JPH08104847A - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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JPH08104847A
JPH08104847A JP24152094A JP24152094A JPH08104847A JP H08104847 A JPH08104847 A JP H08104847A JP 24152094 A JP24152094 A JP 24152094A JP 24152094 A JP24152094 A JP 24152094A JP H08104847 A JPH08104847 A JP H08104847A
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JP
Japan
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weight
parts
fine particles
meth
pts
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Pending
Application number
JP24152094A
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English (en)
Inventor
Kenichi Azuma
賢一 東
Yoshio Shimoura
由雄 下浦
Taihei Sugita
大平 杉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 主としてコンクリート、ケイ酸カルシウム
板、石膏ボード、木材等の埃が被ったり、粗面であった
りする建材等を同様な状態にある下地材に貼合わせるの
に適した粘着テープを提供する。 【構成】 炭素数1〜14のアルキル基を有するアルコ
ールの(メタ)アクリル酸エステルと極性共重合性モノ
マーの共重合体の少なくとも1種を含有し、平均粒子径
1〜150μmの微粒子又は中空微粒子が上記共重合体
100重量部に対し、0.5〜175重量部もしくは上
記基材層の体積分率10〜50体積%を含有する、10
0%伸長した状態の1時間後の応力緩和率が50%以下
である基材層の少なくとも一面に、ポリイソブチレン、
ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムの群から選ばれる少
なくとも1種100重量部、軟化剤10〜150重量部
及び粘着付与樹脂20〜100重量部を含有し、架橋処
理が施されている粘着剤層が設けられていることを特徴
とする粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着テープに関し、更
に詳しくは、主としてコンクリート、ケイ酸カルシウム
板、石膏ボード、木材等の埃が被ったり、粗面であった
りする建材等を同様な状態にある下地材に貼合わせるの
に適した粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】建築作業場におけるコンクリート、ケイ
酸カルシウム板、石膏ボード、木材等の建材は一般に埃
が被ったり、粗面であったりで、同様な状態にある下地
材に貼合わせる場合、釘、ビス、ボルト等による方法が
主流であったが、釘、ビス、ボルト等を使用する方法で
は、上記建材が化粧材である場合等外観を損ねるといっ
た問題や、建材に穿設された釘、ビス、ボルト等で固定
するための穴が歪みの起点となって建材を破壊するとい
った問題や作業時の振動による発塵や騒音といった環境
面の問題があり、最近では接着剤による貼合わせ方法が
採用されることが多くなっている。
【0003】しかし、接着剤を用いる方法は、初期強度
が発現するまでの間、一夜とか一昼夜とかいった時間で
貼合わせ面を押圧した状態に保持し、養生することが必
要であり、又、接着剤が溶剤型である場合には、引火の
危険性や作業者の労働衛生面の配慮が必要であったりす
るものであって、簡易な作業で確実に接合できる方法や
接着材料の開発が熱望されていたのである。
【0004】又、上記の如き問題を粘着テープによって
接合することにより解決しようとする試みがなされてい
るが、埃が被った面や粗面への接着性は、粘着剤層が同
様な用途に使用される接着剤に比べて薄く、且つ、粗面
への追従性が十分でないので一般的には低下する。
【0005】上記の問題点を改善するため、ポリエチレ
ンやポリウレタンの発泡体の両面に粘着剤層を形成した
