JP4507438B2 - ガスセンサを用いたガスの検出方法 - Google Patents

ガスセンサを用いたガスの検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスの有無により物性値が変化する感応膜を利用して雰囲気を同定するガスセンサを用いたガスの検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスセンサは特定ガス等を感知するセンサであり、特定ガスの有無により抵抗、質量、誘電率等の物性値が変化する感応膜が半導体基板等の基板に形成されている。そして、ガスセンサには感応膜の物性値変化を検出する検出手段が備えられており、感応膜の物性値変化を検出することでガスを検出する。
【0003】
一般的にガスセンサの備えるべき特徴としては、高い感度、優れた選択性、速い応答速度、高い信頼性等を挙げることができ、他には製造が容易なことや小型であること及び消費電力が小さいこと等も挙げられる。
【0004】
この様なガスセンサの感度や選択性は感応膜の温度に大きく依存しているため、感応膜付近にヒータを設けて、例えば制御回路手段を用いて感応膜を特定温度(300℃〜500℃)に制御している。しかしながら、感応膜は1種類のガスのみに感応するに留まらず、複数種類のガス等に感応することが知られており、その様な感応膜では例えば1種類のガスを検出しようとしたときに選択性が低いという問題がある。
【0005】
また、ガスの検出は感応膜にガス分子が吸着したり脱離したりすることによる感応膜の物性値変化を検出することで行っている。しかしながら、ガスの脱吸着反応が平衡に達するのに相当の時間を必要とし、速くても10秒、遅ければ数分ほどの時間を必要とする。そのため、応答性が悪いという問題がある。
【0006】
このうち、選択性が低いという問題に関して、特開平2−88958号公報では、感応膜の物性値変化がガス種と温度に依存することを利用して、複数の温度で物性値変化を測定することで、物性値変化の特徴からガス種とその濃度を同定する技術が開示されている。
【0007】
また、応答性が悪いという問題に関して、感応膜の物性値変化が飽和する前にこの物性値変化を測定して物性値の変化速度を求め、この変化速度からガスの濃度を想定しようとする技術がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、感応膜の感度は感応膜にガス等が吸着していると低下する。そのため、ガスを測定する前の感応膜においてガス等の吸着量が異なっていると、等しいガス雰囲気であっても検出される感応膜の物性値変化が異なり、あたかも異なるガス雰囲気であると判断されてしまう。
【0009】
従って、上記選択性を向上させる技術と応答性を向上させる技術を用いたとしても、ガスを測定したときの感応膜の物性値変化が、ガスを測定する前の感応膜の表面状態(初期状態)、つまり、あるガスを測定する前の感応膜の履歴に依存してしまい、検出精度が低下するという問題がある。
【0010】
この問題に対して、特開平9−264591号公報に開示されている技術では、異なる温度で物性値変化を測定し、その変化の差分(ヒステリシス)をとることで検出精度を上げるようにしている。
【0011】
しかしながら、ガスの濃度が低いと差分が明確に現われないことが予測され、ガスの濃度が低い場合に検出精度が低くなってしまう。また、差分をとるために温度の上げ下げを繰り返し行わなければならず、応答速度が低くなってしまう。
【0012】
本発明は、上記問題点に鑑み、高い精度でガスを同定することができるガスセンサを用いたガスの検出方法を提供することを目的とする。また、高い精度で且つ速い応答速度でガスを同定することができるガスセンサを用いたガスの検出方法を提供することを他の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板(1)と、該基板に形成されガスの脱着により物性値が変化する感応膜(5)と、該感応膜の温度を制御するために基板に形成されたヒータ(3)と、感応膜の物性値変化を検出する機構を備えた検出手段(6a、6b)と、ヒータの温度を制御するヒータ制御手段(21)と、感応膜の物性値変化を解析する解析手段(22)とを備えたガスセンサを用いたガスの検出方法において、ヒータを複数の温度(H1〜H6)に変化させて感応膜を複数の検出温度にし、該複数の検出温度における感応膜の物性値変化を検出することでガスの成分及び濃度の少なくとも一方を同定する場合に、感応膜の物性値変化を検出する前に、感応膜の温度を一旦所定の温度にすることを特徴としている。
【0014】
