JPH08319462A - 粘着テープ - Google Patents

粘着テープ

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JPH08319462A
JPH08319462A JP7126614A JP12661495A JPH08319462A JP H08319462 A JPH08319462 A JP H08319462A JP 7126614 A JP7126614 A JP 7126614A JP 12661495 A JP12661495 A JP 12661495A JP H08319462 A JPH08319462 A JP H08319462A
Authority
JP
Japan
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weight
pressure
sensitive adhesive
meth
parts
Prior art date
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Pending
Application number
JP7126614A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Azuma
賢一 東
Taihei Sugita
大平 杉田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートモルタル面への接合強度に優れ
た粘着テープを提供する。 【構成】 支持体に感圧性接着剤層を積層してなる粘着
テープにおいて、上記支持体が、20℃で0.1×10
-6〜2×10-6cm2 /ダインの10秒剪断クリープコ
ンプライアンスを有しており、上記感圧性接着剤層が、
20℃で2×10 -6〜10×10-6cm2 /ダインの1
0秒剪断クリープコンプライアンス、及び、2.5ダイ
ン/cm以下の表面自由エネルギーの極性成分を有して
いる粘着テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着テープは、接着剤のように作業現場
で多量に使用することがないので、作業上安全であり、
作業効率がよいので、自動車、家電・OA機器、建材等
の分野で広く用いられている。しかし、粘着テープは、
支持体の破壊強度が低く、剪断強度、剥離強度等の接着
強度が支持体の凝集破壊強度で決定されるので、高い接
着強度が得られない問題があった。
【0003】コンクリートモルタル面等の接合において
は、現在でも、ボルト、釘等による接合が一般的であ
る。ボルト、釘等による接合では、接合体に穴をあける
ため、そこが歪みの起点となって接合体が破壊する欠点
や、埃、騒音等の作業環境での問題があり、最近では接
着剤による接合が採用されている。
【0004】接着剤による接合では、接着剤が乾燥する
までの間に仮押さえをしなければならないので他の作業
ができない欠点を有しており、有機溶剤による引火の危
険性や作業環境への影響が懸念されているため、無溶剤
である粘着テープの使用が期待されている。
【0005】現在、粘着テープの支持体をアクリル系シ
ートとし、接着強度を向上させる工夫がなされてきた
(例えば、特公昭57−17030号公報)。しかし、
この粘着テープは、コンクリートモルタル面への接着性
は低く、接着剤の代用とすることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、コンクリートモルタル面への接合強度に優れた粘着
テープを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、支持体
に感圧性接着剤層を積層してなる粘着テープにおいて、
上記支持体が、20℃で0.1×10-6〜2×10-6
2 /ダインの10秒剪断クリープコンプライアンスを
有しており、上記感圧性接着剤層が、20℃で2×10
-6〜10×10-6cm2 /ダインの10秒剪断クリープ
コンプライアンス、及び、2.5ダイン/cm以下の表
面自由エネルギーの極性成分を有しているものにより構
成するところに存する。
【0008】粘着剤の被着体に対する界面接着力は、粘
着剤の表面物性を制御することで向上させることができ
る。表面物性を表す代用値の1つとして、表面自由エネ
ルギーが挙げられる。粘着剤表面の表面自由エネルギー
は、水とヨウ化メチレンの接触角θから、Owensの
式及びYoungの式を組み合わせた下式(1)、
(2)より表面自由エネルギーγS (分散力成分
γS d 、極性成分γS p )が求められる。
【0009】
【数1】
【0010】(参考文献:「高分子化学の基礎と応用
(上)」第10章、筏 義人編、化学同人出版)
【0011】上式中、γL は、接触媒の表面張力であ
る。γL d は、その分散成分であり、γL p は、その極
性成分である。
【0012】上式で得られた粘着剤の表面自由エネルギ
ーの極性成分の値が被着体の表面自由エネルギーの極性
成分の値と近いほど、接着性がよいことが知られてい
