JP2003292913A - 両面粘着テープ - Google Patents

両面粘着テープ

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JP2003292913A
JP2003292913A JP2002096381A JP2002096381A JP2003292913A JP 2003292913 A JP2003292913 A JP 2003292913A JP 2002096381 A JP2002096381 A JP 2002096381A JP 2002096381 A JP2002096381 A JP 2002096381A JP 2003292913 A JP2003292913 A JP 2003292913A
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meth
acrylate
double
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JP2002096381A
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Kazuyuki Fukuyama
和行 福山
Michiya Nakagawa
道也 中川
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅建材、家電、自動車部品や一般的な構造
物の接着固定分野に於いて、優れた接着強度を示す両面
テープを使用し、貼り合わせ作業時に問題となる位置調
整作業を、貼り合わせ面が水平面、垂直面を問わず容易
とし、接着後は強固に接着固定することが可能である両
面粘着テープを提供する。 【解決手段】 アルキル基の炭素数2〜18のアルキル
(メタ)アクリレート及び極性基を有するビニル系モノ
マーを主成分とする共重合体を有し、厚みが0.2〜2
mmであり、且つ0℃から40℃の貯蔵弾性率が1.0
×107 〜1.0×104 Pa である粘着剤層の一面
に、その表面を部分に被覆する非粘着もしくは微粘着の
(好ましくは網状の)マスキング材が設けられてなる両
面粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貼り合わせ時の位
置調整作業性に優れ、同時に最終の接着固定強度に優れ
た接着固定用の両面粘着テープ(両面粘着シートも包含
するものとする)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅建材、家電、自動車部品や一
般的な構造物の接着固定分野において、接着剤やボル
ト、ビスなどによる固定法が一般的であった。しかし、
ビス、ボルト等による固定は締め付け等に時間がかかる
といった問題があった。また接着剤は硬化までに時間が
かかる為、構造物同士の貼り付け位置を調整できるとい
った利点がある反面、接着剤中に含まれる溶剤蒸気が人
体に悪影響を及ぼすことがあるという問題があった。ま
た接着剤は硬化までに時間がかかるため、作業工程の管
理が煩雑であるといった問題点もあった。
【0003】近年、構造物の接着固定分野において、ポ
リエチレン系、ウレタン系、クロロプレン系、アクリル
系等の発泡体を基材とし、両面に粘着剤を積層した両面
テープや、実開平08−27440号公報開示のように
不織布基材に粘着層を設けた粘着テープを使用する方法
が簡便性の点から増加している。しかしながら、上記の
ような発泡体や不織布層は基材自体の強度が弱く、粘着
テープの剪断強度や剥離強度が上記基材の破壊強度で決
定され、十分な固着強度が得られないといった問題や、
基材の耐熱性などにより、仕様部位や材料選定に制限が
あった。さらに、発泡体は高温での寸法変化が大きいた
め高温環境での使用にも制限があった。
【0004】また、両面テープを用いた場合接着強度は
十分であるが、構造物同士を一旦貼り合わせてしまう
と、微妙な位置の調整が非常に困難になるといった問題
があった。この位置調整の問題点に対して、特公平7−
122329号公報に、帯状両面テープを用いて床化粧
板を下地材に貼り付ける施工方法であって、床化粧板の
位置調整を容易に行い得る方法が開示されている。すな
わち、先ず、帯状両面粘着テープの先端から施工すべき
床化粧板の幅以上の長さの粘着材層を帯状離型紙から除
去し、はみ出た帯状剥離紙を手前方向に折り返した状態
で帯状両面テープを下地材上に貼り付け、折り返された
帯状剥離紙の上に床化粧板を置き、必要に応じて床化粧
板の位置調整を行う。
