JPH08111257A - 端子位置安定装置及び接続コネクタの誘導手段を 有する電気コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＴＰＡ装置と接続すべきもう１つの電気コネ
クタの誘導手段の２つの機能を満足するにある。 【構成】 電気コネクタ（１０、７２、７４）は、ハウ
ジング（１８）を有し、それは、前部接続端（２０）及
び後部結線端（２２）を有する。複数の端子挿入口（２
４）は、その端の間を伸びる。複数の端子（２６）は、
挿入口に挿入される。ＴＰＡ装置（１４、１４′、１
４″）は、接続端においてハウジングと選択的に係合可
能である。ＴＰＡ装置は、誘導構造（５８、７６）を備
え、他方の電気コネクタ（１６）を誘導し、コネクタハ
ウジングの接続端に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電気コネクタに係り、
詳細には、端子位置安定装置及び他の電気コネクタの誘
導手段の二つの機能を果たす単一部品を組み込んだ電気
コネクタに係る。

【０００２】

【従来の技術】一般に、電気コネクタは、少なくとも一
つの端子を取り付ける絶縁ハウジングを備えている。そ
して各端子は、個々のワイヤーで、もう一つの回路部品
に電気的に結合される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】所で電気コネクタの端
子は、多くは、厚いシートメタルから型抜き成形される
部品であって、非常に小型の部品である。仮に一つ又は
それ以上の端子が、各ハウジングの適切な位置に適切に
挿入されないならば、電気結合が不十分になるだろう。
仮に端子がコネクタのハウジングに完全に挿入されてい
なかったり、端子が、コネクタの使用中に、完全に挿入
されていた状態から外れてしまうならば、端子がハウジ
ングに不適切に挿入されていることになる。このタイプ
の不手際は、自動車分野の関心事であり、そこでは、電
気部品は、通常に使用している間、ほとんど継続して振
動を受ける。これらの問題を回避するために、自動車産
業は、端子の不完全挿入を探知する為に、ある形態の端
子位置安定装置（ＴＰＡ）を有するコネクタを必要とす
る。又自動車産業に於ては、ハウジングに端子を固定す
る固定手段を必要としている。

【０００４】加えて、自動車分野のような場面において
は、電気コネクタの位置によっては、一対の接続コネク
タを適切な位置に配置することが極めて困難になること
がある。即ち、接続可能なペアの電気コネクタの内の一
つのコネクタがパネルに取り付けられ、電気コネクタを
ブラインド接続するような時である。この為に電気コネ
クタを接続する際の誘導手段が必要となる。

【０００５】

【目的】本発明の電気コネクタは、上記の如き電気コネ
クタにおける広範囲な問題を解決し、接続すべきもう一
方の電気コネクタを案内し、且つＴＰＡ装置をもつ電気
コネクタを提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、電気コ
ネクタは、ハウジングを有し、そのハウジングは、前部
接続端及び後部結線端及びそれらの間に伸びる複数の端
子挿入口を備えている。複数の端子は、挿入口に挿入さ
れる。端子位置安定（ＴＰＡ）装置は、接続端におい
て、ハウジングと選択的に係合可能である。ＴＰＡ装置
は、誘導手段を備え、他の電気コネクタを案内し、コネ
クタハウジングの接続端に接続されるよう誘導する。

【０００７】以下に説明されるように、ＴＰＡ装置の複
数の離間して設けられるフィンガーは、挿入口に挿入さ
れ、端子を固定係合する。誘導手段は、ＴＰＡ装置のじ
ょうごにより提供される。じょうごは、比較的幅のある
口を画成し、もう一方の電気コネクタを受けて案内し、
コネクタハウジングの接続端に接続する。

【０００８】

【実施例】次に添付図面を参照して本発明の実施例を詳
述する。図１に於て電気コネクタ（１２）が示され、そ
の電気コネクタ（１２）は、以下に説明されるように、
パネル等のようなものに浮動的に取りつけられる。電気
コネクタ（１２）は、端子位置安定（ＴＰＡ）装置（１
４）を備える。端子位置安定装置（１４）は他の電気コ
ネクタ（１６）を案内する。それ故に、以下電気コネク
タ（１２）は、「取付コネクタ」と呼び、他方の電気コ
ネクタ（１６）は、「接続コネクタ」と呼ぶことにす
る。そして取付コネクタ及び接続コネクタの全体に符号
（１０）を符してある。

【０００９】取付コネクタ（１２）は、絶縁ハウジング
（１８）を備え、前部接続端（２０）及び後部結線端
（２２）をなす。複数の端子挿入口（２４）は、前部接
続端（２０）及び後部結線端（２２）の間を通って伸び
ている。ただ一つの端子しか図１に図示されていない
が、複数の端子（２６）は、矢印「Ａ」の方向に、後部
結線端（２２）から挿入口（２４）に挿入されている。
各端子（２６）は、個々の電気ケーブル又はワイヤー
（２８）に結線される。各端子（２６）は、雄型端子
で、シートメタルから型抜き成形され、前方に突出する
雄型又はブレード部（３０）を有する。

