JP3310783B2 - 作業機の干渉防止装置 - Google Patents

作業機の干渉防止装置

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JP3310783B2 JP16961294A JP16961294A JP3310783B2 JP 3310783 B2 JP3310783 B2 JP 3310783B2 JP 16961294 A JP16961294 A JP 16961294A JP 16961294 A JP16961294 A JP 16961294A JP 3310783 B2 JP3310783 B2 JP 3310783B2
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    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/20Drives; Control devices
    • E02F9/2025Particular purposes of control systems not otherwise provided for
    • E02F9/2033Limiting the movement of frames or implements, e.g. to avoid collision between implements and the cabin

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業機が運転室に近づ
いたときに、作業機の動作を自動停止させて両者の衝突
を回避する作業機の干渉防止装置に係り、特に、運転室
が本体に対して移動可能になっている深穴掘削用油圧シ
ョベル等の建設機械に用いて好適な作業機の干渉防止装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベルでは、走行体と該走行体に
旋回可能に設けられた旋回体とで本体を構成すると共
に、前記旋回体のフロント部分に回転可能に連結された
ブームと、該ブームに順次連結されたアームおよびバケ
ットとで作業機を構成し、この作業機の屈折作業運動を
操作することにより、掘削や積み込み等の種々の作業を
行うようになっている。このような作業を行う際に、作
業機の作業姿勢によっては、バケットの一部が旋回体に
設けられた運転室と接触して運転室を破損したり、場合
によってはオペレータに災害を及ぼすこともある。そこ
で、従来より、特開平3−217523号公報に開示さ
れているように、油圧ショベルに作業機の干渉防止装置
を設け、この干渉防止装置によって作業機と運転室との
衝突を回避するようにしたものが提案されている。
【0003】上記公報に記載された作業機の干渉防止装
置は、予め運転室の前方に侵入禁止領域とこれに隣接す
る減速領域とを設定し、作業機の一部が減速領域に侵入
すると、該作業機を駆動するアクチュエータの動作速度
を落とし、作業機の一部が侵入禁止領域に到達すると、
前記アクチュエータの動作を自動停止するように構成さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来の作業機の干渉防止装置では、旋回体に固定された運
転室を基準として侵入禁止領域が設定されるため、深穴
掘削用油圧ショベルのように、運転室が旋回体上で移動
可能になっている建設機械に適用した場合、運転室の位
置を移動する前に設定された侵入禁止領域が、運転室の
移動後に本来制限したい領域からずれるという不具合を
生じる。例えば、運転室の前方に所定幅の侵入禁止領域
が設定され、作業中に運転室が前方に移動した場合、既
に設定された侵入禁止領域の幅が狭くなり、運転室の移
動量が大きい場合には侵入禁止領域がゼロとなるため、
そのまま作業を続行すると作業機が運転室に接触する虞
れを生じる。これとは逆に、作業中に運転室が後方に移
動した場合、既に設定された侵入禁止領域が運転室から
遠ざかり、侵入禁止領域の幅が必要以上に広くなるた
め、作業機が侵入禁止領域をかすめて自動停止する頻度
が高くなり、作業効率が低下するという問題があった。
なお、このような問題は、運転室が旋回体上を前後方向
