JP2634808B2 - カメラの合焦情報出力装置 - Google Patents

カメラの合焦情報出力装置

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JP2634808B2
JP2634808B2 JP62070879A JP7087987A JP2634808B2 JP 2634808 B2 JP2634808 B2 JP 2634808B2 JP 62070879 A JP62070879 A JP 62070879A JP 7087987 A JP7087987 A JP 7087987A JP 2634808 B2 JP2634808 B2 JP 2634808B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カメラの合焦情報出力装置、さらに詳しく
は、AF(オートフォーカス)駆動のための被写体の絶対
距離情報を得るカメラの合焦情報出力装置に関する。
[従来の技術] 従来、撮影レンズを透過した被写体を用いて撮影レン
ズの合焦位置に対するズレ量を瞳分割法による焦点状態
検出装置によって検出し、撮影レンズを合焦位置に駆動
すると共に、撮影レンズの合焦位置から被写体の絶対距
離を検出することができる。
[発明が解決しようとする問題点] 上記従来のカメラでは、被写体の絶対距離は、撮影レ
ンズを合焦点に駆動した後でないと、検知することがで
きず、合焦点に駆動後の再測距時に被写体の絶対距離を
検知することができなかった。特に、自動焦点調節カメ
ラ(以下、AFカメラと略記する。)にて、ある被写体に
合焦させ、それ以後のレンズ駆動を禁止する、いわゆる
フォーカスロック(AFロック)の機能を有するカメラで
は、AFロック後は撮影レンズの駆動が禁止されているの
で、被写体の絶対距離を知ることはできなかった。
本発明は、上述した点に着目してなされたもので、再
測距した時点でさらに撮影レンズを駆動することなく、
被写体の絶対距離を求めることができるカメラの合焦情
報出力装置を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段および作用] 本発明によるカメラの合焦情報出力装置は、撮影レン
ズの合焦点とフィルム面とのズレ量を測距演算値として
出力する測距手段と、上記測距演算値に基づいて上記撮
影レンズの位置を調節する自動焦点調節手段と、この自
動焦点調節手段による上記撮影レンズの位置の調節後に
上記測距手段に測距動作を行なわせる再測距手段とを有
するカメラの合焦情報出力装置において、撮影レンズの
動きに応じて絶対距離情報を出力する絶対距離情報出力
手段と、上記撮影レンズに固有のレンズデータを記憶す
るレンズ固有データ記憶手段と、上記撮影レンズの位置
調節後に、上記再測距手段によって演算された上記測距
演算値と、上記絶対距離情報と、上記レンズ固有データ
に基づき、上記撮像レンズの合焦点に対応する物点側の
絶対距離を演算し出力する物点側絶対距離演算手段と、
を具備したことを特徴とする。
また、上記物点側絶対距離演算手段によって出力され
た演算結果を表示する表示手段を有することを特徴とす
る。
[実 施 例] 本発明の詳細な実施例を説明する前に、本発明の実施
例の概念について第1図によって、以下に説明する。
すなわち、本発明に係るカメラの合焦情報出力装置
は、その概念を示す第1図において、撮影レンズ1の動
きに応じて絶対距離情報を出力する絶対距離情報出力手
段2と、上記撮影レンズ1の設定絞り値情報を読み出す
設定絞り値出力手段3と、上記撮影レンズ1に固有のレ
ンズデータを記憶するレンズ固有データ記憶手段4と、
上記絶対距離情報と、上記設定絞り値情報と、レンズ固
有データとに基づき被写界深度情報を演算する被写界深
度演算手段6と、上記撮影レンズ1の合焦点とフィルム
面とのズレ量を測距演算値として出力する測距演算手段
7と、上記被写界深度情報と、上記測距演算値とに基づ
き、撮影レンズの合焦点の焦点側深度を判定する被写界
深度内判定手段8とを具備してなり、被写界深度内判定
手段8からは被写体が深度内にあるか、或は、前ピン、
後ピンであるか等の合焦情報が出力される。
以下、本発明を、オートフォーカス(以下、AFと略記
する)機能を有し、レンズ交換式カメラで特願昭60−27
5251号公報に開示されている絶対距離情報出力手段を持
つカメラに適用した実施例について説明する。
第2図は本発明が適用されるカメラシステムの電源供
給を主体として見た全体のブロック図である。電源電池
11の電圧VCCは電源スイッチ12の閉成時にCD/DCコンバー
タ13により昇圧され、ラインl0,l1間が電圧VDDに定電圧
化されている。ラインl0,l1間にメインCPU14,バイポー
ラII回路15,バイポーラI回路16,ストロボ制御回路17,
レンズ固有データ回路18a,レンズ固定データ回路18b,デ
ータバック回路19が接続されており、バイポーラII回路
15の電源供給制御はメインCPUのパワーコントロール回
路からの信号により行なわれ、バイポーラI回路16〜デ
ータバック回路19の電源供給制御はバイポーラII回路15
からのパワーコントロール信号により行なわれる。
合焦センサ20,A/Dコンバータ21,AF用CPU22からなるAF
ブロックは電源制御用トランジスタ23を介してライン
l0,l1間に接続されており、このAFブロックに対する電
源供給制御はメインCPU14のAF用パワーコントロール回
路からの信号による上記トランジスタ23のオン,オフ制
御により行なわれる。AF用CPU22はAF用アルゴリズム演
算を行なうための回路で、合焦・非合焦の表示を行なう
AF表示回路24が接続されている。メインCPU14は巻上、
巻戻、露出シーケンス等カメラ全体のシーケンスをコン