本発明では、感応膜の温度を一旦所定の温度にすることにより感応膜を所定の状態に復帰させることができる。そのため、複数の検出温度に変化させた場合に問題となる感応膜の履歴の影響が、検出される感応膜の物性値変化に対して及ぶのを抑制することができる。従って、高い精度でガスを同定することができるガスセンサを用いたガスの検出方法を提供することができる。
【0017】
また、請求項に記載の発明では、応膜を複数の検出温度にする際に、該複数の検出温度のうちの各々の検出温度にする前の全てにおいて感応膜の温度を一旦所定の温度にすることを特徴としている。
【0018】
これにより、物性値変化を検出する度に物性値変化を常に所定の基準値からの変化量として検出することができ、さらに高精度にガスを検出することができる。
【0020】
また、請求項に記載の発明の様に、請求項の発明において、所定の温度を検出温度よりも高くすることにより、感応膜の表面に存在するガスや水分の脱離を促進することができ、短時間で感応膜の表面状態を所定の初期状態にすることができる。従って、高い精度で且つ速い応答速度でガスを同定することができるガスセンサを用いたガスの検出方法を提供することができる。
【0021】
また、請求項に記載の発明の様に、請求項の発明において、所定の温度を、感応膜に吸着したガスが感応膜から脱離する温度以上とすることにより、少なくとも感応膜の表面に吸着したガスを脱離させることができる。そのため、感応膜にガスが吸着していない状態を初期状態とすることができる。
【0022】
また、請求項に記載の発明では、請求項の発明において、所定の温度を、感応膜に吸着した水分が感応膜から脱離する温度以上とすることにより、少なくとも感応膜の表面に吸着した水分を脱離させることができる。そのため、感応膜に水分が吸着していない状態を初期状態とすることができる。
【0023】
また、請求項に記載の発明の様に、請求項の発明において、所定の温度を、ガスが吸着して感応膜が物性値変化を起こさない温度以上とすることにより、物性値変化を起こしていない感応膜の状態を初期状態とすることができる。
【0024】
また、請求項に記載の発明の様に、請求項1〜の発明において、感応膜を所定の温度に所定の時間保持することにより、感応膜からガスや水分を確実に脱離させることができる。また、感応膜を高温にすることができないような材料を用いた場合にもガスや水分を確実に脱離させることができる。
【0025】
また、感応膜からガスや水分が完全に脱離すると感応膜の物性値変化が飽和するため、請求項に記載の発明の様に、請求項1〜の発明において、感応膜を所定の温度にし、感応膜の物性値変化が飽和した後に感応膜の温度を検出温度にすることにより、感応膜からガスや水分が脱離したことを確認した上で感応膜を検出温度にすることができる。
【0026】
また、請求項に記載の発明では、請求項1〜の発明において、感応膜を検出温度にし、該検出温度に所定の時間保持した後に感応膜の物性値変化を検出することを特徴としている。
【0027】
これにより、感応膜に対するガスの吸着が進行した後に感応膜の物性値変化を検出することができるため、高精度にガスの検出を行うことができる。
【0028】
また、感応膜にガスが十分に吸着すると感応膜の物性値変化が飽和するため、請求項に記載の発明の様に、請求項1〜の発明において、感応膜を検出温度にし、感応膜の物性値変化が飽和した後に感応膜の物性値変化を検出することにより、感応膜にガスが吸着したことを確認した上で感応膜を検出温度にすることができる。
【0029】
また、請求項10に記載の発明では、請求項1〜の発明において、感応膜の物性値変化の検出を物性値変化が飽和する前に行うことを特徴としている。
【0030】
一般に、例えばガスの濃度に応じて感応膜の物性値変化の時間変化が異なるため、感応膜の物性値変化が飽和する前であってもガスを同定することができる。従って、本発明により短時間で検出ガスを同定することができるため、高い精度で且つ速い応答速度でガスを同定することができる。
【0031】
また、請求項11に記載の発明では、請求項1〜10の発明において、ヒータの温度をガスセンサの使用環境で想定される着火温度より低くすることを特徴としている。
【0032】
これにより、ガスセンサが爆発することを防止するたの防爆構造をガスセンサに設ける必要がなくなる。
【0033】
また、請求項12に記載の発明では、請求項1〜11の発明において、ガスセンサとして、基板に空洞部(8)を形成することにより該空洞部に対応している部位に薄肉部が形成されており、ヒータ及び感応膜が薄肉部に形成されているものを用いることを特徴としている。
【0034】
この様な薄肉部が形成されてなるガスセンサは熱容量が小さく断熱性が高いため、消費電力を小さくすることができ感応膜の温度変化を高応答にすることができる。
【0035】
