JPH07207712A - 建設機械の作業範囲制限装置 - Google Patents

建設機械の作業範囲制限装置

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Publication number
JPH07207712A
JPH07207712A JP6730794A JP6730794A JPH07207712A JP H07207712 A JPH07207712 A JP H07207712A JP 6730794 A JP6730794 A JP 6730794A JP 6730794 A JP6730794 A JP 6730794A JP H07207712 A JPH07207712 A JP H07207712A
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JP
Japan
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front member
monitor
monitor point
prohibited area
boom
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Application number
JP6730794A
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English (en)
Inventor
Kazuo Fujishima
一雄 藤島
Yasuo Tanaka
康雄 田中
Yukio Sakamoto
幸男 坂本
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロント部材を駆動するアクチュエータの動
作速度を極力落とさずに、フロント部材と障害物との接
触事故を確実に防止できる建設機械の作業範囲制限装置
を提供する。 【構成】 フロント部材6を構成するブーム3とアーム
4およびバケット5にそれぞれモニタポイントM1〜M
4を設定し、フロント部材6の操作時に、各モニタポイ
ントM1〜M4毎に現在の座標と所定時間t0後の座標
とを演算し、いずれかのモニタポイントM1〜M4が所
定時間t0後に予め設定された上方の侵入禁止領域に到
達すると予測判断された場合、そのモニタポイントの現
在座標から侵入禁止領域までの距離に応じて減速の度合
いKを求め、このKの値を現在のアクチュエータの動作
速度に乗じて該アクチュエータを減速する。また、モニ
タポイントM1〜M4の1つが侵入禁止領域に到達する
と、K=0を現在のアクチュエータの動作速度に乗じて
アクチュエータを停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧ショベル等の建設
機械に備えられるフロント部材の作業範囲制限装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械の作業現場に
おいては、上方に電線や看板等の障害物が存在したり、
地中にガス管や水道管等の障害物が存在することがあ
り、このような作業現場で作業を続行すると、作業中に
フロント部材がこれらの障害物を破損したり、場合によ
ってはオペレータに災害が及ぶこともある。そこで、従
来より、特開平3−208923号公報や特開平4−1
36324号公報に開示されているように、油圧ショベ
ルにフロント部材の作業範囲を制限する作業範囲制限装
置を設け、この作業範囲制限装置によって、上下方向や
前方等に存在する障害物とフロント部材との衝突を回避
するようにしたものが提案されている。
【0003】これらの公報に記載された作業範囲制限装
置は、予め所定位置に侵入禁止領域を設定し、フロント
部材の一部が前記侵入禁止領域の手前側の減速領域に侵
入すると、該フロント部材を駆動するアクチュエータの
動作速度を落とし、フロント部材の最も高い位置にある
部分が前記侵入禁止領域に到達すると、前記アクチュエ
ータの動作を停止するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述した従
来の作業範囲制限装置では、侵入禁止領域の手前側の空
間に一定の幅で減速領域が設定されるため、この減速領
域はフロント部材の慣性力が最大の時にも確実に減速で
きる値、つまり、最悪のケースを基準とした十分に大き
な値に設定する必要がある。このため、フロント部材を
小旋回姿勢にした場合のように、ブームの上げとアーム
のクラウドを最大にしてブームピン回りの慣性モーメン
トが小さい場合も、慣性力が最大の時と同じ高さでフロ
ント部材の減速が始まってしまい、本来は減速をする必
要がない姿勢での減速の頻度が高くなり、アクチュエー
タの動作速度が変わることを好まないオペレータにとっ
ては操作しにくいものであった。
【0005】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、フロント部材を駆動
するアクチュエータの動作速度を極力落とさずに、上方
や下方等に存在する障害物に対する接触事故を確実に防
止できる建設機械の作業範囲制限装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した本発明の目的
は、建設機械の作業機本体と、この作業機本体に回転可
能に連結された複数の関節形可動部からなるフロント部
材と、このフロント部材の位置を検出する位置検出手段
