JPH08114752A - 顕微鏡の写真マスクスライダ装置 - Google Patents

顕微鏡の写真マスクスライダ装置

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JPH08114752A
JPH08114752A JP25052794A JP25052794A JPH08114752A JP H08114752 A JPH08114752 A JP H08114752A JP 25052794 A JP25052794 A JP 25052794A JP 25052794 A JP25052794 A JP 25052794A JP H08114752 A JPH08114752 A JP H08114752A
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徹 金田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、写真マスクの挿脱による光学性能の
劣化が少なく、写真マスクを簡単に交換可能で、メンテ
ナンス性に優れた顕微鏡の写真マスクスライダ装置を提
供することを目的とする。 【構成】顕微鏡の光路上における像形成位置に写真マス
クを挿脱する写真マスクスライダ装置を、写真マスクを
保持するスライダ42と、このスライダ42を顕微鏡本
体21内の像形成位置へガイドすると共に該スライダ4
2が着脱自在に設けられるガイド部材41と、このガイ
ド部材41に保持された前記スライダ42を所定位置で
位置決めする係止部材46,48と、顕微鏡本体21に
おける前記ガイド部材41の一端が対向する箇所に設け
られ前記スライダ42を顕微鏡本体21の内外へ出し入
れするための操作窓とを具備して構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顕微鏡の光路上におけ
る結像位置に写真マスクを挿脱する写真マスクスライダ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡の光学系で拡大された標本像を写
真撮影する写真撮影装置を備えた顕微鏡では、撮影領域
を示す枠やスケール等が描画されたガラス板、液晶板等
の写真マスクを光路中の焦点位置に配置することがあ
る。
【0003】図8は、写真マスクによるピントずれの防
止を図った特開昭57−196205号公報に開示され
た顕微鏡写真接眼レンズの構成を示している。同図
(a)は焦点板が入れられていない状態を示し、同図
(b)は焦点板が入れられた状態を示している。接眼レ
ンズ1を支持した接眼レンズ枠2に、中枠3をバネ4で
接眼レンズ側へ付勢した状態で光軸方向へ進退自在に嵌
合せしめ、その中枠3でフィールドレンズ5を支持して
いる。中枠3の端面が当接する接眼レンズ枠2の段差部
の近傍に開口6を形成し、その開口6から中枠3の端面
と接眼レンズ枠2の段差部との間にテーパ面が当たるよ
うにして焦点板枠7を挿入している。
【0004】従って、焦点板枠7を光路上に挿入しない
状態ではフィールドレンズ5は中枠3がバネ4に付勢さ
れて段差部に当接した位置に固定され、焦点板枠7を光
路上に挿入した状態ではフィールドレンズ5は焦点板枠
7のテーパによりバネ力に抗してそのテーパによる変位
分だけ接眼レンズから離れた位置に固定される。すなわ
ち、焦点板枠7の挿入操作に連動して焦点板枠7のテー
パ面によりレンズ位置がずれて光路長が補正される。
【0005】図9は、観察光学系と撮影光学系とを備え
た光学顕微鏡の光学的配置を示している。標本に対向配
置された対物レンズ10からの光束を複数方向に光束を
分岐する光路切換素子11に入射する。光路切換素子1
1は、半透過性のミラー11a,11cと素通し部11
bとを有していて、操作把子12により切換え可能にな
っている。ミラー11aが光軸上に配置されたときは光
束を撮影光学系のフィルム面13と観察光学系とに分岐
し、素通し部11bが光軸上に配置されたときは観察光
学系にのみ入射し、ミラー11cが光軸上に配置された
ときは他の撮影光学系のフィルム面14と観察光学系と
