JPH08105076A - 旋回式作業機の旋回制御装置 - Google Patents

旋回式作業機の旋回制御装置

Info

Publication number
JPH08105076A
JPH08105076A JP26820094A JP26820094A JPH08105076A JP H08105076 A JPH08105076 A JP H08105076A JP 26820094 A JP26820094 A JP 26820094A JP 26820094 A JP26820094 A JP 26820094A JP H08105076 A JPH08105076 A JP H08105076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pilot
turning
throttle
arm
elevation position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26820094A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Iijima
健 飯島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP26820094A priority Critical patent/JPH08105076A/ja
Publication of JPH08105076A publication Critical patent/JPH08105076A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/22Hydraulic or pneumatic drives
    • E02F9/2203Arrangements for controlling the attitude of actuators, e.g. speed, floating function
    • E02F9/2207Arrangements for controlling the attitude of actuators, e.g. speed, floating function for reducing or compensating oscillations

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業装置の俯仰位置のいかんにかかわらず上
部旋回体の旋回時に発生する振動を緩和でき、旋回時の
操作性の向上を図る。 【構成】 ブーム,アームおよびバケットからなる作業
装置に設けられたブーム角センサ31,アーム角センサ
32によってブーム角,アーム角を検出し、コントロー
ラ35がこれらの検出結果から作業装置の俯仰位置に基
づく旋回半径を算出し、この旋回半径に対応する制御信
号をパイロット管路24A,24Bの途中に設けられた
絞り制御弁33,34に出力する。そして、絞り制御弁
33,34はこの制御信号に基づいてパイロット管路2
4A,24Bに絞りを付与し、パイロット圧力を変化さ
せる。これにより、作業装置が上部旋回体の上方に位置
し、旋回半径が小さいときには、パイロット圧力の伝播
を遅らせることによって方向切換弁23の切換速度を遅
くし、上部旋回体の急旋回等による振動を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油圧ショベル,
油圧クレーン等のように下部走行体上に上部旋回体が旋
回可能に設けられ、該上部旋回体に作業装置が俯仰動可
能に設けられた旋回式作業機の旋回制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術による旋回式作業機の旋回制御
装置として油圧ショベルの旋回制御装置を例に挙げ、図
7ないし図11に基づいて説明する。
【0003】図において、1は油圧ショベルを示し、該
油圧ショベル1は、下部走行体2と、該下部走行体2に
旋回可能に搭載された上部旋回体3と、該上部旋回体3
と下部走行体2との間に設けられ、該上部旋回体3に旋
回を制御する旋回装置4と、前記上部旋回体3に俯仰動
可能に設けられた作業装置5とから大略構成されてい
る。そして、前記上部旋回体3は、骨組みを構成する旋
回フレーム6上に設けられた運転室7,機械室8および
カウンタウェイト9から構成されている。
【0004】また、前記作業装置5は、基端側から先端
側に向けて順に、ブーム10,アーム11,バケット1
2がそれぞれ連結された構成となっている。即ち、前記
ブーム10の基端側は上部旋回体3に第1結合部13
で、該ブーム10の先端側と前記アーム11の基端側は
第2結合部14で、該アーム11の先端側とバケット1
1は第3結合部15でそれぞれ俯仰動可能にピン結合さ
れている。さらに、上部旋回体3とブーム10との間に
はブームシリンダ16が、ブーム10とアーム11との
間にはアームシリンダ17が、アーム11とバケット1
2との間にはバケットシリンダ18がそれぞれ設けら
れ、前記ブームシリンダ16,アームシリンダ17,バ
ケットシリンダ18を圧油によって伸縮させることによ
り、ブーム10,アーム11,バケット12が第1結合
部13,第2結合部14,第3結合部15を支点に俯仰
動するようになっている。
【0005】そして、当該作業装置5の俯仰位置、即
ち、ブーム10,アーム11,バケット12のそれぞれ
の屈曲状態は、運転者が運転室7内に設けられた作業装
置用操作レバー(図示せず)を操作することによって自
由に操作することが可能であり、例えば、図7に示すよ
うに、作業装置5を上部旋回体3の前方に伸長させた状
態(以下、この状態を「俯仰位置A」とする)とするこ
とができ、または、図8に示すように、作業装置5を上
部旋回体3の上方に位置させる状態(以下、この状態を
「俯仰位置B」とする)とすることもできる。これによ
り、当該油圧ショベル1によって土砂等の掘削作業を行
う場合において、通常の掘削作業をするときには、主に
俯仰位置Aであり、上部旋回体3を旋回させるときに
は、旋回半径を小さくするために俯仰位置Bに変更する
ことが多い。
【0006】次に、当該油圧ショベル1の旋回制御装置
について説明するに、該旋回制御装置は、図9に示す如
く、旋回モータ19,メインポンプ20,方向切換弁2
3および減圧弁型パイロット弁26等から大略構成さ
れ、旋回装置4の旋回を制御するものである。
【0007】即ち、図9中、19は下部走行体2に対し
て上部旋回体3を旋回させる動力源である旋回モータを
示し、該旋回モータ19は、主油圧源としてのメインポ
ンプ20とタンク21に一対の主管路22A,22Bに
よって接続され、メインポンプ20から出力される駆動
圧力に応じて回転する。また、該旋回モータ19は、減