とを備え、前記フロント部材がその動作範囲に設定され
た侵入禁止領域に到達したとき、該フロント部材の動作
を停止させる建設機械の作業範囲制限装置において、前
記フロント部材の所定箇所にモニタポイントを設定し、
前記フロント部材の動作時に、前記モニタポイントの現
在座標と所定時間後の座標を演算する座標演算手段と、
前記モニタポイントが所定時間後に前記侵入禁止領域に
到達するか否かを判断する判定手段と、前記モニタポイ
ントが所定時間後に前記侵入禁止領域に到達すると判断
された場合、そのモニタポイントの現在座標と前記侵入
禁止領域との距離に応じて前記フロント部材の動作速度
を減速処理する減速手段と、前記モニタポイントが前記
侵入禁止領域に到達したとき、前記フロント部材の動作
を停止処理する停止手段とを備えることによって達成さ
れる。
【0007】また、上記した本発明の目的は、前記モニ
タポイントを前記フロント部材の所定箇所に複数設定
し、前記フロント部材の動作時に、各モニタポイント毎
の現在座標と所定時間後の座標を演算する座標演算手段
と、前記モニタポイントが所定時間後に前記侵入禁止領
域に到達するか否かを判断する判定手段と、いずれかの
モニタポイントが所定時間後に前記侵入禁止領域に到達
すると判断された場合、そのモニタポイントの現在座標
と前記侵入禁止領域との距離に応じて前記フロント部材
の動作速度を減速処理する減速手段と、各モニタポイン
トのいずれか1つが前記侵入禁止領域に到達したとき、
前記フロント部材の動作を停止処理する停止手段とを備
えることによって達成される。
【0008】
【作用】フロント部材の各関節角は位置検出手段である
角度センサ等により検出され、その検出信号からフロン
ト部材の所定箇所に設定された1または複数のモニタポ
イントの座標が演算される。フロント部材の操作時に、
モニタポイントの現在の座標が演算されると共に、位置
検出手段からの検出信号と操作レバーからのレバー信号
とに基づいて、所定時間後におけるモニタポイントの座
標が演算され、所定時間後にモニタポイントが予め設定
された侵入禁止領域に到達すると判断された場合、その
モニタポイントの現在位置から侵入禁止領域までの距離
に応じて減速指令信号が生成され、この減速指令信号に
従ってアクチュエータの動作速度が減速される。モニタ
ポイントが複数設定された場合は、各モニタポイント毎
に減速指令信号が生成され、この減速指令信号が複数あ
る場合は、最も減速の割合が大きい信号を減速指令信号
として、アクチュエータの動作速度が減速される。ま
た、モニタポイントの少なくとも1つが侵入禁止領域に
到達した場合、停止指令信号が生成され、この信号に従
ってアクチュエータの動作は停止される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明の第1実施例に係る油圧ショベルの側
面図であり、同図において、1は下部走行体、2は運転
室2aを有する上部旋回体で、これら下部走行体1と上
部旋回体2とで作業機本体を構成している。3は上部旋
回体2に回動可能に連結されたブーム、4はブーム3に
回動可能に連結されたアーム、5はアーム4に回動可能
に連結されたバケットであり、これらブーム3とアーム
4およびバケット5とからなる複数の関節形可動部でフ
ロント部材6を構成している。7はブーム3を駆動する
ブームシリンダ、8はアーム4を駆動するアームシリン
ダ、9はバケット5を駆動するバケットシリンダであ
り、これら各シリンダ7〜9は運転室2a内に設けた操
作レバー10によって動作される。11はブーム3と上
部旋回体2とのピン結合部、12はブーム3とアーム4
とのピン結合部、13はアーム4とバケット5とのピン
結合部である。14はブーム3のピン結合部11に取り
付けられたブーム角センサであり、上部旋回体2とブー
ム3との相対角度、すなわちブーム角を検出する。15
はアーム4のピン結合部12に取り付けられたアーム角
センサであり、ブーム3とアーム4との相対角度、すな
わちアーム角を検出する。また、M1はブーム3の上面
に設定されたモニタポイント、M2とM3はアーム4後
端の2箇所に設定されたモニタポイント、M4はバケッ
ト5の刃先円のうち最も高い位置に設定されたモニタポ
イントであり、各モニタポイントM1〜M4はフロント
部材6のあらゆる姿勢において最も高くなる可能性があ
る位置にそれぞれ設定されている。なお、図2に各モニ
タポイントM1〜M4を含む各部の寸法を表してある。
【0010】図3は図1の油圧ショベルに備えられる作
業範囲制限装置を示す回路図であり、前述したブームシ
リンダ7、アームシリンダ8、バケットシリンダ9、ブ
ーム角センサ14およびアーム角センサ15については
同一符号を付してある。同図において、16,17は前
記操作レバー10の一例として用いられる電気レバー、
18はコントローラ、19は旋回モータ、20〜23は
方向切換弁、24は原動機、25は油圧ポンプ、26は
パイロット油圧ポンプ、27は比例減圧弁ユニット、2
8,29は比例減圧弁ユニット27を構成する比例減圧
弁、30は侵入禁止領域を設定する設定器、31はマイ
クロコンピュータ、32は位置制限スイッチである。電
気レバー16の操作方向のうち、矢印V1,V2はバケッ
トシリンダ9、矢印B1,B2はブームシリンダ7にそれ
ぞれ対応し、また電気レバー17の操作方向のうち、矢
印A1,A2はアームシリンダ8に、矢印S1,S2は旋回
モータ19にそれぞれ対応する。また、i1,i2はそれ