所謂スポンジ粘着テープが使用されているが、基材とな
る発泡体の引剥力に対する応力緩和が十分に得られない
ので、強固な貼合わせは難しい。又、特公昭50−14
668号公報、特公昭57−52385号公報等に記載
されている如く、粘着剤を発泡させて粘着剤層に微細な
気泡を内封することによって、粗面に対する接着性を向
上させる試みがなされているが、未だ接着性が十分に得
られず、仮止め等の軽易な用途にしか使用されていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは粗
面や埃っぽい面への強固な接着力を示す粘着テープを提
供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、炭素数1〜14のアルキル基を有するアルコールの
(メタ)アクリル酸エステルと極性共重合性モノマーの
共重合体の少なくとも1種を含有し、平均粒子径1〜1
50μmの微粒子又は中空微粒子が上記共重合体100
重量部に対し、0.5〜175重量部もしくは上記基材
層の体積分率10〜50体積%を含有する、100%伸
長した状態の1時間後の応力緩和率が50%以上である
基材層の少なくとも一面に、粘着剤層が設けられている
ことを特徴とする粘着テープをその要旨とするものであ
る。
【0008】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
粘着剤層が、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ハロゲン
化ブチルゴムの群から選ばれる少なくとも1種100重
量部、軟化剤10〜150重量部及び粘着付与樹脂20
〜100重量部を含有し、架橋処理が施されていること
を特徴とする粘着テープをその要旨とするものである。
【0009】請求項1記載の本発明において使用され
る、炭素数1〜14のアルキル基を有するアルコールの
(メタ)アクリル酸エステルとしては、好ましくは炭素
数4〜12のアルキル基を有するアルコールの(メタ)
アクリル酸エステルが用いられ、例えば、(メタ)アク
リル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、
(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デ
シル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル
酸ドデシル等を挙げることができる。これらの(メタ)
アクリル酸エステルは、単1種で使用されてもよいが2
種以上を混合して使用されてもよい。
【0010】粘着性と凝集性のバランス等から、通常ホ
モポリマーのガラス転移温度(Tg)が−50℃以下で
ある上記(メタ)アクリル酸の比較的長鎖のアルキルア
ルコールエステルを主成分とし、これに(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等の低級アルコ
ールの(メタ)アクリル酸エステルを添加したものが好
適に使用できる。
【0011】上記共重合体における上記炭素数1〜14
のアルキル基を有するアルコールの(メタ)アクリル酸
エステルの含有量は、50〜98重量%であり、好まし
くは75〜95重量%である。この含有量が50重量%
未満では、凝集力が強くなり過ぎ、感圧接着性が低下
し、又、この含有量が98重量%を超える場合には、凝
集力が低くなり過ぎ、高い剪断強度が得られず、いずれ
も粘着テープ基材層として好ましいものではない。
【0012】極性共重合性モノマーとしては、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、等の
カルボキシル基を含有するモノマー又はその無水物、
(メタ)アクリルニトリル、N−ビニルピロリドン、N
−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、
(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等窒
素含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリオキ
シエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレ
ン(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成(メタ)
アクリレート等の水酸基含有モノマーが好適に使用でき
る。
【0013】上記共重合体における上記極性共重合性モ
ノマーの含有量は、2〜20重量%である。この含有量