る。この表面自由エネルギーの極性成分の値を制御する
ことにより、接着性のよい粘着剤が得られる。
【0013】本発明で使用される感圧性接着剤層の表面
自由エネルギーは、2.5ダイン/cm以下である。
2.5ダイン/cmを超えると、コンクリートモルタル
面への接着性が低くなる。
【0014】本発明においては、支持体及び感圧性接着
剤の凝集力の向上のためにクリープコンプライアンスを
制御している。クリープコンプライアンスの試験法を以
下に述べる。クリープコンプライアンスの測定法は、測
定すべき試験片(1.0mm厚さに調整)を2枚平行な
SUS304の板に20mm×20mmの大きさで挟み
込み、片方のSUS304板に試験片の剪断方向に20
〜1500gfの荷重をかける。その10秒後のズレ距
離から歪みを求め、次式により算出される。
【0015】 クリープコンプライアンスJ(t)=AAXi/hF (フェリー・ジョンD「Viscoelastic P
roperties of Polymers」、ジョ
ン・ウィリー&ソンズ社、ニューヨーク、1961年、
第6章参照) ただし、tは、測定が行われる時間であり、Aは、粘着
剤試料の1つの表面積であり、Xiは(それがhより小
さいとき)、時間tでの位置であり、そしてFは、中間
板に連結されているワイアにつながれた塊の重量加速度
による力である。Aがcm2 で表現されるとき、そして
hがcmで、そしてFがダインで表現されるとき、J
(t)は、cm2 /ダインで与えられる。
【0016】本発明で使用される支持体の10秒剪断ク
リープコンプライアンスは、20℃で0.1×10-6
2×10-6cm2 /ダインである。0.1×10-6cm
2 /ダイン未満であると、支持体が硬くなりすぎて、粘
着剤層の凝集破壊、界面上での破壊等によりテープ物性
が低下し、2×10-6cm2 /ダインを超えると、充分
な凝集力が得られないので、上記範囲に限定される。
【0017】支持体を上記クリープコンプライアンスに
することで、支持体は硬くなるため、粘着剤層もある程
度の範囲のクリープコンプライアンス値が必要となる。
上記アクリル系感圧性接着剤層の10秒剪断クリープコ
ンプライアンスは、20℃で2×10-6〜10×10-6
cm2 /ダインである。2×10-6cm2 /ダイン未満
であると、粘着剤層が硬くなりすぎて粘着物性が低下
し、界面への接着力が低下し、10×10-6cm2 /ダ
インを超えると、凝集力が低下するので、上記範囲に限
定される。
【0018】本発明で使用されるアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルの炭素数は、1〜12であ
る。12を超えると、粘着剤としての粘着物性が低下す
るので、上記範囲に限定される、好ましくは、4〜12
である。
【0019】上記炭素数1〜12のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルとしては特に限定されず、
例えば、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオ
クチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)ア
クリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシル等が挙げられる。これ
らは、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよ
い。また、本発明の支持体は、粘着性と凝集性とのバラ
ンス等から、通常ホモポリマーのガラス転移温度(T
g)が−50℃以下の(メタ)アクリル酸エステルを主
成分とし、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル等の低級アルコールの(メタ)アクリル酸エ
ステルを併用することができる。
【0020】上記炭素数1〜12のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステルの含有量は、モノマー合計
量に対して、50〜98重量%が好ましい。50重量%
未満であると、凝集力が強くなりすぎて、感圧接着性が
低下し、98重量%を超えると、凝集力が低くなりすぎ
て、高い剪断強度が得られない。より好ましくは、70
〜95重量%である。
【0021】本発明で使用される(メタ)アクリル酸エ
ステルと共重合可能であって、極性基を有するビニルモ
ノマーとしては特に限定されず、例えば、(メタ)アク
リル酸、(無水)マレイン酸、(無水)フマル酸、イタ
コン酸等のカルボキシル基含有モノマー;(メタ)アク
リロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプ
ロラクタム、アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリ
ルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメ
チルアミノプロピルアクリルアミド等の窒素含有モノマ