また、請求項13に記載の発明では、請求項1〜12の発明において、感応膜が10nm以下の厚みの薄膜であることを特徴としている。
【0036】
このように、感応膜を薄くすることによりガスの感応膜の内部への拡散を防ぎ、ガスセンサの応答性をより高めることができる。
【0037】
また、請求項14に記載の発明のように、請求項1〜13の発明において、例えば物性値変化として電気抵抗の変化を検出することができる。
【0038】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図に示す実施形態について説明する。図1は本実施形態のガスセンサの上面図であり、図2は図1におけるA−A断面を示す概略断面図である。本実施形態のガスセンサはセンシングエレメント100と回路手段200とから構成されている。
【0040】
まず、センシングエレメント100の構成について説明する。例えばSiからなる基板1の表面上に支持膜2が形成されている。この支持膜2はシリコン酸化膜とシリコン窒化膜が層状に形成された複合膜であり、全体に引っ張り応力を持たせるように成膜されている。詳しくは、シリコン酸化膜は圧縮応力を持っており、シリコン窒化膜は引っ張り応力を持っているため、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の膜厚を調整することで支持膜2全体には弱い引っ張り応力を持たせるようにしている。
【0041】
また、支持膜2の上には後述の感応膜5の温度を制御するためのヒータ3が形成されている。このヒータ3は基板1の中央部において枠形状に配置されており、枠形状の対向する2つの角部から各々基板1の端部方向に向けて線形状のヒータ3が延設されている。ここで、ヒータ3は、PtやAuなどの貴金属物質やRuO2、ポリシリコン等からなるもので構成されている。
【0042】
また、ヒータ3の上には電気絶縁膜4が形成されている。この電気絶縁膜4はシリコン酸化膜とシリコン窒化膜を組み合わせた膜からなる。理想的には、ヒータ3を挟んで対称になるように支持膜2と電気絶縁膜4を構成するとよい。これは次のような理由による。
【0043】
支持膜2や電気絶縁膜4は、後述のように基板1に形成された空洞部8上に配置されて架空状態となっているため、ヒータ3によって支持膜2や電気絶縁膜4が温められることにより、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の熱膨張係数の差から支持膜2や電気絶縁膜4が撓むことがある。しかし、支持膜2と電気絶縁膜4を対称に形成すればこの撓みを抑制することができる。
【0044】
また、電気絶縁膜4のうち線形状のヒータ3の端部の上部には電極取り出し口4aが形成されており、ヒータ3の端部が露出している。
【0045】
また、電気絶縁膜4の上にガスの脱着により物性値が変化する感応膜5が形成されている。この感応膜5はセンシングエレメント100の上面から見た際に、枠形状に配置されたヒータ3の内側に配置されるような位置に形成されている。従って、ヒータ3は感応膜5の直下には配置されないようになっている。
【0046】
感応膜5としてはSnO2やTiO2、ZnO、In23等の酸化物半導体からなるものを用いることができる。この感応膜5はガスの有無によって例えば電気抵抗(以下、単に抵抗という)の値等の物性値が変化する。以下、本実施形態では物性値変化として抵抗値変化を検出するものとして説明する。
【0047】
また、感応膜5は10nm以下の厚さで成膜すると良い。この様に感応膜5の厚みを薄くすることにより、感応膜5の内部にガスが拡散することを防いで感応膜5の表面でガスを反応させることにより、ガスが拡散する時間を低減して応答性を高めることができる。また、感応膜5の抵抗値はガスが吸着して空乏層が形成されることで変化するため、感応膜5をこの空乏層の厚みと同程度の膜厚に設定することで大きな感度を得ることができる。なお、ガスの種類によっては感応膜5に不純物を添加してガスの感度をあげても良い。
【0048】
また、感応膜5の上には感応膜5の抵抗値変化を検出するための機構を備えた検出手段としての検出電極6a、6bが形成されている。この検出電極6a、6bは一対設けられており、各々の検出電極6a、6bは櫛歯状に形成されている。そして、各々の検出電極6a、6bの端部は基板1上まで延設されて、各々の検出電極6a、6bの端部において検出電極用パッド部7a、7bが形成されている。
【0049】
この検出電極6a、6bとしては、PtやAu等の貴金属或はAl(アルミニウム)等からなるものを用いることができる。また、検出電極用パッド部7a、7bとしては例えばAlやAu等を用いることができ、後述のように検出電極用パッド部7a、7bに形成されるボンディングワイヤと密着強度のある材料を使用する。