に分岐する。光路切換素子11を透過した光が入射する
観察光路上の結像位置に、焦点板15,光路長補正用の
ダミーガラス板16及び焦点板17が光路上に選択的に
挿脱可能に配置されている。これら焦点板15,17、
ダミーガラス板16を、操作把子12に連結部材18を
介して支持することにより、操作把子12による光路切
換素子11の移動に連動して対応する焦点板15,1
7、ダミーガラス板16が観察光路上に挿入されるよう
になっている。従って、光路の切換えと同時に焦点板
(写真マスク)とダミーガラス板16が切り換えられる
ようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た図8に示す顕微鏡写真接眼レンズは、焦点板枠7のテ
ーパ面を利用してフィールドレンズ5の位置をずらして
いることから、レンズが移動することによる光学性能の
劣化が予想される。また、焦点板枠7の交換作業が煩雑
で操作性を低下させる要因となっていた。
【0007】上述した図9に示す光学顕微鏡は、焦点板
15,17の光路に対する挿脱が光路切換素子11と連
動しており、焦点板15,17と光路切換素子11との
調整が困難であるという問題がある。また、焦点板1
5,17が汚れた場合には、そのクリーニングが困難で
ありメンテナンスが大変であった。
【0008】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、写真マスクの挿脱による光学性能の劣化が
少なく、写真マスクを簡単に交換可能で、メンテナンス
性に優れた顕微鏡の写真マスクスライダ装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下のような手段を講じた。請求項1に対
応する本発明は、顕微鏡の光路上における像形成位置に
写真マスクを挿脱する写真マスクスライダ装置におい
て、前記写真マスクを保持するスライダと、このスライ
ダを顕微鏡本体内の前記像形成位置へガイドすると共に
該スライダが着脱自在に設けられるガイド部材と、この
ガイド部材に保持された前記スライダを所定位置で位置
決めする係止部材と、顕微鏡本体における前記ガイド部
材の一端が対向する箇所に設けられ前記スライダを顕微
鏡本体の内外へ出し入れするための操作窓とを具備する
構成とした。
【0010】請求項2に対応する本発明は、前記スライ
ダが前記ガイド部材に対して挿脱される際に、前記係止
部材とは力量の異なる抗力を該スライダに対して及ぼす
第2の係止部材を備えたことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明は、以上のような手段を講じたことによ
り次のような作用を奏する。請求項1に対応する本発明
によれば、写真マスクを保持したスライダが顕微鏡本体
外より操作窓から顕微鏡本体に入れられ、ガイド部材を
介して顕微鏡の像形成位置へ挿入される。例えば、スラ
イダに写真マスクとダミーガラスとを保持させて係止部
材で写真マスクとダミーガラスとを光路上に選択的に位
置決めするようにすることができる。スライダ、係止部
材、ガイド部材により写真マスク等を交換することがで
きるので、他のレンズの移動が無く、光学性能を劣化さ
せることもなくなる。また、写真マスクを保持したスラ
イダを顕微鏡本体外へ容易に取り出すことができるた
め、写真マスクのクリーニング及び交換を簡単に行うこ
とができる。
【0012】請求項2に対応する本発明によれば、写真
マスクの位置決めの際、例えばダミーガラスから写真マ
スクへの交換またはその逆の場合には、係止部材による
抗力が働き、スライダ自体をガイド部材に対して挿脱す
る際には、第2の係止部材により係止部材とは力量の異
なる抗力が働く。従って、観察者はスライダの移動に要
する力量差から現在の状態を認識しながら操作できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は、本発明のスライダ装置を適用した倒立型光学顕微
鏡の実施例を示している。この倒立型光学顕微鏡は、顕
微鏡本体部1の上面に標本Sが載置されるステージ22
