JP6152178B1 - 作業機械および作業機械の干渉回避方法 - Google Patents

作業機械および作業機械の干渉回避方法 Download PDF

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Abstract

【課題】作業機械本体に接近させて作業範囲を確保することができ、作業機を高速に動作させて生産性を向上することのできる作業機械を提供すること。【解決手段】作業機械は、作業機械本体4に動作可能に設けられた第一作業機51、および第二作業機54を有する作業機5と、作業機械本体4から所定距離離れた位置に第一制御対象面SF1を設定し、作業機5の基準が、第一制御対象面SF1より作業機械本体4側に、作業機5が超過しないように牽制、阻止する第一制御手段と、第一制御対象面SF1よりも離れた位置に第二制御対象面SF2を設定し、第一作業機51の上昇操作指令が検出されたら、第二制御対象面SF2と作業機5の基準との距離に基づいて、第二作業機54の操作指令への介入指令により、作業機5の基準と作業機械本体4との干渉を回避させる第二制御手段とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、作業機械および作業機械の干渉回避方法に関する。
住宅地などの狭小地で油圧ショベル等の作業機械を操作する場合、設置物等との干渉を回避するために、バケット等を油圧ショベルの旋回体になるべく接近させて操作することが多い。
しかしながら、バケット等を旋回体に接近させると、作業機の姿勢によっては、油圧ショベルのキャブ等の運転席と干渉する恐れがある。
このため、特許文献1には、運転席を覆うキャブの前方に、牽制面を設定し、バケットが牽制面に近づくにつれてアクチュエータの速度を減速させ、牽制面を越えてバケットが侵入すると、アクチュエータを停止させて、運転席との干渉を阻止する技術が開示されている。
また、特許文献1には、バケットが牽制面に位置した状態で、運転席の作業者がブームを上昇させる操作を行うと、アームを駆動するアクチュエータが、ダンプ方向にアームを駆動して、自動的にバケットの干渉を回避する技術が開示されている。
特開2000−160587号公報
しかしながら、前記特許文献1に開示された技術では、キャブ近くに牽制面を設定した場合、運転席近くで掘削することが可能になるが、ブームの上昇操作時にバケットがキャブに接近するとき、確実に干渉しないように制御するため高速で動作させることが困難となる。ブーム上昇操作時に高速で動作させると作業者もキャブよりバケットの距離が近いことより不安になる。
一方、牽制面を遠くに設定した場合、ブームの上昇操作時にバケットがキャブに接近する際に干渉しないように制御することで作業機を高速で動作させることは可能になり作業者の不安も解消されるが、運転席付近で掘削する際には、作業機をキャブ近傍まで動作させることができなく作業範囲が制限される状況になる。
このような公知の技術では、作業速度を高速に動作させて生産性を向上することと、なるべくキャブに接近させて作業範囲を確保することとの両立が難しいという課題がある。
本発明の目的は、掘削時には、作業機の基準を作業機械本体に接近させて、作業範囲を確保し、作業性を向上し、ブーム上昇操作時に作業機を高速に動作することで生産性を向上させて、作業性と生産性の両立することができる作業機械および作業機械の干渉回避方法を提供することにある。
本発明の第1の態様に係る作業機械は、
作業機械本体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機と、
前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する操作指令検出手段と、
前記作業機械本体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する第一制御手段と、
前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記操作指令検出手段により前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる第二制御手段とを備えていることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る作業機械は、
走行体と、前記走行体に旋回可能に設けられた旋回体と、
前記旋回体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機と、
前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する操作指令検出手段と、
前記旋回体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する第一制御手段と、
前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記操作指令検出手段により前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる第二制御手段とを備えていることを特徴とする。
本発明の第3の態様に係る作業機械の干渉回避方法は、
作業機械本体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機を備えた作業機械の干渉回避方法であって、
前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する手順と、
前記作業機械本体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する手順と、
前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる手順と、を実施することを特徴とする。
本発明によれば、作業機械が第一制御手段を備えていることにより、作業機の基準が作業機械本体と干渉することを防止し、第二制御手段により第1作業機の上昇操作時に第2作業機の介入指令によって第2制御対象面に基づき作業を継続可能となる。さらに第1制御対象面より第2制御対象面を遠方に設けることで掘削時における作業範囲の確保と、ブーム上昇操作時に作業機を高速に動作することが可能となり、作業性と生産性の両立を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る作業機械を表す側面図。 前記実施形態における作業機械を表す平面図。 前記実施形態における作業機械の油圧回路の構造を表す回路図。 前記実施形態における作業機械の制御ユニットを表すブロック図。 前記実施形態における干渉防止面、干渉回避面、および修正回避面を表す側面図。 前記実施形態における干渉回避面を表す平面図。 前記実施形態における干渉防止面に近づくにしたがって、ブームの上昇速度を減速させることを説明するためのグラフ。 前記実施形態における干渉防止面に近づくにしたがって、アームの掘削速度を減速させることを説明するためのグラフ。 前記実施形態における作業機の基準の作業機械本体に対する接近制限速度を説明するためのグラフ。 前記実施形態における接近方向速度演算部の構造を表すブロック図。 前記実施形態におけるアーム制御切替部の構造を表すブロック図。 前記実施形態における修正回避面を演算する場合の制御ユニットの機能ブロック図。 前記実施形態の変形となる修正回避面を表す側面図。 前記実施形態の作用を説明するためのフローチャート。 前記実施形態の作用を説明するためのフローチャート。 前記実施形態の作用を説明するためのフローチャート。 前記実施形態の効果を説明するための側面図。 本発明の第2実施形態に係る作業機械の油圧回路の構造を表す回路図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[1]全体構成
