JPH0811635B2 - プリンタの給送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プリンタの給送装置に
関し、特に、カットシートの自動給紙が可能なプリンタ
の給送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、カットシートの使用頻度増大にと
もない、カットシートを自動給紙するカットシートフィ
ーダがオプションで装着できるようにしたプリンタが増
えてきている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな自動給紙機構を別途に外装として用意するとなると
部品点数が多くなるのみならず、着脱に手間がかかる等
操作性にも問題がある上に高価になる。

【０００４】また、このような機構を内装することを考
えると、廉価なものとするには、シート送りモータをシ
ートの逆送り方向に回転させたときにのみ給送ローラを
作動させるようにしてシート送りモータを給送用に併用
すればよいが、かかる構成とした場合の問題点は、上記
の逆送り方向の回転量が多すぎた場合に、給送ローラを
誤動作させる虞があることで、簡単な構造でシートの逆
送りのときには給送ローラを誤動作させることのないプ
リンタの給送装置が望ましい。

【０００５】本発明の目的は、上述の問題点に着目し、
その解決を図るべく、廉価でしかも操作性が優れ、上述
したような誤動作を防止することができて、しかもカッ
トシートフィーダを内装したプリンタの給送装置を提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、シートを積載するための積載台と、該
積載台に積載されたシートに接触しつつ回転して当該シ
ートを給送する大径部および前記シートに接触しない小
径部を有する給送回転体と、該給送回転体によって給送
されたシートを搬送する搬送回転体と、正方向に回転す
ることによって前記シートを所定方向に搬送するように
前記搬送回転体を駆動し、逆方向に回転することによっ
て前記シートを前記所定方向とは逆の方向に搬送するよ
うに前記搬送回転体を駆動する駆動源と、前記積載台に
積載されたシートを所定の方向に給送するために前記駆
動源の正逆転駆動を前記給送回転体に伝達する駆動伝達
手段と、前記給送回転体が、シートを給送した後、前記
給送回転体の前記小径部が積載されたシートと対向する
所定位置にまで回転したときに、前記駆動源から前記給
送回転体への駆動の伝達を抑止するように前記駆動伝達
手段を制御する制御手段と、を具備したことを特徴とす
るものである。

【０００７】

【作用】本発明によれば、自動給送時には駆動伝達手段
により駆動源の正転が給送回転体に伝達されることによ
って給送回転体を正転させてシートを所定の方向にシー
ト送りすることができ、しかも自動給送および手差し給
送時にあって、シートが所定の位置まで搬送された後は
制御手段によって駆動伝達手段による駆動源の逆転が給
送回転体に伝達されるのを抑止するように制御すること
ができるので、誤動作のない給送が得られる。

【０００８】

【実施例】以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳
細かつ具体的に説明する。

【０００９】図１は本発明の実施例を示す。ここで、１
は基板であり、その両側の折り曲げられた左側板1Aおよ
び右側板1Bによりキャリア２を摺動自在に支持する案内
軸3Aおよび3Bが軸支されている。

【００１０】しかして、キャリア２は図示されないキャ
リアモータおよび駆動手段により、案内軸3Aおよび3Bに
沿って駆動されるが、キャリア２には印字ヘッド、例え
ばインクジェットヘッド４が搭載されており、印字ヘッ
ド４に設けられている個々のノズルに記録信号を供給す
ることにより、ノズルからインクを吐出させて記録を行
わせることができる。５はインクタンクである。

【００１１】６は、ゴム等の摩擦係数の高い材料で形成
した搬送回転体（シート送りローラ）、6Aはそのローラ
軸であり、ローラ軸6Aにはとい状のペーパーパン７を保
持すると共に、図示しないピンチローラをローラ６から
解離操作させる操作レバ8Aおよび係止突起8Bを具えた操
作部材８が回動自在に嵌装されている。また、９はシー
ト送りローラ６駆動用のギヤであり、大歯車9Aと小歯車
9Bとで構成され、このうちの小歯車9Bはアイドルギヤ10
に噛合し、アイドルギヤ10は排紙ローラ軸11Aに設けら
れた駆動ギヤ12に噛合している。したがって、後述する
ようにして、駆動源であるシート送りモータによりシー
ト送りローラ６を駆動させると、ギヤ９を介して排紙ロ
ーラ軸11A を回転させることができる。