が設けられている。ステージ22の下方の凹部に対物レ
ンズ23が配置されている。顕微鏡本体部1の内部に
は、対物レンズ23の光軸上に分割プリズム24、及び
反射プリズム25が直列に配置されている。反射プリズ
ム25は分割プリズム24を透過した光を机上面と平行
な方向へ反射する。反射プリズム25で反射された光の
光軸上に一次像26が形成される。この一次像26をリ
レーレンズ系27、及び反射プリズム28で観察部29
へ導いている。観察部29は中間鏡筒31と、対物レン
ズ23の像を拡大観察する接眼レンズ32とから構成さ
れている。
【0014】一方、顕微鏡本体部1の上面には、照明部
33が取り付けられており、照明部33の光源34から
発した照明光を標本Sの上面に照射する照明光学系が形
成されている。
【0015】顕微鏡本体部1における一次像26が形成
される場所に、光路上に写真マスク及びダミーガラス板
を選択的に挿脱するスライダ装置が設置されている。こ
のスライダ装置は、図2に示すスライダ受け部41と、
図3に示すスライダ42とから構成される。
【0016】スライダ受け部41は、断面長方形の中空
パイプからなる受け部本体43と後述する係止機構とか
ら構成されている。受け部本体43は、一方の側面が上
端及び下端に側壁を僅かに残した状態でその長手方向に
沿って切り落とされ側面開口44が形成されている。そ
して、受け部本体43の中空部をスライダ摺動路として
いる。また、受け部本体43の他方の側面には、一方の
端部に寄った位置に光路穴45が形成されている。受け
部本体43の上面には所定の大きさの開口が形成されて
おり、板バネ46の基端部がその開口の周辺部にビス4
7で固定されている。受け部本体上面の開口位置に相当
する板バネ46の先端部にはクリックボール48が固着
されている。これら板バネ46,クリックボール48か
ら上記係止機構の一部を構成している。受け部本体43
の下面に、側面より水平方向に突出した固定板49が一
体化されている。
【0017】このような構造を有するスライダ受け部4
1を、光路穴45が光軸と一致し、受け部本体43の長
手方向が光軸と直交し、さらにスライダ受け部41のス
ライダ挿入口が顕微鏡本体部1の側面側に向くようにし
て、その固定板49を顕微鏡本体部1の固定部に対して
ビス51で固定する。なお、顕微鏡本体部1には、スラ
イダ受け部41のスライダ挿入口に対応する箇所にスラ
イダ42を出し入れするための操作窓が形成されてい
る。
【0018】スライダ42は、受け部本体43のスライ
ダ摺動路の断面形状に対応した四角柱形状を有してお
り、スライダ挿入口から受け部本体43のスライダ摺動
路へ挿入される。スライダ42の側面には、写真マスク
が嵌め込まれる開口部52aと、光路長補正用のダミー
ガラスが嵌め込まれる開口部52bとが形成されてい
る。また、スライダ42の上面には、各開口部52a,
52bに対応してクリック溝53a,53bが形成され
ている。クリック溝53aにクリックボール48が係合
しているとき開口部52aがスライダ受け部41の光路
穴45の位置に配置され、クリック溝53bにクリック
ボール48が係合しているとき開口部52bがスライダ
受け部41の光路穴45の位置に配置されるように、各
開口部52a,52bと各クリック溝53a,53bと
の相対位置が調整されている。また、スライダ42の挿
入端と対向する端部には当該スライダを操作する際のつ
まみとなる窪み54が形成されている。
【0019】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。顕微鏡本体部1の側面よりスラ
イダ42を本体部内に挿入し、スライダ受け部41のス
ライダ挿入口から当該受け部内にスライダ42を挿入す
る。スライダ受け部41に対してスライダ42を挿入す
ると、スライダ42の開口部52bがスライダ受け部4
1の光路穴45と重なったところで、板バネ46に付勢
されたクリックボール48がスライダ42の溝53bに
落とし込まれてスライダ42がその位置にクリックされ
る。
【0020】本実施例ではスライダ42の開口部52b
