持体に再付着させないよ
うにする。
【0015】
【実施例】以下、本発明を転写型の電子写真複写機によ
って画像が形成された像保持体としての転写紙から、像
形成物質としての電子写真用トナー(以下、トナーとい
う)を取り除く像保持体からの像形成物質除去装置(以
下、トナー除去装置という)に適用した実施例について
説明する。
【0016】図1は、本発明を適用できるトナー除去装
置の一例を示す概略構成図である。このトナー除去装置
は、図示しない給紙ユニットからレジストローラ対2及
び搬送ガイド板3を介して送られてきた転写紙1に液を
付与する液付与ユニットと、液が付与された転写紙1か
らトナーを剥離する剥離処理を2段階で行なうように設
けられた2つの剥離手段としての第1トナー剥離ユニッ
ト10及び第2トナー剥離ユニット20とを備えてい
る。
【0017】上記液付与ユニットは、水又は転写紙1へ
の浸透性を向上させるために界面活性剤を含んだ水溶液
などの不安定化液としての処理液4を転写紙1に付与す
るものである。図示の例では、処理液4を収容する液容
器5と、この液容器5中の液中に部分的に没するように
設けられ回転によって処理液3を汲み上げて転写紙1の
トナー像面に付与する給液ローラ6と、紙搬送経路を挟
んでこの給液ローラ6に対向するように設けられた給液
搬送ローラ7とを備えている。上記給液ローラ6として
は、保液性を有する材質、例えば、親水性多孔質材質、
スポンジなどからなるローラや、ゴムなどの弾性体又は
金属などの剛体からなるローラなどを用いることができ
る。
【0018】また、上記液付与ユニットと次の第1トナ
ー剥離ユニット10との間、及び第1トナー剥離ユニッ
ト10と第2トナー剥離ユニット20との間には、それ
ぞれ転写紙1を搬送するためのベルト搬送装置8,9が
設けられている。
【0019】上記第1トナー剥離ユニット10は、支持
ローラ11,12及び加熱ランプ13aを内蔵した加熱
ブロック13に掛け回された剥離部材としての剥離ベル
ト14と、剥離ベルト14を挟んで加熱ブロック13に
圧接するように設けられた加熱ランプ15a内蔵の上加
熱ローラ15と、剥離ベルト14表面からトナーを除去
する回転ブラシローラ16と、回転ブラシローラ16で
掻き落したトナーを回収するためのトナー回収容器17
とを備えている。また、上記第2トナー剥離ユニット2
0も第1トナー剥離ユニット10と同様に、支持ローラ
21,22及び加熱ランプ23aを内蔵した加熱ブロッ
ク23に掛け回された剥離部材としての剥離ベルト24
と、剥離ベルト24を挟んで加熱ブロック23に圧接す
るように設けられた加熱ランプ25a内蔵の上加熱ロー
ラ25と、剥離ベルト24表面からトナーを除去する回
転ブラシローラ26と、回転ブラシローラ26で掻き落
したトナーを回収するためのトナー回収容器27とを備
えている。
【0020】上記剥離ベルト14,24の少なくとも表
面は、加熱によって軟化したトナーに対して、転写紙1
の表面と該トナーとの付着力より大きい付着力を有する
材料で形成されている。例えばベルト自体がアルミ系、
銅系、ニッケル系など金属材料、又は酸化チタンを分散
させたポリエチレンテレフタレート(PET)などの高
分子系材料で形成されている。特に、食品等のラッピン
グフィルム(サランラップ(商標)等)のようなフィル
ム状の剥離部材を用いた場合は、直径7μm以下の超微
小サイズのトナー粒に対しても、確実に捕捉して転写紙
1から剥離して除去することができる。
【0021】また、上記上加熱ローラ15,25との圧
接部よりベルト移動方向で下流側の加熱ブロック13,
23のそれぞれには、剥離ベルト14,24の移動方向
を下方に急激に変化させる所定の曲率半径、例えば1mm
以下の曲率半径を有する屈曲部を形成し、この屈曲部で
剥離ベルト14,24からの転写紙1の曲率分離を行う