図1、図2において、作業機械である油圧ショベル1は、走行体2、旋回体3、運転席4、を備えた作業機械本体と、作業機5とを備えて構成される。本実施形態に係る干渉回避制御における作業機械本体は、少なくとも運転席4を含んでいる。本発明に説明においては運転席4を基準として、作業者が着座した場合の視線方向を前方として、前後左右の各方向を規定する。また前後方向をx軸、左右(幅)方向をz軸、垂直方向をy軸と規定する。
走行体2は、履帯式であり、旋回体3の直下に設けられる図示を省略したトラックフレームと、このトラックフレームにおいて、走行方向に直交する車幅方向の両端に設けられた一対の走行装置21とを備えて構成される。走行装置21は、トラックフレームに突設された駆動輪および遊動輪に巻回される履帯22を備えて構成され、駆動輪を駆動させることによって、履帯22の延出方向に沿って油圧ショベル1を前後進させる。
走行体2のトラックフレーム上には、旋回体3が旋回可能に設けられている。旋回体3には、作業機械本体としての運転席4が設けられ、この運転席4内にオペレータが乗車して油圧ショベル1を操縦する。運転席4内にはオペレータシート41が設けられ、運転席4には、図1では図示を略したが、操作手段としての操作レバー71、73が設けられている。なお、本実施形態の運転席4は、キャノピータイプだが、キャブタイプであってもよい。
操作レバー71は、前後に操作すれば、第1ブーム51の下降操作、上昇操作を行うことができ、左右に操作すれば、バケット55の掘削操作、ダンプ操作を行うことができる。
操作レバー73は、前後に操作すればアーム54のダンプ操作、掘削操作を行うことができ、左右に操作すれば、旋回体3を左右に旋回させることができる。また、図1および図2では図示を省略するが、運転席4の床面42には、走行操作用の走行ペダル74、75と、オフセット操作用のオフセットペダル72とが設けられている。この運転席4の側方には、作業機5が設けられている。すなわち、運転席4と作業機5とは、旋回体3の前方を走行体2の走行方向に向けた状態において、旋回体3上で車幅方向に隣接して配置されている。
[2]作業機5の構成
作業機5は、第1ブーム51、第2ブーム52、ブラケット53、アーム54、およびバケット55と、これら各要素を動作させるためのブームシリンダ51A、オフセットシリンダ52A、アームシリンダ54A、およびバケットシリンダ55Aを備えている。
ここで、各シリンダ51A、52A、54A、55Aは油圧シリンダであり、その油圧源は、旋回体3に設けられた図示しないエンジン等の原動機で駆動される油圧ポンプ30(図3参照)である。
第一作業機としての第1ブーム51は、基端側がフートピン51Bによって旋回体3に回動可能に設けられ、第1ブーム51の先端部と旋回体3とを第1ブーム51の下方で連結するブームシリンダ51Aの伸縮により、上下方向に動作させることができる。なお、図1では図示を略したが、第1ブーム51には、角度検出器であるポテンショメータ81(図4参照)が設けられており、旋回体3に対する第1ブーム51のブーム角度を検出し、検出されたブーム角度は、後述する制御ユニット8に出力される。
そして、第1ブーム51は、第1ブーム51の上下方向に屈曲した部分が面取りされた面取り部511を先端側に備えている。
このような構成の第1ブーム51の先端に、第2ブーム52がピン51Cによって水平方向に動作可能に設けられている。
本発明における第三作業機としての第2ブーム52はいわゆるオフセットブームで、オフセットブームは第1ブーム51に対して左右に動作可能に設けられている。
このような第2ブーム52の先端部と、第1ブーム51とは、それぞれの左側、つまり運転席4側において、オフセットシリンダ52Aで連結されている。すなわち、オフセットシリンダ52Aのロッドの先端が、ピン52Cによって第2ブーム52の先端部に動作可能に設けられ、オフセットシリンダ52Aのキャップが、ピン51Dによって第1ブーム51に動作可能に設けられている。なお、本実施形態では、第2ブーム52は車幅方向にオフセットするように構成されているが、本発明は、第2ブームとして、第1ブーム51に対して上下に動作可能に設けられた作業機も含まれ、双方の形態を組み合わせたブームの構成としてもよい。
さらに、第2ブーム52においては、油圧配管のうち、アームシリンダ54A用およびバケットシリンダ55A用の油圧配管が、第2ブーム52の内部に挿通されている。そして、この第2ブーム52の先端には、ブラケット53が連結されている。
ブラケット53は、図示しないピンによって、第2ブーム52の先端で水平方向に動作可能に設けられており、ブラケット53と、第1ブーム51とは、それぞれの左側において、リンクロッド52Dで連結されている。すなわち、リンクロッド52Dは、その一端がピン53Aによってブラケット53に動作可能に設けられ、他端がピン51Dによって第1ブーム51に動作可能に設けられている。
第1ブーム51、第2ブーム52、ブラケット53、およびリンクロッド52Dによって4節の平行リンク機構が構成され、第1ブーム51と第2ブーム52の先端部を連結するオフセットシリンダ52Aの伸縮により、ブラケット53が第1ブーム51の軸線に対して動作する。なお、図1では図示を略したが、第2ブーム52には、ポテンショメータ82(図4参照)が設けられており、第2ブーム52の第1ブーム51に対するオフセット角度を検出し、検出されたオフセット角度は、後述する制御ユニット8に出力される。
そして、このブラケット53の先端には、アーム54が連結されている。
第二作業機としてのアーム54は、ブラケット53の先端に上下方向に動作可能に設けられている。アーム54の連結部分の近傍には、アームシリンダ54Aを取り付ける。アームシリンダ54Aの本体側はブラケット53に、アームシリンダ54Aのロッド側はシリンダ取付部541に動作可能に設けられている。アーム54は、このアームシリンダ54Aの伸縮によって、上下方向に動作する。なお、図1では図示を略したが、アーム54には、ポテンショメータ83(図4参照)が設けられており、第2ブーム52対するアーム54のアーム角度を検出し、検出されたアーム角度は、後述する制御ユニット8に出力される。
そして、このアーム54の先端には、バケット55が連結されている。
バケット55は、実際に掘削を行ったり、掘削された土砂をダンプトラック等に積み込んだりする部分であり、アーム54の先端に横軸回りに動作可能に取り付けられている。
バケット55とアーム54のシリンダ取付部541とは、バケットシリンダ55Aで連結されており、このバケットシリンダ55Aを伸縮することで、バケット55が動作する。
[3]油圧ショベル1の油圧回路の構成
図3には、本実施形態に係る油圧ショベル1の油圧パイロット式の油圧回路および制御ユニット8が示されている。油圧ショベル1は、前述したブームシリンダ51A、オフセットシリンダ52A、アームシリンダ54A、バケットシリンダ55Aの他に、油圧ポンプ30、および油圧モータ23、24、31を備える。
油圧ポンプ30は、作動油を供給して油圧シリンダ51A、52A、54A、55Aを伸縮駆動させるとともに、作動油を供給して油圧モータ23、24、31を回転駆動させる。油圧モータ31は、旋回体3を旋回させる旋回モータであり、油圧モータ23、24は、走行装置21の駆動輪を回転させる駆動モータである。
このような油圧回路には、パイロットラインからのパイロット圧により、スプールを駆動する流量制御弁61、62、63、64、65、66、67が設けられている。また、パイロットライン中には、電磁制御弁63C、比例電磁制御弁61C、64C、64D、およびシャトル弁64Eと、パイロット圧発生用の油圧ポンプ30Aが設けられている。
ブームシリンダ51Aは、流量制御弁61を介して油圧ポンプ30と接続される。流量制御弁61は、操作レバー71とパイロットラインを介して接続され、パイロット圧によって駆動される駆動部61A、61Bを備える。ブーム操作用のパイロットラインには、比例電磁制御弁61C、および操作指令検出手段としての圧力センサ61Dが設けられている。