【0050】
ここで、感応膜5が検出電極6a、6bよりも薄い場合は、この様に検出電極6a、6bは感応膜5の上に設けると好ましい。これは、感応膜5が検出電極6a、6bよりも薄い場合に仮に感応膜5の下に検出電極6a、6bを設けると、検出電極6a、6bの段差により感応膜5が破断する可能性が高いためである。
【0051】
また、電極取り出し口4a上にヒータ3と電気的に接続する様にしてヒータ用パッド部7c、7dが形成されている。
【0052】
また、検出電極6a、6bと感応膜5及び各々のパッド部7a〜7dの上にはフィルター10が形成されている。このフィルター10は特定のガスだけを透過させることができ、ガスの選択性を向上させるために形成されている。例えば、ガスとしての水素の選択性を向上させるためにはフィルター10として酸化膜を形成する。
【0053】
この場合、感応膜5と検出電極6a、6b上がフィルター10としての酸化膜で覆われるため、周辺雰囲気中の雑ガスによる感応膜5や検出電極6a、6bの劣化を防ぐと共に、ゴミ等が感応膜5や検出電極6a、6bに付着することも防止できる。また、後述のように基板1に空洞部8を形成する際に感応膜5や検出電極6a、6b等をエッチング液から保護する効果もある。
【0054】
また、フィルター10における各々のパッド部7a〜7d上は開口しており、各々のパッド部7a〜7dが露出されている。
【0055】
また、基板1のうちヒータ3の下方には基板1の裏面まで開口した空洞部8が形成されている。つまり、空洞部8に対応している部位に薄肉部としての支持膜2及び電気絶縁膜4が形成されており、ヒータ4及び感応膜5が薄肉部に形成されている。以下、この空洞部8上に形成された薄肉部をメンブレンといい、メンブレンにヒータ3及び感応膜5等が形成された部位を薄肉検出部12という。
【0056】
この様にヒータ3が空洞部8上に配置されているため、ヒータ3の熱が基板1を介して逃げないため断熱性が高い。そのため、ヒータ3の放熱を抑制して消費電力を下げるとともに、熱容量を大幅に下げることで高応答に感応膜5の温度を制御することができる。
【0057】
例えば、メンブレンの平面サイズが一辺1mm程度の矩形であり、メンブレンの厚さが数μm以下であれば、感応膜5を数百度まで温度上昇させるのに、10msec以下で行うことができる。
【0058】
また、基板1の裏面のうち空洞部8の開口部となっていない部位には、酸化膜等のマスク膜11が形成されている。この様にしてセンシングエレメント100が構成されている。
【0059】
また、回路手段200は、ヒータ3の温度を制御するヒータ制御手段としてのヒータ温度制御回路21と、感応膜5の抵抗値変化を解析する解析手段としての感応膜変化解析回路22とからなる。
【0060】
ヒータ温度制御回路21は、配線23によりヒータ用パッド部7c、7dと電気的に接続されている。また、感応膜変化解析回路22は、配線24により検出電極用パッド部7a、7bと電気的に接続されている。この電気的な接続は、例えばボンディングワイヤにより行うことができる。
【0061】
また、ヒータ温度制御回路21と感応膜変化解析回路22は結線されている。これにより、ヒータ3の温度をヒータ温度制御回路21により所望の温度に制御することができ、ヒータ3が所望の温度になった時、又は所望の時間が経過した時に、感応膜変化解析回路22によって感応膜5の抵抗値変化を信号として取り込み解析して出力できるようになっている。
【0062】
次に、この様な構成のガスセンサの製造方法について簡単に説明する。まず、基板1を用意して支持膜2を形成する。そして、支持膜2上にPt膜等を形成してパターニングすることによりヒータ3を形成した後、電気絶縁膜4を形成し、電極取り出し口4aを形成する。次に、感応膜5を形成した後、Al膜等を形成してパターニングすることにより検出電極6a、6b及び各々のパッド部7a〜7dを形成する。
【0063】
続いて、電気絶縁膜4、感応膜5及び検出電極6a、6b上にフィルター10を形成して、基板1の裏面にマスク膜11を形成する。そして、このマスク膜11をマスクとして、基板1をTMAH溶液等により異方性エッチングすることにより空洞部8を形成する。その後、各々のパッド部 7a〜7dとヒータ温度制御回路21及び感応膜変化解析回路22をワイヤボンド等により電気的に接続する。この様にして、本実施形態のガスセンサが完成する。
【0064】
次に、このガスセンサを用いたガスの検出方法について説明する。本実施形態では、複数種類のガス種を同定すると共にその濃度を同定するものである。図3は、同じ濃度の各種のガス(水素、一酸化炭素等)雰囲気に、200℃〜450℃の異なる温度の感応膜5を曝した場合の感応膜5の感度(具体的には感応膜の抵抗値変化)を模式的なグラフにしたものである。