【００１２】11は排紙ローラ軸11A の所定の位置に取付
けられている排紙ローラであり、ゴム等の摩擦係数の大
きい材料によって形成され、その外周部には排紙時にシ
ートの後縁を保持させるための係合溝11B が周設されて
いる。15はこれらの排紙ローラ11に歯車型の排紙拍車16
A およびシート押え拍車16B を接触可能に保持している
拍車ホルダ、17は拍車ホルダ15を支持軸15A により支持
している支持部材であって、支持部材17は枠型の拍車偏
倚レバ18に取付けられており、拍車偏倚レバ18を不図示
のばねにより操作部材８の係止突起8Bに向けて偏倚させ
ることによって拍車ホルダ15に設けた排紙拍車16A およ
びシート押え拍車16B を排紙ローラ11に接触状態に保た
せることができる。

【００１３】20は小径の周面部20A と大径の周面部20B
とを有するゴム等で形成された給送回転体（給紙ロー
ラ）であり、給紙ローラ20は給紙ローラ基体21に固定さ
れており基体21には更につば部21A および21B が形成さ
れている。このような給紙ローラ20およびその基体21は
左右共に給紙ローラ軸23に摺動自在に嵌合されている
が、給紙ローラ軸23にＤ字型の断面を持たせることによ
り、給紙ローラ20および基体21をローラ軸23と共に回転
させることができる。

【００１４】なお、給紙ローラ軸23は側板1Aおよび1Bに
よって軸支されており、その一方の端部にはタイミング
ギヤ24が装着されている。このタイミングギヤ24はその
中心部の外歯部25A および歯欠部25B を有する外接歯車
部25と、外周部に沿って設けられ、内歯部26A および歯
欠部26B を有する内接歯車部26とで構成されており、外
接歯車部25と内接歯車部26との間には空間部24A が介在
する。

【００１５】ついで、このタイミングギヤ24を介して給
紙ローラ軸23に、また、シート送りローラ軸6Aに切換え
て駆動する切換え手段側について説明する。

【００１６】30はシート送りローラ軸6Aに固定され振子
ギヤ31の大歯車31A と噛合する給紙ローラ駆動ギヤであ
り、32はシート送りローラ軸6Aに回動自在に枢支される
スイングレバである。ここで振子ギヤ31はその大歯車31
A および小歯車31B が共に振子ギヤ軸33に軸支されてお
り、ギヤ軸33と振子ギヤ31との間には所定の摩擦力が作
用するように図示はしないがばねやフエルトが介装され
る。

【００１７】すなわち、この摩擦力により、スイングレ
バ32を振子ギヤ31の回転に連れて同方向に回動させ、そ
の小歯車31B をタイミングギヤ24の外接歯車部25または
内接歯車部26に向けて偏倚させることができる。また、
スイングレバ32には制御腕32A が延在されており、この
制御腕32A をキャリア案内軸3Aの端部に設けた給紙切換
えレバ35のストッパ部35A に係合させることによって、
スイングレバ32の回動動作を禁止し、以て、後述するよ
うに給紙ローラ20の回転動作を停止させることができ
る。

【００１８】給紙切換えレバ35にはストッパ部35A の外
に手動のつまみ35B 、スイッチ作動片35C が形成してあ
り、つまみ35B を時計回り方向に回動させることにより
スイッチ作動片35C をスイッチ36に当接させ、スイッチ
36を“オン”の状態とすることができる。しかして、ス
イッチ36を“オン”の状態とすることによって自動給紙
モードに切換えられ、そのモードが中央処理装置CPU に
知らされる。なお、この状態にあってはストッパ部35A
によるスイングレバ32の制御腕32A の拘束はない。

