JPH08122429A - 移動体識別装置の干渉補償装置 - Google Patents

移動体識別装置の干渉補償装置

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JPH08122429A
JPH08122429A JP6260587A JP26058794A JPH08122429A JP H08122429 A JPH08122429 A JP H08122429A JP 6260587 A JP6260587 A JP 6260587A JP 26058794 A JP26058794 A JP 26058794A JP H08122429 A JPH08122429 A JP H08122429A
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signal
circuit
interference
transmission
compensation
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JP6260587A
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Inventor
Tadashi Araki
正 荒木
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動体識別装置の干渉信号の除去精度を向上
させる。 【構成】 送信系から出力される送信信号の一部を分波
器101により分岐する。分岐の信号を用いて移相器1
02、減衰器103により干渉信号に対して逆位相、同
振幅の補償信号を作成する。サーキュレータ29を通
り、受信系105に混入する干渉信号を上記補償信号と
合波器104において合成することにより干渉信号を除
去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、質問器と応答器との間
で非接触に高周波で無線通信を行う移動体識別装置の干
渉補償装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
1)移動体識別装置の概要 従来、移動体識別装置は応答器を車両に搭載し、質問器
を地上に設置し、質問器からの質問に対して応答器が応
答することで、車両の位置、存在等を識別する。このよ
うな機能を持つ移動体識別装置は物流管理、駐車場の入
出門管理、有料道路の自動料金授受などへの応用が考え
られている。
【0003】質問器と応答器との間の情報伝送媒体とし
ては「データキャリア技術と応用」日刊工業新聞社、1
990、10、20に示されているように電磁結合、電
磁誘導、マイクロ波、光などがある。これらの伝送媒体
を総称してデータキャリアと呼んでいる。その中でもマ
イクロ波を用いる高周波方式の移動体識別装置では、図
10に示すように質問器10から送信された電波を応答
器20が受信すると、応答器20は受信電波を変調して
質問器10に対して再送信することにより通信を行う。
特に、2.45GHzの電波を使用する移動体識別装置
については(財)電波システム開発センタ(RCR)に
おいて、たとえば、「移動体識別装置標準規格」RCR
STD−1、電波システム開発センター、1986、
9、9に示されているような標準規格が制定されてい
る。
【0004】高周波を使用する移動体識別装置には以下
の特徴がある。
【0005】・応答器は質問器の電波を再送信するた
め、高周波発振器を内蔵する必要がない。よって応答器
を小型、低消費電力にできる。
【0006】・応答器は個別に無線免許を得る必要がな
い。
【0007】・伝送媒体が高周波の電波なので、他のも
のに比べて通信距離が長い。
【0008】このため、高周波の電波を使用する移動体
識別装置は20年近く前から実用化されており、「マイ
クロ波式番号識別装置」小野寺俊男、電子情報通信学会
技術報告MW76−63、(1976)、「Micro
wave Tag Identification S
ystem」DanielD.Mawhinney,R
CA Review,Vol44,Dec.(198
3)などの文献が公表されている。
【0009】高周波方式の移動体識別装置の質問器の通
信関連のシステム構成の一例を図11に示す。図11に
おいて発振器21により発生された高周波信号は変調器
22で変調され送信アンテナ24を介して応答器に対し
て送信される。応答器から応答された電波は受信アンテ