にはダミーガラス板を嵌め込んでいるので、光路上に写
真マスクを挿入しない状態での観察の場合には、この状
態が選択される。
【0021】光路上に写真マスクを挿入する場合は、ス
ライダ42を板バネ46の付勢力に応じた係止力に抗し
て押し込む。スライダ42を押す力が係止力を越えると
スライダ42が移動を開始し、クリックボール48がス
ライダ42の溝53aから脱したところで係止力が小さ
くなる。さらにスライダ42を押し続けると、スライダ
42の開口部52aがスライダ受け部41の円形光路穴
45と重なったところで、板バネ46に付勢されたクリ
ックボール48がスライダ42の溝53aに落とし込ま
れてスライダ42がその位置にクリックされる。
【0022】本実施例ではスライダ42の開口部52a
には写真マスクを嵌め込んでいるので、この状態が写真
マスクを光路上に挿入した状態となる。また、写真マス
ク若しくはダミーガラス板が汚れた場合、又は写真マス
クと異なる焦点板を備えたスライダに交換する場合は、
スライダ42をスライダ受け部41のスライダ挿入口か
ら引き出し、そのスライダ挿入口に対面している顕微鏡
本体部1の操作窓からスライダ42を取り出す。その取
り出したスライダ42は清掃し、又は別のスライダを顕
微鏡本体部1の操作窓からスライダ受け部41のスライ
ダ挿入口へ差し込み、任意の位置まで押し込む。
【0023】このように本実施例によれば、顕微鏡本体
部1の光軸上における一次像形成位置にスライダ受け部
41を設置し、そのスライダ受け部41に対して写真マ
スク,ダミーガラス板を備えたスライダ42を挿脱自在
にし、係止機構によるクリック動作により光路上に写真
マスク,ダミーガラス板を選択的に位置決めできるよう
にしたので、他のレンズ等の移動を伴わなわずにスライ
ダ42で写真マスク,ダミーガラス板を交換することが
でき、レンズの移動による光学性能を劣化を防止するこ
とができる。
【0024】本実施例によれば、スライダ42が顕微鏡
本体部1から挿脱自在となるため、写真マスク,ダミー
ガラス板に付着する汚れを容易に取り除くことができ、
また写真マスクと異なる焦点板を備えたスライダに交換
することも簡単にできる。
【0025】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図4は、本実施例に係る倒立型光学顕微鏡の全体構
成を示す図である。なお、上述した図1に示す顕微鏡と
同一機能を有する部分には同一符号を付している。
【0026】本実施例は、顕微鏡本体部1の内部の対物
レンズ23の光軸上に分割プリズム24、及び反射鏡6
1が直列に配置されている。反射鏡61は分割プリズム
24を透過した光を机上面に対して45度の角度で反射
している。反射鏡61で反射した光は光軸上において一
次像26を形成する。この一次像26を一体型の支持部
材62に支持されたリレーレンズ系63によって観察部
29へ導いている。支持部材62の先端部であって、一
次像26の形成位置にスライダ装置64が取り付けられ
ている。
【0027】スライダ装置64は、図5に示すスライダ
受け部65と、図6及び図7に示すスライダ66等から
構成されている。なお、図5(a)はスライダー受け部
から支持部材を取り外した状態の斜視図、図5(b)は
スライダ受け部を一部破断してリレーレンズ系側から見
た示す平面図である。
【0028】スライダ受け部65は、長方形状をなす受
け部本体71の長辺側の両辺がそれぞれ同方向にL字型
になっており、スライダ66のガイドが形成されてい
る。スライダ受け部65の上面には板バネ73の基端部
がビス74で固定され、その先端部にクリックボール7
5が固着されている。受け部本体71の上面であって上
記クリックボール75が対向する位置に該クリックボー
ル75をガイド側へ突出させる開口部が形成されてい
る。また受け部本体71の上面であって板バネ73より
もスライダ挿入口側に先端部76aがL字型に曲げられ
た板状の弾性体76がビスで固定されている。
【0029】受け部本体71は、スライダガイド66の
形成面の反対側に位置する背面に、円柱状の支持部材6
2の先端部が嵌合する凸部71aが一体形成されてい