ー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−
ヒドロキシブチルアクリレート、ポリオキシエチレン
(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)
アクリレート、カプロラクトン変成(メタ)アクリレー
ト等の水酸基含有モノマー等が挙げられる。
【0022】上記(メタ)アクリル酸エステルと共重合
可能であって、極性基を有するビニルモノマーの含有量
は、モノマー合計量に対して、2〜20重量%が好まし
い。2重量%未満であると、凝集力が低すぎて、高い剪
断強度が得られず、20重量%を超えると、凝集力が高
すぎて、感圧接着性が損なわれる。
【0023】本発明において、支持体は、架橋性モノマ
ーを添加して架橋すると、優れた凝集力が得られる。上
記架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリ
トールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リメタクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メ
タ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、エポキシア
クリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアク
リレート等が挙げられる。
【0024】上記架橋性モノマーの含有量は、アクリル
系共重合体100重量部に対して、0.01〜1重量部
が好ましい。0.01重量部未満であると、架橋度合が
不足して、必要な凝集力が得られず、1重量部を超える
と、架橋密度が高くなり、凝集力が高すぎて、感圧接着
性が損なわれる。より好ましくは、0.02〜0.8重
量部である。
【0025】本発明において、支持体を構成するアクリ
ル系共重合体は、上記(メタ)アクリル酸エステル、上
記極性共重合性ビニルモノマー、上記架橋性モノマーの
他に、これらと共重合可能である他のモノマーを共重合
してもよい。上記共重合可能であるモノマーとしては特
に限定されず、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、スチレン、イソボロニル(メタ)アクリレート等が
挙げられる。上記共重合可能であるモノマーの含有量
は、モノマー合計量に対して、30重量%以下が好まし
い。30重量%を超えると、凝集力が高くなりすぎて、
感圧接着性が低下する。
【0026】本発明の支持体のモノマー重合において、
光重合が行われる場合には、光重合開始剤を使用する。
上記光重合開始剤としては特に限定されず、例えば、4
−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキ
シ−2−プロピル)ケトン[ダロキュアー2959、メ
ルク社製]、α−ヒドロキシ−α,α′−ジメチルアセ
トフェノン[ダロキュアー1173、メルク社製]、メ
トキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェ
ニルアセトフェノン[イルガキュア651、チバガイギ
ー社製]、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセト
フェノン[イルガキュア184、チバガイギー社製]等
のアセトフェノン系;ベンジルジメチルケタール等のケ
タール系;ハロゲン化ケトン;アシルホスフィノキシ
ド;アシルホスフォナート等が挙げられる。
【0027】上記光重合開始剤の含有量は、アクリル系
共重合体100重量部に対して、0.01〜5重量部が
好ましい。0.01重量部未満であると、重合転化率が
低下し、モノマー臭のきつい成形物しか得られず、5重
量部を超えると、ラジカル発生量が多くなり、分子量が
低下してしまい、必要な凝集力が得られない。より好ま
しくは、0.05〜3重量部である。
【0028】本発明において、支持体を構成するアクリ
ル系共重合体には、微粒子又は中空微粒子を添加しても
よい。上記微粒子又は中空微粒子としては特に限定され
ず、例えば、ガラスバルーン、シラスバルーン、フライ
アッシュバルーン等の無機中空粒子;ポリメタクリル酸
メチル、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、
ポリスチレン、フェノール樹脂等の有機中空粒子;ガラ
スビーズ、シリカビーズ、合成雲母等の無機微粒子;ポ
リアクリル酸エチル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等の有機微粒子等が挙げられる。上記微粒
子又は中空微粒子の平均粒子径は、1〜150μmが好
ましい。1μm未満であると、高い剥離強度が得られ
ず、150μmを超えると、高い剪断強度が得られな
い。
【0029】上記微粒子又は中空微粒子の含有量は、ア
クリル系共重合体100重量部に対して、0.5〜17
5重量部が好ましい。比重の小さい中空粒子では、0.
