JPH0811455B2

JPH0811455B2 - 熱転写記録装置

Info

Publication number: JPH0811455B2
Application number: JP61265770A
Authority: JP
Inventors: 博之井上
Original assignee: Fujitsu Ltd
Current assignee: Fujitsu Ltd
Priority date: 1986-11-07
Filing date: 1986-11-07
Publication date: 1996-02-07
Anticipated expiration: 2011-02-07
Also published as: JPS63118281A

Description

【発明の詳細な説明】〔概要〕本発明は連続記録用紙の１頁毎に複数の原色インクを
選択的に重ね合わせて転写を行う面順次記録方式により
カラー転写記録を行う熱転写記録装置において、記録紙
ロールとプラテンローラとの間を往復移送する記録用紙
に常に一定の張力を付与すると共に、その間に独立して
繰り出される連続記録用紙を所定角度を巻付けて回転す
るように設けた用紙送り量検出用ローラとその検出用ロ
ーラに同軸的に付設したエンコーダにより、記録用紙の
移送量を検出し、該移送量信号と基準記録紙送り信号と
をサーボ回路で比較・補償処理して、該記録用紙の移送
速度及び繰り出し、引き戻し量を正確に同等化して、各
色インクの重ね合わせ位置精度を高め、重ね合わせ転写
間に色ずれのない高画質のカラー転写記録を得るように
したものである。

〔産業上の利用分野〕

本発明はデータ処理端末用の印字出力装置として用い
られるいる熱転写記録装置の改良に係り、特に記録用紙
の１頁毎に複数の原色インクを選択的に重ね合わせて転
写を行う面順次記録方式によるカラー記録に際して、各
色インクの重ね合わせ位置ずれを防止した装置構成に関
するものである。

熱転写記録装置はシート状の基材に形成された熱溶融
性インク層をサーマルヘッドにより選択的に加熱し、溶
融したインクを記録用紙に転写することにより印字、或
いは画像を記録するノンインパクト記録方式が用いら
れ、印字音が静かで、機構が簡単、保守性に優れている
ことから、近来、記録情報の多様化に従って熱転写カラ
ー記録が開発され、種々のタイプの装置が提案されてい
る。

このような熱転写記録装置によるカラー転写記録方式
としては、記録用紙の１頁毎に複数の原色インクを選択
的に重ね合わせて転写を行う面順次記録方式が主として
用いられているが、この方式によるカラー転写記録で
は、各色インクを選択的に重ね合わせて転写するための
記録用紙の戻し位置精度が悪いと色ずれが発生し、記録
品質が低下することから、複数色のインクの重ね合わせ
精度が良く、色ずれの生じないことが必要とされる。

〔従来の技術〕

第３図は従来の面順次記録方式の熱転写カラー記録装
置の概略構成を示すもので、図において、１は連続記録
用紙10が捲回された記録紙ロール、２はプラテンロー
ラ、３はサーマルヘッド、４はピンチローラ、５はイン
クシート供給ロール、6,7はアイドルローラ、８はイン
クシート巻取りロール、11はインクシートである。

そして記録紙ロール１から繰り出された連続記録用紙
10は、ピンチローラ４の押圧によりプラテンローラ２面
に沿わされ、インクシート供給ロール５から繰り出され
たインクシート11と共に、該プラテンローラ２に圧接状
態としたサーマルヘッド３との間を、ステップモータ９
の駆動により回転する前記プラテンローラ２によって図
示しないスタッカ側へ移送される。

上記インクシート11はポリエステルフィルム等のシー
ト基材上に、例えばイエロー、マゼンタ、シアン及びブ
ラック等の各色剤が面順次に塗着されており、これらの
色剤はサーマルヘッド３の加熱により溶融し、前記記録
用紙10に転写された後、インクシート巻取りロール８に
巻取られる。

カラー転写記録に際しては、前記サーマルヘッド３を
インクシート11を介してプラテンローラ２上の記録用紙
10に圧接した状態で横走査し、かつ該記録用紙10を移送
させて１頁分の記録用紙10面に、例えばイエローからな
る１色目の色情報の熱転写記録を行う。

次に該１色目の記録が終了すると、サーマルヘッド３
はプラテンローラ２上より離間され、該記録用紙10はプ
ラテンローラ２の逆回転により１色目の転写記録開始位
置まで引き戻されると共に、インクシート11は、１色目
の色剤面がインクシート巻取りロール８に巻取られて、
次のマゼンタからなる２色目の色剤面の頭出しが行われ
る。

