JPH0810294B2 - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JPH0810294B2
JPH0810294B2 JP61256693A JP25669386A JPH0810294B2 JP H0810294 B2 JPH0810294 B2 JP H0810294B2 JP 61256693 A JP61256693 A JP 61256693A JP 25669386 A JP25669386 A JP 25669386A JP H0810294 B2 JPH0810294 B2 JP H0810294B2
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稔 松崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は焦点検出装置に関し、特に撮影レンズを透過
した被写体光を受光し、フィルム面におけるピントズレ
量を検出するズレ量検出手段を有する焦点検出装置に関
する。
〔従来の技術〕
従来より、フィルム面におけるピントズレ量を検出
し、このズレ量に応じて表示あるいは撮影レンズをモー
タ駆動する自動合焦装置が知られている。この装置で
は、撮影者の手振れ、AF検出素子のノイズ、あるいは被
写体の照明光の変化により、表示がちらついたり、モー
タがハンチング現象をおこすことがある。これを防ぐた
めに合焦点に幅をもたせるのが一般的であるが、この幅
を広くとると防止効果はあがるが、合焦装置としての精
度が低下してしまうという不具合があった。これを解決
するものとして、例えば特開昭59-3406号がある。
これは、合焦領域と被合焦領域との閾値にヒステリシ
ス特性をもたせ、非合焦領域から合焦領域に入るときと
合焦領域から非合焦領域に出るときでは閾値が異なるよ
うにしている。
また、特公昭59-28886号公報には、前記閾値を任意に
あるいは撮影時の絞り値に応じて変化させることが示さ
れているので、これを利用してできる限り暗い絞り値で
撮影するようにすれば、前記閾値が拡がり前記表示のち
らつきを防止することができる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記特開昭59-3406号公報の方法では、合焦領域に達
するまでは、精度が厳しく、合焦領域に達すると精度が
緩くなるために、常にピントのあった状態にするという
観点からみると好ましくない。
また、前記特開昭59-28886号公報の方法をとると、暗
い絞り値で撮影することになり、これではパンフォーカ
スで撮影するのと同じ思想となり、本来の自動焦点検出
装置の機能を積極的に利用するものではなく、また自動
露出制御で対応できる範囲も狭くなり好ましくない。
本発明は上記従来の不具合に鑑みてなされたものであ
って、正確な合焦点を検出するとともに、一度合焦点を
検出した後は合焦精度を保てる範囲まで合焦領域を拡大
することにより、十分な合焦精度を確保しながら表示の
ちらつき、モータのハンチング等の不具合を防止した焦
点検出装置を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明の焦点検出装置では、撮影レンズを透過した被
写体光を受光し、フィルム面におけるピントズレ量を繰
り返し検出可能なズレ量検出手段と、前記ズレ量検出手
段から出力される前記ピントズレ量に基づいて撮影レン
ズ駆動量を演算する演算手段と、この演算手段によって
演算された前記撮影レンズ駆動量に基づいて、前記撮影
レンズを駆動する駆動手段と、この駆動手段によって、
前記撮影レンズの開放絞り値情報と許容錯乱円とによっ
て決まる第1の合焦許容範囲内に前記撮影レンズを移動
させた後は、前記ズレ量検出手段による前記ピントズレ
量の検出値と前記撮影レンズの撮影実効絞り値情報に基
づいて、前記ピントズレ量が撮影実効絞り値情報と許容
錯乱円とによって決まる第2の合焦許容範囲以上に変化
するまでは、前記レンズ駆動手段の作動を禁止する駆動
禁止手段を具備する。
〔実施例〕
まず、本発明の具体的な実施例を説明する前に、実施
例の概略を第1図を用いて説明する。
カメラに設けられた撮影レンズ2を透過した被写体光
はズレ量検出手段1により受光され、フィルム面におけ
るピントズレ量が検出される。このピントズレ量はレン
ズ駆動手段3に出力され、この量に基づいて前記撮影レ
ンズ2は駆動される。また前記レンズ駆動手段3には前
記ズレ量検出手段1が一度合焦を検出した後、ズレ量が
(撮影実効絞り値情報)×(許容錯乱円)以下になるま