7〜10重量部が好ましい。比重が1前後の中空微粒子
及び有機微粒子では、10〜60重量部が好ましい。比
重が2以上であるような重い無機微粒子では、70〜1
50重量部が好ましい。上記微粒子又は中空微粒子の体
積分率は、10〜50体積%が好ましい。10体積%未
満であると、高い接着強度が得られず、50体積%を超
えると、高い剪断力が得られない。
【0030】本発明において、支持体を構成するアクリ
ル系共重合体には、粘着付与樹脂(以下、「TF」とい
う)を配合してもよい。上記TFとしては特に限定され
ず、例えば、ロジン系樹脂;変成ロジン系樹脂;テルペ
ン系樹脂;テルペンフェノール系樹脂;C5系、C9系
等の石油樹脂;クマロン樹脂;これらの水添物等が挙げ
られる。これらは、単独で使用してもよく、2種以上を
併用してもよい。上記TFを光重合性組成物に配合し重
合反応する場合、重合速度が低下したり分子量が低下し
たりすることがあるので、このときは、連鎖移動剤及び
架橋性モノマーの含有量の調整が必要である。
【0031】本発明の支持体の厚みは、粘着テープとし
ての使いやすさの点で、0.2〜5mmが好ましい。上
記支持体は、表面の平滑性が微粒子又は中空微粒子によ
って阻害されることのないように、微粒子がよく分散さ
れるよう増粘し、チキソ性を付与する必要がある。支持
体の厚みが100μm以下の場合は、粘度が1000c
ps、TI値が1.5程度でも塗工することができる
が、それ以上の厚みの支持体を製造する場合、より高粘
度にするとよい。
【0032】上記手段としては、アクリルゴム、ニトリ
ルゴム、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)等
のエラストマー、ポリメチルメタクリレート(以下、
「PMMA」という)、ポリスチレン(以下、「PS
t」という)等の熱可塑性プラスチックを溶解しても
く、平均直径が5μm以下のシリカ、アルミナ等を混合
してもよい。無機物を添加する場合には、疎水化処理さ
れたもののほうがより早く一次粒子まで分散することが
できる。
【0033】また、上記添加物を加えず、組成物の一部
をあらかじめ部分重合することにより粘度をあげること
ができる。この場合、光重合開始剤を添加する以前に部
分重合を行い、ミクロゲルの生成を防ぐとよい。部分的
にゲルが生成した場合、塗工時に、スジ等の不良発生の
原因となる。
【0034】上記部分重合されるモノマーは、全モノマ
ー中、1.5〜60%が好ましい。1.5%未満である
と、必要な粘度が得られず、60%を超えると、粘度が
高くなりすぎて塗工できなくなる。
【0035】上記光重合における光照射に用いられるラ
ンプ類は、光波長400nm以下に発光分布を有するも
のが好ましい。上記ランプ類としては特に限定されず、
例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、ケミカ
ルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励
起水銀灯、メタルハライドランプ等が挙げられる。光重
合開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光する点、光
重合開始剤以外の組成物の光吸収が少ないことによる光
の透過のため高厚膜の製品を製造するのに好ましい点等
から、好ましくは、ケミカルランプである。
【0036】上記ランプ類による光重合性組成物への光
照射強度は、得られるポリマーの重合度を左右する因子
であり、目的製品の性能ごとに適宜制御されるのである
が、通常のアセトフェノン基を有する開裂型の開始剤を
配合した場合、光重合開始剤の光分解に有効な波長領域
(光重合開始剤によって異なるが、通常365〜420
nmの光)の光強度は、0.1〜100mW/cm2
好ましい。
【0037】光重合は、空気中の酸素及び光重合性組成
物に溶解する酸素によって反応を阻害される。このた
め、光照射は、酸素の阻害を消すことができるプロセス
的手法において実施するとよい。上記手法としては、光
重合性組成物を表面離型処理したポリエチレンテレフタ
レート(以下、「PET」という)、テフロン等のフィ
ルムによって覆い、光はこのフィルムを介して光重合性