ぞれB1,B2に対応する信号、r1,r2は信号i1,i2
と設定器30からの信号xおよびマイクロコンピュータ
31からの信号yに基づいて決定される比例減圧弁駆動
信号であり、比例減圧弁28,29は信号r1,r2の大
きさに基づいた出力圧力をブーム用方向切換弁20のパ
イロット受け部に出力する。他の方向切換弁21〜23
も同様であり、これら方向切換弁21〜23もコントロ
ーラ18から比例減圧弁ユニット27に出力される比例
減圧弁駆動信号の大きさに基づいて駆動される。また、
方向切換弁20〜23は油圧ポンプ25から各アクチュ
エータに供給される圧油の流れを制御し、例えば前述の
如く、信号r1,r2に基づく比例減圧弁ユニット27か
らの出力圧力によって方向切換弁20が駆動されるとブ
ームシリンダ7が短縮または伸長し、同様に、比例減圧
弁ユニット27からの出力圧力によって方向切換弁23
が駆動されると上部旋回体2が旋回する。
【0011】ブーム角αBとアーム角αAはブーム角セン
サ14とアーム角センサ15からそれぞれ検出され、マ
イクロコンピュータ31は、これらブーム角αBとアー
ム角αAを変数として各モニタポイントM1〜M4の現
在の高さを演算する座標演算手段と、こうして求められ
た現在の各モニタポイントM1〜M4の高さと電気レバ
ー16,17からの現在のレバー出力信号とを基に、各
モニタポイントM1〜M4の所定時間t0後の高さを演
算する座標演算手段とを内蔵している。さらに、マイク
ロコンピュータ31は、各モニタポイントM1〜M4が
所定時間t0後に侵入禁止領域に到達するか否かを判断
する判定手段と、各モニタポイントM1〜M4毎に現在
座標と侵入禁止領域との距離に応じて後述する減速の度
合いK(K1〜K4)を演算する演算手段とを内蔵してお
り、その演算結果Kの値は信号yとしてコントローラ1
8に出力される。一方、コントローラ18は、各モニタ
ポイントM1〜M4の少なくとも1つが所定時間t0
に侵入禁止領域に到達すると判断された場合、前記減速
の度合いKを現在のレバー出力信号に乗じて、フロント
部材の動作速度を減速処理する減速手段と、各モニタポ
イントM1〜M4の少なくとも1つが侵入禁止領域に到
達したとき、K=0を現在のレバー出力信号に乗じて、
フロント部材の動作を停止処理する停止手段とを内蔵し
ている。
【0012】次に、本実施例の動作を主に図4のフロー
チャートに従って説明する。まず、作業を開始する前
に、オペレータは位置制限スイッチ32をONした後
(S−1)、設定器30によって上方に侵入禁止領域を
設定する(S−2)。この侵入禁止領域を決める方法と
しては、例えばブーム3を上方の障害物の近くまで上
げ、その高さをブーム角から演算したり、障害物までの
距離を物差し等で実測する方法がある。なお、本発明に
おいて、侵入禁止領域とはフロント部材の一部が障害物
に衝突する可能性がある境界線を意味し、実際はある程
度の安全値を見越して障害物の手前に設定される。この
ようにして侵入禁止領域が設定されると、コントローラ
18は設定器30からの信号xに基づいて減速の度合い
をK1,K2,K3,K4=1に設定する(S−3)。侵入
禁止領域を設定した後、オペレータが操作レバー10
(電気レバー16,17)を操作すると、前述の如く、
その操作量に応じて各シリンダ7〜9や旋回モータ19
等のアクチュエータが動作し、油圧ショベルは掘削等の
作業を行う。かかる作業中に、ブーム角センサ14とア
ーム角センサ15から検出されるブーム角αBとアーム
角αAは常にマイクロコンピュータ31に入力され(S
−4)、マイクロコンピュータ31はこれらのブーム角
αBとアーム角αAを変数として各モニタポイントM1〜
M4の現在の高さを演算する。
【0013】各モニタポイントM1〜M4の現在の高さ
を演算する式は以下の通りである(ここで、式中の各定
数は図2に示されており、また、ブーム角はブーム下げ
方向をプラス、アーム角はクラウド方向をプラスとす
る)。 M1=-Lb1・sinαB+Lb2・cosαB+T0 ………………………… M2=La1・sin(αBA)+La2・cos(αBA)-LB・sinαB+T0 ………………………… M3=La3・sin(αBA)+La4・cos(αBA)-LB・sinαB+T ………………………… M4=−LA・sin(αBA)-LB・sinαB+LV+T0 ………………………… 作業中に各モニタポイントM1〜M4の高さは刻々変化
するが、電気レバー16,17の出力信号のうち、ブー
ム3の上・下(矢印B1,B2)とアーム4のクラウド・
ダンプ(A1,A2)に対応するレバー出力信号はコント
ローラ18を介してマイクロコンピュータ31に送出さ
れ(S−5)、マイクロコンピュータ31は、これらの
レバー出力信号と上記の如く演算された現在の各モニタ
ポイントM1〜M4の高さとを基に、各モニタポイント
M1〜M4の所定時間t0後の高さも演算する。以下、
その演算式について説明する。
【0014】まず、電気レバー16,17を最大操作量
にしてブーム3とアーム4とを駆動した際の経過時間t
に対するブーム角αBとアーム角αAが、それぞれ図5と
図6のようになったとする。この場合、ブーム3はブー
ムシリンダ7が最縮の状態、アーム4はアームシリンダ
8が最縮の状態をt=0としており、すなわち、最大操
作量でブーム3を上げ、アーム4をダンプしている状態
である。時間tに対するブーム角αBは、ブームシリン
ダ長さをBCL、ブームシリンダ最縮長さをBC
min、ブームシリンダ最伸長さをBCLmax、ブームシ