次にこの状態で引き続き前記サーマルヘッド３をイン
クシート11を介してプラテンローラ２上の記録用紙10に
圧接し、１色目の熱転写と同様な転写プロセスによっ
て、前記イエローからなる１色目の色情報像が記録され
た記録用紙10面に２色目のマゼンタからなる色情報像を
重ね合わせて転写記録を行う。

以下、同様な熱転写プロセスにより３色目、４色目の
色情報像を順に重ね合わせて転写記録を行うことによっ
て、１頁分のフルカラー情報像の記録を得るようにして
いる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、上記のような構成の従来の熱転写カラー記
録装置にあっては、複数の色剤を順次、重ね合わせて転
写記録を行うプロセスにおいて、記録用紙10の１頁分、
或いは１画面分を複数回往復させる移送走査が、ステッ
プモータ９の正逆回転駆動により回転する前記プラテン
ローラ２によって行われている。

このため、該プラテンローラ２の正逆回転駆動系の遊
び（バックラッシ）や前記記録用紙10の繰り出し時と引
き戻し時でのサーマルヘッド３の圧接の有・無によって
プラテンローラ２表面部の変形状態が異なること等に起
因して、記録用紙10の引き戻し時に１頁分の繰り出し駆
動パルス数でステップモータ９を逆回転させても、該１
頁分の元の転写記録開始位置とは異なる位置にずれて戻
り、各色剤の重ね合わせ転写間に色ずれが生じ、記録画
質が低下するという欠点があった。

また転写記録中の記録用紙10には、インクシート11の
送り力も付加されて該用紙10の送り速度が変動し、同様
に各色剤の重ね合わせ転写間に色ずれが生ずることもあ
った。

本発明は上記従来の欠点に鑑み、記録紙ロールとプラ
テンローラとの間を往復移送する記録用紙を弛ませるこ
となく常に一定の張力を付与した状態にして該プラテン
ローラの正逆回転駆動系の遊びや正逆回転時のプラテン
ローラ表面部の変形状態の影響を受けず、記録用紙の繰
り出し量と引き戻し量を正確に一致させて、記録用紙の
戻し位置ずれに起因する各色剤の重ね合わせ転写時の色
ずれを解消した新規な熱転写記録装置を提供することを
目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するため、連続記録用紙をサ
ーマルヘッドと対向するプラテンローラ上に繰り出す記
録紙ロールに、該用紙繰り出し方向とは逆方向に回転す
るトルク付与機構を付設し、かつ該記録紙ロールとプラ
テンローラとの間に、その間を移送する連続記録用紙を
巻付けて回転するように用紙送り量検出用ローラを独立
して設け、更に該検出用ローラにその回転角を検出する
エンコーダと、そのエンコーダからの出力パルスと記録
制御部からの基準記録紙送りパルスによりプラテンロー
ラを正逆回転させる駆動モータを制御するサーボ回路を
備えた構成とする。

〔作用〕

本発明の熱転写記録装置では、記録紙ロールに連続記
録用紙の繰り出し方向とは逆方向に回転するトルク付与
機構が付設され、該記録紙ロールとプラテンローラ間
に、独立して繰り出される連続記録用紙を所定角度巻き
付けて回転するように用紙送り量検出用ローラが設られ
ているので、記録紙ロールとプラテンローラ間を往復移
送する記録用紙は常に一定の張力付与状態となり、プラ
テンローラの正逆回転駆動系の遊びに影響されることな
く、弛みの発生が解消されるため、前記検出用ローラ
は、連続記録用紙の正逆方向への移送時に空滑りするこ
となく忠実に従動回転される。

更に、１頁、または１画面の転写記録、或いは用紙の
引き戻し中に移送される前記記録用紙により回転する検
出用ローラの回転量をエンコーダで検出し、その出力パ
ルスをサーボ回路で記録制御部からの基準記録紙送りパ
ルスと比較補償し、その出力パルスにより駆動モータを
制御してプラテンローラを正逆回転させることにより、
記録用紙の送り速度を一定にでき、かつ記録紙の往復で
の移送量を等しくすることができるので、繰り出された
１頁分、または１画面分の記録用紙が元の転写記録開始
位置に正確に引き戻される。

〔実施例〕

以下図面を用いて本発明の実施例について詳細に説明
する。

第１図は本発明に係る熱転写記録装置の一実施例を示
す要部概略構成図である。

図において、１は連続記録用紙10が捲回された記録紙
ロール、２は正逆回転駆動用のステップモータが付設さ
れたプラテンローラ、３はサーマルヘッド、４はピンチ
ローラ、５はインクシート供給ロール、6,7はアイドル
ローラ、８はインクシート巻取りロール、11は樹脂シー
ト状の基材上に、例えばイエロー、マゼンタ、シアン及
びブラック等の各色剤が面順次に塗着されたインクシー
トである。