【００１９】37はシート送りローラ６にシートが巻着さ
れているか否かを検知するためのマイクロスイッチであ
り、38はその検出レバ、38A はレバ38の検出部、38B は
レバ38A の回動動作によりマイクロスイッチ37を“オ
ン”の状態にさせる作動片である。マイクロスイッチ37
は基板１に固定してあり、その検出部38A がシート送り
ローラ６の外周面に沿って設けられた溝6Bに入り込むよ
うにしてあって、ローラ６に不図示のシートが巻着され
ると、検出部38A がシートによって溝6Bから押出され検
出レバ38を回動させることによってマイクロスイッチ37
を“オン”の状態となし、“シート有り”の信号を先に
述べたCPU に供給する。

【００２０】更にまた、本例ではキャリア２から案内軸
3A，3Bと平行に突出させたストッパ棒2Aが設けてあり、
キャリア２が右端まで移動したときに、このストッパ棒
2Aによってスイングレバ32の制御腕32A が係止可能なよ
うに、側板1Aの対応する部分には不図示の孔が配設して
ある。

【００２１】また、先に述べたマイクロスイッチ37の作
動片検出部38A がシート送りローラ６の溝6Bに係合可能
なようにペーパパン７の検出部38A と対応する部分には
不図示の切欠き孔が穿設されている。

【００２２】40A および40B はそれぞれ左右のスライダ
ユニットであり、ユニット案内軸41に摺動自在に保持さ
れている。また、案内軸41は側板1Aおよび1Bに支承され
ており、その軸41には軸線にそって長い溝41A が形成し
てある。42は案内軸41の端部に取付けられた給紙レバで
あり、給紙時にはレバ42を矢印Ａの方向に傾動させるこ
とにより圧板43上にシートの給紙を行うことができる。

【００２３】次に、図２によってスライダユニット40A
および40B の構成を詳述する。なお、ユニット40A と40
B とは左右対称に構成される。ここで、44はスライダ本
体、44A はそのつまみ、44B は本体44A を軸41に摺動自
在に支持する案内孔、44C はその底部から立設され圧板
43の案内柱43A を摺動自在に嵌入させる案内筒、44Dは
圧板43のロック爪43B を係止させる係合角孔、44E は給
紙ローラ基体21のつば21A,21B 間に係合される連結部で
ある。また、45は先端に分離爪45A を有する分離爪保有
部材であり、スライダ本体44に軸ピン45B を介して回動
自在に取付けられ、その時計回りの回動動作は分離爪保
有部材45の上端のストッパ部45C が給紙ローラ基体21の
つば部21B に下側から当接することによって規制され
る。

【００２４】46は圧板43を保持し、給紙レバ42による案
内軸41の回動動作に応じて圧板43を上下に揺動可能なセ
ットアーム部材であり、そのために、部材46の軸孔には
案内軸41の長溝41A に係合するまわり止めの突部46A が
形成されている。また、部材46のかぎ型のアーム部46B
には本図では示されていない圧板43裏面側の係合孔43C
(図３参照）に上下に摺動可能に係合される。

【００２５】更に図２において、47は圧板43を持上げ状
態に保持する圧板ばね、48は圧板43の上面に貼着された
摩擦板であり、摩擦板48は例えばコルクやフエルトなど
比較的に摩擦係数の大きい材料で形成される。

【００２６】ついで、このように構成したプリンタにお
いてシート類をセットすることからシート類の排紙にい
たるまでの諸動作を各図を参照しながら説明する。

【００２７】まず、シートをスライダユニット40A およ
び40B にセットする場合は、図１に示す給紙レバ42を矢
印Ａ方向に手動で回動すると、案内軸41の回動につれて
図２に示したセットアーム部材46およびこれに図３
（Ａ）のように係合孔43C を介して係合されている圧板
43をばね47のばね力に抗して回動させ、圧板43のロック
爪43B を図３（Ｂ）のようにスライダ本体44の底部に設
けた係合角孔44D に係止させることができる。