ではレンズ駆動を禁止する駆動禁止手段4が接続されて
いる。
以下、本発明をオートフォーカス(以下、AFと略記す
る)機能を有したレンズ交換式カメラに適用した実施例
について説明する。
第2図は本発明が適用されるカメラシステムの電源供
給を主体として見た全体のブロック図である。電源電池
11の電圧VCCは電源スイッチ12−の閉成時にDC/DCコンバ
ータ13により昇圧され、ラインl0,l1間が電圧VDDに定
電圧化されている。ラインl0,l1間にメインCPU14,バイ
ポーラII回路15,バイポーラI回路16,ストロボ制御回路
17,レンズデータ回路18,データバック回路19が接続され
ており、バイポーラII回路15の電源供給制御はメインCP
Uのパワーコントロール回路からの信号により行なわ
れ、バイポーラI回路16〜データバック回路19の電源供
給制御はバイポーラII回路15からのパワーコントロール
信号により行なわれる。
合焦センサ20,A/Dコンバータ21,AF用CPU22からなるAF
ブロックは電源制御用トランジスタ23を介してライン
l0,l1間に接続されており、このAFブロックに対する電
源供給制御はメインCPU14のAF用パワーコントロール回
路からの信号による上記トランジスタ23のオン、オフ制
御により行なわれる。AF用CPU22はAF用アルゴリズム演
算を行なうための回路で、合焦・非合焦の表示を行なう
AF表示回路24が接続されている。メインCPU14は巻上、
巻戻、露出シーケンス等カメラ全体のシーケンスをコン
トロールするための回路で、上記合焦表示以外の表示を
行なう表示回路25を接続されている。バイポーラII回路
15は巻上、巻戻用モータ制御、レンズ駆動およびシャッ
タ制御等、カメラのシーケンスに必要な各種ドライバを
含む回路で、AFモータ駆動回路26およびAF補助光回路27
等が接続されている。バイポーラI回路16は主として測
光をつかさどる回路であり、測光素子28を有している。
ストロボ制御回路17は内蔵、或いは外付けされたストロ
ボ29に対する発光制御を行なうためのものである。レン
ズデータ回路18は、交換レンズ毎に異なる、AF、測光、
その他のカメラ制御に必要な、固有のレンズデータを記
憶した回路である。このレンズデータ回路18に入ってい
るレンズデータのうちAFに必要なデータとしては、レン
ズ変倍係数(ズーム係数)、マクロ識別信号、絶対距離
係数a,b,パワーフォーカスデューティ係数、AF精度スレ
ショールドETh、レンズ移動方向,開放F値等である。
上記バイポーラII回路15では電源電圧VDDの状態を監
視しており、電源電圧が規定電圧より低下したときメイ
ンCPU14にシステムリセット信号を送り、バイポーラII
回路15〜データバック回路19の電源供給、並びに、合焦
センサ20,A/Dコンバータ21およびAF用CPU22からなるAF
ブロックの電源供給を断つようにしている。メインCPU1
4への電源供給は規定電圧以下でも行なわれる。
第3図はAFブロックを中心とした信号の授受を示す系
統図であり、AF用CPU22とメインCPU14はシリアルコミュ
ニケーションラインでデータの授受を行ない、その通信
方向はシリアルコントロールラインにより制御される。
このコミュニケーションの内容としては、レンズデータ
回路18内の固有のレンズデータや、絶対距離情報実効F
No.情報,開放F No.情報等である。また、メインCPU14
からのAF用CPU22にカメラのモード(AFシングルモード/
AFシーケンスモード/パワーフォーカス(以下、PFと略
記する)モード/その他のモード)の各情報がモードラ
インを通じてデコードされる。さらに、メインCPU14か
らのAF用CPU22へのAFENA(AFイネーブル)信号はAF,PF
の各モードのスタートおよびストップをコントロールす
る信号であり、AF用CPU22からメインCPU14へのEOFAF
(エンドオブAF)信号はAF,PFモードでの動作終了時に
発せられ露出シーケンスへの移行を許可する信号であ
る。
また、バイポーラII回路15はAF用CPU22からのAFモー
タコントロールラインの信号をデコードし、AFモータ駆
動回路26をドライブする。AFモータ駆動回路26の出力に
よりAFモータ(レンズ駆動モータ)31が回転すると、レ
ンズ鏡筒の回転部材に等間隔に設けられたスリット32が
回転し、同スリット32の通路を挟んで発光部33aと受光
部33bとを対向配置させてなるフォトインタラプタ33が
スリット32をカウントする。即ち、スリット32とフォト