ナ25において受信され、受信アンプ26において増幅
された後、周波数変換器27、復調器28を介して装置
内部に取り込まれる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような高周波方式
の移動体識別装置の有する技術的な問題を詳細に説明す
る。
【0011】i)送信電波の受信回路への混入 上述したように、質問器が電波を送信すると応答器側で
はその電波を利用して再送信を行う。つまり、質問器が
電波を送信すると同時に再送信された応答器からの電波
を受信アンテナ25が受信する。送信アンテナ24およ
び受信アンテナ25の間の電波の減衰量(送受信分離
度)は有限であるので、必然的に送信電波が受信アンテ
ナ25から受信系に混入して応答器からの電波の受信に
妨害を与える。なお、移動体識別装置以外の一般的な無
線通信システムでは送受信の周波数がフィルタで分離で
きる程度に離れているので上述のような問題は生じな
い。または、周波数が同じなら送受信を交互に行う方式
をとるので問題がない。
【0012】ii)アンテナ送受信共用化時の問題 質問器を小型化する目的のためにアンテナを送受信共用
化する場合、上記電波の混入が深刻になる。この場合、
図12に示すように送信アンプ23および受信アンプ2
6と送受信アンテナ30とをサーキュレータ29などの
マイクロ波素子で結合する。サーキュレータは図13
(A)の矢印方向にのみに電波を通す素子である。しか
しながら、逆方向の減衰量は高々−20dB程度である
ので、送信信号は受信回路に混入してしまう。たとえ、
逆方向減衰量が非常に大きくても不整合によるアンテナ
での反射が問題となる。アンテナでの反射は整合が十分
実用的なものでも減衰量は−21dB程度である。この
ため、−21dB減衰した送信信号が受信系に図13の
符号(B)に示すように混入する。
【0013】iii )送信信号混入時の問題 送信信号が受信系に混入した場合の影響について説明す
る。この影響には「位相ノイズ」と「アンプの飽和」と
いう2つの問題がある。
【0014】「位相ノイズ」について説明する。通常、
応答器から質問器へ通信を行う場合、質問器の送信信号
は無変調の連続波である。この信号の理想的な形態は周
波数スペクトルが図14に示すようにインパルス状とな
ることである。しかしながら、現実には微少な周波数の
揺らぎが存在して図15に示すような末広がりの形状を
呈する。これが「位相ノイズ」である。
【0015】応答器は質問器が送信した連続波を受信
し、それに変調をかけて質問器に再送信する。この時質
問器での復調器を簡素化するため、また、再送信する信
号の周波数を質問器の送信周波数と離すため、サブキャ
リアという図16の発振器35で発生された低い周波数
の信号に対してサブキャリア変調器34により変調を施
す。PSK変調器33においてさらにその信号で連続波
をPSK変調する2段階の変調して送信アンテナ32か
ら電波が送信される。このときの応答器の送信信号の周
波数スペクトルは図17に示すように質問器の送信周波
数とサブキャリアの周波数だけ異なっている。
【0016】質問器側では応答器の送信信号を受信、周
波数変換を施してサブキャリアを抽出する。そして、サ
ブキャリアを復調して応答器からの情報を取り出す(図
11参照)。周波数変換後のサブキャリアの周波数スペ
クトルを図18に示す。ここで、上記位相ノイズを含む
干渉信号が受信系に混入していると、この干渉信号も周
波数変換され、図19に示すようなスペクトルを呈し、
サブキャリアに位相ノイズが重畳する。その結果、サブ
キャリアの信号対雑音比が劣化し、応答器からの情報が
正確に復調できなくなる。特に通信距離の長いシステム
では応答器からの信号は微弱であるため、位相ノイズの
妨害は重大である。
【0017】次に「アンプの飽和」について説明する。
【0018】送信電力をRCRの標準規格で制定された
300mW(24.8dBm)と仮定する。質問器の構
成は、図12に示すような送受信アンテナ共用型とし、
送受信間の分離度を25dBと仮定するすると、応答器
からの電波を受信中に受信系には24.8−25=−
0.2dBmの干渉信号が送信系から混入する(図20
参照)。受信系初段に置く受信アンプ(低雑音アンプ)
の利得は20dB以上あり、飽和電力は高々10dBm
程度であるので、干渉信号によりアンプ出力が飽和して
しまう。そのため、所望の応答器からの信号が増幅され
ない事態が生じる。
【0019】そこで、このような点に鑑みて、本発明