速装置(図示せず)等と共に、旋回フレーム6上に固定
され、旋回モータ19の回転を前記減速装置等を介し
て、上部旋回体3を下部走行体2に対して旋回させるよ
うになっている。
【0008】23は各主管路22A,22Bの途中に設
けられ、メインポンプ20から旋回モータ19に給排す
る駆動圧力の方向を切り換える方向切換弁を示し、該方
向切換弁23は、一対のパイロット部23A,23Bを
有する6ポート3位置の油圧パイロット式の方向切換弁
によって構成されている。
【0009】また、該方向切換弁23の各パイロット部
23A,23Bには、一対のパイロット管路24A,2
4Bがそれぞれ接続され、該各パイロット管路24A,
24Bを介してパイロット油圧源としてのパイロットポ
ンプ25とタンク21に接続されている。
【0010】そして、該方向切換弁23は、パイロット
ポンプ25から出力されるパイロット圧力をパイロット
部23A,23Bで受承することによって、中立位置
(a)から切換位置(b)または切換位置(c)に切り
換わるようになっている。
【0011】26はパイロット管路24A,24Bの途
中に設けられ、前記パイロットポンプ25から前記方向
切換弁23の各パイロット部23A,23Bに供給する
パイロット圧力を制御する減圧弁型パイロット弁を示
し、該減圧弁型パイロット弁26は、パイロット管路2
4Aの途中に設けられた減圧弁26Aと、パイロット管
路24Bの途中に設けられた減圧弁26Bとから構成さ
れ、該各減圧弁26A,26Bを選択的に操作する旋回
用操作レバー27が設けられている。また、該旋回用操
作レバー27は運転室7に配設されており、運転者が該
旋回用操作レバー27を傾転操作することにより、これ
に連動して減圧弁26Aまたは26Bが作動し、パイロ
ット管路24A,24Bのいずれか一方にパイロット圧
力を選択的に発生させるようになっている。即ち、旋回
用操作レバー27を一方に傾転すれば、減圧弁26Aが
作動し、パイロット管路24A側にパイロット圧力が発
生し、旋回用操作レバー27を他方に傾転すれば、減圧
弁26Bが作動し、パイロット管路24B側にパイロッ
ト圧力が発生するようになっている。
【0012】従来技術による油圧ショベルの旋回制御装
置は上述のような構成を有するもので、次に、油圧ショ
ベルの旋回制御装置の動作について図9の油圧回路に基
づき説明する。
【0013】まず、上部旋回体3を例えば左方向に旋回
させるべく運転者が旋回用操作レバー27を一方に傾転
操作すると、減圧弁型パイロット弁26の減圧弁26A
が作動し、パイロット圧力がパイロット管路24Aを介
して方向切換弁23のパイロット部23Aに供給され
る。これにより、方向切換弁23は中立位置(a)から
切換位置(b)に切り換わる。従って、メインポンプ2
0から出力される駆動圧力は主管路22Aを介して旋回
モータ19に作用するため、旋回モータ19が一の方向
に回転し、これにより上部旋回体3が左方向に旋回す
る。
【0014】一方、上部旋回体3を例えば右方向に旋回
させるべく運転者が旋回用操作レバー27を他方に傾転
操作すると、減圧弁型パイロット弁26の減圧弁26B
が作動し、パイロット圧力がパイロット管路24Bを介
して方向切換弁23のパイロット部23Bに供給され
る。これにより、方向切換弁23は中立位置(a)から
切換位置(c)に切り換わる。従って、メインポンプ2
0から出力される駆動圧力は主管路22Bを介して旋回
モータ19に作用するため、旋回モータ19が他の方向
に回転し、上部旋回体3が右方向に旋回する。
【0015】このように、運転者は、旋回用操作レバー
27を一方または他方に傾転操作することにより、上部
旋回体3を左,右方向に旋回させ、さらに、作業装置用
操作レバーを操作することにより前記作業装置5を動作
させ、土砂の掘削作業等を行う。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、図7に示す俯仰位置Aの状態で、旋回用操
作レバー27を操作して上部旋回体3を旋回させた場合
と、図8に示す俯仰位置Bの状態で、旋回用操作レバー
27を操作して上部旋回体3を旋回させた場合とでは、
上部旋回体3の慣性モーメントに大きな差がある。
【0017】即ち、図7に示す俯仰位置Aの状態では、
上部旋回体3が旋回する際の軸である旋回軸Oと、この
旋回軸Oから最も離間した作業装置5の先端部位までの
距離(旋回半径R)が大きいため、慣性モーメントが大
きくなる。一方、図8に示す俯仰位置Bの状態では、作
業装置5が上部旋回体3の旋回軸Oの近傍に位置してい
るため、旋回半径Rは油圧ショベル1の後端旋回半径R
0 と等しくなる。これにより、俯仰位置Aと比較して旋
回半径が大幅に小さくなり、慣性モーメントも大幅に小
さくなる。
【0018】この結果、旋回半径Rの大きい俯仰位置A
では、旋回時に旋回モータ19にかかる負荷が大きいた
め、旋回開始時に加速または旋回停止が減速が滑らかで
あり、旋回開始時または旋回停止時の振動は比較的少な
い。
【0019】しかし、旋回半径Rの小さい俯仰位置Bで
は、旋回時に油圧モータにかかる負荷が大幅に小さくな
るため、上部旋回体3の旋回開始または旋回停止の応答
が鋭敏となる。この結果、旋回用操作レバー27の操作
により上部旋回体3が急旋回または急停止し、その都度
大きな振動が発生するという問題がある。
【0020】ここで、図10は、俯仰位置A,Bの両姿
勢における旋回速度の変化をパイロット圧力の変化に対
応させて示した特性線図である。図10の横軸は時間を
示しており、そのうち、時点T1 は旋回用操作レバー2
7を傾転操作してパイロット圧力を出力させた時点であ
り、時点T2 は旋回用操作レバー27を戻してパイロッ
ト圧力の出力を中止させた時点を示している。また、図
10上段の特性線Pはパイロット圧力、中段の特性線Q
1 は俯仰位置Aにおける旋回速度、下段の特性線Q2 は
俯仰位置Bにおける旋回速度をそれぞれ示している。
【0021】そして、時点T1 に着目すると、パイロッ
ト圧力(特性線P)の立ち上がりに対して、俯仰位置A
の旋回速度(特性線Q1 )の変化は滑らかだが、俯仰位
置Bの旋回速度(特性線Q2 )の変化は急峻であること
がわかる。また、時点T2 に着目すると、パイロット圧
力(特性線P)の立ち下がりに対して、俯仰位置Aの旋
回速度(特性線Q1 )の変化は滑らかだが、俯仰位置B
の旋回速度(特性線Q2 )の変化は急峻であることがわ
かる。これにより、俯仰位置Bでは、旋回用操作レバー
27を操作した時点T1 ,T2 で旋回速度が急変するこ
とがわかる。
【0022】さらに、俯仰位置Bにおいて旋回速度が急
変することにより、下記に示す新たな問題が生じる。
【0023】即ち、旋回半径Rの小さい俯仰位置Bのと
きに、運転者が上部旋回体3を旋回させるべく旋回用操