が2重量%未満では、凝集力が低くなり過ぎ、高い剪断
強度が得られず、又、この含有量が20重量%を超える
場合には、凝集力が強くなり過ぎ、感圧接着性が低下
し、いずれも粘着テープ基材層として好ましいものでは
ない。
【0014】上記共重合体における上記炭素数1〜14
のアルキル基を有するアルコールの(メタ)アクリル酸
エステル及び上記極性共重合性モノマーの他、両2者以
外の例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレ
ン、イソボロニル(メタ)アクリレート等の共重合可能
なモノマーが、上記共重合体における含有量30重量%
以下の範囲で使用できる。
【0015】更に、上記モノマー群に、基材層の凝集力
を改善する必要がある場合、架橋性モノマーを添加し重
合すること等により上記共重合体に架橋構造を導入す
る。上記架橋性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メ
タ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼンやその他エポ
キシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタ
ンアクリレート等が好適に使用できる。
【0016】上記架橋性モノマーの添加量は、上記モノ
マーの合計量100重量部に対し、0.01〜1.0重
量部程度であり、好ましくは0.02〜0.8重量部程
度で添加される。この添加量が0.01重量部未満で
は、凝集力が低くなり過ぎ、高い剪断強度が得られず、
又、この添加量が1.0重量部を超える場合には、凝集
力が強くなり過ぎ、感圧接着性が低下し、いずれも粘着
テープ基材層として好ましいものではない。
【0017】上記モノマー群を共重合する方法は特に限
定されるものではないが、光重合で実施する場合には、
光重合開始剤を更に添加する必要がある。これらの光重
合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエト
キシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケト
ン、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノ
ン、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−シク
ロヘキシルアセトフェノン等のアセトフェノン系、ベン
ジルジメチルケタール等のケタール系、その他ハロゲン
化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナ
ート等を挙げることができる。
【0018】上記光重合開始剤の添加量は、上記モノマ
ーの合計量100重量部に対し、0.01〜5重量部程
度であり、好ましくは0.05〜3重量部程度で添加さ
れる。この添加量が0.01重量部未満では、重合転化
率が低下し、モノマー臭のきつい生成物となり、5重量
部を超える場合には、ラジカルの発生量が多くなり、分
子量の小さい重合体しか得られず、粘着テープ基材層と
して必要な凝集力が得られない。
【0019】上記光重合に使用される光照射用ランプ類
は、波長400nm以下発光分布を有する、例えば、低
圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケ
ミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェー
ブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等が用いられる。
就中、ケミカルランプは、開始剤の活性波長領域の光を
効率よく発光するとともに、本発明の上記基材層に含有
される開始剤以外の物質の吸収が少ないため、基材層を
形成する上記共重合体組成物の内部まで十分に光が透過
し、均一な光重合がなされるので、厚い基材層を製造す
る場合にも好適に使用される。
【0020】上記光照射用ランプによる光強度は、基材
層を構成する共重合体の重合度をを決定する大きな一要
素であるので、基材層に要求される性能に応じて適宜設
定されるが、例えば、一般的に使用されるアセトフェノ
ン基を有する開裂型の開始剤を配合した場合、開始剤の
光分解に有効な波長において、0.1〜100mw/c
2 (365nm〜420nm)程度が好ましい。
【0021】本発明における光重合は、空気中の酸素及
び上記基材層を形成する各種材料中に吸着、溶解等して
夾雑する酸素によって阻害される。このため、反応系か