【００２８】よって、ここで所要枚数のシートを積載台
の圧板43上に累積して搭載し、シートの先端側を分離爪
45A に突当てるようにして整合した上、給紙レバ42を矢
印Ａ方向とは反対に回動させ、ロック爪43B の係合状態
を解除させて、ばね47のばね力により圧板43を上方に向
けて偏倚させると、分離爪保有部材45のストッパ部45C
が給紙ローラ基体21のつば部21B に当接することによっ
てシート上面と給紙ローラ20との間に所定のすき間を保
たせた状態でシート類をスライダユニットにセットする
ことがてきる。

【００２９】ついで、シート送りローラ６に保持された
シートのシート送りの動作について述べると、通常のカ
ットシート自動給紙モードでは、給紙切換えレバ35の矢
印方向の回動姿勢により図４（Ａ）に示すようにスイン
グレバ32の制御腕32A が切換レバ35によって係合される
ようなことがなく、従って、シート送りローラ６が矢印
Ｂ方向の回動するに連れてスイングレバ32が図１におい
て時計回りの方向に回動し、スイングギヤ小歯車31B が
タイミングギヤ24の外接歯車部25の歯欠部25Bに位置す
る。

【００３０】そこでまず、モータによりローラ６を図４
（Ｂ）に示すように逆方向の矢印Ｃ方向に駆動すること
により、スイングレバ32を反時計回りの方向に回動さ
せ、タイミングギヤ24を時計回りのＤ方向に回動させる
ことができる。しかも、この状態ではスイングギヤの制
御腕32A が拘束されることなく同方向に回転させられ
る。

【００３１】かくして、タイミングギヤ24の回動によ
り、給紙ローラ20が図５（Ａ）に示すように図４（Ｂ）
に示したと同方向に回動することによって、その大径周
面部20B が圧板43上のシート50の束の上面に接し、その
上部の１枚のシート50を図５（Ｂ）のようにピンチロー
ラ51とシート送りローラ６との接する位置に導き、ルー
プ状とする。しかして、この状態となると、タイミング
ギヤ24では振子ギヤ31の小歯車31B が内接歯車部26の切
欠部26B に導かれることによって給紙ローラ20がいった
ん停止する。

【００３２】そこで、次にシート送りモータ２００をシ
ート送りの方向に正回転させ、シート送りローラ６が回
転させられることによってシート50を図５（Ｃ）に示す
ようにピンチローラ51等との間に巻着させて記録位置か
ら上方にまでシート送りすることができる。なお、この
とき、給紙ローラ20も回転するがこのタイミングでは給
紙ローラ20の小径周面部20A がシート50の対向位置にあ
り、したがって、給紙ローラ20によるシート送りはなさ
れず、小歯車31B が外接歯車部25の歯欠部25Bのところ
まで回転したところで給紙ローラ20が停止する。また、
マイクロスイッチ37の検出レバ38はシート50によってロ
ーラ溝6Bから押出されてシート外面に接する状態（図４
（Ｃ）参照) となり、“シート有り”を検知してCPU に
検知信号を送出する。

【００３３】ここで、更にシート送りが継続されると、
シート50は図６（Ａ）に示すように排紙ローラ11とシー
ト送り拍車16B との間に導かれ、排紙ローラ11によって
適切に張力が与えられたシート50を印字ヘッド４の前面
に張りを持たせた状態に保つ。よって、この状態でシー
ト50上に記録ヘッド４によって記録が行われ、そのあと
再び引続いてシート送りがなされる。

【００３４】なおこの場合、排紙拍車16A とシート拍車
16B との関係は、拍車ホルダ15が拍車レバ18の支持部材
17に拍車16B 寄りの位置で支承されているために、拍車
レバ15を介して拍車16A および16B を排紙ローラ11に向
けて偏倚させている力の大半がシート送り拍車16B にか
かる。そこで、図６（Ａ）のような状態においては主と
して拍車16B のみによってシート50が排紙ローラ11との
間に挟持される形態となり、一方の拍車16A の方はシー
ト50の持つ弾性によってこれを押し戻すほどの力はな
く、シート50の接線方向に沿ってこれに軽く接触を保っ
ているにすぎない。