は、質問器に生じる干渉信号の影響を除去することの可
能な移動体識別装置の干渉補償装置を提供することを目
的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1の発明では、地上に設置された質問
器の送信系から移動体に搭載された応答器に電波で送信
信号を送信し、前記応答器で該送信信号を変調し、反射
し、当該反射した送信信号の電波を前記質問器の受信系
で受信することにより前記移動体を識別する移動体識別
装置において前記送信信号の送信に関連して前記受信系
に発生する干渉信号を補償する移動体識別装置の干渉補
償装置であって、前記送信信号の一部を補償信号の作成
のために分岐する分岐回路と、当該分岐された送信信号
の一部を干渉信号と逆位相および同一振幅となるよう信
号処理して補償信号を作成する信号処理回路と、当該作
成されたされた補償信号を前記干渉信号と合成する合成
回路とを具えたことを特徴とする。
【0021】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、前記信号処理回路は前記送信信号の一部の位相を変
化させる可変移相回路と、前記送信信号の一部の振幅を
変化させる可変減衰回路と、前記干渉信号のレベルを検
出する信号検出器とを有し、当該信号検出器の検出した
レベルが最小となるように前記可変移相回路の位相設定
値および前記可変減衰回路の振幅設定値を調整すること
を特徴とする。
【0022】請求項3に記載の発明は、請求項2の発明
に加えて前記信号検出器の検出したレベルに応じて前記
可変移相回路および前記可変減衰回路を自動制御する制
御回路をさらに有し、当該制御回路の制御時定数を請求
項1に記載の応答器から反射した送信信号の信号伝送速
度より遅く、請求項1に記載の質問器の送信信号の経時
変化に対して早く、設定することを特徴とする。
【0023】請求項4に記載の発明は、請求項3の発明
に加えて、前記信号検出回路は請求項1に記載の干渉信
号の信号レベルを検出する第1の信号検出回路および前
記補償信号の信号レベルを検出する第2の信号検出回路
で構成され、前記制御回路は前記可変移相回路を制御す
る第1の回路および前記可変減衰回路を制御する第2の
回路で構成され、前記第1の回路を請求項1に記載の干
渉信号および補償信号をそれぞれ分周する2つの分周回
路、該分周回路のいずれか一方の出力を反転するインバ
ータ回路、該インバータ回路の出力の位相と該インバー
タ回路が接続しない前記分周回路の出力の位相とを比較
する位相比較回路で構成し、前記第2の回路を、前記第
1の信号検出回路の検出出力の振幅および前記第2の信
号検出回路の検出出力の振幅を比較する振幅比較回路で
構成し、前記位相比較回路の比較結果に応じて前記可変
移相回路を制御し前記振幅比較回路の比較結果に応じて
前記可変減衰器を制御することを特徴とする。
【0024】請求項5に記載の発明は、請求項1の発明
に加えて、前記信号処理回路は粗調整用の補償信号を作
成する第1の信号処理回路と該粗調整用の補償信号を微
調整して請求項1に記載の補償信号を作成する第2の信
号処理回路をさらに有することを特徴とする。
【0025】
【作用】請求項1の発明では、信号の振幅と等振幅で逆
位相の信号が上記信号を打ち消すことができる点に着目
し、質問器の送信信号の一部から干渉信号と等振幅、逆
位相の補償信号を作成して送信信号の発生により生じる
干渉信号を補償する。
【0026】請求項2の発明は、補償信号の振幅、位相
を可変設定することにより温度変化や経時劣化等により
変化する送信信号の変化に対処する。
【0027】請求項3の発明では、補償信号を自動作成
可能とし、制御時定数を信号伝送速度より遅くしかも経
時変化より早く設定することにより送信信号の経時変化
の影響を自動的に緩和する。
【0028】請求項4の発明では、送信信号の周波数が
高くても干渉信号および補償信号を分周することにより
低周波の信号に変換して、インバータ回路や位相比較回
路が信号処理可能な信号形態に上記干渉信号および補償
信号を変換することができる。
【0029】請求項5の発明では、粗調整と微調整の2
段階に分けて信号補償を実行することにより、高精度の
信号補償が実現される。
【0030】
【実施例】以下、図面を使用して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0031】図1は本発明を適用した移動体識別装置の
質問器の原理的なシステム構成を示す。図1中、一点鎖