ようにしている。
【0022】また、上記上加熱ローラ15,25は図示
しないバネ等による付勢手段によって所定の加圧力、例
えば64kgfで加熱ブロック13,23側に付勢されて
いる。上加熱ローラ15,25と加熱ブロック13,2
3上の剥離ベルト14,24表面との間に形成されるニ
ップ部のニップ幅が10mmであり、そのニップ長が29
7mm(A4サイズの長手方向の長さ)であるので、単位
面積当りの加圧力は約2.2kgf/cm2となる。
【0023】また、上記加熱ブロック13,23及び上
加熱ローラ15,25は転写紙1上のトナーを軟化させ
るためのものであり、この加熱ブロック13,23及び
上加熱ローラ15,25の熱が剥離ベルト14,24及
び転写紙1を介して転写紙1上のトナーに伝わることに
より、転写紙1上のトナーが加熱されて軟化する。ここ
で、上記加熱ブロック13,23に内蔵された各加熱ラ
ンプ13a,23a、並びに上加熱ローラに15,25
に内蔵された加熱ランプ15a,25aは、図示しない
制御装置によって独立に制御できるように構成されてい
る。そして、次に示すように、第1トナー剥離ユニット
10におけるトナーの加熱温度を第2トナー剥離ユニッ
ト20におけるトナーの加熱温度以下に設定している。
【0024】図3は、一般的な原稿の画像パターン(線
・点・黒ベタ)を含むようにS3チャートのトナー像が
形成されたA4サイズの転写紙1について、第1又は第
2トナー剥離ユニット単独によるトナー除去処理を行な
ったときの、上加熱ローラの温度と転写紙1から剥離ベ
ルトへのトナー転写率との関係を示す特性図である。こ
の図3の符号A,B,Cで示すデータは、それぞれ処理
液4の給液量が1枚当り3.8g,3.5g,3.0g
である転写紙1に対してトナー除去処理を行なったとき
のデータを示している。また、そのトナー除去処理時の
加熱ブロックの温度は95°Cである。また、図3の温
度範囲Dは従来の一つのトナー剥離ユニットで1回で良
好にトナー除去する場合の上加熱ローラの温度制御範囲
(135±10°C)を示している。
【0025】本実施例においては、図3に基づいて、例
えば転写紙(A4)1枚当りの処理液4の給液量を3.
8gに設定し、矢印a1に示すように第1トナー剥離ユ
ニット10の上加熱ローラ15の温度を100°C程度
に設定し、転写紙1のトナー画像の略70%を剥離ベル
ト14に転写し、第2トナー剥離ユニット20の上加熱
ローラ25の温度を従来の処理温度(135°C)より
低い120°C程度に設定し、最初のトナー像の略30
%に相当する網点状のトナー像を剥離ベルト24に転写
するように構成することができる。ここで、第2トナー
剥離ユニット20の上加熱ローラ25の温度は第1トナ
ー剥離ユニット10の上加熱ローラ15と同じ温度に設
定してもよい。
【0026】また、図4は、先頭余白なしの黒ベタのト
ナー像が形成されたA4サイズの転写紙1について、第
1又は第2トナー剥離ユニット単独によるトナー除去処
理を行なったときの、上加熱ローラの温度と転写紙1か
ら剥離ベルトへのトナー転写率との関係を示す特性図で
ある。この図4の符号E(△)は加熱ブロックの温度が
95°Cで上加熱ローラの加圧力が64kgfで処理した
場合、符号F(□)は加熱ブロックの温度が90°Cで
上加熱ローラの加圧力が64kgfで処理した場合、符号
G(〇)は加熱ブロックの温度が90°Cで上加熱ロー
ラの加圧力が80kgfで処理した場合のデータをそれぞ
れ示している。ここで、上加熱ローラの加圧によるニッ
プ幅は約10mmであり、ニップ長は297mm(A4サイ
ズの長手方向の長さ)である。また、転写紙(A4)1
枚当りの処理液4の給液量は3.8gに設定した。ま
た、図4のデータ記号のうち内部に×印を付したもの
は、転写紙1中の液の含有量が低下して転写紙1の分離