ら酸素を排除するプロセス的手法によって実施されねば
ならない。すなわち、本発明の炭素数1〜14のアルキ
ル基を有するアルコールの(メタ)アクリル酸エステ
ル、極性共重合性モノマー、光重合開始剤等を含有する
光重合性反応系を表面離型処理したポリエチレンテレフ
タレートフィルムやテフロンフィルム等によって覆い、
空気中の酸素を遮断し、該フィルム上より光照射を行
い、又、窒素ガス、炭酸ガスの如きイナートガスによっ
て酸素を含む気体と置換したイナートゾーンで光照射を
行い、光重合されてもよい。後者のイナートガス置換法
において、上記光重合性反応系の重合転化率が99.7
%以上であるためには、上記イナートゾーンの酸素濃度
は5,000ppm以下、好ましくは300ppm以下
でなければならない。
【0022】上記重合反応が、表面離型処理したポリエ
チレンテレフタレートフィルムやテフロンフィルム等の
フィルム上で行われる場合、反応が急激に進行し、その
際発生する重合熱によって、上記表面離型処理したフィ
ルムや光重合性反応系の上から被覆したカバーフィルム
が不規則に収縮し、光重合性反応系反応生成物である基
材層に上記不規則に収縮したフィルムの皺が転写される
等の不具合が発生するおそれがある。この場合、光カッ
トフィルターにより光量及びこれに付随する輻射熱を抑
制したり、照射面と反対側のフィルム面を冷却板やロー
ルによって冷却することにより解決できる。
【0023】本発明における基材層には、平均粒子径1
〜150μmの微粒子又は中空微粒子が添加されてもよ
い。これらの微粒子としては、ガラスバルーン、シラス
バルーン、フライアッシュバルーン、等の無機質中空粒
子、ポリメタクリル酸メチル、アクリロニトリル−塩化
ビニリデン共重合体、ポリスチレン、フェノール樹脂等
からなる有機質中空粒子、ガラスビーズ、シリカビー
ズ、合成雲母等の無機質微粒子、ポリアクリル酸エチ
ル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の
有機質微粒子が挙げられる。これらの微粒子又は中空微
粒子は基材層の応力緩和特性を改善する作用を有する。
上記微粒子又は中空微粒子の平均粒子径が1μm未満や
150μmを超える場合には、高い応力緩和特性が得ら
れない。
【0024】上記微粒子又は中空微粒子の添加量は、上
記共重合体100重量部に対し、0.5〜175重量部
である。上記微粒子又は中空微粒子の内、比重が小さい
中空微粒子では、好ましくは0.7〜10重量部であ
り、比重が1前後の中空粒子や有機質微粒子では、好ま
しくは10〜60重量部であり、比重が2以上である比
較的重い無機質微粒子では、70〜150重量部が添加
される。上記各種の微粒子又は中空微粒子は1種類のみ
が添加されてもよいが、2種以上のものが混合されて添
加されてもよい。
【0025】上記の微粒子又は中空微粒子の添加量は、
体積分率でも管理できる。即ち、上記の粒子の比重によ
る区分に従えば、上記指定範囲の重量部数に従って添加
してもよいが、上記比重による区分の異なる複数種を混
合して添加する場合には、基材層を構成する材料の体積
分率10〜50体積%の範囲にあるように添加する。こ
の体積分率が10体積%未満の場合や50体積%を超す
場合にはいずれも高い応力緩和特性が得られない。
【0026】上記基材層には、粘着付与樹脂、軟化剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、充填剤、着色剤等を
必要に応じて添加してもよい。猶、上記粘着付与樹脂と
しては、例えば、ロジン系樹脂、変成ロジン系樹脂、テ
ルペン系樹脂、テルペン−フェノール系樹脂、C5及び
C9系石油樹脂、クマロン樹脂やこれらの水素添加物等
が単独もしくは2種以上が混合されて好適に使用され
る。
【0027】本発明における上記基材層は、叙上の如き
材料及びプロセスによって得られる共重合体を主成分と
して形成されるが、この基材層は、100%伸長した状
態の1時間後の応力緩和率が50%以上である物性を有
する。この応力緩和率の値は以下に示す方法によって測
定される。
【0028】幅20mmで試料を採取し、引張試験機を
用いて上下のチャック間距離を40mmとし、100%
伸長させ、1時間後の残留応力を測定した。応力緩和率
とは、その際の初期最大応力から1時間後の残留応力を
減じた値を初期最大応力で除して得られる値の百分率
〔{(初期最大応力)−(1時間後の残留応力)}×1
00/(初期最大応力)〕で示した。
【0029】本発明における上記基材層の100%伸長
した状態の1時間後の応力緩和率が50%以上であり、
好ましくは60%以上である。この基材層の上記応力緩