トロールするための回路で、上記合焦表示以外の表示を
行なう表示回路25を接続されている。バイポーラII回路
15は巻上、巻戻用モータ制御、レンズ駆動およびシャッ
タ制御等、カメラのシーケンスに必要な各種ドライバを
含む回路で、AFモータ駆動回路26およびAF補助光回路27
等が接続されている。バイポーラI回路16は主として測
光をつかさどる回路であり、測光素子28を有している。
ストロボ制御回路17は内蔵、或いは外付けされたストロ
ボ29に対する発光制御を行なうためのものである。レン
ズ固有データ回路18aは、交換レンズ毎に異なる、AF、
測光、その他のカメラ制御に必要な、固有のレンズデー
タを記憶した回路である。このレンズ固有データ回路18
aに入っているレンズデータのうちAFに必要なデータと
しては、レンズ変倍係数(ズーム係数)、マクロ識別信
号、絶対距離係数a,b,パワーフォーカスデューティ係
数,AF精度スレッショルドETh,レンズ移動方向,開放F
値等である。レンズ固定データ回路18bは、交換レンズ
毎には異ならない固定した演算に必要なデータを記憶し
た回路である。またレンズ固有データ回路18a,レンズ固
定データ回路18bのデータは、それぞれカメラ内のメイ
ンCPU14またはAF用CPU22等のメモリ内に記憶するように
しても良い。
上記バイポーラII回路15では電源電圧VDDの状態を監
視しており、電源電圧が規定電圧より低下したときメイ
ンCPU14にシステムリセット信号を送り、バイポーラII
回路15〜データバック回路19の電源供給、並びに、合焦
センサ20,A/Dコンバータ21およびAF用CPU22からなるAF
ブロックの電源供給を断つようにしている。メインCPU1
4への電源供給は規定電圧以下でも行なわれる。
第3図はAFブロックを中心とした信号の授受を示す系
統図であり、AF用CPU22とメインCPU14はシリアルコミュ
ニケーションラインでデータの授受を行ない、その通信
方向はシリアルコントロールラインにより制御される。
このコミニュケーションの内容としては、レンズ固有デ
ータ回路18a内の固有のレンズデータや、絶対距離情報
である。また、メインCPU14からAF用CPU22にカメラのモ
ード(AFシングルモード/AFシーケンスモード/パワー
フォーカス(以下、PFと略記する)モード/その他のモ
ード)の各情報がモードラインを通じてデコードされ
る。さらに、メインCPU14からAF用CPU22へのAFENA(AF
イネーブル)信号はAF,PFの各モードのスタートおよび
ストップをコントロールする信号であり、AF用CPU22か
らメインCUP14へのEOFAF(エンドオブAF)信号はAF,PF
モードでの動作終了時に発せられ露出シーケンスへの移
行を許可する信号である。
また、バイポーラII回路15はAF用CPU22からのAFモー
タコンロールラインの信号をデコードし、AFモータ駆動
回路26をドライブする。AFモータ駆動回路26の出力によ
りAFモータ(レンズ駆動モータ)31が回転すると、レン
ズ鏡筒の回転部材に等間隔に設けられたスリット32が回
転し、同スリット32の通路を挟んで発光部33aと受光部3
3bとを対向配置させてなるフォトインタラプタ33がスリ
ット32をカウントする。即ち、スリット32とフォトイン
タラプタ33はレンズ移動量検出部34を構成しており、同
移動量検出部34から発せられたアドレス信号(スリット
32のカウント信号)は波形整形されてAF用CPU22に取り
込まれる。
AFCPU22からバイポーラII回路15に送られるサブラン
プ(以下、Sランプと略記する)信号はAF補助光回路27
をコントロールする信号で、被写体がローライト(低輝
度),ローコントラストのときSランプ27aを点灯す
る。
AF用CPU22に接続されたAF表示回路24は合焦時に点灯
する合焦表示用LED(発光ダイオード)24aと、合焦不能
時に点灯する合焦不能表示用LED24bを有している。な
お、このAF用CPU22にはクロック用発振器35,リセット用
コンデンサ36が接続されている。
また、上記AF用CPU22とA/Dコンバータ21はバスライン
によりデータの授受を行ない、その伝送方向はバスライ
ンコントロール信号により制御される。そして、AF用CP
U22からA/Dコンバータ21にセンサ切換信号、システムク
ロック信号が送られるようになっている。そして、A/D
コンバータ21は例えば、CCDからなる合焦センサ20に対
しCCD駆動クロック信号、CCD制御信号を送り、合焦セン
サ20からCCD出力を読み出し、この読み出したアナログ
値のCCD出力をディジタル変換してAF用CPU22に送る。
次に、本発明の合焦情報出力装置を有するカメラの上
記第3図に示したAFブロックを中心とするマイクロコン
ピュータのプログラム動作のフローチャートを説明す
る。AFブロックは、第2図に示したように、メインCPU1
4のAF用パワーコントロール回路を動作状態にすること
によってトランジスタ23がオンして電源電圧VDDが供給
され、これによって、第4図に示すパワーオン・リセッ
トのルーチンの実行を開始する。
このパワーオン・リセットルーチンが開始されると、
まず、<I/Oイニシャライズ>のサブルーチンでAFブロ
ックの駆動回路のイニシャライズが行なわれる。具体的
には、AF表示回路24,AFモータ駆動回路26およびAF補助
光回路27等のオフ並びにメインCPU14とのシリアルコミ
ュニケーションションラインのイニシャライズ等が行な
われる。
次に、<モード・リード>のサブルーチンで、メイン
CPU14からのモードラインの信号(モード信号)を読み
出し、いかなるレンズ駆動モードを実行するかを判断し
たのち、<タイマ>のルーチンで一定時間を経て、再度