に移動可能になっている場合に限らず、上下方向に移動
可能になっている場合にも生じる。
【0005】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、運転室が移動した場
合には自動的に侵入禁止領域を補正し、作業機と運転室
との接触事故を確実に防止できる作業機の干渉防止装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、移動可能な運転室を有する本体と、この
本体に回転可能に連結された複数の関節形可動部からな
る作業機と、この作業機の位置を検出する位置検出手段
とを備え、前記作業機が前記運転室の周囲に設定された
侵入禁止領域に到達したとき、該作業機が前記運転室と
干渉する方向への動作を禁止するようにした作業機の干
渉防止装置において、前記運転室の前記本体に対する移
動量を検出する検出装置を備え、この検出装置の検出結
果に基づいて前記干渉防止領域を補正することを特徴と
している。
【0007】
【作用】作業機の各関節角は位置検出手段である角度セ
ンサ等により検出され、その検出信号から作業機の所定
箇所に設定されたモニタポイントの座標が演算される。
作業機の操作時に、モニタポイントの現在座標が演算さ
れ、そのモニタポイントが予め運転室の周囲に設定され
た侵入禁止領域に到達すると、作業機を駆動するアクチ
ュエータの動作が自動停止され、作業機と運転室との間
で作業範囲の制限制御が行われる。
【0008】また、このように作業範囲を制限制御しな
がら作業を行っている際に、運転室を本体に対して前後
または上下方向に移動する操作が行われると、該運転室
の移動量が検出装置によって検出され、その移動量はマ
イクロコンピュータに入力される。マイクロコンピュー
タでは、既に設定された侵入禁止領域を検出装置によっ
て検出された移動量に対して補正し、補正後の侵入禁止
領域を新たな侵入禁止領域として作業範囲の制限制御が
行われる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明の第1実施例に係る油圧ショベルの側
面図、図2は該油圧ショベルの各部の寸法を示す説明図
であり、これらの同図において、1は下部走行体、2は
移動可能な運転室2aを有する上部旋回体で、これら下
部走行体1と上部旋回体2とで本体を構成している。3
は上部旋回体2に回動可能に連結されたブーム、4はブ
ーム3に回動可能に連結されたアーム、5はアーム4に
回動可能に連結されたバケットであり、これらブーム3
とアーム4およびバケット5とからなる複数の関節形可
動部で作業機6を構成している。7はブーム3を駆動す
るブームシリンダ、8はアーム4を駆動するアームシリ
ンダ、9はバケット5を駆動するバケットシリンダであ
り、これら各シリンダ7〜9は運転室2a内に設けた操
作レバー10によって動作される。11はブーム3と上
部旋回体2とのピン結合部、12はブーム3とアーム4
とのピン結合部、13はアーム4とバケット5とのピン
結合部である。14はブーム3のピン結合部11に取り
付けられたブーム角センサであり、上部旋回体2とブー
ム3との相対角度、すなわちブーム角を検出する。15
はアーム4のピン結合部12に取り付けられたアーム角
センサであり、ブーム3とアーム4との相対角度、すな
わちアーム角を検出する。32は運転室2aを上部旋回
体2に対して前後方向に移動させるスライドシリンダで
あり、このスライドシリンダ32は運転室2a内に設け
た操作レバー33によって動作される。
【0010】図3は図1の油圧ショベルに備えられる作
業機の干渉防止装置を示す回路図であり、前述したブー
ムシリンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ
9、スライドシリンダ32、ブーム角センサ14および
アーム角センサ15については同一符号を付してある。
同図において、16,17は前記操作レバー10の一例
として用いられる電気レバー、18はコントローラ、1
9は旋回モータ、20,21,22,23,34は方向
切換弁、24は原動機、25は油圧ポンプ、26はパイ
ロット油圧ポンプ、27は比例減圧弁ユニット、28,