インタラプタ33はアドレス発生部34を構成しており、同
アドレス発生部34から発せられたアドレス信号(スリッ
ト32のカウント信号)は波形整形されてAF用CPU22に取
り込まれる。
AFCPU22からバイポーラII回路15に送られるサブラン
プ(以下、Sランプと略記する)信号はAF補助光回路27
をコントロールする信号で、被写体がローライト(低輝
度),ローコントラストのときSランプ27aを点灯す
る。
AF用CPU22に接続されたAF表示回路24は合焦時に点灯
する合焦OK表示用LED(発光ダイオード)24aと、合焦不
能時に点灯する合焦不能表示用LED24bを有している。な
お、このAF用CPU22にはクロック用発振器35,リセット用
コンデンサ36が接続されている。
また、上記AF用CPU22とA/Dコンバータ21はバスライン
によりデータの授受を行ない、その伝送方向はバスライ
ンコントロール信号により制御される。そして、AF用CP
U22からA/Dコンバータ21にセンサ切換信号、システムク
ロック信号が送られるようになっている。そして、A/D
コンバータ21は例えば、CCDからなる合焦センサ20に対
してCCD駆動クロック信号、CCD制御信号を送り、合焦セ
ンサ20からCCD出力を読み出し、この読み出したアナロ
グ値のCCD出力をディジタル変換してAF用CPU22に送る。
次に、本発明の距離情報出力装置を有するカメラの上
記第3図に示したAFブロックを中心とするマイクロコン
ピュータのプログラム動作のフローチャートを説明す
る。AFブロックは、第2図に示したように、メインCPU1
4のAF用パワーコントロール回路を動作状態にすること
によってトランジスタ23がオンして電源電圧VDDが供給
され、これによって、第4図に示すパワーオン・リセッ
トのルーチンの実行を開始する。
このパワーオン・リセットルーチンが開始されると、
まず、〈I/Oイニシャライズ〉のサブルーチンでAFブロ
ックの駆動回路のイニシャライズが行なわれる。具体的
には、AF表示回路24,AFモータ駆動回路26およびAF補助
光回路27等のオフ並びにメインCPU14とのシリアルコミ
ュニケーションラインのイニシャライズ等が行なわれ
る。
次に、〈モード・リード〉のサブルーチンで、メイン
CPU14からのモードラインの信号(モード信号)を読み
出し、いかなるレンズ駆動モードを実行するかを判断し
たのち、〈タイマ〉のルーチンで一定時間を経て、再度
〈モード・リード〉のルーチンを経てモードの切換時点
を読み取っている。そして、モードの切換えが完了する
までは最初の〈モード・リード〉に戻る。〈モード・リ
ード〉のサブルーチンを〈タイマ〉を挟んで2回通過す
るようにしているのは、モード切換時点での読み取りの
誤動作を防止するためである。
モードの切換えが確実に行なわれて切換前と切換後の
モードが同一になったとき、その切換後のモードを読み
取って各モードのサブルーチンへ移行する。即ち、レン
ズ駆動の各モードとしては、〈レンズリセット〉,〈PF
(パワーフォーカス)〉,〈AFSIN(AFシングル)〉,
〈AFSEQ(AFシーケンス)〉の各モードがあり、これら
のモードのうちの1つが選ばれると、この選択されたモ
ードのサブルーチンを実行したのち上記〈I/Oイニシャ
ライズ〉のルーチンへ戻る。〈レンズリセット〉,〈P
F〉,〈AFSIN〉,〈AFSEQ〉のいずれのモードも選択さ
れず、〈その他〉のモードが選ばれたときなどは、これ
は単なるノイズとみなされて、〈タイマ〉のルーチンで
一定時間の経過後上記〈I/Oイニシャライズ〉へ戻る。
ここで、〈レンズリセット〉モードの動作は、レンズ
を強制的に無限遠(∞)の位置まで繰り込み、これによ
って、相対的距離信号、即ち、合焦センサ20から出力さ
れる測距出力信号を無限遠(∞)の位置からのパルス移
動数に置き換えて絶対距離信号に変換しようとするため
のイニシャライズ動作、即ち、絶対距離カウンタのクリ
ア動作である。〈レンズリセット〉が選択された場合、
この絶対距離カウンタのクリアのあと、例えば、5ms経
ってからI/Oイニシャライズ動作に戻る。また、〈PF〉
モードとは、レンズの距離環を手動ではなく、レンズ駆
動モータ31によって駆動し、レンズのフォーカシング動
作をマニュアルのピント合せ又はフォーカスエイドを用
いて実施しようとするものである。さらに詳しく言え
ば、後述するPFUP(アップ)用操作スイッチSW1,PFDN
(ダウン)用操作スイッチSW2のオン,オフによってレ
ンズの繰り出し、繰り込みが行なわれることになる。ま
た、〈AFSIN〉のモードの動作は、ワンショットAF動作