【0005】位置調整が終れば、床化粧板の外側からは
み出した帯状離型紙を引き抜くことによって、粘着剤層
の全面を床化粧板と密着させ、押圧し固定する方法であ
り、必要に応じてこの方法を繰り返して、床化粧部材を
貼り付ける。しかしながら、上記公報記載の床材施工方
法では、折り返された帯状離型紙を引き抜く際に、離型
紙が破れる場合があり、その場合には床化粧材を再度捲
り上げ、破断した離型紙を除去する必要があり、必ずし
も確実な施工方法とはいえなかった。またこの方法で
は、片手で位置調整しもう一方の手で離型紙を引き抜く
ことが必要で、床材などの平地では可能な工法である
が、壁材、不燃材などの垂直な面に対しては困難な工法
であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の構
造物等の接着固定分野における問題点に鑑みてなされた
もので、その目的は、住宅建材、家電、自動車部品や一
般的な構造物等の接着固定に際し、優れた接着強度を示
す両面テープを使用し、貼り合わせ作業時に問題となる
位置調整作業を、貼り合わせ面が水平面、垂直面を問わ
ず容易とし、接着後は強固に接着固定することが可能で
ある両面粘着テープを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の本発明は、アルキル基の炭素数2〜
18のアルキル(メタ)アクリレート及び極性基を有す
るビニル系モノマーを主成分とする共重合体を有し、厚
みが0.2〜2mmであり、且つ0℃から40℃の貯蔵
弾性率が1.0×107 〜1.0×104 Pa であ粘着
剤層の一面に、その表面を部分的に被覆する非粘着もし
くは微粘着のマスキング材が設けられてなる両面粘着テ
ープを提供する。
【0008】また、請求項2記載の本発明は、上記アル
キル(メタ)アクリレート及びビニル系モノマーを主成
分とする共重合体が、上記アルキル(メタ)アクリレー
ト及びビニル系モノマーを光重合開始剤の存在下に光重
合して得られるものである請求項1記載の両面粘着テー
プを提供する。また、請求項3記載の本発明は、基材の
一面に積層された粘着剤層に、その表面を部分的に被覆
する非粘着もしくは微粘着の網状マスキング部材が設け
られてなる請求項1又は請求項2記載の両粘着テープを
提供する。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明において用いられる上記粘着剤組成物は、アルキル基
の炭素数2〜18のアルキル(メタ)アクリレート及び
極性基を有するビニル系モノマーを主成分とする共重合
体を含有して構成される。尚、本明細書における、例え
ば、「アルキル(メタ)アクリレート」とは、「アルキ
ルアクリレート」もしくは「アルキルメタアクリレー
ト」を意味する。
【0010】炭素数2〜18のアルキル基を有するアク
リル(メタ)アクリレーとしては、例えば(メタ)アク
リル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)ア
クリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸sec −ブチル、(メタ)アクリル酸t −ブチル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n
−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソミリスチルなど
が挙げられ、これらは単独または2種以上の組み合わせ
で用いることができる。
【0011】上記極性基を有するビニル系モノマーとし
て、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロト
ン酸、(無水)マイレン酸、(無水)フマル酸、カルボ
キシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有ビニル
系モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレング
リコール(メタ)アクリレートなど水酸基含有モノマ
ー、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリド
ン、(メタ)アクリルアミドなどの窒素基含有モノマー
等が挙げられ、これらは単独または2種以上併用されて
もよい。
【0012】上記極性基を有するビニル系モノマーの含
有量は、少なくなると凝集力が低下し、十分な剪断強度
が得られにくくなり、逆に多くなると凝集力が高くなり
