JP3781920B2 - 建設機械の領域制限掘削制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルなどの建設機械の領域制限掘削制御装置に係り、特に、多関節型のフロント装置の動き得る領域を制限した掘削が行える領域制限掘削制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に油圧ショベルなどの建設機械では、ブームとアームおよびバケットなどの複数の可動部材から構成される多関節型のフロント装置と、これら可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、各油圧アクチュエータの作動を指令する複数の操作レバーなどを備えており、フロント装置は運転室を有する旋回体に回動可能に連結されている。このような油圧ショベルでは、各可動部材がそれぞれジョイントピンなどの関節部によって回転可能に連結されているため、例えば埋設配管上における深さ制限がある場合、オペレータは複数の可動部材を操作することにより、バケット先端を制限範囲の上方で動かして掘削する必要があり、オペレータに高度の技術と細心の注意が要求されることになる。
【0003】
そこで、このような深さ制限のある作業を容易にするため、従来、特開平10−8492号公報に記載されているように、制限領域設定手段を用いて任意位置に制限領域を設定し、フロント装置がこの制限領域の境界を越えて下方へ動作しないようにした制御した領域制限掘削制御装置が提案されている。この従来提案では、フロント装置の一部、例えばバケットが制限領域の境界に近づく方向へ操作された場合、バケットの当該境界に向かう方向の動きのみを減速し、バケットが制限領域の境界に達すると、バケットを境界に沿って動けるようにしている。また、アーム操作信号を段階的に減少させることのできる複数の調整ボタンを備えており、オペレータが各調整ボタンの1つを選択的に手動操作することにより、フロント装置の境界に近づく方向への減速比率を調整できるようになっている。
【0004】
このように概略構成された従来の領域制限掘削制御装置によれば、オペレータが所望の調整ボタンを選択的に手動操作すると、その調整ボタンに応じてアーム操作信号が減少されるため、フロント装置の速度が極端に大きかったり、制限領域の境界近傍で急激に操作レバーを操作した場合でも、操作レバーからの予想動作速度に対してアーム速度は緩やかとなり、バケットがフロント装置にかかる慣性力によって制限領域の境界を越えることを防止でき、領域を制限した掘削作業を能率良く行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の領域制限掘削制御装置では、調整ボタンを操作してアーム操作信号を所望の比率に減少させることにより、アーム速度を操作レバーの予想動作速度に対して減速させることができるが、バケットが制限領域の境界に近づくときに、常にアーム速度が調整ボタンによって決定された比率で減速されるため、本来、アーム速度を緩やかにする必要がないときにも減速されてしまい、時間当りの掘削率が低下するという問題があった。また、掘削を開始する前に、オペレータが作業状況を考慮してアーム操作信号の減少比率を決定し、その比率に応じて複数の調整ボタンの中から1つを選択的に操作する必要があるため、操作上の煩わしさがあるという問題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、掘削開始時点におけるフロント装置の任意部位の位置情報、例えばアームと境界とのなす掘削角度に応じて減速比率を算出し、掘削を開始してからしばらくの間、すなわち、フロント装置の任意部位が所定の位置に達するまで間、例えば掘削角度が所定の掘削角度に達すまでの間や所定の時間が経過するまでの間は、バケットがアームの慣性によって境界を越えて動作しないようにするために、アームを減速比率に応じた速度に減速制御することとする。このように構成すると、掘削開始時におけるアーム操作信号が大きい場合、境界に近づく方向へ動かされるアーム速度が減速比率に応じた速度に減速されるため、バケットがアームの慣性によって境界を越えて動作することを確実に防止でき、しかも、掘削を開始してから暫くすると、アームはフロント装置と境界との相対距離に応じた最適な速度で動くため、慣性による影響が少なくなったにも拘らず、アーム速度が不必要に減速されてしまうことを防止でき、時間当りの掘削率の低下や操作上の煩わしさを解消することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明による建設機械の領域制限掘削制御装置では、少なくともブームとアームおよびバケットを含む複数の可動部材によって構成された多関節型のフロント装置と、前記複数の可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の可動部材の動作を指示する複数の操作手段と、これら複数の操作手段の操作信号に応じて駆動され、前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁と、前記複数の可動部材の相対角度を検出する角度検出器と、この角度検出器の出力信号に基づいて前記フロント装置の任意部位における位置を演算する姿勢演算手段と、前記フロント装置の上下方向の動作範囲を制限するための境界を設定可能な制限領域設定手段と、前記操作手段の操作信号を減じる信号減速手段とを備え、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の位置情報に基づいて、該フロント装置が前記境界を越