【００１０】コネクタハウジング（１８）の端子挿入口
（２４）の中に、端子（２６）を固定する手段が設けら
れている。詳細には、各端子には、固定用穴（３２）が
型抜きされている。各挿入口（２４）は、可撓的固定ア
ーム（３４）を備え、それは、固定ボス（３６）を有
し、端子が矢印「Ａ」の方向に、各挿入口（２４）に挿
入されると、端子の固定用穴（３２）にぱちんと係合す
る。

【００１１】そして、図１の取付コネクタ（１２）を更
に参照すると、ハウジング（１８）は、一対の翼部（３
８）を備え、挿入路（４０）を画成し、その中に、傾斜
のあるラッチボス（４２）が以下に述べられる目的のた
めに形成される。ハウジング（１８）は、プラスティッ
ク等のような絶縁材により一体成形されるので、固定ア
ーム（３４）、固定ボス（３６）、翼部（３８）及びラ
ッチボス（４２）は全て、ハウジングと一体成形され
る。

【００１２】図１と共に図２を参照すると、取付コネク
タ（１２）は、一対のサイドフランジ（４４）を備え、
そこから一対の螺旋形の浮動取付ポスト（４６）が突出
する。図２は、コネクタの上面斜視図を図示する図１に
対して、取付コネクタ（１２）の底面斜視図である。取
付ポスト（４６）は、パネル等のようなものの適切な取
付穴に挿入され、パネルを取付コネクタ（１２）に浮動
的に取り付けする。

【００１３】ひるがえって図１を参照すると、ＴＰＡ装
置（１４）は、プラスティックのような絶縁材から一体
成形され、その両端において一対の可撓的ラッチアーム
（４８）を備える。ラッチアームは、矢印「Ｂ」の方向
に、コネクタハウジング（１８）の挿入路（４０）に挿
入されるため作られる。組立の際に、弾力性のあるラッ
チアームは、傾斜のあるラッチボス（４２）に係合する
ことに対応して反り、完全に組み込まれる時には、ラッ
チ用の穴（５０）は、ボス（４２）周辺にラッチ係合
し、ぱちんと留まる。

【００１４】基本的に、ＴＰＡ装置（１４）は、端子固
定端（５２）及び接続コネクタ誘導端（５４）をもつ。
上記の端子固定端は、複数の離間して設けられているフ
ィンガー（５６）によって構成され、そのフィンガー
（５６）は、ＴＰＡ装置（１４）がコネクタに組み込ま
れると、取付コネクタ（１２）の端子挿入口（２４）に
挿入される。フィンガー（５６）は、端子ブレード（３
０）を、可撓的固定アーム（３４）に対して係合する役
割をもつ。換言すると、フィンガー（５６）は、端子
（２６）を挿入口（２４）内の固定位置に固定する。仮
に、何かの理由で、ある特定の端子が完全に挿入され
ず、そのことによって端子の固定用穴（３２）が各固定
アーム（３４）の固定ボス（３６）にはまっていないな
らば、端子は、各穴を塞ぎ、ＴＰＡ装置の各フィンガー
（５６）は、穴に入ることはできず、結果、ＴＰＡ装置
は、取付コネクタに組み込むことができなくなるだろ
う。このことは、技術者に、少なくとも一つの端子が不
適切に又は不完全に位置設定されるということを予め指
示する。勿論、上記のように、仮に端子の全てが適切に
位置設定されるならば、ＴＰＡ装置は、端子の全てをそ
の正しい固定状態に固定する為の二次的な固定手段の役
割をもつ。

【００１５】ＴＰＡ装置（１４）の接続コネクタの誘導
端（５４）は、外側に広がるじょうご（５８）により構
成される。じょうごは、比較的幅のある口（６０）を画
成し、接続コネクタ（１６）を、矢印「Ｃ」の方向に、
受け及び案内し、取付コネクタハウジング（１８）の接
続端（２０）に接続する。基本的に、じょうご（５８）
の口（６０）は、接続コネクタ（１６）の面積より広
く、接続コネクタを取付コネクタ（１２）と適切に接続
することを容易にする。

【００１６】接続コネクタ（１６）は、絶縁ハウジング
（６２）を備え、複数の端子挿入路（６４）を画成し、
複数の端子（６６）を受ける。ただ一つの端子だけが図
１に図示されているが、端子（６６）は、個々の電気ワ
イヤー又はケーブル（６８）に結線する。端子（６６）
は、型抜き成形された部品で、雌型端子を画成し、それ
は、二又の雌型端（７０）を有し、接続コネクタ（１
６）が矢印「Ｃ」の方向に、ＴＰＡ装置（１４）に組み
込まれると、雄型端子（２６）のブレード部（３０）に
係合し、その上で、雌型端子（６６）は、矢印「Ｄ」の
方向に、雄型端子（２６）のブレード部（３０）に接続
する。