過ぎ、十分な感圧接着力が得られなくなるため、上記ア
クリル酸エステル100重量部に対し、通常2〜50重
量部、より好ましくは5〜30重量部用いられる。
【0013】上記粘着剤組成物は、上記アルキル( メ
タ) アクリレート及びビニル系モノマーを用いて、溶液
重合方式、塊状重合方式、乳化重合方式、パール重合方
式等によって得ることができる。特に、塊状重合方式に
おいては、紫外線による光重合が好ましく、この場合は
光重合開始剤が含有される。光重合方式の有利な点は、
分子量分布特性等が均一な重合体が得られやすいこと、
および厚膜の重合体が得られることから凹凸面や各種被
着体への接着力が高く且つ圧着圧力の依存性が少ない
(低圧着でも十分接着する)粘着剤層を得ることができ
ることである。
【0014】光重合開始剤として例えば、4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−エ
トキシ)ケトン、α−ヒドロキシα、2−ジメトキシ−
2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−シ
クロヘキシルアセトフェノン等、従来公知のものが挙げ
られる。これら光重合開始剤の添加量は、上記アクリル
共重合体のモノマー100重量部に対し、0.01〜5
重量部が好ましい。添加量が0.01重量部未満では、
反応開始密度が不十分で、反応後にモノマーが残存し、
臭気が強く、接着性能の低下が見られる。5重量部以上
だと、反応速度は速くなるが、重合体の分子量が低下す
るため、凝集力が低下し、接着固定性能が低下する。
【0015】粘着剤の凝集力を高めるためには、架橋構
造をとることが好ましい。その方法としては、共重合可
能な不飽和二重結合を分子内に2個以上有する架橋性モ
ノマーを共重合する方法と、架橋剤を使用する方法があ
る。架橋剤を用いる時には、共重合モノマーとして、架
橋剤と反応する官能基の付いたモノマーを使用する必要
がある。
【0016】架橋性モノマーとしては、例えば1.6ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ウレタンアク
リレート、ポリエステルアクリレート等の反応性多官能
モノマーが挙げられる。
【0017】架橋剤としては、例えばトリレンジイソシ
アネート、ナフチレン−1、5−ジイソシアネート、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート等のイソシアネート系架橋剤、エチレング
リコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグ
リシジルエーテル等のエポキシ系架橋剤、N,N−ヘキ
サメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシ
ルアミド)等のアジリジン系架橋剤などが挙げられる。
【0018】これら、架橋性モノマーあるいは架橋剤は
1種または2種以上が好適に使用され、その添加量はア
クリル系共重合体100重量部に対し0.01〜10重
量部が好ましく、より好ましくは0.03〜5重量部で
ある。添加量が0.01重量部未満であると耐熱クリー
プ性が著しく低下し、10重量部を超えると柔軟性が低
下し、凹凸面への追従性が低下する。
【0019】また上記粘着剤組成物には、耐熱性や接着
性を向上させるため、粘着付与樹脂を添加してもよい。
粘着付与剤としては、例えば、C5系及びC9系水添
石油樹脂、水添ロジン樹脂、水添ロジンエステル樹脂、
水添テルペン樹脂水添テルペンフェノール樹脂、重合ロ
ジン樹脂などが挙げられ、単独または2種以上併用され
てもよい。本発明の粘着剤組成物にはさらに必要に応じ
て、その他の各種添加剤が添加されても良い。添加剤の
例としては、可塑剤、軟化剤、無機または有機充填剤、
増粘剤、顔料、染料などが挙げられる。
【0020】上記粘着剤は、強固な粘着力と保持力を発
現するために粘着剤の粘弾性特性を適正なものにする必
要がある。本発明者等は、鋭意検討の結果、粘着剤の粘
弾性特性である貯蔵弾性率G’が粘着剤を使用する温度
領域0℃〜40℃において1.0×104 Pa以上1.
0×107 Pa 以下であることが重要であることを見出
した。ここに記した貯蔵弾性率G’は、動的粘弾性試験
機で求められる剪断貯蔵弾性率を示し、粘弾性の中の弾
性的成分である。
【0021】貯蔵弾性率G’が1.0×107 Pa より
大きいと長時間の応力に対する凝集力は向上するものの
粘着剤が硬くなり被着体の凹凸に追従せず、接着面積の
低下が生じ接着性能が低下する。貯蔵弾性率G’が1.