<モード・リード>のルーチンを経てモードの切換時点
を読み取っている。そして、モードの切換えが完了する
までは最初の<モード・リード>に戻る。<モード・リ
ード>のサブルーチンを<タイマ>を挟んで2回通過す
るようにしているのは、モード切換時点での読み取りの
誤動作を防止するためである。
モードの切換えが確実に行なわれて切換前と切換後の
モードが同一になったとき、その切換後のモードを読み
取って各モードのサブルーチンへ移行する。即ち、レン
ズ駆動の各モードとしては、<レンズリセット>,<PF
(パワーフォーカス)>,<AFSIN(AFシングル)>,
<AFSEQ(AFシーケンス)>の各モードがあり、これら
のモードのうちの1つが選ばれると、この選択されたモ
ードのサブルーチンを実行したのち上記<I/Oイニシャ
ライズ>のルーチンへ戻る。<レンズリセット>,<PF
>,<AFSIN>,<AFSEQ>のいずれのモードも選択され
ず、<その他>のモードが選ばれたときなどは、これは
単なるノイズとみなされて、<タイマ>のルーチンで一
定時間の経過後上記<I/Oイニシャライズ>へ戻る。
ここで、<レンズリセット>モードの動作は、レンズ
を強制的に無限遠(∞)の位置まで繰り込み、これによ
って、相対的距離信号、即ち、合焦センサ20から出力さ
れる測距出力信号を無限遠(∞)の位置からのパルス移
動数に置き換えて絶対距離信号に変換しようとするため
のイニシャライズ動作、即ち、絶対距離カウンタのクリ
ア動作である。<レンズリセット>が選択された場合、
この絶対距離カウンタのクリアのあと、例えば5ms経っ
てからI/Oイニシャライズ動作に戻る。また、<PF>モ
ードとは、レンズの距離環を手動ではなく、レンズ駆動
モータ31によって駆動し、レンズのフォーカシング動作
をマニュアルのピント合せ又はフォーカスエイドを用い
て実施しようとするものである。さらに詳しく言えば、
後述するPFUP(アップ)用操作スイッチSW1,PFDN(ダウ
ン)用操作スイッチSW2のオン,オフによってレンズの
繰り出し、繰り込みが行なわれることになる。また、<
AFSIN>のモードの動作は、ワンショットAF動作であ
り、被写体に対してAF動作後にフォーカスロックするも
のである。さらに、<AFSEQ>モードは、連続AFであ
り、このモードでは、レリーズ釦の1段目を動作しつづ
ける限りAF動作を連続的に行なうことになる。
ところで、レンズ駆動の各モードに関する操作スイッ
チとしては、下記の第1表に示すように、4つの操作ス
イッチSW1〜SW4が用いられる。
上記第1表に示す第1,第2の操作スイッチSW1,SW2はA
FモードとPFモードで共通に用いられるものであり、第
3の操作スイッチSW3はオフのときAFモード,オンのと
きPFモードが選択される。AFモードで第1,第2の操作ス
イッチSW1,SW2がともにオフのときレンズリセットモー
ドとなり、ともにオンのときAFSEQモードとなり、第1
の操作スイッチSW1がオフ,第2の操作スイッチSW2がオ
ンのときAFSINモードとなる。PFモードで第1,第2の操
作スイッチSW1,SW2がともにオフ,又はともにオンのと
きはストップモードにあり、第1の操作スイッチSW1
オンのときはモータによって距離環を近距離側に回転さ
せてレンズを繰り出すPFUP(アップ)モードとなり、第
2の操作スイッチSW2がオンのときは距離環を遠距離側
に回転させてレンズを繰り込むPFDN(ダウン)モードと
なる。また第4の操作スイッチSW4は、AFモードのうち
のいずれのモードでオン、オフのいずれの状態にあって
も、また、PFモードのうちのストップモードでオン,オ
フのいずれの状態にあっても変化はないが、PFモードで
オンのときHI(高速)モードとなり、レンズ駆動モータ
31が高速回転し距離環の粗動が行なわれ、オフのときLO
(低速)モードとなり、モータ31(第3図参照)が低速
回転して距離環の微動が行なわれる。
次に、各レンズ駆動モードの動作について第5図およ
び第6図のフローチャートを用いて説明する。
まず、<AFSIN>のモードが選択された場合は、第5
図に示す<AFSIN>のルーチンが実行され、メインCPU14
からのAFENA信号が“H"レベル(アクティブ)になって
いるか否かを検出する。レリーズ釦の第1段目の動作で
AFENA信号がアクティブになってAF動作が開始され、<A
FSIN2>のサブルーチンが呼び出される。但し、レリー
ズ釦の第2段目の動作が受け付けられるのは、AF動作が
終了して合焦状態が得られ露出シーケンスが開始される
ときである。<AFSIN2>では、後述するように、合焦セ
ンサ20のCCD積分,測距出力の演算およびレンズの駆動
等が行なわれる。そして、この<AFSIN2>のAF動作の結
果である合焦,非合唱の表示は、<AFSIN2>の動作の
後、AFステータスフラグを監視して行なわれる。AFステ
ータスフラグはローコンフラグ(被写体がローコントラ
ストのとき“1"にセットされるフラグ、以下、LCフラグ
と略記する)、移動フラグ(被写体が移動しているとき
“1"にセットされるフラグ、以下、Mフラグと略記す
る)および最至近フラグ(レンズを最至近距離以上に繰
り出そうとしたときに“1"にセットされるフラグ、以下
Nフラグと略記する)を有しており、これらのうち、い
ずれのフラグとも“0"のとき合焦が可能であり、上記各
フラグのうち何らかのフラグが立つと合焦不能であるの
で、AFステータスフラグの監視の結果、同AFステータス
フラグが“0"であれば合焦OKの表示を前記AF表示回路24
のLED24aによって行ない、AFステータスフラグが“0"で
なければ合焦不能の表示を前記LED24bによって行なう。
そして、合焦でなければ、AFENA信号が“L"レベルにな
るまで待機し、“L"レベルとなるとリターンする。合焦