29は比例減圧弁ユニット27を構成する比例減圧弁、
30はマイクロコンピュータ、31は範囲制限スイッ
チ、35は前記スライドシリンダ32のストローク(ス
ライド)量を検出するストロークセンサ、36は前記操
作レバー33の一例として用いられる電気レバーであ
る。
【0011】前記電気レバー16の操作方向のうち、矢
印V1,V2はバケットシリンダ9に、矢印B1,B2はブ
ームシリンダ7にそれぞれ対応し、また電気レバー17
の操作方向のうち、矢印A1,A2はアームシリンダ8
に、矢印S1,S2は旋回モータ19にそれぞれ対応し、
さらに電気レバー36の操作方向のうち、矢印T1,T2
はスライドシリンダ32に対応する。また、i1,i2
それぞれB1,B2に対応する信号、r1,r2は信号
1,i2とマイクロコンピュータ30からの信号yに基
づいて決定される比例減圧弁駆動信号であり、比例減圧
弁28,29は信号r1,r2の大きさに基づいた出力圧
力をブーム用方向切換弁20のパイロット受け部に出力
する。他の方向切換弁21〜23,34も同様であり、
これら方向切換弁21〜23,34もコントローラ18
から比例減圧弁ユニット27に出力される比例減圧弁駆
動信号の大きさに基づいて駆動される。また、方向切換
弁20〜23,34は油圧ポンプ25から各アクチュエ
ータに供給される圧油の流れを制御し、例えば前述の如
く、信号r1,r2に基づく比例減圧弁ユニット27から
の出力圧力によって方向切換弁20が駆動されるとブー
ムシリンダ7が短縮または伸長し、同様に、比例減圧弁
ユニット27からの出力圧力によって方向切換弁23が
駆動されると上部旋回体2が旋回する。
【0012】ブーム角αBとアーム角αAはブーム角セン
サ14とアーム角センサ15からそれぞれ検出され、マ
イクロコンピュータ30はこれらブーム角αBとアーム
角αAを変数としてモニタポイントMの現在の座標を演
算する。本実施例の場合、モニタポイントMはアーム4
とバケット5とのピン結合部13に設定されている(図
1参照)。一方、スライドシリンダ32のスライド量L
Sはストロークセンサ35によって検出され、マイクロ
コンピュータ30はこのスライド量LSを変数として予
め設定された侵入禁止領域を補正し、これを新たな侵入
禁止領域として設定する。また、マイクロコンピュータ
30は、最新の侵入禁止領域とモニタポイントMの現在
座標との距離に応じて後述する減速の度合いKを演算す
る演算手段を内蔵しており、その演算結果Kの値は信号
yとしてコントローラ18に出力される。コントローラ
18は、前記減速の度合いKを現在のレバー出力信号に
乗じて、作業機6の動作速度を減速処理する減速手段
と、モニタポイントMが侵入禁止領域に到達したとき、
K=0を現在のレバー出力信号に乗じて、作業機6の動
作を停止処理する停止手段とを内蔵している。
【0013】図4は運転室2aとその周囲に予め設定さ
れる侵入禁止領域との関係を示す説明図であり、図中の
運転室2aは図1の実線で示す最も右位置、すなわち、
スライドシリンダ32を最縮にした状態にあり、この状
態で運転室2aの前方に侵入禁止領域と減速領域および
非制限領域が手前側から順に設定される。これら各領域
のうち、運転室2aから最も遠い非制限領域は作業機6
の動作制限を行わない領域、その手前の減速領域は作業
機6の動作速度を減速する領域、運転室2aから最も近
い侵入禁止領域は作業機6の動作速度をゼロにする領域
である。
【0014】図4において、運転室2aの前面形状を表
す直線はZ0,Z0´、侵入禁止領域と減速領域との境界
線はZ1,Z1´、減速領域と非制限領域との境界線はZ
2,Z2´であり、侵入禁止領域と減速領域の下限はZ=
0の直線とする。ここで、Z0,Z0´を表す直線の式は
運転室2aの形状によって決まり、それぞれ、 Z0 :Z=k0X+b00´:Z=k0´X+b0´ (k0,b0は定数) のように表すものとする。また、Z1,Z1´はZ0,Z0
´との距離L0,L0´がいずれもバケット5の長さLV
以上であることを満たす直線であり、かつ、Z1とZ0
およびZ1´とZ0´間のX軸方向の距離がL1の直線で
あるとすると、Z1,Z1´は、 Z1 :Z=k0X+b0−k01…………………………(1) Z1´:Z=k0´X+b0´−k0´L1…………………(2) となる。さらに、Z2,Z2´はZ1,Z1´を減速距離L