該インクシート巻取りロール８に巻取られるインクシ
ート11には一定のバックテンションが付加されて、サー
マルヘッド３の移送方向への弛みの発生を防止してい
る。ここまでの構成は従来と同様である。

そしてこれらの構成に対して本発明では、前記記録紙
ロール１の回転軸に、駆動用DCモータ21と該駆動用DCモ
ータ21に連続記録用紙10の繰り出し方向とは逆方向に回
転する一定トルクTeを付与するために一定電流を供給す
る定電流ドライバ22とからなるインク付与機構が付設さ
れている。

また該記録紙ロール１とプラテンローラ２間には、供
給する連続記録用紙10を該ローラ２面に、本実施例では
約90度の角度に巻付けて回転する用紙送り量検出用金属
ローラ23が配設され、該検出用金属ローラ23の回転軸に
はその回転角を検出するエンコーダ24が付設されてい
る。

なお、前記検出用金属ローラ23の直径ｄ（用いられる
記録用紙10の紙厚をｔとすると、該記録用紙10が巻付け
られるので、その実効径はｄ＋ｔとなる）とエンコーダ
24の角度分割数Ｎは、プラテンローラ２を回転する記録
紙送りパルスの１パルス当たりの用紙送り量をｐとする
と、該用紙10がｐだけ移送した時に該エンコーダ24から
１パルスが出力されるように次式の、ｐ＝π（ｄ＋ｔ）/N の関係が成立するように設定されている。

更に、該エンコーダ24からの出力パルスによりプラテ
ンローラ２を正逆回転させる駆動モータ25を制御するサ
ーボ回路26を備えている。

該サーボ回路26としては、第２図のブロック図に示す
ように、エンコーダ24からの出力パルスを速度情報の電
圧に変換してドライブ回路33へ出力するF/Vコンバータ3
4と、同じくエンコーダ24からの出力パルスの波形整形
とエンコーダ24の回転方向の弁別を行い、用紙繰り出
し、引き戻し別の出力パルスとして偏差カウンタ31へフ
ィードバックする波形整形・方向弁別回路35と、該波形
整形・方向弁別回路35からフィードバックされた用紙繰
り出し、または引き戻し別の出力パルス数と記録制御部
27からの用紙繰り出し、または引き戻し別の基準記録紙
送りパルス数との差を検出する偏差カウンタ31と、その
検出されたパルス数差の溜りパルスの速度指令電圧に変
換するD/Aコンバータ32と、該D/Aコンバータ32からの速
度指令電圧信号により前記F/Vコンバータ34より入力さ
れた出力パルスの速度情報電圧信号を補償して、その信
号電圧によりプラテンローラ２を正逆回転させる駆動モ
ータ25を駆動させるドライブ回路33とから構成されてい
る。

転写記録時の前記記録紙ロール１は、定電流ドライバ
22と駆動用DCモータ21によって連続記録用紙10の繰り出
し方向とは逆方向に定トルク駆動され、プラテンローラ
２の回転駆動力に負けて該記録用紙10の繰り出し方向に
回転するが、該記録用紙10には、記録紙ロール１の半径
をｒ、定トルクをTeとすると、次式により表されるバッ
クテンションF_Bが付与される。

F_B＝Te/r 一方、該記録用紙10の引き戻し時には、本来の回転方
向に急速に回転しようとするが、該トルクが定トルクTe
に制御されているため、前記プラテンローラ２の逆回転
速度に従動し、かつ記録用紙10にバックテンションF_Bが
付与された状態で巻き取られる動作がなされる。

また該記録紙ロール１とプラテンローラ２間に設けら
れた用紙送り検出用金属ローラ23は、張力が付加された
記録用紙10が約90度の角度にわたって巻付けられた形で
回転されることによって該用紙10間での空滑りが防止さ
れ、該記録用紙10の正逆方向の移送に対して忠実に従動
回転される。

次に本実施例の装置構成により熱転写カラー記録を行
う動作を説明する。

第１図に示すように転写記録に際し、サーマルヘッド
３は前記インクシート11を介してプラテンローラ２上の
記録用紙10に圧接した状態とされる。そしてこの間の該
インクシート11を移送し、かつ該プラテンローラ２の回
転駆動によって繰り出される記録用紙10の１頁面上に、
該サーマルヘッド３をその幅方向に選択的な加熱駆動走
査を行って、例えばイエローからなる１色目の色情報像
を熱転写する。

この時、上記プラテンローラ２の回転駆動は、前記DC
モータ25によって成され、前記記録用紙10の繰り出しに
従ってエンコーダ24から出力される出力パルスの一部
は、サーボ回路26における前記パルス整形・方向弁別回
路35を経由して偏差カウンタ31へフィードバックされ、
記録制御部27からの用紙繰り出し用の基準記録紙送りパ
ルスとのパルス数の差が検出される。