えて動作しないように制御する建設機械の領域制限掘削制御装置において、前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アームの前記境界に対する移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記アームと前記境界とのなす掘削角度を演算する掘削角度演算手段と、この掘削角度演算手段で求められた掘削開始時点の掘削角度に応じて減速比率を算出する減速比率演算手段と、前記減速比率に基づいてアーム速度を減速させる速度指令値を演算する減速制御演算手段とを備え、前記減速制御演算手段は、掘削を開始して前記アームが前記境界に対して近づく方向へ移動するとき、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値が前記速度指令値よりも大きい場合に、前記アームが掘削開始時点の掘削角度から所定の掘削角度に達するまでの間、前記速度指令値を前記信号減速手段に出力してアーム速度を減速させるようにし、前記アームの掘削角度が前記所定の掘削角度に達すると、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値を制御値として出力するように構成した。
【0008】
また、本発明による建設機械の領域制限掘削制御装置では、少なくともブームとアームおよびバケットを含む複数の可動部材によって構成された多関節型のフロント装置と、前記複数の可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の可動部材の動作を指示する複数の操作手段と、これら複数の操作手段の操作信号に応じて駆動され、前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁と、前記複数の可動部材の相対角度を検出する角度検出器と、この角度検出器の出力信号に基づいて前記フロント装置の任意部位における位置を演算する姿勢演算手段と、前記フロント装置の上下方向の動作範囲を制限するための境界を設定可能な制限領域設定手段と、前記操作手段の操作信号を減じる信号減速手段とを備え、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の位置情報に基づいて、該フロント装置が前記境界を越えて動作しないように制御する建設機械の領域制限掘削制御装置において、前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アームの前記境界に対する移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記アームと前記境界とのなす掘削角度を演算する掘削角度演算手段と、この掘削角度演算手段で求められた掘削開始時点の掘削角度に応じて減速比率を算出する減速比率演算手段と、前記減速比率に基づいてアーム速度を減速させる速度指令値を演算する減速制御演算手段とを備え、前記減速制御演算手段は、掘削を開始して前記アームが前記境界に対して近づく方向へ移動するとき、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値が前記速度指令値よりも大きい場合に、掘削を開始してから所定の時間が経過するまでの間、前記速度指令値を前記信号減速手段に出力してアーム速度を減速させるようにし、前記所定の時間が経過すると、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値を制御値として出力するように構成した。
【0009】
また、本発明による建設機械の領域制限掘削制御装置では、少なくともブームとアームおよびバケットを含む複数の可動部材によって構成された多関節型のフロント装置と、前記複数の可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の可動部材の動作を指示する複数の操作手段と、これら複数の操作手段の操作信号に応じて駆動され、前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁と、前記複数の可動部材の相対角度を検出する角度検出器と、この角度検出器の出力信号に基づいて前記フロント装置の任意部位における位置を演算する姿勢演算手段と、前記フロント装置の上下方向の動作範囲を制限するための境界を設定可能な制限領域設定手段と、前記操作手段の操作信号を減じる信号減速手段とを備え、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の位置情報に基づいて、該フロント装置が前記境界を越えて動作しないように制御する建設機械の領域制限掘削制御装置において、前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アームの前記境界に対する移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の掘削開始時点の位置情報に応じて減速比率を算出する減速比率演算手段と、前記減速比率に基づいてアーム速度を減速させる速度指令値を演算する減速制御演算手段とを備え、前記減速制御演算手段は、掘削を開始して前記アームが前記境界に対して近づく方向へ移動するとき、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値が前記速度指令値よりも大きい場合に、掘削開始時点における前記フロント装置の任意部位が所定の位置に達するまでの間、前記速度指令値を前記信号減速手段に出力してアーム速度を減速させるようにし、前記フロント装置の任意部位が所定の位置に達すると、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値を制御値として出力するように構成した。