2だけX軸方向にシフトした直線であり、 Z2 :Z=k0X+b0−k0(L1+L2)………………(3) Z2´:Z=k0´X+b0´−k0´(L1+L2)………(4) となる。なお、この減速距離L2を決める方法として
は、例えばアームのクラウド動作をフルスピードで行っ
ている時に、アームを急停止させる信号を発し、この信
号が発せられてから実際にアームが停止する間にバケッ
トが移動するオーバーラン量を考慮し、このオーバーラ
ン量以上の値に減速距離L2を設定する方法が挙げられ
る。
【0015】このように、予め侵入禁止領域を設定する
ということは、スライドシリンダ32を最縮にした状態
(LS=0)で上記(1),(2)式のZ1,Z1´を設
定することに他ならず、これら(1),(2)式とL2
の値から上記(3),(4)式のZ2,Z2´が決定され
るため、侵入禁止領域を設定すると減速領域も設定され
ることになる。また、これら(1)〜(4)式で決定さ
れるZ1,Z1´とZ2,Z2´はLS=0での値であるた
め、スライドシリンダ32が伸長し、運転室2aが図1
の破線で示す前方に移動した場合、その移動量に応じて
1,Z1´とZ2,Z2´は、 Z1 :Z=k0X+b0−k0(L1+LS)……………………(5) Z1´:Z=k0´X+b0´−k0´(L1+LS)……………(6) Z2 :Z=k0X+b0−k0(L1+L2+LS)………………(7) Z2´:Z=k0´X+b0´−k0´(L1+L2+LS)………(8) となる。すなわち、侵入禁止領域を補正するということ
は、減速領域の補正も含めて、スライドシリンダ32の
スライド量LSからZ1,Z1´とZ2,Z2´をこれら
(5)〜(8)式に従って演算し直すことに他ならな
い。
【0016】次に、本実施例の動作を主に図5のフロー
チャートに従って説明する。まず、オペレータが範囲制
限スイッチ31をONし(S−1)、作業機6と運転室
2aとの間で作業範囲の制限制御を開始すると、コント
ローラ18はアクチュエータの減速の度合いKを1に初
期設定する(S−2)。また、ストロークセンサ35か
ら検出されるスライドシリンダ32のスライド量(スト
ローク量)LSは常にマイクロコンピュータ30に入力
され(S−3)、マイクロコンピュータ30は、このス
ライド量LSに基づいて予め設定された侵入禁止領域の
補正を行う(S−4)。前述の如く、かかる侵入禁止領
域の補正とは、スライドシリンダ32が最縮の状態(L
S=0)で決定されたZ1,Z1´とZ2,Z2´を、上記
(5)〜(8)式に従って演算し直すことである。
【0017】オペレータが操作レバー10(電気レバー
16,17)を操作すると、前述の如く、その操作量に
応じて各シリンダ7〜9や旋回モータ19等のアクチュ
エータが動作し、油圧ショベルは掘削等の作業を行う。
かかる作業中に、ブーム角センサ14とアーム角センサ
15から検出されるブーム角αBとアーム角αAは常にマ
イクロコンピュータ30に入力され(S−5)、マイク
ロコンピュータ30はこれらのブーム角αBとアーム角
αAを変数としてモニタポイントMの現在の座標を演算
する。モニタポイントMの現在の座標(XM、ZM)は、 XM=LA・cos(αBA)+LB・cosαB+S0………(9) ZM=−LA・sin(αBA)−LB・sinαB+T0……(10) として求められる(式中の各定数は図2に示されてお
り、また、ブーム角はブーム下げ方向をプラス、アーム
角はクラウド方向をプラスとする)。
【0018】作業中にモニタポイントMの座標は刻々変
化するが、マイクロコンピュータ30は、上記(9),
(10)式で演算されたモニタポイントMの現在座標が
上記(5)〜(8)式で演算された各領域(侵入禁止領
域と減速領域および非制限領域)のいずれの領域にある
かを判断し、その判断結果を基に、 K=[XM−〔ZM−{b0−k0(L1+LS)}〕/k0]/L2…………(11) K=[XM−〔ZM−{b0´−k0´(L1+LS)}〕/k0´]/L2……(12) ただし、K>1ならばK=1 K<0ならばK=0 で表される式のいずれかに従って減速の度合いKを演算
し(S−6)、その演算結果をコントローラ18に信号
