JPH08120600A - シートとその製造方法 - Google Patents

シートとその製造方法

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JPH08120600A
JPH08120600A JP6260537A JP26053794A JPH08120600A JP H08120600 A JPH08120600 A JP H08120600A JP 6260537 A JP6260537 A JP 6260537A JP 26053794 A JP26053794 A JP 26053794A JP H08120600 A JPH08120600 A JP H08120600A
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Japan
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sheet
screen
papermaking
carbon fiber
papermaking screen
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JP6260537A
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Toshihiro Fukagawa
敏弘 深川
Eisaku Kakikura
栄作 柿倉
Takanori Takahashi
孝徳 高橋
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維状物からなるシートであって、目付け量
が均一で、比較的長い繊維状物を用いることもできるシ
ートの製造方法を提供し、かつこのシートを用いること
により、摩擦特性が均一な炭素繊維強化炭素材を提供す
る。 【構成】 分散溶媒中に繊維状物を含む分散混合液を、
抄紙スクリーンを介して該混合液の上方側から吸引する
ことにより、該抄紙スクリーンの下面に該繊維状物より
なるシートを形成する、シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、目付(単位面積当たり
の重量)が安定した2次元ランダムシートを製造する方
法及びそのシートを補強材として用いた成形体、さらに
はそれを炭化処理して得た炭素繊維強化炭素複合材(以
下C/C複合材)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シートを用いた樹脂成形体やC/C複合
材は各種構造材・ブレーキ等に用いられている。ここに
用いられるシートは一般に繊維状物の水性スラリーを用
い、湿式抄紙法で製造されている。均一な目付のシート
を作製するために、例えば特開平1−207499号公
報に見られるように、フミン酸類を炭素繊維との水溶性
スラリーとした後に抄紙操作を行い、炭素繊維シートを
製造する方法が示されている。又特開平3−18383
5号公報では、大量の水中に短繊維とマトリックス材料
を分散混合し、樹等意の湿式抄紙法の技術を応用して抄
紙する方法が記載されている。又特開平6−99431
号公報では、粘稠性液体中で樹脂粉体と強化繊維を攪拌
し、通常の抄紙法を行うことによりシートを製造する方
法が示されている。更に、特開平6−183835号公
報では炭素繊維の短繊維とマトリックス材料を増粘剤の
添加された分散媒中で攪拌・混合した後、得られた分散
混合液を容器に流し込み、分散媒を乾燥してプリフォー
ムを取得する方法が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平1−207499号公報、特開平3−183835
号公報、特開平6−183835号公報では目付の均一
性を保つために繊維長を20mm以下に制限している。
また特開平3−183835号公報、特開平6−994
31号公報では大量の溶媒を用いて、目付の均一性を確
保している。特に特開平3−183835号公報では型
枠へ混合物を流し込み、溶媒を除去するという煩雑な方
法でプリフォームを得ている。更に、これら方法は繊維
を一本一本まで解繊(解きほぐす)することも目的とし
ているため、より均一なシートが出来易い方向である
が、例えば衝撃強度を高くするためには、或る程度繊維
束を残存させて、尚かつ均一な目付のシートを作製する
ことが必要である。