操作レバー71を前後方向に操作すると、パイロット圧が発生し、流量制御弁61の駆動部61A、61Bが駆動され、流量制御弁61のポジションが変更される。具体的には、駆動部61Aが押される方向に駆動されると、ブームシリンダ51Aのキャップ側に作動油が供給され、ブームシリンダ51Aが伸張して、第1ブーム51が上昇動作を行う。逆に駆動部61Bが押される方向に駆動されると、ブームシリンダ51Aのロッド側に作動油が供給され、第1ブーム51が下降動作を行う。
バケットシリンダ55Aは、流量制御弁62を介して油圧ポンプ30と接続される。流量制御弁62は、操作レバー71とパイロットラインを介して接続され、パイロット圧により駆動される駆動部62A、62Bを備える。
操作レバー71を左右方向に操作すると、パイロット圧が発生し、流量制御弁62の駆動部62A、62Bが駆動され、流量制御弁62のポジションが変更される。具体的には、駆動部62Aが押される方向に駆動されると、バケットシリンダ55Aのキャップ側に作動油が供給され、バケットシリンダ55Aが伸張して、バケット55が掘削動作を行う。逆に駆動部62Bが押される方向に駆動されると、バケットシリンダ55Aのロッド側に作動油が供給され、バケットシリンダ55Aが収縮して、バケット55がダンプ動作を行う。
オフセットシリンダ52Aは、流量制御弁63を介して油圧ポンプ30と接続される。流量制御弁63は、オフセットペダル72とパイロットラインを介して接続され、パイロット圧により駆動される駆動部63A、63Bを備える。オフセット操作用のパイロットラインには、電磁制御弁63Cが設けられている。ここで用いる電磁制御弁63Cは比例電磁制御弁としてオフセットシリンダ52Aに対して停止以外の制御を行ってもよい。
作業者がオフセットペダル72を踏むと、パイロット圧が発生し、流量制御弁63の駆動部63A、63Bが駆動され、流量制御弁63のポジションが変更される。具体的には、駆動部63Aが押される方向に駆動されると、オフセットシリンダ52Aのキャップ側に作動油が供給され、オフセットシリンダ52Aが伸張し、第2ブーム52が運転席4から離れる方向に移動する。逆に駆動部63Bが押される方向に駆動されると、オフセットシリンダ52Aのロッド側に作動油が供給され、第2ブーム52が運転席4に接近する方向に移動する。
アームシリンダ54Aは、流量制御弁64を介して油圧ポンプ30と接続される。流量制御弁64は、操作レバー73とパイロットラインを介して接続され、パイロット圧により駆動される駆動部64A、64Bを備える。アーム操作用のパイロットラインには、比例電磁制御弁64C、比例電磁制御弁64D、およびシャトル弁64Eが設けられている。
作業者が操作レバー73を前後方向に操作すると、パイロット圧が発生し、流量制御弁64の駆動部64A、64Bが駆動され、流量制御弁64のポジションが変更される。具体的には、駆動部64Aが押される方向に駆動されると、アームシリンダ54Aのキャップ側に作動油が供給され、アームシリンダ54Aが伸張し、アーム54が掘削動作を行う。逆に駆動部64Bが押される方向に駆動されると、アームシリンダ54Aのロッド側に作動油が供給され、アームシリンダ54Aが収縮し、アーム54がダンプ動作を行う。
また、制御ユニット8は、入出力部8Aと、処理部8Bと、記憶部8Cとを備える。入出力部8Aは、各ポテンショメータ81〜83からの検出値、および干渉回避制御切替スイッチ10の操作に基づくオン、オフの信号が入力され、比例電磁制御弁61C、64C、64D、電磁制御弁63Cへの指令を出力する。処理部8Bは、本件制御における各演算処理を行う。記憶部8Cは、作業機5を構成する部材の寸法と、干渉防止面SF1、干渉回避面SF2の座標データと、処理部8Bで用いる各種制限テーブルとを記憶する。
油圧モータ31は、流量制御弁65を介して油圧ポンプ30と接続される。流量制御弁65は、操作レバー73とパイロットラインを介して接続され、パイロット圧により駆動される駆動部65A、65Bを備える。
操作レバー73を左右方向に操作すると、パイロット圧が発生し、流量制御弁65の駆動部65A、65Bが駆動され、流量制御弁65のポジションが変更され、旋回体3が旋回動作を行う。
油圧モータ23、24は、流量制御弁66、67を介して油圧ポンプ30と接続される。流量制御弁66、67は、走行ペダル74、75とパイロットラインを介して接続され、作業者が走行ペダル74、75を踏むと、パイロット圧が発生し、流量制御弁66、67のポジションが変更される。流量制御弁66、67は、変更されたポジションに応じて、油圧モータ23、24に作動油を供給することにより、左右の走行装置21の駆動輪を回転させ、油圧ショベル1を走行させる。
レバー操作量は少なくとも第1ブーム51の上昇の操作量を検出する。ブーム上昇の操作検出手段としては、パイロットラインに設けられた圧力センサ61Dを用いる。圧力センサ61Dで検出された電気信号を操作信号として制御ユニット8に出力される。
[4]制御ユニット8の機能ブロック構成
図4には、制御ユニット8の処理部8Bにおける機能ブロック図が示されている。
処理部8Bは、ポテンショメータ81、82、83で検出されたブーム角度、アーム角度、およびオフセット角度に基づいて、図5に示されるように、作業機5の基準(例えばバケット55の刃先先端)と、第一制御対象面としての干渉防止面SF1、または、第二制御対象面としての干渉回避面SF2との距離を演算する。なお、本件発明では干渉回避面、干渉防止面制御対象面と称しているが、実際の制御では各面を線として設定している。但し各面については幅情報を持たす面として設定してもよい。
ここで、干渉回避面SF2は、図6に示されるように、油圧ショベル1のz軸方向(油圧ショベル1の左右方向)にも設けられており、運転席4(作業機械本体)の前面よりも作業機5が備えられる側方側に回り込むにつれて、干渉回避面SF2と運転席4の前面とのx軸方向(油圧ショベル1の走行方向)の座標の差が小さくなるように設定されている。
これは、掘削後、ブーム上昇、掘削、およびオフセット(離間)の動作により、運転席4の横方向に作業機5を抱え込み、旋回半径を小さくする動作を行う際に、アーム操作を行わなくとも、干渉回避制御によるアーム54のダンプ動作により、作業機5を干渉回避面SF2に沿って動作させることができ、作業機5を滑らかにコンパクトな軌跡で動作させるためである。ここで、運転席4とSF2の距離は、運転席とSF1の距離より大きく設定する。
そして、処理部8Bは、第1ブーム51の上昇動作の制限、第2ブーム52の接近方向動作の制限、アーム54の掘削動作の制限、第1ブーム51の上昇操作時にアーム54の掘削動作の減速あるいはダンプ動作による介入操作を指令するか否かを判定し、比例電磁制御弁61C、電磁制御弁63C、比例電磁制御弁64C、比例電磁制御弁64Dに指令を出力する。なお、作業機5の基準は、アーム54を含む作業機5上の任意の位置でよく、例えば、バケット55の輪郭であってもよく、作業機5の基準は複数であってもよい。
処理部8Bは、第1距離演算部84A、第2距離演算部84B、第1制限値演算部85、第2制限値演算部86、制限速度演算部87、ブーム上昇操作判定部88、接近方向速度演算部89、制限速度減算部90、アームシリンダ制限速度演算部91、アーム制御切替部92、ブーム上昇制限指令値出力部93A、アーム掘削制限指令値出力部93B、アームダンプ指令値出力部93C、およびオフセット接近制限指令値出力部93Dを備える。
第一制御手段としての第1距離演算部84Aは、記憶部8Cから呼び出した作業機5を構成する部材の寸法と、ポテンショメータ81、82、83で検出されたブーム角度、アーム角度、オフセット角度を各作業機51、52、54の姿勢として用い、作業機5の姿勢と干渉防止面SF1の座標データより作業機5の基準の干渉防止面SF1からの距離を演算する。第1距離演算部84Aは演算結果を第1制限値演算部85、第2制限値演算部86、およびオフセット接近制限指令値出力部93Dに出力する。