が不安定になった上加熱ローラの下限温度のデータを表
わしている。この図4からわかるように、特に先頭余白
なしの黒ベタのトナー像の場合は、一つのトナー剥離ユ
ニットで転写紙1の分離不良を起こすことなく良好に1
00%トナー除去するための上加熱ローラの温度範囲が
狭いことがわかる。(以下、余白)
【0027】本実施例においては、この図4に基づい
て、例えば転写紙(A4)1枚当りの処理液4の給液量
を3.8gに、加熱ブロック13,23の温度を95°
Cに、上加熱ローラ15,25の加圧力を64kgfに設
定し、矢印e1に示すように第1トナー剥離ユニット1
0の上加熱ローラ15の温度を100°C程度に設定
し、転写紙1のトナー画像の略30%を剥離ベルト14
に転写し、矢印e2に示すように第2トナー剥離ユニッ
ト20の上加熱ローラ25の温度を120°C程度に設
定し、最初のトナー像の略70%に相当するトナー像を
剥離ベルト24に転写するように構成することもでき
る。ここで、第2トナー剥離ユニット20の上加熱ロー
ラ25の温度は第1トナー剥離ユニット10の上加熱ロ
ーラ15と同じ温度に設定してもよい。
【0028】上記構成のトナー除去装置において、図示
しない給紙ユニットからレジストローラ対2及び搬送ガ
イド板3を介して送られてきた転写紙1は、給液ローラ
6でそのトナー像面に液が均一に供給され、第1及び第
2トナー剥離ユニット10,20に送られる。このトナ
ー剥離ユニットで、転写紙1に固着しているトナーが加
熱ブロック13,23及び上加熱ローラ15,25から
の加熱で軟化し、剥離ベルト14,24表面に付着す
る。そして加熱ブロック13,23の屈曲部で転写紙1
と剥離ベルト14,24から分離する際に、剥離ベルト
14,24表面に付着したトナーが転写紙1から剥離
し、これにより、転写紙1からトナーが除去される。こ
のようにトナーが付着した転写紙1に処理液4を供給し
て転写紙1のトナーとの界面部に液を浸透させた状態で
トナーを剥離させるので、紙繊維を傷めることなくトナ
ーを除去できる。
【0029】以上、本実施例によれば、転写紙1上のト
ナーTを1回で剥離する場合よりも低めにトナー加熱温
度を設定したトナー剥離ユニット10,20によって転
写紙1上のトナーTを2段階に分けて剥離して除去して
いるので、剥離ベルト14,24から転写紙1を分離す
る際の分離抗力が小さくなる。更に、各トナー剥離ユニ
ットで順次トナーTが剥離されていくことにより、転写
紙1とトナーTとの接触面積が次第に狭くなって分離抗
力が小さくなっていき、剥離ベルト14,24からの転
写紙1の分離性が次第に向上しながら剥離処理が進行し
ていく。従って、転写紙1の種類等が異なっても、信頼
性の高いトナー剥離性及び転写紙1の分離性が得られ
る。例えば、処理液4の付与によって剛度が低下し、か
つ紙むけがしやすくなっている再生紙や、全面黒ベタで
先頭に余白がない転写紙や、小粒径のトナーでトナー画
像を形成した転写紙や、又は軟化する温度幅が狭いカラ
ートナーを用いてトナー画像を形成した転写紙に対して
トナー除去処理を行なう場合でも、信頼性の高いトナー
剥離性及び転写紙1の分離性が得られる。
【0030】特に、本実施例によれば、第1トナー剥離
ユニット10におけるトナー加熱温度を、第2のトナー
剥離ユニット20におけるトナー加熱温度以下に設定す
ることにより、各トナー剥離ユニット10,20におい
ては除去するトナーTの軟化に必要な最低限の熱量を供
給すればいいので、転写紙1上のトナーTを1回で剥離
する場合と異なり、転写紙1が必要以上に乾燥しないよ
うになる。従って、トナーTを転写紙1から剥離するた
めの剥離力の増大を防止でき、余裕ある転写紙1の分離
性能が得られる。
【0031】なお、上記実施例では第1トナー剥離ユニ
ット10におけるトナーの加熱温度を第2トナー剥離ユ