【0004】そこで本発明では、これまでに知られてい
る上記の方法より簡便な方法で、繊維長がより長く、ま
た繊維束が残存しても均一な目付となり、且つ目付量が
大きいシートを取得でき、更にこのシートを補強材とし
て用いた成形体、C/C複合材を製造することにより、
これらの用途を拡大することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決するために検討を繰り返した結果、繊維長がよ
り長く、また繊維束が残存しても均一な目付となり、且
つ目付量が大きいシートを取得する方法につき、鋭意検
討の結果、繊維状物を溶媒中に分散させた後、抄紙スク
リーンを介して、好ましくは分散混合液の上面と直接接
しないようにクリアランスを保ちながら、上方より吸引
抄紙することにより容易に達成できることを見出し、本
発明を完成するに到った。
【0006】即ち、本発明はシートを作製するに当たっ
て分散溶媒中に繊維状物を含む分散混合液を、抄紙スク
リーンを介して該混合液の上方側から吸引することによ
り、該抄紙スクリーンの下面に該繊維状物よりなるシー
トを形成することを特徴とするシートの製造方法とその
シートを用いた成形品及びC/C複合材に関する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる繊維状物は、ガラス繊維、セラミック繊維、芳香
族ポリアミド繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊
維、炭素繊維等一般に成形品、又はC/C複合材に使用
される繊維状物の中から選択された1種又は2種以上の
混合物を用いることが出来る。また、本発明で用いる炭
素繊維としては、ピッチ系、PAN系或いはレーヨン系
炭素繊維等のいずれのものもしようできる。尚、炭素繊
維束に集束剤が付着していると、繊維束が解繊され難く
なるため、解繊度合を低くする場合には好ましいが、逆
に解繊度合を高くする場合は好ましくない。炭素繊維の
形態としては通常2000〜8000本の短繊維の束か
らなるトウ、ストランド、ロービング、ヤーン等のであ
り、これらをカッティングすることによって得られる短
繊維状のものを用いる。本発明においては通常用いられ
る短繊維より長いものを使用でき、繊維状物の繊維長と
しては、通常0.1〜100mm、好ましくは3〜50
mm程度のものを使用する。増粘剤を使用する場合に
は、セルロースエステル類、ポリ有機酸エステル類、ポ
リビニルアルコール類、ポリエチレンオキサイド、グア
ールゴム、アルギン酸塩、デンプン及びその他の天然物
増粘剤有機系増粘剤、ならびに無水シリカ系増粘剤、好
ましくはポリエチレンオキサイド等、一般の製紙業界で
用いられている増粘剤から選択された1種又はこれらの
2種以上の混合物を用いることが出来る。更に分散溶媒
としては、水、アルコール類、ケトン類、ハロゲン化炭
化水素類及び芳香族炭化水素類、好ましくは水から選択
された1種または2種以上の混合物合を用いることが出
来る。
【0008】本発明の製造方法は、先ず、繊維状物を分
散溶媒に投入し、攪拌・混合する。この際の繊維状物の
容量は分散混合液100重量部に対して0.01〜20
重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。繊維状
物の割合が少ないとより均一な混合溶液となるが、得ら
れるシートの目付が小さくなる。目付が大きいシートを
得るためには、分散液を入れる槽の大きさを変えるか、
あるいは繊維状物の割合を高くする必要があるが、20
重量部以上では均一な分散混合液が得られにくい。目付
が均一なシートは、繊維状物の種類、溶媒の粘度に依存
するので、それぞれに適した条件を予め求めておく必要
がある。攪拌・混合の際に、必要に応じ増粘剤を用いて
も良い。増粘剤を用いた場合は、繊維状物の絡まりが減
少し次工程の取扱いが容易になるが、攪拌・混合の際
に、粘度が低下する可能性がある。また、攪拌混合機と
しては、パルプ等の叩解処理に用いられるビーターや解
繊処理に用いられるパルパー、更には混合機として一般
に用いられている、ヘンシェルミキサー、アイリッヒミ
キサー、スパイラルミキサー、コンビミックス、ブレン
ダー、オムニミキサー等も用いることが出来る。
【0009】攪拌・混合の際に、攪拌時間・回転数を変
化させることにより、繊維状物の束の解繊度合いを変化
させることが出来る。曲げ強度・圧縮強度等を向上させ
るためには、より繊維状物を1本1本まで解繊し、マト