る。凸部71aは支持部材62の先端部が隙間なく挿入
される嵌合穴71bが上記光路穴72と同心的に形成さ
れており、嵌合穴71bの先端に突き当て面71cが形
成されその中心部に光路穴72が現れている。この嵌合
穴71bに挿入される支持部材62の先端部外周にはV
溝62aが形成されている。一方、凸部71aの左右の
側面には、突き当て面71cからの距離が支持部材62
の端面とV溝中心との間の距離よりも若干短い位置に、
片側2箇所、反対側1箇所の止めねじ穴71dが形成さ
れている。3つの止めねじ穴71dには、先端が90度
の円錐形に形成された止めねじ71eがそれぞれ螺入さ
れていて、それら各先端が支持部材62のV溝62aに
押圧されている。なお、片側の2箇所の止めねじ穴71
dから挿入される止めねじ71eは支持部材62に対し
その中心を挟んだ上下対称位置に突き当てられ、反対側
の1箇所の止めねじ穴71dから挿入される止めねじ7
1eは支持部材62の中心に突き当てられる。
【0030】弾性体76は、図6に示すようにスライダ
66がクリックボール75で位置決めされているとき
(同時に写真マスク又はダミーガラス板が光路上に固定
される)、スライダ66の右上の角に僅かの隙間を空け
るように調整されている。尚、弾性体76の力量は板バ
ネ73の2倍程度に設定している。
【0031】受け部本体71の挿入端側の側面にストッ
パピン77が取り付けられている。このストッパピン7
7は、スライダ66の開口部82bが光路上にクリック
ボール75で位置決めされているとき、スライダ66の
左端面と僅かの隙間を空けるように調整されている。
【0032】一方、スライダ66は、スライダ受け部6
5のガイドを摺動可能な形状に加工されたスライダ本体
81を備えている。スライダ本体81には2つの開口部
が形成されており、例えば一方の開口部82aには写真
マスクが嵌め込まれ、他方の開口部82bはダミーガラ
ス板が嵌め込まれる。開口部82a,82bに対応して
溝83a,83bが形成されている。スライダ66の移
動方向の長さは、開口部82aが光路穴72と一致した
状態のとき、スライダ66の挿入端に対向する端部が弾
性体76の先端部76aを右上の角に僅かの隙間を空け
るように設定されている。
【0033】このスライダ本体81の一端部につまみ軸
84の一端が固定されている。つまみ軸84の他端には
顕微鏡本体外へ突出するつまみ85が設けられている。
つまみ軸84には、顕微鏡本体21に対する防塵のため
の防塵ワッシャ86と、鉄等の磁性体からなり外観で表
示等を示す蓋体87とがつまみ軸84と同軸に入れられ
ている。
【0034】顕微鏡本体21の外面には、スライダ受け
部65のスライダ挿入口に対応する位置にスライダ摺動
部のスライダ挿入口よりも大きい直径の陥凹部91が形
成されている。陥凹部91のスライダ挿入口に対応する
領域に本体内に貫通する操作窓92が形成されている。
この操作窓92に対して本体内部側からスライダ受け部
65のスライダ挿入口が対面するように両者の位置関係
が設定されている。
【0035】陥凹部91に対して操作窓92に対応した
形状の長円93aを有するスライダガイド93が嵌合さ
れている。スライダガイド93には長円93aに対応し
た形状の開口94aを有する板状の磁石94が取り付け
られている。尚、開口94aはその中心部が防塵ワッシ
ャ86の外形と一致した形状に加工されている。
【0036】顕微鏡本体21には、スライダー装置64
の組み付け位置よりも接眼部側の両側面に受け部本体7
1を挿入できる大きさの丸穴95が設けられている。こ
の丸穴のある部分の顕微鏡本体の幅は、スライダー装置
64の横幅より若干広い程度である。
【0037】ここで、本実施例による組み立て順序につ
いて説明する。先ず、中間鏡筒31を顕微鏡本体21に
対して光軸に沿って差し込む。次に、顕微鏡本体21の
丸穴95からスライダ受け部65を挿入する。
【0038】次に、受け部本体71の嵌合穴71bに中
間鏡筒31の先端にある支持部材62を挿入する。嵌合
穴71bの突き当て面71cに支持部材62の端面を突
き当てた状態で3箇所の止めねじ穴71dに止めねじ7
