JPH0799361B2 - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JPH0799361B2
JPH0799361B2 JP61314647A JP31464786A JPH0799361B2 JP H0799361 B2 JPH0799361 B2 JP H0799361B2 JP 61314647 A JP61314647 A JP 61314647A JP 31464786 A JP31464786 A JP 31464786A JP H0799361 B2 JPH0799361 B2 JP H0799361B2
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隆司 山口
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の利用分野] この発明はガスセンサの構造の改良に関する。
この発明のガスセンサは雰囲気中のメタンやプロパン等
の可燃性ガス、一酸化炭素等の毒性ガス、あるいは酵素
や水蒸気の検出等に用いる。
[従来技術] 特開昭52−49,094号は、リードフレームに設けた支承面
にセンサ本体を固着することを開示している。この公報
でのセンサを第6図に示すと、(02)はアルミナ基板上
にSnO2等のガス感応部を設けたセンサ本体で、(04)は
4本に分岐したリードフレームである。リードフレーム
の4本の分岐の内、対角線上の2本を連結して支承部
(06)とし、ここにセンサ本体を乗せる。リードフレー
ムの先端には折り返し部(08)を4ケ所に設け、これを
折り曲げてセンサ本体(02)を固着する。
センサ本体をリードフレームに固着することにより、本
体の保持強度は著しく改善される。しかし同時に、折り
返し部(08)を折り曲げる過程で本体が破損する恐れが
有ること、折り曲げ工程は複雑で自動化に適さないこと
も明らかである。
[発明の課題] この発明は、センサ本体のリードフレームへの固着の信
頼性に富み、かつダイボンドが容易で、またダイボンド
によるガスセンサ特性への影響が少ない、ガスセンサの
構造を提供することを課題とする。
[発明の構成] この発明では、リードフレームに設けた支承面にセンサ
本体をダイボンディングする。ダイボンディングは自動
化に適し、信頼性も高い。センサ本体の構造はダイボン
ディングに適合させるため、耐熱絶縁性基板の一面にガ
ス感応部を設けたものとし、他面に金や銀等の金属皮膜
を設け、リードフレームの支承面との間の金属−金属の
結合でボンディングを行う。
またリードフレームを介しての熱伝導を抑制し、センサ
の消費電力を軽減するため、リードフレームの基部と支
承面との間にくびれ部を設けることが望ましい。
ガス感応部の材料には、SnO2やIn2O3等のガス吸着によ
り抵抗値が変化する金属酸化物半導体、アンチモン酸や
リン酸ジルコニウム等の水素や一酸化炭素により起電力
を生じるプロトン導電体、ZrO2やCeO2等の酸素濃度の差
により起電力を生じる固体電解質、あるいはMgCr2O4
の吸着水により抵抗値が変化する金属酸化物等を用い
る。これらのもののガス感応特性は周知である。
[実施例] 第1図〜第3図に、センサ構造を示す。第1図におい
て、(2)はセンサ本体で、アルミナ等の耐熱絶縁性基
板(4)の一面に、SnO2膜等のガス感応部(6)と、Ru
O2や白金等のヒータ膜(8)を設けたものである。ヒー
タ膜(8)はガラス膜(10)で覆い、雰囲気から遮断し
て保護する。ガス感応部(6)やヒータ膜(8)には共
通電極(12)を接続し、これ以外にセンサ電極(14)
と、ヒータ電極(16)とを設ける。
ここではガス感応部(6)の材質をSnO2としたが、これ
以外に種々のものを用い得る。プロトン導電体を用いる
場合、例えば電極(12),(14)の一方を雰囲気から遮