リックスと繊維状物とを強固に接着させる必要がある
が、衝撃強度等を向上させるためには或る程度繊維状物
の束が残存し、衝撃を吸収する必要があり、それぞれの
必要特性に応じて解繊度合いを変化させることが可能で
ある。
【0010】繊維状物を解繊させた後、増粘剤を添加し
ていない分散液には、上記増粘剤を加えることが好まし
い。また、増粘剤を予め添加して繊維状物を解繊処理し
た場合でも、粘度を調整すべき場合は適宜増粘剤を添加
または分散溶媒で希釈してもよい。粘度としては通常3
〜1000センチポイズ(CP)好ましくは、5〜50
0CPに調整する。
【0011】次いで、この分散混合液の上面に好ましく
は液面に直接接しないように保ちながら、上方より抄紙
スクリーンを介して吸引抄紙を行い、スクリーン上にシ
ートを製造する。この時、分散混合液と抄紙スクリーン
のクリアランスは1〜500mm好ましくは10〜30
0mmとする。抄紙スクリーンのメッシュは3〜400
メッシュが好ましく、特に好ましくは10〜200メッ
シュである。また、吸引抄紙を行う際の抄紙スクリーン
裏面での線速は1〜100m/秒、好ましくは5〜50
m/秒、更に好ましくは5〜30m/秒とする。
【0012】繊維状物の解繊度が低く(即ち、繊維状物
の束が或る程度残存する状態)且つ目付けが低いシート
を製造する場合は、線速は比較的小さくても良いが、繊
維状物の解繊度が高く(即ち繊維1本、1本がバラバラ
にほぐれている状態)且つ目付けが高いシートを製造す
る場合は、高い線速とすることが好ましい。
【0013】このように、繊維状物と増粘剤を含んだ分
散混合液の上面に直接接しないように保ちながら、上方
より抄紙スクリーンを介して吸引抄紙を行うと、通常の
抄紙操作、即ちスクリーンを介して下方より液状物を抜
き去り、スクリーン上面にシートを製造する操作と比較
して、繊維長がより長く、また繊維束が残存しても均一
な目付となり、且つ目付量が大きいシートを取得するこ
とが出来る。この理由としては、分散混合液の上面に直
接接触しないように抄紙スクリーンを介して上方より吸
引すると、混合溶液が吸い上げられると同時に、吸い上
げられる混合溶液中に繊維状物が抱き込まれるようにし
て、抄紙スクリーン下面にシートが形成されるためであ
ると考えられる。
【0014】抄紙スクリーン下面に形成されたシート
は、スクリーンを介して逆に排気することにより容易に
取り外すことが出来る。このようにして得られるシート
は10〜5000g/m2 程度の目付で且つスクリーン
の一部をマスキングすることにより任意の形状とするこ
とが容易に出来る。
【0015】得られたシートは分散溶媒を除去するため
に乾燥を行う。この際、増粘剤が残存する温度で乾燥す
ることにより、増粘剤がシートの一時的な結合剤として
作用し、シートのハンドリングを容易にすることが出来
る。また、乾燥前に、シート数枚を重ね、ニードリング
処理を実施することも出来る。こうして本発明のシート
を得ることができる。
【0016】次いで必要に応じ乾燥後のシートへマトリ
ックス材を添加する。マトリックス材としては、熱硬化
性樹脂或いはピッチ等の熱可塑性樹脂等一般に用いられ
ているマトリックス材を単独又は組み合わせて用いるこ
とが出来る。シートは上述のように金型等の型に抄紙で
きるので、切り抜き等の操作を必要とせずそのままマト
リックス材を添加及び成形が可能であり、通常のシート
から切り抜く方法より繊維状物の歩留りが向上する。
【0017】シートへマトリックス材を添加したのち、
公知のプレス成形、真空成形を行い、成形品を得ること
が出来る。また、繊維状物として炭素繊維をもちいた場
合は、かかる成形品を成形後、炭化、そして必要に応じ
緻密化、黒鉛化等、通常の処理を行うことにより、C/
C複合材を製造することが出来る。
【0018】この時、緻密化方法としては例えばピッチ
含浸、樹脂含浸、CVD等を単独或るいは組み合わせて
且つ必要に応じて複数回繰り返して処理することができ
る。また熱処理温度としては、1000℃〜3000℃
の範囲で処理することが出来る。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、下記実施例に
よって限定されるものではない。
【0020】(実施例1)30mm長に切断したフィラ
メント数8000のピッチ系炭素繊維束11.6g及び
0.2wt%ポリエチレンオキサイド(PEO)(住友
精化株式会社製)水溶液1リットルを、1.5リットル