和特性は粘着テープの接着強度に大きな影響を有する。
即ち、或る物体を粘着テープを介して被着体に接合した
際、物体が被着体から引剥がされる場合の応力を、この
基材層の有する応力緩和特性によって分散し、緩和する
ことによって、粘着テープによる接合強度を全体として
極めて大きなものにする。逆に、粘着テープの基材層に
応力緩和特性がないと、上記の物体が被着体から引剥が
される場合、その引剥応力が粘着テープの基材層に集中
し、接合強度が小さいものになってしまう。
【0030】請求項1記載の本発明において使用される
粘着剤層は、粘着テープの用途に応じて適宜選択使用で
きるが、請求項2記載の本発明において使用される粘着
剤層は、ポリイソブチレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブ
チルゴム(例えば、ブチルゴムを臭素化又は塩素化した
もの)の群から選ばれる少なくとも1種100重量部、
軟化剤10〜150重量部及び粘着付与樹脂20〜10
0重量部を含有し、架橋処理が施されているものが使用
される。
【0031】上記軟化剤は、粘着剤層に適度の濡れ性、
柔軟性を与えるものであり、例えば、液状ポリイソブチ
レン、ポリブテン、液状エチレン−プロピレンゴム、パ
ラフィン系或いは芳香族系のプロセスオイル、ポリエス
テル系可塑剤等が好適に使用される。この軟化剤の配合
量が、上記ゴム成分100重量部に対し、10重量部未
満であると、粘着剤層に適度の濡れ性、柔軟性を与える
ことができず、150重量部を超えると、粘着剤層の凝
集力が低下し、いずれも粘着剤層の接着性を低下させ
る。
【0032】上記粘着付与樹脂としては、一般に使用さ
れている粘着付与樹脂が適宜選択使用できるが、例え
ば、ロジンエステル樹脂、テルペン系樹脂、テルペン−
フェノール系樹脂、石油系樹脂、スチレン系樹脂、クマ
ロン−インデン樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹
脂等が単独もしくは2種以上が混合されて好適に使用さ
れる。この粘着付与樹脂の配合量が、上記ゴム成分10
0重量部に対し、20重量部未満であると、粘着剤層の
凝集力が低下し、100重量部を超えると、粘着剤層の
耐熱性が低下し、いずれも粘着剤層の接着性を低下させ
る。
【0033】上記粘着剤層は、架橋処理が必要であり、
架橋処理の方法は、例えば、過酸化物を用いて架橋する
方法、キノンジオキシムと過酸化物等を用いて架橋する
方法、酸化亜鉛と各種架橋促進剤を用いて架橋する方
法、電離性放射線を用いて架橋する方法等が挙げられ
る。就中、ゴム成分として、ブチルゴムを臭素化又は塩
素化したもの等ハロゲン化ブチルゴムを使用する場合、
電離性放射線を用いて架橋する方法は有効である。
【0034】上記粘着剤層の架橋の度合は、ゲル分率で
10〜65%が好ましく、架橋剤の配合量の調整等、上
記架橋手段をコントロールする。ここでいうゲル分率と
は、粘着剤層をトルエン等の粘着剤に対する良溶媒中に
浸漬し、不溶(ゲル)分を濾別し、重量分率を測定した
ものである。
【0035】上記粘着剤層には、必要に応じて、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、滑剤、充填剤、増量
剤、補強材、着色剤等を添加してもよい。猶、上記添加
剤の合計量は、上記ゴム成分100重量部に対し、20
〜200重量部程度である。
【0036】又、上記基材層に粘着剤層を積層接着する
に際し、両層間に、接着力増強層を設けてもよい。この
接着力増強層としては、例えば、ポリアミン化合物、多
官能イソシアネート化合物、多官能エポキシ化合物、多
官能カルボジイミド化合物、多官能オキサゾリン化合
物、クロロプレン、塩素化天然ゴム、メチロール基を含
有する化合物等からなる薄膜層が好適に使用される。
【0037】
【作用】本発明の粘着テープは、炭素数1〜14のアル
キル基を有するアルコールの(メタ)アクリル酸エステ
ルと極性共重合性モノマーの共重合体の少なくとも1種
を含有し、平均粒子径1〜150μmの微粒子又は中空
微粒子が上記共重合体100重量部に対し、0.5〜1
75重量部もしくは上記基材層の体積分率10〜50体
積%を含有する、100%伸長した状態の1時間後の応
力緩和率が50%以下である基材層の少なくとも一面
に、粘着剤層が設けられているので、その有する応力緩
和性によって、粗な面や埃っぽい面への接着が点接着の
ような状態にならず、被着面全体で接着しており、且
つ、重量その他の引剥がし力に対しても集中荷重となら
ず全面に応力が分散するので、強固に被着面に接着でき
るのである。
【0038】請求項2記載の本発明の粘着テープは、上