第二制御手段としての第2距離演算部84Bは、干渉回避面SF2の座標データ、および作業機5を構成する部材の寸法を記憶部8Cから呼び出して、ポテンショメータ81、82、83で検出されたブーム角度、アーム角度、オフセット角度を用いて、作業機5の基準の干渉回避面SF2からの距離を演算する。第2距離演算部84Bは、演算結果を制限速度演算部87に出力する。
第一制御手段としての第1制限値演算部85は、運転席4内に設けられた干渉回避制御切替スイッチ10の動作状態、すなわち有効、無効を監視し、干渉回避制御切替スイッチ10の有効、無効の状態に応じて、第1ブーム51の上昇速度の制限値を演算する。
具体的には、図7に示されるように、干渉防止面SF1からの距離に応じた、ブームシリンダ51Aのシリンダ速度に制限値を与えるテーブルを、記憶部8Cから呼び出して制限値を演算する。
第1制限値演算部85は、干渉回避制御切替スイッチ10のオンオフに応じて、作業機5の制限を緩和するようになっている。
干渉回避制御切替スイッチ10が無効(オフ)とされている場合、第1制限値演算部85は、干渉防止面SF1から離れるにしたがって、シリンダ速度がなだらかに変化するグラフG1のような制限をかけるテーブルを、記憶部8Cから呼び出す。一方、干渉回避制御切替スイッチ10が有効(オン)とされている場合、第1制限値演算部85は、干渉防止面SF1から離れるにしたがって、シリンダ速度が急峻に変化するグラフG2のようなテーブルを、記憶部8Cから呼び出す。
第1制限値演算部85は、演算結果を接近方向速度演算部89およびブーム上昇制限指令値出力部93Aに出力する。
第一制御手段としての第2制限値演算部86は、第1距離演算部84Aで演算された作業機5の基準と干渉防止面SF1との距離に基づいて、アーム54の掘削動作の速度の制限値を演算する。
具体的には、第2制限値演算部86は、図8に示されるように、干渉防止面SF1からの距離に応じた、アームシリンダ54Aのシリンダ速度に制限値を与えるテーブルを、記憶部8Cから呼び出して制限値を演算する。第2制限値演算部86は演算結果をアーム制御切替部92に出力する。
第二制御手段としての制限速度演算部87は、作業機5の基準の接近制限速度を演算する。
具体的には、図9に示されるように、制限速度演算部87は、第2距離演算部84Bで演算された、作業機5の基準と干渉回避面SF2との距離に応じて、作業機5の基準と干渉回避面SF2の距離が小さくなるにしたがって、制限速度が小さくなるテーブルを、記憶部8Cから呼び出して接近制限速度を演算する。制限速度演算部87は、演算結果を制限速度減算部90に出力する。ここで接近制限速度とは作業機5の基準が作業機本体に対して接近する方向の速度を制限する速度である。
ブーム上昇操作判定部88は、圧力センサ61Dで検出された第1ブーム51の操作に伴うパイロット圧に基づいて、第1ブーム51の上昇操作が行われたか否かを判定し、判定結果をアーム制御切替部92に出力する。
第二制御手段としての接近方向速度演算部89は、第1ブーム51の上昇操作量と、第2ブーム52のオフセット角度の変化量と、作業機5の姿勢とに基づいて、ブーム上昇操作と、オフセット動作による作業機5の基準の位置での接近方向速度を演算する。
具体的には、図10に示されるように、接近方向速度演算部89は、ブーム上昇操作量演算部89Aと、比較器89Bと、ブーム操作接近速度演算部89Cと、オフセット動作接近速度演算部89Dと、演算結果出力部89Eとを備える。
ブーム上昇操作量演算部89Aは、圧力センサ61Dで検出された第1ブーム51の上昇操作におけるパイロット圧に基づいて、ブーム上昇操作量を演算する。
比較器89Bは、ブーム上昇操作量演算部89Aで演算されたブーム上昇操作量と、第1制限値演算部85で演算された第1ブーム51の上昇速度の制限値とを比較して、最小値を選択して、ブーム操作接近速度演算部89Cに出力する。
ブーム操作接近速度演算部89Cは、比較器89Bで選択された最小値と、ポテンショメータ81〜83で検出された第1ブーム51のブーム角度、アーム54のアーム角度、および第2ブーム52のオフセット角度に基づいて、ブーム上昇操作による作業機5の基準の接近方向速度を演算する。
オフセット動作接近速度演算部89Dは、ポテンショメータ81〜83で検出された第1ブーム51のブーム角度、アーム54のアーム角度、および第2ブーム52のオフセット角度に基づいて、オフセット動作による作業機5の基準の位置での接近方向速度を演算する。
演算結果出力部89Eは、ブーム操作接近速度演算部89Cで演算されたブーム上昇操作による作業機5の基準の接近方向速度に、オフセット動作接近速度演算部89Dで演算されたオフセット動作による作業機5の基準の接近方向速度を加算して、制限速度減算部90に出力する。
第二制御手段としての制限速度減算部90は、制限速度演算部87で演算された接近制限速度から、接近方向速度演算部で演算された接近方向速度を減算する。アーム54以外の作業機5による接近方向速度を減算して、作業機5の基準が接近制限速度より速い速度で作業機械本体に接近してしまわないようにするためである。制限速度減算部90は、減算した結果をアームシリンダ制限速度演算部91に出力する。
第二制御手段としてのアームシリンダ制限速度演算部91は、ポテンショメータ81〜83で検出された第1ブーム51のブーム角度、アーム54のアーム角度、第2ブーム52のオフセット角度と、制限速度減算部90で演算された減算結果に基づいて、アーム54の作業機5の基準の位置での制限速度を、作業機5の姿勢を考慮して、アームシリンダ54Aの制限速度に変換する。
具体的には、アームシリンダ制限速度演算部91は、アーム54を掘削方向に動作させる場合、アームシリンダ54Aを伸張させるアーム掘削制限値91Aに変換し、アーム54をダンプ方向に動作させる場合、アームシリンダ54Aを収縮させるアームダンプ制限値91Bに変換する。
アームシリンダ制限速度演算部91は、変換したアーム掘削制限値91A、またはアームダンプ制限値91Bをアーム制御切替部92に出力する。
アーム制御切替部92は、干渉回避制御切替スイッチ10のオンオフの状態、ブーム上昇操作を行っている場合と、行っていない場合等の状態に応じて、アームシリンダ54Aへの指令値を切り替える。
具体的には、アーム制御切替部92は、図11に示されるように、加算器92A、および切替器92C、92Dを備える。
加算器92Aは、干渉回避制御切替スイッチ10がオンであり、かつブーム上昇操作判定部88でブーム上昇操作ありと判定された場合、干渉回避制御を行う旨を切替器92C、92Dに出力する。
切替器92Cは、アーム54で掘削動作を行う際に用いられ、2つの切替ポジションを備える。第1のポジションには、アーム掘削制限値91Aからの出力が入力する。第2のポジションには、第2制限値演算部86からの出力が入力する。加算器92Aからの出力が入力し、干渉回避制御切替スイッチ10がオンであり、かつブーム上昇操作ある場合のポジションである場合、第1のポジションを選択し、干渉回避制御が実行される。干渉回避制御切替スイッチ10がオンもしくはブーム上昇操作がある場合のいずれかが成立しない場合、第2ポジションを選択する。第2のポジションは、第2制限値演算部86で演算されたアーム54の掘削動作の速度の制限値を用いるポジションである。切替器92Cで切り替えられた出力は、アーム掘削制限指令値出力部93Bに出力される。