断し、電極間に水素や一酸化炭素濃度の差を設ければ、
起電力を得ることができる。またZrO2等の固体電解質を
用いる場合、例えば電極の一方を雰囲気から遮断し、そ
の電極をNi−NiO等の酸素分圧を一定とした基準極とす
れば、起電力を得ることができる。なおMgCr2O4等の感
湿材料やプロトン導電体は室温でも動作するが、雰囲気
中の油等の付着による劣化を防止するため、ヒートクリ
ーニングが必要である。従ってこれらの材料でも、ヒー
タ(8)は必要である。
基板(4)にはガス感応部(6)の負荷抵抗等を設けて
も良い。その場合の構造を、第5図により後に説明す
る。またヒータ(8)は基板(4)の裏面に設け、ある
いは基板(4)に埋設しても良い。これらの場合、ヒー
タ(8)と電極(12)等との接続には、スルーホールを
用い、あるいは基板(4)の端面を用いれば良い。スル
ーホールや端面に導電性層を設ければ、ヒータを容易に
電極に接続できる。またヒータ(8)はガラス膜(10)
で保護されており、ヒータ(8)を基板(4)の裏面に
配置しダイボンディングしても問題は生じない。
(18),(20),(22)は42合金等のリードフレーム
で、後述のリード線のワイヤボンディングを容易にする
ため、表面に金や白金等の貴金属メッキを施すことが好
ましい。42合金の組成は、Ni42重量%、Fe56重量%、残
部はCo、Mn、Si等である。42合金を用いるのは、熱膨張
率がアルミナに近く、熱伝導度が低く、耐熱温度が高い
ためである。アルミナの熱膨張率は約7×10-6cm/cm
℃、42合金の熱膨張率は7×10-6cm/cm℃である。42合
金の耐熱温度は650〜700℃で、銅合金、例えば0.1%F
e、0.03%P、残部銅の、耐熱温度は約400℃である。42
合金の熱導電率は0.03cal/cm・sec・℃で、上記の銅合
金では0.8cal/cm・sec・℃である。これらの点を除け
ば、純ニッケル、ステンレス、各種銅合金等もリードフ
レーム(18)等の材質に用いえる。
(24)はリードフレームの脱落防止用の突起、(26)は
フレーム配置の表示用マークである。(28)はセンサ本
体(2)の支承面、(30)は熱損失の抑制用のくびれ部
である。
実験によれば、ヒータ(8)からの熱の損失は以下の通
りであった。基板(4)を3.2×2.2mmのアルミナとし、
ガス感応部(6)の温度を400℃、くびれ部(30)の厚
さを0.25mm、幅を0.3mm、長さを3mmとし、材質を42合金
とした。なおリードフレーム(18),(20)等の幅は、
その端部を外部リードに兼用するため制約が有り、0.8m
mとした。ヒータ(8)の電力700mWの内、くびれ部(3
0)からの熱伝導で失われるものが200mW、後述のリード
線(34)等で失われるものが60mW、対流や熱放射で失わ
れるものが440mWであった。ここでくびれ部(30)を設
けず0.8mm幅のままとすると、リードフレーム(20)へ
の熱損失は500mW程度に達した。そこでフレーム(20)
にはくびれ部(30)を設け、熱損失を抑制することが好
ましい。
第2図にダイボンディング層(32)を示す。ダイボンデ
ィング層(32)は、リードフレームの支承面(28)と基
板(4)を結合するためのもので、金や銀等の低融点金
属を用い、これらの皮膜を基板(4)の裏面に設けて、
支承面(28)に金属−金属の結合でダイボンドする。ダ
イボンドには超音波熱圧着等を用い、例えば300℃程度
に予熱し、超音波等の振動を加えて圧着する。このため
ダイボンドの工程は簡単で、かつダイボンド材料でガス
感応部(6)を被毒することが無い。
発明者は、比較例としてシリカーカリウム接着剤等の耐
熱無機接着剤やガラスをダイボンド材料に用いることを
検討した。しかし耐熱無機接着剤はガスセンサの応答速
度を低下させた。この点を詳細に示すと、SiO2−K2O