ニット20におけるトナーの加熱温度以下に設定してい
るが、これに代えて又は加えて、第1トナー剥離ユニッ
ト10における上加熱ローラ15の加圧力を第2のトナ
ー剥離ユニット20における上加熱ローラ25の加圧力
以下に設定してもよい。例えば、図5の矢印h1で示す
ように第1トナー剥離ユニット10における上加熱ロー
ラ15の加圧力を約1.8kgf/cm2に設定し、転写紙1
のトナー画像の略50%を剥離ベルト14に転写し、第
2トナー剥離ユニット2における上加熱ローラ15の加
圧力を約2.0kgf/cm2に設定し、最初のトナー像の略
50%に相当するトナー画像を剥離ベルト24に転写す
るように構成する。この構成の場合には、各トナー剥離
ユニット10,20においてトナーTの剥離に必要な最
低限の圧力を加圧接触時に加えればいいので、転写紙1
上のトナーTを1回で剥離する場合と異なり、必要最低
減の圧力によってトナーTが順次剥離されていく。従っ
て、各トナー剥離ユニット10,20の剥離ベルト1
4,24表面に付着したトナーTの付着力を低減させる
ことができ、剥離ベルト14,24表面のクリーニング
が容易になるので、転写紙1の種類等が異なっても、更
に信頼性の高いトナー剥離性が得られる。また、各トナ
ー剥離ユニット10,20における上加熱ローラ15,
25の加圧力を従来より低めに設定できるので、上加熱
ローラ15,25や剥離ベルト14,24の駆動装置の
駆動トルクが低くなる。
【0032】また、上記実施例において、各トナー剥離
ユニット10,20の上加熱ローラ15,25の加圧に
よるニップ幅は約10mmに設定しているが、ニップ幅が
広くなると転写紙1中の処理液4が必要以上に絞り取ら
れて剥離ベルトから転写紙1へのトナーの再付着が発生
するおそれがでてくるので、第1トナー剥離ユニット1
0におけるニップ幅を第2トナー剥離ユニット20にお
けるニップ幅以下に設定して、それぞれのニップ幅が従
来よりも狭くなるように構成してもよい。例えば、上加
熱ローラ15,25の加圧によるニップ長をA4サイズ
の長手方向の長さに相当する297mmに設定し、第1ト
ナー剥離ユニット10の上加熱ローラ15によるニップ
幅を5〜6mmに設定して転写紙1のトナー画像の略50
%を剥離ベルト14に転写し、第2トナー剥離ユニット
20の上加熱ローラ25によるニップ幅を8〜10mmに
設定して最初のトナー像の略50%に相当するトナー画
像を剥離ベルト24に転写するように構成する。この構
成の場合には、各トナー剥離ユニット10,20におい
てトナー剥離に必要な最低限のニップ幅があればいいの
で、転写紙1上のトナーTを1回で剥離する場合と異な
り、必要最低減のニップ幅でトナーTが順次剥離されて
いく。従って、転写紙1中の処理液4が必要以上に絞り
取られてトナーTが転写紙1に再付着することがなくな
り、良好なトナー剥離性及び転写紙1の分離性を維持で
きる。また、この場合も、各トナー剥離ユニット10,
20における上加熱ローラ15,25や剥離ベルト1
4,24の駆動装置の駆動トルクを低くすることができ
る。
【0033】また、剥離ベルト14,24表面を転写紙
1上のトナー画像全体に接触させて密着させると、大き
な分離抗力が発生して転写紙1の巻き込み等の分離不良
が発生する場合があるので、かかる分離不良を防止する
ために、第1トナー剥離ユニット10における剥離ベル
ト14表面が転写紙1のトナー画像形成面の50%以下
に接触するように、かつ、第2トナー剥離ユニット20
における剥離ベルト24表面が転写紙1のトナー画像形
成面の残りの部分に接触するように構成してもよい。
【0034】また、上記実施例においては、2段のトナ
ー剥離ユニット10,20を設けているが、3段以上の
トナー剥離ユニットを設けるように構成しても良い。な
お、この場合には、Aサイズの転写紙1当りの処理液4
