JPH08100117A - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物

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JPH08100117A
JPH08100117A JP25966394A JP25966394A JPH08100117A JP H08100117 A JPH08100117 A JP H08100117A JP 25966394 A JP25966394 A JP 25966394A JP 25966394 A JP25966394 A JP 25966394A JP H08100117 A JPH08100117 A JP H08100117A
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acid
polyamide
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polyamide resin
resin composition
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Application number
JP25966394A
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English (en)
Inventor
Ikuo Narisawa
郁夫 成澤
茂盛 ▲せん▼
Shigemori Sen
Hiroshi Ichii
浩 一井
Motohiro Fujimoto
元弘 藤本
Kijuro Tashiro
喜十郎 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kasei Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、耐衝撃性に優れ、かつ外観
の良好な成形品を与えうるポリアミド樹脂組成物を提供
することである。 【構成】 (A)ポリアミド樹脂60〜95重量%及び
(B)ポリアミドエラストマ−40〜5重量%とから成
る樹脂混合物100重量部に対して、(C)カルボキシ
ル基を含有する変性ビニル系重合体を0.1〜20重量
部及び(D)ポリカ−ボネ−ト樹脂0.1〜5重量部を
配合して成るポリアミド樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポリアミド樹脂組
成物に関するものである。さらにに詳しくは自動車、電
気・電子、機械、OA機器などの分野における材料とし
て好適な、耐衝撃性に優れ、かつ外観の良好な成形品を
与えうるポリアミド樹脂組成物である。
【0002】
【従来の技術及び課題】ポリアミド樹脂は優れた機械的
性質、耐薬品性、耐油性、耐熱性、耐摩耗性などの特性
を有するため、エンジニアリング樹脂として、種々の分
野において広く用いられている。しかしながら、ポリア
ミド樹脂は耐衝撃性、特に低温における耐衝撃性が劣っ
ており、このことが大きな欠点となっている。
【0003】このため可塑剤や各種の軟質ポリマーをポ
リアミド樹脂に配合することが行われている。可塑剤を
使用した場合は、可塑剤のブリードや高温での可塑剤の
揮散が大きな問題となっている。また、ポリアミド樹脂
と水素化スチレンーブタジエンブロック共重合体から成
る組成物が特公昭60−11941号公報で提案されて
いる。この組成物は、耐衝撃性の向上が期待したほどで
ないうえに、耐熱性や弾性率の低下をもたらす欠点があ
る。
【0004】ポリアミド樹脂とポリエーテルエステルア
ミドから成るポリアミド樹脂組成物も特開昭61−64
752号、特開昭62−143968号、特開昭63−
278965号公報で提案されている。これらはいずれ
も耐衝撃性は改良されてはいるが、なお十分ではない。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく鋭
意研究を重ねた結果、(A)ポリアミド樹脂60〜95
重量%及び(B)ポリアミドエラストマ−40〜5重量
%とから成る樹脂混合物100重量部に対して、(C)
カルボキシル基を含有する変性ビニル系重合体を0.1
〜20重量部と(D)ポリカ−ボネ−ト樹脂0.1〜5
重量部を配合することによって、耐衝撃性に優れ、かつ
外観の良好な成形品を与えることのできるポリアミド樹
脂組成物が得られることを見いだし、この知見に基づき
本発明をなすに至った。すなわち、本発明は耐衝撃性に
優れ、かつ外観の良好な成形品を与えることのできるポ
リアミド樹脂組成物を得ることを目的とするものであ
り、その目的は、(A)ポリアミド樹脂60〜95重量
%と、(B)ポリアミドエラストマ−40〜5重量%と
から成る樹脂混合物100重量部に対して、(C)カル
ボキシル基またはその誘導体から選ばれた少なくとも一
種の官能基を含有する変性ビニル系重合体0.1〜20
重量部と(D)ポリカ−ボネ−ト樹脂を0.1〜5重量
部を配合することによって達成される。
【0006】以下で本発明の詳細について説明する。本
発明の(A)成分として用いられるポリアミド樹脂とし
ては、ジカルボン酸とジアミンの重縮合物、ω−アミノ
酸の自己縮合物、環状ラクタムの開環重合物などであ
り、具体的には、カプロラクタム、ε−アミノカプロン
酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、9−ア
ミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、ドデカラク
タム、12−アミノドデカン酸などの重合体、 テトラ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメ
チレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチ
レンジアミン、ドデカメチレンジアミン、フェニレンジ
アミン類、キシリレンジアミン類、2,2,4−または
2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス
(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミ
ノ−3−メチルシクロヘキシル)メタンなどのジアミン
とアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサン−
1,4及び1,3−ジカルボン酸,重合脂肪酸などのジ
カルボン酸とを重縮合させた重合体またはこれらの共重
合体である。
【0007】ここでの重合脂肪酸としては、不飽和脂肪
酸、例えば炭素数が10〜24の二重結合または三重結
合を一個以上有する一塩基性脂肪酸を重合して得た重合
脂肪酸が用いられる。具体例としては、オレイン酸、リ
ノール酸、エルカ酸などの二量体が挙げられる。
【0008】市販されている重合脂肪酸は、通常二量体
化脂肪酸を主成分とし、他に原料の脂肪酸や三量体化脂
肪酸を含有するが、二量体化脂肪酸含量が70%以上、
好ましくは95重量%以上であり、かつ水素添加して不
飽和度を下げたものが望ましい。特に、プリポール10
09、プリポール1004(以上ユニケマ社製)やエン
ポール1010(ヘンケル社製)などの市販品が好まし
い。むろんこれらの混合物も用いられる。
【0009】代表的なポリアミド樹脂の例としては、ナ
イロン4、ナイロン6、ナイロン7、ナイロン8、ナイ
ロン11、ナイロン12や、ナイロン46、ナイロン6
6、ナイロン610、ナイロン611、ナイロン61
2、テレフタル酸及び/またはイソフタル酸とヘキサメ
チレンジアミンとから得られるポリアミド、アジピン酸
とメタキシリレンジアミンとから得られるポリアミド、
テレフタル酸とアジピン酸とヘキサメチレンジアミンと
から得られる半芳香族ポリアミド、重合脂肪酸を含む共
重合ポリアミドなどが挙げられる。
【0010】(A)ポリアミド樹脂の分子量には特に制
限はないが、数平均分子量として約5,000〜10
0,000の範囲が好ましい。(A)ポリアミド樹脂の
製造法にも特に制限はなく、通常の重合法を用いること
ができる。
【0011】本発明における(B)ポリアミドエラスト
マ−は、ポリアミド成分とポリオキシアルキレングリコ
−ル及びジカルボン酸からなるポリエ−テルエステル成
分との反応で得られるポリエ−テルエステルアミド、及
びポリアミド成分とポリオキシアルキレングリコ−ルの
両末端をアミノ化またはカルボキシル化したものとジカ
ルボン酸またはジアミンからなるポリエ−テル成分との
反応で得られるポリエ−テルアミドである。
【0012】ポリアミド成分としては具体的には、ヘキ
サメチレンジアミン、2,2,4または2,4,4−ト
リメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4−アミノシ
クロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチル
シクロヘキシル)メタン、キシリレンジアミン類などの
脂肪族、脂環族または芳香族のジアミンとアジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、シクロヘキ
サンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、重合
脂肪酸などの脂肪族、脂環族または芳香族のジカルボン
酸とから製造されるポリアミド、ω−アミノカプロン
酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン
酸などのアミノカルボン酸から製造されるポリアミド、
ε−カプロラクタム、ラウロラクタムなどのラクタムか
ら製造されるポリアミド及びこれらの成分からなる共重
合ポリアミド、またはこれらのポリアミドの混合物など
が挙げられる。特に、ヘキサメチレンジアミンとアジピ
ン酸、ヘキサメチレンジアミンとアゼライン酸及び/ま
たはセバシン酸と重合脂肪酸、12−アミノドデカン
酸、カプロラクタムとから製造されるポリアミドが好ん
で用いられる。これらのポリアミド成分の数平均分子量
は500〜5,000の範囲が好ましい。
【0013】本発明で用いられるポリオキシアルキレン
グリコールの例としては、ポリオキシエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテト
ラメチレングリコール、エチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイドとのブロックまたはランダム共重合体、エ
チレンオキサイドとテトラヒドロフランとのブロックま
たはランダム共重合体及びこれらの両末端をアミノ化ま
たはカルボキシル化したものが挙げられる。これらポリ
オキシアルキレングリコールの数平均分子量は200〜
3,000の範囲内にあることが必要である。
【0014】本発明で用いられるジカルボン酸として
は、炭素数が6〜20のジカルボン酸が好ましく、具体
的にはアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ン二酸のごとき脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸のごとき芳香族ジカルボン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸のごとき脂環族ジカルボン酸な
どが挙げられる。
【0015】特に、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフタル酸が重