や、SiO2−Rb2O、SiO2−Cs2O系接着剤では応答速度への
影響は比較的小さかったが、SiO2−Na2Oやリン酸アルミ
ニウムでは応答速度が低下した。また耐熱無機接着剤を
用いると、基板(4)の裏面やリードフレームの支承面
(28)に接着剤を塗布する作業が必要で、その自動化が
難しい。ガラスでは、軟化点がセンサの使用温度以上の
ものを用いねばならず、軟化温度が高いため支承面(2
8)を酸化させ、またダイボンディングが複雑になっ
た。
第1図に戻って、(34),(36),(38)は直径10〜60
μ程度の金等のリード線で、リードフレーム(18),
(20),(22)と各電極を接続し、ワイヤボンディング
により設ける。
(40)は合成樹脂等のベースで、リードフレーム(1
8),(20),(22)は同一面内で同じ方向へベース(4
0)を貫通し、貫通部分はセンサの外部リードとなる。
これに対して特開昭52−49,094号では、外部リードをリ
ードフレームと別に設け、両者を溶接している。またリ
ードフレームの貫通方向を同一面内で同じ方向としたの
は、リードフレームへのベース(40)の一体成型を行う
ためである。また一体成型のためには、センサ本体
(2)とベース(40)との位置が分離させている、即ち
支承面(28)とベース(40)との位置がリードフレーム
(20)等の長さ方向に沿って分離されていることも必要
である。例えば第6図のように、2つの方向へリードフ
レームを延在させると、ベースにはセンサ本体(02)に
対応した中空部を設けねばならず、支承部(06)等が障
害となり一体成型はできない。
(42)は上部カバー(44)をベースに結合するためのノ
ッチで、カバー(44)の上部には開口部(46)を設け、
ガスが流通し得るようにする。(48)は防爆金網、(5
0)は合成樹脂膜等の気体選択性透過膜である。気体選
択性透過膜(50)は設けなくとも良い。開口部(46)を
カバーの上部に設けるのは、カバー(44)の量産性を高
めるためである。即ち開口部をカバーの側部に設ける
と、カバーの成型と開口部の形成とを別に行わねばなら
ない。これは開口部に対応した金型がカバーの成型の妨
げとなるためである。これに対して開口部(46)をカバ
ー(44)の上部に置けば、カバー(44)の成型と同時に
開口部(46)を設けることができる。
開口部(46)の径はセンサの特性に影響する。例えばカ
バー(44)の内径を7mm×6mm×8mmとし、ガス感応部
(6)の材質をSnO2の印刷膜とし、その温度を400℃と
する。開口部(46)の直径を2mmとすると、開口部の影
響は少ない。開口部の径を絞ると、センサ本体(2)で
の可燃性ガスの燃焼と開口部からのガスの拡散とのバラ
ンスのため、各種ガスへの相対感度が変化する。またセ
ンサのガスへの応答も遅くなる。開口部の影響を小さな
ものから順に示すと、以下のようになる。
H2O<CH4<H2<CO〜C2H5OH〜C4H10 水蒸気の場合、拡散のみが問題となり内部でのガスの消
費がないため、開孔径の感度への影響は小さい。メタン
の場合には、難熱性ガスであるため開孔径を絞っても影
響が小さい。水素の場合、着火点は低いが分子量が小さ
く拡散定数が大きいため、メタンの次に開孔径の感度へ
の影響が小さい。他のガスの場合、着火点も低く、分子
量も大きいため(特にイソブタンの場合)、内部でのガ
スの酸化速度が拡散速度を上回り、相対感度が低下す
る。
実験によれば、開孔径が1mmでは、メタンの相対感度が
上昇し、水素の相対感度はやや上昇する。開孔径が0.5m
mではメタン以外の可燃性ガスへの感度は著しく低下
し、開孔径が0.2mmではメタン感度も低下して水蒸気感
度が支配的となる。
従って開口部(46)の開口面積を制御することにより、
各種ガスへの相対感度を制御することができる。これ