の含有量が1g以上の状態で全トナー剥離処理が終了す
るように構成し、転写紙1へのトナーの再付着が発生し
ないようにするのが好ましい。
【0035】また、上記実施例において、トナーが除去
された転写紙1を乾燥させて表面を平らな状態に仕上げ
る仕上げ手段としての仕上げユニットを必要に応じて設
けても良い。この仕上げユニットは、例えば紙重量の1
0%から100%程度の処理液4を含んでいる転写紙1
の液保持量が10%以下になるように転写紙1を乾燥さ
せるものであり、加熱ランプ内蔵の例えばアルミからな
る仕上げ部材としてのドラム部材(以下、加熱ドラムと
いう)と、複数の支持ローラに掛け渡され、該加熱ドラ
ムの周面に一定角度巻きついた状態で無端移動する紙押
圧用ベルトとから構成することができる。上記紙押圧用
ベルト14の材質としては、耐熱性、通気性、給水性を
備えた材質、例えばキャンバス地、木綿地、テトロン地
などの布を用いることができる。このような吸水性を有
する紙押圧用ベルトを転写紙1に接触させることによ
り、該加熱ドラム内部の加熱ランプからの加熱による乾
燥に加えて、該紙押圧用ベルトに転写紙1の処理液4を
付着させることによる乾燥促進機能も発揮させることが
できる。
【0036】次に、本発明の実施例ではないが、クリー
ニング時の耐摩耗性を向上させた剥離ベルトを備え、大
量の転写紙の連続処理が可能であり、剥離ベルトの交換
頻度も少ないトナー除去装置の一構成例について説明す
る。この構成例のトナー除去装置の全体構成は、剥離手
段として1段のトナー剥離ユニット10のみを設けてい
る点を除いて、上記実施例(図1)と同様である。
【0037】本発明者等による実験によれば、TiOx
含有のPET材、ETFE材、あるいはポリイミド材の
厚さ100μmの剥離ベルトを使用し、この剥離ベルト
をクリーニングする回転ブラシとしてSUSループ材や
黄銅ブラシ材等を用いて、剥離処理時の90〜150°
Cから冷却ファンで50°C前後に冷却した剥離ベルト
表面をクリーニングする場合、今のところ回転ブラシの
押圧力と回転数(rpm)を抑えることで、1枚の剥離
ベルトでA4サイズの転写紙を1万枚程度トナー除去で
きることがわかっている。しかしながら、最近では1枚
の剥離ベルトで最低でも10万枚トナー除去処理すると
いう必要性がでてきている。この処理枚数を剥離ベルト
の厚さを厚くすることによって達成するためには、剥離
ベルトの厚さを100μmから400μmにする必要があ
る。また、このように剥離ベルトの厚さを4倍にする
と、熱伝導性が1/4になるので、転写紙1上のトナー
を軟化させるための通紙速度を1/4にする必要があ
る。更に加熱ブロック13の転写紙1を分離する屈曲部
での摩擦抵抗及び剥離ベルトのテンションの増加によっ
て、駆動装置のモータのトルクが大きくなり、装置で必
要となる電力が増加してしまう。
【0038】そこで、本構成例では、厚さを厚くするこ
となく剥離部材の耐久性を向上させるために、十分な可
撓性を有するベースフィルムの表面に、クリーニング部
材よりも硬度が高い耐摩耗層を設けた剥離ベルトを、剥
離部材として用いている。
【0039】図6(a)は上記耐摩耗層を設けた剥離ベ
ルト14の一例を示している。本例に係る剥離ベルト1
4のベースフィルム14aの材料としては高分子材料で
あるPET材を用いたが、これに限らず、例えばポリイ
ミド材、ポリアミド材、ETFE材等を用いることもで
きる。また、耐摩耗層14bは、ベースフィルム14a
のトナー剥離面側の全面に、Al,Ni,Cr,Ti,
Wの合金系、Ni−P,Ni−Co−P等の金属薄膜を
スパッタリング又は接着剤による接着で形成した。この
耐摩耗層14bの形成方法としては、耐摩耗層14bが
ベースフィルム14aから剥離・脱落しないように形成
できるものが好ましい。また、耐摩耗層14bの厚さは