切替器92Dは、第二制御手段によってアーム54でダンプ動作を行う際に用いられ、切替器92Cと同様に2つのポジションを備える。第1のポジションには、アームシリンダ制限速度演算部91から出力された、アームダンプ制限値91Bを用いるポジションである。第2のポジションには、アーム54のダンプ介入を行わないアームダンプ操作指令ゼロが入力される。加算器92Aからの出力が入力し、干渉回避制御切替スイッチ10がオンであり、かつブーム上昇操作ある場合のポジションである場合、第1のポジションを選択し干渉回避制御が実行される。干渉回避制御切替スイッチ10がオンもしくはブーム上昇操作がある場合のいずれか成立しない場合、第2ポジションを選択する。この場合には、アーム54のダンプ介入操作は行われない。切替器92Dで切り替えられた出力は、アームダンプ指令値出力部93Cに出力される。
ブーム上昇制限指令値出力部93Aは、第1制限値演算部85で演算された第1ブーム51の上昇速度の制限値に基づいて、比例電磁制御弁61Cに電圧、電流等の指令値を出力する(図3参照)。比例電磁制御弁61Cは、流量制御弁61の駆動部61Aに作用するレバー操作によるパイロット圧に制限を与え、流量制御弁61のポジションを、ブームシリンダ51Aのキャップ側に作動油が供給されるのを制限するように変更する。
アーム掘削制限指令値出力部93Bは、切替器92Cの出力に基づいて、比例電磁制御弁64Cに電圧、電流等の指令値を出力する(図3参照)。比例電磁制御弁64Cは、流量制御弁64の駆動部64Aに作用するレバー操作によるパイロット圧に制限を与え、流量制御弁64のポジションを、アームシリンダ54Aのキャップ側に作動油が供給されるのを制限するように変更する。
アームダンプ指令値出力部93Cは、切替器92Dの出力に基づいて、比例電磁制御弁64Dに電圧、電流等の指令値を出力する(図3参照)。比例電磁制御弁64Dは、シャトル弁64Eを介して流量制御弁64の駆動部64Bにパイロット圧をかけ、流量制御弁64のポジションを、アームシリンダ54Aのロッド側に作動油が供給されるように変更する。
オフセット接近制限指令値出力部93Dは、第2ブーム52の運転席4への接近方向動作について、電磁制御弁63Cに遮断指令を出力する(図3参照)。電磁制御弁63Cは、流量制御弁63の駆動部63Aにレバー操作によるパイロット圧を遮断し、オフセットシリンダ52Aのキャップ側への作動油の供給を遮断し第2ブーム52を停止する。
[5]修正回避面SF3を演算する場合における制御ユニット8の機能ブロック構成
図5に示される第三制御対象面としての修正回避面SF3を演算する場合、前述した制御ユニット8の機能ブロック構成に加え、図12に示されるように、制御ユニット8の処理部8Bは、第3距離演算部94、姿勢取得部95、修正回避面演算部96、および第4距離演算部97を備える。
第3距離演算部94は、第1ブーム51の上昇操作開始時における作業機5の基準の干渉回避面SF2からの距離を演算する。演算方法は、第2距離演算部84Bと同様にして行われる。
姿勢取得部95は、第1ブーム51の上昇操作開始時の作業機5の姿勢を取得する。作業機5の姿勢は、記憶部8Cに記憶された作業機5を構成する部材の長さ寸法、ポテンショメータ81、82、83で検出された第1ブーム51のブーム角度、アーム54のアーム角度、および第2ブーム52のオフセット角度に基づいて、取得することができる。
第三制御対象面演算部としての修正回避面演算部96は、第3距離演算部94の出力値、ブーム操作状態、姿勢取得部95で取得された作業機5の姿勢に基づいて、修正回避面SF3を演算する。
具体的には、修正回避面演算部96は、ブーム上昇操作開始時、作業機5の基準が、干渉回避面SF2よりも運転席4側(作業機本体側)にある場合、干渉回避面SF2の座標データ、ブーム上昇操作開始時の作業機の基準の座標、作業機5の角度等に基づいて、作業機5の基準を干渉回避面SF2に復帰させる軌道となる修正回避面SF3を演算する。
本実施形態では、修正回避面SF3は、図5に示されるように、滑らかに円弧状に復帰させる修正回避面SF3としている。
しかしながら、本発明は、これに限らず、図13に示されるように、一定の高さ距離H1内で復帰させる第四制御対象面となる修正回避面SF4を、第四制御対象面演算部として修正回避面演算部96で演算するようにしてもよい。
修正回避面演算部96における演算は例えば以下の手順で行う。
(1)ブーム上昇操作開始時の作業機5の基準の座標を姿勢取得部95で取得する。
(2)高さ距離H1分上昇した高さ座標における干渉回避面SF2上の座標を求める。
(3)(1)、(2)で求めた各座標による線分を修正回避面SF4とする。
一方、修正回避面演算部96は、第3距離演算部94、および姿勢取得部95で取得された作業機5の基準の座標が、干渉回避面SF2よりも外側に位置していた場合、修正回避面SF3を干渉回避面SF2として演算する。
修正回避面演算部96で演算された修正回避面SF3は、第4距離演算部97に出力される。
第4距離演算部97は、修正回避面演算部96で演算された修正回避面SF3と、作業機5の基準との距離を、記憶部8Cに記憶された作業機5を構成する部材の長さ寸法、ポテンショメータ81、82、83で検出された第1ブーム51のブーム角度、アーム54のアーム角度、および第2ブーム52のオフセット角度に基づいて、演算する。
第4距離演算部97で演算された修正回避面SF3と、作業機5の基準との距離は、現在位置として、制限速度演算部87に出力される。
制限速度演算部87および接近方向速度演算部89は、修正回避面SF3との関係で制限速度の演算や、接近方向速度の演算を、前述と同様にして演算する。
[6]実施形態による干渉防止制御および干渉回避制御方法
次に、本実施形態の作用となる作業機械の干渉回避方法を、図14から図16に示されるフローチャートに基づいて、説明する。
図14において、第1距離演算部84Aは、作業機5の基準と干渉防止面SF1の距離を演算する(手順S1)。
第2距離演算部84Bは、作業機5の基準と干渉回避面SF2の距離を演算する(手順S2)。
第1制限値演算部85は、干渉回避制御切替スイッチ10のオン、オフ状態に基づいて、図7におけるグラフG1のテーブル、またはグラフG2のテーブルを選択して第1ブーム51の上昇速度の制限値を演算する(手順S3)。
ブーム上昇制限指令値出力部93Aは、第1制限値演算部85で演算された第1ブーム51の上昇速度の制限値に基づいて、ブーム指令値を出力する(手順S4)。
第2制限値演算部86は、第1距離演算部84Aで演算された作業機の基準と干渉防止面SF1の距離に基づいて、アーム掘削動作の速度制限値を演算する(手順S5)。
制限速度演算部87は、第2距離演算部84Bで演算された作業機5の基準と干渉回避面SF2の距離とに基づいて、作業機5の基準の接近制限速度を演算する(手順S6)。
接近方向速度演算部89は、圧力センサ61Dでブーム上昇操作のパイロット圧を検出したら、第1ブーム51の上昇操作量と、第2ブーム52のオフセット角度の変化量と、作業機5の姿勢とに基づいて、ブーム上昇操作と、オフセット動作による作業機5の基準位置での接近方向速度を演算する(手順S7)。
制限速度減算部90は、制限速度演算部87で演算された作業機5の基準の接近制限速度から、接近方向速度演算部89で演算されたアーム54以外の動作による作業機5の基準の接近方向速度を減算する(手順S8)。
アームシリンダ制限速度演算部91は、制限速度減算部90の出力に基づいて、アーム掘削制限値91Aまたはアームダンプ制限値91Bを演算する(手順S9)。
図15に進み、ブーム上昇操作判定部88は、ブーム上昇操作があるか否か(手順S12)、干渉回避制御切替スイッチ10がオンであるか否かを判定する(手順S15)を判定する。
ブーム上昇操作がない(手順S12:No)もしくは干渉回避制御切替スイッチ10がオフである(手順S15:No)のいずれかと判定された場合、アーム制御切替部92は、アーム掘削制限値を設定し(手順S13)、アームダンプ指令=0として出力する(手順S14:第3のポジション)。
ブーム上昇操作があると判定され(手順S12:Yes)、干渉回避制御切替スイッチ10がオンである(手順S15:Yes)と判定された場合、アーム制御切替部92は、干渉回避制御を行う(手順S18)。