であれば、EOFAF信号が発せられてAF動作が終了し、メ
インCPU14にレルーズ釦の2段目の動作、即ち、露出シ
ーケンスの開始を待機する状態となる。そして、このあ
と<CALPD>,<AFL>,<CALPDCK>のルーチンが順次
実行されたのち再びAFENA信号のチェックが行なわれ
る。つまり、一度合焦が終了すると、AFENA信号がアク
ティブになっていても、その後のレンズ動作が禁止され
合焦表示のLED24aが点灯したままとなり、フォーカスロ
ック状態となる。メインCPU14からのAFENA信号が“L"レ
ベル(インアクティブ)になったときは第4図に示すパ
ワーオン・リセットのフローの初期動作にリターンす
る。
上記<AFSIN>のモードの動作中、<AFSIN2>のサブ
ルーチンのプログラム動作は第6図に示すようにして行
なわれる。まず、前回の測距演算値(前回の合焦センサ
20の出力パルス)と今回の測距演算値(今回の合焦セン
サ20の出力パルス)との比較のためにRETRY(リトラ
イ)フラグがクリアされ、AFループカウンタに一連のAF
動作における最大測距回数がセットされる。このあと、
ある明るさ以上では確実にCCD積分が行なわれるよう
に、ITIMEレジスタにCCD積分時間の最大値がセットされ
る。そして、AFステータスフラグがクリアされ、Sラン
プフラグもクリアされる。ここまでのフローの動作でAF
開示前のイニシャライズ動作が終了する。このあと、<
レンズ・リード>のルーチンが呼び出され、前記レンズ
固有データ回路18aに入っているレンズ内の各データが
読み出されたのち、測距のための<AF>のルーチンが呼
び出される。この<AF>のサブルーチン内では、CC積分
時にSランプ27aを点灯させる必要があるか否かが判断
され、点灯する必要がある場合にはSランプフラグがセ
ットされ、必要ない場合にはクリアされる。また、ロー
ライトフラグ(被写体がローライトのとき“1"にセット
されるフラグ,以下、LLフラグと略記する)、LCフラグ
がセット或いはクリアされる。
今、<AF>の測距動作後、LLフラグ,LCフラグのいず
れもクリアされた状態にあるときは、<パルス>のルー
チンを呼び出し、レンズ駆動量が計算される。即ち、こ
の<パルス>のルーチンでは、上記<AF>の動作で求め
られたAF(測距)演算出力値を各交換レンズ毎の距離移
動量に変換するためにレンズ固有データ回路18aから変
倍係数等の情報を読み取り、この読み取った変倍係数と
AF演算出力値により合焦点までの移動量に相当するパル
ス(アドレス信号)数が計算される。
このあと、上記AF演算出力値(ERROR)と、レンズ固
有データ回路18aより読み出したAF精度スレッショルドE
Thとを比較し、上記AF演算出力値(ERROR)がAF精度ス
レッショルドEThよりも大きければ、へ進み、RETRYフ
ラグの判別を行なう。1回目のAF動作では、RETRYフラ
グが“0"であることからRETRYフラグのセットが行なわ
れたあと、上記駆動パルス数がセーブされる。そして、
2回目以降のAF動作ではRETRYフラグがセットされてい
るので、今回の駆動パルス数と前回の駆動パルス数とが
比較される。このとき、前回パルス数に比較して今回パ
ルス数の方が移動量だけ少なめになっていれば、レンズ
駆動により合焦点に近づいたことになるので、次のレン
ズ駆動では、さらに、より一層近づくであろうというこ
とになり、前回パルスに代って今回パルスがセーブさ
れ、<MDRIVAF>のルーチンを呼び出し、レンズ駆動を
行なう。
前回パルスと今回パルスとの比較を行なう目的は、AF
シーケンス全体の発散動作を防ぐことにある。両者を比
較する仕方としては、(今回パルス数):(前回パルス
数×0.5),或いは(今回パルス数):(前回パルス数
×1.5)等が考えられる。AFシーケンスの系が発散状態
にありそうなときは被写体移動中にAF動作を行なわせる
ことが考えられるので、この場合には、速やかにレンズ
駆動を中止し、AF動作の無駄を防ぐためにMフラグをセ
ットしてへ進み後述する<SDISCNT>、<CALDIST>の
ルーチンを呼び出す。
上記<MDRIVAF>によってレンズ駆動が行なわれたの
ち、AFループカウンタのセットされたAF動作の測距回数
値から1を減じる。そして、この結果、AFループカウン
タの値が0になっていない場合は、ITIMEレジスタに積
分時間をセットし、そして、AFENA信号がアクティブ
(つまり、レリーズ釦の1段目の動作がオン)になって
いるとき、次回のAF動作のために、に戻る。こうし
て、−間のAF動作が繰り返し行なわれる毎にAFルー
プカウンタの値が1回ずつ減じられていくことにより、
次第に合焦点に近づくことになるが、AFループカウンタ
の値が0になってもAF演算出力値(ERROR)が上記AF精
度スレッショルドEThよりも小さくならないときは合焦
不能であるとしてMフラグがセットされることになる。
上記−間のAF動作の結果、ERROR<EThになると、
つまり上記AF演算出力値(ERROR)がピント誤差範囲内
になると、AFステータスフラグをクリアして合焦状態に
至ったことを示し、<SDISCNT>,<CALDIST>のルーチ
ンを呼び出す。
ここで、上記<AF>の動作後、もし、LLフラグ或いは
LCフラグがセットされていれば、Sランプフラグの状態
がテストされる。このとき、Sランプフラグが事前に
“1"にセットされていれば、AFのための積分動作中にS
ランプ27aが点灯していたにもかかわらずローライト、
ローコントラストの状態になったことになるので、この
場合、再度LCフラグをテストし、ローコントラストの場
合のみ<レンズNF(合焦不能)>のルーチンを呼び出
し、合焦不能の積極的表示を行なう。即ち、この<レン