は、開口部(46)からのガスの拡散とセンサ本体(2)
でのガスの燃焼とのバランスで定まるものである。なお
相対感度の制御には、開口部(46)の位置は重要ではな
く、例えばカバー(44)の側壁に開口部を設けても良
い。
センサの相対感度は、気体選択性透過膜(50)によって
も調整できる。気体選択性透過膜(50)は例えば、1〜
10μ程度の膜厚の合成樹脂フィルムとし、この膜を介し
てガスがカバー(44)内に拡散するように構成する。例
えば、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル
等の合成樹脂は、水蒸気を選択的に透過し、他の気体へ
の透過係数は水蒸気の1/100以下となる。従ってこれの
みで水蒸気への相対感度を100倍以上も高めることがで
きる。また合成樹脂膜への気体の透過係数は、多くの場
合、気体の分子量と気体と膜との親和性とで定まる。分
子量の小さな水素は、膜内の小さな細孔でも拡散し易
く、酢酸セルロース、ポリピロピレン等の適当な材質を
用いれば、水素を選択的に検出できる。従って気体選択
性透過膜(50)、特に膜状の合成樹脂、による相対感度
の調整は、この実施例の1つの特徴となる。
なお相対感度の調整には、ガス感応部(6)の表面を白
金触媒等の接触酸化触媒で被覆しても良い。この場合
は、不要なガス、特にエタノールや水素等の易燃性の可
燃性ガスを触媒で酸化除去し、メタン等の被検出ガスへ
の相対感度を高める。
第5図に、ガス感応部(6)の負荷抵抗(52)をセンサ
本体(3)に一体に設けた変形例を示す。この変形例で
は、ガス感応部(6)と負荷抵抗(52)とをセンサ電極
(14)を介し直列に接続する。そして例えば負荷抵抗
(52)への印加電圧、電極(14),(16)間の電圧を、
出力とする。負荷抵抗(52)は例えば厚膜印刷や蒸着等
により形成し、白金や銀等の金属、RuO2やSnO2、In2O3
等の金属酸化物を用いる。負荷抵抗(52)は表面をガラ
ス等で被覆し、雰囲気から遮断するのが好ましい。
実施例のガスセンサの製造工程を、模式的に第4図に示
す。絶縁基板(4)上に、印刷や真空蒸着、スパッタリ
ング等により、ガス感応部(6)、RuO2等のヒータ
(8)、ガラス膜(10),電極(12),(14),(16)
を設ける。この状態で絶縁基板(4)は未分割の大きな
ウェーハーをなし、その表面には多数のセンサ本体
(2)に対応したものを設ける。ウェーハーのまま、セ
ンサ本体のエージングと検査とを行い、レーザー等を用
い、ヒータ(8)のトリミングを行い、ヒータ抵抗値を
そろえる。またガス感応部(6)に付いても、検出目標
のガス中で抵抗値を測定し、レーザーでトリミングして
抵抗値をそろえるのが好ましい。エージングと検査、ト
リミングを行ったウェーハーを切断し、センサ本体
(2)とする。なお第5図の実施例を用いる場合には、
負荷抵抗(52)をトリミングし、ガス感応部(6)と負
荷抵抗(52)との抵抗値の比を調整するのが良い。
これとは別に、リードフレーム(18),(20),(22)
を一連に連結したものを作成し、10連に結合してマガジ
ンに収容し、あるいはより長いテープ状として、センサ
1個分ずつ移動させて加工する。実際には、ダイボンデ
ィング、ワイヤボンデイング、カバー(44)の結合、タ
イバーカットの工程はそれぞれ別の装置で行なわれる
が、ここでは模式的に表示する。
適当な金型を用い、リードフレームに合成樹脂製のベー
ス(40)を一体成型する。ここで各リードフレームが同
一面内で同じ方向へ配置されていること、センサ本体
(2)に対応した支承面(28)とベース(40)の形成位
置が分離されていることのため、一体成型が可能とな
る。例えば第6図のフレーム(04)の配置では、支承部
(06)が存在し、センサ本体(02)に対応したスペース
が必要なため、一体成型はできない。