合性及びポリアミドエラストマ−の物性の点から好まし
く用いられる。
【0016】ジアミンとしては、例えば前記の芳香族、
脂環族、脂肪族ジアミンが挙げられる。その中でヘキサ
メチレンジアミンが好ましく用いられる。
【0017】本発明で用いる(B)ポリアミドエラスト
マ−のポリアミド成分/ポリエーテルエステル成分また
はポリエ−テル成分の割合は重量比で95/5〜20/
80の範囲が好ましい。ポリアミド成分がこの範囲より
多くなると樹脂組成物の耐衝撃性が低下し、逆に少なく
なると樹脂組成物の機械的強度と熱的特性が低下する。
(B)ポリアミドエラストマ−の製造方法としては、
均一なエラストマ−が得られる方法であればどのような
方法でも採用できる。例えば、ポリエーテルエステルア
ミドは、先ずポリアミドオリゴマ−を合成し、これにポ
リオキシアルキレングリコ−ルとジカルボン酸を加え加
熱し減圧下で高重合度化する方法で得られるし、またポ
リアミド形成性モノマ−とポリオキシアルキレングリコ
ールとジカルボン酸とを一緒に仕込み、加熱して均質化
した後に減圧下で高重合度化する方法でも得られる。
【0018】本発明に用いられるカルボキシル基または
その誘導体から選ばれた少なくとも一種の官能基を含有
する変性ビニル系重合体(C)としては、一種または二
種以上のビニル系単量体を重合または共重合して得ら
れ、分子中にカルボキシル基またはその誘導体から選ば
れる少なくとも一種の官能基を含有する重合体である。
その共重合の様式は、ランンダム共重合、ブロック共重
合、グラフト共重合のいずれであってもよい。これらの
官能基を含有する化合物の含有量は、変性ビニル系重合
体100重量部当たり1〜30重量%の範囲が好まし
い。
【0019】カルボキシル基含有単量体としは、不飽和
カルボン酸またはその無水物が好ましく、例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸などのモノカルボン酸、マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸などのジカルボン酸、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸、エンド−ビシクロ−〔2,
2,1〕−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物
などが挙げられ、特にジカルボン酸及びその無水物が好
ましい。
【0020】(C)変性ビニル系重合体の誘導に用いら
れるビニル系単量体としては、例えばスチレン、α−メ
チルスチレンなどの芳香族ビニル系単量体、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量
体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル
酸エステル系単量体、エチレン、プロピレン、ブテンな
どのオレフィン系単量体及び酢酸ビニル、ブタジエンな
どが挙げられる。
【0021】これらの(C)官能基含有変性ビニル系重
合体を製造する方法には特に制限がなく、公知のいわゆ
るラジカル(共)重合法が用いられる。
【0022】本発明に用いられる(D)ポリカ−ボネ−
ト樹脂としては、一種以上のビスフェノ−ル化合物とホ
スゲンまたはジフェニルカ−ボネ−トのような炭酸エス
テルを反応させることによって製造されるものである。
ここで使用し得るビスフェノ−ル化合物としては、具体
的にはビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンすなわちビスフェ
ノ−ルA、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブ
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペ
ンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−
メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−エチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t-ブチルフ
ェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3
−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)
プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメ
タン、1,1−ビスー(4−ヒドロキシフェニル)−1
−フェニルエタン、1,1−ビスー(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1−フェニルメタン、1,1−ビスー(4−
ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、4,
4′ージヒドロキシジフェニルエ−テル、4,4′ージ
ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキ
シジフェニルスルフィドなどが挙げられ、これらは単独
でまたは二種以上を混合して使用することができる。こ
れらのポリカーボネート樹脂の数平均分子量は約10,
000〜70,000の範囲が好ましい。
【0023】本発明における(A)ポリアミド樹脂、
(B)ポリアミドエラストマー、(C)カルボキシル基
含有変性ビニル系重合体及び(D)ポリカーボネート樹
脂の割合は、(A)成分60〜95重量%と(B)成分
40〜5重量%とから成る樹脂混合物100重量部に対
し(C)成分が0.1〜20重量部、(D)成分が0.