ズNF>のルーチンでは、まず、レンズを一旦、最至近位
置まで繰り出したのち、無限遠(∞)位置まで繰り込ま
せ、このレンズの大幅な移動によって積極的に合焦不能
をユーザに知らせる。なお、合焦不能を表わすレンズ動
作としては無限遠(∞)位置から最至近位置へ繰り出す
動作であってもよい。また、この<レンズNF>では、無
限値(∞)位置に当て付くことにより、レンズ距離環の
無限遠(∞)位置からの駆動パルス数(移動アドレス信
号数)をセーブするための絶対距離カウンタのイニシャ
ライズが行なわれる。もし、ローコントラストでなけれ
ば、ローライトでありながらAFの演算が行なわれたこと
になるので、この場合は、に戻る。
また、Sランプフラグが事前にクリアされていたとき
には、以前にはSランプ27aが消灯していたことになる
ので、LLフラグ、或いはLCフラグがセットされている場
合は、Sランプフラグをセットし、に進む。従って、
2回目以降のAF動作でSランプ27aが点灯することにな
る。
いずれにしろ、<AFSIN2>の動作の終りには<SDISCN
T>のルーチンが呼び出されて実行されたのち、<CALDI
ST>が呼び出される。<SDISCNT>のルーチンでは絶対
距離カウンタに距離環の無限遠(∞)位置からの駆動パ
ルス数がセットされる。そして、<CALDIST>のルーチ
ンにおいて、上記の絶対距離カウンタにセットされたパ
ルス数と、レンズ固有データ回路18a内の絶対距離係数
a,bとから、被写体までの絶対距離の演算が行なわれ、
この求められた絶対距離と絶対距離カウンタの内容がメ
インCPU14に送られる。<CALDIST>が実行されたあと
は、第5図に示す<AFSIN>のフロー中の<AFSIN2>の
動作後の位置にリターンする。
また、前記第5図に示した<AFSIN>のフローにおい
て、合焦表示が行なわれてEOFAF信号がセットされたあ
との<CALPD>,<AFL>,<CALPDCK>のルーチンにつ
いて説明する。これらのルーチンはAFENA信号が“H"レ
ベル(アクティブ)の間、順次繰り返される。
先づ<CALPD>のルーチンでは、設定絞り値情報を設
定絞り値出力手段3から読み出し、この設定絞り値情報
と、レンズ固有データ回路18aのレンズ固有データと、
レンズ固定データ回路18bのレンズ固定データと、前記
第6図の<CALDIST>のルーチンにて算出された絶対距
離カウンタの内容、即ち、上記メインCPU14より出力し
てきた絶対距離情報とから被写界深度情報を演算する。
次に、<AFL>のルーチンでは、合焦センサ20のCCD積分
と測距演算値の出力が行なわれるもので、前記<AF>の
動作を行ない、AF演算出力値<ERROR>を出力する。さ
らに、<CALPDCK>のルーチンでは、上記<CALPD>のル
ーチンで求められた被写界深度情報と、上記<AFL>の
ルーチンで求められたAF演算値とから撮影レンズ1の合
焦点が、被写界深度に対してはずれているか、はいって
いるか、あるいは前ピンか後ピンかという被写界深度内
判定情報を算出する。
次に、<CALPD>のルーチンにおける被写界深度情報
の演算について述べる。一般に、深度には被写界深度と
焦点深度とがあるが、今知りたい深度情報は、撮影レン
ズとフィルムとの関係を固定した時の被写界深度で、こ
の被写界深度をフィルム側の深度情報に変換した情報を
算出しようとするものである。そして、レンズからフィ
ルムへの方向をプラスと定める。第7図において、x0
位置にある物体から投射される光束が、焦点距離fのレ
ンズを繰出す量x′だけ繰り出されてフィルム面に結像
されたとする。このレンズからフィルム面までの距離
(f+x′)を固定したまま、位置x0より遠方の距離x1
にある物体の合焦点は、フィルム面の位置x3から距離t1
だけレンズに近づいた位置x4にできるから、フィルム面
上の像はある大きさの錯乱円となる。この錯乱円の径
が、許容錯乱円径δのときに、物体位置x0とx1の左d1
後方被写界深度である。このときの像側の合焦点とフィ
ルム面の差を像側後方被写界深度t1とすると、レンズの
有効径をDとして次の比例関係を成立する。
δ:D=−t1:(f+x′−t1) 従って、 t1=−δ(f+x′−t1)/D =−(δ/D)(f+x′)/(1+δ/D) =−δ(f/D)(1+x′/f)/(1+δ/D) となる。ここでf/D=Fとおけば、FはFナンバーなの
で t1=−(δ・F)(1+x′/f)/(1+δ/D) =−(δ・F)(1+x′/f)・{f/(f+δF)} ……(1) となる。同様にして、像側前方被写界深度t2は、 t2=δ・F(1+x′/f)/(1−δ/D) =δ・F(1+x′/f)・{f/(f−δF)} ……(2) となる。また、無限遠被写体の合焦点と、ある有限距離
にある被写体の合焦点の差x′が、絶対距離カウンタの
カウント値Pと一次式で関係づけられるならば、 x′=αx′・P+βx′ と表わされる。ここにαx′,βx′は定数である。こ
のように、レンズ固定データとして許容錯乱円径δを、
レンズ固有データとして焦点距離fを、設定絞り値情報
としてFナンバーFをそれぞれ用いれば、像側被写界深
度t1およびt2を求めることができる。
ところで、レンズ系の主面,入射瞳,射出瞳が一致し
ていない場合は、上記(1)式および(2)式では誤差
を生じる。今、像側被写界深度t1およびt2がカウント値
Pの一次式で表わされると見なし、αF1F2F1
F2をレンズ固有データとして与えられる定数とすると、 t1=−δF(αF1・P+βF1) t2=δF(αF2・P+βF2) と表わされるから、必要な範囲で誤差を最小にするよう
な定数αF1F1F2F2の組合わせをとることがで
きる。また、無限遠で絶対距離がリセットされるなら、
P=0のときt1=−δFとなるからβF1=βF2=1とす