作レバー27を傾転操作すると、上部旋回体3が急に旋
回を開始するため、大きな振動が運転者の身体に作用す
る。このときのショックにより運転者は、意に反して旋
回用操作レバー27を戻してしまう。すると、今度は上
部旋回体3が急停止するため再び大きな振動が運転者の
身体に作用し、このときのショックにより運転者は、再
び旋回用操作レバー27を傾転させてしまう。このよう
な事態が繰り返されることにより、旋回動作がガクガク
と振動する、いわゆるジャーキングが発生し、旋回時の
操作性を著しく悪化させるという問題がある。特に、こ
の問題は、俯仰位置Aと俯仰位置Bとで旋回半径Rの差
が非常に大きい小型油圧ショベルにおいて生じ易い。
【0024】ここで、図11は上述したジャーキングが
発生した状態におけるパイロット圧力およびそれに対応
した旋回速度の変化を示した特性線図である。図11は
上述した図10とほぼ同様に、横軸は時間を示し、時点
T1 は運転者の意図により旋回用操作レバー27を傾転
操作してパイロット圧力を出力させた時点であり、時点
T2 は運転者の意図により旋回用操作レバー27を戻し
てパイロット圧力の出力を中止させた時点を示してい
る。また、図11上段の特性線Pはパイロット圧力、下
段の特性線Q2 は俯仰位置Bにおける旋回速度をそれぞ
れ示している。
【0025】これによれば、上部旋回体3が旋回してい
る間(時点T1 と時点T2 の間)では、旋回用操作レバ
ー27が運転者の意に反して振動的に操作されているた
め、パイロット圧力が振動し、これに伴って旋回速度が
振動的に変化し、ジャーキングが発生していることがわ
かる。
【0026】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたものであり、本発明は、作業装置の俯仰位置のい
かんにかかわらず上部旋回体の旋回時に発生する振動を
抑制でき、旋回の操作性を向上させることができる旋回
式作業機の旋回制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0027】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、下部走行体と、該下部走行
体に旋回装置を介して旋回可能に搭載された上部旋回体
と、該上部旋回体に俯仰動可能に設けられた作業装置と
からなる旋回式作業機において、前記旋回装置によって
前記上部旋回体を旋回させる旋回モータと、該旋回モー
タと主油圧源との間を接続する主管路と、該主管路の途
中に設けられ、前記主油圧源から旋回モータに給排する
圧油の方向を切り換える油圧パイロット式の方向切換弁
と、該方向切換弁に設けられた一対のパイロット部をパ
イロット油圧源にそれぞれ接続する一対のパイロット管
路と、該各パイロット管路の途中に設けられ、前記パイ
ロット油圧源から前記方向切換弁の各パイロット部に供
給するパイロット圧力を制御するパイロット弁と、前記
各パイロット管路の途中にそれぞれ設けられ、前記作業
装置の俯仰位置に基づいてパイロット圧力を可変に制御
する絞り制御弁とからなる構成を採用したことを特徴と
する。
【0028】この場合、請求項2の発明の如く、前記絞
り制御弁は、前記作業装置の旋回半径が小さいときには
絞り量を大きくし、旋回半径が大きいときには絞りを小
さくするように制御する構成とするのが好ましい。
【0029】また、請求項3の発明の如く、前記旋回式
作業機は、前記作業装置が、上部旋回体に回動可能に連
結されたブームと、該ブームに回動可能に連結されたア
ームと、該アームに回動可能に連結されたバケットとか
らなる油圧ショベルであり、ブーム角を検出してブーム
角検出信号を出力するブーム角検出手段と、アーム角を
検出してアーム角検出信号を出力するアーム角検出手段
と、前記ブーム角検出手段およびアーム角検出手段から
それぞれ出力されるブーム角検出信号およびアーム角検
出信号に基づいて前記作業装置の俯仰位置を演算し、該
作業装置の俯仰位置に基づく該作業装置の旋回半径の大
小に対応した制御信号を前記絞り制御弁に向けて出力す
る俯仰位置演算手段とを備え、前記絞り制御弁は、該俯
仰位置演算手段から出力される制御信号に基づいてパイ
ロット圧力を可変に制御する構成とするのが好ましい。
【0030】
【作用】請求項1の構成によれば、上部旋回体を旋回さ
せようとする場合には、まず、運転者が、例えば運転室
内に設けられた旋回用の操作レバーを操作し、例えば該
操作レバーに連動して作動するようになっているパイロ
ット弁を作動させる。これにより、パイロット圧力がパ
イロット管路を介して方向切換弁の一方のパイロット部
に供給され、該方向切換弁が前記パイロット圧力によっ
て中立位置から切換位置に切り換えられる。この結果、
旋回モータと主油圧源とが連通して旋回モータが回転
し、この回転力によって上部旋回体が旋回する。
【0031】そして、絞り制御弁は、前記パイロット弁
の作動とは別に、作業装置の俯仰位置に基づいて前記方
向切換弁のパイロット部に供給する前記パイロット圧力
を可変に制御する。これにより、作業装置の俯仰位置に
基づいて方向切換弁の切換速度を可変に設定し、上部旋
回体の旋回開始時または旋回停止時における加速または
減速の度合いを調整する。
【0032】例えば、油圧ショベル,油圧クレーン等の
旋回式作業機は、その時々の作業装置の俯仰位置によっ
て旋回半径が大きく異なるものであり、旋回半径の大小
によって旋回時の慣性モーメントが大きく異なることは
上述した通りである。
【0033】そこで、作業装置の旋回半径が小さくなる
ような俯仰位置で旋回時の慣性モーメントが小さい場合
には、絞り制御弁がパイロット圧力の伝播が遅くなるよ
うに抑制する。これにより、方向切換弁の切換速度が比
較的遅くなるため、上部旋回体の加速または停止が滑ら
かになり、旋回開始時または旋回停止時の振動を緩和す
ることができる。
【0034】一方、作業装置の旋回半径が大きくなるよ
うな俯仰位置で旋回時の慣性モーメントが大きい場合に
は、絞り制御弁がパイロット圧力の伝播が速くなるよう
に制御する。これにより、方向切換弁の切換が比較的速
くなるため、旋回動作の鈍化を防止することができる。
【0035】また、請求項2の構成によれば、作業装置
の旋回半径が小さくなるような俯仰位置のときには、絞
り制御弁による絞り量を大きくして管路面積を縮小する
ことにより、パイロット圧力の伝播が遅くなるように制
御する。一方、作業装置の旋回半径が大きくなるような
俯仰位置のときには、絞り制御弁による絞り量を小さく
して管路面積を拡張することにより、パイロット圧力の
伝播が速くなるように制御する。
【0036】さらに、請求項3の構成によれば、ブーム
角検出手段によってブーム角を検出し、これに基づくブ
ーム角検出信号を俯仰位置演算手段に向けて出力する。