リンダ最大速度をBVmaxとすると、次式で表される。 BCL=BVmax・t+BCLmin(BCL≦BCLmax) P=BCL2-Lb3 2-Lb4 2-Lf1 2-Lf2 2 Q=4P2・Lf2 2-(4Lf1 2+4Lf2 2){P2-4Lf1 2(Lb3 2+Lb4 2)} ZB=〔2P・Lf2+√(Q)〕/(4Lf1 2+4Lf2 2) XB=√(Lb3 2+Lb4 2-ZB 2) αB=αB´-tan~1(ZB/XB)…………… 同様に、時間tに対するアーム角αAは、アームシリン
ダ長さをACL、アームシリンダ最縮長さをAC
min、アームシリンダ最伸長さをACLmax、アームシ
リンダ最大速度をAVmaxとすると、次式で表される。 ACL=AVmax・t+ACLmax(ACL≦ACLmax) R=ACL2-La5 2-La6 2-(LB-Lb5)2-Lb6 2 S=4R2(LB-Lb5)2 -{4(LB-Lb5)2+4Lb6 2}{R2-4Lb6 2(La5 2+La6 2)} ZA=〔2R(LB-Lb5)Lf2+√(S)〕/(LB-Lb5)2+4Lb6 2) XA=-√(La5 2+La6 2-ZA 2) αA=αA´-90°-tan~1(ZA/XA)…………… これら,式にフロント部材6の各部の実寸法を代入
すると、時間tに対するブーム角αBとアーム角αAは図
5と図6の実線で示すように非直線となり、これら非直
線を一次式で近似すると図5と図6の一点鎖線で示すよ
うになり、次式で表される。 ブーム角αBの近似直線=−C1t+D1 アーム角αAの近似直線=−C2t+D2 (ここで、−C1,−C2はそれぞれの1次式の傾き、D
1,D2はそれぞれの1次式の切片である。) これらブーム角αBの近似直線とアーム角αAの近似直線
の傾きC1,C2は、ブームシリンダ速度とアームシリン
ダ速度とにそれぞれ比例し、例えばブームシリンダ速度
が半分になると傾きC1も半分になる。よって、ブーム
シリンダとアームシリンダの速度がレバーからの速度指
令値に従うと仮定すると、時間tに対するブーム角αB
とアーム角αAは次式で表される。 αB=−C1・RB・t+D1 αA=−C2・RA・t+D2 (ただし、RB=ブームシリンダの速度指令値/ブーム
シリンダの最高速度、RA=アームシリンダの速度指令
値/アームシリンダの最高速度) ここで、時間t=0におけるブーム角およびアーム角と
は、現在のブーム角およびアーム角を意味するため、現
在のブーム角およびアーム角をそれぞれαB0,αA0とす
ると、時間tに対するブーム角αBおよびアーム角αA
以下のように表せる。 αB=−C1・RB・t+αB0…………… αA=−C2・RA・t+αA0…………… これら,式を先の〜式に代入することにより、
所定時間t0後の各モニタポイントM1〜M4の高さM
1´〜M4´は次式で求められる。 M1´=-Lb1・sin(-C1・RB・t0B0)+Lb2・cos(-C1
・RB・t0B0)+T0 M2´=La1・sin(-C1・RB・t0B0-C2・RA・t0
A0)+La2・cos(-C1・RB・t0B0-C2・RA・t0A0)-
LB・sin(-C1・RB・t0B0)+T0 M3´=La3・sin(-C1・RB・t0B0-C2・RA・t0
A0)+La4・cos(-C1・RB・t0B0-C2・RA・t0A0)-
LB・sin(-C1・RB・t0B0)+T0 M4´=-LA・sin(-C1・RB・t0B0-C2・RA・t0
A0)-LB・sin(-C1・RB・t0B0)+LV+T0 なお、ブーム3を上げ、アーム4をクラウドする場合
は、ブームとアームの速度指令値にマイナスを付ければ
良い。
【0015】このように、マイクロコンピュータ31
は、現在の各モニタポイントM1〜M4の高さの他に、
上記演算式に従って所定時間t0後における各モニタポ
イントM1〜M4の高さM1´〜M4´を演算し、各モ
ニタポイントM1〜M4毎に所定時間t0後に上方の侵
入禁止領域に到達するか否かを判定する(S−6,S−
9,S−12,S−15)。そして、各モニタポイント
の少なくとも1つが所定時間t0後に侵入禁止領域に到
達すると判断された場合、そのモニタポイントの現在位
置と侵入禁止領域との距離に応じて減速の度合いK1
4を演算し(S−7,S−10,S−13,S−1
6)、各モニタポイントが所定時間t0後に侵入禁止領
域に到達しないと判断された場合、K1,K2,K3,K4
=1とし(S−8,S−11,S−14,S−17)、
その演算結果K1〜K4をコントローラ18に出力する。
コントローラ18は、S−18において各K1〜K4の値
を比較し、そのうち最小の値を減速の度合いK=min
(K1,K2,K3,K4)として現在のレバー出力信号に
乗じ(S−19)、この値に応じた比例減圧弁駆動信号
を比例減圧弁ユニット27に出力して比例減圧系を駆動
する(S−20)。その結果、各方向切換弁20〜23
は比例減圧弁駆動信号の大きさに応じて駆動され、アク
チュエータが駆動される(S−21)。
【0016】上記した速度の度合いKの演算式は、予め
設定された侵入禁止領域の高さをHL、あるモニタポイ
ントが所定時間t0後に侵入禁止領域に到達すると判断
された時の高さをH0、そのモニタポイントの現在の高
さをH1とすると、 K=(HL−H1)/(HL−H0) (ただし0≦K≦1)……… によって表される。
【0017】例えば、図7に示すように、高さHLの位
置に予め侵入禁止領域が設定され、電気レバー16を矢
