JPH08100946A

JPH08100946A - 吹出し空調用グリル

Info

Publication number: JPH08100946A
Application number: JP23663394A
Authority: JP
Inventors: Kenji Miura; 健治三浦; Yurao Ueda; 友良雄上田; Masanobu Jinnai; 政信神内; Masaru Funahashi; 賢舟橋
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1994-09-30
Filing date: 1994-09-30
Publication date: 1996-04-16

Abstract

(57)【要約】【目的】容易に風向を変化することができる軸流型の
吹出し空調用グリルの提供。【構成】床面B1に配設されたときそれに平行的に位置
するものであって平行に複数個並設した長尺状の気流制
御板2 で形成される断面略長方形状の吹出し孔3を複数
個設けた吹出し部1 と、吹出し部の下方に連設された気
流取込部9 と、を備えた吹出し空調用グリルにおいて、
前記吹出し部1 の下面に、床面と平行で気流制御板の長
手方向と平行な長手方向を持つ長尺状の気流遮蔽板5 を
並設することにより気流の方向を可変する気流調節部4
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、床吹出し空調用として
好適な室内の床に配設される吹出し空調用グリルに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近時、事務所のビル等では、床下に空間
を形成し、この空間に暖気又は冷気を供給し、これらの
暖気又は冷気を床面に形成される吹出し空調用グリルか
ら室内に吹出すことにより、室内の空調を行う空調シス
テムが多用されている。図12は従来の吹出し空調用グリ
ルを用いた空調システムを示すもので、このシステムで
は、空調機C からの暖気又は冷気は、床B の床下B2に形
成される空間を通り、床B に配設された吹出し空調用グ
リルA から室内に吹出す。なお、図12では，吹出し空調
用グリルA を気流の流れに沿って開口面積が減少するテ
ーパ付の開口部として示している。

【０００３】ところで、このような吹出し空調用グリル
を用いた空調システムは、主として静圧差を利用して暖
気又は冷気の吹出しを行うものが多い。この吹出し空調
用グリルの例として、特公平４−２８６０号に開示され
るように、一定方向に気流を吹出すために、床面に配設
されたときそれに平行的に位置するものであって平行に
複数個並設した長尺状の気流制御板2 で形成される大略
長方形状の吹出し孔3を複数個設けた吹出し部1 と、吹
出し部の下方に連設された気流取込部9 と、を有する軸
流型の吹出し空調用グリルがある（図13及び図14）。ま
た、拡散する気流を吹出すために、特開平５−１０６５
９５号に開示されるように、大略リング状の吹出し孔13
を多数設けた吹出し部11と、吹出し部11の下面に、気流
の風向を変更する気流調節部14を有する旋回型の吹出し
空調用グリルもある（図15乃至図18）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前者の軸流型の吹出し
空調用グリルは、気流方向を一定にできるため、個人の
好みに応じて気流を身体の方向に向けたり、逆に向けな
かったりして、暑すぎる、あるいは寒すぎるといった状
況に対応できる。しかし、気流の向きを変えることは吹
出し部を回転させたり、気流制御板を１個毎に動かす必
要があり、手間である。

【０００５】また、後者の旋回型の吹出し空調用グリル
は、室内へ吹出した気流の拡散性がよく、室内の上下方
向の温度分布の均一性が高いとともに、冷房時と暖房時
で気流調節部を調節することにより、冷房時では図15及
び図16のように天井方向に向けて、暖房時では図17及び
図18に示すように、床に沿うような形で吹出すことが可
能である。しかし、前者のような気流を一定方向にでき
ないため、個人の好みに応じにくく、窓際の空調と部屋
全体の空調といった吹出し方向の切替を１個の吹出し空
調グリルで行うことができない。

【０００６】本発明は、かかる事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、容易に風向を変化するこ
とができる軸流型の吹出し空調用グリルを提供すること
である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項１記載の吹出し空調用グリルは、床面に配
設されたときそれに平行的に位置するものであって平行
に複数個並設した長尺状の気流制御板で形成される断面
略長方形状の吹出し孔を複数個設けた吹出し部と、吹出
し部の下方に連設された気流取込部と、を備えた吹出し
空調用グリルにおいて、前記吹出し部の下面に、床面と
平行で気流制御板の長手方向と平行な長手方向を持つ長
尺状の気流遮蔽板を並設することにより気流の方向を可
変する気流調節部を設けた構成としている。

【０００８】また、請求項２記載の吹出し空調用グリル
は、請求項１記載の気流調節部に、床面に平行に移動可
能なように吹出し部の上方に突出する操作部を設けた構
成としている。