組成物へ照射する方法、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性
ガスにより酸素を置換した光透過性の窓を有するイナー
トゾーンの中で反応させる方法等がある。後者の方法に
おいては、光重合性組成物の重合転化率が99.7%以
上になる程度まで充分に完結されるためには、この照射
雰囲気の酸素濃度は5000ppm以下が好ましい。よ
り好ましくは、300ppm以下である。
【0038】急速に反応する場合、重合熱により、塗工
される離型処理フィルム及びカバー用離型処理フィルム
が加熱伸縮され、得られるシートにたてじま等の不良が
発生する場合がある。この場合、光カットフィルターに
よりランプからの輻射熱を抑制したり、照射面と反対側
のシート背面を冷却板を通過接触させることにより冷却
することで解決できる。
【0039】本発明の感圧性接着剤層は、ブチルゴム又
はポリイソブチレンを主成分としている。この主ゴム成
分は、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム(ブチルゴム
を臭素化又は塩素化したもの)、ポリイソブチレンであ
る。これらは、単独で使用されてもよく、2種以上を併
用してもよい。
【0040】本発明で使用される軟化剤としては特に限
定されず、例えば、液状ポリイソブチレン、ポリブテ
ン、液状エチレンプロピレンゴム、パラフィン系又は芳
香族系のプロセスオイル、ポリエステル系可塑剤等が挙
げられる。これらは粘着剤の濡れ性及び柔軟性を調整す
る。上記軟化剤の配合量は、主ゴム成分100重量部に
対して、10〜150重量部が好ましい。10重量部未
満であると、粘着剤に適度な濡れ性及び柔軟性を与える
ことができないので、接着性が低下し、150重量部を
超えると、粘着剤の凝集力が低下する。
【0041】本発明で使用される粘着付与樹脂としては
特に限定されず、例えば、ロジンエステル樹脂、テルペ
ン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、石油系樹脂、ス
チレン系樹脂、クマロン−インデン樹脂、キシレン系樹
脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。上記粘着付与樹
脂の配合量は、主ゴム成分100重量部に対して、50
〜200重量部が好ましい。50重量部未満であると、
粘着剤の接着性が低下し、粘着付与樹脂添加効果がな
く、200重量部を超えると、粘着剤の粘着性が低下す
る。
【0042】本発明において、感圧性接着剤層は架橋処
理が必要である。架橋方法としては特に限定されず、例
えば、過酸化物を用いて架橋する方法、キノンジオキシ
ムと過酸化物等を用いて架橋する方法、酸化亜鉛と各種
促進剤を用いて架橋する方法、電子線で架橋する方法等
が挙げられる。電子線で架橋する方法は、主ゴム成分が
ハロゲン化ブチルゴムの場合に特に有効である。架橋度
合は、ゲル分率で10〜65%が好ましい。ゲル分率と
は、トルエン等の粘着剤に対する良溶媒中に粘着剤を浸
漬し、不溶分(ゲル)を濾過し、重量分率を測定したも
のである。
【0043】本発明の感圧性接着剤には、必要に応じ
て、補強剤、増量剤、老化防止剤等を配合していてもよ
い。上記添加物の配合量は、主ゴム成分100重量部に
対して、合計で5〜200重量部が好ましい。本発明の
感圧性接着剤に、上記添加物を添加する場合、感圧性接
着剤層の表面自由エネルギーの極性成分が2.5ダイン
/cmに調整しなければならない。
【0044】本発明において、支持体とその少なくとも
一方に積層される感圧性接着剤との間に、接着力増強層
を積層してもよい。接着力増強層としては特に限定され
ず、例えば、ポリアミン化合物、多官能イソシアネート
化合物、多官能エポキシ化合物、多官能カルボジイミド
化合物、多官能オキサゾリン化合物、クロロプレン、塩
素化天然ゴム、メチロール基を有する化合物、メトキシ
メチル基を有する化合物等が挙げられる。
【0045】
【作用】本発明の粘着テープにおいて、支持体は、特定
の範囲の10秒剪断クリープコンプライアンスを有して
おり、感圧性接着剤は、ブチルゴム又はポリイソブチレ
ンを主成分として、軟化剤及び粘着付与樹脂を添加した