であり、被写体に対してAF動作後にフォーカスロックす
るものである。さらに、〈AFSEQ〉モードは、連続AFで
あり、このモードでは、レリーズ釦の1段目を動作しつ
づける限りAF動作を連続的に行なうことになる。
ところで、レンズ駆動の各モードに関する操作スイッ
チとしては、下記の表1に示すように、4つの操作スイ
ッチSW1〜SW4が用いられる。
上記表1に示す第1,第2の操作スイッチSW1,SW2はAF
モードとPFモードで共通に用いられるものであり、第3
の操作スイッチSW3はオフのときAFモード、オンのときP
Fモードが選択される。AFモードで第1,第2の操作スイ
ッチSW1 SW2がともにオフのときレンズリセットモード
となり、ともにオンのときAFSEQモードとなり、第1の
操作スイッチSW1がオフ,第2の操作スイッチSW2がオン
のときAFSINモードとなる。PFモードで第1,第2の操作
スイッチSW1,SW2がともにオフ,又はともにオンのとき
はストップモードにあり、第1の操作スイッチSW1がオ
ンのときはモータによって距離環を近距離側に回転させ
てレンズを繰り出すPEUP(アップ)モードとなり、第2
の操作スイッチSW2がオンのときは距離環を遠距離側に
回転させてレンズを繰り込むPFDN(ダウン)モードとな
る。また第4の操作スイッチSW4は、AFモードのうちの
いずれのモードおよびPFモードのうちのストップモード
ではオン,オフのいずれの状態にあっても変化はない
が、PFモードでオンのときHI(高速)モードとなり、レ
ンズ駆動モータ31が高速回転し距離環の粗動が行なわ
れ、オフのときLO(低速)モードとなり、モータ31(第
3図参照)が低速回転して距離環の微動が行なわれる。
次に、各レンズ駆動モードの動作について第5図〜第
9図のフローチャートを用いて説明する。
まず、〈AFSIN〉のモードが選択された場合は、第5
図に示す〈AFSIN〉のルーチンが実行され、メインCPU14
からのAFENA信号が“H"レベル(アクティブ)になって
いるか否かを検出する。レリーズ釦の第一段目の動作で
AFENA信号がアクティブになってAF動作が開始され、〈A
FSIN2〉のサブルーチンが呼び出される。但し、レリー
ズ釦の第2段目の動作が受け付けられるのは、AF動作が
終了して合焦状態が得られ露出シーケンスが開始される
ときである。〈AFSIN2〉では、後述するように、合焦セ
ンサ20のCCD積分,測距出力の演算およびレンズの駆動
等が行なわれる。そして、この〈AFSIN2〉のAF動作の結
果である合焦,非合焦の表示は、〈AFSIN2〉の動作の
後、AFステータスフラグを監視して行なわれる。AFステ
ータスフラグはローコンフラグ(被写体がローコントラ
ストのとき“1"にセットされるフラグ、以下、LCフラグ
と略記する)、移動フラグ(被写体が移動しているとき
“1"にセットされるフラグ、以下、Mフラグと略記す
る)および最至近フラグ(レンズを最至近距離以上に繰
り出そうとしたときに“1"にセットされるフラグ、以下
Nフラグと略記する)を有しており、これらのうち、い
ずれのフラグとも0のとき合焦が可能であり、上記各フ
ラグのうち何らかのフラグが立つと合焦不能であるの
で、AFステータスフラグの監視の結果、同AFステータフ
ラグが0であれば合焦OKの表示が前記AF表示回路24のLE
D24aによって行なわれ、AFステータスフラグが0でなけ
れば合焦不能の表示が前記LED24bによって行なわれる。
合焦であれば、EOFAF信号が発せられてAF動作が終了
し、メインCPU14にレリーズ釦の2段目の動作、即ち、
露出シーケンスの開始を待機する状態となる。つまり、
一度合焦が終了すると、AFENA信号がアクティブになっ
ていても、その後のレンズ動作が禁止され合焦OK表示の
LED24aが点灯したままとなり、フォーカスロック状態と
なる。メインCPU14からのAFENA信号が“L"レベル(イン
アクティブ)になったときは第4図に示すパワーオン・
リセットのフローの初期動作にリターンする。
上記〈AFSIN〉のモードの動作中、〈AFSIN2〉のサブ
ルーチンのプログラム動作は第6図に示すようにして行
なわれる。まず、前回の測距演算値(前回の合焦センサ
20の出力パルス)と今回の測距演算値(今回の合焦セン
サ20の出力パルス)との比較のためにRETRY(リトラ
イ)フラグがクリアされ、AFループカウンタに一連のAF
動作における最大測距回数がセットされる。このあと、
ある明るさ以上では確実にCCD積分が行なわれるよう
に、ITIMEレジスタにCCD積分時間の最大値がセットされ