【0010】
また、本発明による建設機械の領域制限掘削制御装置では、少なくともブームとアームおよびバケットを含む複数の可動部材によって構成された多関節型のフロント装置と、前記複数の可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の可動部材の動作を指示する複数の操作手段と、これら複数の操作手段の操作信号に応じて駆動され、前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁と、前記複数の可動部材の相対角度を検出する角度検出器と、この角度検出器の出力信号に基づいて前記フロント装置の任意部位における位置を演算する姿勢演算手段と、前記フロント装置の上下方向の動作範囲を制限するための境界を設定可能な制限領域設定手段と、前記操作手段の操作信号を減じる信号減速手段とを備え、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の位置情報に基づいて、該フロント装置が前記境界を越えて動作しないように制御する建設機械の領域制限掘削制御装置において、前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アームの前記境界に対する移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の掘削開始時点の位置情報に応じて減速比率を算出する減速比率演算手段と、前記減速比率に基づいてアーム速度を減速させる速度指令値を演算する減速制御演算手段とを備え、前記減速制御演算手段は、掘削を開始して前記アームが前記境界に対して近づく方向へ移動するとき、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値が前記速度指令値よりも大きい場合に、掘削を開始してから所定の時間が経過するまでの間、前記速度指令値を前記信号減速手段に出力してアーム速度を減速させるようにし、前記所定の時間が経過すると、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値を制御値として出力するように構成した。
【0011】
以上のように構成すると、掘削開始時におけるアーム操作信号が大きい場合、境界に近づく方向へ動かされるアーム速度が減速比率に応じた速度に減速されるため、バケットがアームの慣性によって境界を越えて動作することを確実に防止でき、しかも、掘削を開始してから暫くすると、アームはフロント装置と境界との相対距離に応じた最適な速度で動くため、慣性による影響が少なくなったにも拘らず、アーム速度が不必要に減速されてしまうことを防止でき、時間当りの掘削率の低下や操作上の煩わしさを解消することができる。
【0012】
また、上記構成において、前記減速比率を圧油の油温に応じて変更できるようにすると、油温変化に起因するアクチュエータの動作速度のバラツキを低減し、掘削精度を高めることができる。
【0013】
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、図1は本発明が適用される油圧ショベルの側面図、図2は該油圧ショベルの平面図、図3は油圧駆動装置の回路図、図4は第1実施例に係る制御ユニットの制御機能を示すブロック図、図5は領域制限掘削制御における制限領域の設定方法を示す説明図、図6は図3の制御ユニットで用いられる減速比率のテーブルを示す説明図である。
【0014】
図1と図2において、1fは左走行モータ3fおよび右走行モータ3gによって駆動する走行体、1eは運転室3hを有し走行体1fの上部に配置され、旋回モータ3eによって駆動される旋回体であり、これら走行体1fおよび旋回体1eにより油圧ショベルの本体1Bが構成されている。1aは運転室3hの右側の旋回体1eに連結され上下方向に回動可能なロアブーム、1dはロアブーム1aの先端に装着され左右方向に回動可能なアッパブーム、1bはアッパブーム1dの先端に装着され上下方向に回動可能なアーム、1cはアーム1bの先端に装着され上下方向に回動可能なバケットであり、両ブーム1a,1dとアーム1bおよびバケット1cはそれぞれ関節形可動部材であり、これら複数の可動部材によりフロント装置1Aが構成されている。3aはロアブーム1aを駆動するブームシリンダ、3bはアーム1bを駆動するアームシリンダ、3cはバケット1を駆動するバケットシリンダ、3dはアッパブーム1dを駆動するオフセットシリンダであり、このオフセットシリンダ3dによりアーム1bとバケット1cをロアブーム1aに対して横方向に平行移動する。6aはロアブーム1aの支点部に設けられたブーム角度センサであり、旋回体1eとロアブーム1aとの相対角度を検出する。6bはアーム1bの支点部に設けられたアーム角度センサであり、アッパブーム1dとアーム1bとの相対角度を検出する。6cはアーム1bとバケット1cの支点部に設けられたバケット角度センサであり、アーム1bとバケット1cとの相対角度を検出する。
【0015】