0×104 Paより小さいと粘着剤が柔らかくなりす
ぎ、初期接着性は向上するものの、粘着剤の凝集力が低
下し耐熱性が悪くなる。よって凝集力及び接着力をバラ
ンスよく両立させるには0℃から40℃での貯蔵弾性率
G’は1.0×104 Pa以上1.0×107 Pa 以下
であることがましい。
【0022】上記貯蔵弾性率の範囲での粘着剤厚みは
0.2mm〜2mmの範囲とされる。0.2mmより薄
いと粘着剤層へのマスキング部材の沈み込みが不十分と
なり、被着体の凹凸に追従せず、接着面積の低下が生
じ、接着性能が低下する。また2mmより厚いと、初期
の接着性は向上するものの、逆にマスキング部材が沈み
込み過ぎて、位置調整性が悪化する。
【0023】本発明に使用される非粘着もしくは微粘着
のマスキング材は粘着剤層より下地材側に凸型に突起し
ているのが好ましい。突起の分散配置の形態は特に限定
されず、線状やマトリクス状またはランダムに分散され
ていてもよい。マスキング材を構成する材料としては、
例えば天然繊維もしくは合成繊維、合成樹脂、金属など
の任意の材料を用いることができ、具体的にはポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートな
どからなる、紐、メッシュやネット、織布等の網状物や
ガラスビーズ、ガラスバルーン、シリカビーズ、合成樹
脂ビーズ、合成樹脂バルーンなどが挙げられる。上記マ
スキング材の粘着剤層表面への好ましい被覆率は5〜5
0%であり、5%未満であると非圧着時の被着体への接
着面積が大きくなり、圧着前に被着体と接着してしま
い、微妙な位置調整ができなくなる。50%を超える
と、粘着剤層の接着面積は小さく、位置調整は容易であ
るが、圧着後に十分な接着面積が得られず、接着性能が
低下する。
【0024】(作用)一般に粘着剤は強固な粘着力と保
持力を発現するために、粘着剤の粘弾性特性を適正なも
のにする必要がある。 本発明粘着剤は粘弾性特性等を
適切に規定することにより優れた接着及び剪断強度を発
現し得るものとした。具体的には、本発明者等は、鋭意
検討の結果、粘着剤の粘弾性特性である貯蔵弾性率G’
が粘着剤を使用する温度領域0℃〜40℃において1.
0×104 Pa以上1.0×107 Pa 以下であること
が重要であることを見出した。ここに記した貯蔵弾性率
G’は、動的粘弾性試験機で求められる剪断貯蔵弾性率
を示し、粘弾性の中の弾性的成分である。
【0025】接着固定分野において使用される両面粘着
テープの粘着剤の貯蔵弾性率G’を温度領域0℃〜40
℃において1.0×104 Pa以上、1.0×107
a 以下に規定することにより、優れた接着強度及び剪断
強度を発現し、接着後に強固な固定能力を発揮できる。
また、両面テープの粘着剤層の一面に非粘着もしくは微
粘着のマスキング材を積層することにより、仮接着時に
は粘着剤と被着材との密着面積を小さくすることで接着
力を小さくし、貼り合わせ位置を調整することが容易と
なる。また、貼り合わせ位置を決定した後は、今度は強
く圧着することにより、密着面積を実質上100%にま
で高めて、粘着剤の本来の性能を発揮して、最終的には
強固な接着力を発現することができる。
【0026】
【実施例】以下に本発明につき、実施例を挙げて詳細に
説明するが、本発明は実施例に何ら限定されるものでは
ない。
【0027】(実施例1) (a)重合性モノマー溶液調製 2−エチルヘキシルアクリレート100重量部、アクリ
ル酸5重量部、完全水添脂環族飽和炭化水素系石油樹脂
(荒川化学社製、商品名「アルコンP100」)10重
量部及びイソシアネート系架橋剤としてコロネートL
(トリレンジイソシアネートの55%酢酸エチル溶液)
を純分換算で0.1重量部加え、均一混合し、増粘剤
(日本アエロジル社製、商品名「AE200」)3重量
部、光重合開始剤2,2−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン(チバガイギー社製、商品名「イルガキュ
アー651」)0.05重量部を加え、ガラス部瓶内で
攪拌後、窒素ガスによるバブリングにて残存酸素を除去
し、重合性モノマー溶液を調製した。
【0028】(b)粘着テープの作成 300mm×250mmサイズのガラス板に、離型処理