線ブロック200が干渉信号補償部を示す。図1におい
て100は応答器に対して電波を送信するための送信系
である。29はサーキュレータ、30は送受信共用のア
ンテナを示す。105は応答器から再送信された電波を
受信するための受信系である。干渉信号補償部200内
の分波器(請求項1の発明の分岐回路)101は送信系
100から出力される送信信号の一部を分岐して移相器
102に出力する。 移相器102は入力した信号をそ
の位相が逆位相となるように変換する。減衰器103は
移相器102の出力信号の振幅が後述の干渉信号の振幅
と同一となるように変換して補償信号を作成する。干渉
信号の大きさは、図1のシステムでは予め測定したもの
を使用する。この例では移相器102および減衰器10
3が請求項1の発明の信号処理回路を構成する。合波器
(請求項1の発明の合成回路)104はこの補償信号と
サーキュレータ29から混入する干渉信号、すなわち、
送信系から混入する信号と、アンテナ端で反射した信号
からなる干渉信号とを合成することにより干渉信号を除
去する。
【0032】図1の回路例では干渉信号および補償信号
をベクトル表示すると図2のようになり両者は相殺して
0となる。図2で、矢印の長さが振幅、水平軸からの角
度が位相を表す。
【0033】この状態で応答器からの変調された応答信
号データ0やデータ1が入力されるとその信号のベクト
ルは図3に示すようになり、補償信号の影響を受けな
い。
【0034】受信系105に混入する干渉信号はサーキ
ュレータ29を逆方向に通り抜けた信号と、アンテナ3
0の端部で反射された信号が合成されたものである。各
信号の振幅や位相はサーキュレータ29やアンテナ30
の特性で定まる。これらの特性は短時間では変動しない
が温度変化や経年劣化等により徐々に変化して移相器1
02、減衰器103の調整状態が変化することが考えら
れる。そこで、移相器102及び減衰器103を動的に
制御するようにした形態を図4に示す。
【0035】図4の回路例は可変移相器201、可変減
衰器202に位相および振幅の値をそれぞれ可変とする
ことができるものを用いている。また、合波器104の
出力を、干渉信号を検出する信号検出器203に導き干
渉信号の検出レベルを表示器204に表示させる。ユー
ザは表示器204の表示を見て可変移相器201、可変
減衰器202の設定値を手動で操作し、干渉信号が最小
となるよう調整を行う。
【0036】なお、この例では応答信号が図5に示すよ
うに干渉波に重畳する場合が発生することが考えられ
る。このような場合が生じても以下のような理由により
信号検出器203にはダイオード検波器のような簡単な
構成の回路部品を用いることができる。
【0037】第1には干渉波のレベルが応答信号に比べ
はるかに大きくなっているからである。干渉信号の電力
は通常、5dBm程度であり、−20dBm程度までに
抑圧すれば受信性能への影響がなくなる。一方、応答信
号の電力は最大でも−60dBmである。つまり、信号
検出器203で検出される信号は大部分が干渉信号によ
るものであり、合成信号のレベルを抑圧することは干渉
信号を抑圧することと実質的に等価である。このため、
特別に干渉信号のみを検出しなくても合成信号のレベル
が小さくなるよう補償信号の位相と振幅を制御すると、
それらは干渉信号を抑圧する状態に収束する。 以上述
べてきた図4の補償回路の好適な調整方法を述べる。
【0038】質問器からの反射、すなわち、応答が存在
しない状態で、質問器から送信信号を発射し、干渉信号
と補償信号を合成した合成信号のレベルが最小となるよ
うに可変移相器および可変減衰器を調整し、その時の設
定値を半固定的に使用する。経年劣化等に対しては、例
えば1年ごとの定期調整等を行えばよい。
【0039】図6の回路例は干渉信号のレベルが最小と
なるように自動設定するようにした例である。すなわ
ち、CPU(マイクロプロセッサ等の中央演算処理プロ
セッサ)を用いた制御回路205では信号検出器(例え
ばダイオード検波器)203から干渉信号のレベルを受
け取るとフィードバック制御等の手法を用いて可変移相
器201および可変減衰器202の設定値を少しずつ変
化させる。
【0040】この回路では、たとえば、−20dBmの
干渉信号に−60dBmの応答信号が重畳しても検波レ
ベルは最大±0.087dBしか変化しない。制御回路
205で入力レベルと比較する閾値をこの値以上として
おけば応答信号が加わっても制御回路205への影響は
ない。このとき、干渉信号のレベル変動も同様に無視さ
