JPH0949819A - 一酸化炭素ガス検知装置 - Google Patents

一酸化炭素ガス検知装置

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JPH0949819A
JPH0949819A JP20294595A JP20294595A JPH0949819A JP H0949819 A JPH0949819 A JP H0949819A JP 20294595 A JP20294595 A JP 20294595A JP 20294595 A JP20294595 A JP 20294595A JP H0949819 A JPH0949819 A JP H0949819A
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JP
Japan
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carbon monoxide
carrier
gas
gas detection
heat
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JP20294595A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Kawada
泰之 河田
Koichi Tsuda
孝一 津田
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一酸化炭素ガスに高い感度を有し、従来の接触
燃焼式の一酸化炭素ガス検知装置より出力の大きい一酸
化炭素ガス検知装置を提供する。 【構成】ガス検知素子と温度補償素子と2つの抵抗を各
枝片に組み込み、電源が接続され、ブリッジ回路の出力
側に負荷が接続されたブリッジ回路を有する一酸化炭素
ガス検知装置において、ガス検知素子Dを接触燃焼式ガ
ス検知素子とし、補償素子Cを一酸化炭素ガスに接触時
温度低下する熱線半導体式素子とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス機器の不完全燃焼の
検知に適用する一酸化炭素に感度を持つ一酸化炭素ガス
検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一酸化炭素ガスを検出するガス検知装置
としては現在、赤外線ガス検知装置、半導体式ガス検知
装置、接触燃焼式ガス検知装置が知られている。赤外線
ガス検知装置は赤外線のガスの吸収を利用するものであ
り、高精度で信頼性が高いが高価である。半導体式ガス
検知装置は酸化物半導体のガスの吸着による抵抗値の変
化を利用するものであり、かなり高感度ではあるが、ガ
スの選択性に欠け安定性も悪い。接触燃焼式ガス検知装
置は一酸化炭素の燃焼熱を利用するものであるが、低濃
度のガスを検知するのは難しく、ガスの選択性も十分で
はないが、比較的安定性は高い。
【0003】図4は従来の接触燃焼式の一酸化炭素ガス
検知装置に用いられているガス検知素子の要部破断斜視
図である。白金コイルなどの測温抵抗体1の周囲にパラ
ジウムなどの触媒を担持したアルミナなどの金属酸化物
担体2が固着されている。補償素子Cはガス検知素子D
と同一の構造であるが、ガス検知素子に担持されている
白金およびパラジウム触媒に替えて酸化銅が担持されて
いる。
【0004】図5は従来の接触燃焼式ガス検知装置のブ
リッジ回路図である。固定抵抗R1、R2の直列接続と
補償素子Cとガス検知素子Dとの直列接続したものおよ
び電源Eを並列接続してある。各直列接続の接続点の間
には負荷Vを接続してありブリッジ出力が印加される。
ブリッジ回路には1Vの電圧が印加される。測温抵抗体
の抵抗は1.5Ω以下であり、消費電力は0.15W程
度あり、素子は170ないし200℃に加熱して使用さ
れる。
【0005】一酸化炭素ガスが存在しないときはブリッ
ジ回路はバランスして負荷Vへのブリッジ出力電圧は0
Vである。雰囲気に一酸化炭素ガスが含まれるとガス検
知素子Dにおいて一酸化炭素が燃焼し、白金コイルの温
度が上昇して、その抵抗値が増大する。これに対し補償
素子Cにおいては一酸化炭素ガスは少ししか燃焼せずそ
の抵抗値変化は小さい。このようにしてホィートストン
ブリッジ回路の平衡が破れて負荷Vに電圧が印加され
る。
【0006】またこの補償素子Cは温度に対する補償も
行う。室温の変化により補償素子Cまたはガス検知素子
Dの白金コイルの温度が変化しても両者が同一の温度に
ある限り温度係数が同一であるためにブリッジ回路の平
衡は崩れない。このような従来の接触燃焼式ガス検知装
置に用いられるガス検知素子および補償素子は、例え
ば、次のようにして調整される。
【0007】直径60μm の白金線を用い、外形0.6
m m 、巻回数10ターン、長さ1.5m m のコイルを製
造する。白金コイルにアルミナ粉末とアルミナゾルの混
合したペーストを付着させ800℃で焼成してアルミナ
担体を白金コイルに固着させる。アルミナ担体を塩化白
金酸と塩化パラジウムを溶かした水溶液中に含浸し、6
00℃で加熱分解して、白金と酸化パラジウムの混合触