された厚みが38μmのポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルムを敷き、離型PETフィルム上に
0.3mm厚のスペーサーを設置し、(a)で調整した
重合性モノマーを展開後、同じく離型処理された厚みが
38μの離型PETフィルムを敷いた300mm×25
0mmサイズのガラス板にて挟んだ。この状態で被覆の
ガラス板面における照射強度が10mw/ cm2 となる
様にケミカルランプにて紫外線を10分間照射し、粘着
剤層の厚みが0.5mmの粘着テープを得た。
【0029】この粘着テープの架橋剤を十分反応させる
ために、60℃のギアオーブンで72時間養生した。養
生終了後の粘着剤層の38℃および0℃における貯蔵弾
性率G’を下記の物性評価方法により測定した。シート
片面の離型PETフィルムを剥がし、マスキング部材と
してポリエチレンソフ(積水化工社製、商品名「NA3
3」、0.06mm厚)を積層し、目的とする両面粘着
テープを得た。このときの粘着剤層に対するマスキング
部材の被覆率は33%であった。
【0030】(実施例2)架橋剤として、イソシアネー
ト系架橋剤0.1部に代えて架橋性モノマー1,6ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレートを0.1重量部使
用し、マスキング部材としてポリエチレンソフに変えて
ポリプロピレン(日石シートパレットシステム社製、商
品名「ON5340」、0.5mm厚、粘着剤層の被覆
率10%)を使用した以外は実施例1と同様にして両面
粘着テープを得た。60℃、72時間養生後の粘着剤層
の38℃及び0℃おける貯蔵弾性率G’を下記の物性評
価方法により測定した。
【0031】(比較例1)スペーサーの厚みを変えて粘
着剤層厚みを0.1mmとした以外は実施例1と同様に
して、両面粘着テープを得た。
【0032】(比較例2)スペーサーの厚みを変えて粘
着剤層厚みを3.0mmとした以外は実施例1と同様に
して、両面粘着テープを得た。
【0033】(比較例3)アクリル酸を5重量部部から
15部重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、
両面粘着テープを得た。60℃、72時間養生後の粘着
剤層の23℃における貯蔵弾性率G’下記の物性評価方
法により測定した。
【0034】(比較例4)粘着剤層にマスキング部材を
積層しなかった以外は実施例1と同様にして、両面粘着
テープを得た。
【0035】(物性評価方法) (1)下地への90度剥離力(下側)・・・JISZ0
237に準拠 23℃65RH%雰囲気下に於いて、離型PETフィル
ムにて狭持された粘着シートを25mm巾に裁断し、マ
スキング面の離型PETフィルムを剥離し、その面に1
00μ厚みのSUS箔を貼り付けた後、粘着剤層の他方
の面の離型PETフィルムを剥がし、その粘着剤面を下
地被着体(SUS、あるいはベニヤ)に軽く貼りつけた
後、SUS箔面より2kgローラーにて300mm/分
速度で1往復圧着する。当該雰囲気下にて24時間放置
した後、引張試験器にて300mm/分引張速度でSU
S箔を90度方向に引っ張り、下地への90度剥離粘着
力とした。
【0036】(2)マスキング面側の90度剥離力(上
側)・・・JISZ0237に準拠 23℃65RH%雰囲気下に於いて、離型PETフィル
ムにて狭持された粘着シートを25mm巾に裁断し、マ
スキング面でない側の離型PETフィルムを剥離し、そ
の面に100μ厚みのSUS箔を貼り付けた後、粘着剤
層の他方の面、すなわちマスキング側の離型PETフィ
ルムを剥がし、その粘着剤面を被着体(SUS、あるい
はベニヤ)に軽く貼りつけた後、SUS箔面より2kg
ローラーにて300mm/分速度で1往復圧着する。当
該雰囲気下にて24時間放置した後、引張試験器にて3
00mm/分引張速度でSUS箔を90度方向に引っ張
り、下地への90度剥離粘着力とした。
【0037】(3)下地面側の対SUS保持力・・・J
ISZ0237に準拠 23℃65RH%雰囲気下に於いて、粘着テープを25
mm平方サイズに裁断し、マスキング面の離型PETフ
ィルムを剥離し、厚みが25μmの離型処理をしていな
