JPH08109010A - 窒化物粉体の製造方法 - Google Patents

窒化物粉体の製造方法

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JPH08109010A
JPH08109010A JP24442694A JP24442694A JPH08109010A JP H08109010 A JPH08109010 A JP H08109010A JP 24442694 A JP24442694 A JP 24442694A JP 24442694 A JP24442694 A JP 24442694A JP H08109010 A JPH08109010 A JP H08109010A
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Katsuto Nakatsuka
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Nittetsu Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窒化反応中に粉体同士が焼結することなく、
しかも原料粉体の初期の形状が維持された窒化物粉体を
生成する。 【構成】 原料粉体13の表面にオレイン酸、リノール
酸、リノレン酸やその塩、あるいはアルキルアミン類か
らなる界面活性剤を含有する被膜を形成した後、ジルコ
ニア粒子やアルミナ粒子、シリカ粒子、ソーダ灰ガラス
粒子からなる解砕媒体14と共に回転式加熱炉1に導入
し、該回転式加熱炉1を回転させながら窒化性ガス雰囲
気下で加熱して、窒化反応を行う。界面活性剤含有被膜
による分散作用と解砕媒体による解砕作用とにより、粉
体同士の焼結を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化物粉体の製造方法
に関し、より詳細には窒化物ファインセラミックス原料
粉体や磁性トナー用原料粉体、磁気記録材料用原料粉体
に好適な窒化物粉体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ファインセラミックスや磁性
トナー、磁気記録材料等の原料として、金属や金属酸化
物、金属塩化物等の粉体に窒化処理を施した金属窒化物
粉体が用いられている。この金属窒化物を製造する方法
として、種々の方法が提案、実施されており、例えば、
窒化鉄粉体については、窒化性雰囲気においてプラズマ
アーク中に鉄の粉末を供給する方法や、プラズマアーク
により鉄を蒸発させて鉄蒸気とし、これに窒素ガスを供
給することにより、粒径0.01μm程度の窒化鉄の超
微粒子を製造している。また、金属蒸気や金属塩化物等
の蒸気を、アンモニアガスと還元性のガス雰囲気中で反
応させて金属窒化物の微粉末を製造する方法も採られて
いる。更に、ロータリキルン等の焼成装置を用いて、高
温窒化性雰囲気中に原料粉体を導入し、原料粉体の窒化
物を製造する方法も行われている。
【0003】しかし、上記方法においては、プラズマ法
のように金属蒸気と窒化性ガスとの反応による方法で
は、窒化物粉体が数珠状に連なった状態で生成したり、
またロータリキルンを使用した焼成による方法では、原
料粉体同士が窒化反応進行中に焼結して大径粒子が生成
する等の問題を抱えていた。そこで、本発明の出願人ら
は、先に特願平5−61465号において、回転式加熱
炉内に原料粉体とともに粉砕媒体を導入し、回転により
両者を強く攪拌しながら高温の窒化性雰囲気において窒
化反応を進行させると同時に解砕並びに粉砕を行うこと
により、粉体粒子同志の焼結のない金属窒化物単粒子を
製造する方法を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
願平5−61465号に記載された窒化物粒子の製造方
法では、窒化反応進行中に生成した焼結粉体を、粉砕媒
体により強制的に解砕並びに粉砕して前記焼結粉体を分
離する方法であるため、粉砕媒体は原料粉体に汚染の影
響を与えず、しかも熱的、機械的強度に優れた物質から
形成されていることが好ましく、また解砕、粉砕効率を
考慮するとある程度比重の大きな材料の方が好ましい。
そのため、使用可能な粉砕媒体の種類が制約されて、高
価なものを使用しなければならない場合がある。また、
高比重の粉砕媒体を使用した際には、焼結粉体が必要以
上に解砕、粉砕されたり、更には焼結が起こっていない
粉体までもが破壊されることがあり、その結果所望の粒
径を有する窒化物の単粒子(それぞれの粒子が単一に独
立して存在し、容易にそれぞれの単一粒子に分散可能な
粒子)の収率が低下したり、あるいは多量の微細粉末が
生成して加熱炉の炉壁に付着して反応効率が低下してい
まう。
【0005】従って、本発明は窒化反応中に粉体同士が
焼結することなく、しかも原料粉体の初期の形状が維持
された窒化物粉体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