る。そして、AFステータスフラグがクリアされ、Sラン
プフラグもクリアされる。ここまでのフローの動作でAF
開始前のイニシャライズ動作が終了する。このあと、
〈レリーズ・リード〉のルーチンが呼び出され、前記レ
ンズデータ回路18に入っているレンズ内の各データが読
み出されたのち、測距のための〈AF〉のルーチンが呼び
出される。この〈AF〉のサブルーチン内では、CCD積分
時にSランプ27aを点灯させる必要があるか否かが判断
され、点灯する必要がある場合にはSランプフラグがセ
ットされ、必要ない場合にはクリアされる。また、ロー
ライトフラグ(被写体がローライトのとき“1"にセット
されるフラグが、以下、LLフラグと略記する)、LCフラ
グがセット或いはクリアされる。
今、〈AF〉の測距動作後、LLフラグ,LCフラグのいず
れもクリアされた状態にあるときは、〈パルス〉のルー
チンを呼び出し、レンズ駆動量が計算される。即ち、こ
の〈パルス〉のルーチンでは、上記〈AF〉の動作で求め
られフィルム面におけるピントズレ量をあらわすAF(測
距)演算出力値を各交換レンズ毎の距離移動量に変換す
るためのレンズデータ回路18から変倍係数等の情報を読
み取り、この読み取った変倍係数とAF演算出力値により
合焦点までの移動量に相当するパルス(アドレス信号)
数が計算される。
このあと、上記AF演算出力値(ERROR)と、レンズデ
ータ回路18より読み出したAF精度スレッショルドEThと
を比較し、上記AF演算出力値(ERROR)がAF精度スレッ
ショルドEThよりも大きければ、へ進み、RETRYフラグ
の判別を行なう。1回目のAF動作では、RETRYフラグが
0であることからRETRYフラグのセットがおこなわれた
あと、上記駆動パルス数がセーブされる。そして、2回
目以降のAF動作ではRETRYフラグがセットされているの
で、今回の駆動パルス数と前回の駆動パルス数とが比較
される。このとき、前回パルス数に比較して今回パルス
数の方が移動量だけ少なめになっていれば、レンズ駆動
により合焦点に近づいたことになるので、次の駆動レン
ズ駆動では、さらに、より一層近づくであろうというこ
とになり、前回パルスに代って今回パルスがセーブさ
れ、〈MDRIVAF〉のルーチンを呼び出し、レンズ駆動を
行なう。
前回パルスと今回パルスとの比較を行なう目的は、AF
シーケンス全体の発散動作を防ぐことにある。両者を比
較する仕方としては、(今回パルス数):(前回パルス
数×0.5),或いは(今回パルス数):(前回パルス数
×1.5)等が考えられる。AFシーケンスの系が発散状態
にありそうなときは被写体移動中にAF動作を行なわせる
ことが考えられるので、この場合には、速やかにレンズ
駆動を中止し、AF動作の無駄を防ぐためにMフラグをセ
ットしてへ進み、〈SDISCNT〉、〈CALDIS〉のルーチ
ンを呼び出す。
上記〈MDRIVAF〉によってレンズ駆動が行なわれたの
ち、AFループカウンタのセットされたAF動作の測距回数
値から1を減じる。そして、この結果、AFループカウン
タの値が0になっていない場合は、ITIMEレジスタに積
分時間をセットし、そして、AFENA信号がアクティブ
(つまり、レリーズ釦の1段目の動作がオン)になって
いるとき、次回のAF動作のために、に戻る。こうし
て、−間のAF動作が繰り返し行なわれる毎にAFルー
プカウンタの値が1回ずつ減じられていくことにより、
次第に合焦点に近づくことになるが、AFループカウンタ
の値が0になってもAF演算出力値(ERROR)が上記AF精
度スレッショルドEThよりも小さくならないときは合焦
不能であるとしてMフラグがセットされることになる。
上記AF精度スレッショルドEThは、メインCPU14より送
信されてくる撮影レンズの開放絞り値情報FNoによって
決定される。AF用CPU22は、この開放絞り値情報FNoによ
り選択される使用センサ(例えばF2.8用/F4用センサ)
と、許容錯乱円(例えばδ=1/30mm)とから、AF精度ス
レッショルドEThを算出する。
上記C−C間のAF動作の結果、ERROR<EThになると、
つまり上記AF演算出力値(ERROR)がピント誤差範囲内
になると、AFステータスフラグをクリアして合焦状態に
至ったことを示し、〈SDISCNT〉,〈CALDIS〉のルーチ
ンを呼び出す。
ここで上記〈AF〉の動作後、もし、LLフラグ或いはLC
フラグがセットされていれば、Sランプフラグの状態が
テストされる。このとき、Sランプフラグが事前に“1"
にセットされていれば、AFのための積分動作中にSラン