【0065】
図3に示すように、感応膜5の温度によって各種のガスに対する感度が変化する。従って、図3に示す様な検出対象となる各種のガス毎に感応膜5の感度の温度依存性を予め把握しておき、検出対象となる雰囲気における複数の温度での感応膜5の抵抗値変化の値と照らし合わせることで、雰囲気に含まれているガス種を同定したりその濃度を同定したりすることができる。また、所望のガス種のみのガス濃度を検出することもできる。
【0066】
この際、本実施形態では感応膜5の抵抗値変化を検出する前に、感応膜5の温度を一旦所定の温度にする。上記構成のガスセンサでは、ヒータ3の温度を変化させることで感応膜5の温度を同様に変化させることができるため、ヒータ3の温度を制御することで感応膜5の温度を制御する。
【0067】
図4に本実施形態におけるヒータ3の具体的な温度制御の方法を示す。図4に示すように、ヒータ3を複数の温度(以下、ヒータ検出温度という)H1〜H6に変化させる際に、一旦基準のヒータ温度(以下、基準ヒータ温度という)H0にする。
【0068】
これにより、感応膜5の温度は、各ヒータ検出温度H1〜H6に対応した温度(以下、検出温度という)になる際に、一旦基準ヒータ温度H0に対応した所定の温度(以下、基準感応膜温度という)になる。そして、複数の各検出温度になった際の感応膜5の抵抗値変化を検出する。
【0069】
つまり、複数の各検出温度における感応膜5の抵抗値変化を検出する前に感応膜5の温度を一旦基準感応膜温度にしており、感応膜5を前の検出温度から次の検出温度にする際に一旦基準感応膜温度にしている。特に、本実施形態では、感応膜5を複数の各検出温度にする際に、この複数の各検出温度のうち各々の検出温度にする前の全てにおいて、感応膜5の温度を一旦基準感応膜温度にしている。
【0070】
この際、基準ヒータ温度H0を各ヒータ検出温度H1〜H6の全てよりも高くすることにより、基準感応膜温度を各検出温度の全てよりも高くしている。具体的には、基準感応膜温度は感応膜5に吸着しているガスが感応膜5から脱離する温度以上、つまり、ガスが吸着することで感応膜5が抵抗値変化を起こさない温度以上とする。さらには、基準感応膜温度は感応膜5に吸着している水分が感応膜5から脱離する温度以上であると望ましい。
【0071】
ただし、ヒータ3の温度はガスセンサの使用環境で想定される着火温度よりも低くする。これはヒータ3の温度が高いとガスセンサが着火源となり、火災や爆発を生じる可能性があるためである。たとえ雰囲気の可燃性ガスの濃度が着火濃度以下であろうと、着火濃度まで上がった場合を想定し、最も低い着火温度以下でのヒータ温度制御を行うことが望ましい。
【0072】
この様に、ヒータ3の温度をガスセンサの使用環境で想定される着火温度よりも低くすることにより、ガスセンサが爆発することを防止するための防爆構造をガスセンサに設ける必要がない。この様な基準感応膜温度としては例えば500℃程度以下が望ましい。また、この際の感応膜の検出温度は、200℃〜450℃程度である。
【0073】
また、ヒータ3を基準ヒータ温度H0に所定の時間保持することにより、感応膜3を基準感応膜温度に所定の時間保持している。この所定時間は、感応膜5の抵抗値変化が飽和(安定)するまでの時間である。そして、抵抗値変化が飽和した後に感応膜5の温度を検出温度に変える。ここで、基準感応膜温度において感応膜5の抵抗値変化が飽和するまでの時間は、例えば10sec程度である。
【0074】
また、ヒータ3を各ヒータ検出温度H1〜H6に変化させた後、各温度で所定の時間保持することで、感応膜5を検出温度に所定の時間保持した後、感応膜5の抵抗値変化を測定する。具体的には、感応膜5の抵抗値変化が飽和(安定)した後に感応膜5の抵抗値変化を測定する。つまり、図4におけるある1つの温度変化を拡大して示す図である図5における時間Aで感応膜5の抵抗値変化を測定する。ここで、検出温度において感応膜5の抵抗値変化が飽和する時間は、例えば10sec程度である。
【0075】
このヒータ3の温度制御はヒータ温度制御回路21により行うことができ、感応膜5の抵抗値変化の検出は感応膜変化解析回路22により行うことができる。そして、図4に示すように、基準ヒータ温度H0、つまり基準感応膜温度における抵抗値変化の値(以下、基準抵抗値変化という)R0を基準として、各ヒータ検出温度、つまり検出温度における抵抗値変化の飽和値RAを測定する。その後、予め把握しておいた感応膜温度と抵抗値変化との関係からガス種とガス濃度の少なくとも一方を同定する。
【0076】