また、アーム角検出手段によってアームの俯仰位置を検
出し、これに基づくアーム角検出信号を俯仰位置演算手
段に向けて出力する。そして、該俯仰位置演算手段は、
ブーム角検出信号およびアーム角検出信号に基づいて作
業装置の俯仰位置を演算し、作業装置の俯仰位置に基づ
く旋回半径の大小に対応した制御信号を絞り制御弁に向
けて出力する。そして、該絞り制御弁は、前記俯仰位置
演算手段から出力される制御信号に基づいて、作業装置
の旋回半径が小さい場合には、パイロット圧力の伝播が
遅くなるように制御し、作業装置の旋回半径が大きい場
合には、パイロット圧力の伝播が速くなるように制御す
る。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図6に基
づいて説明する。なお、本実施例では、前述した従来技
術と同様に、旋回式作業機の旋回制御装置として油圧シ
ョベルの旋回制御装置を例に挙げ、従来技術と同一の構
成要素には同一の符号を付し、その説明を省略するもの
とする。
【0038】31はブーム角検出手段としてのブーム角
センサを示し、該ブーム角センサ31は、上部旋回体3
とブーム10の基端側とを連結させている第1結合部1
3に設けられた角度センサであり、例えば、回転角形ポ
テンショメータ等によって構成されている。また、該ブ
ーム角センサ31は、後述するコントローラ35と電気
的な接続がなされている。そして、該ブーム角センサ3
1は、図1に示す如く、上部旋回体3とブーム10との
間の角度α(以下、これをブーム角αという)を検出
し、このブーム角αに対応したブーム角検出信号をコン
トローラ35に出力する。
【0039】32はアーム角検出手段としてのアーム角
センサを示し、該アーム角センサ32は、ブーム10の
先端側とアーム11の基端側とを連結させている第2結
合部14に設けられた角度センサであり、例えば、回転
角形ポテンショメータ等によって構成されている。ま
た、該アーム角センサ32は、後述するコントローラ3
5と電気的な接続がなされている。そして、該アーム角
センサ32は、図1に示す如く、ブーム10とアーム1
1の間の角度β(以下、これをアーム角βという)を検
出し、このアーム角βに対応したアーム角検出信号をコ
ントローラ35に出力する。
【0040】33は減圧弁型パイロット弁26と方向切
換弁23のパイロット部23Aとの間に位置してパイロ
ット管路24Aの途中に設けられた一の絞り制御弁を示
し、該絞り制御弁33は、ノーマル位置(e)と絞り位
置(f)とからなる2ポート2位置の電磁パイロット式
切換弁(電磁比例式切換弁)によって構成され、絞り位
置(f)には絞り部33Aが形成されている。また、該
絞り制御弁33の電磁パイロット部33Bは、コントロ
ーラ35に電気的に接続されており、該絞り制御弁33
はコントローラ35から出力される制御信号の電圧Eに
比例してノーマル位置(e)から絞り位置(f)に連続
的に切り換えられるようになっている。例えば、制御信
号の電圧Eが最小のときにはノーマル位置(e)とな
り、制御信号の電圧Eが最大のときには絞り位置(f)
となる。
【0041】そして、該絞り制御弁33は、ノーマル位
置(e)では、減圧弁型パイロット弁26の制御によっ
てパイロット管路23Aをパイロットポンプ25から方
向切換弁23のパイロット部23Aに供給されるパイロ
ット圧力をそのまま通過させる。一方、絞り位置(f)
では、前記パイロット管路24Aに絞りを付与し、前記
パイロット圧力を抑制する。
【0042】34は減圧弁型パイロット弁26と方向切
換弁23のパイロット部23Bとの間に位置してパイロ
ット管路24Bの途中に設けられた他の絞り制御弁を示
し、該絞り制御弁34は前記絞り制御弁33と同様に、
ノーマル位置(e)と絞り位置(f)とからなる2ポー
ト2位置の電磁パイロット式切換弁(電磁比例式切換
弁)によって構成され、絞り位置(f)には絞り部34
Aが形成されている。また、該絞り制御弁34の電磁パ
イロット部34Bはコントローラ35に電気的に接続さ
れており、コントローラ35から出力される制御信号の
電圧Eに比例してノーマル位置(e)から絞り位置
(f)に連続的に切り換えられるようになっている。即
ち、制御信号の電圧Eが最小のときにはノーマル位置
(e)となり、制御信号の電圧Eが最大のときには絞り
位置(f)となる。
【0043】そして、該絞り制御弁34は、前記絞り制
御弁33と同様に、ノーマル位置(e)では、減圧弁型
パイロット弁26の制御によってパイロット管路24B
をパイロットポンプ25から方向切換弁23のパイロッ
ト部23Bに供給されるパイロット圧力をそのまま通過
させる。一方、絞り位置(f)では、前記パイロット管
路24Bに絞りを付与し、前記パイロット圧力を抑制す
る。
【0044】35は俯仰位置演算手段としてのコントロ
ーラを示し、該コントローラ35はCPU,メモリ等を
内蔵したMPU(マルチプロセッシングユニット)によ
って構成され、該コントローラ35の入力側には、ブー
ム角センサ31,アーム角センサ32がそれぞれ接続さ
れ、出力側は絞り制御弁33,34にそれぞれ接続され
ている。また、該コントローラ35のメモリには、俯仰
位置を演算して絞り制御弁33,34の切換制御を行う
ために、図3に示す弁制御処理プログラムと、図4に示
すデータ変換テーブル36とが格納されている。
【0045】そして、該コントローラ35は、油圧ショ
ベル1の作動中、前記弁制御処理プログラムを実行す
る。これにより、該コントローラ35は、ブーム角セン
サ31から出力されるブーム角検出信号とアーム角セン
サ32から出力されるアーム角検出信号とから、予め定
められた演算式によって作業装置5全体の俯仰位置に基
づく作業装置5の旋回半径Rを演算し、この旋回半径R
に対応した電圧Eを有する制御信号を絞り制御弁33,
34に出力する。なお、旋回半径Rとは、図1に示すよ
うに上部旋回体3が旋回する際の軸となる旋回軸Oから
最も離間した作業装置5の先端部位までの距離である。
【0046】ここで、該コントローラ35の弁制御処理
プログラムによる作業装置5の俯仰位置の算出および絞
り制御弁33,34の切換制御について図3の流れ図に
沿って説明する。
【0047】まず、ステップ1では、ブーム角センサ3
1,アーム角センサ32から出力されるブーム角検出信
号,アーム角検出信号の読込を行う。
【0048】次に、ステップ2では、ブーム角検出信
号,アーム角検出信号に基づいて作業装置5の俯仰位置
を演算し、作業装置5の俯仰位置に基づく旋回半径Rを
演算する。
【0049】ここで、図1は、油圧ショベル1の作業装
置5が前述した俯仰位置Aのとき(図7)、または俯仰
位置Bのとき(図8)の状態を簡略化して図示したもの
であり、俯仰位置Aにおける作業装置5の俯仰位置を実
線で示し、俯仰位置Bにおける作業装置5の俯仰位置を