極力薄くして、ベースフィルム14aの膨張・収縮にな
らってクラックが入ってもよいとした。また、本発明者
等の経験によると、上記耐摩耗層14bの材料として挙
げた金属薄膜は全て、トナーとの密着力が良く、実用上
問題はなかった。
【0040】図6(b)は上記耐摩耗層を設けた剥離ベ
ルト14の他の一例を示している。本例においては、上
記高分子材料からなるベースフィルム14c上に、ベー
スフィルム14cよりトナー密着性は劣るが耐摩耗性に
優れた耐摩耗材料をメッシュ状に形成した。この耐摩耗
材料としては、SiC,SiN,TiN,Al23,Z
rO3等のセラミックスから選ぶことができる。メッシ
ュパターンのサイズは1〜3μmとし、回転ブラシロー
ラ26のブラシ先端がベースフィルム14c表面に直接
接触しないように、かつ直径5〜15μmのトナーとは
接触できるように工夫した。本例のメッシュパターンの
ような断続パターンの場合には、熱による膨張・収縮の
長さ変化を全てベースフィルム14cで吸収するように
なっているため、過酷な剥離条件下においても使用可能
である。
【0041】上記図6(a)又は(b)の剥離ベルト1
4を用いてトナー除去処理を行なったところ、1枚の剥
離ベルト14でA4サイズで10万枚以上のトナー除去
処理を行なうことができるようになった。このトナー除
去処理時の条件は次のとおりである。上加熱ローラ15
と剥離ベルト14との圧接部の加圧力は10〜40g/mm
2の範囲内で設定し、そのニップ幅は3〜15mmの範囲
内で設定した。また、回転ブラシローラ16表面の周速
は5〜25m/secの範囲内で設定し、該回転ブラシロー
ラ16の剥離ベルト14表面への押し当て力は10〜3
0kgfの範囲内で設定した。
【0042】このように耐摩耗層を備えた剥離ベルトを
用いた場合には、剥離ベルトの耐摩耗性が大幅に向上
し、一枚の剥離ベルト当りの従来よりも大量の転写紙に
ついてトナー除去処理できるようになり、装置の耐久性
が向上した。また、剥離ベルトの交換頻度も少なくな
り、経済性も向上した。
【0043】なお、図6(a)及び(b)に示したよう
な耐摩耗層を備えた剥離ベルトは、上記実施例のトナー
除去装置(図1)の各トナー剥離ユニット10,20の
剥離ベルト14,24としてももちろん使用することが
でき、同様な効果が得られるものである。
【0044】
【発明の効果】請求項1、2又は3の発明によれば、複
数の剥離手段によって同一の像保持体に対して順次複数
の剥離処理を行なうことにより、像保持体の種類等に応
じて像形成物質を段階的に剥離できる。また、各剥離手
段における剥離力を必要最小限に小さくすることができ
るとともに、像保持体上の像形成物質を段階的に順次剥
離することによって像保持体と像形成物質との接触面積
が次第に狭くなって分離抗力が小さくなるため、各剥離
手段における剥離部材からの像保持体の分離性が向上す
る。このように複数の剥離手段によって像形成物質を段
階的に順次剥離するとともに、像保持体の分離性が向上
することにより、像保持体上の像形成物質を1回で剥離
する場合と異なり、像保持体の種類等が異なっても、信
頼性の高い像形成物質の剥離性及び像保持体の分離性が
得られるという効果がある。
【0045】特に、請求項1の発明によれば、先行して
像保持体を処理する剥離手段でよってにおける像形成物
質の加熱温度を、その後に像保持体を処理する剥離手段
における像形成物質の加熱温度以下に設定することによ
り、各剥離手段における像形成物質の軟化度合いを次第
に大きくして剥離性能を向上させ、まず剥離されやすい
像形成物質を剥離した後、より剥離されにくい像形成物
質を段階的に順次剥離する。そして、各剥離手段におい
て段階的に剥離する像形成物質の軟化に必要な最低限の
熱量を供給し、像保持体を必要以上に乾燥しないように
して像形成物質の像保持体からの剥離力の増大を防止し