窒化物粉体の製造方法に関する上記目的を達成すべく鋭
意研究した結果、原料粉体の表面に界面活性剤を含む被
膜を形成した後、解砕媒体とともに回転式加熱炉内に導
入し、該回転式加熱炉を回転させながら窒化性ガス雰囲
気下で加熱して窒化反応を行うことにより、粉体同士の
焼結がなく、しかも初期の粒径を維持した窒化物粉体を
製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記界面活性剤は、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸またはその塩類、あるいはアルキルアミン類の少なく
とも1種であることが好ましい。前記解砕媒体は、ジル
コニア、アルミナ、シリカ、ソーダ灰ガラスの少なくと
も1種からなることが好ましい。
【0007】本発明に用いられる原料粉体は、金属や合
金、金属間化合物、更にそれらの酸化物や塩化物等の金
属化合物からなる粉体であり、具体的には通常の磁性材
料として使用される鉄やコバルト、ニッケル、マンガ
ン、クロム等の金属や合金、あるいはそれらを含む金属
間化合物、その他にもアルミニウムやチタン、シリコン
およびネオジウム、サマリウム等の希土類金属等種々の
金属や合金、あるいはそれらを含む金属間化合物を挙げ
ることができる。ここで、本発明によれば、後述される
理由により原料粉体の初期の形状が窒化反応後も維持さ
れるために、これら原料粉体の粒径は生成窒化物粉体の
用途により適宜選択することが可能である。
【0008】窒化反応に先立ち、前記原料粉体はその表
面が界面活性剤を含有する被膜により被覆される。この
界面活性剤含有被膜により、原料粉体の分散性が向上し
て窒化反応中に原料粉体同士が焼結することを防止でき
る。従って、前記界面活性剤としては、窒化反応温度に
達する前に分解、蒸発して原料粉体表面から完全に消失
してしまうと、粉体同士の焼結を防止する作用が得られ
ないために、比較的高い分解温度を有する化合物である
ことが好ましい。
【0009】前記界面活性剤として、例えば脂肪酸モノ
カルボン酸塩、N−アシロイルグルタミン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩−ホ
ルムアルデヒド縮合物、スルホコハク酸ジアルキルエス
テル、硫酸アルキル塩、硫酸アルキルポリオキシエチレ
ン塩、リン酸アルキル塩などのアニオン系界面活性剤、
アルキルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム
塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメ
チルベンジルアンモニウム塩などのカチオン系界面活性
剤、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン酸エステ
ル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンブロックコポリマー、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、脂肪酸アルカノールアミド、N,N−ジメチ
ル−N−アルキルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−
1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾ
リニウムベタインなどの両性系界面活性剤を挙げること
ができる。また、原料粉体が鉄を含む物質からなる場合
には、界面活性剤として酸化鉄や金属鉄との親和性の良
いオレイン酸、リノール酸、リノレン酸またはその塩
類、あるいはアルキルアミン類が好ましい。
【0010】そして、これら界面活性剤を適当な溶媒に
溶解したコート溶液に、原料粉体あるいは該原料粉体の
分散溶液を加えて充分攪拌し、固液分離して固体成分を
分取し、洗浄、乾燥することによりその表面に界面活性
剤含有被膜が成膜された原料粉体が得られる。
【0011】界面活性剤含有被膜の膜厚は特に限定され
るものではないが、窒化反応進行中に原料粉体表面に存
在していることが必要である。この界面活性剤含有被膜
の分解残量は、膜形成当初の膜厚、反応温度および反応
時間に依存する。そこで、界面活性剤含有被膜の残量と
膜形成当初の膜厚、反応温度および反応時間との関係を
予め求めておくことにより、上記のような膜厚制御が可
能となる。具体的には、反応に伴い発生するガス中の界
面活性剤の分解成分である炭化物あるいは炭化水素やC
Oxなどのガスを質量分析計で経時的に分析し、分析値
が所定値(例えば、0.1vol%)以下となった時点
をもって界面活性剤含有被膜が消失したものと判断でき
る。そこで、膜厚や反応温度を変えて被膜消失までの時
間を測定しておき、実際の生成過程における反応温度や
反応時間に適した膜形成当初の膜厚を設定することがで
きる。尚、膜形成当初の膜厚は、前記コート溶液の界面