【０００９】また、請求項３記載の吹出し空調用グリル
は、請求項１または２記載の気流制御板を、長手方向の
軸に対して回転可能なように形成した構成としている。

【００１０】また、請求項４記載の吹出し空調用グリル
は、請求項１乃至３記載の吹出し部を、上下反転可能と
なるように形成した構成としている。

【００１１】

【作用】請求項１記載の構成によれば、気流調節部の気
流遮蔽板で気流の方向を可変することで、吹出し孔の内
部の気流の流れが変わり、吹出し部より吹出される気流
の向きが変わる。

【００１２】また、請求項２記載の構成によれば、請求
項１の作用に加えて、吹出し部を移動することなしに、
気流調節部は吹出し部の上方の操作部を操作すること
で、床面と平行に移動することができる。

【００１３】また、請求項３記載の構成によれば、請求
項１または２の作用に加えて、気流制御板は回転するこ
とが可能なため、吹出し部の各吹出し孔より吹出される
気流の向きをそれぞれ異なる方向に変えることができ
る。

【００１４】また、請求項４記載の構成によれば、請求
項１乃至３のいずれかの作用に加えて、吹出し部を上下
反転することにより、容易に吹出し部よりの気流の向き
を変えることができる。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の床吹出し空調用として好適な
吹出し空調用グリルの第１実施例を図１乃至図７に基づ
いて説明する。図１は、本実施例の吹出し空調用グリル
Aを示す図であり、吹出し空調用グリルA は、吹出し部1
と、気流調節部4 と、気流取込部9 を有するグリル本
体7 と、を主要構成部品としている。なお、従来例と基
本的な機能が同様な部材及び部位には同じ符号を付して
いる。

【００１６】吹出し部1 は、気流を室内に吹出すもので
あって、金属または樹脂製で大略平板状に形成されて、
室内の床B の床面B1と平行に設けられる。この吹出し部
1 は、４角筒状の枠体1aと、断面略長方形状で床面B1に
対して直交する基準線から所定量傾斜して並設される長
尺状の気流制御板2,2,2 ・・により形成される複数の断
面略長方形状の吹出し孔3,3,3 ・・とを有するものであ
って、後述する気流調節部4 の上部に載置する。また、
吹出し部1 は、図２に示すように、気流制御板2 の一部
に後述する操作部が通過するとともに、操作部が床面B1
と平行で気流制御板2 の短手方向に移動可能な切欠部1b
を有している。

【００１７】気流調節部4 は、吹出し部1 の吹出し孔3
より吹出される気流の方向を調節するものであって、金
属または樹脂製で大略平板状に形成されて、吹出し部1
の下面に設けられる。この気流調節部4 は、図３に示す
ように、ロ字状の枠板4aと、床面B1と平行で気流制御板
2 の長手方向と平行な長手方向を有する複数の板状の気
流遮蔽板5,5,5 ・・とを有するとともに、略中央部の気
流遮蔽板5 の一端に気流遮蔽板5 と直角な方向に突出す
る棒状の操作部6 を有しており、この操作部6は、組み
立てたときに吹出し部1 の切欠部1bより上方に突出す
る。そして、この気流調節部4 は、床面B1と平行であっ
て気流遮蔽板5 の短手方向に移動可能なように、後述す
るグリル本体の支持部に載置される。

【００１８】グリル本体7 は、気流を床下B2より取り込
んで吹出し部1 に導くものであって、金属または樹脂製
で上部が開口し、側面7aと底面7bを有する大略箱体に形
成されている。その側面7aには、全周に設けた段状の支
持部8 を有しており、支持部8 の上に気流調節部4 、吹
出し部1 の順に載置する。また、底面7bには、複数の穴
からなる気流取込部9,9,9 ・・を有している。

【００１９】次に、本発明の動作について説明する。床
B の床下B2の気流は、気流取込部9よりグリル本体7 に
流入し、気流調節部4 、吹出し部1 を介して室内に吹出
される。その際、図５に示すように、気流遮蔽板5 が気
流制御板2 の下方に位置するよう気流調節部4 の操作部
6 を操作して気流調節部4 を移動すると、気流は、気流
制御板5 の傾きにはほとんど影響されず、床面B1にほぼ
垂直方向に向けて吹出される。また、図６及び図７に示
すように、気流遮蔽板5 が吹出し孔3 の下方に位置する
よう気流調節部4 の操作部6 を操作して気流調節部4 を
移動すると、気流は、気流制御板2 と気流遮蔽板5 で囲
まれる負圧域によるコアンダ効果で、斜め向きに吹出さ
れる。この吹出し角度は、気流遮蔽板5 の位置を微調整
することで、変更することができる。さらに、吹出し部
1 は、気流調節部4 の上に載置しており、大略平板状に
形成されているため、上下反転可能であり、反転するこ
とにより風向を即座に変更することができる。