1〜5重量部である。
【0024】(B)ポリアミドエラストマーが5重量%
未満では耐衝撃性の改善が不十分であり、逆に40重量
%を越えると耐熱性や剛性などが低下しポリアミド樹脂
の特性が損なわれてしまう。また、(C)カルボキシル
基含有変性ビニル系重合体の配合量が0.1重量部未満
では耐衝撃性が不十分であり、20重量部を越えると柔
らか過ぎてポリアミド樹脂の特性が損なわれる。
【0025】(D)ポリカ−ボネ−ト樹脂は単独で用い
られても耐衝撃性を改善しないが、(C)カルボキシル
基含有変性ビニル系重合体と併用すると耐衝撃性を大幅
に改善する。ポリカ−ボネ−ト樹脂の配合量が0.1重
量部未満では耐衝撃性の改良効果は小さく、5重量部を
越すと溶融時の流動性が悪くなり、従って加工性が低下
し好ましくない。
【0026】本発明の樹脂組成物は溶融混練することが
好ましく、その溶融混練の方法としては公知の方法を用
いることができる。例えば、バンバリ−ミキサ−、ゴム
ロ−ル機、一軸または二軸の押出機などを用い、通常1
00〜300℃の温度で溶融混練して樹脂組成物とする
ことができる。
【0027】また、本発明の樹脂組成物には、公知の酸
化防止剤、熱分解防止剤、紫外線吸収剤、顔料、帯電防
止剤、導電剤、難燃剤、補強剤、充填剤、滑剤、核剤、
離型剤、接着助剤、粘着剤などを任意に含有せしめるこ
とができる。
【0028】このようにして得られた本発明のポリアミ
ド樹脂組成物は、一般的に熱可塑性樹脂の成形に用いら
れている公知の方法、例えば射出成形、押出成形、ブロ
ー成形、真空成形などの方法によって成形することがで
きる。
【0029】
【発明の効果】本発明のポリアミド樹脂組成物は大幅に
改良された耐衝撃性を有し、かつ外観の良好な成形品を
提供することができるので、例えば自動車、電気・電
子、機械、OA機器などの分野における種々の用途に好
適に用いられる。
【0030】
【実施例】次に、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は、これらの例によってなんら限定されるも
のではない。なお、製造例及び実施例中の各性質は以下
の方法によって測定した。
【0031】(1)溶融粘度 島津製作所製フローテスターCFT−500を用いて、
測定温度250℃、ダイ1mm(径)×10mm(長)、荷重10k
gの条件で測定した。
【0032】(2)酸価及びアミン価 酸価は、試料1gをベンジルアルコール50gに溶解
し、1/10NNaOHのメタノール溶液でフェノール
フタレイン指示薬を用い、アミン価は、試料1gをフェ
ノール/メタノール=1/1の混合溶液50gに溶解
し、1/10N塩酸メタノール溶液でブロムフェノール
ブルー指示薬を用いて滴定した。
【0033】(3)融点及び結晶化温度 示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度10℃/
minで融点を測定し、10℃/minで降温し、結晶
化温度を測定した。
【0034】(4)曲げ強さ及び弾性率 形状が長さ(L)80mm×高さ(h)4mm×幅
(W)10mmの試験片を用いてJIS K7203に
準拠して曲げ試験を行った。
【0035】(5)アイゾット衝撃強さ 形状が長さ(L)64mm×厚さ(t)2.5mm×幅
(b)12.7mmで先端半径0.25mm、深さ2.