図3において、2は油圧ポンプ、8はパイロットポンプ、9aはブーム用操作レバー、9bはアーム用操作レバー、9cはバケット用操作レバー、9dはオフセット用操作レバーであり、これらの操作レバー9a〜9dは運転室3h内に配置され、操作レバー9a〜9dにより各シリンダ3a〜3dの作動を指令する。10aはブーム用流量制御弁、10bはアーム用流量制御弁、10cはバケット用流量制御弁、10dはオフセット用流量制御弁である。ブーム用操作レバー9aとブーム用流量制御弁10aの油圧駆動部50a,50bとはそれぞれパイロット配管40a,40bで接続されており、オペレータがブーム用操作レバー9aを操作することにより、その操作量と操作方向に応じたパイロット圧がパイロット配管40a,40bのいずれか一方を介してブーム用流量制御弁10aの油圧駆動部50a,50bのいずれか一方に供給され、ブームシリンダ3aが制御される。同様に、アーム用操作レバー9bとアーム用流量制御弁1bの油圧駆動部51a,51bとはそれぞれパイロット配管41a,41bで接続され、バケット用操作レバー9cとバケット用流量制御弁10cの油圧駆動部52a,52bとはそれぞれパイロット配管42a,42bで接続され、オフセット用操作レバー9dとオフセット用流量制御弁10dの油圧駆動部53a,53bとはそれぞれパイロット配管43a,43bで接続されており、オペレータがアーム用操作レバー9bとバケット用操作レバー9cおよびオフセット用操作レバー9dをそれぞれ操作することにより、その操作量と操作方向に応じたパイロット圧が流量制御弁10b,10c,10dに供給され、その結果、各シリンダ3b,3c,3dがそれぞれ制御される。
【0016】
また、前述したブーム用パイロット配管40a,40bにはそれぞれ電磁比例弁11a,11bが設けられ、同様に、アーム用パイロット配管41a,41bにはそれぞれ電磁比例弁12a,12bが設けられている。これら電磁比例弁11a,11b,12a,12bは、制御ユニット7から出力される電気信号(制御値)に応じてそれぞれのパイロット配管内のパイロット圧を減圧し、それによってロアブーム1aとアーム1bの動作速度がそれぞれ操作レバー9a,9bの操作量による速度推測値に対して減速される。さらに、電磁比例弁11aの一次ポート側のパイロット配管40aには圧力センサ60が設けられ、この圧力センサ60はブーム用操作レバー9aの操作量としてパイロット配管40aの圧力を検出する。一方、電磁比例弁12a,12bの一次ポート側のパイロット配管41a,41bにはそれぞれ圧力センサ61a,61bが設けられ、電磁比例弁12a,12bの二次ポート側のパイロット配管41a,41bにはそれぞれ圧力センサ61c,61dが設けられている。圧力センサ61a,61bはそれぞれアーム用操作レバー9bの操作量としてパイロット配管41a,41bの圧力を検出し、圧力センサ61c,61dはそれぞれ電磁比例弁12a,12bからアーム用流量制御弁10bの油圧駆動部51a,51bに与えられるパイロット圧を検出する。また、アーム用パイロット配管41bには油温検出器62が設けられ、この油温検出器62は各シリンダ3a〜3dに供給される圧油の油温を検出する。
【0017】
制御ユニット7は、各角度センサ6a〜6cと各圧力センサ60,61a,61b,61c,61dおよび油温検出器62の検出信号を入力すると共に、領域設定装置13aと制御開始スイッチ13bの指示信号を入力し、各パイロット配管40a,40b,41a,41b内のパイロット圧を減圧するための電気信号を電磁比例弁11a,11b,12a,12bに出力する。領域設定装置13aは予め作業に応じてフロント装置1Aの所定部位、例えばバケット1cの先端が動作可能な掘削可能領域を掘削制限領域として指示し、制御開始スイッチ13bは領域制限掘削制御の開始を指示するものであり、これら領域設定装置13aと制御開始スイッチ13bは運転室3h内の操作パネルあるいはグリップ上に設置された設定器13に配置されている。
【0018】
図4に示すように、この制御ユニット7は、フロント姿勢演算部7a、領域設定演算部7b、掘削角演算部7c、速度比率演算部7d、基準速度記憶部7e、減速制御演算部7f、アーム用バルブ指令演算部7g、アームシリンダ速度の演算部7h、アームによるバケット先端速度の演算部7i、バケット先端速度の制限値演算部7j、ブームによるバケット先端速度の制限値演算部7k、ブームシリンダ速度の制限値演算部7l、ブームパイロット圧の制限値演算部7m、領域制限制御の切換演算部7n、比較演算部7o、ブーム用バルブ指令演算部7pとから構成されている。フロント姿勢演算部7aでは、角度センサ6a〜6cで検出したロアブーム1aとアーム1bおよびバケット1cの回転角に基づいて、フロント装置1Aの所定部位における位置座標を演算する。その一例を図5により説明すると、この例はフロント装置1Aのバケット1c先端P1の位置を計算する場合のものである。
【0019】
図4において、フロント姿勢演算部7aにはフロント装置1Aの各可動部材の寸法が記憶されており、フロント姿勢演算部7aではこれらのデータと、各角度センサ6a〜6cで検出した回動角α,β,γの各値を用いてバケット先端P1の位置を計算する。このときP1の位置は、例えばロアブーム1aの回動支点を原点とするXY座標系の座標値(X,Y)として求める。XY座標系は本体1Bに固定した垂直面内にある直交座標系である。ロアブーム1aの回動支点からアーム1bの回動支点までの距離をL1、アーム1bの回動支点からバケット1cの回動支点までの距離をL2、バケット1cの回動支点からバケット1c先端までの距離をL3とすれば、回動角α,β,γからXYの座標値は(X,Y)は、下記の式より求まる。
X=L1・sinα+L2・sin(α+β)+L3・sin(α+β+γ)
Y=L1・cosα+L2・cos(α+β)+L3・cos(α+β+γ)