二点鎖線で示している。
【0050】図1によれば、作業装置5が俯仰位置Aの
状態では、作業装置5が上部旋回体3の前方に伸長した
状態であるため旋回半径Rは大きくなる。そして、この
状態におけるブーム角αは小さくなり、アーム角βは大
きくなる。一方、作業装置5が俯仰位置Bの状態では、
作業装置5が上部旋回体3の上方に位置するため、旋回
半径Rは後端旋回半径R0 と等しくなる。そして、この
状態におけるブーム角α′は大きくなり、アーム角β′
は小さくなる。
【0051】従って、ブーム角αをブーム角センサ31
で検出し、アーム角βをアーム角センサ32で検出し、
これら各センサから出力されるブーム角検出信号,アー
ム角検出信号に基づいて、コントローラ35によって演
算処理することによって、作業装置5の俯仰位置に基づ
く旋回半径Rを演算することができる。
【0052】次に、ステップ3では、コントローラ35
のメモリに格納されたデータ変換テーブル36の読込を
行い、このデータ変換テーブル36を参照して旋回半径
Rに対応した制御信号の電圧Eを設定する。
【0053】ここで、データ変換テーブル36とは、図
4に示すように、旋回半径Rに対応した制御信号の電圧
Eを設定するためのテーブルであり、コントローラ35
のメモリに格納されている。このデータ変換テーブル3
6によって、旋回半径Rが小さいときには制御信号の電
圧Eは大きく設定され、旋回半径Rが大きいときには制
御信号の電圧Eは小さく設定される。例えば、俯仰位置
Aの状態では、旋回半径Rがほぼ最大のRmax であるた
め、制御信号の電圧Eは最小のEmin に設定される。ま
た、俯仰位置Bの状態では、旋回半径Rは後端旋回半径
R0 と等しいため、制御信号の電圧Eは最大のEmax に
設定される。
【0054】次に、ステップ4では、制御信号を絞り制
御弁33,34に出力する。これにより、絞り制御弁3
3,34は、制御信号の電圧Eに応じて切換制御され
る。即ち、上述したように、絞り制御弁33,34は制
御信号の電圧Eに比例してノーマル位置(e)から絞り
位置(f)に切り換わるようになっている。従って、旋
回半径Rが大きいため電圧Eの小さい制御信号が出力さ
れた場合には、絞り制御弁33,34はノーマル位置
(e)寄りの位置に切り換えられる。これにより、絞り
制御弁33,34はパイロット管路24A,24Bの絞
り量を小さくし、パイロットポンプ25から方向切換弁
23のパイロット部23A,23Bに供給されるパイロ
ット圧力を抑制しないようにする。例えば、作業装置5
が俯仰位置Aのときには、旋回半径Rがほぼ最大である
ため、絞り制御弁33,34はノーマル位置(e)とな
り、パイロット圧力は全く抑制されずに方向切換弁23
のパイロット部23A,23Bに供給されるようにな
る。
【0055】一方、旋回半径Rが小さいため電圧Eの大
きい制御信号が出力された場合には、絞り制御弁33,
34は絞り位置(f)寄りの位置に切り換えられる。こ
れにより、絞り制御弁33,34はパイロット管路24
A,24Bの絞り量を大きくし、パイロットポンプ25
から方向切換弁23のパイロット部23A,23Bに向
けて供給されるパイロット圧力を抑制する。例えば、作
業装置5が俯仰位置Bのときには、旋回半径Rが後端旋
回半径R0 と等しくなり最小となるため、絞り制御弁3
3,34は絞り位置(f)となって、パイロット管路2
4A,24Bの管路面積が最小となり、パイロット圧力
は遅れをもって方向切換弁23のパイロット部23A,
23Bに供給されるようになる。
【0056】最後に、ステップ5でリターンする。な
お、コントローラ35は、この弁制御処理プログラム
を、油圧ショベル1の作動中は常時に実行する。また、
該コントローラ35によって、この弁制御処理プログラ
ムを周期的に、または作業装置5の俯仰位置に変化があ
ったとき随時に実行するようにしてもよい。
【0057】本実施例による油圧ショベルの旋回制御装
置は上述のような構成を有するもので、次に、該油圧シ
ョベルの旋回制御装置の動作について説明する。
【0058】まず、上部旋回体3を旋回させるべく運転
者が旋回用操作レバー27を傾転操作すると、減圧弁型
パイロット弁26の減圧弁26A(26B)が作動し、
パイロットポンプ25からパイロット管路24A(24
B)を介して方向切換弁23のパイロット部23A(2
3B)にパイロット圧力が供給される。これにより、方
向切換弁23は中立位置(a)から切換位置(b)(切
換位置(c))に切り換わる。従って、メインポンプ2
0から出力される駆動圧力は主管路22A(22B)を
介して旋回モータ19に供給されるため、旋回モータ1
9が回転し、これにより上部旋回体3が旋回する。
【0059】このとき、パイロット管路24A(24
B)の途中に設けられた絞り制御弁33(34)によっ
て、パイロット管路24A(24B)には絞りが付与さ
れており、パイロットポンプ25から方向切換弁23の
パイロット部23A(23B)に供給されるパイロット
圧力の伝播スピードがこの絞り制御弁33(34)の絞
りの大きさに応じて制御される。
【0060】即ち、上述した如く、絞り制御弁33(3
4)は、ブーム角センサ31,アーム角センサ32およ
びコントローラ35の弁制御処理プログラムにより、作
業装置5の俯仰位置(旋回半径Rの大小)に対応してノ
ーマル位置(e)と絞り位置(f)との間で切換制御さ
れており、パイロット管路24A(24B)には、作業
装置5の旋回半径Rに対応した絞りが付与されている。
これにより、パイロット圧力は、旋回用操作レバー27
の傾転操作量のいかんにかかわらず、その圧力伝播スピ
ードが作業装置5の旋回半径Rに対応して抑制される。
【0061】そして、パイロット圧力の伝播スピードの
大小は、方向切換弁23の切換速度と対応するため、絞
り制御弁33(34)によってパイロット圧力を可変に
制御することにより、結果的にはメインポンプ20から
主管路22A(22B)を介して旋回モータ19に供給
する駆動圧力の立ち上がりまたは立ち下がりを調整する
ことができ、上部旋回体3の旋回開始時,旋回停止時に
おける加速,減速の度合いを調整することができる。
【0062】例えば、図8に示す作業装置5が俯仰位置
Bにあり、旋回半径Rが後端旋回半径R0 と等しい最小
の状態では、絞り制御弁33(34)は絞り位置(f)
に切り換えられている。従って、パイロット圧力の伝播
スピードは絞り弁33(34)の絞り部33A(34
A)によって抑制されて最も遅くなるため、方向切換弁
23の切換速度が最も遅くなる。この結果、メインポン
プ20から旋回モータ19に供給される駆動圧力の立ち
上がりまたは立ち下がりが若干鈍くなり、上部旋回体3
の旋回開始時または旋回停止時における加速または減速
を滑らかなものとすることができる。即ち、作業装置5
が俯仰位置Bの状態では、旋回半径が小さいため、旋回