ている。このように複数の剥離手段によって像形成物質
を段階的に順次剥離するとともに、像形成物質の像保持
体からの剥離力の増大を防止するので、像保持体上の像
形成物質を1回で剥離する場合と異なり、像保持体の種
類等が異なっても、更に信頼性の高い像形成物質の剥離
性及び像保持体の分離性が得られるという効果がある。
【0046】特に、請求項2の発明によれば、先行して
像保持体を処理する剥離手段における加圧接触時の圧力
を、その後に像保持体を処理する剥離手段における加圧
接触時の圧力以下に設定することにより、各剥離手段に
おける剥離部材と像形成物質との接触圧を次第に大きく
して剥離性能を向上させ、まず剥離されやすい像形成物
質を剥離した後、より剥離されにくい像形成物質を段階
的に順次剥離する。そして、各剥離手段において像形成
物質の剥離に必要な最低限の圧力を加圧接触時に加え、
像保持体から剥離されて各剥離手段の剥離部材表面に付
着した像形成物質の付着力を低下させ、剥離部材表面の
クリーニングを容易にする。このように複数の剥離手段
によって像形成物質を段階的に順次剥離するとともに、
剥離部材表面のクリーニングを容易にするので、像保持
体上の像形成物質を1回で剥離する場合と異なり、像保
持体の種類等が異なっても、更に信頼性の高い像形成物
質の剥離性及び像形成物質の剥離性が得られるという効
果がある。また、必要最低減の圧力によって像保持体か
ら像形成物質が順次剥離されていくので、各剥離手段で
剥離部材を駆動するためのトルクを軽減することができ
るという効果がある。
【0047】特に、請求項3の発明によれば、先行して
像保持体を処理する剥離手段における加圧接触時のニッ
プ幅を、その後に像保持体を処理する剥離手段における
加圧接触時のニップ幅以下に設定することことにより、
各剥離手段における剥離部材と像形成物質との接触距離
を次第に長くして剥離性能が向上させ、まず剥離されや
すい像形成物質を剥離した後、より剥離されにくい像形
成物質を段階的に順次剥離する。そして、各剥離手段に
おいて像形成物質の剥離に必要な最低限のニップ幅で像
保持体から像形成物質を順次剥離し、像保持体中の不安
定化液を必要以上に絞り取ることなく、像保持体から剥
離しようとする像形成物質を像保持体に再付着させない
ようにする。このように複数の剥離手段によって像形成
物質を段階的に順次剥離するとともに、像形成物質の像
保持体への再付着を防止するので、像保持体上の像形成
物質を1回で剥離する場合と異なり、像保持体の種類等
が異なっても、良好な像形成物質の剥離性及び像保持体
の分離性を維持できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るトナー除去装置の概略構成を示す
正面図。
【図2】(a)はベタ画像の剥離処理の説明図。(b)
は粒状又は線状画像の剥離処理の説明図。
【図3】一般的な画像が形成された転写紙の処理時にお
ける上加熱ローラの温度とトナー転写率との関係を示す
特性図。
【図4】黒ベタ、先頭余白なしの画像が形成された転写
紙の処理時における上加熱ローラの温度とトナー転写率
との関係を示す特性図。
【図5】上加熱ローラの加圧力とトナー転写率との関係
を示す特性図。
【図6】(a)及び(b)は耐摩耗層を設けた剥離ベル
トの断面図。
【符号の説明】
1 転写紙 4 処理液 5 液容器 6 給液ローラ 7 給液搬送ローラ 10 第1トナー剥離ユニット 13 加熱ブロック 13a 加熱ランプ 14 剥離ベルト 14a ベースフィルム 14b 耐摩耗層 15 上加熱ローラ 15a 上加熱ローラの加熱ランプ 16 回転ブラシローラ 17 トナー回収容器 20 第2トナー剥離ユニット 23 加熱ブロック 23a 加熱ランプ 24 剥離ベルト 25 上加熱ローラ 25a 上加熱ローラの加熱ランプ 26 回転ブラシローラ 27 トナー回収容器 T トナー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に像形成物質が安定して付着している