領域設定演算部7bでは、領域設定装置13aが操作されると、その操作信号に基づいて掘削可能な掘削制限領域の境界Lを設定する。領域設定装置13aは例えばプッシュスイッチであり、フロント装置1Aを所定の姿勢にした状態で領域設定装置13aをオン動作することにより、現在あるフロント装置1Aの所定部位を掘削制限領域の境界Lとして設定することができる。また、領域設定装置13aとしてテンキーやロータリエンコーダなどの数値入力装置を用いることも可能であり、この場合は、掘削制限領域の境界Lをフロント装置1Aの絶対位置から数値入力すれば良い。
【0020】
掘削角演算部7cでは、バケット1c先端とアーム1bの回動中心とを結ぶ線分が掘削制限領域の境界Lと交差する掘削角度θgを求める。θgは各角度センサ6a〜6cで検出した回動角α,β,γの各値を用いて下記の式で求める。
θg=α+β+γ
速度比率演算部7dでは、掘削角演算部7cで求められた掘削角度θgと油温度検出器62aの検出信号とを入力し、図6のテーブルに従って速度比率を演算する。例えば、掘削角度θgが30度で油温が15°Cの場合、速度比率を60%として求め、掘削角度θgが70度で油温が−13°Cの場合、速度比率を90%として求める。基準速度記憶部7eには基準速度が不揮発性メモリに記憶されており、本実施例の場合、アーム1bが動作可能な最大速度が基準速度として記憶されている。
【0021】
減速制御演算部7fでは、圧力検出器61a,61bの検出信号からアーム用操作レバー9bの操作量を入力し、制御開始スイッチ13bが操作(オン)されると、アーム用操作レバー9bの操作量が0状態からプラス方向に変化した時に掘削作業を開始したと判断し、この掘削開始時におけるアーム1bへの速度指令値を下記の式で計算する。
速度指令値=基準速度×速度比率
そして、減速制御演算部7fで上記の速度指令値とアーム用操作レバー9bの操作量によるアーム速度の推測値とを比較し、両者のうち小さい方を制御値として選択する。ここで、上記速度指令値がアーム用操作レバー9bの操作量によるアーム速度の推測値よりも小さい場合は、掘削開始時点における掘削角度θgが所定角度(例えば20度)だけ大きくなるまでの間、掘削開始時の速度指令値を制御値としてアーム用バルブ指令演算部7gに出力し、掘削開始時点における掘削角度θgが所定角度に達すると、アーム用操作レバー9bの操作量によるアーム速度の推測値を制御値としてアーム用バルブ指令演算部7gに出力する。これに対し、アーム用操作レバー9bの操作量によるアーム速度の推測値が上記速度指令値よりも小さい場合は、その推測値をそのまま制御値としてアーム用バルブ指令演算部7gに出力する。アーム用バルブ指令演算部7gでは、減速速度演算部7fから出力される制御値に応じて電磁比例弁12a,12bを制御し、アーム用パイロット配管41a,41b内のパイロット圧を減圧する。
【0022】
アームシリンダ速度の演算部7hでは、圧力センサ61c,61dで検出したアーム用流量制御弁10bへの指令値(パイロット圧)と、アーム用流量制御弁10bの流量特性により、制御用のアームシリンダ速度を演算する。アームによるバケット先端速度の演算部7iでは、アームシリンダ速度とフロント姿勢演算部7aで求めたフロント装置1Aの位置情報に基づいて、アームによるバケット先端速度を演算する。
【0023】
バケット先端速度の制限値演算部7jでは、領域設定演算部7bに設定された境界Lと演算部7iで求めたアームによるバケット先端速度とに基づいて、バケット先端速度の境界Lに垂直な成分の制限値を演算する。ブームによるバケット先端速度の制限値演算部7kでは、バケット先端速度の制限値演算部7jで求めたバケット先端速度の境界Lに垂直な成分の制限値に基づいて、ロアブームによるバケット先端速度の境界Lに垂直な成分の制限値を演算する。ブームシリンダ速度の制限値演算部7lでは、ロアブームによるバケット先端速度の境界Lに垂直な成分の制限値とフロント装置1Aの位置情報とに基づいて、ブームシリンダ速度の制限値を演算する。ブームパイロット圧の制限値演算部7mでは、ブーム用流量制御弁10aの流量特性に基づいて、演算部7lで求めたブームシリンダ速度の制限値に対応するブームパイロット圧の制限値を演算する。
【0024】
領域制限制御の切換演算部7nでは、制御開始スイッチ13bが操作(オン)されて領域制限掘削制御の開始が指示されている場合は、ブームパイロット圧の制限値として演算部7mで計算した値をそのまま比較演算部7oに出力し、制御開始スイッチ13bが操作されずに領域制限掘削制御の開始が指示されていない場合は、ブームパイロット圧の制限値として最大値を比較演算部7oに出力する。比較演算部7oでは、圧力センサ60の検出信号からブーム用操作レバー9aの上げ方向の操作量を入力し、制御開始スイッチ13bがオンされると、演算部7nで求められた制限値が正の場合に、該制限値とブーム用操作レバー9aの操作量による推測値とを比較し、大きい方の値を選択する。
【0025】
ブーム用バルブ指令演算部7pでは、比較演算部7oからパイロット圧の制限値を入力したとき、この値が負の場合には、ブーム下げ側の電磁比例弁11bに制限値に対応する電圧を出力し、ブーム用流量制御弁10aの油圧駆動部50bのパイロット圧を当該制限値に制限し、ブーム上げ側の電磁比例弁11aには0の電圧を出力する。また、制限値が正の場合には、ブーム上げ側の電磁比例弁11aに制限値に対応する電圧を出力し、ブーム用流量制御弁10aの油圧駆動部50aのパイロット圧を当該制限値に制限し、ブーム下げ側の電磁比例弁11bには0の電圧を出力する。一方、比較演算部7oからブーム用操作レバー9aの操作量による推測値を入力すると、ブーム用バルブ指令演算部7pでは、ブーム上げ側の電磁比例弁11aに推測値に対応する電圧を出力し、ブーム用流量制御弁10aの油圧駆動部50aのパイロット圧を当該推測値に制限し、ブーム下げ側の電磁比例弁11bには0の電圧を出力する。