時の慣性モーメントが小さくなり、旋回モータ19にか
かる負荷が小さくなる。このような状態のときには、絞
り制御弁33(34)によってパイロット圧力の伝播ス
ピードを最小とすることによって上部旋回体3の急旋
回,急停止を防止することができる。
【0063】一方、図7に示す作業装置5が俯仰位置A
にあり、旋回半径Rがほぼ最大の状態では、絞り制御弁
33(34)はノーマル位置(e)に切り換えられてい
る。従って、パイロット圧力はそのままパイロット管路
24A(24B)を介して方向切換弁23のパイロット
部23A(23B)に供給されるため、方向切換弁23
の切換速度が最も速くなる。この結果、メインポンプ2
0から旋回モータ19に供給される駆動圧力の立ち上が
りまたは立ち下がりが鋭くなり、上部旋回体3の旋回開
始または停止の応答性が鈍るのを防止することができ
る。即ち、作業装置5が俯仰位置Aの状態では、旋回半
径Rが最大であるため、旋回時の慣性モーメントが大き
くなり、旋回モータ19にかかる負荷が最大となる。こ
のような状態のときには、駆動圧力の立ち上がりまたは
立ち下がりを鋭くすることによって、旋回モータ19に
瞬時に大きな駆動圧力を供給し、旋回動作の応答性をよ
くすることができる。
【0064】かくして、本実施例によれば、ブーム角α
を検出してブーム角検出信号を出力するブーム角センサ
31と、アーム角βを検出してアーム角検出信号を出力
するアーム角センサ32と、前記ブーム角センサ31お
よびアーム角センサ32からそれぞれ出力されるブーム
角検出信号およびアーム角検出信号に基づいて前記作業
装置5の俯仰位置を演算し、該作業装置5の俯仰位置に
基づく該作業装置5の旋回半径Rの大小に対応した電圧
Eを有する制御信号を絞り制御弁33,34に出力する
コントローラ35とを備え、前記絞り制御弁33,34
は、該コントローラ35から出力される制御信号の電圧
Eに基づいて切り換わり、パイロット圧力を変化させる
構成としたから、下記の効果を奏する。
【0065】即ち、本実施例によれば、例えば作業装置
5が図8に示す俯仰位置Bの状態のときには、ブーム角
センサ31,アーム角センサ32およびコントローラ3
5によって、俯仰位置Bであることを演算し、絞り制御
弁33,34を絞り位置(f)に切り換えることによ
り、パイロット圧力の伝播スピードが最小となるように
制御し、上部旋回体3の旋回開始時,旋回停止時におけ
る加速,減速を滑らかなものとすることができる。これ
により、上部旋回体3が急旋回,急停止するのを確実に
防止でき、旋回時の振動を大幅に緩和することができ
る。
【0066】従って、上部旋回体3が急旋回するときの
振動によって運転者が旋回用操作レバー27を意に反し
て振動的に操作してしまうことにより発生するいわゆる
ジャーキングを確実に防止することができ、旋回時の操
作性,快適性を大幅に向上させることができる。
【0067】一方、本実施例によれば、例えば作業装置
5が図7に示す俯仰位置Aの状態のときには、ブーム角
センサ31,アーム角センサ32およびコントローラ3
5によって、俯仰位置Aであることを算出し、絞り制御
弁33,34をノーマル位置(e)に切り換えることに
より、パイロット圧力の伝播スピードを最大となるよう
に制御し、上部旋回体3の旋回動作が鈍化するのを確実
に防止することができる。
【0068】ここで、図5は、本実施例によるパイロッ
ト圧力の変化とそれに対応する旋回速度の変化を示した
特性線図である。また、図5は図10と同様に、横軸が
時間を示し、そのうち、時点T1 は旋回用操作レバー2
7を傾転操作してパイロット圧力を出力させた時点であ
り、時点T2 は旋回用操作レバー27を戻してパイロッ
ト圧力の出力を中止させた時点を示している。また、図
5中の上段の特性線Pはパイロット圧力、中段の特性線
Q1 は俯仰位置Aにおける旋回速度、下段の特性線Q2
は俯仰位置Bにおける旋回速度を示している。
【0069】図5において、まず、時点T1 に着目する
と、パイロット圧力(特性線P)の立ち上がりに対し
て、俯仰位置Aの旋回速度(特性線Q1 )の変化と、俯
仰位置Bの旋回速度(特性線Q2 )の変化は双方とも滑
らかであることがわかる。また、時点T2 に着目する
と、これも同様に、パイロット圧力(特性線P)の立ち
下がりに対して、俯仰位置Aの旋回速度(特性線Q1 )
の変化と俯仰位置Bの旋回速度(特性線Q2 )の変化は
双方とも滑らかであることがわかる。これにより、作業
装置5が俯仰位置A,Bのどちらの状態でも、上部旋回
体3は滑らかに旋回を開始し、滑らかに旋回を停止する
ことがわかる。
【0070】従って、本実施例によれば、絞り制御弁3
3,34が作業装置5の俯仰位置に基づいてパイロット
圧力の伝播スピードを可変に制御することにより、作業
装置5の俯仰位置(旋回半径の大小)にかかわらず、常
に、ほぼ一定の滑らかさをもって上部旋回体3が旋回す
るように調整することができる。
【0071】即ち、作業装置5の俯仰位置は、ブーム角
α,アーム角βの大きさによって様々に変化し、旋回半
径R,旋回時の慣性モーメントの影響を受けて様々に変
化するが、絞り制御弁33,34によってパイロット圧
力の伝播スピードをアナログ的に調整することによっ
て、上部旋回体3が、常にほぼ一定の滑らかさをもって
旋回するように調整することができる。これにより、ジ
ャーキングの発生を防止して、旋回時の操作性を大幅に
向上することができる。
【0072】なお、前記実施例では、ブーム角センサ3
1,アーム角センサ32の2個の角度センサによって、
ブーム角α,アーム角βを検出し、これに基づいて作業
装置5の俯仰位置を算出するものとして述べたが、本発
明はこれに限るものでなく、ブームシリンダ16,アー
ムシリンダ17のロッドの伸縮を例えば直線形ポテンシ
ョメータで検出することによって作業装置5の俯仰位置
を算出する構成としてもよい。また、ブームシリンダ1
6,アームシリンダ17に供給される圧油を制御する制
御弁のポジションをセンサによって検出することによっ
て作業装置5の俯仰位置を算出する構成としてもよい。
【0073】また、前記実施例では、旋回式作業機の旋
回制御装置を油圧ショベルの旋回制御装置に用いた場合
を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、油圧
クレーン等の他の作業機にも適用することができる。
【0074】例えば、図6に示す油圧クレーン41に、
本発明による旋回制御装置を適用すれば、油圧クレーン
41の上部旋回体42に俯仰動可能に設けられたブーム
43の俯仰位置が、実線に示す状態であると、二点鎖線
で示す状態であるとにかかわらず、上部旋回体42の旋
回動作が常時に滑らかになるように調整することができ
る。