活性剤濃度により調整することができる。また、前記コ
ート溶液に、界面活性剤の分散作用に影響を与えない程
度の量のバインダーや膜安定化剤を添加することによ
り、界面活性剤含有被膜の成膜性や膜の安定性を向上さ
せることができる。
【0012】これら原料粉体とともに回転式加熱炉に導
入される解砕媒体は、前記界面活性剤含有被膜により粉
体の分散性が改善されているために、従来のように高比
重の材料から形成される必要はなく、低比重の材料で形
成されていても粉体同士の焼結を充分に防止することが
可能である。例えば、ジルコニア粒子、アルミナ粒子、
シリカ粒子、ソーダ灰ガラス粒子などのセラミックス粒
子を好適に使用することができる。また、これらセラミ
ックス粒子を混合して使用することもできる。これら低
比重の材料からなる解砕媒体は、原料粉体とともに回転
加熱炉内に導入されても原料粉体を破壊したり、変形さ
せることが少ないために、生成窒化物粒子の粒径制御が
容易になる。
【0013】解砕媒体の形状は、特に制限されるもので
はないが、直径0.2〜30mm、好ましくは0.5〜
10mmの小球を、単独または直径の異なる小球を適宜
組み合わせて使用することができる。また、球状に限ら
ず、同様の大きさを有する棒状でも構わない。更に、球
状と棒状のものとを組み合わせて使用してもよい。ま
た、原料粉体と解砕媒体との混合比率は、原料粉体の種
類や、解砕媒体の形状やその使用形態、即ち球状解砕媒
体単独であるか、球状と棒状解砕媒体との組み合わせで
あるか等により異なるが、しかし何れの場合でも前記界
面活性剤含有膜により粉体の分散性が改善されているた
めに、従来よりも解砕媒体の量を低減することができ
る。このことは、原料粉体の初期形状を維持する上で、
更なる利点となる。具体的には、重量比で、原料粉体1
00に対して解砕媒体10〜1000、好ましくは原料
粉体100に対して解砕媒体30〜400の比率で回転
式加熱炉内に導入される。
【0014】これら原料粉体と解砕媒体とを、回転式加
熱炉に導入して窒化処理を行う。回転式加熱炉として
は、本発明の出願人らが先に出願した特願平5−593
10号に記載される装置を好適に使用することができ
る。即ち、図1に示されるように、製造装置1は、円筒
状の反応容器2と、反応容器2を取り囲むように配設さ
れる加熱炉3及び、反応容器2を回転させる回転駆動装
置4とから構成されており、ガスボンベ7に充填された
反応性ガスやキャリアガスは、反応容器2のガス供給口
5から供給管8を通じて該反応容器2の内部に導入さ
れ、排気口6に連結された排気管9を通じて排出され、
次いで空冷トラップ10、油トラップ11及び水トラッ
プ12を通り、浄化されて系外に排出される。
【0015】窒化反応は、界面活性剤含有被膜が形成さ
れた原料粉体13を解砕媒体14と共に反応容器2内部
の隔壁15で画成された空間に収容し、反応容器2を回
転させて窒化性雰囲気の下所定時間加熱することにより
行われる。反応条件は、原料粉体表面に界面活性剤含有
被膜が形成されているものの、その膜厚は通常窒化性ガ
スの浸透性に影響を与える程厚く形成されることはな
く、界面活性剤含有被膜が形成されない場合の窒化反応
と同等で構わない。例えば、水素ガス等の還元性ガス、
窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスまたはこれらの
混合ガスからなるキャリアガスと、アンモニアガス等の
窒化性ガスとを体積比で、キャリアガス:窒化性ガスと
して1:100〜100:1の混合割合からなる窒化性
雰囲気中で、温度200〜1000℃、好ましくは40
0〜800℃で、0.5〜10時間、好ましくは2〜8
時間加熱することにより、窒化物粉体が得られる。この
時、原料粉体はその表面に成膜された界面活性剤含有被
膜により分散性が改善されているとともに、反応中原料
粉体並びに生成する窒化物粉体が、解砕媒体により絶え
ず解砕作用を受けるため、粒子同士の焼結が防止され
る。
【0016】
【実施例】次に、本発明に係る窒化物粉体の製造方法に
関して、実施例に基づいてより詳細に説明する。 〔実施例1〕平均粒径が約0.2μmの球状四三酸化鉄
微粒子50gを、95℃に保持したウォーターバス中で
予め用意しておいたオレイン酸ナトリウム10%水溶液
500mlに加え、この四三酸化鉄微粒子を含む溶液を
モータ攪拌機で攪拌しながら1時間保持して分散溶液を
得た。前記分散溶液に0.1N塩酸を加えてpHを4に
調整し、表面にオレイン酸単分子膜が成膜された酸化鉄
微粒子を凝集させ、得られた凝集物を濾紙で濾別し、温
度20℃の脱イオン水1リットルで洗浄して表面に付着
した電解質を除去し、次いで真空乾燥機により温度10
0℃で乾燥して乾燥粉末を得た。このようにして得られ
た粉末52gを平均粒径1mmのジルコニアビーズ15
0gとともに図1に示される回転式加熱炉の反応容器に
収容し、体積比で水素ガス1に対してアンモニアガス1
の割合の混合ガスを毎分1リットルの流量で供給しなが
ら500℃まで2時間かけて昇温し、更に500℃で4