ものであり、特定の範囲の10秒剪断クリープコンプラ
イアンス及び特定の範囲の表面自由エネルギーの極性成
分を有しているので、コンクリートモルタル面から発生
する水酸化カルシウム等のアルカリ化合物等に対する耐
久性に優れ、粘着剤層と支持体の硬さのバランスがと
れ、コンクリートモルタル面への接着強度に優れた粘着
テープが得られる。
【0046】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0047】支持体の作成 参考例1 2−エチルヘキシルアクリレート90重量部、アクリル
酸10重量部、n−ドデカンチオール0.02重量部、
2,2−ジメチル−2−フェニルアセトフェノン(チバ
ガイギー社製、商品名「イルガキュア651」)0.1
重量部、平均粒子径20μmの高密度ポリエチレン微粒
子(三井石油化学社製、商品名「ミペロンXM−22
0」、比重0.95)42重量部を均一に分散するまで
セパラブルフラスコ中で攪拌混合した後、窒素ガスをパ
ージすることにより溶存酸素を除去した。そしてブラッ
クライトランプでこの組成物に紫外線を照射したとこ
ろ、組成物温度が上昇すると同時に粘度が高くなった。
【0048】組成物の温度が5℃上昇したところで、光
照射をやめた。その結果得られた部分光重合増粘組成物
の転化率は3.7%、粘度は2200cpsであった。
更に、ヘキサンジオールジアクリレート0.1重量部配
合した後離型処理した厚さ38μmのPETフィルム上
に、重合終了時の厚さが1.0±0.1mmとなるよう
に塗工し、更にその塗工面を同じPETフィルムを離型
処理面がその塗工面に接するようにカバーした。ケミカ
ルランプを用いてカバーPETフィルム上の照射強度が
2mw/cm2となるようにランプ高さを調整し8分間
照射した。そのときの試料の残存モノマーは<0.1%
であり、ゲル分率は95%であった。
【0049】参考例2 2−エチルヘキシルアクリレート85重量部、アクリル
酸5重量部、N−ビニルピロリドン10重量部、n−ド
デカンチオール0重量部としたこと以外は、参考例1と
同様にして、アクリル系支持体シートを得た。
【0050】参考例3 2−エチルヘキシルアクリレート99重量部、アクリル
酸1重量部としたこと以外は、参考例1と同様にして、
アクリル系支持体シートを得た。
【0051】参考例4 2−エチルヘキシルアクリレート80重量部、アクリル
酸20重量部としたこと以外は、参考例1と同様にし
て、アクリル系支持体シートを得た。
【0052】感圧性接着剤の作成 参考例A ブチルゴム(エクソン化学社製、商品名「ブチルゴム2
68」)100重量部、ポリブテン(商品名「出光ポリ
ブテン300H」)65重量部、水添石油系樹脂(安原
ケミカル社製、商品名「アルコンP100」)120重
量部、p−ベンゾキノンジオキシム(川口化学社製、商
品名「アクターDQ」)2重量部、亜鉛華(白水化学社
製、商品名「亜鉛華1号」)5重量部をトルエン700
重量部に溶解して、粘着剤溶液を作成した。この溶液を
アプリケーターを用いて、乾燥後の厚さが100μmと
なるようにセパレーター上へ塗工し、90℃で2日間放
置して粘着剤層Aを得た。
【0053】参考例B 塩化ブチルゴム(エクソン化学社製、商品名「クロロブ
チル1068」)100重量部、ポリブテン65重量
部、水添石油系樹脂100重量部、亜鉛華5重量部をト
ルエン700重量部に溶解して、粘着剤溶液を作成し
た。この溶液をアプリケーターを用いて、乾燥後の厚さ
が100μmとなるようにセパレーター上へ塗工し、6
Mradの電子線を照射して粘着剤層Bを得た。
【0054】参考例C ポリブテン(商品名「出光ポリブテン100R」)20
0重量部としたこと以外は、参考例Aと同様にして粘着
剤溶液Cを得た。
【0055】参考例D 粘着付与樹脂を不均化ロジンエステル樹脂(荒川化学工
業社製、商品名「スーパーエステルA115」)220
重量部としたこと以外は、参考例Aと同様にして粘着剤
溶液Cを得た。
【0056】粘着テープの作成 表1に示す例に基づいて、参考例1〜4の支持体の両面
に参考例A〜Dで得られた粘着剤積層物をラミネート機
を用いて積層し、粘着テープを作成した。
【0057】
【表1】