【0075】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、絞り制御弁によって、作業装置の俯仰位置に基づ
いて前記方向切換弁のパイロット部に供給する前記パイ
ロット圧力の伝播スピードを可変に制御する構成とした
から、作業装置の旋回半径が小さくなるような俯仰位置
の場合には、絞り制御弁によってパイロット圧の伝播ス
ピードを比較的遅くなるように制御し、上部旋回体の旋
回開始時または旋回停止時における加速または減速を滑
らかにすることができる。従って、旋回開始時または旋
回停止時における振動を緩和することができ、旋回時に
おける操作性を大幅に向上させることができる。特に、
上部旋回体が急旋回するのを防止することによって、い
わゆるジャーキングの発生をなくし、作業の快適化を図
ることができる。
【0076】一方、作業装置の旋回半径が大きくなるよ
うな俯仰位置の場合には、絞り制御弁によってパイロッ
ト圧の伝播スピードを比較的速くなるように制御し、旋
回動作の鈍化を防止することができる。
【0077】また、請求項2の発明によれば、前記絞り
制御弁によって、前記作業装置の旋回半径が小さいとき
には絞り量を大きくし、旋回半径が大きいときには絞り
量を小さくするように制御する構成としたから、絞りの
大小によってパイロット圧力の伝播スピードを可変に制
御することができる。これにより、作業装置の俯仰位置
に基づく旋回半径に対応してパイロット圧力の伝播スピ
ードを可変に制御することができる。従って、旋回時に
おけるいわゆるジャーキングを防止して旋回の操作性を
向上させることができる一方で、旋回動作の鈍化を防止
することができる。
【0078】さらに、請求項3の発明によれば、ブーム
角検出手段によって検出されるブーム角と、アーム角検
出手段によって検出されるアーム角とに基づき、俯仰位
置演算手段が作業装置の俯仰位置を演算し、この結果に
基づいて絞り制御弁を制御することとしたから、作業装
置の俯仰位置を正確に算出することができ、作業装置の
俯仰位置に基づく旋回半径に対応してパイロット圧力の
伝播スピードを可変に制御することができる。従って、
油圧クレーンの操作性を大幅に向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による油圧ショベルにおける作
業装置の俯仰位置を簡略化して示す全体図である。
【図2】本発明の実施例による油圧ショベルの旋回制御
装置を示す油圧回路図である。
【図3】弁制御処理プログラムを示す流れ図である。
【図4】データ変換テーブルを示す説明図である。
【図5】本実施例によるパイロット圧力,2通りの作業
装置の俯仰位置における旋回速度を示す特性線図であ
る。
【図6】油圧クレーンにおけるブームの俯仰位置を簡略
化して示す全体図である。
【図7】従来技術による油圧ショベルの全体図である。
【図8】従来技術による油圧ショベルにおいて作業装置
を立ち上げた状態を示す全体図である。
【図9】従来技術による油圧ショベルの旋回制御装置を
示す油圧回路図である。
【図10】従来技術によるパイロット圧力,2通りの作
業装置の俯仰位置における旋回速度を示す特性線図であ
る。
【図11】ジャーキングが発生した状態におけるパイロ
ット圧力および旋回速度を示す特性線図である。
【符号の説明】
1 油圧ショベル(旋回式作業機) 2 下部走行体 3 上部旋回体 4 旋回装置 5 作業装置 10 ブーム 11 アーム 12 バケット 19 旋回モータ 20 メインポンプ(主油圧源) 22A,22B 主管路 23 方向切換弁 23A,23B パイロット部 24A,24B パイロット管路 25 パイロットポンプ(パイロット油圧源) 26 減圧弁型パイロット弁 31 ブーム角センサ(ブーム角検出手段) 32 アーム角センサ(アーム角検出手段) 33,34 絞り制御弁 35 コントローラ(俯仰位置演算手段) 41 油圧クレーン(旋回式作業装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F15B 11/04 11/08 A 9026−3J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部走行体と、該下部走行体に旋回装置
    を介して旋回可能に搭載された上部旋回体と、該上部旋
    回体に俯仰動可能に設けられた作業装置とからなる旋回
    式作業機において、前記旋回装置によって前記上部旋回
    体を旋回させる旋回モータと、該旋回モータと主油圧源
    との間を接続する主管路と、該主管路の途中に設けら
    れ、前記主油圧源から旋回モータに給排する圧油の方向
    を切り換える油圧パイロット式の方向切換弁と、該方向
    切換弁に設けられた一対のパイロット部をパイロット油
    圧源にそれぞれ接続する一対のパイロット管路と、該各
    パイロット管路の途中に設けられ、前記パイロット油圧
    源から前記方向切換弁の各パイロット部に供給するパイ
    ロット圧力を制御するパイロット弁と、前記各パイロッ
    ト管路の途中にそれぞれ設けられ、前記作業装置の俯仰
    位置に基づいてパイロット圧力を可変に制御する絞り制
    御弁とから構成したことを特徴とする旋回式作業機の旋
    回制御装置。
  2. 【請求項2】 前記絞り制御弁は、前記作業装置の旋回
    半径が小さいときには絞り量を大きくし、旋回半径が大
    きいときには絞り量を小さくするように制御するもので
    ある請求項1記載の旋回式作業機の旋回制御装置。
  3. 【請求項3】 前記旋回式作業機は、前記作業装置が、
    上部旋回体に俯仰動可能に連結されたブームと、該ブー
    ムに俯仰動可能に連結されたアームと、該アームに俯仰
    動可能に連結されたバケットとからなる油圧ショベルで
    あり、ブーム角を検出してブーム角検出信号を出力する
    ブーム角検出手段と、アーム角を検出してアーム角検出
    信号を出力するアーム角検出手段と、前記ブーム角検出
    手段およびアーム角検出手段からそれぞれ出力されるブ
    ーム角検出信号およびアーム角検出信号に基づいて前記
    作業装置の俯仰位置を演算し、該作業装置の俯仰位置に
    基づく該作業装置の旋回半径の大小に対応した制御信号
    を前記絞り制御弁に向けて出力する俯仰位置演算手段と
    を備え、前記絞り制御弁は、該俯仰位置演算手段から出
    力される制御信号に基づいてパイロット圧力を可変に制
    御する構成としてなる請求項1または2記載の旋回式作
    業機の旋回制御装置。