プ27aが点灯していたにもかかわらずローライト、ロー
コントラストの状態になったことになるので、この場合
は、再度LCフラグをテストし、ローコントラストの場合
のみ〈レンズNF(合焦状態)〉のルーチンを呼び出し、
合焦不能の積極的表示を行なう。即ち、この〈レンズN
F〉のルーチンでは、まず、レンズを一旦、最至近位置
まで繰り出したのち、無限遠(∞)位置まで繰り込ま
せ、このレンズの大幅な移動によって積極的に合焦不能
をユーザに知らせる。なお、合焦不能を表わすレンズと
しては無限遠(∞)位置から最至近位置へ繰り出す動作
であってもよい。また、この〈レンズNF〉では、無限遠
(∞)位置に当て付くことにより、レンズ距離環の無限
遠(∞)位置からの駆動パルス数(移動アドレス信号
数)をセーブするための絶対距離カウンタのイニシャラ
イズが行なわれる。もし、ローコントラストでなけれ
ば、ローライトでありながらAFの演算が行なわれたこと
になるので、この場合は、に戻る。
また、Sランプフラグが事前にクリアされていたとき
には、以前にはSランプ27aが消灯していたことになる
ので、LLフラグ、或いはLCフラグがセットされている場
合は、Sランプフラグをセットし、に進む。従って、
2回目以降のAF動作でSランプ27aが点灯することにな
る。
いずれにしろ、〈AFSIN2〉の動作の終りには〈SDISCN
T〉のルーチンが呼び出されて実行されたのち、〈CALDI
S〉が呼び出される。〈SDISCNT〉では絶対距離カウンタ
に距離環の無限遠(∞)位置からの駆動パルス数がセッ
トされる。そして、〈CALDIS〉において、上記の絶対距
離カウンタにセットされたパルス数と、レンズデータ回
路18内の絶対距離係数a,bとから、被写体までの絶対距
離の演算が行なわれ、この求められた絶対距離と絶対距
離カウンタの内容がメインCPU14に送られる。この〈CAL
DIS〉での絶対距離の計算については後に詳述する。〈C
ALDIS〉が実行されたあとは、第5図に示す〈AFSIN〉の
フロー中の〈AFSIN2〉の動作後の位置にリターンする。
次に、前記第4図に示すフローにおいて、〈AFSEQ〉
のモードが選択された場合には、第7図に示す〈AFSE
Q〉のルーチンが呼び出される。この〈AFSEQ〉では、レ
リーズ釦の第1段目の動作が行なわれると、このあと、
EOFAF信号がアクティブになるまでの第1回目のAF動作
は、前記〈AFSIN〉の場合と全く同じ動作を実行する。
つまり、〈AFSIN〉も〈AFSEQ〉も〈AFSIN2〉の動作が行
なわれ、合焦不能時には、積極的にレンズを異常駆動さ
せユーザに知らせる。
ところで、〈AFSIN2〉では、前述したように、ローラ
イト、ローコントラストのときはSランプ27aを用いてA
F動作のための測距を補助するようにしているが、〈AFS
EQ〉のモードで、AF動作連続させるときも、同様にSラ
ンプ27aを使用するようにすると、Sランプ27aは〈AF〉
におけるCCD積分動作の時間中に連続して点灯発光する
こととなり、消費電流の増大およびSランプ27aの発熱
による効率低下が発生することになるとともに、合焦不
能時にレンズの異常駆動が連続して行なわれ、ユーザに
対して不安感を与えるものとなる。
そこで、〈AFSEQ〉では、AF動作が1回実行されてEOF
AF信号がセットされたあと、AFENA信号を判別し、同信
号がアクティブであれば、レリーズ釦の第1段目の動作
が継続されていることであり、〈AFSEQ2〉のルーチンが
呼び出される。AFENA信号がノンアクティブであれば、
レリーズ釦の第1段目の動作がオフ、若くは第2段目の
動作がオンに至ったものとしてリターンすることにな
る。〈AFSEQ2〉では後述するように、合焦センサ20のCC
D積分、AFの演算およびレンズの駆動等が行なわれる
が、レンズの異常駆動による積極的合焦不能表示および
測距のためのSランプ27aの点灯も行なわれない。そし
て、この〈AFSEQ2〉の動作の結果、AFステータスフラグ
の判別がなされ、同フラグで0であれば合焦OKの表示が
行なわれ、0でなければ合焦不能の表示が行なわれる。
合焦OKの表示のあとは、EOFAF信号が発せられてレリー
ズ釦の第2段目の動作による露出シーケンスの開始が可
能となる。このEOFAF信号が発せられたあと、或いは合
焦不能の表示がなされたあとは、再度、AFENA信号のテ
ストに入るので、レリーズ釦の第1段目の動作をオンし
つづける限りは、〈AFSEQ2〉を中心としたAF動作が連続
して行なわれる。そして、AFENA信号がノンアクティブ
になったとき、第4図に示すパワーオン・リセットのフ