れるがその値は0.1dB程度で受信性能に影響しな
い。
【0041】また、干渉信号の変動速度は、温度変化
や、経年変化によるものなので、応答信号の変化に比
べ、はるかに遅いことが多い。換言すると、補償信号制
御の時定数は大きくてよく、応答信号の変化速度よりは
十分大きくできる。このため、応答信号の変化に制御回
路205の制御は追従しない。さらに、偶然、補償波が
応答信号を打ち消すような状態が生じても応答器が移動
する用途、たとえば、自動車に応答器を搭載した場合な
どでは、図7に示すように応答信号の位相は質問器と応
答器の距離によって刻一刻変化する。補償信号の制御時
定数をこの変化に追従しないように大きくしておけば応
答信号が打ち消された状態は持続しない。
【0042】図8および図9に具体的な制御回路の別の
構成例を示す。
【0043】図8の例では、干渉信号および補償信号の
一部を分周器303において一方の出力をインバータ3
02において反転する。インバータ302の出力と、分
周器303Bの出力との位相を位相比較器301におい
て比較する。この比較結果を可変移相器201に与える
ことにより位相比較器301への2入力が同位相、つま
り干渉信号と補償信号が送信相となるような帰還回路を
形成する。
【0044】また、干渉信号および補償信号から分岐し
た2信号をダイオード検波器305を介して振幅比較器
304に入力し、振幅を比較する。この比較結果を可変
減衰器202に与えることにより検波出力の振幅が等し
くなる、つまり干渉信号と補償信号が等振幅になるよう
な帰還回路が形成される。なお、それぞれの帰還回路の
帰還時定数は上述したように変調や応答器の移動による
応答信号の変化より大きくしておくことは言うまでもな
い。
【0045】分周器と使う理由は、周波数を低くして、
位相比較器などで扱い易くするためである。
【0046】図9は図8の回路に図6の回路の機能を加
えた具体例を示す。図6および図8と同様の箇所には同
一の符号を付しており、詳細な説明を省略する。この例
では、可変移相器201Aおよび可変減衰器202Aを
用いた補償回路1000で大まかな位相および振幅を設
定し(粗調整)、可変移相器201Bおよび可変減衰器
202BおよびCPU205を用いた補償回路2000
で微調整を行う。CPU205に8ビットのものを使用
すると、256段階の範囲でデータ値を変動させること
ができるので補償回路で粗調整を行っておけばCPU2
05は微調整を行えばよく、図6の回路に比べると補償
回路全体の制御精度が高まる。粗調整を行っているの
で、8ビットのCPUで安価な構成とできる。費用的に
ゆとりがあれば16ビットのCPUを用いて、粗調整回
路を省くことももちろん差し支えない。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、従来技術ではなかなか除去できなかった質問器
の受信系の干渉信号を除去できる。
【0048】請求項2の発明によれば、自動、あるいは
手動により補償信号の振幅及び位相を変化させることが
でき、干渉信号の変化に対応することができる。
【0049】請求項3の発明によれば、ユーザの設定操
作が不要であり、また、干渉補償装置の自動化により補
償精度が損なわれることはない。
【0050】請求項4の発明によれば、送信信号が高周
波であってもその干渉信号を除去できるので、移動体識
別装置の取り扱い可能な周波数帯のレンジが広がり、多
種多様な用途に応じることができる。
【0051】請求項5の発明によれば、干渉信号の補償
精度をさらに高めることができるので、装置の信頼性を
高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の基本構成を示すブロック図であ
る。
【図2】干渉信号の補償内容を示すベクトル表示による
説明図である。
【図3】反射された送信信号の内容を示すベクトル表示
による説明図である。
【図4】本発明実施例の他の回路構成例を示す説明図で
ある。
【図5】干渉信号の補償内容を示すベクトル表示による
説明図である。
【図6】本発明実施例の他の回路構成例を示す説明図で
ある。
【図7】干渉信号の補償内容を示す説明図である。
【図8】本発明実施例の他の回路構成例を示す説明図で
ある。
【図9】本発明実施例の他の回路構成例を示す説明図で
ある。
【図10】従来の移動体識別装置のシステム構成を示す
構成図である。
【図11】従来の質問器のシステム構成を示すブロック
図である。