手順S18は具体的には、図16に示されるように、第3距離演算部94は、ブーム上昇操作開始時における作業機5の基準と、干渉回避面SF2の距離とを演算する(手順S18A)。
姿勢取得部95は、ブーム上昇操作時の作業機5の姿勢を取得する(手順S18B)。
修正回避面演算部96は、作業機5の基準が干渉回避面SF2の運転席4側にあるか否かを判定する(手順S18C)。作業機5の基準が干渉回避面SF2の外側にあると判定されたら、修正回避面SF3を干渉回避面SF2として設定する(手順S18E)。
作業機5の基準が干渉回避面SF2の内側であると判定されたら、修正回避面演算部96は、修正回避面SF3を演算する(手順S18D)。
第4距離演算部97は、作業機5の基準と修正回避面SF3の距離を取得する(手順S18F)。
第4距離演算部97は、演算された作業機5の基準と修正回避面SF3の距離を、制限速度演算部87に出力するとともに(手順S18G)、接近方向速度演算部89に出力する(手順S18H)。
アーム制御切替部92は、前述したいずれかのアーム出力指令値を、アーム掘削制限指令値出力部93Bへの出力(手順S19)、アームダンプ指令値出力部93Cに出力(手順S20)として行う。
アーム掘削制限指令値出力部93Bは、比例電磁制御弁64Cに電圧、電流等の指令を出力し、アームダンプ指令値出力部93Cは、比例電磁制御弁64Dに電圧、電流等の指令を出力する。
[7]第1実施形態の効果
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
油圧ショベル1が第1制限値演算部85および第2制限値演算部86を備えていることにより、作業機5の基準が干渉防止面SF1に到達すると、第1ブーム51およびアーム54の駆動が停止するようになっているので、作業機5が運転席4と干渉することを防止することができる。
油圧ショベル1が制限速度演算部87を備えていることにより、作業機5の基準が、作業機5の基準と干渉回避面SF2の距離と図9に示される作業機5の基準の制限速度テーブルに基づいて作業機5の基準における制限速度を演算できる。油圧ショベル1が接近方向速度演算部89、制限速度減算部90およびアームシリンダ制限速度演算部91とを備えることにより、作業機5の基準における制限速度と作業機5の基準がアーム54以外の作業機によって運転席4に接近する速度に基づいて、アーム54に対する制限速度を演算できる。油圧ショベル1がアーム制御切替部92を備えることで、第1ブーム51の上昇操作指令が検出された場合は、アームシリンダ制限速度演算部91で計算されたアームシリンダ54Aの制限速度によって、アーム掘削方向の速度の制限あるいはアームダンプ方向の速度指令値を生成するようになっているので、作業機5の基準が、運転席4を基準に干渉回避面SF2より遠方に位置する場合は、作業機5の基準を運転席4に接近させることなく、干渉回避面SF2より運転席4側に近い場合においては自動的に干渉回避面SF2に復帰させることができる。一方、第1ブーム51の上昇操作指令が検出されない場合は、作業機5の基準と干渉防止面SF1の距離に基づいて、第2制限値演算部86で計算されたアーム掘削動作の速度制限値に基づいて、アーム掘削方向の速度の制限を行うことができるので、作業機5の基準が、干渉防止面SF1より運転席4に接近させることを防ぐことができる。
このような干渉防止制御と干渉回避制御を使い分けることにより、さらに以下のような作用および効果を享受することができる。
掘削作業、ホイスト旋回、ダンプ作業という一連の旋回積み込み工程において、掘削時は作業機5の制限なく掘削作業を行うことができる。
すなわち、図17に示されるように、掘削作業時には、第1ブーム51を上昇操作しないので干渉防止制御が有効で、干渉回避制御は無効となり、アーム54の掘削操作により干渉回避面SF2を越えて干渉防止面SF1近傍まで作業機5の制限を受けることなく、掘削作業を行うことができる。
一方、掘削作業終了後、作業者は、第1ブーム51の上昇操作を行う。この場合干渉回避制御が有効になり、第1ブーム51の上昇操作指令と干渉回避面SF2の距離に基づいて、干渉回避制御によるアーム54のダンプ介入指令が働き、アーム54の先端が干渉回避面SF2まで移動する。これにより、第1ブーム51の上昇操作指令のみで干渉回避面SF2の先端が干渉回避面SF2に沿うように動く。
作業者は、第1ブーム51の上昇時、同時に操作レバー73を操作して、旋回操作を行ったり、更に狭小地においてはオフセットペダル72を踏んで第2ブーム52を運転席4側に畳み込むオフセット移動させたりして複数の作業機5を同時操作し、運転席4の近傍でコンパクトな操作を行うこともある。この際、干渉回避制御による干渉回避面SF2を基準としてアーム54のダンプ介入指令が働く。したがって作業者は、掘削時には干渉回避面SF2による作業機5の制限を受けずに掘削作業を行い、土砂積み込み時には干渉回避制御によって干渉防止面SF1より遠い干渉回避面SF2に基づいて作業機5の回避動作が行われるので、作業者と作業機5の距離が確保でき、作業者の不安を緩和することができ、作業者は心配することなく高速で作業機操作を行える。
また、この際、干渉回避制御切替スイッチ10をオフにすると、干渉回避制御によるアームダンプが発生しないようにできるので、干渉回避面SF2による制限を受けることなく、干渉防止面SF1まで作業者の操作どおりに作業機5が動作するから、アームクレーンなどの作業機械本体付近での精細な作業を行うことができる。また、干渉回避制御切替スイッチ10をオンにした場合には、干渉防止面SF1における制限テーブル(図7参照)を変更されるようにしておくと、干渉回避制御が有効な場合にはブームをより高速に上昇できるので生産性も向上される。
油圧ショベル1が、修正回避面演算部96、および第4距離演算部97を備えていることにより、図5または図12に示される干渉回避面SF2より作業機械本体側に作業機5の基準がある場合、修正回避面SF3、SF4に沿って、アーム54の先端を干渉回避面SF2に復帰させることができるので、掘削作業を行うことによって干渉回避面SF2より運転席4側に作業機5の基準が位置した場合であっても、その後第1ブーム51の上昇操作が行われた場合に修正回避面SF3に基づき干渉回避制御によるアームダンプが行われることにより干渉回避動作を滑らかに行うことができる。これにより運転席4内の作業者に安心感を与えることができる。同時に、掘削で作業機5に収納した掘削土などがこぼれることを減少できる。
作業者の操作であるブーム上昇操作と、作業機5の動作であるブーム上昇およびアームダンプの違いはあるが、動きが滑らかであるので、制御動作と操作動作の違いの違和感を少なくすることができる。
また、作業者は作業機5の基準の高さ方向への動作を観察することでアームのダンプが継続するかどうかの動きの予測ができるので、外部の物体と作業機5との接触への心配による作業者の精神的な疲労を減らすことができる。
一定の高さ距離H1で修正回避面SF3が、干渉回避面SF2に復帰することにより、作業機5の上昇距離を見ていれば、干渉回避制御によって作業機5の基準が遠ざかる動作中であるかそうでないかがわかるので、作業者にとって、動作中の作業機5の動きを予測しやすい。
この場合、図13に示すようにブーム上昇操作を開始したときの作業機5の基準の位置が、干渉回避面SF2よりも運転席4側に位置すれば、アーム54が遠ざかっていく軌跡が、急になり、干渉回避面SF2の近傍であれば、緩やかに設定される。したがって、作業者にとって、動作させようとした際の作業機5の動きに違和感を感じない。
[8]第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下の説明では、すでに説明した部分と同一の部分については、同一符号を付して、その説明を省略する。
前述した第1実施形態では、油圧ショベル1は、油圧パイロット式の油圧回路を備え、油圧回路を制御する制御ユニット8上で干渉防止手段、および干渉回避手段を機能させていた。