ローの初期動作にリターンする。なお、EOFAF信号のク
リアは、次回のAF動作におけるCCD積分の後、或いはリ
ターン後の、I/Oイニシャライズ(第4図参照)におい
てなされる。
上記〈AFSEQ〉のモードのフローチャートにおいて、
〈AFSEQ2〉のサブルーチンのプログラム動作は第8図に
示すようにして行なわれる。
まず、ITIMEレジスタに積分時間がセットされたの
ち、AFステータフラグがクリアされ、Sランプフラグが
クリアされる。このあと、〈レンズ・リード〉のサブル
ーチンが呼び出され、ここでレンズデータ回路18内のレ
ンズデータが読み出される。そして、〈AF〉のルーチン
で、測距がおこなわれたあと、一旦、AF表示回路24をオ
フにし、合焦OK表示用LED24a,合焦不能表示用LED24bの
いずれも点灯しないようにする。つまり、レンズ駆動中
はAF用表示を行なわないようにする。続いて、EOFAF信
号をクリアしたのち、LCフラグを判定し、ローコントラ
ストであればリターンし、ローコントラストでなければ
〈CHKFNo〉のサブルーチンを呼びだす。なお、ローライ
トであっても、コントラストがある場合には、測距演算
は可能であるので、LLフラグの判定は省略している。
〈CHKFNo〉は、本発明の重要な部分であり、被写体の
微動や電気的ノイズや光ノイズ等によりAF精度スレッシ
ョルドEThを超えた場合絞り込み動作を行なって、AF精
度スレッショルドETh内に収めることにより、AF精度を
低下させることなく合焦検出を可能にするものである。
第9図を用いて、サブルーチン〈CHKFNo〉を説明す
る。まず〈READFNo〉において、メインCPU14より現測光
値より決定される絞り値情報(実効FNo情報)を受けと
り、その値をFNo′として記憶する。次に前述の〈AF〉
内で求められピントズレ量を示すAF演算出力値(ERRO
R)と(許容錯乱円δ(例えば1/30mm))×(FNo′)で
求められる像面深度Δdとを比較する。
この比較の結果、ERROR値≦δ×FNo′であれば、焦点
検出の結果、許容範囲にあるので、SFNoにFNo′をセッ
トし、RETRY2フラグをクリアし、AFステータスフラグを
クリアし、SFNoをメインCPU14に送った後、リターンす
る。
また、ERROR値>δ×FNo′であれば、焦点検出の結
果、許容範囲外にあるので、許容範囲内に収るような絞
り込み量を、ERROR×1/δにより算出し、この値をFNo″
とする。
次にΔFNo=FNo″−FNo′を演算し、この値がある決
められた所定値(例えば1EV)以内であれば、SFNoにFN
o″をセットしRETRY2フラッグをクリアする。一方、ΔF
Noが所定値より大きい場合には、RETRY2フラグをセット
し、SFNoにFNo′をセットする。いずれの場合でも、AF
ステータスフラグクリア後、SFNoにセットされたFNoを
メインCPU14に送り、リターンする。なお、メインCPU14
側では、この送り返された絞り値情報SFNoを基に正しい
露出値を決定する。
再び第8図に戻って、〈CHKFNo〉のリターン後には、
RETRY2フラグをテストし、クリアされていれば、〈AFSE
Q2〉にそのままリターンする。この場合には、現在のま
まで許容範囲に入っているか、許容範囲に入ってないく
ても絞り込み動作を行うことにより許容範囲に入るの
で、AF精度は保障されることなる。この結果レンズが駆
動されることがないのでスピーディーな合焦制御とな
る。またRETRY2フラグのテストの結果クリアされていな
ければ〈パルス〉サブルーチンを呼び出し〈AF〉の動作
で求められたAF演算出力値を変換しレンズ毎の距離移動
量に変換するためにレンズデータ回路18から変倍係数を
読み取り、これとAF演算出力値とから駆動パルス数(ア
ドレス数)の計算が行なわれる。
次に〈MDRIVAF〉が呼び出され合焦点の位置までレン
ズ駆動が行なわれる。このあと、〈SDISCNT〉が呼び出
されて絶対距離カウンタに、レンズの無限遠(∞)に繰
り込まれた位置を基準とする駆動パルス数がセットさ
れ、続いて、〈CALDIS〉において、上記絶対距離カウン
タにセットされた駆動パルス数とレンズデータである絶
対距離係数a,bとから被写体までの絶対距離が演算され
ると、このあとリターンする。この絶対距離の演算値お
よび上記絶対距離カウンタにセットされた駆動パルス数
とがメインCPU14に送られる。そして、リターンし〈AFS
EQ2〉を終る。
次に、本発明の他の実施例について説明する。前述し
た本発明の一実施例は、像面深度以上のAF演算出力値
(ERROR)の変化が、焦点検出装置より出力された場