yとして出力する。すなわち、各領域に対するモニタポ
イントMは、直線Z1と直線Z1´の交点の座標を
(X00,Z00)とすると、この座標(X00,Z00)を含
む水平面を境にして、その上方では直線Z1と直線Z2
依存し、その上方では直線Z1´と直線Z2´に依存する
ため、ZM≧Z00の場合は上記(11)式に従って減速
の度合いKを演算し、0≦ZM<Z00の場合は上記(1
2)式に従って減速の度合いKを演算する。また、ZM
<0の場合は全てが非制限領域であるため、この場合は
減速の度合いKをK=1とする。
【0019】このように、マイクロコンピュータ30か
らコントローラ18に減速の度合いKが出力されると、
コントローラ18はKを現在のレバー出力信号に乗じ
(S−7)、この値に応じた比例減圧弁駆動信号を比例
減圧弁ユニット27に出力して比例減圧系を駆動する
(S−8)。その結果、各方向切換弁20〜23は比例
減圧弁駆動信号の大きさに応じて駆動され、アクチュエ
ータが駆動される(S−9)。
【0020】例えば、電気レバー17を操作してアーム
4を単独でクラウド動作した場合を想定すると、モニタ
ポイントMの現在座標(XM、ZM)が座標(X00
00)より上方の非制限領域にある場合は上記(11)
式に従って、下方の非制限領域にある場合は上記(1
2)式に従って減速の度合いKが演算され、これらの場
合はいずれもK>1となるが、K>1=1の条件からK
=1がコントローラ18に出力され、アームシリンダ8
は電気レバー17の操作量に対じた動作速度で駆動され
る。この状態からアーム4のクラウド動作が続行され、
モニタポイントMの現在座標が境界線Z2,Z2´を越え
て減速領域に侵入すると、同様に上記(11)または
(12)式に従って減速の度合いKが演算され、これら
の場合は0≦K≦1がコントローラ18に出力される。
コントローラ18はこのKをアクチュエータであるアー
ムシリンダ8の現在の動作指令信号に乗じ、この値に応
じて比例減圧弁駆動信号を比例減圧弁ユニット27の比
例減圧弁28に出力するため、比例減圧弁28は比例減
圧弁駆動信号の大きさに基づいた出力圧力をアーム用方
向切換弁21の右側のパイロット受け部に出力し、該ア
ームシリンダ8の動作速度は電気レバー17の操作量に
対じた動作速度に比べて減じられ、アーム4のクラウド
速度は遅くなる。さらにアーム4のクラウド動作が続行
され、モニタポイントMの現在座標が境界線Z1,Z1´
を越えて侵入禁止領域に侵入すると、同様に上記(1
1)または(12)式に従って減速の度合いKが演算さ
れ、これらの場合はK<0となるが、K<0=0の条件
からK=0がコントローラ18に出力される。コントロ
ーラ18はこのK=0をアームシリンダ8の現在の動作
指令信号に乗じて比例減圧弁駆動信号を最小値とし、方
向切換弁21を中立位置にする。これにより、アクチュ
エータであるアームシリンダ8の動作速度は0となり、
アーム4は自動停止する。
【0021】以上のS−1〜S−9の手順により、作業
機6と運転室2aとの間で作業範囲の制限制御が行わ
れ、次いでS−10で範囲制限スイッチ31がOFFに
なったか否かが判断され、OFFであると判断された場
合はそこで作業範囲の制限制御を終了する(S−1
1)。また、S−10で範囲制限スイッチ31がOFF
でないと判断された場合は、S−3に戻って前述した動
作を繰返し、その間に運転室2aが前後方向へ移動した
場合は、その移動量に応じて現在の侵入禁止領域を補正
し、補正後の侵入禁止領域を新たな侵入禁止領域として
作業範囲の制限制御が行われる。
【0022】このように、上記第1実施例にあっては、
作業機6の操作時に、マイクロコンピュータ30に内蔵
された座標演算手段を用いて、作業機6の適宜位置に設
定されたモニタポイントMの現在の座標を演算し、この
モニタポイントMの現在座標とスライドシリンダ32の
スライド量LSに対して補正された侵入禁止領域との距
離に応じて、作業機6を駆動するアクチュエータの動作
を減速または停止処理するため、深穴掘削作業中に操作
レバー33(電気レバー36)が操作されて運転室2a
が前後方向へ移動したとしても、運転室2aとその周囲
に予め設定された侵入禁止領域との相対位置は変化せ
ず、作業効率を低下させることなく作業機と運転室との