【0026】
このように構成された領域制限掘削制御装置において、フロント装置1Aの姿勢が例えば図5に示す状態から掘削作業を開始する場合、アーム1bは必ず掘削制限領域の境界Lに近づく方向へ動かされるが、掘削開始時点におけるアーム1bの掘削角度θgと圧油の油温から速度比率を演算し、この速度比率に基づいて算出された速度指令値が制御値としてアーム用バルブ指令演算部7gに出力されるため、アーム用操作レバー9bの操作量によるアーム速度に対してアーム1bの動きを減速させることができる。したがって、掘削開始時におけるアーム操作信号が大きい場合でも、アーム1bの境界Lに近づく方向への動きを減速させることができ、しかも、上記速度比率は掘削開始時点におけるアーム1bの掘削角度θgに基づいて算出されるため、掘削開始時点におけるフロント装置1Aの姿勢に応じてアーム1bの減速の度合を変えることができ、アーム1bの自重による慣性でバケット1cが境界Lの下に潜り込むことを確実に防止できる。また、掘削開始時点における掘削角度θgが所定角度に達すると、アーム用操作レバー9bの操作量によるアーム速度の推測値を制御値としてアーム用バルブ指令演算部7gに出力するため、慣性による影響が少なくなったにも拘らず、アーム1bが不必要に減速されてしまうことを防止でき、時間当りの掘削率の低下や操作上の煩わしさを解消することができる。
【0027】
また、掘削開始時点のフロント装置1Aの姿勢がアーム1bを本体1B側に引いたクラウド状態にあり、このクラウド状態からアーム1bの押し(ダンプ)操作が行われると、アーム1bとバケット1cは本体1B側から掘削制限領域の境界Lに向かって近づく方向へ動かされるが、この場合も上記と同様の動作が実行される。例えば、掘削開始時点におけるアーム1bの掘削角度θgが130度で油温が20°Cの場合、図6のテーブルから速度比率を60%として求め、この速度比率に基づいて算出された速度指令値が制御値としてアーム用バルブ指令演算部7gに出力される。したがって、掘削開始時におけるアーム1bの動きがダンプ方向で、そのアーム操作信号が大きい場合でも、アーム1bの境界Lに近づく方向への動きを適切に減速させることができ、アーム1bの自重による慣性でバケット1cが境界Lの下に潜り込むことを確実に防止できる。
【0028】
なお、上記第1実施例において、フロント姿勢演算部7aが姿勢演算手段を、領域設定装置13aが制限領域設定手段を、アーム用バルブ指令演算部7gが信号減速手段を、圧力センサ61a,61bが操作量検出手段を、掘削角演算部7cと圧力センサ61a,61bが移動方向判定手段を、掘削角演算部7cが掘削角度演算手段を、速度比率演算部7dが減速比率演算手段を、減速制御演算部7fが減速制御演算手段をそれぞれ構成している。
【0029】
また、上記第1実施例では、掘削開始時点のアーム1bの掘削角度θgが所定の掘削角度だけ変化するまでの間、速度指令値をアーム用バルブ指令演算部7gに出力してアーム速度を減速させる場合について説明したが、アーム1bが掘削開始時点の掘削角度θgから所定の時間経過するまでの間、速度指令値をアーム用バルブ指令演算部7gに出力してアーム速度を減速させても良く、あるいは、掘削開始後のアーム1bの掘削角度θgを逐次求め、その掘削角度θgが所定の角度(例えば90度)になるまでの間、速度指令値をアーム用バルブ指令演算部7gに出力してアーム速度を減速させても良い。
【0030】
図7は第2実施例に係る制御ユニットの制御機能を示すブロック図、図8は該制御ユニットで用いられる減速比率のテーブルを示す説明図である。
【0031】
この第2実施例が前述した第1実施例と相違する点は、掘削開始時点の掘削角度θgに基づいて速度比率を演算する代わりに、掘削開始時点のフロント装置1Aの任意部位における距離に基づいて速度比率を演算することにあり、それ以外は基本的に同様である。すなわち、距離演算部7qでは、例えばブーム1aの回動支点を原点とするX座標の距離として、掘削開始時点におけるフロント装置1Aの任意部位、例えばバケット1c先端位置の距離を求め、速度比率演算部7rでは、距離演算部7qで求められた距離(m)と油温度検出器62の検出信号とを入力し、図8のテーブルに従って速度比率を演算する。
【0032】
なお、上記第2実施例において、速度指令値をアーム用バルブ指令演算部7gに出力してアーム速度を減速させるのは、第1実施例と同様に、掘削開始時点のフロント装置1Aの任意部位における距離が所定距離だけ変化するまでの間、または所定の時間経過するまでの間、あるいは所定距離になるまでの間のいずれかを採用することができる。
【0033】
また、上記第1および第2実施例では、油温の変化を考慮して速度比率を算出する場合について説明したが、掘削精度は多少低下するが、掘削開始時点の掘削角度θgまたは距離(m)のみから速度比率を算出することも可能である。
【0034】
さらに、上記第1および第2実施例では、説明を容易にするためにブーム角α,アーム角β,バケット角γのみを掘削角度またはフロント装置1Aの任意部位における位置演算の対象としたが、オフセット角を検出するオフセット角度センサを追加し、このオフセット角を上記演算に用いても良い。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0036】
掘削開始時におけるアーム操作信号が大きい場合、境界に近づく方向へ動かされるアーム速度が減速比率に応じた速度に減速されるため、バケットがアームの慣性によって境界を越えて動作することを確実に防止でき、しかも、掘削を開始してから暫くすると、アームはフロント装置と境界との相対距離に応じた最適な速度で動くため、慣性による影響が少なくなったにも拘らず、アーム速度が不必要に減速されてしまうことを防止でき、時間当りの掘削率の低下や操作上の煩わしさを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される油圧ショベルの側面図である。