ることができる。さらにまた、カウント値Pの全域で同
一のαF1F2では近似できない場合は、その誤差が無
視できるように、カウント値Pについて分割し、複数の
αFの組み合わせを設定することで、精度を上げる
こともできる。
第8図は、焦点深度t0を示した図であるが、 t0=δ・F(1+x′/f) ……(3) と表わすことができ、 δF≪fの場合f/(f±δF)≒1 とみなせるので、−t1=t2=t0とすることができる。こ
の場合も、必要な範囲で誤差が最小になるレンズ固有デ
ータαFを考えて、 −t1=t2=δ・F(α・P+β) と近似することができる。実際に、δ=0.03mm,F=22,f
=24mmとして、像側被写界深度t1,t2と焦点深度t0との
差は、無限遠にて0.02mm(0.66mmφ),50mmのマクロ等
倍で0.04mm(3mmφ)程度なので、十分に近似できる。
また、像倍率x′/fが(x′/f)≪1の場合、(3)式
よりt0=δ・Fとみなし、カウント値Pと無関係な値と
して表わすことも可能である。即ち、−t1=t2=t0とで
きるので、像側被写界深度を焦点深度で代用することも
可能である。
設定絞り値出力手段3からの出力が、Fナンバーで与
えられず、AV値で与えられた場合、Fあるいはδ・F値
に直すために、 あるいは の演算を行なってAV値をFナンバーに変換する必要があ
る。この場合、 やδあるいはFやδ・Fをマトリクスでもつ場合、それ
らが固定のデータとなる。
t0=δF+F・δα・Pとなる場合、許容錯乱円径
δ,FナンバーF,定数αF,カウント値Pから焦点深度t0
求めてもよいが、(δ・F)をAV値に対応した固定デー
タ列の1つで与えてもよいし、また固有データをδα
の形で与えてもよい。あるいは、絶対距離カウント値P
にたよらず、レンズの繰り出しに対応して(δαFP)を
出力できるように設定されたエンコーダやメモリによっ
て、(δαFP)を固有データとして与えてもよい。許容
錯乱円径δを含めた係数を固有データとした場合、固定
データが不要なので固定データ回路18bは不要となる。
あるいは、設定絞り値情報として、δ・Fを出力するよ
うに、設定絞り値出力手段3を設定すれば、許容錯乱円
径δのための固定データ回路18bは必要ない。あるい
は、設定絞り値情報として、設定絞り値出力手段3か
ら、AV値やFナンバーに対応はするが比例しない情報が
出力される場合、固定データ回路18b内には、各情報に
対応するデータの列として{F列}AV或いは{δF列}
AVを記憶させておき、絞り値情報をFナンバーに変換す
ることもできる。設定絞り値出力手段3内に設定しても
よい。また固有データとして、カウント値Pに対応した
{α・P列}等を設定してもよい。また、固有データ
として、PとF、あるいはPとAV等に対応した値として
{t1列}等を設定してもよい。また、固定データを固有
データとしてレンズデータ回路18a内に入れてもよい。
今、t1=αt1・t0 t2=αt2・t0と近似するなら、 t1=αt1・δ・F・(αFP+β) t2=αt2・δ・F・(αFP+β) と表わせるので、レンズ固有データ、設定絞り値情報、
固定データに注目すると下記の第2表に示すようにな
る。また、P=0のときt0=δ・Fとするならβ=1
となり、βを固有データとして扱う必要はない。この
場合、第3表に示すようになり、像側被写界深度t1,t2
は t1=αt1・δ・F(α・P+1) t2=αt2・δ・F(α・P+1) である。
また、−t1=t0=t2と近似するなら、t1=t0=δ・F
(α・P+β)なので、第4表で示す例のようにな
る。β=1(D=0でt0δF)のとき第5表の例の
ようになる。
また、有効FナンバーF′は F′=F(1+x′/f) ……(4) であるので、x′≪fの場合α=0としてt0=δ・F
と近似することもできる。通常の場合、レンズの像倍率
x′/fは1/5〜1/10であるから−t1=t2=t0=δ・Fと
してよい。
<CALPDCK>のルーチンでは、<CALPD>のルーチンで
求めた像側被写界深度と<AFL>のルーチンで求めたフ
ォーカスゾーン内の被写体のデフォーカス量、即ち、AF
演算出力値(ERROR)を比較する。
ERROR<t1の場合は後ピンで非合焦 t1ERRORt2の場合は合焦 t2<ERRORの場合は前ピンで非合焦 などと、フォーカイゾーン内の被写体の合焦状態をチェ
ックすることができる。この<CALPDCK>で求めた深度
情報をファインダ視野内にイメージ表示する一例を第9
図に示す。
第9図において、丸型表示部40は通電時緑色発光、三
角型表示部41と42は通電時赤色発光するLEDであって、
上記ERROR値が深度内にある場合、真中の丸型表示部40
が緑色に点灯する。(ERROR)<t1で後ピンの場合、三
角型表示部42のみが赤色に点灯し、(ERROR)>t2で前
ピンの場合、三角型表示部41のみが赤色に点灯し、警告
を出す。このように、ファインダ内に表示部40〜42を配
置することで、撮影者に分り易い情報を迅速に提供する
ことが可能となる。
第10図は、さらに微妙なズレ量を表示できるようにし
た場合の例である。第10図において、中央に配置された
丸型表示部43は、緑色と赤色との2色切換表示可能なLE
Dで、被写体が深度内にある場合は緑色に点灯し、深度
外へはずれた時に赤色に点灯し警告を発する。その左右
に配置されたバーグラフ部44は、角型表示部45と菱型表
示部46とからなり、例えば液晶表示体(以下、LCDと略
記する)で構成されている。そして、下側の角型表示部
45は、撮影レンズの像面側被写界深度をある単位で表わ
したものを、上側の菱型表示部46は、フォーカスゾーン
内における被写体のERROR値、つまり、デフォーカス量
を表示する。それぞれの方向は同一であり、例えば、右