接触事故を確実に防止できる。
【0023】図6は本発明の第2実施例に係る油圧ショ
ベルの側面図、図7は図6の油圧ショベルに備えられる
作業機の干渉防止装置の回路図、図8は図7の干渉防止
装置の処理内容を示すフローチャートであり、図1〜図
5に対応する部分には同一符号を付すことによって重複
する説明は省略する。図6において、37は運転室2a
を上部旋回体2に対して上下方向に移動させるリフトシ
リンダであり、このリフトシリンダ37は運転室2a内
に設けた操作レバー38によって動作される。また、図
7において、39は前記リフトシリンダ37に供給され
る圧油の流れを制御する方向切換弁、40はリフトシリ
ンダ37のストローク(リフト)量を検出するリフトセ
ンサ、41は前記操作レバー38の一例として用いられ
る電気レバーであり、この電気レバー41の操作方向の
うち矢印U1,U2はリフトシリンダ37に対応する。
【0024】次に、このように構成された第2実施例の
動作を図8に従って説明する。この第2実施例の動作が
前述した第1実施例と相違する点は、図5のS−3での
スライドシリンダのストロークを検出する動作を、図8
ではリフトシリンダのストロークを検出する動作に変え
ただけであり、全体の手順は基本的に同じであるため、
重複する説明は省略する。ただし、侵入禁止領域の補正
の仕方が第1実施例と異なるため、以下、侵入禁止領域
の補正の仕方を説明する。
【0025】リフトシリンダ37のリフト量をLLとす
ると、リフトシリンダ37を最縮(LL=0)にした場
合の側面図は図4と同様であり、この時のZ1,Z1´と
2,Z2´を決定する式は上記(1)〜(4)式と同じ
である。ここで、リフトシリンダ37が伸長して、運転
室2aが図6の破線で示す上方に移動すると、その移動
量に応じてZ1,Z1´とZ2,Z2´は、 Z1 :Z=k0X+b0+LL……………………(13) Z1´:Z=k0´X+b0´+LL………………(14) Z2 :Z=k0X+b0+LL……………………(15) Z2´:Z=k0´X+b0´+LL………………(16) となる。なお、侵入禁止領域と減速領域の下限はZ=L
Lとする。
【0026】モニタポイントMの現在の座標を(XM
M)とすると、マイクロコンピュータ30で演算され
る減速の度合いKは、 ZM≧Z00の場合 K=〔XM−{ZM−(b0+LL)}/k0〕/L2…………(17) LL≦ZM<Z00の場合 K=〔XM−{ZM−(b0´+LL)}/k0´〕/L2……(18) ZM<LLの場合 K=1………………………………………………………(19) ただし、K>1ならばK=1 K<0ならばK=0 の条件で求められる。
【0027】このように、上記第2実施例にあっては、
作業機6の操作時に、マイクロコンピュータ30に内蔵
された座標演算手段を用いてモニタポイントMの現在の
座標を演算し、このモニタポイントMの現在座標とリフ
トシリンダ37のリフト量LLに対して補正された侵入
禁止領域との距離に応じて、作業機6を駆動するアクチ
ュエータの動作を減速または停止処理するため、作業中
に操作レバー38(電気レバー41)が操作されて運転
室2aが上下方向へ移動したとしても、運転室2aとそ
の周囲に予め設定された侵入禁止領域との相対位置は変
化せず、作業効率を低下させることなく作業機と運転室
との接触事故を確実に防止できる。
【0028】なお、本発明による作業機の干渉防止装置
は上記各実施例に限定されず、種々の変形例が可能であ
る。例えば、上記各実施例では、操作レバーとして電気
レバーを用いた場合について説明したが、その代りに油
圧パイロットレバーを用いることも可能であり、さら
に、作業機の各関節角を検出する手段として、上記各実
施例で挙げた角度センサの代わりにシリンダのストロー
クセンサ等を用いることも可能である。
【0029】また、上記各実施例では、比例減圧弁ユニ
ットからのパイロット圧によって各方向切換弁を切換え
動作する場合について説明したが、アクチュエータの動
作速度を減じる手段として、油圧ポンプと方向切換弁と
を接続する管路に可変形流量調整弁を付設し、この可変
形流量調整弁をコントローラからの駆動信号で動作させ
ることにより、方向切換弁への圧油量を制御するように