【図2】該油圧ショベルの平面図である。
【図3】該油圧ショベルに備えられる油圧駆動装置の回路図である。
【図4】第1実施例に係る制御ユニットの制御機能を示すブロック図である。
【図5】領域制限掘削制御における制限領域の設定方法を示す説明図である。
【図6】図3の制御ユニットで用いられる減速比率のテーブルを示す説明図である。
【図7】第2実施例に係る制御ユニットの制御機能を示すブロック図である。
【図8】図7の制御ユニットで用いられる減速比率のテーブルを示す説明図である。
【符号の説明】
1a ロアブーム
1b アーム
1c バケット
1A フロント装置
2 油圧ポンプ
3a ブームシリンダ
3b アームシリンダ
3c バケットシリンダ
6a ブーム角度センサ
6b アーム角度センサ
6c バケット角度センサ
7 制御ユニット
7a フロント姿勢演算部
7b 領域設定演算部
7c 掘削角演算部
7d 速度比率演算部
7e 基準速度記憶部
7f 速制御演算部
7g アーム用バルブ指令演算部
7q 距離演算部
7r 速度比率演算部
9a ブーム用操作レバー
9b アーム用操作レバー
9c バケット用操作レバー
10a ブーム用流量制御弁
10b アーム用流量制御弁
10c バケット用流量制御弁
11a,11b,12a,12b 電磁比例弁
13a 領域設定装置
13b 制御開始スイッチ
60,61a,61b,61c,61d 圧力センサ
62 油温検出器

Claims (5)

  1. 少なくともブームとアームおよびバケットを含む複数の可動部材によって構成された多関節型のフロント装置と、前記複数の可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の可動部材の動作を指示する複数の操作手段と、これら複数の操作手段の操作信号に応じて駆動され、前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁と、前記複数の可動部材の相対角度を検出する角度検出器と、この角度検出器の出力信号に基づいて前記フロント装置の任意部位における位置を演算する姿勢演算手段と、前記フロント装置の上下方向の動作範囲を制限するための境界を設定可能な制限領域設定手段と、前記操作手段の操作信号を減じる信号減速手段とを備え、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の位置情報に基づいて、該フロント装置が前記境界を越えて動作しないように制御する建設機械の領域制限掘削制御装置において、
    前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アームの前記境界に対する移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記アームと前記境界とのなす掘削角度を演算する掘削角度演算手段と、この掘削角度演算手段で求められた掘削開始時点の掘削角度に応じて減速比率を算出する減速比率演算手段と、前記減速比率に基づいてアーム速度を減速させる速度指令値を演算する減速制御演算手段とを備え、
    前記減速制御演算手段は、
    掘削を開始して前記アームが前記境界に対して近づく方向へ移動するとき、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値が前記速度指令値よりも大きい場合に、
    前記アームが掘削開始時点の掘削角度から所定の掘削角度に達するまでの間、前記速度指令値を前記信号減速手段に出力してアーム速度を減速させるようにし
    前記アームの掘削角度が前記所定の掘削角度に達すると、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値を制御値として出力するようにしたことを特徴とする建設機械の領域制限掘削制御装置。
  2. 少なくともブームとアームおよびバケットを含む複数の可動部材によって構成された多関節型のフロント装置と、前記複数の可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の可動部材の動作を指示する複数の操作手段と、これら複数の操作手段の操作信号に応じて駆動され、前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁と、前記複数の可動部材の相対角度を検出する角度検出器と、この角度検出器の出力信号に基づいて前記フロント装置の任意部位における位置を演算する姿勢演算手段と、前記フロント装置の上下方向の動作範囲を制限するための境界を設定可能な制限領域設定手段と、前記操作手段の操作信号を減じる信号減速手段とを備え、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の位置情報に基づいて、該フロント装置が前記境界を越えて動作しないように制御する建設機械の領域制限掘削制御装置において、
    前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アームの前記境界に対する移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記アームと前記境界とのなす掘削角度を演算する掘削角度演算手段と、この掘削角度演算手段で求められた掘削開始時点の掘削角度に応じて減速比率を算出する減速比率演算手段と、前記減速比率に基づいてアーム速度を減速させる速度指令値を演算する減速制御演算手段とを備え、