この様に、本実施形態では感応膜5の温度を一旦基準感応膜温度にすることにより、感応膜5を所定の状態に復帰させることができる。そのため、複数の検出温度に変化させた場合に問題となる感応膜5の履歴の影響、つまり、感応膜5の温度を直接次の検出温度に変化させた場合に感応膜5に吸着しているガスの影響が、検出される感応膜5の抵抗値変化に対して及ぶのを抑制することができる。従って、高い精度でガス種やガス濃度を同定することができる。
【0077】
特に、各検出温度にする前に毎回基準感応膜温度にしているため、抵抗値変化を常に同じ基準抵抗値変化R0からの変化量として検出することができ、更に高精度にガスを検出することができる。
【0078】
また、基準感応膜温度を各検出温度の全てよりも高くしているため、感応膜5の表面に存在するガスや水分の脱離を促進することができ、短時間で感応膜5を所定の状態にすることができる。これは、感応膜5の表面に吸着しているガス等の分子が高温になることで脱離が急速に進行することによる。従って、速い応答速度でガスを同定することができる。
【0079】
また、感応膜5の表面にガスや水分が吸着していると感応膜5の感度が低下するため、特に本実施形態のように、基準感応膜温度を感応膜5に吸着したガスや水分が感応膜5から脱離する温度以上にすると良い。これにより、感応膜5の表面にガスや水分が吸着していない状態、つまり感応膜5が抵抗値変化を起こしていない状態を初期状態として、感応膜5の感度が低下することを抑制できる。
【0080】
また、感応膜5が抵抗値変化を起こしていない状態を初期状態としているため、感応膜5を基準感応膜温度にした際の抵抗値変化の測定が不要となり、検出温度における抵抗値変化を測定するだけで良い。
【0081】
また、感応膜5を基準感応膜温度に所定の時間保持するようにしているため、感応膜5からガスや水分を確実に脱離させることができる。この際、感応膜5の表面からガスや水分が完全に脱離すると感応膜5の抵抗値変化が飽和する。そのため、本実施形態の様に感応膜5を基準感応膜温度にして感応膜5の抵抗値変化が飽和した後に感応膜5の温度を検出温度にすることで、感応膜5の表面からガスや水分が脱離したことを確認した上で感応膜5を検出温度にすることができる。従って、さらに高精度に抵抗値変化を測定することができる。
【0082】
また、感応膜5を検出温度にした際も所定の時間経過した後、具体的には感応膜5の抵抗値変化が飽和した後に感応膜5の物性値変化を検出している。そのため、感応膜5を基準感応膜温度にした時と同様に、高精度に抵抗値変化を測定することができる。
【0083】
なお、図4に示すヒータ3の温度(感応膜5の温度)の変化サイクルは、検出対象となっているガスの種類や数などにより適宜決定すれば良く、図4に示す温度変化のサイクルを繰り返しても良い。
【0084】
(第2実施形態)
上記第1実施形態は感応膜5を複数の異なる検出温度にする場合について示したが、本実施形態では感応膜5を繰り返し一定の検出温度にする場合について説明する。以下、主として第1実施形態と異なる部分について説明する。
【0085】
例えば、検出対象のガス種が予め1種類である場合は、ガスセンサはガスの濃度のみ測定するものとして用いられる。この場合は、感応膜5を繰り返し一定の温度にして抵抗値変化を測定することでガスの濃度を同定することができる。
【0086】
図6は、本実施形態におけるヒータ3の温度の制御方法について示すグラフである。図6に示すように、ヒータ3を一定の温度(ヒータ検出温度)H7に繰り返し変化させる間に基準ヒータ温度H0にすることで、感応膜5を繰り返し一定の検出温度にする間に基準感応膜温度にする。そして、各検出温度において感応膜5の抵抗値変化を測定する。
【0087】
この際、時間T0から感応膜5の抵抗値変化が変わったことから、この時間T0から雰囲気のガス濃度が変化したことが分かる。また、予め抵抗値変化とガスの濃度との関係を把握しておくことにより、時間T0の前後におけるガスの濃度を同定することができる。
【0088】
また、本実施形態では第1実施形態と同様の理由から、高い精度でガスを同定することができ、また、速い応答速度でガスを同定することができる。
【0089】
なお、その他、基準感応膜温度に保持することや検出温度に保持すること、又は各検出温度における抵抗値変化の測定時点などは第1実施形態と同様である。
【0090】
(第3実施形態)
本実施形態は上記第1及び第2実施形態と比較して感応膜5の抵抗値変化を測定する時点が異なるものである。感応膜5は各感応膜5の温度においてガスの濃度によって抵抗値変化の時間変化(変化の立ち上がり)が異なることが知られている。具体的には感応膜5の抵抗値変化が所定の値になるまでの時間はガスの濃度が濃い方が速い。
【0091】
従って、ガスの濃度に対応する感応膜5の抵抗値変化の時間変化を予め把握しておけば、抵抗値変化が飽和に達する(安定化する)前にガスの濃度を同定することができる。
【0092】