JP26820094A 1994-10-06 1994-10-06 旋回式作業機の旋回制御装置 Pending JPH08105076A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26820094A JPH08105076A (ja) 1994-10-06 1994-10-06 旋回式作業機の旋回制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26820094A JPH08105076A (ja) 1994-10-06 1994-10-06 旋回式作業機の旋回制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08105076A true JPH08105076A (ja) 1996-04-23

Family

ID=17455319

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26820094A Pending JPH08105076A (ja) 1994-10-06 1994-10-06 旋回式作業機の旋回制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08105076A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0816576A1 (en) * 1996-06-28 1998-01-07 KABUSHIKI KAISHA KOBE SEIKO SHO also known as Kobe Steel Ltd. Construction machine
JP2000008423A (ja) * 1998-06-18 2000-01-11 Yutani Heavy Ind Ltd 作業機械の油圧モータ制御装置
JP2005042395A (ja) * 2003-07-22 2005-02-17 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械の運転室干渉防止装置
JP2009036300A (ja) * 2007-08-01 2009-02-19 Kobelco Contstruction Machinery Ltd 旋回制御装置
KR101500724B1 (ko) * 2007-12-27 2015-03-09 두산인프라코어 주식회사 굴삭기용 유압장치
JP2018112304A (ja) * 2017-03-13 2018-07-19 川崎重工業株式会社 建設機械の油圧駆動システム
WO2021025035A1 (ja) * 2019-08-05 2021-02-11 住友重機械工業株式会社 ショベル
US11280066B2 (en) 2018-05-21 2022-03-22 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Hydraulic drive system of construction machine

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0816576A1 (en) * 1996-06-28 1998-01-07 KABUSHIKI KAISHA KOBE SEIKO SHO also known as Kobe Steel Ltd. Construction machine
US5950430A (en) * 1996-06-28 1999-09-14 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Construction machine
JP2000008423A (ja) * 1998-06-18 2000-01-11 Yutani Heavy Ind Ltd 作業機械の油圧モータ制御装置
JP2005042395A (ja) * 2003-07-22 2005-02-17 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械の運転室干渉防止装置
JP2009036300A (ja) * 2007-08-01 2009-02-19 Kobelco Contstruction Machinery Ltd 旋回制御装置
KR101500724B1 (ko) * 2007-12-27 2015-03-09 두산인프라코어 주식회사 굴삭기용 유압장치
JP2018112304A (ja) * 2017-03-13 2018-07-19 川崎重工業株式会社 建設機械の油圧駆動システム
US11280066B2 (en) 2018-05-21 2022-03-22 Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha Hydraulic drive system of construction machine
WO2021025035A1 (ja) * 2019-08-05 2021-02-11 住友重機械工業株式会社 ショベル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR860001715B1 (ko) 유압회로장치의 제어시스템
JP6474718B2 (ja) 建設機械の油圧制御装置
JP2004100759A (ja) スイング式油圧ショベルのスイング制御装置
JP6889579B2 (ja) 作業機械
KR101822931B1 (ko) 건설기계용 선회 제어 시스템
JPH08105076A (ja) 旋回式作業機の旋回制御装置
JP4959532B2 (ja) 掘削作業機
JPWO2018164238A1 (ja) ショベル
JP3310783B2 (ja) 作業機の干渉防止装置
JPH05195554A (ja) 土工機における油圧アクチュエータ制御装置
JPH1030605A (ja) 油圧モータ制御装置
JP2021071000A (ja) 建設機械
JPH09203087A (ja) 建設機械
JPH08302753A (ja) 油圧建設機械
JPH08302754A (ja) 作業機のブーム速度制御装置
JP2005248502A (ja) 作業機の干渉防止装置
JP3634601B2 (ja) 旋回式建設機械の油圧ポンプ制御装置
JP2000328603A (ja) 作業機械の旋回制御装置
JP3781920B2 (ja) 建設機械の領域制限掘削制御装置
JPH09235758A (ja) 旋回式作業機用制御装置
JPH11181840A (ja) 旋回作業機の旋回制御装置
JP2740172B2 (ja) 油圧駆動装置
JP2001199676A (ja) 建設機械の操作系油圧回路
JP7275882B2 (ja) 建設機械の旋回制御装置
WO2021065455A1 (ja) バルブシステム、作業機械、バルブの制御方法、プログラム、および記録媒体