記請求項1記載の本発明の粘着テープの粘着剤層をポリ
イソブチレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムの群
から選ばれる少なくとも1種100重量部、軟化剤10
〜150重量部及び粘着付与樹脂20〜100重量部を
含有し、架橋処理が施されている粘着剤層としているの
で、就中、コンクリート面のような強いアルカリ性を示
し、且つ、粗な面、埃っぽい被着面へコンクリート板、
ケイ酸カルシウム板、石膏ボード、木材等の建築材料を
強固に接着施工できるのである。
【0039】
【実施例】
(基材層1の作製)2−エチルヘキシルアクリレート8
50重量部、アクリル酸50重量部、N−ビニルピロリ
ドン100重量部、n−ドデカンチオール0.2重量
部、2,2−ジメチル−2−フェニルアセトフェノン
(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア651)
3.0重量部、高密度ポリエチレン(三井石油化学社
製、商品名:ミペロンXM−220、平均粒子径20μ
m、比重0.95)420重量部ををセパラブルフラス
コ中で均一に分散するまで攪拌混合した後、窒素ガスで
パージすることにより溶存等夾雑する酸素を除去した。
次いで、ブラックライトランプで上記組成の反応系に紫
外線を照射した。反応系組成物は、昇温とともに粘度を
上げ、5℃昇温したところで、光照射を止めた。この反
応で得られた部分光重合物の重合転化率は、3.7%、
粘度は2,200cpsであった。
【0040】上記部分光重合物に、ヘキサンジオールジ
アクリレート0.2重量部を添加した後、離型処理した
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上
に、重合終了時の厚さが1.0±0.1mmとなるよう
にロールコーターで塗布し、更に、その塗布面を上記フ
ィルムと同じ厚さ38μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルムを離型処理面が上記塗布面に接するようにカ
バーした。然る後、ケミカルランプを用いて上記カバー
ポリエチレンテレフタレートフィルム上の照射強度が2
mw/cm2 となる強度で8分間照射した。このときの
反応系の残存モノマーの量は0.1重量%未満であり、
得られた共重合体のゲル分率は95%であった。又、得
られた基材層1の応力緩和率は75%であった。
【0041】(基材層2の作製)イソノニルアクリレー
ト950重量部、N−ビニルカプロラクタム50重量
部、親水性シリカ(日本アエロジル社製、商品名:アエ
ロジル200)30重量部をディゾルバー式攪拌機で
1,000rpmで4時間攪拌混合し、粘稠な液体とな
った。これにガラスバルーン(旭硝子社製、商品名:C
ELSTAR・Z−27、平均粒子径45μm、見掛け
比重0.27)50重量部、2,2−ジメチル−2−フ
ェニルアセトフェノン(チバガイギー社製、商品名:イ
ルガキュア651)3.0重量部、ヘキサンジオールジ
アクリレート0.3重量部を均一に分散するまで攪拌混
合した後、窒素ガスでパージすることにより溶存等夾雑
する酸素を除去した。以下、上記基材層1の作製と同様
にして、厚さ1.5mmの基材層を得た。得られた基材
層2の応力緩和率は72%であった。
【0042】(基材層3の作製)上記基材層1の作製に
おいて、高密度ポリエチレン(三井石油化学社製、商品
名:ミペロンXM−220、平均粒子径20μm、比重
0.95)を添加しなかったことを除いて、基材層1の
作製と同様にして、厚さ1.0mmの基材層を得た。得
られた基材層3の応力緩和率は25%であった。
【0043】(粘着層1の作製)ブチルゴム(エクソン
化学社製、商品名:ブチルゴム268)100重量部、
ポリブテン(出光石油化学社製、商品名:出光ポリブテ
ン300H)65重量部、石油系樹脂(安原ケミカル社
製、商品名:アルコンP100)100重量部、p−ベ
ンゾキノンジオキシム(川口化学社製、商品名:アクタ
ーDQ)2重量部、亜鉛華(白水化学社製、商品名:亜
鉛華1号)5重量部をトルエン700重量部に溶解し、
粘着剤を作製した。この粘着剤をロールコーターにて乾
燥後の厚さが100μmとなるようにセパレーター上に
塗布し、90℃で2日間乾燥して粘着層1を作製した。
【0044】(粘着層2の作製)塩素化ブチルゴム(エ
クソン化学社製、商品名:クロロブチル1068)10
0重量部、ポリブテン(粘着層1と同じ)65重量部、
石油系樹脂(粘着層1と同じ)100重量部、亜鉛華
(粘着層1と同じ)5重量部をトルエン700重量部に