媒をアルミナ担体に担持してガス検知素子Dを製造す
る。
【0008】同様に補償素子Cは白金コイルにアルミナ
粉末とアルミナゾルの混合したペーストを付着させ80
0℃で焼成してアルミナ担体を白金コイルに固着させ
る。アルミナ担体を硫酸銅を溶かした水溶液中に含浸
し、加熱分解して作製する。上述のような従来の接触燃
焼式ガス検知装置は動作原理が簡単なこと、長期安定性
が比較的優れていること、周囲温度や湿度による影響が
少ない等の特徴を有し、約150m Wの消費電力で一酸
化炭素中毒防止用として0.1ないし1%の濃度範囲の
ガス検知に使用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の接触燃焼式のガス検知装置は一酸化炭素に
対して十分な出力を有しているとは言えず、低濃度の一
酸化炭素ガスを検知するためにはさらに大きな出力を得
られることが望ましい。この発明は上述の点に鑑みてな
され、その目的は一酸化炭素に高い感度を有し、従来の
接触燃焼式のガス検知装置より出力の大きい一酸化炭素
ガス検知装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、ガス検知素子と温度補償素子と2つの抵抗を各枝
片に組み込み、電源が接続され、ブリッジ回路の出力側
に負荷が接続されたブリッジ回路を有する一酸化炭素ガ
ス検知装置において、ガス検知素子は接触燃焼式ガス検
知素子であり、補償素子は熱線半導体式素子であること
とする。
【0011】ガス検知素子は巻回された金属線条に、白
金およびパラジウムを担時させた酸化スズ担体に固着さ
せたものであり、補償素子は巻回された金属線条に、金
およびパラジウムを担時させた酸化スズ担体に固着させ
たものであると良い。
【0012】
【作用】本発明によれば、ガス検知素子と温度補償素子
と2つの抵抗を各枝片に組み込み、電源が接続され、ブ
リッジ回路の出力側に負荷が接続されたブリッジ回路を
有する一酸化炭素ガス検知装置において、ガス検知素子
を接触燃焼式ガス検知素子とし、補償素子を熱線半導体
式素子としたため、一酸化炭素ガスに接触した場合、ガ
ス検知素子の測温抵抗体の抵抗値は増大し、補償素子は
熱線半導体式素子であるため、補償素子はガスがないと
きは酸化スズ表面に酸素が化学吸着し、半導体中の電子
が捕獲され熱伝導電子が少なくなっているが、一酸化炭
素ガスと接触すると表面の酸素が燃焼するため捕獲され
ていた電子がフリーとなり熱放散が大きくなり素子の温
度が低下し、コイルの抵抗値が減少する。抵抗値が変わ
らない従来の補償素子を用いたガス検知装置に較べ、補
償素子の抵抗値の減少分だけブリッジ出力は増加する。
【0013】また、ガス検知素子および補償素子は巻回
された金属線条に酸化スズ担体を固着させ、ガス検知素
子の触媒は白金およびパラジウム、補償素子の触媒は金
としたため、前者は接触燃焼式動作をし、後者は熱線半
導体式動作をする。
【0014】
【実施例】
実施例1 以下に本発明に係るガス検知装置の実施例について図面
を用いて詳細に説明する。ガス検知素子および補償素子
の構成は従来の接触燃焼式の各素子と同様である(図4
参照)。測温抵抗体は次の通りである。太さ20μm の
白金線を100μm の間隔で巻き回数10ターン巻き、
直径0.6mm、長さ1.2mmのコイルを作製した。コイ
ルの両端には電極とのリード線として10mmの直線部を
残した。ここでは金属線に白金を用いているが温度係数
が大きく、固有抵抗が大きな金属であればこれに限定さ
れるものではない。
【0015】次に担体を作製した。スズ酸(H2SnO3) 粉
末を電気炉で700℃で3時間熱処理して作製した酸化
スズ粉末にコロイダルシリカを適量混合し、ペーストに
したものをコイルに付着させ、乾燥させる。ガス検知素
子は、塩化白金酸と塩化パラジウムを2重量%となるよ
う純水に溶かした溶液に、上記の担体を30分間含浸
し、乾燥し、電気炉で600℃で3時間熱処理して作製
した。
【0016】補償素子は、上記の担体を塩化金酸を2重
量%溶かした純水に30分間含浸し、乾燥し、電気炉で
600℃で3時間熱処理して作製した。図1はこの発明
に係る一酸化炭素ガス検知装置に用いたガスセンサの透
視斜視図である。ベース3は直径16mmで厚さ3mmの大
きさの耐熱性樹脂である。ベース3にはガスセンサの端
子となる金属製のピン4が4本貫通固定されている。各
2本ずつにガス検知素子Dと補償素子Cのリード線を溶
接した。ガス検知素子Dと補償素子Cの間には熱遮蔽板
5が設けられている。これはガスセンサ内での熱対流を
防ぎ、取り付けの姿勢差による出力変動を少なくするた
めである。そして、ガス検知素子Dと補償素子Cなどに
金網のキャップ6を被せた。
【0017】このようにして作製したガス検知素子およ
び補償素子をブリッジ回路に組み込み、一酸化炭素ガス
に対するブリッジ出力を調べた。図2はこの発明に係る
実施例のガス検知素子と補償素子の一酸化炭素ガス濃度
に対する抵抗値変化のグラフである。直線イは本発明に
よるガス検知素子の抵抗変化であり、直線ロは本発明に
よる補償素子の抵抗変化である。直線イはガス濃度によ
り触媒が酸化燃焼し、温度が上昇するためコイルの抵抗