いPETフィルムを張り合わせた後、他方の粘着面の離
型PETフィルムを剥がし、その面をSUS板に貼付
け、2kgローラーにて300mm/分速度圧着し、圧
着して20分後に40℃オーブン内にて1時間養生後、
垂直に1kg荷重をかける。24時間後のPETフィル
ムの位置のズレにて評価した。
【0038】(4)マスキング面側の対SUS保持力・
・・JISZ0237に準拠 上記(3)と同様にしてマスキング面の対SUS保持力
を測定した。
【0039】(5)位置調整性能評価 23℃65RH%雰囲気下に於いて、離型PETフィル
ムにて狭持された粘着シートを20mm巾に裁断し、粘
着剤層面の離型PETフィルムを剥離し、50mm×5
0mmサイズの合板に貼り付ける。その後、マスキング
面の離型PETフィルムを剥離し、ガラス板上にマスキ
ング面がガラス面側になるよう乗せた後、合板を手でガ
ラス面上を滑らせる。軽い力で抵抗無くガラス面上を滑
らせることができる場合を位置調整性能が良好(○)、
抵抗が強くて強い力でないと滑らない、又はガラスに貼
り付く場合を位置調整性能が劣る(×)と判定した。
【0040】(6)貯蔵弾性率G’の測定条件 粘弾性スペクトロメーターとして「アイティ計測制御
(株)」社製、商品名DVA−200を用いた。粘着剤
層の試料サイズを5mm角、厚さを1.2mmに調整
し、設定昇温速度が3℃/分、測定周波数が10Hzの
条件で動的粘弾性を測定し、0℃と38℃の貯蔵弾性率
G’を求めた。
【0041】実施例、比較例の評価結果を表1に示し
た。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の粘着剤は上述の通りの構成とな
され、上記アルキル(メタ)アクリレート及びビニル系
モノマーを主成分とする共重合体を有る粘着剤層に非粘
着あるいは微粘着のマスキング材が設けられてなるの
で、貼り合わせ初期の接着面積を下げて、微妙な位置調
整を容易に行うことができ、貼り合わせ位置が決定すれ
ば、強く圧着することにより粘着剤層の中にマスキング
剤を圧入して、粘着剤を実質的に100%被着体へ密着
させることにより、構造物等の被着体同士を確実に接着
固定することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK04 AK25B AK25C AL01B AL01C AT00A BA03 BA05 BA06 BA10B BA10C BA41D BA41E CB05B CB05C DC11D DC11E DG11 DG11D DG11E EJ91D EJ91E GB07 GB32 GB48 GB90 JK06 JK07B JK07C JL01 JL13B JL13C JL13D JL13E 4J004 AA01 AA10 AA17 AB01 AB07 DB02 DB03 EA05 FA08 4J040 DF011 DF041 DF051 DF081 DF101 DH031 JA09 JB08 JB09 KA13 LA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル基の炭素数2〜18のアルキル
    (メタ)アクリレート及び極性基を有するビニル系モノ
    マーを主成分とする共重合体を有し、厚みが0.2〜2
    mmであり、且つ0℃から40℃の貯蔵弾性率が1.0
    ×107 〜1.0×104 Pa である粘着剤層の一面
    に、その表面を部分に被覆する非粘着もしくは微粘着の
    マスキング材が設けられてなる両面粘着テープ。
  2. 【請求項2】 上記アルキル(メタ)アクリレート及び
    ビニル系モノマーを主成分とする共重合体が、上記アル
    キル(メタ)アクリレート及びビニル系モノマーを光重
    合開始剤の存在下に光重合して得られるものであること
    を特徴とする請求項1記載の両面粘着テープ。
  3. 【請求項3】 基材の一面に積層された粘着剤層に、そ
    の表面を部分的に被覆する非粘着もしくは微粘着の網状
    マスキング部材が設けられてなる請求項1又は請求項2
    記載の両面粘着テープ。
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