時間保持した後、放冷した。冷却後、ジルコニアビーズ
を篩分して、窒化鉄粉末38gを得た。この窒化鉄粉末
を走査型電子顕微鏡で観察したところ、球状であり、粒
子同士の焼結は見られず、それぞれ独立した球状窒化物
微粒子であった。また(株)ニレコ製の画像処理装置L
UZEXIIIを用いて求めた平均粒径は、0.18μ
mであった。また、磁気特性に関しては、10kOeの
磁場内での磁化は145emu/gであった。
【0017】〔実施例2〕80℃に加熱された脱水ケロ
シン86gにオレイン酸3gを添加し、混合溶解させた
溶液に、平均粒径が約0.5μmの球状鉄微粒子30g
を加え、モータ攪拌機で攪拌しながら3時間保持して分
散溶液を得た。前記分散溶液を遠心分離機により固液分
離し、冷却後固形分を真空乾燥機により温度80℃で8
時間乾燥して乾燥粉末を得た。このようにして得られた
オレイン酸被覆粉末30gを平均粒径3mmのジルコニ
アビーズ100gとともに図1に示される回転式加熱炉
の反応容器に収容し、体積比で水素ガス1に対してアン
モニアガス1の割合の混合ガスを毎分1リットルの流量
で供給しながら500℃まで2時間かけて昇温し、更に
500℃で5時間保持した後、放冷した。冷却後、ジル
コニアビーズを篩分して、窒化鉄粉末28gを得た。こ
の窒化鉄粉末を走査型電子顕微鏡で観察したところ、球
状であり、粒子同士の焼結は見られず、それぞれ独立し
た球状窒化物微粒子であった。また(株)ニレコ製の画
像処理装置LUZEXIIIを用いて求めた平均粒径
は、0.6μmであった。また、磁気特性に関しては、
10kOeの磁場内での磁化は150emu/gであっ
た。
【0018】〔実施例3〕脱水ケロシン120gにアミ
ン(ポリブテニルコハク酸イミドテトラエチレンペンタ
ミン)20gを加え、更に球状鉄粉末30gを加えて窒
素雰囲気中で120℃に加熱し、モータ攪拌機で30分
間攪拌を行った後冷却し、固液分離を行い、真空乾燥機
により80℃で8時間乾燥して乾燥粉末を得た。このよ
うにして得られたアミン被覆鉄粉末40gを平均粒径1
mmのアルミナビーズ30gと平均粒径3mmのアルミ
ナビーズ50gとともに図1に示される回転式加熱炉の
反応容器に収容し、体積比で窒素ガス1に対してアンモ
ニアガス4の割合の混合ガスを毎分1リットルの流量で
供給しながら600℃まで2時間かけて昇温し、更に6
00℃で4時間30分間保持した後、放冷した。冷却
後、アルミナビーズを篩分して、窒化鉄粉末32gを得
た。この窒化鉄粉末を走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、球状であり、粒子同士の焼結は見られず、それぞれ
独立した球状窒化物微粒子であった。また(株)ニレコ
製の画像処理装置LUZEXIIIを用いて求めた平均
粒径は、0.6μmであった。また、磁気特性に関して
は、10kOeの磁場内での磁化は160emu/gで
あった。
【0019】〔実施例4〕平均粒径0.33μmの八面
体の四三酸化鉄微粒子50gを鉄原料に用い、被膜原料
としてオレイン酸2,5gを用いて実施例1と同様の方
法で四三酸化鉄表面に被膜を形成し、解砕媒体として平
均粒径1mmのジルコニアビーズ30gと平均粒径3m
mのジルコニアビーズ20gを用いて前記被覆粉末50
gとともに図1に示される回転式加熱炉の反応容器に収
容し、体積比でアンモニアガス1に対して水素ガス1の
割合の混合ガスを毎分1リットルの流量で供給しながら
450℃まで1時間30分かけて昇温し、更に450℃
で6時間保持した後、放冷した。冷却後、ジルコニアビ
ーズを篩分して、窒化鉄粉末45gを得た。この窒化鉄
粉末の形状を走査型電子顕微鏡で確認したところ、ほぼ
原料と同じ八面体であった。また(株)ニレコ製の画像
処理装置LUZEXIIIを用いて求めた平均粒径は、
0.35μmであった。更に、粉末X線回折法により得
られた化合物の組成は、Fe4 Nであった。また、磁気
特性に関しては、10kOeの磁場内での磁化は135
emu/gであった。
【0020】〔実施例5〕平均粒径1.8μmの球状の
カルボニル鉄微粒子を鉄原料に用いて実施例2と同様の
方法でオレイン酸被膜を有する乾燥粉末を用意し、解砕
媒体として平均粒径1mmのアルミナビーズ30gと平
均粒径3mmのアルミナビーズ10gを用いて前記乾燥
粉末ととともに図1に示される回転式加熱炉の反応容器
に収容し、体積比でアンモニアガス6に対して窒素ガス
1の割合の混合ガスを毎分1.5リットルの流量で供給
しながら450℃まで1時間30分かけて昇温し、更に
450℃で8時間保持した後、放冷した。得られた窒化
鉄粉末の形状を走査型電子顕微鏡で確認したところ、ほ
ぼ原料と同じ球状であった。また(株)ニレコ製の画像
処理装置LUZEXIIIを用いて求めた平均粒径は、
2.2μmであった。更に、粉末X線回折法により得ら
れた化合物の組成は、Fe4 Nであった。また、磁気特
性に関しては、10kOeの磁場内での磁化は156e
mu/gであった。窒化鉄中に残存する全炭素量は0.