にずれれば後ピンになり、左方向にずれれば前ピンを示
す。これにより、撮影者は直ちに被写体の深度に対する
関係を読み取ることができる。また、前記第6図におけ
る<CALDIST>のルーチンにて求められた絶対距離を、
7セグメントと小数点からなる3桁の表示器47にてディ
ジタル表示しているので、撮影者はファインダを覗きな
がら構図を決定する際に被写界深度情報や絶対距離情報
等、より多くの情報を得ることができる。
次に、過焦点距離情報を上記深度情報等と併せて表示
することを考える。過焦点距離とは、周知の如く無限遠
まで深度内と見なせる距離で、第11図におけるA点で無
限遠が深度限界にあるなら、撮影レンズ有効径D,許容錯
乱円径δ,焦点距離f,レンズ繰り出し量x′の間に相似
関係が成り立つから、 x′:f=δ:D 従って x′=(f/D)・δ =F・δ ……(5) 一方、物体距離をUとすると、第13図から明らかなよ
うに、 U=x+f であり、 x・x′=f2より x=f2/x′ ……(6) (6)式に(5)式を代入すれば x=f2/(F・δ) である。
主点間隔をΔとすれば、絶対距離Rは、 R=x+f+Δ+f+x′ 今、Δ≪x,f、x′≪x,fとすると、過焦点絶対距離R
h、および過焦点距離Hは、それぞれ、 Rh=x+2f =f2/(F・δ)+2f H=f2/(F・δ)+f である。
過焦点絶対距離Rhは、焦点距離fより十分に大きく、
焦点距離fがカウント値Pによって変化する場合でもf
=f∞と考えられるから、絶対距離が過焦点絶対距離Rh
よりも大きいところでは、無限遠まで深度内である。ま
た物体距離Uを求め、過焦点距離Hと比較してもよい。
あるいは、レンズ繰り出し量x′がカウント値Pの一
次式で表わされるなら x′=α・P+βx′ ……(7) (5)式より、x′=F・δ につき、x′F・δの範囲、つまり の範囲では無限遠まで深度内である。この場合、
αx′,βx′を固有データとしておくことで過焦点距
離がわかる。そしてP=0のときR=∞ならβx′=0
となり、Pα′x′Fとしてα′x′を固有データと
してもよい(但し、α′x′=δ/αx′)。また、各
Fナンバー毎の過焦点距離パルス列を固有データにして
もよいし、誤差が最小になるαn,βnを固有データとし
て設定してもよい。また、例えば第12図に示すように過
焦点距離にピントが合ったとき、過焦点距離表示部48が
点灯発光するようにしてもよい。下記の第6表および第
7表は、過焦点距離を求める場合の固有データ等の例を
示している。
第13図は、被写体側での被写界深度を検討するための
光解析図で、像側で合焦点が微小距離dx′だけ手前に変
位したときの被写体位置がdxだけ手前へ移動する。焦点
位置を基準として結像式より、 (x−dx)・(x′+dx′)=f2 従って、x−dx=f2/(x′+dx′) ……(7) 今、絶対距離R、dxずれた点の絶対距離をRdxとする
と、 R=x+f+Δ+f+x′ Rdx=x−dx+f+Δ+f+x′ 従って、R−Rdx=dx =f2/x′−f2/(x′+dx′) そこで、xはf2/x′とすることによりx′の関数とみ
なせるからRをx′の関数とみなせる。
R(x′)=f2/x′+f+Δ+f+x′ 今、焦点距離fと主点間隔Δの変化が充分小さいな
ら、a,b,cを固有データとして R(x′)=a+b/x′+c・x′ と表わすことができる。
同様に、R(x′+dx′) =a+{b/(x′+dx)} +c(x′+dx′) 従って、上の2式の差をとって R(x′)−R(x′+dx′) =b/x′−b/(x′+dx′)−c・dx′ 今、焦点距離fと主点間隔Δの変化が十分に小さいな
ら、bf2,c1である。そして、(R−Rdx)と(R
(x′)−R(x′+dx′))の差がdx′であるといえ
る。
dx′が絶対距離Rに対して十分小さいなら、下式の近
似が成立する。
Rdx′R(x′+dx′) 今、絶対距離カウンタのカウント値Pと像面移動量
x′が比例関係にあるなら、 P=α′x′・x′ ……(6) また、ERROR値dx′とそれに対応したパルス数dPは dP=α′x′・dx′ であるから である。
絶対距離Rは R=a+b/x′+c・x′ (8)式を代入すれば =a+(b・α′x′)/P+(c/α′x′)・P =a+b′/P+c′P dx′の位置に合焦する物点の絶対距離Rdxは Rdx=a+b/(x′+dx′)+c(x′+dx′) =a+b/{(1/α′x′)(P+dP)} +c・{(1/α′x′)(P+dP)} =a+b′/(P+dP)+c′(P+dP) ……
(9) として絶対距離をパルス値から直接求めることもでき
る。
いずれにせよ、ERROR値x′とカウント値Pの関係を
示す固有データαx′、あるいはα′x′、カウント値
Pと絶対距離Rの関係を示す固有データa,b,cあるい
は、a,b′,c′を使うことで、絶対距離Rは下式を使っ
て求められる。
R=a+b/x′+cx′ =a+b′/P+c′P c′は、一般に、微量なので無視することも可能であ
る。あるいは x+dx=f2/(x′+dx′) =f2/(f2/x+dx′) ∴dx=xf2/(f2+x・dx′)−x 物体距離UはU=x+fにつきx=U−fを上式に代
入して ここで、 f=α・P+β(αfは固有データ) U=d+e/P+gP R=a+b′/P+c′P と近似して、(a,b′c′,d,e,gは固有データ、またU,R
を一次で近似する時はg,c′はない) U,f,αx′,PよりR,dxを求め Rdx=R+dx としてRdxを求めることができる。あるいは、 dx=f2{1/x′−1/(x+dx′)} として求めてもよい。
上記の方法で求めたR,Rdx,dxについて、dx′=ERROR
の場合は、それぞれレンズの合焦物点の絶対距離、フォ
ーカスゾーン内の被写体の絶対距離、そのズレ量であ