【００１７】図３は、本発明の第二の実施例を示し、Ｔ
ＰＡ装置（１４′）の接続コネクタの誘導端の配置を除
いては第一の例と同様である。他の点では、電気コネク
タ（７２）の部品は、第一の例の電気コネクタ（１０）
の部品と同様に機能及び作用する。結果として、図１に
図示される例と同一の部品には、同一の符号を符してあ
る。

【００１８】より詳細には、図３のＴＰＡ装置（１
４′）は、じょうご（５８）によって画成される誘導端
（５４）を有する。図３のＴＰＡ装置（１４′）及び図
１のＴＰＡ装置（１４）との間の唯一の相違は、ＴＰＡ
装置（１４′）のじょうご（５８）が、装置の端子固定
端（５２）においてフィンガー（５６）の形成方向と反
対方向に形成されて、フィンガー（５６）とじょうご
（５８）が同一線上に位置していることである。このこ
とは、図１のＴＰＡ装置（１４）のじょうご（５８）が
フィンガー（５６）に対して直交する方向に配置されて
いることとは対照的である。結果として、接続コネクタ
（１６）及び雌型端子（６６）は、図３に示す図示例中
に配置され、ＴＰＡ装置（１４′）に組み込まれ、矢印
「Ｅ」の方向に（図３）、取付コネクタ（１２）に接続
される。

【００１９】図４は、電気コネクタ（７４）の第三の例
を図示し、ハウジングを有する取付コネクタを備え、そ
のハウジングは、誘導手段を備え、ＴＰＡ装置の誘導手
段と組み合わせて、接続コネクタ（１６）を案内し、取
付コネクタの接続端に接続する。この第三の例も、第一
の実施例とほぼ同一で、同一部品については同一の符号
を符してある。

【００２０】より詳細には、コネクタ（７４）（図４）
のＴＰＡ装置（１４″）は、じょうご構造（７６）を備
え、取付コネクタ（１２）のハウジング（１８）におい
て、じょうご構造（７８）と組み合わされる。基本的
に、図４で見られるように、じょうご（５８）の片方
は、ＴＰＡ装置（１４′）に位置設定され、じょうごの
もう片方は、取付コネクタ（１２）に位置設定される。
この構成の結果は、ＴＰＡ装置の面積を小さくすること
である。そして図４の実施例のフィンガーは、図１又は
図３の実施例のいずれかのフィンガーより短い。

【００２１】

【効果】以上詳述した如くこの発明によれば、端子位置
安定装置と、接続される他方の電気コネクタの誘導手段
の双方を併せもつ電気コネクタを提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例の電気コネクタの分解斜視
図である。

【図２】パネルに取付可能な第一実施例の電気コネクタ
の底面斜視図である。

【図３】本発明の第二の実施例を示す分解斜視図であ
る。

【図４】本発明の第三の実施例の分解斜視図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン オー ヒッギンス ジュニア アメリカ合衆国 イリノイ州 バーウィン ウィスコンシン アベニュー 1408 エ ス

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前部接続端及び後部結線端（２２）及び
   それらの間を伸びる複数の端子挿入口（２４）を有する
   ハウジング（１８）及び、上記挿入口（２４）に挿入さ
   れる複数の端子（２６）並びに、上記接続端においてハ
   ウジングと選択的に係合可能で、接続すべきもう１つの
   電気コネクタ（１６）を案内し、コネクタハウジング
   （１８）の接続端に接続する誘導手段（５８、７６）を
   有するＴＰＡ装置（１４、１４′、１４″）からなる電
   気コネクタ。
2. 【請求項２】 上記ＴＰＡ装置（１４、１４′、１
   ４″）は、複数の離間して設けられているフィンガー
   （５６）を備え、挿入口（２４）に挿入して、端子（２
   ６）を固定係合する、請求項１の電気コネクタ。
3. 【請求項３】 上記誘導手段が、じょうご（５８、７
   ６）からなり、それが比較的幅の広い口（６０）を画成
   し、接続すべきもう１つの電気コネクタ（１６）を案内
   し、コネクタハウジング（１８）の接続端に接続する、
   請求項１の電気コネクタ。
4. 【請求項４】 上記フィンガー（５６）が、上記じょう
   ご（５８、７６）の横方向に突出する、請求項１の電気
   コネクタ。
5. 【請求項５】 上記フィンガー（５６）が、上記じょう
   ご（５８）の反対側に突出し、フィンガー（５６）とじ
   ょうご（５８）が同一線上に並んで突出している、請求
   項１の電気コネクタ。
6. 【請求項６】 上記ハウジング（１８）が、浮動パネル
   取付手段（４６）を備え、コネクタをパネルに取りつけ
   る、請求項１の電気コネクタ。