1eを螺入し、支持部材62と受け部本体71とを固定
する。このとき、止めねじ穴71dと支持部材62は上
記した位置関係にあることから、止めねじ71eを締め
付けるだけでその先端がV溝62aに噛み込んで支持部
材62が受部本体71の突き当て面71cに押し付けら
れる。従って、支持部材62と受け部本体71とは常に
同じ位置関係で固定される。
【0039】次に、中間鏡筒31とスライダー受け部6
5の一体物を光軸に沿ってさらに差し込み、所定の位置
で顕微鏡本体21に固定する。スライダー受け部65を
挿入した丸穴95にはカバー板(不図示)を取り付け外
光及び塵の侵入を防ぐ。
【0040】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。顕微鏡本体21の操作窓92か
らスライダ66のスライダ本体81を挿入すると、その
スライダ本体81が、操作窓92から連続するスライダ
受け部65のスライダ挿入口に差し込まれる。このと
き、受け部本体71のスライダ挿入口に弾性体76の先
端部76aが掛かっているので、先端部76aをスライ
ダ本体81の先端で上側へ押し上げる力が必要となる。
【0041】顕微鏡本体21の外部からつまみ85及び
つまみ軸84を介してスライダ66を弾性体76の力量
に抗して押し込むと、スライダ本体81がスライダ摺動
路上を移動し、開口部82aがスライダ受け部65の光
路穴72と一致したときにクリックボール75が開口部
82aに対応したクリック溝83aに落ち込むことによ
りスライダ66がその位置に固定される。このとき、ス
ライダ本体81で押し上げられていた弾性体76の先端
部76aが、スライダ本体81の端面に対し僅かの隙間
が生じるような状態へと変化する。
【0042】本実施例では開口部82aに写真マスクを
嵌め込むため写真マスクが一次像の形成位置に挿入され
たことになる。なお、スライダ66を挿入する際、本体
側の磁石94と蓋体87とを防塵ワッシャ86を介して
磁力で接合されることにより、操作窓23に対して防塵
ワッシャ86が確実に付着する。
【0043】写真マスクからダミーガラス板に交換する
場合は、顕微鏡本体21の外部からつまみ85をさらに
押し込むことになる。スライダ66を押し込むと、板バ
ネ73により付勢されたクリックボール75の押圧力だ
けとなる。スライダ本体81がスライダ摺動路上を移動
し、開口部82bがスライダ受け部65の光路穴72と
一致したときにクリックボール75が開口部82bに対
応したクリック溝83bに落ち込むことによりスライダ
66がその位置に固定される。この状態でダミーガラス
板が一次像形成位置に挿入されたことになる。
【0044】スライダ66をさらに押し込む方向に操作
すると、スライダ66の挿入端面がストッパピン77に
当接して同方向への挿入が規制される。一方、写真マス
ク等に付着した汚れの除去、又はスライダ自体の交換の
ためにスライダ66を顕微鏡本体から取り出す場合は、
弾性体76の力量に抗してつまみ85を引くことにな
る。スライダ66の端面が顕微鏡本体21の側面に到達
すると、防塵ワッシャ86に当たる。磁石94と蓋体8
7との磁力よりも大きな力でつまみ85を引くことによ
り磁石94と蓋体87との結合が解除され、スライダ6
6がスライダガイド93の操作窓93aから取り出され
ることになる。
【0045】このように本実施例によれば、光学系の一
次像形成位置に設けられたスライダ受け部65に対して
挿入されるスライダ66につまみ軸84を介して顕微鏡
本体21の外部へ出されたつまみ85を設けたので、顕
微鏡本体21の外部からスライダ66を操作することが
でき、レンズの移動を伴うことなく写真マスク,ダミー
ガラス板の切換えが可能で、光学性能の劣化を防止する
ことができる。
【0046】本実施例によれば、スライダ66の位置決
めを行うクリック機構の他に弾性体76を設けたので、
写真マスクとダミーガラス板の交換時の力量と、スライ
ダ交換時の力量とを異ならせることができ、マスク切換
とスライダ交換の動作を手の感覚で区別して確実な操作
を行うことができる。
【0047】本実施例によれば、リレーレンズ系63を