る。また、dx′=t1・t2の場合、Rdx,dxは被写界深度限
界の絶対距離、レンズの合焦物点との差となる。下記の
第8表は必要なOUTPUTに対する固有データの例である。
なお、第8表中の固有データのうち、fを一定と近似す
るきαは不要であり、R,Uを一次式で近似するときc,
c′,gは不要である。
第14図はおよび第15図は、この場合のファインダ視野
内の表示例である。第14図は、複写界深度をレンズの現
在位置から振り分けで表示したもので、第10図と同一箇
所には同一符号を付し、その説明は省略する。目盛は見
やすいように双曲線関数で変換してある。図の右端に位
置する後方被写界深度のコマ50は、無限遠位置まで深度
内であることを示す。第15図に示す表示例は、従来の撮
影レンズにおける距離環のイメージにかなり近いもの
で、被写界深度とフォーカスゾーン内の被写体の位置が
表示される。バーグラフ部53は、レンズ位置を表示する
角型表示部52と被写体位置を表示する角型表示部51とか
らなり、LCDで構成されていて、中央に3桁の7セグメ
ント表示部47にて、絶対距離がディジタル表示される。
目盛りは、固定か、あるいはレンズの至近距離によって
レンズごとに振り分けられる。被写界深度内かどうかの
チェックは、全体のあるいは部分的な点滅によって行な
われる。
このように、深度確認、深度の表示、レンズの合焦物
点の位置表示、フォーカスゾーンにおける被写体の位置
表示は、AFロック時だけでなく、連続AFや待ち伏せAFの
場合にも、レンズの動き、深度の変化、被写体の絶対距
離の変化等を、ファインダ内にイメージ表示するのに利
用できることはいうまでもない。また、レンズ交換式カ
メラのみでなく、レンズ固定カメラにも適用でき、その
場合、レンズ固有データ回路18aやレンズ固定データ回
路18bに格納していたレンズデータをCPUのメモリ領域に
記憶させることによって回路の簡略化をはかることがで
きる。さらにまた、前記演算を全てする必要はなく、必
要な合焦情報に応じた演算のみを行なえばよいし、レン
ズ固定データは必須のものでなく、必要な場合にのみ設
定すればよいこと勿論である。
以上述べた如く、本実施例においては、合焦点に移動
させた後に再測距した場合に、(9)式に示されるよう
に、絶対距離カウンタのカウント値P、AF演算出力値ER
RORに対応したパルス数dPと固有データa,b′、c′を用
いて、被写体距離の絶対距離を演算できるので、再測距
した時点で撮影レンズを駆動することなく、被写体の絶
対距離を求めることができるので、便利である。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、撮影レンズの位置
調節後に、再測距手段によって演算された測距演算値と
絶対距離情報と、レンズ固有データに基づき、撮影レン
ズの合焦点に対応する物点側の絶対距離を演算し出力す
る物点側絶対距離演算手段を具備したので、再測距した
時点で更に撮影レンズを駆動することなく、被写体の絶
対距離を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の概念を説明するための図、 第2図は、本発明が適用されるカメラシステムの電源供
給を主体とする電気回路のブロック図、 第3図は、上記第2図中のAFブロックを中心とした信号
の授受を示すブロック系統図 第4図〜第6図は、上記第3図に示したAF用CPUを中心
としたプログラム動作を表したフローチャート、 第7図は、像側被写界深度を説明するための光解析図 第8図は、焦点深度を説明するための光解析図、 第9図は、合焦情報を出力して表示する表示器の一例の
正面図、 第10図は、合焦情報を出力して表示する表示器の他の例
の正面図、 第11図は、過焦点距離における深度情報を説明する光解
析図、 第12図は、上記第9図に示した表示器に過焦点表示を付
加した表示器の正面図、 第13図は、被写体側での被写界深度を説明する光解析
図、 第14図と第15図は、上記第10図に示した表示器のさらに
他の変形例としての各表示器の正面図である。 1……撮影レンズ 2……絶対距離情報出力手段 3……設定絞り値出力手段 4……レンズ固有データ記憶手段 6……被写界深度演算手段 7……測距演算手段 8……被写界深度内判定手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影レンズの合焦点とフィルム面とのズレ
    量を測距演算値として出力する測距手段と、上記測距演
    算値に基づいて上記撮影レンズの位置を調節する自動焦
    点調節手段と、この自動焦点調節手段による上記撮影レ
    ンズの位置の調節後に上記測距手段に測距動作を行なわ
    せる再測距手段とを有するカメラの合焦情報出力装置に
    おいて、 撮影レンズの動きに応じて絶対距離情報を出力する絶対
    距離情報出力手段と、 上記撮影レンズに固有のレンズデータを記憶するレンズ
    固有データ記憶手段と、 上記撮影レンズの位置調節後に、上記再測距手段によっ
    て演算された上記測距演算値と、上記絶対距離情報と、
    上記レンズ固有データに基づき、上記撮像レンズの合焦
    点に対応する物点側の絶対距離を演算し出力する物点側
    絶対距離演算手段と、 を具備したことを特徴とするカメラの合焦情報出力装
    置。
  2. 【請求項2】上記物点側絶対距離演算手段によって出力
    された演算結果を表示する表示手段を有することを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載のカメラの合焦情報
    出力装置。
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