【００２０】次に、本発明の第２実施例について図８乃
至図11に基づいて説明する。この実施例は、気流制御板
2 を回転可能としたものである。

【００２１】気流制御板2 は、図８及び図９に示すよう
に、端部に回転軸2aを有しており、気流制御板2 の長手
方向を軸として回転できる。

【００２２】このようにすることにより、図10に示すよ
うに、吹出し部1 は、気流制御板2の各々の向きを変え
ることが可能となり、拡散性の大きな吹出しをすること
も可能となる。また、図11に示すように、この吹出し部
1 を反転することで、拡散性は小さいが、床面B1に垂直
な方向へ強い気流を吹出すことが可能である。

【００２３】なお、実施例では、吹出し部、気流調節部
は、グリル本体に対して各１個の場合について説明した
が、このものに限定されるものではなく、１個のグリル
本体に対して複数個の吹出し部、気流調節部を設けても
よい。

【００２４】

【発明の効果】請求項１記載の吹出し空調用グリルは、
気流調節部の気流遮蔽板で気流の方向を可変すること
で、吹出し孔の内部の気流の流れが変わり、吹出し部よ
り吹出される気流の向きが変わるので、好みに応じて気
流の向きを調節することができるため使い勝手が向上
し、快適な空調空間を実現できる。

【００２５】また、請求項２記載の吹出し空調用グリル
は、請求項１の効果に加えて、吹出し部を移動すること
なしに、気流調節部は吹出し部の上方の操作部を操作す
ることで、床面と平行に移動することができるので、操
作性が向上する。

【００２６】また、請求項３記載の吹出し空調用グリル
は、請求項１または２の効果に加えて、気流制御板は回
転することが可能なため、吹出し部の各吹出し孔より吹
出される気流の向きをそれぞれ異なる方向に変えること
ができるので、さらに使い勝手が向上する。

【００２７】また、請求項４記載の吹出し空調用グリル
は、請求項１乃至３のいずれかの効果に加えて、吹出し
部を上下反転することにより、容易に吹出し部よりの気
流の向きを変えることができるので、より一層使い勝手
が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す吹出し空調用グリル
の断面図である。

【図２】その吹出し部の平面図である。

【図３】その気流調節部の平面図である。

【図４】その気流調節部の側面図である。

【図５】その吹出し部の気流の流れを示す断面図であ
る。

【図６】その吹出し部の別の気流の流れを示す断面図で
ある。

【図７】その気流の流れのメカニズムを示す図である。

【図８】本発明の第２実施例を示す吹出し部の断面図で
ある。

【図９】その吹出し部の枠体を内側から見た側面図であ
る。

【図10】その吹出し部の気流の流れを示す断面図であ
る。

【図11】その吹出し部の別の気流の流れを示す断面図で
ある。

【図12】本発明の従来例を示す吹出し空調用グリルを用
いた空調システム図である。

【図13】その吹出し空調用グリルの平面図である。

【図14】その吹出し空調用グリルの断面図である。

【図15】本発明の別の従来例を示す吹出し空調用グリル
の分解斜視図である。

【図16】その吹出し部の気流の流れを示す断面図であ
る。

【図17】その吹出し空調用グリルの別の分解斜視図であ
る。

【図18】その吹出し部の気流の流れを示す断面図であ
る。

【符号の説明】

A 吹出し空調用グリル B 床 B1 床面 B2 床下 C 空調機 1 吹出し部 2 気流制御板 3 吹出し孔 4 気流調節部 5 気流遮蔽板 6 操作部 7 グリル本体 8 支持部 9 気流取込部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者舟橋賢大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】床面に配設されたときそれに平行的に
位置するものであって平行に複数個並設した長尺状の気
流制御板で形成される断面略長方形状の吹出し孔を複数
個設けた吹出し部と、吹出し部の下方に連設された気流
取込部と、を備えた吹出し空調用グリルにおいて、前記吹出し部の下面に、床面と平行で気流制御板の長手
方向と平行な長手方向を持つ長尺状の気流遮蔽板を並設
することにより気流の方向を可変する気流調節部を設け
たことを特徴とする吹出し空調用グリル。
【請求項２】前記気流調節部に、床面に平行に移動
可能なように吹出し部の上方に突出する操作部を設けた
ことを特徴とする請求項１記載の吹出し空調用グリル。
【請求項３】前記気流制御板を、長手方向の軸に対
して回転可能なように形成したことを特徴とする請求項
１または２記載の吹出し空調用グリル。
【請求項４】前記吹出し部を、上下反転可能となる
ように形成したことを特徴とする請求項１乃至３記載の
吹出し空調用グリル。