中間鏡筒31と一体型の支持部材62に保持し、この支
持部材62の先端部をスライダ受け部65の嵌合穴71
bに挿入してV溝嵌合で両者を固定しているので、中間
鏡筒31とスライダー受け部65との固定を位置調整な
しに一義的に決めることができる。そのため、受け部本
体71の嵌合穴を基準として光路穴72、スライダー挿
入部、板バネ73を調整すれば、スライダー装置64を
顕微鏡本体21に組み付けた時の位置関係が決まるの
で、リレーレンズ系63、さらには顕微鏡光学系全体に
対する光学的精度の向上及び組み立て性の改善を図るこ
とができる。また、リレーレンズ系63の支持部材62
は、顕微鏡本体21に対し光学的調整を行い固定される
ので、光学系全体に対する写真マスクの光学的精度も出
しやすいという利点がある。
【0048】本実施例によれば、スライダ66に取り付
けられたつまみ軸84と同軸に入れられた防塵ワッシャ
86により顕微鏡本体21への防塵効果を奏することが
でき、また磁石による結合により防塵ワッシャ86で蓋
をするので操作性を害する問題もない。
【0049】なお、以上の説明では倒立型光学顕微鏡に
適用した例を説明したが、正立型顕微鏡に適用すること
もできる。本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施可
能である。
【0050】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、写
真マスクの挿脱による光学性能の劣化が少なく、写真マ
スクを簡単に交換可能で、メンテナンス性に優れた顕微
鏡の写真マスクスライダ装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る倒立型光学顕微鏡の全
体構成図である。
【図2】図1の倒立型光学顕微鏡に備えたスライダ受け
部の斜視図である。
【図3】図1の倒立型光学顕微鏡に備えたスライダの斜
視図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る倒立型光学顕微鏡の
全体構成図である。
【図5】図4の倒立型光学顕微鏡に備えたスライダ受け
部の斜視図及び平面図である。
【図6】図4の倒立型光学顕微鏡に備えたスライダ受け
部にスライダを挿入した状態の側面図である。
【図7】図4の倒立型光学顕微鏡における顕微鏡本体と
スライダとの関係を示す図である。
【図8】従来の顕微鏡接眼レンズの構成図である。
【図9】従来の写真撮影機能を備えた顕微鏡の構成図で
ある。
【符号の説明】
21…顕微鏡本体部、23…対物レンズ、26…一次
像、27,62…リレーレンズ系、29…観察部、4
0,64…スライダ装置、41,65…スライダ受け
部、42,65…スライダ、45,72…光路穴、4
6,73…板バネ、48,75…クリックボール、76
…弾性体、84…つまみ軸、85…つまみ、86…防塵
ワッシャ、93…スライダガイド。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顕微鏡の光路上における像形成位置に写
    真マスクを挿脱する写真マスクスライダ装置において、
    前記写真マスクを保持するスライダと、このスライダを
    顕微鏡本体内の前記像形成位置へガイドすると共に該ス
    ライダが着脱自在に設けられるガイド部材と、このガイ
    ド部材に保持された前記スライダを所定位置で位置決め
    する係止部材と、顕微鏡本体における前記ガイド部材の
    一端が対向する箇所に設けられ前記スライダを顕微鏡本
    体の内外へ出し入れするための操作窓とを具備したこと
    を特徴とする顕微鏡の写真マスクスライダ装置。
  2. 【請求項2】 前記スライダが前記ガイド部材に対して
    挿脱される際に、前記係止部材とは力量の異なる抗力を
    該スライダに対して及ぼす第2の係止部材を備えたこと
    を特徴とする請求項1記載の顕微鏡の写真マスクスライ
    ダ装置。
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