これに対して、本実施形態では、図18に示されるように、電機レバー式の油圧回路の制御ユニット8上で干渉防止手段、および干渉回避手段を機能させる点が相違する。
本実施形態に係る油圧回路は、ブームシリンダ51A、オフセットシリンダ52A、アームシリンダ54A、バケットシリンダ55A、油圧モータ31、油圧モータ23、24には、それぞれ比例電磁制御弁101〜107が接続され、比例電磁制御弁101〜105は、電磁駆動部101A、101B〜105A、105Bに電気信号を出力することによってポジションを変更する。
操作レバー71、73、オフセットペダル72、走行ペダル74、75には、制御ユニット8からの電気信号線が接続され、操作レバー71、73、オフセットペダル72、走行ペダル74、75の操作は、電機信号線を介して制御ユニット8に入力される。
操作レバー71は、第1実施形態と同様に前後方向に操作すれば、第1ブームの上昇下降操作指令が出力され、制御ユニット8を介して、電磁駆動部101A、101Bのいずれかに電気信号が出力され、比例電磁制御弁101のポジションが変更されて、ブームシリンダ51Aに作動油が供給される。
また、操作レバー71を左右方向に操作すれば、バケットの掘削、ダンプ操作指令が出力され、制御ユニット8を介して、電磁駆動部102A、102Bのいずれかに電気信号が出力され、比例電磁制御弁102のポジションが変更され、バケットシリンダ55Aに作動油が供給される。
オフセットペダル72も同様に、オフセットペダル72を踏むと、第2ブーム52の駆動指令が出力され、制御ユニット8を介して、電磁駆動部103A、103Bのいずれかに電気信号が出力され、比例電磁制御弁103のポジションが変更され、オフセットシリンダ52Aに作動油が供給される。
操作レバー73は、第1実施形態と同様に前後方向に操作すれば、アームの掘削、ダンプ操作指令が出力され、制御ユニット8を介して、電磁駆動部104A、104Bのいずれかに電気信号が出力され、比例電磁制御弁104のポジションが変更され、アームシリンダ54Aに作動油が供給される。
また、操作レバー73を左右方向に操作すれば、旋回体3の旋回操作指令が出力され、制御ユニット8を介して、電磁駆動部105A、105Bのいずれかに電気信号が出力され、比例電磁制御弁105のポジションが変更され、油圧モータ31が左右のいずれかに旋回体を旋回させる。
走行ペダル74、75も同様に、走行ペダル74、75を踏むと、走行操作指令が出力され、制御ユニット8を介して、比例電磁制御弁106、107のポジションが変更され、油圧モータ23、24が駆動して、油圧ショベルが前後方向に走行する。
このような油圧回路を制御する制御ユニット8は、前述した第1実施形態のブロック図と同様の構成を有するが、第1実施形態のように、パイロットライン中の比例電磁制御弁61C、62D、64C、電磁制御弁63Cに制御指令を出力するのではなく、比例電磁制御弁101〜104の電磁駆動部101A、101B〜104A、104Bに直接指令を出力する点が相違する。このため、本実施形態における制御ユニット8は、第1実施形態におけるシャトル弁64Eによる指令を直接出力する機能が付加されている。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の作用および効果を享受することができる。
[9]実施形態の変形
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、第2ブーム52を備え、アーム54をオフセット移動させることのできる油圧ショベル1としていたが、これに限らず、第2ブームのないブーム、アームを備えた油圧ショベルに、本発明を適用してもよい。
前記実施形態では、角度検出部にはブーム角度、オフセット角度、アーム角度をポテンショメータを用いていたが、これに限らず、油圧シリンダのストローク量を検出するシリンダストロークセンサを用いて、ブーム角度、オフセット角度、アーム角度を求めてもよい。作業機5の基準を演算するにあたって作業機5の姿勢はバケット55の実際の動作に対する姿勢を検出してもよい。
その他、実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造としてもよい。
1…油圧ショベル、2…走行体、3…旋回体、4…運転席、5…作業機、10…干渉回避制御切替スイッチ、21…走行装置、22…履帯、23…油圧モータ、30…油圧ポンプ、30A…油圧ポンプ、31…油圧モータ、41…オペレータシート、42…床面、51…第1ブーム、51A…ブームシリンダ、51B…フートピン、51C…ピン、51D…ピン、52…第2ブーム、52A…オフセットシリンダ、52C…ピン、52D…リンクロッド、53…ブラケット、53A…ピン、54…アーム、541…シリンダ取付部、54A…アームシリンダ、55…バケット、55A…バケットシリンダ、61…流量制御弁、61A…駆動部、61B…駆動部、61C…比例電磁制御弁、61D…圧力センサ、62…流量制御弁、62A…駆動部、62B…駆動部、63…流量制御弁、63A…駆動部、63B…駆動部、63C…電磁制御弁、64…流量制御弁、64A…駆動部、64B…駆動部、64C…比例電磁制御弁、64D…比例電磁制御弁、64E…シャトル弁、65…流量制御弁、65A…駆動部、66…流量制御弁、71…操作レバー、72…オフセットペダル、73…操作レバー、74…走行ペダル、8…制御ユニット、81…ポテンショメータ、82…ポテンショメータ、83…ポテンショメータ、84A…第1距離演算部、84B…第2距離演算部、85…第1制限値演算部、86…第2制限値演算部、87…制限速度演算部、88…ブーム上昇操作判定部、89…接近方向速度演算部、89A…ブーム上昇操作量演算部、89B…比較器、89C…ブーム操作接近速度演算部、89D…オフセット動作接近速度演算部、89E…演算結果出力部、8A…入出力部、8B…処理部、8C…記憶部、90…制限速度減算部、91…アームシリンダ制限速度演算部、91A…アーム掘削制限値、91B…アームダンプ制限値、92…アーム制御切替部、92A…加算器、92C…切替器、92D…切替器、93A…ブーム上昇制限指令値出力部93B…アーム掘削制限指令値出力部、93C…アームダンプ指令値出力部、93D…オフセット接近制限指令値出力部、94…第3距離演算部、95…姿勢取得部、96…修正回避面演算部、97…第4距離演算部、101…比例電磁制御弁、101A…電磁駆動部、102…比例電磁制御弁、102A…電磁駆動部、103…比例電磁制御弁、103A…電磁駆動部、104…比例電磁制御弁、104A…電磁駆動部、105…比例電磁制御弁、105A…電磁駆動部、106…比例電磁制御弁、511…面取り部、G1…グラフ、G2…グラフ、SF1…干渉防止面、SF2…干渉回避面、SF3…修正回避面、SF4…修正回避面。

Claims (10)

  1. 作業機械本体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機と、
    前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する操作指令検出手段と、
    前記作業機械本体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する第一制御手段と、
    前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記操作指令検出手段により前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる第二制御手段とを備え、
    前記第二制御手段は、前記第一作業機の上昇操作開始時点における、少なくとも前記第一作業機の現在位置を取得し、前記作業機の基準が、前記第二制御対象面よりも前記作業機械本体側に存在するときに、前記作業機の基準を前記第二制御対象面に復帰させる第三制御対象面を演算する第三制御対象面演算部を備えていることを特徴とする作業機械。