その検出される溜りパルスは、D/Aコンバータ32にお
いて速度指令電圧に変換され、ドライブ回路33でその速
度指令電圧信号に基づいて前記F/Vコンバータ34で変換
され、入力された出力パルスの速度情報電圧信号を補償
して、その信号電圧によりDCモータ25を駆動してプラテ
ンローラ２を正回転させる。

このように前記記録用紙10の繰り出し量をフィードバ
ックして前記DCモータ25の駆動を制御しているので、イ
ンクシート11やサーマルヘッド３の移動作用力等の外力
が付加しても該記録用紙10は一定速度で繰り出される。

次に１色目の色情報像の熱転写が終了すると、前記サ
ーマルヘッド３はプラテンローラ２上から離間され、イ
ンクシート11は、１色目の色剤面がインクシート巻き取
りロール８側に巻き取られて、例えばマゼンタからなる
２色目の色剤面の頭出しが行われると共に、前記記録用
紙10はプラテンローラ２の逆回転により１色目の転写記
録開始位置に引き戻す。

この用紙引き戻しに際しては、記録制御部27からの用
紙引き戻し用の基準記録紙送りパルスにより前記サーボ
回路26によるDCモータ25の駆動方向を逆にして、用紙繰
り出し制御と同様に制御し、制御された用紙繰り出しパ
ルス数と同数の引き戻しパルス数で引き戻すことによ
り、前記記録用紙10の１色目の頁面が、該１色目の転写
記録開始位置に正確に戻される。

以下、同様な熱転写プロセスにより３色目、４色目の
色情報像を順に重ね合わせて転写記録を行って、１頁分
のフルカラー情報像の記録を得る。

このように本実施例の装置構成では、複数色の色情報
像を順に重ね合わせて転写記録を行う際の記録用紙10の
転写記録開始位置が、常に同じ開始位置から始められ、
かつ転写記録中の記録用紙10の送り速度が変動しないの
で、重ね合わせ転写時の色ずれが解消される。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明に係る熱転写
記録装置によれば、面順次記録方式により色インクの重
ね合わせ転写時における記録用紙の戻し位置ずれが確実
に解消され、該色インクの重ね合わせ精度が良く安定化
されることから、色ずれのない鮮明な高画質のフルカラ
ー転写記録が可能となる優れた利点を有し、この種の熱
転写記録装置に適用して極めて有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る熱転写記録装置の一実施例を示す
要部概略構成図、第２図は本発明に係る熱転写記録装置におけるサーボ回
路を説明するためのブロック図、第３図は従来の熱転写記録装置を説明するための要部概
略構成図である。第１図及び第２図において、１は記録紙ロール、２はプラテンローラ、３はサーマル
ヘッド、４はピンチローラ、５はインクシート供給ロー
ル、８はインクシート巻取りロール、10は連続記録用
紙、11はインクシート、21,25はDCモータ、22は定電流
ドライバ、23は用紙送り量検出用金属ローラ、24はエン
コーダ、26はサーボ回路、27は記録制御部、31は偏差カ
ウンタ、32はD/Aコンバータ、33はドライブ回路、34はF
/Vコンバータ、35はパルス整形・方向回路をそれぞれ示
す。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】記録紙ローラから繰り出され、プラテンロ
ーラ上にガイドされた連続記録用紙に、複数の色インク
面が順に設けられたインクシートを介してサーマルヘッ
ドを駆動し、面順次記録方式により熱転写カラー記録を
行う装置構成において、上記記録紙ローラにその用紙繰り出し方向とは逆方向に
回転するトルク付与機構を付設し、該記録紙ロールとプ
ラテンローラとの間に独立して、繰り出される連続記録
用紙を所定角度巻き付けて該連続記録用紙の移動に対応
して張力を付与した状態で回転する用紙送り検出用ロー
ラを設け、更に該検出用ローラにそのローラの回転角を
検出するエンコーダと、そのエンコーダからの出力パル
スと記録制御部からの基準記録紙送りパルスによりプラ
テンローラを正逆回転させる駆動モータの駆動を制御す
るサーボ回路を備えたことを特徴とする熱転写記録装
置。
【請求項２】上記エンコーダからの出力パルスの１パル
ス当たりの用紙送り量をp,エンコーダの角度分割数をN,
用紙送り量検出用ローラの直径をd,連続記録用紙の紙厚
をｔとすると、Ｎ・ｐ＝π（ｄ＋ｔ）の関係式が成立することを特徴とする特許請求の範囲第
（１）項に記載した熱転写記録装置。