【図12】共用アンテナ付近の回路構成を示すブロック
図である。
【図13】サーキュレータの動作を示す説明図である。
【図14】干渉信号の内容を示す説明図である。
【図15】干渉信号の内容を示す説明図である。
【図16】応答器の送信系の回路構成を示すブロック図
である。
【図17】干渉信号の内容を示す説明図である。
【図18】干渉信号の内容を示す説明図である。
【図19】干渉信号の内容を示す説明図である。
【図20】干渉信号の内容を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 質問器 20 応答器 29 サーキュレータ 30 (送受信)アンテナ 100 送信系 101 分波器 102 移相器 103 減衰器 104 合波器 105 受信系 201 可変移相器 202 可変減衰器 203 信号検出器 301 位相比較器 302 インバータ 303 分周器 304 振幅比較器 305 ダイオード検波器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上に設置された質問器の送信系から移
    動体に搭載された応答器に電波で送信信号を送信し、前
    記応答器で該送信信号を変調し、反射し、当該反射した
    送信信号の電波を前記質問器の受信系で受信することに
    より前記移動体を識別する移動体識別装置において前記
    送信信号の送信に関連して前記受信系に発生する干渉信
    号を補償する移動体識別装置の干渉補償装置であって、 前記送信信号の一部を補償信号の作成のために分岐する
    分岐回路と、 当該分岐された送信信号の一部を干渉信号と逆位相およ
    び同一振幅となるよう信号処理して補償信号を作成する
    信号処理回路と、 当該作成された補償信号を前記干渉信号と合成する合成
    回路とを具えたことを特徴とする移動体識別装置の干渉
    補償装置。
  2. 【請求項2】 前記信号処理回路は前記送信信号の一部
    の位相を変化させる可変移相回路と、前記送信信号の一
    部の振幅を変化させる可変減衰回路と、前記干渉信号の
    レベルを検出する信号検出器とを有し、当該信号検出器
    の検出したレベルが最小となるように前記可変移相回路
    の位相設定値および前記可変減衰回路の振幅設定値を調
    整することを特徴とする請求項1に記載の移動体識別装
    置の干渉補償装置。
  3. 【請求項3】 前記信号検出器の検出したレベルに応じ
    て前記可変移相回路および前記可変減衰回路を自動制御
    する制御回路をさらに有し、当該制御回路の制御時定数
    を請求項1に記載の応答器から反射した送信信号の信号
    伝送速度より遅く、請求項1に記載の質問器の送信信号
    の経時変化に対して早く、設定することを特徴とする請
    求項2に記載の移動体識別装置の干渉補償装置。
  4. 【請求項4】 前記信号検出回路は請求項1に記載の干
    渉信号の信号レベルを検出する第1の信号検出回路およ
    び前記補償信号の信号レベルを検出する第2の信号検出
    回路で構成され、前記制御回路は前記可変移相回路を制
    御する第1の回路および前記可変減衰回路を制御する第
    2の回路で構成され、前記第1の回路を請求項1に記載
    の干渉信号および補償信号をそれぞれ分周する2つの分
    周回路、該分周回路のいずれか一方の出力を反転するイ
    ンバータ回路、該インバータ回路の出力の位相と該イン
    バータ回路が接続しない前記分周回路の出力の位相とを
    比較する位相比較回路で構成し、前記第2の回路を、前
    記第1の信号検出回路の検出出力の振幅および前記第2
    の信号検出回路の検出出力の振幅を比較する振幅比較回
    路で構成し、前記位相比較回路の比較結果に応じて前記
    可変移相回路を制御し前記振幅比較回路の比較結果に応
    じて前記可変減衰器を制御することを特徴とする請求項
    3に記載の移動体識別装置の干渉補償装置。
  5. 【請求項5】 前記信号処理回路は粗調整用の補償信号
    を作成する第1の信号処理回路と該粗調整用の補償信号
    を微調整して請求項1に記載の補償信号を作成する第2
    の信号処理回路をさらに有することを特徴とする請求項
    1に記載の移動体識別装置の干渉補償装置。
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