印B1方向に傾けてブーム3を矢印イ方向に単独で上げ
動作中に、S−9においてモニタポイントM2が高さH
0の位置で所定時間t0後に侵入禁止領域に到達すると判
断された場合、侵入禁止領域の下方に(HL−H0)の大
きさの減速領域が設定されたことになる。モニタポイン
トM2の現在の高さH1がH0に達しない場合は減速を必
要としない時であり、この場合は、(HL−H1)>(H
L−H0)でK2≧1となるが、0≦K2≦1の条件からK
2=1である(S−11)。ブーム3の上げ動作が続行
され、図7に示すように、モニタポイントM2の現在の
高さH1がH0を越えると、すなわちモニタポイントM2
が上記減速領域に侵入すると、(HL−H1)<(HL
0)で0≦K2≦1となるため、マイクロコンピュータ
31は上記式によって演算したK2をコントローラ1
8に出力する(S−10)。そして、S−19において
コントローラ18はこのK2(0≦K2≦1)をアクチュ
エータであるブームシリンダ7の現在の動作指令信号i
1に乗じ、この値に応じて比例減圧弁駆動信号r1を比例
減圧弁ユニット27の比例減圧弁28に出力するため、
比例減圧弁28は信号r1の大きさに基づいた出力圧力
をブーム用方向切換弁20の右側のパイロット受け部に
出力し、該ブームシリンダ7の動作速度は電気レバー1
6の操作量に対じた動作速度に比べて減じられ、ブーム
3の上げ速度は遅くなる。
【0018】アクチュエータが動作し続けると、別のモ
ニタポイントが所定時間t0後に侵入禁止領域に到達す
ることがある。例えば、図7に示す姿勢からブーム3の
上げ動作が続行されると、モニタポイントM2に続いて
モニタポイントM3も所定時間t0後に侵入禁止領域に
到達すると判断される。この場合も同様にしてモニタポ
イントM3に対する減速の度合いK3が演算され(S−
10)、S−18においてコントローラ18はモニタポ
イントM2に対するK2の値とモニタポイントM3に対
するK3の値とを比較し、S−19において小さい方の
値をブームシリンダ7の動作速度に乗じる。さらに別の
モニタポイントが所定時間t0後に侵入禁止領域に到達
すると判断された場合、例えば図7に示すフロント6の
姿勢からアームシリンダ8が伸縮され、アーム4が矢印
ロ方向にダンプ動作されると、モニタポイントM4も所
定時間t0後に侵入禁止領域に到達すると判断される。
このように、所定時間t0後に侵入禁止領域に到達する
と予測されるモニタポイントが複数ある場合は、S−1
8においてそれぞれのモニタポイントに対して演算され
たKの値(K1〜K4)を比較し、最小の値を現在のアク
チュエータの動作速度に乗じる。
【0019】また、モニタポイントM1〜M4の1つが
侵入禁止領域に到達すると、上記式中のHLとH1が等
しくK=0となるため、例えばブーム3が動作されてい
る場合は、このK=0を電気レバー16の出力信号i1
もしくはi2に乗じて比例減圧弁駆動信号r1もしくはr
2を最小値とし、方向切換弁20を中立位置にする。こ
れにより、アクチュエータであるブームシリンダ7の動
作速度は0となり、アクチュエータは停止する。
【0020】なお、各モニタポイントM1〜M4が侵入
禁止領域から遠ざかる方向、すなわち、フロント部材6
が下方へ移動する場合は、各モニタポイントM1〜M4
が侵入禁止領域へ到達するおそれがないため、アクチュ
エータの動作速度を減じる必要はなく、その場合の減速
の度合いKは1である。
【0021】このように、上記第1実施例にあっては、
フロント部材6を構成するブーム3とアーム4およびバ
ケット5にそれぞれモニタポイントM1〜M4を設定
し、マイクロコンピュータ31に内蔵された座標演算手
段を用いて、フロント部材6の操作時に、各モニタポイ
ントM1〜M4の現在の高さと所定時間t0後の高さを
演算し、いずれかのモニタポイントが所定時間t0後に
予め設定された上方の侵入禁止領域に到達すると予測さ
れた場合、そのモニタポイントの現在座標から侵入禁止
領域までを減速領域としたため、アクチュエータの動作
速度に応じて減速領域の大きさを変えることができる。
このため、本来は減速をする必要がない姿勢での減速の
頻度が少なくなり、オペレータにとっては、アクチュエ
ータの動作速度が不所望に変わる頻度が少なくなる、と
いう操作上の利点がある。
【0022】また、いずれかのモニタポイントが予測さ
れた減速領域内に侵入した場合、そのモニタポイントの
現在座標と侵入禁止領域との距離に応じて減速の度合い
Kを求め、このKの値を現在のアクチュエータの動作速
度に乗じて減速するようにしたため、各モニタポイント
M1〜M4と侵入禁止領域との距離に応じた減速処理が
実行され、フロント部材6を侵入禁止領域に到達する前
に確実に減速することができる。したがって、フロント
部材6の各部を駆動するアクチュエータの動作速度を極
力落とさずに、フロント部材6と上方の障害物との接触
事故を確実に防止することができる。
【0023】さらに、各モニタポイントM1〜M4の1
つが侵入禁止領域に接近したとしても、そのモニタポイ
ントが所定時間t0後に侵入禁止領域に到達しないと判
断された場合は、アクチュエータの動作速度を落とすこ
となく、通常の操作速度でフロント部材6の各部を駆動
することができる。例えば、図7に示すように、ブーム
を侵入禁止領域の近くまで上げた後、この姿勢でブーム
を停止したままアームのみを矢印ロ方向にダンプ動作す
ることを想定した場合、ブームの上端に設定されたモニ
タポイントM1と、アームの後端に設定されたモニタポ