  2. 作業機械本体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機と、
    前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する操作指令検出手段と、
    前記作業機械本体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する第一制御手段と、
    前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記操作指令検出手段により前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる第二制御手段とを備え、
    前記第二制御手段は、前記第一作業機の上昇操作開始時点における、少なくとも前記第二作業機の現在位置を取得し、前記作業機の基準が、前記第二制御対象面よりも前記作業機械本体側に存在するときに、前記作業機の基準の現在位置から所定の高さ距離以内で、前記作業機の基準を前記第二制御対象面に復帰させる第四制御対象面を演算する第四制御対象面演算部を備えていることを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1または請求項2に記載の作業機械において、
    前記第二制御手段による指令は、前記作業機械本体から遠ざける方向に前記第二作業機を動作させる介入指令を少なくとも含むことを特徴とする作業機械。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の作業機械において、
    前記第一制御手段は、前記第二制御手段が動作状態にあると、前記第一作業機の操作により、前記作業機の基準が、前記作業機械本体に接近する場合の前記作業機の制限を緩和することを特徴とする作業機械。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の作業機械において、
    前記第二制御手段の有効もしくは無効を切り替える切替手段をさらに備えることを特徴とする作業機械。
  6. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の作業機械において、
    前記作業機および前記作業機械本体が幅方向に隣接して設けられ、
    前記作業機は、前記第一作業機の先端に動作可能に設けられ、前記第二作業機を幅方向に移動させる第三作業機を備え、
    前記作業機械本体から前記作業機に向かって、前記第二制御対象面と前記作業機械本体の前面の距離が、幅方向に向かうにしたがって。しだいに小さくなっていることを特徴とする作業機械。
  7. 走行体と、前記走行体に旋回可能に設けられた旋回体とを有する作業機械本体と、
    前記旋回体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機と、
    前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する操作指令検出手段と、
    前記旋回体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する第一制御手段と、
    前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記操作指令検出手段により前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる第二制御手段とを備え
    前記第二制御手段は、前記第一作業機の上昇操作開始時点における、少なくとも前記第一作業機の現在位置を取得し、前記作業機の基準が、前記第二制御対象面よりも前記作業機械本体側に存在するときに、前記作業機の基準を前記第二制御対象面に復帰させる第三制御対象面を演算する第三制御対象面演算部を備えていることを特徴とする作業機械。
  8. 走行体と、前記走行体に旋回可能に設けられた旋回体とを有する作業機械本体と、
    前記旋回体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機と、
    前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する操作指令検出手段と、
    前記旋回体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する第一制御手段と、
    前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記操作指令検出手段により前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる第二制御手段とを備え、
    前記第二制御手段は、前記第一作業機の上昇操作開始時点における、少なくとも前記第二作業機の現在位置を取得し、前記作業機の基準が、前記第二制御対象面よりも前記作業機械本体側に存在するときに、前記作業機の基準の現在位置から所定の高さ距離以内で、前記作業機の基準を前記第二制御対象面に復帰させる第四制御対象面を演算する第四制御対象面演算部を備えていることを特徴とする作業機械。
  9. 作業機械本体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機を備えた作業機械の干渉回避方法であって、
    前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する手順と、
    前記作業機械本体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する手順と、
    前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる手順と、を実施し、
    前記干渉を回避させる手順において、前記第一作業機の上昇操作開始時点における、少なくとも前記第一作業機の現在位置を取得し、前記作業機の基準が、前記第二制御対象面よりも前記作業機械本体側に存在するときに、前記作業機の基準を前記第二制御対象面に復帰させる第三制御対象面を演算し、前記第三制御対象面に沿って前記作業機の基準を前記第二制御対象面に復帰させることを特徴とする作業機械の干渉回避方法。
  10. 作業機械本体に動作可能に設けられた第一作業機、および第二作業機を有する作業機を備えた作業機械の干渉回避方法であって、
    前記作業機を操作する操作手段による操作指令を検出する手順と、
    前記作業機械本体から所定距離離れた位置に第一制御対象面を設定し、前記作業機の基準が、前記第一制御対象面より前記作業機械本体側に、前記作業機が超過しないように牽制、阻止する手順と、
    前記第一制御対象面よりもさらに前記作業機械本体から離れた位置に第二制御対象面を設定し、前記第一作業機の上昇操作指令が検出されたら、前記第二制御対象面と前記作業機の基準との距離に基づいて、前記第二作業機の操作指令への介入指令により、前記作業機の基準と前記作業機械本体との干渉を回避させる手順と、を実施し、
    前記干渉を回避させる手順において、前記第一作業機の上昇操作開始時点における、少なくとも前記第二作業機の現在位置を取得し、前記作業機の基準が、前記第二制御対象面よりも前記作業機械本体側に存在するときに、前記作業機の基準の現在位置から所定の高さ距離以内で、前記作業機の基準を前記第二制御対象面に復帰させる第四制御対象面を演算し、前記第四制御対象面に沿って前記作業機の基準を前記第二制御対象面に復帰させることを特徴とする作業機械の干渉回避方法。
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