しても良い。あるいは、油圧ポンプとアクチュエータを
接続する管路に、圧油の流れ方向を決定する電磁切換弁
と圧油の流量を決定する可変形流量調整弁とを設け、コ
ントローラからの別々の駆動信号に基づいて、これら電
磁切換弁をON−OFF的に切換えると共に可変形流量
調整弁を可変的に動作させることにより、アクチュエー
タに供給される圧油の流れと量を制御するようにしても
良い。
【0030】さらに、上記各実施例では、モニタポイン
トをアームとバケットとのピン結合部に設定した場合に
ついて説明したが、モニタポイントの位置や数はこれに
限定されず、作業機の形状や侵入禁止領域の設定位置等
に応じて適宜増減することも可能である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
作業中に運転室が本体に対して移動すると、その移動量
に応じて侵入禁止領域も自動的に補正されるため、移動
後の運転室の周囲に常に適正な侵入禁止領域が設定さ
れ、作業機と運転室との接触事故を確実に回避すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る油圧ショベルの側面
図である。
【図2】図1の油圧ショベルの各部の寸法を示す説明図
である。
【図3】図1の油圧ショベルに備えられる作業機の干渉
防止装置を示す回路図である。
【図4】運転室と侵入禁止領域との関係を示す説明図で
ある。
【図5】図3の作業機の干渉防止装置の処理内容を示す
フローチャートである。
【図6】本発明の第2実施例に係る油圧ショベルの側面
図である。
【図7】図6の油圧ショベルに備えられる作業機の干渉
防止装置の回路図である。
【図8】図7の干渉防止装置の処理内容を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 2a 運転室 3 ブーム 4 アーム 5 バケット 6 作業機 7 ブームシリンダ 8 アームシリンダ 9 バケットシリンダ 10,33,38 操作レバー 14 ブーム角センサ 15 アーム角センサ 16,17,36,41 電気レバー 18 コントローラ 19 旋回モータ 20,21,22,23,34,39 方向切換弁 27 比例減圧弁ユニット 28,29 比例減圧弁 30 マイクロコンピュータ 31 範囲制限スイッチ 32 スライドシリンダ 35,40 ストロークセンサ(検出装置) 37 リフトシリンダ M モニタポイント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02F 3/43 E02F 9/24 E02F 9/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動可能な運転室を有する本体と、この
    本体に回転可能に連結された複数の関節形可動部からな
    る作業機と、この作業機の位置を検出する位置検出手段
    とを備え、前記作業機が前記運転室の周囲に設定された
    侵入禁止領域に到達したとき、該作業機が前記運転室と
    干渉する方向への動作を禁止するようにした作業機の干
    渉防止装置において、 前記運転室の前記本体に対する移動量を検出する検出装
    置を備え、この検出装置の検出結果に基づいて前記干渉
    防止領域を補正することを特徴とする作業機の干渉防止
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、前記運転室を
    前記本体に対して前後方向に移動するスライドシリンダ
    を備え、前記検出装置がこのスライドシリンダのスライ
    ド量を検出するストロークセンサであることを特徴とす
    る作業機の干渉防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の記載において、前記運転室を
    前記本体に対して上下方向に移動するリフトシリンダを
    備え、前記検出装置がこのリフトシリンダのリフト量を
    検出するストロークセンサであることを特徴とする作業
    機の干渉防止装置。
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