    像保持体に、該表面と該像形成物質との付着状態を不安
    定状態にする不安定化液を付与する不安定化液付与手段
    と、該不安定化液が付与された像保持体上の像形成物質
    を加熱するとともに該像形成物質と剥離部材とを接触さ
    せ、その後離間させることにより、該像保持体から像形
    成物質を剥離して除去する剥離手段とを備えた像保持体
    からの像形成物質除去装置において、 同一の像保持体に対して順次複数の剥離処理を行なうよ
    うに複数の剥離手段を設け、 先行して像保持体を処理する剥離手段における像形成物
    質の加熱温度を、その後に像保持体を処理する剥離手段
    における像形成物質の加熱温度以下に設定することを特
    徴とする像保持体からの像形成物質除去装置。
  2. 【請求項2】表面に像形成物質が安定して付着している
    像保持体に、該表面と該像形成物質との付着状態を不安
    定状態にする不安定化液を付与する不安定化液付与手段
    と、該不安定化液が付与された像保持体上の像形成物質
    と剥離部材とを加圧接触させ、その後離間させることに
    より、該像保持体から像形成物質を剥離して除去する剥
    離手段とを備えた像保持体からの像形成物質除去装置に
    おいて、 同一の像保持体に対して順次複数の剥離処理を行なうよ
    うに複数の剥離手段を設け、 先行して像保持体を処理する剥離手段における加圧接触
    時の圧力を、その後に像保持体を処理する剥離手段にお
    ける加圧接触時の圧力以下に設定することを特徴とする
    像保持体からの像形成物質除去装置。
  3. 【請求項3】表面に像形成物質が安定して付着している
    像保持体に、該表面と該像形成物質との付着状態を不安
    定状態にする不安定化液を付与する不安定化液付与手段
    と、該不安定化液が付与された像保持体上の像形成物質
    と剥離部材とを加圧接触させ、その後離間させることに
    より、該像保持体から像形成物質を剥離して除去する剥
    離手段とを備えた像保持体からの像形成物質除去装置に
    おいて、 同一の像保持体に対して順次複数の剥離処理を行なうよ
    うに複数の剥離手段を設け、 先行して像保持体を処理する剥離手段における加圧接触
    時のニップ幅を、その後に像保持体を処理する剥離手段
    における加圧接触時のニップ幅以下に設定することを特
    徴とする像保持体からの像形成物質除去装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006251726A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Ricoh Co Ltd 被記録材の画像形成物質除去方法、画像形成物質除去装置および被記録材から画像形成物質を除去するための剥離部材
JP2010113189A (ja) * 2008-11-07 2010-05-20 Ricoh Co Ltd 画像除去装置及び画像形成除去システム
JP2013011886A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Toshiba Corp シートの消去装置
KR20180097736A (ko) * 2016-01-05 2018-08-31 캐논 가부시끼가이샤 화상 형성 장치 및 화상 형성 방법

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