センサ本体(2)を支承面(28)にダイボンディングす
る。センサ本体(2)の真空吸引等で移送し、パターン
認識等で位置と方向とをそろえ、適当な温度に予熱した
支承面(28)にダイボンディングを行う。金や銀等の金
属をダイボンディング材料とし、例えばセンサ本体
(2)の裏面と支承面(28)とに金等の皮膜を設けてお
き、300℃程度の予熱温度で振動を加え、摩擦熱と予熱
とでボンディングする。真空吸引による移送、パターン
認識、ボンディング等は自動的に行われ、人手を要しな
い。
シリカセメント等の耐熱無機接着剤を用いる比較例で
は、ダイボンディング前に支承面(28)にセメントを塗
布する作業が必要で面倒である。またガラスをボンディ
ング材料とする比較例では、700℃程度でガラスを軟化
させボンディングすることになり、温度が高いためボン
ディング装置が複雑化し、フレーム(18)等が酸化され
る恐れが生じる。
ダイボンディングが完了し、センサ本体(2)等が充分
冷却してから、ワイヤボンディングを行う。金や白金等
のリード線を、ボンディング装置で自動的にボンディン
グする。この作業もパターン認識装置を用い各電極(1
2)等の位置を認識しながら行うことが好ましいが、ダ
イボンディングの位置精度が高いため特にパターン認識
をしなくとも自動的に行える。
最後に上部カバー(44)をベース(40)に結合し、リー
ドフレームの不要部をダイバーカットすれば、センサが
完成する、完成したセンサは、エージングや検査等の出
荷前の作業が完了済みで、そのままセンサとして使用し
得る。
実施例のガスセンサの特性は、基本的には他のものと変
わらない。構造の変更に伴う特性への影響を以下に示
す。
ヒータ(8)を基板(4)の片面に配置したことによ
る、温度分布に付いて説明する。基板(4)を3.2mm×
2.2mmの厚さ0.4mmとし、リードフレーム(20)等の素材
を42合金とし、厚さを0.25mmとした。ガス感応部(6)
を幅0.3mm、長さ0.4mmとし、基板(4)の他方の中央部
に配置すると、加熱温度400℃で、ガス感応部(6)の
温度分布は5℃程度であった。これは基板(4)や支承
面(28)での熱伝導に基づくもので、問題とならない程
度の温度分布である。
次に耐熱無機接着剤をボンディング材料(32)とする比
較例に付いて、センサ特性への影響を示す。SiO2とカリ
ウムや、ルビジウム、セシウムを有効成分とする接着剤
は、基板(4)のアルミナや支承面(28)の42合金と熱
膨張率が等しく、またガス感応部(6)にふれた際の特
性への悪影響が小さいので、比較的良い結果が得られ
た。特性への悪影響は主として、応答速度の低下に生じ
たので、人為的に接着剤をガス感応部(6)に添加し
た。粘度各90,000c.p.(センチポアズ)にそろえた接着
剤を水で10倍に希釈し、ガス感応部(6)に滴下し、セ
ンサ本体(2)を回転させ余剰の接着剤を捨てる。これ
を200℃で10分間硬化させ、カバー(44)なしで、清浄
空気中と1000ppmの水素中との間の応答速度を測定し
た。センサ温度を400℃とし、雰囲気は20℃、相対湿度6
5%で、雰囲気の変化への90%応答の時間を測定した。
結果を表1に示す。
SiO2とK2O等を用いた接着剤では、接着剤がガス感応部
(6)に侵入した際の悪影響が比較的小さかったが、そ
れでも応答速度の低下が存在した。またSiO2とNa2Oを用
いた接着剤やリン酸アルミニウムでは応答速度が著しく
低下した。
実施例のセンサでは、センサ本体(2)が平面状のた
め、カバー(44)への放熱がセンサ本体(2)に対向し
た位置に集中する。カバー(44)の温度上昇は大きく、
センサ本体(2)とカバー(44)との間隔を大きくしな
いと、耐熱温度以上に過熱されることになる。カバー
(44)の材質に耐熱性の高いポリブチレンテレフタレー
ト(1mm厚)を用い、その内径を第1図の高さ方向で8m