イントM2,M3は、ダンプ動作を続けても侵入禁止領
域に到達しないと判断されるため、バケットの刃先円の
うち最も高い位置に設定されたモニタポイントM4が所
定時間t0後に侵入禁止領域に到達すると判断されるま
で、アクチュエータは通常の速度で動作される。
【0024】図8は本発明の第2実施例に係る油圧ショ
ベルの側面図、図9は該油圧ショベルに備えられる作業
深さ制限装置の処理内容を示すフローチャートであり、
図1〜図3に対応する部分には同一符号を付してある。
本実施例が前述した第1実施例と相違する点は、前記各
モニタポイントM1〜M4に加えて、バケット5の刃先
円のうち最も低い位置に深さをモニタするモニタポイン
トM5を設定したことにあり、それ以外の構成は基本的
に同じである。
【0025】このように構成された第2実施例におい
て、上方の高さ制限に関しては前述した通りであるた
め、ここでは重複する説明を省略し、下方の深さ制限に
関する動作を主に図3の回路図と図9のフローチャート
とに従って説明する。まず、作業を開始する前に、オペ
レータは位置制限スイッチ32をONした後(S−2
2)、設定機30によって地中(下方)に侵入禁止領域
を設定する(S−23)。この侵入禁止領域を決める方
法としては、例えば施工図面からガス管や水道管等の障
害物の位置を求めたり、これら障害物までの距離を実測
する方法があり、このようにして侵入禁止領域が設定さ
れると、コントローラ18は設定機30からの信号xに
基づいて減速の度合いをK=1に設定する(S−2
4)。侵入禁止領域を設定した後、オペレータが操作レ
バー10(電気レバー16,17)を操作すると、前述
の如く、その操作量に応じて各シリンダ7〜9や旋回モ
ータ19等のアクチュエータが動作し、油圧ショベルは
掘削等の作業を行う。かかる作業中に、ブーム角センサ
14とアーム角センサ15から検出されるブーム角αB
とアーム角αAは常にマイクロコンピュータ31に入力
され(S−25)、マイクロコンピュータ31はこれら
のブーム角αBとアーム角αAを変数としてモニタポイン
トM5の現在の深さを演算する。モニタポイントM5の
深さを演算する式は以下の通りである。 M5=-LA・sin(αBA)-LB・sinαB-LV+T0 (M5が地面より高い時にM5>0、M5が地面より高
い時にM5<0) 作業中にモニタポイントM5の深さは刻々変化するが、
マイクロコンピュータ31は、電気レバー16,17か
らの現在のレバー出力信号を取り込み(S−26)、こ
れらレバー出力信号と上記の如く演算された現在のモニ
タポイントM5の深さとを基に、モニタポイントM5の
所定時間t0後の深さも演算する。所定時間t0後のモニ
タポイントM5の深さM5´は、各モニタポイントM1
〜M4の場合と同様に次式で求められる。 M5´=-LA・sin(-C1・RB・t0B0-C2・RA・t0
A0)-LB・sin(-C1・RB・t0B0)-LV-T0 なお、ブーム3を下げ、アーム4をクラウドする場合
は、ブームとアームの速度指令値の符号を逆にすれば良
い。
【0026】このように、マイクロコンピュータ31
は、現在のモニタポイントM5の深さの他に、所定時間
0後におけるモニタポイントM5の深さM5´を演算
し、モニタポイントM5が所定時間t0後に侵入禁止領
域に到達するか否かを判断する(S−27)。そして、
所定時間t0後にモニタポイントM5が下方の侵入禁止
領域に到達すると予測された場合、マイクロコンピュー
タ31は、S−28においてモニタポイントM5の現在
位置とこの侵入禁止領域との距離に応じて減速の度合い
Kを演算し、その演算結果Kをコントローラ18に出力
する。また、所定時間t0後にモニタポイントM5が下
方の侵入禁止領域に到達しないと判断された場合、マイ
クロコンピュータ31は、S−29においてK=1とし
てコントローラ18に出力する。コントローラ18は、
このK(0≦K≦1またはK=1)を現在のレバー出力
信号に乗じ(S−30)、その値に応じた比例減圧弁駆
動信号を比例減圧弁ユニット27に出力して比例減圧系
を駆動する(S−31)。その結果、各方向切換弁20
〜23は比例減圧弁駆動信号の大きさに応じて駆動さ
れ、アクチュエータが駆動される(S−32)。ここ
で、減速の度合いKの演算式は、予め設定された侵入禁
止領域の深さをDL、モニタポイントM5が所定時間t0
後に侵入禁止領域に到達すると判断された時の深さをD
0、そのモニタポイントの現在の深さをD1とすると、 K=(DL−D1)/(DL−D0) (ただし0≦K≦
1)によって表される。
【0027】例えば、図10に示すように、深さDL
位置に予め侵入禁止領域が設定され、電気レバー16を
図3の矢印B2方向に傾けてブーム3を矢印ハ方向に単
独で下げ動作中に、モニタポイントM5が深さD0の位
置で所定時間t0後に侵入禁止領域に到達すると判断さ
れた場合、侵入禁止領域の上方に(DL−D0)の大きさ
の減速領域が設定されたことになる。モニタポイントM
5の現在の深さD1がD0に達しない場合は減速を必要と
しない時であり、この場合は、(DL−D1)>(DL
0)でK≧1となるが、0≦K≦1の条件からK=1
となり、マイクロコンピュータ31はこのK=1をコン
トローラ18に出力する(S−29)。ブーム3の下げ
動作が続行され、図10に示すように、モニタポイント
M5の現在の深さD1がD0を越えると、すなわちモニタ
ポイントM5が上記減速領域に侵入すると、(DL
1)<(DL−D0)で0≦K≦1となるため、マイク