値が増加するが、直線ロは抵抗値が減少する。直線ハは
従来の補償素子であり、一酸化炭素ガスを燃焼させるこ
とは少ないので抵抗の上昇は殆どない。直線ハと直線ロ
の差が従来のガス検知装置に比べて出力が大きくなる分
である。
【0018】図3はこの発明に係る実施例の一酸化炭素
ガス検知装置と従来の接触燃焼式ガス検知装置の一酸化
炭素ガス濃度に対するブリッジ出力特性のグラフであ
る。直線ニは本発明のガス検知装置のブリッジ出力であ
り、直線ホは従来のガス検知装置のブリッジ出力であ
る。本発明のガス検知装置のブリッジ出力は従来のもの
に較べ1.5倍になっていることが判る。これは補償素
子に熱線半導体式を採用したために、一酸化炭素ガスに
接触したとき抵抗値が低下した結果である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、ガス検知素子と温度補
償素子と2つの抵抗を各枝片に組み込み、電源が接続さ
れ、ブリッジ回路の出力側に負荷が接続されたブリッジ
回路を有する一酸化炭素ガス検知装置において、ガス検
知素子を接触燃焼式ガス検知素子とし、補償素子を熱線
半導体式素子としたため、一酸化炭素ガスに接触した場
合、ガス検知素子の測温抵抗体の抵抗値は増大し、補償
素子は熱線半導体式素子であるため、抵抗値が減少す
る。抵抗値が変わらない従来の補償素子を用いたガス検
知装置に較べ、補償素子の抵抗値の減少分だけブリッジ
出力は増加し、高感度のガス検知装置が得られる。
【0020】また、ガス検知素子および補償素子は巻回
された金属線条に酸化スズ担体を固着させ、ガス検知素
子の触媒は白金およびパラジウム、補償素子の触媒は金
としたため、前者は接触燃焼式動作をし、後者は熱線半
導体式動作をする。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る一酸化炭素ガス検知装置に用い
たガスセンサの透視斜視図
【図2】この発明に係る実施例のガス検知素子と補償素
子の一酸化炭素ガス濃度に対する抵抗値変化のグラフ
【図3】この発明に係る実施例の一酸化炭素ガス検知装
置と従来の接触燃焼式ガス検知装置の一酸化炭素ガス濃
度に対するブリッジ出力特性のグラフ
【図4】従来の接触燃焼式の一酸化炭素ガス検知装置に
用いられているガス検知素子の要部破断斜視図
【図5】従来の接触燃焼式ガス検知装置のブリッジ回路
【符号の説明】
1 測温抵抗体 2 担体 D ガス検知素子 C 補償素子 3 ベース 4 ピン 5 熱遮蔽板 6 キャップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス検知素子と温度補償素子と2つの抵抗
    を各枝片に組み込み、電源が接続され、ブリッジ回路の
    出力側に負荷が接続されたブリッジ回路を有する一酸化
    炭素ガス検知装置において、ガス検知素子は接触燃焼式
    ガス検知素子であり、補償素子は熱線半導体式素子であ
    ることを特徴とする一酸化炭素ガス検知装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の一酸化炭素ガス検知装置
    において、ガス検知素子は巻回された金属線条に、白金
    およびパラジウムを担時させた酸化スズ担体に固着させ
    たものであり、補償素子は巻回された金属線条に、金お
    よびパラジウムを担時させた酸化スズ担体に固着させた
    ものであることを特徴とする一酸化炭素ガス検知装置。
JP20294595A 1995-08-09 1995-08-09 一酸化炭素ガス検知装置 Pending JPH0949819A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11223614A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Research Institute Of Innovative Technology For The Earth 接触燃焼式可燃ガスセンサ
JP2002048747A (ja) * 2000-05-25 2002-02-15 Tokyo Gas Co Ltd 一酸化炭素センサ複合素子、一酸化炭素濃度計および一酸化炭素センサ
JP2017156299A (ja) * 2016-03-04 2017-09-07 新コスモス電機株式会社 半導体式ガス検知素子、半導体式ガス検知素子構造体および半導体式ガス検知素子の製造方法
CN108169294A (zh) * 2018-02-12 2018-06-15 中国工程物理研究院总体工程研究所 具有自加热和温度补偿功能的薄膜氢气传感器

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JP2017156299A (ja) * 2016-03-04 2017-09-07 新コスモス電機株式会社 半導体式ガス検知素子、半導体式ガス検知素子構造体および半導体式ガス検知素子の製造方法
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