用ミキサー(100V用)に投入した。尚、PEO水溶
液の粘度は15センチポイズ(CP)であった。ミキサ
ーの電圧をスライダックを用いて60Vに変え、30秒
間攪拌・解繊した。このものに更にPEO水溶液3リッ
トルを加えた後、外形350mmφの透明塩ビ製筒状容
器内に移した。次いで348mmφ、60メッシュの抄
紙スクリーン(図1における1)を外形297mmφ×
内径120mmφとなるように他の部分はシールテープ
でマスキングを行った。このものを350mmφ筒内に
挿入し、分散混合溶液(2)上部から約100mmのク
リアランス(3)を保ちながら吸引し、抄紙スクリーン
(1)上に297mmφ×120mmφで目付200g
/m2 のドーナツ状シートを作製した。この時のスクリ
ーン裏面の線速は10m/秒であった。抄紙したシート
を抄紙スクリーンから逆にエアーを噴出することによ
り、シート(4)を得た。このシートは炭素繊維束が少
量残る程度に解繊されていた。このシートを110℃で
8時間乾燥した。乾燥したシートはPEOが接着剤とし
て働き、ハンドリング性は良好であった。このシートか
ら30mmφの大きさで32箇所切り取り、それぞれの
重量を測定し、標準偏差を求めることにより目付の安定
性を確認した。結果を表1に示す。
【0021】得られたシート1枚毎に樹脂固形分が42
重量部となるように、エタノールで希釈したフェノール
樹脂を加え、乾燥機にてエタノール分を除去して、プリ
プレグを得た。このものを60枚積層し、同じ内外径を
もつ金型に充填し、250℃にて加圧成形し、Vf≒5
0%の厚み約13mmの成形体を得た。この成形体を加
熱炉で不活性雰囲気中2000℃まで焼成した後、高周
波加熱装置により550℃に加熱し、ジクロロエチレン
蒸気を、窒素ガスキャリアーガスとして反応器内に導入
して、熱分解炭素により気孔を充填する緻密化処理を行
った。
【0022】次いで、ピッチを含浸した後、加熱炉で不
活性雰囲気中1000℃まで焼成した。次に、フェノー
ル樹脂を含浸・硬化後、加熱炉で不活性雰囲気中100
0℃まで焼成した。さらに同様の含浸−焼成の操作を繰
り返した後、1600℃の処理を行って、気孔率13%
の本発明のC/C複合材を得た。
【0023】このC/C複合材を用いて、回転数500
rpm、面圧12kg/cm2 の条件下で慣性摩擦試験
を100回繰り返し、摩擦係数を測定した。更に、この
C/C複合材の機械特性として、シートの面に垂直な方
向への曲げ強度(図2)、シート面方向の曲げ強度(図
3)、シートの面に垂直な方向への圧縮強度(図4)、
シート面方向の圧縮強度(図5)と引張強度(図6)を
測定した。以上の結果を表2に示す。
【0024】(実施例2)30mm長に切断したフィラ
メント数8000のピッチ系炭素繊維束29.0g及び
0.2wt%PEO(住友精化株式会社製)水溶液1リ
ットルを、1.5リットル用ミキサー(100V用)に
投入した。尚、PEO水溶液の粘度は15CPであっ
た。ミキサーの電圧をスライダックを用いて45Vに変
え、30秒間攪拌・解繊した。このものを実施例1と同
様の方法で目付500g/m2 の乾燥シートを得た。こ
のものへ実施例1と同様の方法でプリプレグを作製し、
24枚積層して成形し、Vf≒50%の厚み約13mm
の成形体を得た。このものを実施例1の方法と同様に焼
成・緻密化・最終熱処理を行い、気孔率9%の本発明C
/C複合材を得た。このものの摩擦特性及び機械特性を
表2に示す。
【0025】(実施例3)実施例2と同様な方法で抄紙
した未乾燥シートを5枚積層し、5mm間隔でニードリ
ングを実施後実施例2と同様な方法で乾燥した。このニ
ードリングシートへ実施例2と同様の方法でプリプレグ
を作製し、5枚積層して加圧成形し、Vf≒50%の厚
み約13mmの成形体を得た。この成形体を加熱炉で不
活性雰囲気中2000℃まで焼成した。次いで、ピッチ
を含浸した後、加熱炉で不活性雰囲気中1000℃まで
焼成した。さらに同様の含浸−焼成の操作を繰り返した
後、2000℃の処理を行って、気孔率5%の本発明C
/C複合材を得た。このものの摩擦特性及び機械特性を
表2に示す。
【0026】(比較例1)30mm長に切断したフィラ
メント数8000のピッチ系炭素繊維束を、ランダムウ
ェエバーにて、乾式解繊し目付200g/m2 の連続シ
ートを製造した。このものの炭素繊維束の解繊状態は、
実施例1と同等となるように調整した。このものを29
7mmφ×120mmφに切り取り、さらに実施例1と