但し、ガスの濃度変化が例えば5%から20%に変化した場合と、10%から20%に変化した場合では、同じ20%の濃度であっても検出する際の抵抗値変化の時間変化は異なってしまう。そこで、上記第1及び第2の実施形態と同様に感応膜5を検出温度にする前に一旦基準感応膜温度にすることにより、常に初期状態の感応膜5を用いた場合の抵抗値変化の時間変化を検出する。
【0093】
従って、初期状態の感応膜5を用いた場合のガスの濃度に応じた抵抗値変化の時間変化を予め把握しておけば、ガスの濃度を同定することができる。
【0094】
次に、この場合の具体的な抵抗値変化の検出時点について説明する。感応膜5の抵抗値変化が飽和する前の時点として、例えば上記図5における時間Bにおいて抵抗値変化の時間変化、つまり抵抗値変化の傾きを測定する。この際、時間Bは感応膜5を検出温度にしてからの経過時間として制御すれば良く、予め同じ経過時間における抵抗値変化を測定してデータベースとして用意し、感応膜変化解析回路22に蓄積しておく。そして、このデータベースと時間Bにおける抵抗値変化の傾きを比較してガスの濃度を同定する。
【0095】
本実施形態では、感応膜5の抵抗値変化が飽和するまで保持しなくても良いため、短時間でガスを同定することができる。具体的には、感応膜5を基準感応膜温度にした後感応膜5を検出温度にし、感応膜5の抵抗値変化が飽和する前に抵抗値変化の傾きを測定した後、すぐに基準感応膜温度にし、その後、再び感応膜5を検出温度にすることで検出を繰り返すことができる。従って、より速い応答速度でガスを同定することができる。その他、第1及び第2実施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0096】
(他の実施形態)
上記第1実施形態において、異なる検出温度の各々について繰り返し抵抗値変化を測定し、各抵抗値変化を比較することで個々の検出温度について抵抗値変化が飽和状態になったことを確認しても良い。
【0097】
また、図5における時間Cにおいて抵抗値変化を測定することにより、感応膜5が完全に初期状態になっていることを確認した後、感応膜5を検出温度にしても良い。
【0098】
また、上記第1及び第2の実施形態において、図5の時間Aにおける測定のみではなく、時間Bにおいても抵抗値変化を測定しても良い。この場合、時間A、Bの2点での測定データが得られ、より高い精度でガスの同定を行うことができる。
【0099】
また、上記各実施形態では、感応膜5を検出温度にする前に毎回基準感応膜温度にする例について示したが、必ずしも毎回基準感応膜温度にしなくても、必要に応じて適宜、感応膜5を基準感応膜温度にすれば良く、ガスの同定を行う場合に少なくとも一回、基準感応膜温度にしても良い。
【0100】
また、上記各実施形態では、基準感応膜温度を全ての検出温度よりも高い温度にする場合について示したが、必ずしも基準感応膜温度を全ての検出温度よりも高くしなくても良い。例えば、高温にすることができないような感応膜5を用いる場合は、基準感応膜温度を最も高い検出温度程度かそれよりも低い温度にし、多少長い時間感応膜5を基準感応膜温度に保持することにより、感応膜5においてガスや水分を確実に脱離させるようにしても良い。
【0101】
また、上記各実施形態では、メンブレン型のガスセンサを用いる例について示したが、図7に斜視図で示すような、基板1の裏面が開口しておらず表面においてのみ開口するような空洞部8が形成されており、空洞部8の開口部上に薄肉検出部12が4つの連結部13によって架橋されたブリッジ型のガスセンサを用いても良い。なお、図7では便宜上、基板1の表面側から見える空洞部8にハッチングを施している。
【0102】
また、上記各実施形態において基板1に対して空洞部8を必ずしも設けなくても良い。また、基板1としては半導体基板を用いなくても絶縁基板等を用いても良い。
【0103】
また、上記各実施形態において感応膜5の物性値変化としては抵抗値変化を測定するものとして説明したが、その他、誘電率の変化、静電容量値の変化、重量の変化などを測定しても良い。
【0104】
また、ガスセンサには、臭いセンサや湿度センサも含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るガスセンサを上方から見た図である。
【図2】図1におけるA−A断面の模式図である。
【図3】各種のガスにおける感応膜の感度の感応膜の温度に対する依存性を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るヒータの温度と感応膜の抵抗値変化との関係を示す図である。
【図5】図4における1つのヒータの温度変化と感応膜の抵抗値変化とを拡大して示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るヒータの温度と感応膜の抵抗値変化との関係を示す図である。