【0058】性能比較評価 下記に示す〜の評価を行った結果を表2に示す。 初期剥離試験 得られた粘着シート積層体を幅20mm、長さ150m
mに裁断し、23℃雰囲気下で、粘着シート積層体の一
方の面を幅25mm、長さ200mm、厚さ5mmのコ
ンクリートモルタル板(日本テストパネル社製)に接着
長さ100mmで貼り付け、他方の面に厚さ50μmの
SUS304シートをバッキング用として、貼り付け、
重さ2kgのローラーで2往復圧着した後、直ちに引っ
張り試験機を用いて、300mm/minの引っ張り速
度で90度方向剥離力を測定した。
【0059】初期引っ張り接着力試験 得られた粘着シート積層体を幅20mm×20mmに裁
断し、23℃・65%RH雰囲気下で、幅50mm×5
0mm、厚さ5mmのコンクリートモルタル板(日本テ
ストパネル社製)の2枚の間の中央部にサンドイッチ状
に貼り付け、5kg荷重で15分間圧着した後、50m
m/minの引っ張り速度で引っ張り接着力を測定し
た。 保持力試験 得られた粘着シート積層体を幅20mm×20mmに裁
断し、23℃・65%RH雰囲気下で、幅25mm×1
00mm、厚さ5mmのコンクリートモルタル板(日本
テストパネル社製)の2枚の間にサンドイッチ状に貼り
付け、5kg荷重で15分間圧着した後、剪断方向に片
方のコンクリートモルタルを40℃・65%RH雰囲気
下で1kgの荷重をかけたときの24時間後の落下状況
を観測した。
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】本発明の粘着テープは上述の構成よりな
るので、コンクリートモルタル面への接合強度が非常に
優れた粘着テープを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKK C09J 7/02 JKK

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に感圧性接着剤層を積層してなる
    粘着テープにおいて、前記支持体が、20℃で0.1×
    10-6〜2×10-6cm2 /ダインの10秒剪断クリー
    プコンプライアンスを有しており、前記感圧性接着剤層
    が、20℃で2×10-6〜10×10-6cm2 /ダイン
    の10秒剪断クリープコンプライアンス、及び、2.5
    ダイン/cm以下の表面自由エネルギーの極性成分を有
    していることを特徴とする粘着テープ。
  2. 【請求項2】 支持体が、炭素数1〜12のアルキル基
    を有する(メタ)アクリル酸エステル、及び、前記(メ
    タ)アクリル酸エステルと共重合可能であって、極性基
    を有するビニルモノマーを主成分とするものであり、感
    圧性接着剤層が、ブチルゴム又はポリイソブチレンを主
    成分とし、軟化剤及び粘着付与樹脂を添加されてなるも
    のである請求項1記載の粘着テープ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998015602A1 (en) * 1996-10-07 1998-04-16 Minnesota Mining And Manufacturing Company Holding device
US6284360B1 (en) 1997-09-30 2001-09-04 3M Innovative Properties Company Sealant composition, article including same, and method of using same
CN1109084C (zh) * 2000-08-24 2003-05-21 李世荣 一种彩色丁基橡胶密封粘结胶带生产方法
US11993688B2 (en) 2019-03-28 2024-05-28 Toray Industries, Inc. Molded article of carbon fiber composite material and production method for molded article of carbon fiber composite material

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