同様に30mmφの大きさで32箇所切り取り、目付の
安定性を確認した。結果を表1に示す。
【0027】この乾式連続シートに樹脂固形分が42重
量部となるように、エタノールで希釈したフェノール樹
脂を加え、乾燥機にてエタノール分を除去して、プリプ
レグを得た。このものを297mmφ×120mmφに
切り取り、60枚積層し、同じ内外径をもつ金型に充填
し、250℃にて加圧成形し、Vf≒50%の厚み約1
3mmの成形体を得た。この成形体を実施例1と同様の
処理を行い、気孔率12%のC/C複合材を得た。
【0028】このC/C複合材を用いて、回転数500
0rpm、面圧12kg/cm2 の条件下で慣性摩擦試
験を100回繰り返し、摩擦係数を測定した。更に、こ
のC/C複合材の機械特性を表2に示す。摩擦係数、気
孔率がほぼ同じ実施例1のものに比べ、機械的強度は同
等であるが、摩擦係数のバラつきが大きく、又、摩耗量
も大きかった。
【0029】(比較例2)実施例1と同様に、30mm
長に切断したフィラメント数8000のピッチ系炭素繊
維束11.6g及び0.2wt%PEO(住友精化株式
会社製)水溶液1リットルを、1.5リットル用ミキサ
ー(100V用)に投入した。尚、PEO水溶液の粘度
は15CPであった。ミキサーの電圧をスライダックを
用いて60Vに変え、30秒間攪拌・解繊した。このも
のへ更にPEO水溶液3リットルを加えた後、外径29
7mmφ×内径120mmφの底部に60メッシュのス
クリーン及び更に外側に底板を有する容器へ投入した。
次いで均一に攪拌した後に、底板を引き抜くことによ
り、底部より一気に溶液を除去し、297mmφ×12
0mmφで目付200g/m2 のドーナツ状シートを作
製した。このシートを110℃で8時間乾燥した。この
シートから30mmφの大きさで32箇所切り取り、目
付の安定性を確認した。結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明により、従来より簡便な方法で、
繊維長がより長く、また繊維束が残存しても均一な目付
となり、且つ目付け量が大きなシートを取得でき、さら
にこのシートを用いることにより、より優れた樹脂成形
体、C/C複合材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のシートの製造方法の説明図で
ある。
【図2】図2は、実施例における測定方法の説明図であ
る。
【図3】図3は、実施例における測定方法の説明図であ
る。
【図4】図4は、実施例における測定方法の説明図であ
る。
【図5】図5は、実施例における測定方法の説明図であ
る。
【図6】図6は、実施例における測定方法の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 スクリーン 2 分散混合溶液 3 クリアランス 4 シート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散溶媒中に繊維状物を含む分散混合液
    を、抄紙スクリーンを介して該混合液の上方側から吸引
    することにより、該抄紙スクリーンの下面に該繊維状物
    よりなるシートを形成することを特徴とするシートの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 該抄紙スクリーンと、該混合液との間隔
    が、1〜500mmの範囲である請求項1記載のシート
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 分散溶媒中に繊維状物を含む分散混合液
    を、抄紙スクリーンを介して該混合液の上方側から吸引
    することにより、該抄紙スクリーンの下面に形成された
    シート。
  4. 【請求項4】 該繊維状物が、炭素繊維である請求項3
    記載のシート。
  5. 【請求項5】 請求項3記載のシートを補強材とした成
    形品。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のシートを補強材とした成
    形品を、炭化して得られる炭素繊維強化炭素複合材。
JP6260537A 1994-10-25 1994-10-25 シートとその製造方法 Pending JPH08120600A (ja)

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