1重量%以下であり、ほとんど蒸発して消失しているこ
とが確認された。
【0021】〔比較例1〕平均粒径1.8μmの球状の
カルボニル鉄微粒子を鉄原料に用いて実施例2と同様の
方法でオレイン酸被膜を有する乾燥粉末を用意し、また
解砕媒体として平均粒径1mmの鉄球30gと平均粒径
3mmの鉄球10gを用いて前記乾燥粉末とともに図1
に示される回転式加熱炉の反応容器に収容し、体積比で
アンモニアガス6に対して窒素ガス1の割合の混合ガス
を毎分1.5リットルの流量で供給しながら450℃ま
で1時間30分かけて昇温し、更に450℃で8時間保
持した後、放冷した。得られた窒化鉄粉末の形状を走査
型電子顕微鏡で観察したところ、偏平な粒子や過粉砕に
よる超微粒子が確認された。(株)ニレコ製の画像処理
装置LUZEXIIIを用いて求めた平均粒径は、1.
3μmであり、また0.1μm以下の微粉末の重量は2
5%であり、全体の粒度分布が細粒側にシフトした。
【0022】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によると、
原料粉体はその表面に成膜された界面活性剤含有被膜に
より分散性が改善されているとともに、反応中原料粉体
並びに生成する窒化物粉体が、解砕媒体により絶えず解
砕作用を受けるため、粒子同士の焼結が防止される。し
かも、解砕媒体として低比重の材料のものを使用できる
ために、原料粉体とともに回転加熱炉内に導入されても
原料粉体を破壊したり、変形させることが少なく、原料
粉体の初期の形状を維持して窒化物に転化することがで
き、生成窒化物粒子の粒径制御が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に使用される回転式加熱炉を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 回転式加熱炉 2 反応容器 3 加熱炉 4 回転駆動手段 7 ガスボンベ 8 ガス供給管 9 ガス排気管 13 原料粉体 14 解砕媒体
フロントページの続き (72)発明者 新子 貴史 東京都三鷹市下連雀8丁目10番16号 日鉄 鉱業株式会社内 (72)発明者 中谷 功 茨城県つくば市千現1丁目2番1号 科学 技術庁金属材料技術研究所内 (72)発明者 中塚 勝人 宮城県仙台市太白区茂庭台4丁目3番5の 1403

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料粉体の表面に界面活性剤を含む被膜
    を形成した後、解砕媒体と共に回転式加熱炉内に導入
    し、該回転式加熱炉を回転させながら窒化性ガス雰囲気
    下で加熱して窒化反応を行うことを特徴とする窒化物粉
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記界面活性剤は、オレイン酸、リノー
    ル酸、リノレン酸またはその塩類、あるいはアルキルア
    ミン類の少なくとも1種であることを特徴とする請求項
    1記載の窒化物粉体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記解砕媒体が、ジルコニア、アルミ
    ナ、シリカ、ソーダ灰ガラスの少なくとも1種からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の窒化物粉体の製造方
    法。
JP24442694A 1994-10-07 1994-10-07 窒化物粉体の製造方法 Expired - Lifetime JP3603230B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100419714B1 (ko) * 2001-06-20 2004-02-21 이원경 네잎클로버를 이용한 장신구 제조방법
CN105154814A (zh) * 2015-10-12 2015-12-16 贝利特化学股份有限公司 一种回转氮化炉

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