ロコンピュータ31は上記Kをコントローラ18に出力
する(S−28)。そして、コントローラ18はこのK
(K=1または0≦K≦1)をアクチュエータであるブ
ームシリンダ7の現在の動作指令信号i2に乗じ、この
値に応じて比例減圧弁駆動信号r2を比例減圧弁ユニッ
ト27の比例減圧弁29に出力するため、比例減圧弁2
9は信号r2の大きさに基づいた出力圧力をブーム用方
向切換弁20の左側のパイロット受け部に出力し、該ブ
ームシリンダ7の動作速度は電気レバー16の操作量に
対じた動作速度に比べて減じられ、ブーム3の下げ速度
は遅くなる。
【0028】また、モニタポイントM5が下方の侵入禁
止領域に到達すると、K=0となるため、例えばブーム
3が動作されている場合は、このK=0を電気レバー1
6の出力信号i1もしくはi2に乗じて比例減圧弁駆動信
号r1もしくはr2を最小値とし、方向切換弁20を中立
位置にする。これにより、ブームシリンダ7の動作速度
は0となり、ブームシリンダ7は停止する。なお、モニ
タポイントM5が下方の侵入禁止領域から遠ざかる方
向、すなわち、フロント部材6が上方へ移動する場合
は、モニタポイントM5が侵入禁止領域へ到達するおそ
れがないため、アクチュエータの動作速度を減じる必要
はなく、その場合の減速の度合いKは1である。
【0029】このように、上記第2実施例にあっては、
フロント部材6を構成するブーム3とアーム4およびバ
ケット5にそれぞれモニタポイントM1〜M5を設定
し、マイクロコンピュータ31に内蔵された座標演算手
段を用いて、フロント部材6の操作時に、各モニタポイ
ントM1〜M5の現在の座標と所定時間t0後の座標と
を演算し、いずれかのモニタポイントが所定時間t0
に予め設定された上方あるいは下方の侵入禁止領域に到
達すると予測された場合、そのモニタポイントの現在座
標から侵入禁止領域までを減速領域としたため、アクチ
ュエータの動作速度に応じて減速領域の大きさを変える
ことができる。このため、本来は減速をする必要がない
姿勢での減速の頻度が少なくなり、オペレータにとって
は、アクチュエータの動作速度が不所望に変わる頻度が
少なくなる、という操作上の利点がある。
【0030】また、いずれかのモニタポイントが予測さ
れた減速領域内に侵入した場合、そのモニタポイントの
現在座標と侵入禁止領域との距離に応じて減速の度合い
Kを求め、このKの値を現在のアクチュエータの動作速
度に乗じて減速するようにしたため、各モニタポイント
M1〜M5と侵入禁止領域との距離に応じた減速処理が
実行され、フロント部材6を侵入禁止領域に到達する前
に確実に減速することができる。したがって、フロント
部材6の各部を駆動するアクチュエータの動作速度を極
力落とさずに、フロント部材6と上方あるいは下方の障
害物との接触事故を確実に防止することができる。
【0031】さらに、各モニタポイントM1〜M5の1
つが侵入禁止領域に接近したとしても、そのモニタポイ
ントが所定時間t0後に侵入禁止領域に到達しないと判
断された場合は、アクチュエータの動作速度を落とすこ
となく、通常の操作速度でフロント部材6の各部を駆動
することができる。例えば、図10に示すように、ブー
ム3を下方の侵入禁止領域の近くまで下げた後、この姿
勢でブーム3を停止したままアーム4のみを矢印ニ方向
にクラウド動作することを想定した場合、バケット5の
刃先円の最も低い位置に設定されたモニタポイントM5
は、ダンプ動作を続けても侵入禁止領域に到達しないと
判断されるため、モニタポイントM5が所定時間t0
に侵入禁止領域に到達すると判断されるまで、アクチュ
エータは通常の速度で動作される。
【0032】なお、本発明による建設機械の作業範囲制
限装置は上記各実施例に限定されず、種々の変形例が可
能である。例えば、上記各実施例では、操作レバーとし
て電気レバーを用いた場合について説明したが、その代
りに油圧パイロットレバーを用いることも可能であり、
また、フロント部材の各関節角を検出する手段として、
上記各実施例で挙げた角度センサの代わりにシリンダの
ストロークセンサ等を用いることも可能である。
【0033】また、上記各実施例では、比例減圧弁ユニ
ットからのパイロット圧によって各方向切換弁を切換え
動作する場合について説明したが、アクチュエータの動
作速度を減じる手段として、油圧ポンプと方向切換弁と
を接続する管路に可変形流量調整弁を付設し、この可変
形流量調整弁をコントローラからの駆動信号で動作させ
ることにより、方向切換弁への圧油量を制御するように
しても良い。あるいは、油圧ポンプとアクチュエータを
接続する管路に、圧油の流れ方向を決定する電磁切換弁
と圧油の流量を決定する可変形流量調整弁とを設け、コ
ントローラからの別々の駆動信号に基づいて、これら電
磁切換弁をON−OFF的に切換えると共に可変形流量
調整弁を可変的に動作させることにより、アクチュエー
タに供給される圧油の流れと量を制御するようにしても
良い。
【0034】さらに、上記各実施例では、モニタポイン
トをフロント部材の所定箇所に4〜5つ設定した場合に
ついて説明したが、モニタポイントの数や位置はこれら
に限定されず、フロント部材の形状や侵入禁止領域の設
定位置等応じて適宜増減しても良い。例えば、掘削深さ
のみを制御する場合は、バケットの刃先円の最も低い位
置に1つのモニタポイントを設定すれば良く、また、フ
ロント部材の先端にブレーカを付けてトンネル掘進等を
行う場合は、侵入禁止領域を高さ方向と深さ方向のみな