【００３５】かくして、記録終了後の引続きのシート送
りの結果、シート50の後端50A が図６（Ｂ）に示すよう
な位置にまで送られてくると、その後端50A が排紙拍車
16Aによって案内され排紙ローラ11の係合溝11B に落ち
込み係合されることになり、そのままシート50は排紙ロ
ーラ11によってストッカ52に収納される。

【００３６】次にシートをシート送りローラ６に巻着さ
せた状態のときにシートを逆送りする場合の動作につい
て述べることとする。この場合はまずキャリア２を図１
で右側板1A近傍にまで移動させることによって、駆動伝
達手段の伝達抑止制御にかかわるストッパ棒2Aが側板1A
から外に突出され、スイングレバ32の制御腕32A を図４
（Ｃ）のように係止する。

【００３７】そこで、モータによりシート送りローラ６
を逆転させようとすると、スイングレバ32がそれに連れ
て反時計回りに回動しようとするが、その制御腕32A が
ストッパ棒2Aに係止されていることによって回動せず、
したがって振子ギヤの小歯車31B は外接歯車部25の歯欠
部25B に接したままの状態に保たれることによって給紙
ローラ20は回転させられず、またこの状態にあっては給
紙ローラ20が図５（Ａ）のようにシート50に接触せず、
自由に逆方向のシート送りを実施することができる。

【００３８】ついで、シートを手回しで不図示のシート
送りノブの手回しによって１枚送りまたは逆送りする場
合について説明する。この場合は、図７に示すように給
紙切換えレバ35を反時計回りの方向に回動させて、スイ
ッチ36を“オフ”すなわち手動給紙の状態に保つことに
より、切換えレバ35のストッパ部35によってスイングレ
バ32の回動動作を禁止させ、自由にシートを正逆方向に
移動させることができる。

【００３９】図８は本発明の他の実施例を示す。ここ
で、1Cは図１に示した側板1Aの底部近傍から突設した突
設部であり、本例ではこの突設部1Cに軸ピン61を設け、
軸ピン61にコイルばね62およびロックレバ63を装着し
て、ばね62のばね力によりロックレバ63に反時計回りの
回動力を保持させるようにする。しかして、自動給紙の
行われない通常の場合にあっては、スイングレバ32の制
御腕32A が図８に示すようにロックレバ63の係止爪63A
によって係止された状態に保たれる。

【００４０】すなわち、このような状態に保たれている
限り、上述したような手動によるノブの操作によってシ
ートを正逆自在にシート送りすることができる。また、
自動給紙の場合は、キャリア２が右側板1Aの位置にまで
移動させたときに、そのストッパ棒2Aがロックレバ63の
腹をばね力に抗して押圧し、その係止状態を解除する。
よって、この状態で先に述べたと同様な手順および動作
により給紙を実施することができる。なお、シートの逆
送りの場合は、図８に示すようなスイングレバ32の係止
状態に戻す必要がある。

【００４１】

【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、シートを積載するための積載台と、該積載台に積載
されたシートに接触しつつ回転して当該シートを給送す
る大径部および前記シートに接触しない小径部を有する
給送回転体と、該給送回転体によって給送されたシート
を搬送する搬送回転体と、正方向に回転することによっ
て前記シートを所定方向に搬送するように前記搬送回転
体を駆動し、逆方向に回転することによって前記シート
を前記所定方向とは逆の方向に搬送するように前記搬送
回転体を駆動する駆動源と、前記積載台に積載されたシ
ートを所定の方向に給送するために前記駆動源の正逆転
駆動を前記給送回転体に伝達する駆動伝達手段と、前記
給送回転体が、シートを給送した後、前記給送回転体の
前記小径部が積載されたシートと対向する所定位置にま
で回転したときに、前記駆動源から前記給送回転体への
駆動の伝達を抑止するように前記駆動伝達手段を制御す
る制御手段と、を具備したので、１つの駆動源の回転を
所定のタイミングで正逆に切換えるだけで複雑な機構を
要することなく、確実な自動給送を実行することがで
き、しかも廉価なプリンタの給送装置を提供することが
できる。