    前記減速制御演算手段は、
    掘削を開始して前記アームが前記境界に対して近づく方向へ移動するとき、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値が前記速度指令値よりも大きい場合に、
    掘削を開始してから所定の時間が経過するまでの間、前記速度指令値を前記信号減速手段に出力してアーム速度を減速させるようにし
    前記所定の時間が経過すると、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値を制御値として出力するようにしたことを特徴とする建設機械の領域制限掘削制御装置。
  3. 少なくともブームとアームおよびバケットを含む複数の可動部材によって構成された多関節型のフロント装置と、前記複数の可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の可動部材の動作を指示する複数の操作手段と、これら複数の操作手段の操作信号に応じて駆動され、前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁と、前記複数の可動部材の相対角度を検出する角度検出器と、この角度検出器の出力信号に基づいて前記フロント装置の任意部位における位置を演算する姿勢演算手段と、前記フロント装置の上下方向の動作範囲を制限するための境界を設定可能な制限領域設定手段と、前記操作手段の操作信号を減じる信号減速手段とを備え、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の位置情報に基づいて、該フロント装置が前記境界を越えて動作しないように制御する建設機械の領域制限掘削制御装置において、
    前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アームの前記境界に対する移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の掘削開始時点の位置情報に応じて減速比率を算出する減速比率演算手段と、前記減速比率に基づいてアーム速度を減速させる速度指令値を演算する減速制御演算手段とを備え、
    前記減速制御演算手段は、
    掘削を開始して前記アームが前記境界に対して近づく方向へ移動するとき、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値が前記速度指令値よりも大きい場合に、
    掘削開始時点における前記フロント装置の任意部位が所定の位置に達するまでの間、前記速度指令値を前記信号減速手段に出力してアーム速度を減速させるようにし
    前記フロント装置の任意部位が所定の位置に達すると、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値を制御値として出力するようにしたことを特徴とする建設機械の領域制限掘削制御装置。
  4. 少なくともブームとアームおよびバケットを含む複数の可動部材によって構成された多関節型のフロント装置と、前記複数の可動部材をそれぞれ駆動する複数の油圧アクチュエータと、前記複数の可動部材の動作を指示する複数の操作手段と、これら複数の操作手段の操作信号に応じて駆動され、前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流量を制御する複数の油圧制御弁と、前記複数の可動部材の相対角度を検出する角度検出器と、この角度検出器の出力信号に基づいて前記フロント装置の任意部位における位置を演算する姿勢演算手段と、前記フロント装置の上下方向の動作範囲を制限するための境界を設定可能な制限領域設定手段と、前記操作手段の操作信号を減じる信号減速手段とを備え、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の位置情報に基づいて、該フロント装置が前記境界を越えて動作しないように制御する建設機械の領域制限掘削制御装置において、
    前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、前記アームの前記境界に対する移動方向を判定する移動方向判定手段と、前記姿勢演算手段で求められた前記フロント装置の掘削開始時点の位置情報に応じて減速比率を算出する減速比率演算手段と、前記減速比率に基づいてアーム速度を減速させる速度指令値を演算する減速制御演算手段とを備え、
    前記減速制御演算手段は、
    掘削を開始して前記アームが前記境界に対して近づく方向へ移動するとき、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値が前記速度指令値よりも大きい場合に、
    掘削を開始してから所定の時間が経過するまでの間、前記速度指令値を前記信号減速手段に出力してアーム速度を減速させるようにし
    前記所定の時間が経過すると、前記操作手段からの操作信号によるアーム速度の推測値を制御値として出力するようにしたことを特徴とする建設機械の領域制限掘削制御装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の発明において、前記減速比率を圧油の油温に応じて変更可能にしたことを特徴とする建設機械の領域制限掘削制御装置。
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