m、横手方向で7mmとした。勿論カバー(44)の材質に
は、ポリアミド樹脂やポリフェニレンサルファイド樹
脂、あるいはこれに強化用のガラス繊維を混合したもの
等、種々の材質を用い得る。センサ本体(2)に垂直な
カバーの奥行きを変え、カバー(44)の外面の最高温度
を調べた。基板(4)の厚さは0.4mm、フレームの厚さ
は0.25mmで、センサ本体と支承面の合計での厚さは0.7m
mである。
センサ本体の温度は400℃、室温は20℃でカバー(44)
の表裏には20℃程度の温度差が有る。カバー(44)の耐
熱温度は一般に150〜200℃で、カバー(44)の表面温度
はこれ以下が好ましく、各部の温度は熱電対で測定し、
ヒータ(8)からの熱の配分は温度分布と熱伝導率とか
ら計算した。センサ本体(2)や支承面(28)とカバー
(44)との距離をd(mm)、ヒータ(8)の発熱量をWh
(W)、その内軸射や対流に用いられる熱量をW
(W)、カバー(44)の最高温度をT(℃)とし、結果
を表2に示す。なおくびれ部(30)の幅は0.3mmで、d
が2.7mmの場合、カバー(44)の奥行きは6mmとなる。
なおここでカバー(44)の内径は、空気の対流等による
消費電力を抑制し、内容積を減少してガスへの応答速度
を高め、フレーム(18)等でセンサを支える際の機械的
安定性を増すため、小さいほど好ましいことはいうまで
もない。
これらの結果から、カバー(44)の過熱防止にはd/W(m
m/W)を4以上15以下に、より好ましくは5以上15以下
に、更に好ましくは5以上12以下とするのが良いことが
判る。ここにdはセンサ本体(2)や支承面(28)とカ
バー(44)の内面との間隔、Wはヒータ(8)の発熱量
の内、フレームやリード線による熱伝導を除いたもので
ある。またまたWの測定は、くびれ部(30)やリード線
(34)等の両端での温度差の測定から、これらでの熱損
失を熱伝導率により計算して求めるものとする。
[発明の効果] この発明では、リードフレームと基板裏面とを金属−金
属の結合でダイボンドするので、センサ本体をリードフ
レームに強固に固着でき、また超音波熱圧着等で容易に
ダイボンドでき、さらにダイボンド材料でガスセンサ特
性を損ねることが無い。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例のガスセンサの断面図、第2図はそのII
−II方向拡大部分断面図、第3図は第1図の実施例のII
I−III方向断面図、第4図は実施例のガスセンサの製造
工程を現す平面図である。 第5図は他の実施例のガスセンサの要部正面図である。 第6図は従来例のガスセンサの要部底面図である。 図において、(2)……センサ本体、 (18),(20),(22)……リードフレーム、 (28)……支承面、(30)……くびれ部、 (32)……ダイボンディング層、 (40)……ベース、(42)……上部カバー、 (52)……負荷抵抗。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リードフレームに設けた支承面にセンサ本
    体を固着したガスセンサにおいて、 前記センサ本体を耐熱絶縁性基板の一面にガス感応部を
    設けたものとし、 かつ前記基板の他面に金属皮膜を設けて、リードフレー
    ムの支承面に金属−金属の結合でダイボンディングした
    ことを特徴とするガスセンサ。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のガスセンサに
    おいて、 前記リードフレームの支承面と基部との間に、熱伝導を
    抑制するためのくびれ部を設けたことを特徴とするガス
    センサ。
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