【００４２】また、給送回転体の周面を周方向で大径部
と小径部との二段に形成したことにより搬送回転体に給
送したあとはシートに接することなく、シートの逆送り
を容易に行わせることができる。

【００４３】さらにまた、シート給送後は給送回転体が
その小径部を積載されたシートと対向するホームポジシ
ョン位置で停止し、記録中に搬送回転体がシート逆送り
しても給送回転体をホームポジションに保つことができ
る。

【００４４】その結果として、給送回転体はシートに接
触しない状態を維持し、送り出したシートの正逆送りの
障害にならず、次のシートの誤給送を防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかるプリンタの構成の一例を一部分
解して示す斜視図である。

【図２】図１に示すプリンタの給紙部機構であるスライ
ダを分解して示す斜視図である。

【図３】図２に示すスライダのシートをセットするとき
の動作をそれぞれ（Ａ）および（Ｂ）によって示す断面
図である。

【図４】本発明にかかるタイミングギヤの作動状態およ
び給紙動作が禁止される状態をそれぞれ（Ａ），（Ｂ）
および（Ｃ）によって示す説明図である。

【図５】給紙ローラの動作の過程（Ａ），（Ｂ）および
（Ｃ）によって示す説明図である。

【図６】シートが排紙ローラによって排紙されるときの
動作の過程を（Ａ）および（Ｂ）によって示す説明図で
ある。

【図７】切換レバによって給紙動作が禁止される場合の
説明図である。

【図８】本発明の他の実施例にかかるスイングレバまわ
りの構成を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 基板 ２ キャリア ４ 印字ヘッド ６ シート送りローラ 11 排紙ローラ 15 拍車ホルダ 16A,16B 拍車 17 支持部材 18 拍車偏倚レバ（拍車レバ） 20 給紙ローラ 20A,20B 周面部 21 給紙ローラ基体 21A,21B つば部 24 タイミングギヤ 31 振子ギヤ 32 スイングレバ 35 給紙切換えレバ 36 スイッチ 37 マイクロスイッチ 38 検出レバ 40A,40B スライダユニット 43 圧板 46 セットアーム部材 50 シート

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 シートを積載するための積載台と、 該積載台に積載されたシートに接触しつつ回転して当該
   シートを給送する大径部および前記シートに接触しない
   小径部を有する給送回転体と、 該給送回転体によって給送されたシートを搬送する搬送
   回転体と、 正方向に回転することによって前記シートを所定方向に
   搬送するように前記搬送回転体を駆動し、逆方向に回転
   することによって前記シートを前記所定方向とは逆の方
   向に搬送するように前記搬送回転体を駆動する駆動源
   と、 前記積載台に積載されたシートを所定の方向に給送する
   ために前記駆動源の正逆転駆動を前記給送回転体に伝達
   する駆動伝達手段と、 前記給送回転体が、シートを給送した後、前記給送回転
   体の前記小径部が積載されたシートと対向する所定位置
   にまで回転したときに、前記駆動源から前記給送回転体
   への駆動の伝達を抑止するように前記駆動伝達手段を制
   御する制御手段と、を具備したことを特徴とするシート
   給送装置。
2. 【請求項２】 前記搬送回転体の逆方向の回転時に前記
   給送回転体の駆動が前記制御手段によって抑止されるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載のプリンタ
   の給送装置。
3. 【請求項３】 前記制御手段による前記給送回転体の駆
   動の伝達抑止はキャリアの移動によって解除されること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項または第２項に記載
   のプリンタの給送装置。