らず、前方や手前方向にも設定し、これら各侵入禁止領
域に応じてモニタポイントの数と位置を設定すれば良
い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フロント部材を駆動するアクチュエータの動作速度を極
力落とさずに、障害物に対する接触事故を確実に防止す
ることができ、操作性に優れた建設機械の作業範囲制限
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る油圧ショベルの側面
図である。
【図2】図1の油圧ショベルの各モニタポイントと各部
の寸法を示す説明図である。
【図3】図1の油圧ショベルに備えられる作業高さ制限
装置を示す回路図である。
【図4】該作業高さ制限装置の処理内容を示すフローチ
ャートである。
【図5】操作レバーをフルスロットルにしてブームを操
作した際の時間経過とブーム角との関係を示す説明図で
ある。
【図6】操作レバーをフルスロットルにしてアームを操
作した際の時間経過とアーム角との関係を示す説明図で
ある。
【図7】図1の油圧ショベルの動作状態を示す説明図で
ある。
【図8】本発明の第2実施例に係る油圧ショベルの側面
図である。
【図9】図8の油圧ショベルに備えられる作業深さ制限
装置の処理内容を示すフローチャートである。
【図10】図8の油圧ショベルの動作状態を示す説明図
である。
【符号の説明】 1 下部走行体 2 上部旋回体 2a 運転室 3 ブーム 4 アーム 5 バケット 6 フロント部材 7 ブームシリンダ 8 アームシリンダ 9 バケットシリンダ 10 操作レバー 11〜13 ピン結合部 14 ブーム角センサ 15 アーム角センサ 16,17 電気レバー 18 コントローラ 19 旋回モータ 20〜23 方向切換弁 27 比例減圧弁ユニット 28,29 比例減圧弁 30 設定器 31 マイクロコンピュータ 32 位置制限スイッチ M1〜M5 モニタポイント

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械の作業機本体と、この作業機本
    体に回転可能に連結された複数の関節形可動部からなる
    フロント部材と、このフロント部材の位置を検出する位
    置検出手段とを備え、前記フロント部材がその動作範囲
    に設定された侵入禁止領域に到達したとき、該フロント
    部材の動作を停止させる建設機械の作業範囲制限装置に
    おいて、前記フロント部材の所定箇所にモニタポイント
    を設定し、前記フロント部材の動作時に、前記モニタポ
    イントの現在座標と所定時間後の座標を演算する座標演
    算手段と、前記モニタポイントが所定時間後に前記侵入
    禁止領域に到達するか否かを判断する判定手段と、前記
    モニタポイントが所定時間後に前記侵入禁止領域に到達
    すると判断された場合、そのモニタポイントの現在座標
    と前記侵入禁止領域との距離に応じて前記フロント部材
    の動作速度を減速処理する減速手段と、前記モニタポイ
    ントが前記侵入禁止領域に到達したとき、前記フロント
    部材の動作を停止処理する停止手段とを備えたことを特
    徴とする建設機械の作業範囲制限装置。
  2. 【請求項2】 建設機械の作業機本体と、この作業機本
    体に回転可能に連結された複数の関節形可動部からなる
    フロント部材と、このフロント部材の位置を検出する位
    置検出手段とを備え、前記フロント部材がその動作範囲
    に設定された侵入禁止領域に到達したとき、該フロント
    部材の動作を停止させる建設機械の作業範囲制限装置に
    おいて、前記モニタポイントを前記フロント部材の所定
    箇所に複数設定し、前記フロント部材の動作時に、各モ
    ニタポイント毎の現在座標と所定時間後の座標を演算す
    る座標演算手段と、前記モニタポイントが所定時間後に
    前記侵入禁止領域に到達するか否かを判断する判定手段
    と、いずれかのモニタポイントが所定時間後に前記侵入
    禁止領域に到達すると判断された場合、そのモニタポイ
    ントの現在座標と前記侵入禁止領域との距離に応じて前
    記フロント部材の動作速度を減速処理する減速手段と、
    各モニタポイントのいずれか1つが前記侵入禁止領域に
    到達したとき、前記フロント部材の動作を停止処理する
    停止手段とを備えたことを特徴とする建設機械の作業範
    囲制限装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の記載において、前記
    侵入禁止領域が前記フロント部材の動作範囲上方に設定
    されていることを特徴とする建設機械の作業範囲制限装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2の記載において、前記
    侵入禁止領域が地中に設定されていることを特徴とする
    建設機械の作業範囲制限装置。
JP6730794A 1993-11-30 1994-04-05 建設機械の作業範囲制限装置 Pending JPH07207712A (ja)

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JP30005393 1993-11-30

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