5mmの切欠きを有する試験片を用い、JISK711
0に準拠してアイゾット衝撃試験を行った。
【0036】製造例1<ポリエーテルエステルアミドの
合成>(TPAE−1) 攪拌機、窒素導入口及び溜去管を取り付けた1000mlの4
口フラスコに、得られるポリアミド共重合体の組成が、
重量比でヘキサメチレンジアミン〜重合脂肪酸重縮合物
/ヘキサメチレンジアミン〜アゼライン酸重縮合物=5
0/50になるように水添タイプの重合脂肪酸(炭素数
36、商品名プリポール1009、ユニケマ社製)10
9.4g、アゼライン酸81.4g、ヘキサメチレンジ
アミン72.5gとを5%亜リン酸水溶液0.8gと共
に仕込み、窒素を一定量流しながら昇温したところ15
8℃から重縮合反応により生成した水が溜出して来た。
この時の内容物は均一透明液であった。190℃まで昇
温した時点で内容物をサンプリングし、酸価、アミン価
を当量関係になるように調整した。最終的には、末端基
濃度41.2mgKOH/g、数平均分子量1362の透明なポ
リアミドオリゴマーが得られた。この温度でアゼライン
酸56.9gを投入し、内容物が透明になったところで
数平均分子量341のポリオキシテトラメチレングリコ
ール206.4g及びN,N′−ヘキサメチレン−ビス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ桂皮酸アミ
ド)(商品名イルガノックス1098、酸化防止剤)
1.0gとを順次投入し、均一になったところで、三酸
化アンチモン0.1gとモノブチルヒドロキシスズオキ
シド0.1gを添加した。この後、270℃まで反応生
成水を流去させながら昇温し、この温度に30分間保持
した。次に、この温度で25mmHgまで減圧し30分間反
応を続けた後、1mmHgまで減圧しさらに反応を進めたと
ころ、2時間30分後に溶融粘度102.2Pa・s/
250℃、融点157.8℃、結晶化温度137.3℃
でハードセグメント(ポリアミド共重合体)/ソフトセ
グメント(アゼライン酸〜ポリオキシテトラメチレング
リコール)=50/50(重量比)の透明なポリエーテ
ルエステルアミド(TPAE−1)が得られた。 製造例2<ポリエーテルエステルアミドの合成>(TP
AE−2) 製造例1と同様の装置に、ナイロン12の合成原料であ
る12−アミノドデカン酸272.8gとドデカン二酸
67.0g、数平均分子量319のポリオキシテトラメ
チレングリコ−ル193.5g、イルガノックス109
8,1.0g、三酸化アンチモン0.08gとを仕込
み、220℃まで昇温した。この温度で30分間攪拌し
て均一溶液になった後、昇温、減圧プログラムにしたが
って約2時間かけて270℃,1mmHgの重合条件ま
で到達させた。この条件で2時間30分反応を進めたと
ころ溶融粘度58.3Pa・s/250℃、融点15
4.0℃、結晶化温度113.3℃でハ−ドセグメント
(ナイロン12)/ソフトセグメント(ドデカン二酸〜
ポリオキシテトラメチレングリコ−ル縮合物)=50/
50(重量比)の透明なポリエ−テルエステルアミド
(TPAE−2)が得られた。
【0037】(A)ポリアミド樹脂 ナイロン6(東レ社製アミランCM−1017)を使用
した。 (C)変性ビニル系重合体 (C−1)SMA8(スチレン−無水マレイン酸共重合
体,Arco Chemical社製,ダイラ−クD2
32,MAH8%) (C−2)E/EA/MAH−g−AS(エチレン−エ
チルアクリレ−ト−無水マレイン酸共重合体にスチレン
−アクリロニトリル共重合体をグラフト重合させたグラ
フト共重合。日本油脂社製、モディパ −
A8400) (D)ポリカ−ボネ−ト樹脂 PC (三菱ガス化学社製,ユ−ピロンS−3000)
【0038】実施例1〜12,比較例1〜5 ナイロン6、製造例で合成されたポリエ−テルエステル
アミド(TPAE−1〜2),変性ビニル系重合体(C
−1〜2)及びポリカ−ボネ−ト樹脂を表1に示した割
合で配合し、35mmφのニ−ダ−ル−ダ(笠松化工研
究所製)を用いて245℃で溶融混練し、ペレット化し
た。
【0039】得られたペレットを乾燥した後、射出成形
により所定の試験片を作製した。この試験片を用いて、
曲げ強さ、曲げ弾性率及びアイゾット衝撃強さを測定
し、その結果を表1にまとめて示した。
【0040】
【表1】
【表2】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 元弘 埼玉県入間郡三芳町大字竹間沢253番地の 2 富士化成工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 田代 喜十郎 埼玉県入間郡三芳町大字竹間沢253番地の 2 富士化成工業株式会社技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミド樹脂60〜95重量%
    及び(B)ポリアミドエラストマ−40〜5重量%とか
    ら成る樹脂混合物100重量部に対して、(C)カルボ
    キシル基またはその誘導体から選ばれた少なくとも一種
    の官能基を含有する変性ビニル系重合体を0.1〜20
    重量部と、(D)ポリカ−ボネ−ト樹脂を0.1〜5重
    量部配合して成るポリアミド樹脂組成物。
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