溶解し、粘着剤を作製した。この粘着剤をロールコータ
ーにて乾燥後の厚さが100μmとなるようにセパレー
ター上に塗布し、90℃で2日間乾燥し、次いで6Mr
adの電子線を照射して粘着層2を作製した。
【0045】(粘着層3の作製)ブチルゴム(粘着層1
と同じ)100重量部、ポリブテン(粘着層1と同じ)
65重量部、石油系樹脂(粘着層1と同じ)100重量
部をトルエン700重量部に溶解し、粘着剤を作製し
た。この粘着剤をロールコーターにて乾燥後の厚さが1
00μmとなるようにセパレーター上に塗布し、90℃
で2日間乾燥して粘着層3を作製した。
【0046】(実施例1)上記基材層1の両面に上記粘
着層1をラミネーターにて積層し、粘着テープを作製し
た。
【0047】(実施例2)上記基材層2の両面に上記粘
着層2をラミネーターにて積層し、粘着テープを作製し
た。
【0048】(比較例1)上記基材層3の両面に上記粘
着層1をラミネーターにて積層し、粘着テープを作製し
た。
【0049】(性能評価) 1.初期剥離力試験 得られた粘着テープから、幅20mm、長さ150mm
の試料を採取し、23℃の雰囲気下で、一方の面に、幅
25mm、長さ200mm、厚さ5mmのコンクリート
モルタル板(日本テストパネル社製)に接着長さ100
mmで貼付し、他方の面に、厚さ50μmのステンレス
鋼板をバッキング用として貼付し、重さ2kgのローラ
ーで2往復圧着した後、直ちに引張試験機を用い、30
0mm/minの引張速度で90度方向剥離力を測定し
た。
【0050】2.初期引張接着力試験 得られた粘着テープから、一辺20mmの正方形の試料
を採取し、23℃、65%RHの雰囲気下で、50mm
×50mm(厚さ5mm)のコンクリートモルタル板
(日本テストパネル社製)2枚の間にサンドイッチ状に
貼付し、5kg荷重で15分間圧着した後、50mm/
minの引張速度で引張接着力を測定した。
【0051】各実施例について実施した上記性能評価の
結果は、表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の粘着テー
プは、特定の応力緩和率を有する基材層の少なくとも一
面に粘着剤層が設けられているので、粗な面にも作業性
よく、且つ、点接着になることなく、被着面にその全面
で接着するので、化粧表面に釘等の笠が見えたりするこ
ともなく、仕上がりが美麗であり、粗な面、埃っぽい面
でも強固な接着ができるのである。
【0054】請求項2記載の本発明は、上記請求項1記
載の粘着テープにおいて、粘着剤層をポリイソブチレ
ン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムの群から選ばれ
る少なくとも1種100重量部、軟化剤10〜150重
量部及び粘着付与樹脂20〜100重量部を含有し、架
橋処理が施されている粘着剤層としたことによって、就
中、コンクリート面のような強いアルカリ性を示し、且
つ、粗な面、埃っぽい被着面へコンクリート板、ケイ酸
カルシウム板、石膏ボード、木材等の建築材料を強固に
接着施工できるのである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数1〜14のアルキル基を有するア
    ルコールの(メタ)アクリル酸エステルと極性共重合性
    モノマーの共重合体の少なくとも1種を含有し、平均粒
    子径1〜150μmの微粒子又は中空微粒子が上記共重
    合体100重量部に対し、0.5〜175重量部もしく
    は上記基材層の体積分率10〜50体積%を含有する、
    100%伸長した状態の1時間後の応力緩和率が50%
    以上である基材層の少なくとも一面に、粘着剤層が設け
    られていることを特徴とする粘着テープ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の粘着剤層が、ポリイソブ
    チレン、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムの群から選
    ばれる少なくとも1種100重量部、軟化剤10〜15
    0重量部及び粘着付与樹脂20〜100重量部を含有
    し、架橋処理が施されていることを特徴とする粘着テー
    プ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190029507A (ko) 2016-07-14 2019-03-20 닛토덴코 가부시키가이샤 수지 조성물, 수지층 및 적층 시트

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