合、このAF演算出力値(ERROR)が所定値より小さいと
きには絞り装置を絞り込むことによってAF精度を保障
し、AF演算出力値(ERROR)が所定値より大きいときに
はレンズ駆動用モータの駆動するように構成されていた
のに対し、この他の実施例は、像面深度以上のAF演算出
力値(ERROR)の変化があった場合には、ただちにレン
ズ駆動用モータの駆動を再開するようにしたものであ
る。
本発明の一実施例のサブルーチン〈CHKFNo〉以外は他
の実施例と同じであるので、この〈CHKFNo〉に対応す
る。〈CHKFNo2〉について説明する。
このサブルーチン〈CHKFNo2〉は、第10図に示した〈A
FSEQ2〉のルーチンからジャンプし、このサブルーチン
〈CHKFNo2〉では、まず〈READFNo〉において、メインCP
U14より現測光値より決定される絞り値情報(実効FNo情
報)を受けとり、その値をFNo′として記憶する。
次に前述の〈AF〉内で求められたズレ量をあらわすAF
演算出力(ERROR)値と像面深度(像面深度Δd=許容
錯乱円δ×実効FNo′)とを比較する。比較の結果ERROR
値≦δ×FNo′であれば撮影レンズのピント位置は許容
範囲内にあるのでRETRY2フラグをクリアする。また、比
較の結果ERROR値>δ×FNo′であれば許容範囲外である
ので、レンズの再駆動用のRETRY2フラグをセットし、AF
ステータスフラグをクリアして第10図に示す〈AFSEQ2〉
にリターンする。
本発明の他の実施例は一実施例における絞り込み動作
を行なわせるかどうかの判定(1EV)を0にした場合と
同じである。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、一度正確な合焦
点を検出した後は(実効絞り値情報)×(許容錯乱円)
によって決まる合焦範囲を出るまでは撮影レンズの駆動
を禁止するようにしたので、十分な合焦精度を確保しな
がらモータのハンチング等の不具合を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例の基本的構成を示すブロック
図、 第2図は、本発明が適用されるカメラシステムの電源供
給を主体とする電気回路のブロック図、 第3図は、上記第2図中のAFブロックを中心とした信号
の授受を示すブロック系統図、 第4図〜第11図は、上記第3図に示したAF用CPUを中心
としたプログラム動作を表したフローチャート。 1……ズレ量検出手段、2……撮影レンズ 3……レンズ駆動手段、4……駆動禁止手段

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影レンズを透過した被写体光を受光し、
    フィルム面におけるピントズレ量を繰り返し検出可能な
    ズレ量検出手段と、 前記ズレ量検出手段から出力される前記ピントズレ量に
    基づいて撮影レンズ駆動量を演算する演算手段と、 この演算手段によって演算された前記撮影レンズ駆動量
    に基づいて、前記撮影レンズを駆動する駆動手段と、 この駆動手段によって、前記撮影レンズの開放絞り値情
    報と許容錯乱円とによって決まる第1の合焦許容範囲内
    に前記撮影レンズを移動させた後は、前記ズレ量検出手
    段による前記ピントズレ量の検出値と前記撮影レンズの
    撮影実効絞り値情報に基づいて、前記ピントズレ量が撮
    影実効絞り値情報と許容錯乱円とによって決まる第2の
    合焦許容範囲以上に変化するまでは、前記レンズ駆動手
    段の作動を禁止する駆動禁止手段と、 を具備したことを特徴とする焦点検出装置。
  2. 【請求項2】前記ピントズレ量が前記第2の合焦許容範
    囲以下になるように絞りを絞り込み、適正露光となるよ
    うにシャッタ速度を制御する露光制御装置を具備するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の焦点検出装
    置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JPS58162915A (ja) * 1982-03-23 1983-09-27 Nippon Seimitsu Kogyo Kk 光学機器のフオ−カシング装置
JPS58190165A (ja) * 1982-04-30 1983-11-07 Hitachi Ltd 自動焦点調整装置

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