【図7】ブリッジ型のガスセンサの斜視図である。
【符号の説明】
1…基板、3…ヒータ、5…感応膜、6a、6b…検出電極(検出手段)、
8…空洞部、21…ヒータ制御回路(ヒータ制御手段)、
22…感応膜変化解析回路(解析手段)、
1〜H7…ヒータ検出温度(複数の温度、一定の温度)。

Claims (14)

  1. 基板(1)と、該基板に形成されガスの脱着により物性値が変化する感応膜(5)と、該感応膜の温度を制御するために前記基板に形成されたヒータ(3)と、前記感応膜の物性値変化を検出する機構を備えた検出手段(6a、6b)と、前記ヒータの温度を制御するヒータ制御手段(21)と、前記感応膜の物性値変化を解析する解析手段(22)とを備えたガスセンサを用いたガスの検出方法において、
    前記ヒータを複数の温度(H1〜H6)に変化させて前記感応膜を複数の検出温度にし、該複数の検出温度における前記感応膜の物性値変化を検出することでガスの成分及び濃度の少なくとも一方を同定する場合に、前記感応膜の物性値変化を検出する前に、前記感応膜の温度を一旦所定の温度にすることにより前記感応膜を所定の状態に復帰させるガスセンサを用いたガスの検出方法であって、
    前記感応膜を前記複数の検出温度にする際に、該複数の検出温度のうちの各々の検出温度にする前の全てにおいて前記感応膜の温度を一旦所定の温度にすることを特徴とするガスセンサを用いたガスの検出方法。
  2. 前記所定の温度を、前記検出温度よりも高くすることを特徴とする請求項に記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  3. 前記所定の温度を、前記感応膜に吸着したガスが前記感応膜から脱離する温度以上とすることを特徴とする請求項に記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  4. 前記所定の温度を、前記感応膜に吸着した水分が前記感応膜から脱離する温度以上とすることを特徴とする請求項に記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  5. 前記所定の温度を、前記ガスが吸着して前記感応膜が物性値変化を起こさない温度以上とすることを特徴とする請求項に記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  6. 前記感応膜を前記所定の温度に所定の時間保持することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  7. 前記感応膜を前記所定の温度にし、前記感応膜の物性値変化が飽和した後に前記感応膜の温度を前記検出温度にすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  8. 前記感応膜を前記検出温度にし、該検出温度に所定の時間保持した後に前記感応膜の物性値変化を検出することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  9. 前記感応膜を前記検出温度にし、前記感応膜の物性値変化が飽和した後に前記感応膜の物性値変化を検出することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  10. 前記感応膜の物性値変化の検出を、該物性値変化が飽和する前に行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  11. 前記ヒータの温度を前記ガスセンサの使用環境で想定される着火温度より低くすることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  12. 前記ガスセンサとして、前記基板に空洞部(8)を形成することにより該空洞部に対応している部位に薄肉部が形成されており、前記ヒータ及び前記感応膜が前記薄肉部に形成されているものを用いることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  13. 前記感応膜が10nm以下の厚みの薄膜であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
  14. 前記物性値変化として電気抵抗の変化を検出することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1つに記載のガスセンサを用いたガスの検出方法。
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